望悦小説≪ 屑外道の寄愛・・21 ≫
酒が残る体を恵子は朝風呂で流し、「武志、私が迎えに行く」「えっ・・」
「途中で話が在る、後の展開も、お父ちゃんにその気にさせるが」
「く~参るが、良いよ任せる」そう言い皆に送られ出た。
「なんとのう、身軽いお人じゃが」「あはっ、家では何も感じないが
外は僕でも間に合わんほど強烈だよ」「そう、とんでもない人じゃね」
朝飯を食べながら話をする。
「美樹ちゃん、僕は此処を出るが直ぐ近くに居る、其処で牛の糞を肥料に
変える工場を造る、其れの相談で行く」
「ええ~お兄ちゃん、凄いが出来るん」「既に至る所であるが」
「ああ~じゃじゃ、あの集落ね」「そう、其処でも関わりが出来てな、
其処も後で母が言うだろう」「ま~なんて男、其処でも相手有るん」
「・・、・・」「これ、其処は他所の事、お前は聞くだけでいい」
「そうね、でも凄いが、見直した」「阿呆」笑われる。
此処は親に任せ、自分はあの集落にと向かう。
「ひや~お兄ちゃん、来たん」「え~おまえら、学校は」
「ま~土曜日じゃん」「く~・・」「邪魔しないし」
「生意気だぞ美玖、お婆ちゃんは」「もう大変元気になり口煩い」
「一言余計です」「は~い」「ま~来られたの」雅代が来る。
「うん、婆ちゃんと話が在る、あんたらも同席して・・」
既に珠代がコ-ヒ-を出してくれる。
家族揃う中、武志は話をする。
「ま~じゃ此処ではほかに人が居るんだ」
「地場産業、此処の人が主役、この家はオ-ナ-婆ちゃん、此れと言った人
三人ばかし集めてくれんね」「・・、よし、任せ」そう言われる。
武志は暇が在れば、考えていた、其れを持参したPCに計画を打ち込んでる、
調べもそこそこしているし、自信は在った。
昼まで、家族に説明をする、聞く正代と麗香は真剣な顔付、
娘二人は武志を尊敬の眼差して見詰めている。
「何とサイロと浄化槽、大変だが」「環境も考えないと匂いが、其れに
おしっこも何か使えるかも、研究する」「・・、・・」「場所は・・」
「其処も来る人と相談するが」「家の土地はなんぼでも使え」
「オ-ナ-ですからね」笑われる。
午後一時、三人の男性が家に来られる、久振りか婆さんと挨拶されてた。
一番はこの集落の親玉の存在、伊藤浩一さん54歳、
二人目は佐々木泰一さん40歳、若い人は佐々木さんの出家の人浩司さん
26歳、縁側近くで輪になり武志の説明を聞いて居られる。
「何とあんた何時の間に此れ」「短い時間だけど調べると此処でも出来る、
無論、皆さんの協力と参加が見込めないなら無理です」
「・・、・・」「其れと雇用が生まれ、廃棄物が肥料になる事良いと思い」
「良いどころか凄いぞ、出来るかね」
「はい、資金も、販路も何とか出来ます、馬や豚と違い牛糞は消化半分、
液が大量其れを工夫し分離、無論サイロも造り寝かせる、画面の通り浄化槽
も三段階にします」「なんと金が懸るぞ」
「工場の機械は既に調べ当たって、中古で扱う会社は四カ所ある、其処で
間に合うと、後は買えば良い、其処でこれらを皆さんで運営して欲しい、
無論オ-ナ-はこの家ですが、後はすべて皆さんのお考えで進めたい」
「・・、・・」三人は黙って聞いて居る。
行き成りの話で、インパクトは半端じゃ無かった。
「婆ちゃん酒在るか、無いなら持って来る、いや浩司、お母さん達呼べ台所、
そうして真司も幸作さんも連れて来い」「うん・・」飛び出された。
「あんた、いや与田さん、出来るかね」「貴方達次第、勿体無い、みんなが
喜ぶ肥料を作りましょう」「聞いたか、泰一・・」
「うん、良いぞ俺もどうにかならんかと、臭いしな処理が大変だが、良いよ
此れ、場所じゃが何処・・」「婆ちゃん、あんたの家の田三枚下の部分如何」
「良い使いんさい」「そうなると運ぶも良い、段段三枚じゃ浄化槽も都合が良い」
「でもトラック」「阿呆中古でなんぼも有るが、こまい事抜かすな此処は縋ろう
、良いぞ此れは何と肥料に化けるんだ」何度も頷く。
「其れで決まれば、選抜されて工場視察して来て下さい、関東に二ヶ所、
中国地方に一カ所あります」「・・、・・」「旅費は出します」
「与田さん、後は此処で何でもするが有り難い麗香ちゃん、農協任せるぞ」
「ハイ必ず」なんとか決まりそうだった。
一方、恵子は夫を乗せて走る中、話をしていた。
「うげ~何じゃと、あいつが・・」最初は息子の動きを聞いている。
「それがね、お父ちゃんまげな話だぎゃ、トマト最高、其処の娘が改良した
トマト、今食べさせるが待って」道の駅で其れを食べると武夫は目を見開く。
「お前・・」「良いでしょう大きくもなく小さくもなく色が素敵、頬紅だって」
「・・、・・」感動して二個食べる。
又車に乗りその後を恵子は上手く話していた。
「何であいつが・・」「うふっ、あいつそこそこ女には豆なんよね」
「え~じゃ何時、く~美味い事するが」「休憩しよう」道横の喫茶店に入る。
「それでね、お父ちゃん、その事業参加しないか」
「ええ、無理じゃろうもう出来ているが・・」
