異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・58》

 沙織の姿はまるで夢遊病者、翔太が寝ている仏間と並ぶ部屋にと進む。
襖を開けるが、薄明るい豆電球が灯る部屋、此処も寒い、
寝ている翔太の横に経たる様に座る。
「・・」無言のまま翔太の寝顔を見詰めていた。
此処に来るまでの葛藤が嘘のよう、既に腹を括り来ているからだろうか、
翔太の寝顔から目を離さなかった。
 暫くすると部屋の異変で翔太の目が見開く。
「え、如何しんさった、何か・・」「・・」
其れでも無言、其処は未だ些かの蟠りを持つ佐織の姿。
翔太とてたわけじゃ無い、何で夜中に来たのかくらいは理解出来ている。
「其処は寒いぞ、来んさい」優しい声で誘う。
佐織は声も出さずに従い、横から翔太が寝る布団にと自分から入る。
「何もいんさんなや、気持ちは判るけ~、今夜はこのまま寝ようね」
「・・」絆される優しい言葉に返事の代わり翔太に抱付いてしまう。
「此れから長い時間互いに歩いて行こう、此処は変われるぞ、あんたが
主じゃ、其処は何が何でも変わらんからね、頑張るよりドカッとした態度
でおりんさいや、僕が居るけ~」「・・」
無言、そうして一段ときつく翔太に縋りついた。
「義理で来たんなら辞めんさい、僕は本当の沙織さんなら抱き締めたい、
待つからねその時まで」「・・、あんた~」漸く箍が外れた。
翔太も沙織の叫びに呼応、向きを変えて抱き締める。
すると沙織から翔太の顔に自分の顔を近づける。
こうなると進むしかない、やっと相手から動かれた、其れが本当に翔太から
すれば嬉しい、キスを仕掛けると応じられ、何度も何度もチッチュチュと音を
出して来た。
身体をまさぐる互いの手は既に事の発信を知らせる動き、翔太は待って居た分
最高な場所に立とうとする。
向かう相手はどれだけの凄さかも知らされていない、有るのは話を聞いただけ
で中身は皆目知っていない。
 事が進んで互いの体を無探る仕草、沙織も応じて動く手、その手がいつの間
にか男の股間にと進んだ。
「・・、・・」なんと其処に有る物が信じられない、
震える手でもう一度股間に訪問、其処で掌の感触で漸く事の源は此処だと、
「あんた~あんた~あんんんた~」とんでもない声で叫ぶと何と沙織は豹変、
瞬く間に自分からパジャマを脱ぎ捨てると、翔太のも剥いでしまう。
素っ裸の状態で早く異物を見たさに蛍光燈を点けた。
 「・・、あわわわ~何々あんた~」ドスンと尻もちを着いたまま
自分に身体を両手で後ろに仰け反る体を支える。
そうして荒い息使いは志津香な部屋の中、互いに聞こえた。
「あんた・・」「良いぞ総て沙織さんの物だ、良いか」
「良いかといんさるん、なんでわるかろうはずがないけ~、なんで早く
知らせてくれんかったん」「ええ~・・」「もうバカバカ~」
今度はしがみついて翔太の胸を叩いた。
 「此れから宜しくね、無理は言わないからね」「・・」
「沙織さんの物だけ~、好きにしんさいや」
「嫌や、してして、あんた凄いがね、何で此れどうしたん、ううんそこは
ええけ~、はやく入れちゃんさいや」「え・・」「もう早く~」
「愛撫する」「後で先に覚えて置きたい記念日じゃ、入れて~」
とんでもない変わりように翔太は面食らった。
 言われるままに少し沙織の股座に顔を埋めた、すると反応が半端じゃ無い、
股座で動く口と舌は絶妙この上無い動き方、沙織は其れだけで狂う、
そう応えるしか無い程最高、此れが有ったんだと泣くほど嬉しかった。
事が進むが沙織は気が狂うほど愛撫で踊らされ続ける。其処には既に今までの
沙織の姿は垣間見れない、見れるのは美しい乳房が狂喜乱舞に踊る姿、
腰は括れねじれゆがみ吠える声は尋常じゃ無い、其れほど沙織は狂い手繰る。
 漸く念願の物が沙織の股座に向かい来た、心で来た来た来るよきんさると
思いつつ脚に力が入る。
そうして・・、・・、ズズズリ~ズズンと物が減り込んで来る、
しかもゆっくりゆっくりと味わえる遅さに沙織は腰を持ち上げ、
上で震え歓喜歓喜、凄い来た来た来たが~と叫んでしまう。
だが、その声を境に沙織は翔太の動きのまま合わせようと懸命、
合わせる方がより一段と歓喜が増してくる。
そうなるともう沙織は、髪振り乱しこの世の最期かと思うほど泣き叫んで
迎え撃つ。
 翔太は最高、待った分利子がついて来た。
抱合う形も変えて、受ける沙織の喜ぶ声聞きたさに翔太は奮闘、
突き入れされる時は口を大きく開いて絶叫、翔太の腰が引くと迎え上がる
沙織の腰、とんでもなく早く動くリズムを覚えてしまう。
 其処から何度も飛ぶ~、落ちるよ~とのたうち廻り、痙攣三昧の連続、
流石に凄く気持ちが良い穴内浸る棒が喜汁を出したがって来た。
 なんと早い事か、翔太には珍しいほどの速さで頂点まっしぐら、
遂に歓喜の雄叫びを二人は同時に発し、受ける沙織の体はすさまじい痙攣、
上の翔太を跳ねる様にバタンどすんと跳ねていた。
 時間は翔太らしくない時間、三十分で果ててしまい、最高な位置で放出。
横たえ互いに天井を見詰め感慨無量、沙織は今まで一番上り詰めた時間、
 「あんた、凄かった、凄い凄い」
「未だだぞ、これくらいで満足ならもう抱かんぞ」「ええ、未だ有るん」
「ああ、益々良くなるぞ、沙織さんの体・・」
「嘘、此れ以上有るん、信じられんがね」
「沙織さんの体はこれくらいじゃない、良くなるよ」「あんた~・・」
縋りついたのが地獄の登竜門、其処から卑猥な音の連鎖、
「往くが~嫌だ又だ~あんた往く往く往くうううう~~」
 次第に恥も外聞も欠片も無い、沙織は壊れて往った。

