異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・26》

 翔太は考える所があり、一度大阪にと戻ろうとする。
此処では既に菜摘さんと光江さんがあの谷の親子の事を考えてくれそうと、
冴香には其処は知られていた。
 十一月に入り、しばらくぶりに会社に顔を出す。常にメ-ルは来ているから
様子は見える。
恵ちゃんに報告を聞く間、会社を立ち上げた仲間が連なり部屋に来る。
それらと色々な話を済ませた後、恵を連れて昼食に外に出た。
「御免な、姿現さずに・・」「ううん、気が付いていたんだ」「え・・」
「だって叔母さまから色々聞いている」「だな」「でも本当に会社開けるん」
「考えている、総て恵ちゃんが居るからそうなろうとしたんだ」
「じゃ其れって恵みが邪魔な訳」「違うよ、真反対、其れでな悩みながら
小百合さんを連れて旅」「旅なの、有馬で逃げられたと聞いているけど」
「其処なんだな、成り行きでそうなっちゃった」
「馬鹿ね、叔母ちゃん怒っている」「判る」「何処が判るのよ、酷過ぎない」
「だな」「もう、知らないからね」「其処を何とかな、恵ちゃん」
「会社如何するの・・」「其処は今夜話そう」「良いけど辞めるのは嫌よ」
「其処もな」なんとか話して会社に戻るが、其処は其処、立ち上げた仲間には
本当の心内だけは話して置こうと決めていた。
 「おいおい、そんな話は聞いていないぞ、無理無理、お前が居ないと成り
立たんが」「内山、其処を頼んでいるが、わしらだけではもう限度だぞ」
「でもよ、業績は上がっているぞ」「其処だよ」「何が其処なんだ何処よ」
「マテ佐藤、俺も色々考えているんだ、先月な、大阪を出る前にある人に
会って居たんだ」「誰・・」「もうまてや、後渡辺は」
「出かけているが直ぐに戻る」
「じゃ、最初会社立ち上げた連中が揃うと僕の考えを話す」
「三時で良いか」そう決まり皆が部屋を出る。
 此処まで来るには色々と考えていた、しかも苦労して立ち上げたゲ-ム会社、
皆が学生時代からの繋がり、其れを今翔太は止めようと腹つもりはしている。
其れを恵が察して昼間話し合う、今度は同じ仲間にも話さないといけなくなる。
 午後三時役員会を開催、翔太が、最初に会社を開けていた事をる詫びる。
続けて話す翔太を皆が驚きの顔で聞き入る。
「おいおい、冗談だろう」真っ先に言うのが渡辺均、続いて立ち上がる男は
清水健一だった。
「待ってくれんか、此れは将来の事を考えての事だ、ゲ-ムも売り上げがでかく
なった、だがこれから先は如何、あれこれ経営の事を考えると先は決して明るく
ないぞ、日々進む進歩は測り知れない事に為りつつある、これほど急に爆発する
とは考えもいない、このままの流れではどこかに飲み込まれて消滅、
そんな事も有り得るぞ,ならいっその事会社を安泰の橋に移動してはどうかと
考えているんだ」「おいおい、身売りかよ」
「其処は少し違う、身売りと似てるが、ビル経営と考えてくれないか,一棟の中
で入り仕事をする具合に考えてくれ、其処は自分たちの領域は確保できるぞ、
つまり大手の傘下の元で会社を伸ばせばいい事、外に関しては心配がなくなる、
大手の看板の元で今まで以上に延ばせるぞ無論メリットもデメリット有る、
其処を一つ一つ考えて乗り越えよう」「聞くが、其処に入ると一番は何や」
「それはその会社独自のコイン券、夥しい程売れている、其れに入られるんだ、
尚も今の会社の株式はそのまま引き継ぐか測りどうかを相談したい」
そんな話から会議は進み始めるが、中には苦労したのにと嘆かれるが、
会議が進むとそんな声も聞かれなくなる。
「では今まで難儀した部分は消えるんだな」
「そうなるし、やがて一年先にはその会社が大幅な増資に出る、その時今我々が
持っている株と同等に増資分の中で配慮される」「嘘、真か」
「そう、契約書には其処も書かれるそうだ」「なんとあらけ無いぞ」
「・・」皆が其処で頷いてくれる。
「聞くがその会議に我々も参加できないか」
「無論役員だし出て貰う、但し僕は出ないぞ」「え、何で」
「既にこれが僕の限界と思えるからは自分たちが行く末に何とかなる程度の
保証と蓄えをして欲しい、ゲ-ムの世界は未だ今からだ、伸びる業種には
間違いないが、其処で参加する人も大幅に増える、設備投資も半端じゃ無い、
今が切り返しどころと睨んでいる」そうも言った。
 二時間半の会議は終わり、皆の目が変化する。
「今夜行くよ」「うん、待って居る」
恵ちゃんにそう伝えて翔太は久し振りの大阪の街に消えた。
 午後十一時過ぎに、樟葉の家にと戻る、一ヶ月余りの帰宅に為る。
「あらら、冷たい男が現れたわね」「小百合さん、其処は謝ります」
本当に謝りたかった、旅に連れて出て最初の有馬で放り出し逃げた翔太、
恨みつらみは有ろうが此処は謝るしかないと決めていた。
 だが意外と相手は御冠じゃ無い、冷ややかだけど笑われていた。
 そのすぐ後に恵ちゃんが来て、其処の話は打ち切り、
会社の今後の話を家でする。
「ま~じゃ、其の大手は十億で買い取る訳」
「それもな株はそのままだぞ、今までの陣容に金を出すんだ」
「ま~じゃみんなも潤うじゃないね」
「正式には言って無いが分けることが出来るぞ」
「あらら、其れじゃ皆反対は無いわ、既に世が世だし仕方ないかと」
「そうか」「でもなんで途中で・・」そこから恵だけには話を始めた。
「ま~じゃ今問題の過疎地、そうか其処で何かしたいんだ・・、
良いわ其れなら賛成よ」すぐさま承諾を得た。
流石恵ちゃんだと、会社は恵ちゃんからこの家の小百合さんを紹介さ
れ出来上がった会社、何もかも承諾を得ないと駄目な相手だった。
「済んだのお話」「ええ、大方ね、翔太さん、会社辞めるって」
「・・、え、今なんて辞めるって何」
「だから引き下がるってこれから遣りたい事を探すって」
「ま~呆れた、会社悪いの」「ううん、順調よ、此れから翔太さんが大物を
釣り上げてその傘下に入れそうなの」
「意味不明よ、はっきりと話を聞かせてくれない、小百合には権利が有るのよ」
「その権利でかく化けるよ」「化けるの」其処から恵が話を始めた。
「く~恐ろしい事、じゃじゃその会社の傘下に、下請け」
「違う、子会社の方が良いのかな其処も少し違うけど」其処からも話。
聞かれる小百合さん、投資金額が大化けしそうと驚かれる。
午前二時に漸く話が終わる、翔太は直ベット別途に倒れ込んだ。
 翌日も会社には顔を出すがすぐに出て行く、何から何まで直ぐにとは
行かないがおおよその身に振り方は出来そうな位置に到着。
身が軽い足取りで枚方の樟葉にと夕方戻る。
 「うん・・、居ないの」夕方だが既に外は暗い、
部屋に上がるが誰も居ない、おかしいと廊下を歩いて居ると水の音がする。
居るんだと安堵する反面、何か胸が騒ぐ、知らずに浴室の方に足が向いた。
其処にはあの小百合さんがと思うと、足を止めるわけには行かない、
憧れて来た日々を思うともう普通の翔太じゃ無かった。

                    つづく・・・・。














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