痛快小説家、上山惣一 [痛快、ロマン、官能]

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zoom RSS 忘愛小説九十五弾≪セピア色の世界からの手紙・・17≫

<<   作成日時 : 2017/06/19 02:04   >>

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 八月十三日、漸く二日滞在して家に戻る省吾・・。
鳥谷も此処もお盆、寺からお坊様を呼んで供養する。
昼前に終わり一段落、すると多恵さんが傍に来た。
「うふっ・・、如何だった・・」「多恵さん、最高じゃあの人は凄いが・・」
「お前に懸かると誰も好きならそうなりそうじゃのう・・」「言えるね」
「阿呆・・、惚気るな、で・・、如何する」「子を作る」
「それは判るがあの家、ここ等じゃ名家、すたる事は好かんから良いが、
お前の立場じゃが・・」「僕はこの家が有るし婿など行かん、大阪も有る」
「私も其れが良いかと・・」「恵子さん、妬かんのかね・・」
「ええ〜多恵さん、其処は無いわ、しかも大阪じゃ勧めているし・・」
「あはっ・・、怖いお人が此処にもおりんさるのう」多恵が大笑いする。
「ではこのままで良いのじゃな・・」「良いも悪いもそうするが・・」そう言う。
「ふ〜世の中広いぞ、わしらも悪い事して来たが、こうも公にされると誰
も呆れて何も言わんじゃろう、言っても其処だけ変わりがないけ〜のう」
多恵さんがそう言われた。
 「ね〜、昨日も人が来てて、多恵さんと話しているし、如何するん」
「なんか気になる事聞いたん・・」「其処、恵子も感動する部分が有る・・」
「何処・・」「お年寄りかな・・」「そうだな其処がいけん・・」
「でも話を聞いて居ると其処も大変、なんか稲刈りも田植えも出来ん人が
居りんさると聞いた」「・・、・・」「それでね、あんたに相談と夕べは其処で
お開きなんよ」「そうか、田植えと稲刈りか・・」「最初は其処よね」
「最初も何もかも其処から始めるけど其処は男で何とか出来そう、後は
婦人連中じゃな・・」「あんた・・」「考えている、PCでも調べているが・・」
「何か有るん・・」「恵子も参加してくれ」「良い、何でもする、聞かせて・・」
其処から省吾が初めて思いを話し始める。
 「ま〜じゃじゃ・・、・・、凄いわ、其れなら出来るかも・・」
「そう思っているが婦人達が如何思うか・・」
「其処ね・・、多恵さんと碧さんに話したら如何・・」「其れしかないよね」
気心が知れている二人、省吾は唯一気を許せる女性、恵子も其処は
判っていた。
然し都会と違い民家は離れ離れ、集落で作られてきたが、今は歯抜け
同然、部落は目を覆う程状態が悪い。
残られている人は全てお年寄りと言っても過言では無い、だからこそ
地元もおいそれとは動けない事情が在る。
役所も然り、総てを網羅できない現実に頭を悩まされていた。
 其の夜、六人が顔を揃える、無論芳樹、美奈、梓、康太、澄香、梓の
面々、同級生が集まる。
 「じゃ省吾あんた聞いてくれんさるん・・」「澄香が頼めば拒めんが・・」
「あはっ・・、じゃ体渡そうかのう・・」「おい、お前は其処がメインじゃろう・・」
「ばれたかね・・」大笑いする中、省吾は話を続けた。
 「なんとなんとじゃあの横文字の法人か、成程な其れを此処で立上げる
んかね・・」「そう為る、その方が良い、地域の人々の為じゃろう・・」
「そうだな、じゃ如何して作るん・・」「其処は役場勤めの澄香任せじゃろう」
「良いわ、任せて役場周りは整えるし、省吾あんた頼みじゃし、お願いね」