                つづく・・・・。






















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・57》

 夜中十一時、漸く散会、酒と話に興奮しまくり、仲間は又も幸子さんの
車で送られる。
残される二人、此処は沙織さんの実家、今は総て翔太の物に為っているが、
未だに何もかもが以前のままだった。
 互いに少し戸惑う、二人きりは旅で経験はしているが今は如何、此処は
里の家、特に沙織は気が重い。
「お風呂如何かな・・」「良いわ支度で来ているし、でも汚いし」
「おう、何じゃ其処そう言わんでくれんさいや、今は僕の家じゃろうが」
「ああ、そうだわ、御免なさいね」
「あはっ冗談じゃ、そうだ先にお参りせんと拙いぞ」「何処にいきんさる」
「あんたも来て」「え・・」家の中で手を引っ張られ沙織は訝る。
「ええ、此処は仏間よ」「そうだ、先祖様にお願いする、あんたも座って」
 長い間手を合わせる翔太、横で同じ姿でも沙織は少々戸惑っていた。
「良し、此れで良い、今夜から僕は此処の家の主に為る、良いよね」
「え、其れは決めた事と、総て書類も済んでいるし」「じゃ、主か」
「そうなるよね」「そうか、じゃ主に為るね」「・・」
何が言いたいのか沙織には理解出来ていなかった。
 翔太は風呂にと向かう、其れは自然な動き、沙織は後片づけをしながら
翔太さんの主の言葉が気に為る。
意味は深いのかそれとも当たり前なのか、此れから如何なるのか、未だに沙織
のいる位置は不安定のまま、娘が世話になって居る事は確かだ、じゃ親の自分
は如何したら良いのかとさい悩まされていた。
 思えば大阪の小百合さん、落合の菜摘さん親子、其れに今度仕事をされる
親子、少し聞いている有馬温泉の旅館の女将さん、なんと数えれば多く居た、
其れだから悩んでいるのだ。
 そんな時、「沙織さん来て~」翔太に呼ばれた。
呼ぶ場所は風呂場、沙織は急いで向かう。
「何か・・」「悪いが入って来てくれんさいや」
「何か足りないものでもあるん」「ある」「なあに・・」
「沙織さん僕の背中洗ってくれんさい」「えっ・・」
一瞬、脱衣場で立って話をしていた沙織が体を硬直させた。
「無理ならええけ~」「・・」「忘れてくれんさい、我儘ゆうて御免」
「・・」そう言われているのに返事が出来ない。
「もう良いです、寒いから帰って・・」「・・」
言われて沙織は言葉を失いその場を立ち去った。
 「・・」無言で炬燵に入り、頭を炬燵の台の上に落とし肩が震える。
先ほど考えていた事が現実に為ろうとした時かと思えた。
だが心と体が同じ考えとは違う、動けなかったのだ、後悔するが、
其処もそうかとは言い切れない、其れほど支離滅裂な今の沙織の心境だ。
子供じゃ無いし、言われるままに動けば後は悩みなど要らん筈、
だが現実脱衣場から逃げ出している。
これからの事を思うとやり切れない、こんな苦しい思いをするならいっそ
野田の爺様の囲い女にでもなった方が良かったのか、其処まで考えた。
だが、その思いは一瞬に消える、今は有ろう事か娘が大阪で夢のある道を
歩もうとしている矢先、母親の自分がこんな事で悩んで進めないとは歯痒い
面も有る。
最後は女、女でも沙織はあの翔太さんが関係する女性達とは一緒じゃないと
思いたかった。
 其処に風呂から上がった翔太さんが炬燵に入られ、無言、そうしてテレビを
点けられるが真夜中、こんな田舎では遅くまでは無いし、
有のはショッピング番組だけ、翔太さんはテレビを消すと寝床にと向かわれる。
 「あ、一枚か、仕方ないな」独り言を言いつつ翔太は布団にもぐり込んだ。
最初の夜、二人の家では互いに虚しさがこみ上げる仲だった。
 沙織も然り、風呂に入ると自分が寝起きする納戸に向かう、
布団の中に入り込むが、目はギラギラとし、うす暗い天井を睨んでいた。
何でアソコで浴室に入れなかった、入れば事は簡単だったのか其れとも・・。
自問自答するが答えはどちらとも茨な道かと思え出す。
(如何し様このままじゃいけん、何とかせんと拙いわ・・)
考えるが何が良いのか、従うほうが気楽なのかそれ以外何か有るんだろうか、
と長い時間眠れないでいた。
【何さ小娘じゃ在るまいし、子供の為も有るぞ、お前一人ではいきては行けん、
娘の為にも此処は我を張らずにのう】急に幸子さんの声と顔が浮かんだ。
(そうか、其れなのね、私は一人の女としては考えて居なかった、此れからの
事も有る、あの人に縋るしか沙織は立つ場所が無くなっていたと知らされた。
 漸く自分の居場所が此処しかないと知る、今まではそうじゃ無かった、
娘と此処を出ようとしていたのだ。
今は如何か、くどくどと悩んでいたのが馬鹿みたい、
今は進む道は一つしかないと知らされる。
 沙織はゆっくりと立ち上がると納戸から出て行く姿が暗闇の中で
辛うじて見えた。

