痛快小説家、上山惣一 [痛快、ロマン、官能]

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zoom RSS 喜淫小説壱百弾≪ 祖獣の覚醒・・41 ≫

<<   作成日時 : 2018/07/09 02:04   >>

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 午後十時過ぎ、話し合いは終えるが、何も決まらず後日と為る。
雅満が中野の家に戻ると・・。「え〜圭子さん・・」
驚いて叫んでしまう。
「何じゃこっちが驚くがねお前」「聞かれたんですか・・」
「あんたが家を出ると直ぐに紗月から電話が来て飛んできたが」
「・・、・・」本当にそんな様子、未だ息が整えておられず、
肩で息をされていた。
「聞いたが、其処は仕方が無かろう、でもなわしらとの出会は
別じゃ、そんな事で雅満を離さんぞ」「圭子さん、其処は」
「いんや〜誰が何と言おうが、わしらは結束しているが今更
そんな遺産が無かったからと切れる縁じゃ無いぞ」
「圭子さん・・」「総て来る時、谷には知らせた、其処は何も
変わらんと言っておいたぞ」「圭子さん・・」
「心配しんさんなやわしが居る、旦那様も聞いて心配なさって
おられるが、他は変わりないと言えと・・」
「有難う、でも其処は僕が駄目」
「あんたな、此処は東広島の家を信じてな・・」
そういわれるが、嬉しい反面、雅満は其処まで甘える気は
更々無かった。
 既に心は生まれた家の事が解決出来れば大阪に戻り、
事実を冴美に話そうと決めていた。
「そんでな、奥様も心配せんで良いと伝えてと・・」
「有難いけど、事情が変わった、一人で考える」
「お前、そうは行かんぞ・・」「でも・・」
「デモもくったくれもないがね、わしらが居るじゃろうが、
お前は既に我が子同然」「圭子さん・・」
「なな、だからこのまま此処で計画は進めよう、頼むけ〜」
「圭子さん・・」「其処はわしだけじゃないが、旦那様も
家に来いといんさっている、奥様も頷かれたぞ、其れでな
房子さんたちにも電話で事情を話した、其処は今まで通り
薦めろと」「良かった、でも金・・」
「其処はもう肩代わりしただろうがね、心配は要らんが」
「圭子さん・・」「良いから、後は事次第だが大阪に戻らんと
いけんね」「うん、此処が落ち着けばそうする」
肩を落とす雅満を抱きかかえ、圭子も少し顔が曇る。
其れを見た圭子の妹智代は姉の姿を本当の雅満の母の様に
さえ思えた。
 其処から、今までの事を詳しく説明を始める、相手と会って
からの中身は電話じゃ言えない部分が多い、
其れで圭子はここに来ていたのだ。
最後に、何かあれば自分で決めるな弁護士も居るからなと、
必ず如何なっても東広島には来いと約束させられた。
 だがあれ以来出家から何も話があるから来いとは聞かない、
先方も公正証書が出た事に慌てられたのか、二日待っても
お呼びが無いので大阪に雅満は一度帰る事にする。
 八月十日、お盆前の日、雅満は四か月半振りに羽曳野市に戻る。

「ひや〜、お兄ちゃん、男顔やんか・・」「お兄ちゃんは止せ・・」
「だってそうなんだもん・・」「良いから、少し用事があるから出掛ける」
「ええ〜、何処・・」しつこく聞かれるが、其れを振り切り、
雅満は駅前にと向かう。
 二時間を要して二か所訪ねた後、車が家の駐車場にと入る。
待ち侘びる冴美、玄関先で座り待っててくれた。
「阿保じゃ、此処で待たんでもええじゃろう」
「え・・、お兄ちゃん、其れって田舎の方言なん・・」
「あ、そうだな染まりそう」二人で大笑いする。
 夕方に為ると、冴美はお寿司を取ってくれて、再開を祝うんだと
はしゃぐ、その姿を見ると気が重かった。
 午後七時、未だ外はうす暗い、二人は食卓で大好きなお寿司を
雅満が食べるのを笑顔で見詰める冴美。
「うん、如何した・・」「ううん、懐かしいなと・・」そう返事される。
 食事が終わるとコ−ヒ−を飲みながら雅満は徐に話をし始める、
其れは広島での出来事のおさらいが先だった。
 「ま〜メ−ルでは其処までよこさんし、凄いやんけ本当に凄いわ、
圭子さんは母みたいやね」「そうなんだ、本当に感謝している」
「でも、東広島の家凄いがね」「いえるわ、桁違いじゃ」
「それで奥さんと其処の家の娘さん、お兄ちゃん上出来じゃね」
「・・、・・」「もう、そこの話が聞きたいんねん、詳しく・・」
「其処は後でええやろ」「今が良いの・・」
そんな事を振り切り、早く話す本題に入りたかった。
「冴美、今から話す事は重大、録音してても良い」「録音、何でね」
「後々の為には其れが良いかも、そんだけ大事な話を今からする」
「大げさね、良いから何、田舎の事」「そう・・」「じゃ、聞く」
 四十分懸けて雅満が一人話を続ける。
「これな、今日整理して来た、通帳にはほとんどの金が入っている、
証券会社から証明書を貰って来ている。今まで使った分は僕が
働いて返すな、本当に夢のような日々だった、有難う」
「・・、・・」「僕は此処を出ないといけない、田舎がどうなるか
まだ決まってないが、住む家はあの谷には有る、里はこれからの
話し合いだが住める家じゃ無かった、倒れそうなあばら家・・」
苦笑いしながら、何とか其処までは話が出来た。
 「・・、・・」「何か言えや、黙り込んで・・」
「・・、だって、驚かすんだもん」「本当の事だぞ」
「でも、確定じゃ無いでしょうがね、お兄ちゃんがおお婆ちゃんの
息子の子じゃないと・・」「其処は調べんでもええが判るんだ、アソコ
に居並ぶ連中を見ると僕の血は此処だと判る、親父は精子が極端
に少ないと聞かされた、其れで、おお爺さんが他所の女を抱いた時、
身代わり種を春江に入れたと聞いているとも、しかも田舎は話した
通り、少ない金額だけど今じゃ僕には大金、其処も何とか考えない
と、其れで、いち早く冴美に知らせようと来たんだ」
「・・、・・」次第にうつむいて話を聞く冴美、信じられないと
何度も言うが、雅満の話の中身は其れすら受け入れ無い、真実は
驚きだけど、事実は事実、最後に言い放つ。
 昼過ぎの冴美の喜びの笑顔は何処えやら、午後九時過ぎには
その顔も様変わり、苦痛の様を呈していた。
 
         つづく・・・・。

































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