「うん・・、良いけど最初じゃ大変だぞ・・」
「其処は皆待ち焦がれておりんさる、任せて・・、芳樹頑張りんさいや・・」
「阿呆、反対じゃ、お前は省吾を逃がすな・・」「如何すればいいん・・」
「体体じゃ・・」「阿呆〜・・」其処で皆が大笑いする。
 「じゃ取敢えず、法人組織で立ち上げよう事務所は此処で良いじゃろう」
「それが良い、ここなら遠慮は無いし、そうしてくれんさい・・」康太が言う。
「では五千万で立ち上げ、芳樹たちは稲刈りと田植えは責任持ってくれ」
「良いぞ、未だ若いもん集めるし、でも機械が・・」
「其処は資金で買うしか無い、トラック買い運べトラクタ−で籾まで仕上げ
れば事は容易いだろう」「其処まで頼めるなら出来るが・・」
「それでする農家の手当ては皆で考えろ、ただじゃいかん・・」
「よし、判った、遣るが」「美鈴と美奈はお年寄りの買物を手伝いんさい、
そうしていろいろな相談も受けろ、此処に多恵さんや碧さん、其れに梓が
居られる使いんさい・・」「じゃじゃ車買うんだ・・」
「うん・・、冷蔵庫付きじゃ、取敢えず二台買うか・・、其れで仕入れは自分
たちで考えんさいや、最初は大手のス−パ−と組む方が良い、仕入れが
大変じゃしな、其の話は多恵さんに任せる方が良いかも・・」そんな方向で
固まり始める。
 恵子も子供を抱いて話を聞いているし、多恵さんと碧さんは涙目で
頷かれていた。
「では其れで動こうか・・」乾杯しながら皆の顔が明るい、悩んでいた事が
何とかできると思うと誰もかれも顔が変わって来だす。
 「お前・・、アソコに逗留したんだってな・・」「ええ〜・・」
「隠すな、既にここ等じゃその話で大賑わいだ・・」「嘘だろう・・」
「嘘じゃ無いが、俺が行く先々で話を聞かせろと煩い事・・」「芳樹・・」
「構わん、そんな話は早い方がええけ〜、其れにお前の血はあの家と
繋がりが在る事は俺のおふくろから聞いているしな、皆も同じじゃろう・・」
ほかの同級生も頷いて居る。
「じゃ・・」「ああ〜もう隠す事は出来んけ〜、其れでお前が此処を考えて
くれていると言って遣った・・」「・・、・・」
とんでもない事になりそう、既に大方の人はご存じ、省吾なら血が繋がる
なと言われたと聞かされる。
「あんた・・、よかったじゃない・・」「恵子・・」
「私其れを気にしていたけど、こうして味方が居られるし、あんたは其の侭
で良いじゃない・・」「そう、澄香も抱いてよ〜」「うひゃ〜こいつ本音か〜・・」
「阿呆冗談じゃが、でも凄い事よね、鳥谷の家が蘇りんさるから、ここじゃ
大騒ぎだけ〜・・」「そうよ、夕べ内でもその話で賑わっていた・・」
「美奈ちゃん・・」「良いじゃない、私ら総て省吾の味方じゃし、任せて・・」
そうも言われた。
 「では決まりじゃな、碧、お前顔が広いからどんどん進めや、わしも話を
して歩くけ〜・・」「ひや〜宣伝カ−が二つか・・、こりゃ〜早いぞ〜」
「こら・・、康太・・」賑やかだった。
 漸く午後十一時前皆が帰る、「ふ〜そうなるか、此れが上手く運ばんと
省吾に申し訳ないな・・」「そうね、恵子さん有難う、皆貴方が省吾を認めて
くれんさるから出来るんじゃ、感謝する」「ま〜大袈裟な事、私は抱かれて
いるだけ・・」「其処もじゃがあんたの懐が広い事は多恵は知っているがね、
其処が他の女とは大違いじゃけ〜、有り難い・・」
「買い被り、でも良い事よね、夏と冬は子供連れて来たい・・」
「そうじゃ、あんたはわしらの頭領様じゃ、此れから動く事もあんたが大将、
省吾良いだろう・・」「うん・・、婦人部はこの三人で進めんさいや・・」
そんな話をする、「私今夜此処で泊まる・・」「碧・・」