              つづく・・・・。

















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・56》

 二月十二日、翔太と沙織は漸く里にと戻って来た。
群馬で四日間滞在し、本当に何も知らなかった部分が少し垣間見れて来た。
何とか其れを里でと思い向かったが、見学する度に本腰を入れて行かないと
思い知らされる。
 一方沙織さんと旅をする中で其処は手応えより、益々素晴らしい女性だと
知る事になっていた。
 終えてから足を延ばして、初めての鬼怒川温泉、其処で二日滞在するが、
何とも言えない程最高、湯もだが、其処に同行された沙織さん。
本当になんといえば良いのか例えようが無い程素晴らしい女性、
長野と群馬を見学した後、沙織さんも少しはその気に為られたのか、
動画を何度も見直して見学した場所を懐かしく思うのか、それとも何か有るのか、
夕食を食べ終えた後でも釘付け、其れを見る翔太は苦笑いするだけだった。
其処でも翔太は異変を感じる、なんと翔太らしさが其処には無いと思えた。
永い間一緒に旅しているが、其処で何も二人の関係は起こらない、
本当に起こっていなかった。
帰り道で大阪の樟葉に寄るが、其れは小百合さんも感じている。
一番は、娘の玲奈、母に何も起こらなかったことが直ぐに判る、
翔太さんに縋身付いていただろうと想像していたが、其処は無いと思える。
恵も、其処は薄々と知る、なぜと思うが此ればかりは二人の関係の中の事、
知りたいが如何しても其処には話しが向かない、樟葉の家では沙織さんが
撮って来た動画を食い入るように見ているだけ、
話も今回向かった先の出来事だけなのだ。
三者三様の思いだが、皆何事も二人の間で怒っていない事は見えていたのだ。
 里に到着すると、早くも幸子が来て其処を一番気にする、此処での仕事関係
で見学に行った事は判るが、幸子は男女の関係がどうなったかを知りたくて、
帰りを待って居たのだった。
 だが、その事を確かめる間でも無い、男女で何か起これば態度が変わる筈、
其処を見極めるが何もないと思い知る。
「戯けじゃが、もう翔太・・」独り言を言いながら幸子は諦めと、
これから先の事を思うと遣る瀬無い思いがこみ上げる。
しかし、里で帰りを待つ翔太の仲間は其処は考えていないから、戻ると集り、
沙織が撮って来た動画を真剣に見ている。
その間、何時もの宴会支度、幸子と沙織が台所,居間では翔太を捕まえ質問
攻め、其処には里の若者の気が変化して居る事に翔太は驚かされた。
本が届くと、なんと毎晩この家に夜集り読書会、そうして疑問な事を聞合い、
メモを取っていたと知らされた。
だから動画で見る事に感動や驚きや、そうして何とかなりそうと思いつつ、
皆は宴会などそっちのけで何度も動画を見直していた。
 夜遅く宴会が始まる、其処でも群馬の事が話題だった。
「じゃ、此処から三人行ってくれんか」「三人か、何で一人余るじゃないか」
「え・・」「そうだろう、誰かひとり残されるぞ、其れは不公平じゃろう、
此れからの事だ、其れは行けんけ、翔太何とかこの四人を・・」
「成程な、そうか、じゃじゃ四人で行けるんか」
「おうよ、今は暇じゃが、絶対皆で行きたいぞ」正之が叫ぶ。
「沙織さん、如何しようか、先方には三人と言ったが」
「其処は電話すれば何とかなると思うけど・・」
「じゃ悪いが電話してくれんか」「良いわ、いまするのね」
沙織は電話をし滞在のお礼を言い本題に入る。
 その電話が長いから皆心配して静か、電話が終わり、沙織が皆の所に戻る。
