異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・34》

 翔太は忙しく動き回る、会社の今後の契約書を相手側と詰める役目がある。
殆どは相手側と合意で来ているが、一番問題点は、社名変更、其れも大手の
頭文字を入れて欲しいと言われていた。
会社では其処は譲っても良いと仲間は言うが、翔太は先々に、自分たちの思い
を残したいと告げるが、笑われる。
其処には既に翔太がこの世界から少し遠ざかる身でそう居孤児を張るのが
可笑しいと言われたのだ。
「では良いのだな・・」「ああ、今更社名なんか直ぐに為れるし、相手の会社
の方が知れ渡っているしな、大手の社名の先にドリ-ムプロと付けられる
だけでも最高だと皆が言う。
 此処で翔太も悩んでいた事が解決、十二月吉日に遂に合意文章が出来上がり、
晴れて手を組む会社から十億円の金が振り込まれた。
其れを立ち上げた仲間で分ける事は最初から取り決めているから造作は無い、
小百合さんだけは一億の投資をしてくれた分、三億を渡す、
仲間には其々一億が手渡される。無論中にはその金で自分が持つ会社の株を
買い増しする。
其れぞの思惑があり同じとは行かないが、今手にする金額が、今までの苦労の
報酬とは誰も感じていたのだ。
恵ちゃんにも残りの一億が手渡される。こうして漸く翔太は会社の勤務から
外れることが出来た。
だが名誉顧問の肩書だけは付けられてい仕舞う。
「ふ~やれやれか・・」感慨無量な面持ちで出たビルを振り返り眺める。
「のんびりと行くか・・」木枯らしが吹き舞う大阪の街を首をすくめて
駅に向かい歩く。
 樟葉に戻ると、小百合さんは不在、家に入り、此れからの事を考え、
電話を落合にする。
長い電話の後、急に気怠さが体を襲う、何から何まで此れからは違う人生、
其れもどうなるかさえ自信が無い、だが進めて来た自分の責任はでかい、
そんな事を考えながら翔太は来年こそは一人でも頑張ろうと意を強くする。
 十二月十二日、小百合さんに三日間会えず終いで落合にと車を向けた。
昼過ぎ落合に到着、家の中にと入ろうとするが、鍵が懸っていた
、外出かと思い、仕方が無いのであの谷に行こうと計画変更。
「おう、いつの間にか雪が降ったんだ」向う道に少しだが雪が積もり、
用心して車を転がし、普通より時間が懸るが到着。
「只今・・」「お帰り・・」
「え、あ、あ~何で居るんうひゃ~何々菜摘、冴香、なんと恵ちゃんもか」
「私もよ」「く~樟葉に居ないわけだ、いつ来たん」
「二日前、恵も休み取り来た」「そうだったんだ、里美さん」
「大変、もう賑やか」「御免」「ううん、最高な人達、美樹が連れて来た」
何とも言えないこんな山間の谷に,鶴の如くの六名が居揃う。
「うふっ、来るだろうとね、其れと早くここが見たかったんだ」
「そうですか」驚きは未だ止まない翔太、囲炉裏傍は美女軍団で満員、
既に酒盛りの真っ最中だった。
 「ねね、恵も少しだけど参加したよ」「ええ、嘘だろう」
「あのお金の半分此処に投資するね」「おいおい、責任は取れんぞ」
「大丈夫、聞いたら既に落合の奥様とお嬢様は参加されているし、叔母ちゃん
も参加するって」「まじか・・」
翔太は其処で驚いたが、既に皆の顔を見るとこれも有りかと安堵した。
 こうして酒盛りは益々賑やか、一番はもう此処になじまれる小百合さんの姿
が有り、菜摘も冴香も最高な顔をし笑合う姿、翔太は心から良かったと思う。
「ねね、雪が降るから工事はお休みだって、春先までは責任をもって完成」
「うん、雪は仕方が無いね、お風呂入ったん」
「う来て直に行こうと叔母ちゃん、良いわ良いと言いながら長風呂よ」
恵ちゃんがいつに無く笑顔、其処が一番安堵する。
「翔太さん、あんたには負けた」「え、里美さん」
「此れからなんでも従う、此処を本当にお願い、美樹もそう決めているみたい」
「有難う、頑張るね」翔太は心から感謝してそう答えた。
 大阪の樟葉の二人、落合の親子二人、谷の姉妹みたいな親子、三組が総て
顔合わせ、豪華な面々に為っている。
夜中に雪が舞い降りて来る、其れを樟葉の二人はテラスに出て大騒ぎ、
寒い中でも半端な騒ぎと様じゃない、部屋からそれを見て笑う面々、
総て翔太絡みの人たちなのだ。
 其処で翔太が意外な事を見出した。
「此処は既に動き出したけど、谷は未だどうしようかと悩んでいるんだ。
「なんで、未だそんな事」「そうなんだ、買い取るまでは言ったが、其処から」
「え、翔太さん、其れって拙くない」
「拙いよね、でも本音は其処、色々案は有るけど此処は地元がどうとって
貰えるかが問題」「だから何」「うん、菜摘さんも里美さんも聞いて」
翔太が真面目な顔で座り話を始める。
「え・・、じゃ谷は色々な案が有るんだ」
「うん、子供相手でも良いけど、此処はお年寄りとお考えている」
「じゃ其れで良いじゃない」「其処なんだ、お年寄りが元気で動ける場所は何と」
「ま~其処か、じゃお年寄りに聞いては如何なん」
「そうだ、其処聞いてみたいやお年寄りが此処で何か出来れば良い事なんよね」
「そうなる・・」そこから皆が考え出す。
「ねね、湯治だけでは無いの」「それだけなら今までと何も違わないよ」
「でも、宿の中が変化するんでしょう」「そうだ」「以外に何か有るん」
「恵ちゃん、そうなる、此処は宿だけじゃない、外がメイン、だから間違いが
無い様に考えている」「何処までよ、考え聞かせて・・」
 部屋は外とは違い暖かい、囲炉裏傍で皆はその事に専念し始める。
「谷か、どう利用するかだね」其処で静かになり、酒も進まなくなる。
「じゃ、翔太さん、此処果樹園は如何、広いし出来ればみんな喜ぶけど・・」
「恵ちゃん、其処は意の一番に考えた、でもそうなると労力が要る、お年寄り
じゃ可哀そうだしな、聞くとここ等はそれらを荒らす獣が沢山いるそうだ」
「獣、ああ、猿・・」「以外にも鹿やイノシシ鳥などが居て防御が大変」
「成程ね、良いと思ったけど」「考えは良いけど、持続が大変」
そんな話が進んで行く。

            つづく・・・・。








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