喜淫小説101弾≪ 弧獣一路・・12 ≫

 年末、晴れて車の免許が取れた、其れは翔馬にとって嬉しい事、
田舎から出てから其処だけは夢だった。
大学を終えると取ろうと計画していたが、思わぬことで加奈子さん
から取りなさいと一言、本当に嬉しかったのだ。
久しく会えない加奈子さん、気に為って美代さんに電話する。
「そうね、うち等も最近会って無いし、元気なのかね」
「え~、じゃ美代さんもですか・・」「そうなるわ、気に為るよね、
じゃ免許取れたと年の暮れだし、挨拶に伺えばいいじゃんか・・」
「でも・・」「だって気に為るでしょうがね」「そうですけど・・」
「じゃ行くべきよ、電車なら直ぐじゃない、桜井駅で降りれば誰でも
ご存じだから聞けば・・」「美代さん・・」
「男でしょうが、世話になったお礼を兼ねて伺えば良いじゃない、
帰りにうちにも寄って、山本駅だからね」そう言われた。
そう言われれば、翔馬は挨拶をするだけなら良いかなと思えた。
年が迫る時期だが、報告だけはしたいと思えているし、考えると
行っても良いかと次第にその方向に気が向いて行く。
 十二月二十日、朝早く起きて支度をし、早いけどケ-キ買って
森ノ宮駅にと向かう。
環状線で鶴橋駅まで行くと近鉄線に乗換え、そして三十分過ぎると
山本駅、其処を見過ごし桜井駅まで、到着する。
 「・・、・・」駅前は田舎と思いきやなんと整備されている駅前、
其処で駐在所で場所を聞くと直ぐ見える場所を指される。
翔馬は緊張しながら、その家にと向かうが、其れが唖然とする構え
の屋敷だった。
意を決してでかい門をくぐった、
 「今日は・・」「・・、はいどなたですか・・」
「あのう僕、大阪の森ノ宮に住む井上翔馬と申します、こちらに
加奈子さんが居られますか・・」「居るけど、用事かね」
「出来ればご挨拶と・・」「待ってな・・」
お母さんだろうか其れにしては年がと思いながら広い土間で待った。
 「え~え~翔馬かね、なんと来たん・・」「挨拶と報告に・・」
「何やねん、ま~上がり、寒かったでしょう」笑顔で迎えて頂いた。
先代からの材木屋、家の造りが半端じゃ無い、長い廊下を歩いて
加奈子さんの部屋にと・・、其処でも唖然としてたたずんでしまう。
部屋いっぱいに有るもろもろの品物と着物、とんでもない量だった。
「え・・、凄い・・」「うふっ、嫁入り道具よ」「え、じゃ行かれるんだ」
「反対よ婿取り」「・・、・・」大変な時に来たと後悔する。
加奈子さんが座りなさいと言われるが、翔馬は聞こえて居なかった。
其れほど突然伺ったことに後悔する。
 漸く座り、コ-ヒ-を飲ませて貰う。
「暫くね、如何・・」「そう切り出されて、翔馬は報告を始める。
「あら~早いじゃないの、流石若いから取るのが早いわね」
笑顔を魅せられる。
 一時間が在っと言う間に過ぎる、加奈子さんと美代さんから
頂いた腕時計を見るとそう経過していた。
「じゃ僕帰ります」「え、何で・・」「こんな時期に突然伺い申し訳
ありませんでした」「ま~何ゆうてんね、あんたは別よ、居なさい
夕ご飯食べて・・」「でも・・」「良い加奈子がそう言っているん
だし、そうしなさい」命令調で言われる。
 「加奈子・・」「あ・・、お母さん・・」「お客様だって・・」
「そうなの入って紹介する」「あら~若い良い男じゃないの・・」
「お母さんのこのみよね」「うふっ、昔はそうだったかな・・」
「今は違うん」「ううん、いまはね、そうね強い男がいいかな・・」
「呆れた~」二人で大笑いされる。
 それから二人はソファ-で座られ、話をされるが、如何見ても
釣り合わない、年が離れているとは到底思えなかった。
しかも美人、其れに何とも言えない仕草と姿・・。
 「なあに、翔馬、何考えてんのよ」「え、別に・・」
「当てようか、母さんと年が合わないと思ってるな・・」
「ええ~とんでもないです、でも若くて美人ですね」
「うふっ、あんたね、其処地雷なんよ」「地雷ですか・・」
「そう義母が一番待っている場所なんよね」「意味が・・」
「良いわ、此れから其処は大事にしなさいよ、女は何時までも其処は
