異淫小説102弾≪獣を潜ませ生きる・・2≫

 思わぬことで出会った今回、夕方揃って温泉宿にと向かう。

其処は母親の知合いと聞いている、なんか母親と翔太は話が通じる。

其れは母親から聞いたこの家の幸運、先祖が残された山や畑地が

二度の高速道で化けたと・・。

中国道は四十五年前、米子道は二十五年前だと聞かされるが、

なんと二度の道作りに土地が懸っているのだ。

しかも落合のインタ-傍までこの家の土地が有ったと聞かされた。

二度の幸運は何でと思えるが、確かにこの母親の家はそうなってる。

 三人で温泉宿に向かう、夕食を頂き母親の話を翔太は聞いた。

其処には思わぬことを耳にする。

「え、ではそのお金を其処に投資されているんですか・・」

「総てじゃないがそうなった、でも都会と違いここ等じゃする事はしれて

いるぞ、でもね其れすら難儀するここ等じゃろう、じゃ出来るものが

其処を起こすのが良い事じゃろう」「ですが,中々出来ません」

「出来る人がすればええけ、中には失敗して夜逃げされているが、

其処も計算の内じゃ」「あらら・・、有ったんですか」

「あるさ、長い年月にはのう」そう笑われる。

「今は落ち着いて来た、ブランドに為って来た葡萄は安泰、品種改良

に今は投資している」「そうですか、凄いですね」

そう返事するしかない、この母親は見た目と大違いだった。

 どれくらいの資産かは計り知れないが、その金の運用は地元の産業

を後押しして居る事は間違いない、其処が尊敬する部分だった。

 温泉宿での食事は主に母親との会話が主、娘さんは傍で聞かれる

だけ、娘さんの事も気に為るが、今はそんな話題には行けない、

母親の話は翔太にとって貴重、大阪で小さな会社を興し奮闘の最中、

ためになる話を聞いている。

 「ではそれで何とかここ等は潤うんですね」

「漸くかな、でもみんな頑張っているよ,里を離れる若者が多いい中、

残ってくれる人も少ないが居る」「そうでしょうね」

「だからその子らには夢を持たせ、この奥には廃谷が仰山有る、其処

に目を付けて仕事の土地を広げている」「なんと凄い」

「今じゃ県も地元産業に目を向けてくれているしね」

そんな話を聞いて行く。

 有意義な夜、食事を終えると親子は帰られた。

湯に浸り、翔太はひょんなことで知り合う親子を思い浮かべて苦笑い。

(じゃ母親は幾つなんだ・・、娘さんは三十手前かな・・)

其処が気に為っていた。

 翌日は里帰り、なんとか里に戻るが既に実家は空き地、叔母の家で

逗留、其処でも翔太の事を聞かれるが、説明しても仕事の中身理解

してもらえない、どんな仕事でもええけ~と途中でいなされた。

 三日滞在し、里を後にする、叔母が最後まで涙目で頑張れ、

遣れんようになれば戻りんさいやと言われ別れる。

 大阪に戻り、会社と言っても仲間五人と事務員一人の所帯、

嘆かわしいが現実そう、其れでも仲間は目の色が変わる。

其れは又も新しいPCが出たと、其れは色々な機種が有るが高価な

物には色々なオプションが加味されると色めき立つ、だがしょせん其処

に投資する金額はしれている、予算でそうなっていたのだ。

 「後どれ位かな・・」「何が・・」「家庭や個人所有のPCやんか・・」

「其れな、今度日本で出るPC器具しだい」

「おうよ、聞いたぞ、ノートPCが様変わりする」「何と何時や」

「今年度と聞いているが」「それ幾らくすんの」「それがな、安い」

「本当か・・」そんな会話が飛び交う、、翔太達は今麻雀や将棋、碁、

オセロなどは市場に出していて、其れなりに人気がある、其れで将棋や

麻雀にはソコソコ金額が入って来ていた。

「じゃ其れに向けて開発じゃ、何か皆考えて起こそうや」

そんな話まで出て来る。

思えば大学で翔太は仲間を集めて勉強会を立ち上げていた。

其れが今の仲間、先も見えない産業だが、誰もがこれは伸びると思い

込んで疑っていない、だからこそ僅かな給金を分け合い今まで生活を

しのんで来たのだ。

 「ようし、此れから手分けしてゲ-ム作成、今度は其々が自分で立ち

上げろ、其の完成が其々の歩合に加味する」「おい、良いのか翔太」

「良いじゃない、そうしないとお前ら競わんだろう、お花畑は今までで

お終い、此れからは皆が敵だぞ」「うひゃ~ゆうやんか・・」

「そうしないと駄目と思える。今度の里帰りで出会った人に相当感化

されたぞ」「何、聞いていないぞ」「昼飯に話す」

そんな会話を久しぶりに皆とする。

 昼飯は情けないが外食じゃない、でも翔太が話す事を聞き入る。

「うひゃ~最高に幸運な家じゃないか、でもその母親凄いな・・」

皆が頷いている。

「じゃ俺たちも開発するにはスポンサ-が必要じゃんか」「だな・・」

「其処も本格的に考えようか・・」「其処は翔太に任せる、お前は

今後開発はソコソコに、俺たちに任せろ、翔太はその部類の担当」

「ええ~俺がか・・」「そう、今までは仲間内と思い助け合ったが、

此れからこんな状態じゃ浮かばれん、資金力、其れが唯一俺たちを

伸ばせる元じゃ、機械がこうも次から次と出るんじゃ金が追い付かん、

其処で資金が必要、其れは翔太がしてくれや」「俺一人か・・」

「お前が党首、既に俺たちはそう決めている」「おいおい・・」

「だからじゃ、体売ってでもなな・・」「阿呆・・」

そこで漸く五人は笑えた。

 だがそこは既に仲間が決めていた、こんな状態じゃ大学時代と同じ

だと、其処で手分けし、本当の会社組織を作ろうとめいめいが思って

居た時、こんな話になって行く。

とどのつまり、これ以上進むなら資金力が物を言う、やがてゲ-ムが

蔓延しだすと大手が参入する事は目に見えている、ゲ-ムは別に器具

を買いその中で遊んで来た、既に世界でも有名な会社が存在する。

しかし、PCの世界では今は数少ないお宅揃い、此処でのし上がるには

資金力、其処は誰でもわかる。

とどのつまり 「良いな、決めるぞ、会議は週末、其々が思いを其処で

出そう、出来る分野と出来ない部分を問題に話そう」皆がそう決めた。

 こうして漸く大学を卒業し二年間、色々試行錯誤の時代を超えようと

決める出来事だった。

田中翔太、内山幸雄、佐藤進、渡辺均、清水健一、事務の佐々木恵

計六人、此れからが正念場だと皆が同じ考えで再出発を決めた記念

すべき日、平成15年4月28日、世間では浮足立つゴ-ルデンウイ-ク

が始まる日だった。

 数日後、皆が帰る中、翔太は書類を見ている。

「あのう、仕事は未だします」「え、何で・・」「少し時間有ります」

「有るけど・・」「じゃ前の喫茶店で待ちます」「え、・・」

、相手は事務員、其れが唯一大学からの知り合いではない、

でも黙々と仕事に向かってくれている姿は皆が認める存在だった。

その佐々木さんが話があると言われ、内心ドキッとする、

其れは会社を辞めると言い出さないかの心配だった。


              つづく・・・・。

















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