「其処、五棟のハウスビニ-ルよ、其れでね現場見せるけど改良の余地が在る、
今度家に戻る娘も加われば人手は出来、其れとあの家の娘は色気は無いが
食べたトマトその子が交配し作った」「うひゃ~なんとそうか」話に乗った。
「仕事の中身は現場見れば判る」話は恵子が笑いながら進める。
「・・、お前」「お父ちゃんにも楽しみが在る、出戻りの娘相手にして」
「相手とは」「抱くのよ、あんたには頑張ってくれた、息子が見つけた良話」
「それは良いが、俺がかお前酷いぞ」
「え・あはっ恵子か、馬鹿ね勧めているのは誰よ」「え~」呆れ顔で見る。
「あんたね、逃がさないで良い子だから、姉は手を付けちゃ駄目・・」
「えっ、あ~あいつか」「そう、だから妹を」「お前信じられんが」
「恵子は恵子変わらない、会うと合図して嫌なら恵子がする」
「おいおい、待てよ嫌とは言わんが、本当に良いのか・・」
「良いわよ、良い女よ」こうなるともう武夫は蛇に睨まれた蛙同然、
何も言えなかった、「恵子は最高じゃ、なんとあいつめ遣るな」
車はその家に到着する。
武志はと言うと、家の中は大変、大勢の人が集まり、婦人も台所に沢山
居られる。
「俺が視察行きたいが」「あんたの息子が良い、PC使えるし写真も撮れる、
其れと今後は若者を表に出し、後ろで親が支える・・」大賛成される。
「悪いが次じゃ、中古の機械を見てくれ、其処は詳しいだが」
「おう、任せや、ひや~現実に為るんか」
「為る、金さえあれば出来る、念願じゃったが、もう処理にも今は金が懸る
時代、其れが考えただけでも与田さん、感謝です」
「皆さんが行えば金が外に逃げません、出来れば隣の廃谷で黒毛牛でも
飼いませんか、工場が立ち上がると今度は其処を考えましょう」
「え~あんた物凄いが、何でここに力入れるんか」
「阿保かお前は見ろ、此処に何が在る」「何も無いから聞いてる不思議だが」
「あはっ、雅史は疎いが、まげな女が居るが」
「・・、あ・ああ~何と麗香ちゃんか、負けたが~」其処で大笑いされる、
皆がその一言で転げ回られた。
親子で二ヶ所分担、親父の武夫はしどろもどろ若い女性に傍に座られ、
恵子を見ながら顔が真っ赤。
「お父ちゃん、現場如何」「凄いだぎゃ、美樹ちゃんと廻ったがお前が計画
している事は大正解、だがな横は手狭、一層奥の場所をブルで平らにし、
総て其処に出せば後処理が簡単じゃ」
「ま~素敵、流石お父さん、そうすれば改良土も出来るがね」
「だろう、其れに聞いたら水栽培も良いと聞く」「えっ、何其れ」
「美樹ちゃんが今研究しているのは其れだって水は豊富其れに肥料を流し、
水だけで栽培だって」「なんと出来るの」
「うん、今は他じゃ其れが主流、トマトもぎも、イチゴ栽培も可能」
「く~良いわねあんた宝の持主よ、大好き逃がさないわよ」
「奥様・・」「ねね、イチゴ栽培、岐阜でしようかお願い」「え・・」
「内ね、もう麓じゃ富有柿なんよ、悔しくてアソコならいちご狩り出来る、
御客も来れる、とんでもなく良い話よ、水栽培か」「奥様・・」
「此処が一段落すると家よ、決まり、契約しよう」「ま~・・」
「そうか、販路は岐阜の方が良い、よし恵子此れから何でもお前に乗る」
「阿保か、乗る相手が違うが、ね~洋子さん」「まあ私ですの・・」
顔を真っ赤にされる。
「じゃ、あんた契約書に判子」「良いが契約書は何処」
「馬鹿、洋子さんあの家に連れてってお母さん御飯作って下さい」
「・・、あ、いいねでは拵えるか・・」「・・、・・」
意味が分からない武夫、其れでも美樹は恵子の傍で感動して居た。
夕方一度武志が来る、「え、親父」「契約書に判子押しに行った」
「じゃじゃ良いの此処」「大乗り気、もう気が抜けるほどそっちは如何」
其処から武志が話をする。
「く~良いぞ、お前は大した男じゃ、其処は弥生を参加させるぞ」
「え・・、良いの」「良いとも弥生は泣く程喜ぶ、此処に来る理由と
家を空ける理由が出来るが」「なんと考えた」「こいつ」笑われる。
「あんた有難うね」「婆ちゃん、泣いちゃ駄目、喜んで」
「阿呆ね泣くのは喜び涙じゃが、お母さん素敵だね」
「勝手過ぎるけど尊敬している」そう告げる。
「うふっ、お父ちゃんね、まだ読めずに出かけたが」
「え~言って無いんか」「憎らしいから慌てさせる、こっちは其処まで
で良いが後は自分で走り込むが、妻が進めたとはつゆ知らず、アソコは
未だだろうがやがて抱付く、内緒にして何でもするから」
「あはっ、もう意地悪じゃが」「お父ちゃんも男、あんな良い子を傍に
置くと必ずそうなる、内緒で良い、洋子に在るかもとそう言ってる」
「負けました・・」婆ちゃんが大笑いされ、美樹も今じゃ理解者、
イチゴの話を武志に熱く語っている。
聞く武志も其処には驚かされる、母が横で頷くから最高に嬉しい。
またも婆ちゃんのもぐり飯を食べる武志、向こうの話を恵子に総て
報告して行く。
つづく・・・・。
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