異淫小説102弾≪獣を潜ませ生きる・・12≫

 二人は奥の谷まで来ている、葡萄の棚の下で腰を下ろした。
冴香が持参した冷たいお茶を二人は飲んでいる。
「でも冴香ちゃんは偉いな」「何で・・」
「だって義母さんと常に一緒じゃないか、其処が偉いよ」
「如何言う意味ですか・・」「え、意味なんて無いが、本当に
そう思えるから言ったんだ」
「・・、あのね、其処には理由が有るんよね」「有るんだ」
「大有なの」「へ~世間とは違う理由か、例えば血が繋がらない、
でも好きとか、他に何か有るん」
「其処ね、好きは間違いないけど、普通と違うの」
「違う、親を好きなら其れで良いと思えるけどな」
「そうなんだけど、上手く言えない」
「上手くなくても聞きたいな、血が繋がる親子と同じと言いたいん」
「其処は違う」「じゃ何・・」「変に勘繰らないでね」
「うん・・」「じゃ話す・・」
 そこから意外な事を耳にする。
横に座る冴香ちゃんは義母が大好きとは聞いていたが、
其れが今話される中身で理解できてくる。
 「うひゃ~、なんとじゃじゃ、冴香ちゃんは超能力が有るんだ」
「もう大袈裟に言わないで、そうじゃ無いの、大好きなら気が合う
事が大切でしょう」「そうだね」
「其処だけよ、でも傍に居ると考えが読めて来るのよ」
「読めるって・・」「そう、義母が今何がしたいのかどう考えて
いるのかが多少見える」「おいおい、本当か・・」
「だから傍に居てても安心できるんだ」「なんと、それ本当か・・」
「もう疑り深い人、お父ちゃんが生きていた頃気が付かなかった
けど、今は不思議と義母さんの思いや動きが見えて来る。だから
翔太さんとの事もそうなるかなと、其処で義母の事を思い浮か
べると見えたの」「なんと、じゃ本当なんだ、凄いぞ其処、人には
有り得ない部分だぞ、じゃじゃ他の人は如何・・」
「其処、だから考えていた、身内だけかと、妹も勿論見えだしたし、
義母のお母さんは大好きだから見えるんだ」「凄いじゃないか」
「それでね、翔太さんにも見えだしたの」「うげ~嘘だろう」
「嫌なの・・」「ううん、じゃ僕は冴香ちゃんに認められたんか」
「それ以上よ」「・・、く~怖いし堪らんな其の部分、じゃ教えて
くれないか、僕が今考えている事」「・・、・・」
「言えないのかそれとも見えないの・・」
「其処ね言っても良いけど嫌なの」「何で・・」
「だって冴香言えば丸裸よ」「あはっ、裸か、く~見たいが・・」
「馬鹿ね、今想像しているでしょう」「当たり~」
「嫌な人ね、昼間よ今」「じゃ夜なら考えても良いんか・・」
「馬鹿、知らない」
 そんなやり取りをするが、本当に有り得るのかと未だ納得できて
いない翔太だった。
「では聞くが、如何して僕が今読めるんだ」
「だって冴香は翔太さんを認めているしだって、義母さんとの事も
見て来たじゃない、義母からは大好きと聞かされてきているし、
冴香も嫌いじゃないの」「嬉しいけど相手は其処を知ると怖いな、
動きや考えが見えてしまうんだろう」
「そうなるけど、見たくないなら相手を浮かべなければ良いだけよ」
「そうか、そうなるんだ」
感心しながら翔太は実験しようと脳裏に有る思いを浮かべた。
 「じゃ聞くけど今僕は何考えていた」「・・、言うの」
「此れが最初で最後だ、確かめたいんだ、其れが本当か如何か」
「・・、言わないといけない」「お願いする」
「・・、じゃ言うね、今回は義母のお母さんに会いに来た、
しかも親子で抱こうと考えているけど、言えないままね」
「・・、・・」「それで今何と私が其処の話に現れて居たわ」
「え、え~嘘・・」「嘘じゃ無いわ、見えたのよ、翔太さん単純」
「参りました、今後其処は本当だと認める、僕には到底見えない
部分だけどね」「其処も違うと思える」「え、何処よ」
「見える筈、但し冴香と抱合わないと其処には到達できないかも母
には内緒よ」「え、では其処はご存じないんだ」
