痛快小説家、上山惣一 [痛快、ロマン、官能]

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zoom RSS 喜越小説九十九弾≪ 淫道迷路・・14 ≫

<<   作成日時 : 2017/12/07 02:04   >>

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         【 淫 道 驀 進 】

 母がこんなにも思慮深く強かさとは今更知らされる。
子供時分から話などそう多く無かったが、大人になると其処が違う、
今じゃ何でも母には言えるし、母も芯から聞いてはくれていた。
「あのな、此れはお前にとって都合が良いのか悪いのか読めんが、
一度その方向に向かうだぎゃ・・」「ええ、おふくろ・・」
「其れが今後のお前の道になるやもしれんが、仕事と思え・・」
「ええ・・」「阿呆じゃなあそこがどんな家かお前が言う程凄いかも、
肝心の跡取りが出来ん家なら悩むだろうがね」「・・、・・」
「其処じゃろう、思うにあの慶子さんの夫精子が少ないか無いに
等しいと思えるぞ」「おふくろ・・」
「だからじゃ、未だ何もその事はお前に聞かされて居らんだろうがね」
「うん・・」「じゃ此れから先は値打ちじゃぞ」「値打ち・・」
「其処じゃ、はい喜んでとは受けるな、ましてや母が思うと先方とは
違うかもしれんしな、でも種付けなら直ぐに引き受けるな・・」
「・・、・・」「其処からがお前の腕の見せどころじゃろうがね・・」
「・・、・・」「お前は焦らせや、すると相手も何とかしてと考える、
駄目なら其処でお終いじゃろうが、其処は其れで良いだぎゃね、
そう決めつけて迎え」おふくろ凄いじゃん」
「うふっ、お前を産んだのはわしじゃろう、此れから無下に扱うな」
「えええ〜・・」母が大笑いする。
 「処であの淑子さん、相当な人と聞いたら思うが・・」
「そうみたいだぞ」「だがな弱味は見つけたがね、わしが思う子供の
件じゃが、それにしてもやり手だが」「遣りて・・」
「だろうが、聞くと亡くなられた社長と二十二歳も年下だ、娘と同じ」
「其処は別に良いじゃないか」「良いけど、女が其処に覚悟するとは
見上げたお方じゃ」「だな・・」「其処でじゃ、お前暇だろう」
「うん」「里は何処じゃ」「え、奥さんか、聞いているのは三重県」
「三重の何処・・」「え、確か津の手前と聞いたが・・」
「其処から詳しい事は聞けなかったんだ」
「ううん、慶子さんが義母のお母さんはやり手と言われた」
「遣りて何処が・・」「だから、今回の年が離れた社長と結婚しろと
煩く言われていたと聞いたぞ」「そうか、じゃ一度会うのも良いぞ」
「えっ・・」「だから暇じゃろうが三重じゃ」「おふくろ・・」
「何、行ってみると又面白い事になりそうと思うだけ」「何で・・」
「あのな何で何でじゃ無いだろう、お前は動け其れで何かつかめ
るかも知れんがね」「・・、・・」呆れて母親を見る。
 「そうか、相手は三重か」「三重じゃ無いが、岐阜」
「馬鹿だね、三重を落とせや」「落とす」
「ああ、聞いたら何かあの淑子さんの母親が見たくなるが」
「俺は何も」「もう詰まらん男じゃ、動くと何かが起きるぞ、動かない
外に出歩かないじゃ何も出会いが無いぞ、お前の話を聞いたあの
通勤電車を思い出せや・・」「・・、・・」
こんな母を見た事が無い慎吾は唖然として母を見るだけだった。
「今な、わしも暇になりそうなんだ」「え・・」
「北の谷にのう、良い子が居たんじゃがね」「・・、・・」
「その子は可愛そうな子でな夫が事も有ろうか結核じゃったと、
其れで入院されているだぎゃ、家は未だ結婚して五年じゃろう、
金なぞ無い、其れで名古屋に出て働こうと考えていたんだ、其れを
あの多津さんが聞いて家で抱えたらと言う、会うと此れがまげな女
でな、わしは直に惚れ込んで名古屋なんかに向かうなと諭した」
「それで・・」「可愛い娘が居る身だ、なんとか此処で踏んばろうと
泣きながら抱き締めたただぎゃ」(なんと・・)
「其れが、多津が聞いて喜んでくれたがね」
そう言う話は初めて聞かされる。
 此処でも色々と有るんだと思い知らされた。
「如何じゃ、お前その子を面倒見ないか」「え〜め目面倒って」
「わずかな金じゃろうが月に五万払えや、後は此処で賄うけど」
「おふくろ」「な、其処を何とかしてくれ、此処じゃ手伝ってくれて
もそうは金は払えん、其処でお前が」
「あはっ、其処は良いが夫は如何するん」
「そこもわしが引導を渡す積りじゃがね」「え〜遣り過ぎだろう」
「そうでもしないと手が足りんがね」「参りました」
苦笑いする慎吾の頭を撫でる。
「良いわ、じゃ此処に送るが一年分払う」
「く〜お前は好き者じゃ、呆れるほど」「おふくろが仕向けたんだぞ」
親子でとんでもない方向に向いてしまった。
 二日里に居て、色々と母と話したが今迄知り得なかった母の姿
にも驚かされる。(へ〜おふくろはやり手だが)
呆れてまた木曽川にと帰った。
 漸く落着くと、急にこの最近女性を抱いて居ない事に気が点く、
そんな事もあったかと笑う程していない、タイの女性からも最近