弱いのよ」「・・、・・」「加奈子、良い子じゃないね」
「そうなのよ、実はね・・」そこから翔馬は逃げ出したくなった。
なんと翔馬のアルバイトを隠さずに話をされるから、戸惑う。
 「ま~じゃ北新地の・・、なんと其処でかね」
「そうなるわ、可愛いし田舎から出たばかりだった」「
・・、ああ~じゃ美代ちゃんと・・」「そうよ」
「あらら、じゃ挨拶は何でね、あんた摘まんだの」
「あはっ、機会は有ったけど、可愛いしそのままスル-よ」
「あらら、勿体無いわね、あんたもう要らないでしょうがね」
「義母さん・・」「私が引き継ごうかね」「ええ~呆れる・・」
「でも可愛いじゃないね、あんた里は何処ね」
急に話がそうなり、翔馬が応える羽目に為る。
 其処からもっぱら義母と話をするようになり、横で加奈子さんが笑顔で
居られる。
話を聞く中で、義母さんは六年前に此処に後妻で来られていると聞かさ
れた、しかも嫁いだ相手が二年前亡くなられているのだ、此処の主、
すなわち加奈子さんの父親に為る相手だった。
「そうか、義母さん、一人もんじゃね、じゃ翔馬引き継ぐ・・」
「あんた・・」」「良いじゃない、この子はわがまま言わない従順よ、
其れに考えがしっかりしているし店でも可愛がられているの・・」
「ま~そうかね、じゃ阿呆、古じゃろうが・・」「え~未だよ」
「え、未だなの勿体無いがね~、あんたらしくないわ」
「いえるけどね、なんと無しでずるずると来ているんだ、機会は作った
けど乗ってこないし美代も最近は諦めているんだ」
「可愛そうに若いのにあんた、いや翔馬君は女性とは如何なん・・」
「え、どうって・・」「しているの・・」
「・・、あ~ないですないない」「勿体ないがね、その年では甘える
のよ、教えてとせがんでもするのよ」「ええ~・・」
「ほら~義母さんもそう言っているでしょうがね、車の免許と同じよ、
訓練と勉強じゃないね、先に良い人が現れると其処で腕が鳴るじゃ
ない、普通なら逃げちゃうよ」「加奈子さん」「義母さんが言われる通り、
その年では男ぶらずに従うほうが良いわよ、店でしている事じゃない、
頭を下げて習うほうが得策よ」「加奈子は良い事ゆうがね」
本当に翔馬はこの場で如何いう姿で居れば良いのか皆目判断が
つかないでいた。
「じゃ、今夜は楽しい食事しようかね」「賛成・・」
「加奈子逃がさないでよね」「任せて・・」
ウインクされて義母さんが部屋を出られる。
 「加奈子さん・・」「良いのよ、義母は凄い女性よ、遊べと背中押した
のは義母なんよ」「えっ・・」「婿を迎えるとそうは出来なくなる、
じゃその前に此処らじゃ無くて大阪に出て遊べと・・」「なんと・・」
「それで、美代を誘って一人じゃ怖いじゃない」「・・、・・」
「二年後、そんな遊びも飽きた頃よ、あんたが現れたんよ」
「・・、・・」「それでね、美代と話し合って翔馬を何とか育てよう、
其れがそうなると可愛くて、このままの方が良いかもと美代と相談
していた。でも時間が過ぎると加奈子にも、このままじゃ世間体がと
婿取りが生じて、婿と言っても世間体だけ、其れは間違いないけど、
でも一人身じゃ無くなるしね、其れで翔馬とのことも流れ序に今日まで
来てしまった。でも美代が残っているし、又あんたが今日来たんは
大正解よ、義母を見たら、此れも有りかとさっき考えたの・・」
「加奈子さん・・」「そう、あんたは大学を確りと終えなさい、其処から
は別問題が生じるけど、其れまでは流に乗り卒業まで頑張るのよ」
「・・、はい・・」「良い子ね、じゃ流よ」
「加奈子さん・・」「義母倒しなさい、その先が見えるかも消える
かもしれないが良いじゃない試しにね」「加奈子さん・・」
「あんたが可愛いのよ、何もしていないでしょうがね、あの店のお客
抱いたの・・」「と、とんでもないです」
「だろうと思った、美代もそう言っていたしね」
そんな話を夕食まで話していた。

           つづく・・・・。
















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