「いえないじゃない、冴香が見透かしているって、其れで冴香の動き
が楽なんよ」「成程見えるからか・・」
「そう、動き易いじゃない、嫌なら早めに傍を離れれば良い事」
「なんとそうだね、益々凄い」「うふっ、冴香を抱こうと決めたでしょう」
「嫌だ、其処勘弁して下さいませ」「其れだから大好きなんよ、義母
も相みたいだし、あのね、冴香が好きに為りかけた時、翔太さんの
考えが見えたんだ」「え、何時、前回か・・」
「そう帰られる間際、其の頃は冴香も翔太さんが好きに為っていた」
「おいおい、変な事じゃないだろうね」「うふっ、翔太さん獣よね」
「獣か、自分でも最近其処は考えているんだ、体内に有るなら仕方
ないかなと、上手く使えそうに無いけど今後は其処も有りかとね」
「そう、翔太さんは其処が他の人と大違い、使えば良いじゃない、
但し相手を観察してからよ」「出来ない、其処までは・・」
「冴香がしようか、仲間入りして・・」「え、冴香ちゃん」
「あ、そうするって気が見えたよ」「もう堪忍して~な、怖いが」
「でも気楽でしょう、判れば対応出来るし」
「なんと、本当に読めるんだ、僕に伝導して下さい」
「その積りよ、だから今日二人で出たの」
 本当に空恐ろしい女性、聞くと好きに為った人だけは判ると言われ
たのが、半面嬉しかった。
 長い時間葡萄棚の下で二人は色々な話をしている。
「じゃ、今投資先は読めないのか・・」
「そう、好きな人はいないし為らないようにしているの」
「なんと、でも仕事だろう利用は出来ないんか・・」
「其処も考えた、でも出来ないしたくない、見たい相手は好きな人
だけ、でも冴香が翔太さんを誘ったのは、翔太さんならその先が
見えるかもと期待しているの」「え、先って・・」
「そう、翔太さん、今考えていたでしょう」「何」
「有馬温泉ばれていないだろうなって・・」
「あわわわ~、なんとおいおい其処まで見えるんか・・」
「今さっき少しだけ思っていたよね」「参りました、冴香ちゃんには
完敗、じゃ嫌いになろうかな、見られるの好きじゃないし」
「・・、うふっ、其処は嘘です」「当たり~」
二人は漸く其処で笑うことが出来た。
 世の中信じられない事が多く有るが、以心伝心は理解出来て
いるが、今は以心伝導じゃないか、有るんだと何度も不思議に
思えた。
「さっきな、僕に有りそうと言われたが、何で・・」
「其処も、そうなの、思いつけば見えたの、先の先が」
「なんとではすんでの事だけじゃ無いんか・・」
「其処も経験が無いし如何かな、でも翔太さんの事は見えるよ」
「おいおい、じゃじゃこれから冴香ちゃんと付合う条件は何・・」
「付き合うんよね」「そうなる」「嫌嫌なの」
「阿呆、大好きじゃ、判っているくせに・・」
「・・、今見えた、翔太さん冴香と同じ位の女性が二人並んでいるよ」
「うひや~、其処見えんのか・・」「一瞬よ、今消えた」
「・・、・・」呆れるしかなかった、確かに今瞬間だが、
頭に浮かべた女性が二人いた。
一人は枚方の樟葉の娘、其れと会社の恵ちゃんだったのだ。
 頭が痛くなるほど考えるが到底今の自分では行きつけない領域
と知らされる。
「じゃ、今後も僕と付き合うんか・・」
「嫌ならしないわ、でも今は嫌じゃ無いし、翔太さんも聞いて益々
冴香とのつながりが出来ると思ってもらったしね」
「はいはい、ご名答です」
 そんな話をして其処を離れるが戻る途中でも色々な話が出る。
「うへ~では、僕が其処を伝授して貰い、此処の谷の中を調べろと」
「そう願えれば助かる」「じゃ良いんだな、僕で」「え、では・・」
「知っているくせに、僕に伝授されたら利用できるって知っていたな」
「はい、御免なさい」もうここまでくれば何おかいわん、
翔太は冴香に従おうと今決めた。

           つづく・・・・。


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