は連絡が無い、其処は其処で良いとは思うが、此処も色々と女性
と縁が有るが最近はとんと顔が見れなくなる、あの怪我した自分が
懐かしかった。
 「ま〜居たのかね」「ああ〜芳恵さん」
「うふっ、怪我した自分は何でもこっちは出来たが今は動ける部屋
に居らんだぎゃ」「うん、色々と合い郷もかねて動いていたが」
「そうかね、では落ち着いたか」「其処もな、仕事辞めたが」
「・・、なんとそうかね、良いのか」「自分で辞めたんだしな」
「そうかね、じゃ暇になろうが」「其処も色々とな」
「あ、慎吾、お前其処は考えると良いかも」「何で・・」
「だって身が軽く為れば、く〜考えたが」「芳恵さん」
「なな、和恵抱かんか」「え・・」「今しょげている、お前に会えない
からか子供が寂しいと」「・・、・・」其処は何も言えない区域、
あの通勤で楽しかった日々が懐かしかった。
 「な、其処はもう少し後にする、まだ動く事が在る」
「なんとじゃ何か見つけたんか」「・・、・・」
「ははん、事故の相手かね」「ええ〜芳恵さん」
「判るがまげな女だがね、其れに不倫じゃろうが」「・・、・・」
「其処は逃がすなそそうは駄目、此れからの事も在る其れでな
此処も控えているが、あの美代じゃが」「え、ああ・・」
「其れがな、既に金は用意してあると聞いたが」「ええ、じゃ・・」
「そう決めているみたいじゃ一度会えや」「芳恵さん」
「あんたが此処にいるなら芳恵はあんたの世話するがね」
そう言われる。
心強いが、今はそんな事は二の次、其処は其処で何時でもと
思えるが、今回はいささか難儀な道だと思えた。
 其れはあの三重の事が脳裏から離れなかった。
直ぐに慎吾はあの事故の相手の優さんに電話をした。
遠廻しにそれと無く三重の関係の事を上手く聞く事が出来た、
此れからも優さんを利用する機会が出来そうだと苦笑いし、
聞いた事を頭に刻み込む。
出掛ける用意をしながら又もあの車が必要になった。
 翌日早々に慎吾は木曽川を後にして事故に合った揖斐川の
堤防を今度は海にと向かい走る、伊勢湾近くに来ると大橋を渡り
国道に出ると桑名東から東名阪に上がり、其処から高速道で
伊勢道にと向かう。
 そうして三十分で伊勢道に入ると、また走り、ナビに添い
津インタ−で降りると国道二十三号線のバイパスを直走る。
そうして海際が臨める場所から降りて本当の国道二十三号線
には入るともう直ぐ目当ての場所にと近づいた。
優さんからの情報で総てが順調に進めた。
 十五分も懸らず津の手前の近鉄電車の千里が目の前に現れた。
(来たが、なんと早かったな)目的地に到着して、喫茶店に入る。
以前は此の国道は煩雑に車が行きかう道だったが、今は高速の
所為で伊勢に向かう車はそう多くは無い、だが伊勢湾を望む国道
は風光明媚で中々今も人気の道、その国道の反対側の喫茶店で
腰を下ろして斜め前の目的伸ばしを望む事が出来ていた。
優さんからの話では、淑子さんの里はガソリンスタンドを経営され
いると聞かされ、其処は淑子さんの力添えで出来たと聞かさる。
其れは総て此処に住む母親の入れ知恵だと慎吾は思えた。
 其処には淑子さんの妹が婿を取り、其れで母とガソリンスタンド
を経営されているとも聞いていた。
 「あ・・、居られる」車が入ると走り出る女性はまさしく中年の
女性、其れに連れられて駆け寄る男が妹の婿と讀んだ。
(そうか、二人で切り揉みされているんだな、え、あ〜未だ居た)
目を其処に合わせると若い女性が灰皿を綺麗にされていた。
(妹さんだろうか)未だ会って居ないから其処は何とも判らない、
其処には三人が働いているとは確認出来た。
 慎吾は席を立つと外に出て車に乗り込む、そうして目当ての
ガソリンスタンドに行くかと思いきやそうじゃ無かった。
国道には出るが、そのガソリンスタンドを見過ごして進む、
一キロ進むと車は国道から外れ海際の狭い道にと入込んで行く、
用意万端地図で調べている場所、慎吾は思う通りに事を運ぼうと
考えていたのだ。
 少し走ると車を止めて景色に酔う姿で海を眺めている。
其処からが勝負と気を新たにして車に乗り込むと何と、その自分
の車を横の側溝に前輪の片方を嵌めて傾かせる。
其処で慎吾は外に出て嵌めたタイヤを眺めていた。
 「まあま〜如何しなさっただが・・」
「あ、もうハンドル操作が、速攻に嵌ってしまいました」
「あらら、まげな車が勿体ないがね、待ちんさいや・・」
気のいい婦人が家から飛び出して言われる。
 「正美ちゃん居るかね・・」二軒隣の家の玄関で叫ばれる。
「ま〜多恵さん、何か・・」「あのなほれ見て、車が側溝に嵌って
困って居るが・・」「・・、あらら、大変」駆け寄られる。
「済みません景色に見惚れてこの始末です」
「・・、此れはうち等じゃ無理かも、待って電話するね」
今現れたのがあの淑子さんの妹と確信する。
携帯電話で話をされると笑顔で慎吾を見られ、
「今直ぐに来ると、少し待っててね」「本当に助かります」
深々と頭を下げた。

               つづく・・・・。



































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