「ううん・・、今夜は手助けしたいが・・、恵子さんのお腹には在るじゃろう、
そう強くは出来んが・・」「あはっ、お前は怖いわ、じゃ何か三人でかね・・」
「ええ〜恵子さんの為じゃ・・」「阿呆お前が喜びたいだけじゃろうが・・」
「それはいんさんなや、判るじゃろうがね・・」
多恵と碧の二人は体を叩き合い大笑いする。
 本当に碧は泊ってしまう、恵子と碧は子供が寝ている横でのたうち回り、
省吾に徹底的に遣られ尽し、妖麗な二つの肉体は休む暇が無いほど
省吾を暴れさせてくれた。
省吾も此処は恵子の為と思うから挑み方も半端じゃない、碧を台にして
大暴れ、横たえる恵子には優しく動き、反動で碧の零れる様な乳房は
舞躍り千切れんばかりの揺れ方の中でイガリ泣く姿は絶品、
恵子も其処の舞台になんなく上られた。
 思えば両極端の肉体、片方は十四年前に初めて省吾が女性を抱いた
肉体、初めて女性を抱いた相手、夢中で事を終えた記憶が残り、当時
三五歳の相手は今は四十九歳、もう一つは三十四歳の肉・・、
此処は最高な女性の姿、何もかも今在る省吾を其処にのし上げてくれ
いる肉、其処も又違う肉が存在しているのだ、あの香帆が居る。
懐かしい男の故郷の穴、そうして育ててくれていた事も事実、
自分の子供を産んでくれた肉には誰よりも思い入れがある体と心、
其れが今同時に抱いた、そうして二人とも遣られ尽し息絶え絶え、
感慨深い生涯忘れる事が出来ない二体の肉、もう一度省吾は優しく
挿入し、感触を味わう。
 子供が起きて省吾に跨るまで寝ていた、朝早く起こされ抱き上げて
庭に出た。
「おはよう・・」「ああ〜梓、なんじゃ朝早いが・・」
「あのね・・、今夜内に来てくれんか・・」「え・・、用事か・・」
「そうなの・・、如何しても今夜よ・・」「行かないと拙いか・・」
「そう為るかな来て・・」「何時・・」「夕食食べてねそんな時間、私仕事が
在るし行くね」そう言うだけ、軽が直ぐに庭を出て行く・・。
(梓が何で家に来いと・・、なんか言い難そうだったが・・)
 子供を抱いて庭に座る。
「えっ・・、おいおい・・」省吾の膝から降りた省太心許ない姿、
省吾の膝を使い立とうとしている。
「あはっ・・、未だ早いぞ・・」そう笑いながら手を取り立たせる。
 「・・、・・、え・え・え〜嘘嘘・・ああ〜転ぶが・・」手をついて倒れるが
今度は脚を震えさせながら立ち上がる・・。
「・・、・・」今、感動で省吾は声が出なかった。
「・・、え〜歩いた嘘だ〜何と二歩・・、あ〜転んだぞ・・、ええ〜又挑戦
か良いぞ良い子だ行け行けあるけ〜・・」「如何したん大きな声で・・」
「恵子見ろこいつ凄いわ・・」「・・、あわわ〜何々省太〜嫌だ〜あの子が
あの子・・・」一歳半にも満たない幼い子が立ち上がり、今度は四歩足を
進めた。
其れを驚いて出て来た碧も目にすると恵子を抱き締め凄い〜歩いたが
と叫ぶから、庭の省太が吃驚する。
 とんでもない光景の中に省吾は居た、初めて我が子が歩んだ数歩、
其れを見る事が出来た瞬間感激した。
無論縁側の二人も同じ思い、恵子も涙ぐんでいるし省吾も感動し、
目の中にはよちよちと倒れながら歩く我が子を焼き付ける。
 昼過ぎ多恵が来て又も大騒ぎ子供の成長は早い、居間で離れて座り、
名前を呼ぶと来てくれる、多恵も恵子も其れは其れは大喜び、
省吾は見ているだけ、最高な一日となった。

                               つづく・・・・。












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