異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・32》

 翔太は、忙しく動く中、里美は未だ宿で悩んでいた。
「お母ちゃん・・」「おう、戻ったか・・」「如何」
「如何もこうも無いが、あの人呆れる」「聞いているけど物凄い男だそうよ」
「何処がね、呆れる程勝手よ」「でも、此処どうにかしたいと聞いている」
「それが困る」「お母ちゃん、いっそ任せて出ようか」「え・・」
「だって、決めたら進む人と聞いてる、冴香さん等心から信じてられるがね」
「・・」「ね、如何するん、それを聞きに来た」「お前はどう思うんだ」
「そうね、アソコの親子の思いは尋常じゃ無いけ、其れほど凄い人と思える」
「傍に居ると疲れる」「じゃ此処開けて居れば如何」「度がするん」
「出ようよ」「此処を開けてか、其れは拙いじゃろう」
「じゃ此処に居るしかないじゃない」「お前な・・」
呆れ顔で親子は悩んでいた。
「おう~お帰りか」「翔太さん、座って」「何か・・」
「あのねお母ちゃん、困っておりんさるがね」
「そうか、じゃ困らんようにすれば良いのか」「其処如何するん」
「困る理由が知りたいが」「あんたね・・」
「お母ちゃん待って、此処如何したいの、少しは聞いているけど無茶よ」
『無茶を承知と言ったらどう』「・・」
流石に美樹も話が通じないから頭を抱える。
母娘で顔を見合している隙に、翔太は宿の横の空き地にと向かい、
何か腕を組んで考えていた。
「あの人、本気なのかしら」「本気だから親子で困っているじゃない」
「美樹、ひと月分の宿泊といんさってな、六十万渡された」
「ええ~何と、何で六十万なの」其処から話を聞いて流石に美樹も驚く。
「じゃ、あの人、考えられないけど、此れは本物かも」「本物・・」
「そうよ、だって苦労した会社、引き下がると聞いたけど」
「其処はほんまじゃけ」「なんと、呆れるけど、何で此処に」
「最高だって」「・・」母から聞いて美樹は少し考えている。
て 「明日から少しやかましくなるが良いかな」
「喧しくなるって・・」「工事に入る」「工事」
「そう、既に相手の人と話し合っていたんだ、昼過ぎに来る」
「あんたね・・」憤懣遣る方無い里美が鬼の形相、
「お母ちゃん、落ち着いて、話を聞いたら、ね工事って何」
「此処を改良したい、でも出来るかどうか聞いて来たんだが、其処は出来ると
いんさるし、じゃと・・」「此処は誰の物」
「母娘のもんじゃろう、でも出るといんさるし、じゃ良いかなと」
「勝手よ、なんて人」「此処が良く成れば良い事、このままじゃ本当に逃げる
事に為りそうだし」「親子の勝手でしょう」「そうなるけど、逃げるなら買う」
「え・・」「そう決めている、だから工事もしたい」「・・」
遂に里美は娘を連れて奥の部屋にと向かう。
「お母ちゃん・・」「あの人、なんて事、この前もね、周りの土地や山は誰の
物として聞きんさる」「あ、其れでか携帯に玲子から電話が来たけ~」
「何時よ」「夕べ、それでね、本当に売れるんかと」
「美樹その件で来ているんだ」「何とじゃ既に相手にか」
「そうみたい、、礼子の家が本家じゃない、おじさんは今金が欲しい時だし
乗り気なんだって」「ま、知らなかった、じゃ浩二さん売りんさろうとして
おりんさるんかね」「そうみたい、誰も見向きもせん、幾らでも良い、
早い方が良いと、ほかの人も既におじさんに任せると聞いた」
「あらら、じゃわしが出る幕無いがね、あの人」「お母ちゃん」
「そうなると考え変えんとな、此処はじたばたしても相手の資金に負けるぞ」
「如何するん」「売ろうか」「え、良いの、美樹は良いけど」
そんな話をしていた。
 工事をする人が来ても、親子は部屋から出て来なかった。
翔太が一人で宿横の空き地に三人の男を連れて話をしている。
「では図面はその通りで良いかも」「此処は規制は」
「無い無い、湯もこの宿の物だし、問題は無いがね」
「では工事を進めて下さい、契約は明日にでも行きます」
「嬉しいです、何でもしますけ~、今後とも宜しく」
既に事務所で話し合った後、現場確認だけで、直ぐに帰られた。
 夕方、翔太は親子と向かい合い、話をする。
「え、ではあそこにもう一つ建てるの・・」
「はい、アソコは此処とは別の様相で作りたい、外回りは景観を壊さない様に
母屋と変化なし、中身は相当違う事に為るけど、其処はギャップが出来て良い
と思うし、お年寄りがくつろげる場所にしたい」
「お年寄りって、まさか湯治客相手なの」「そうなる、此処は其れがメイン」
「え、では宿を引き継ぐの」「そうなりそうだし、女将さんが居られるなら
尚都合が良いと思う」「あんたね、勝手に決めて、相談も無しで」
「相談して賛成して頂く均します」「賛成などせん」
「でしょう、だから急いで進めたんです」
「聞くと、あんた此の周り買いたいと・・」
「はい、工事担当の会社に出向くと、知り合いといんさるし、じゃ売るつもり
が有るかと聞いてと頼んでいたんです」「それで・・」
「売りたいと、其処らは任せといんさるから、是非お願いしますと」
「・・」「呆れ顔で親子は見つめ合う。
 その後、いろいろ聞かれるが総て娘さんからの質問だった。
「ま~じゃ新しい場所は凄い事に為るよ」
「其処が良いと、お年寄りが逗留されるには景色だけでは満足は、田舎の人
だし珍しくも無いでしょう、其処で味わえない場所を提供、無論、
僕は其れだけ考えてはいない、外の谷を考えての事」
「谷、如何しますの」漸く母親をから声が聴ける。
其処から翔太の独断場、長い話に為るからと、コ-ヒ-を美樹さんに頼み、
此処から母親相手に話を進める。
 「ええ~まさかあんた、谷を、なんと出来るんかね」
「其処をする、そうなるとお年寄りに仕事が出来る」
「あ~何と、あんた」「僕のメインは其処なんです、此処は有るから都合が
良いけど、谷はこれから作り上げる」
「なんと、本気なの、あらけ無いお金が懸るよ」
「其処は知れている、工事だけは金額がかさむが後は知れているし、遣る事
が今後に生きると思える」「そりゃ~そうだけど、荒れた谷大変よ」
「判っています、其処は僕も考えているんです、此処を蘇らせ、そして人が
集まる、事業も細いが出来る」「・・」
「では貴方、此処を其れに使われるの・・」
「其処もそうですが、此処は普通の湯治客にも利用して頂く、谷を見れば
驚かれるでしょう、其れが宣伝にも変化するし、色々なメリットは有ります」
「・・」「では、此処は今まで通り」
「そう、お客も増えますよ、新しい建物には興味が満載、今の時代の映像の
世界が見れるんです」「・・」
そんな話を其処で母親が付いて行った、あの電化店での事が思い出す。
「じゃ、あの電化店でも話は其処なの、話を聞いてても皆目わからないし、
金額を聞いて腰抜かしたがね」「一部ですけど、後は本社扱いだそうですよ」
「・・」こうなるともう止める事は不可能、
既に目の前で一千万近くの支払いを目にしているのだ。
「お母ちゃん、付いて行ったん」「うん、凄い金額で驚いたがね」
「里美さん、お願いがあります」「何・・」
「この居間の延長で寝て浸かる温泉を作りませんか、其れに其処は車椅子
でも入れるように作りたい」「え、何処・・」
「前の川を見下ろすこの部屋の先」「でも何も無いがね」
「屋根を伸ばし、延長は簡単に出来ます。幅広く枕付きの温泉、食べ物や
簡単な飲み物も傍における様な物も作り、屋根は透明の強力ガラス仕様」
「どれくらいの広さなの」「屋敷幅総て・・」
「ええ~じゃじゃ、とんでもなく広い」「ええ、子供さんなら泳げる」
「・・」またまた呆れ顔で親子は見つめ合う。
 此処までくれば、既に里美が反対しても無理と判断する。
「お母ちゃん」「うふっ、其処まで先走りされたら、反対すると損害賠償
もんだわさ」「じゃ・・」「ああ、承知だ、似て食おうが焼こうが
もう任せた、私の役目は・・」
「女将さんで仕切って下さい、此処のなの宣伝は任せて、PCで最高な
ホ-ムペ-ジを作り、予約を其処で受ける」
 呆れ顔が、ほんのりと赤見を帯びて親子は遂に陥落、出来栄えはまだ
はっきりとは見えないが、話を聞いていると夢がありそうと里美は思えた。

             つづく・・・・。
















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