「あのね、頼んでいた家は一人だけにしてと、意味は翔太さんがご存知だと
いんさる。そんでね、後三人は知り合いの家にと言いんさる。其処は今から
頼むけど心配ない任せてと」「え、では頼んでいた家一人か・・」
「翔太さんならご存知といんさったがね」
「・・、ああ~そうか其処か、あはっ、なんと美咲さん感がえんさったな、
良いぞ其れなら嫌われているんじゃないし、なら電話しんさい其れで頼むと」
「すぐに折り返しある、待とう」沙織さんがそう言う。
「おい、なんか都合が悪いんか・・」正之が聞いた。
「待ちんさい、電話が有ると僕が変わり聞いてみるけ~、僕が思う事が
当たっているなら良いけど」「何じゃ・・」
「まてや、後じゃ飲もう」外は粉雪が舞い落ちて来た。
 一時間後、座は宴会の真っ最中、其処に電話が来た、最初に沙織が出て
聞いていたが、直ぐに翔太を手招き、向かうと電話を交代する。
沙織が居間に戻り頷いた、其れを見て皆は少し安堵する。
 暫くして、翔太が居間に戻る、すると皆が動きを止め翔太を見た。
「如何・・」「みんな引受先が決まったぞ」「え、そうかじゃ行けるんか」
「ああ、皆行けるが、でも遊びじゃ無いぞ」「期間は・・」
「所長に任せている、半月以上は頑張りんさい、アソコは良いぞ」
「本当か・・」雅満が声を出した。
「それでみんな習う部門は決めたのか・・」「え、未だだが・・」
「おいおい、其処が肝心じゃろうが、酒など飲んでいる暇が無いぞ、
今動画見たろうが習う事は多い、部署を決めて向かえ」
「え、じゃ」「子供じゃ無いんだ、自分がしたい部署は何処か見たろうが、
向かって何処でも習うと言うような不細工な事はしんさんなや」「・・」
「では正之は何が其処で習いたい」「うん、見るとキノコの育成がしたい」
「じゃ雅満は・・」「培養じゃ」「澄人は・・」「俺は野田先生がしたい
といんさった、菌床が習いたい」「良いぞ、じゃ浩二は・・」
「何が残ったんか、習うこと未だ有るんか・・」「有る・・」
「何・・」「お前は建築科だったな」「そうだが・・」
「じゃ設備総てじゃ、建物も含むぞ、其処は大変だぞ」
「ええ、じゃ俺は設備担当か」「そうなるが出来るか・・」
「・・、任せ、頑張る」其れで皆とりあえず分担は決まりそうだ。

            つづく・・・・。

























異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・55》

 思いがけない楽しさがこの家には有った、其れは女の子の所為、
最高におませで可愛い、翔太を相手に遊ぶ姿はまるで親子、家の中では主役
の存在、母の美咲さんが大笑いされる中、婆ちゃんと呼ばれるのが可愛そう
な年だが孫にしてみれば当り雨の事、婆様が若い、名前は咲子、
その人があのキノコクラブに勤務されているのだ。
 朝早く、翔太は起こされおじちゃんと幼稚園に組んだと駄々をこねる。
仕方なしで美咲さんと三人で幼稚園に車で出かける。
「なんとのう、あんなの初めてだわ」「可愛いし翔太さんなつかれんさった」
「そうだな、あの人人は良いね」「良いと申しますか得体が知れんけ~」
「なんで、見た通りじゃろうね」「ええ、そうなんですけどね、中身が大変」
意味深な言い方しかできない沙織だった。
 翔太が戻ると、今度は咲子さんと沙織とで軽で目的の場所にと向かう。
時間より早めに向かうが、既に大勢の人が出勤されている。
普通の姿だが、社内では白衣に着替えられる、聞くと家に持ち帰り択洗濯は
出来ないと聞かされる。
総て、此処で着る白衣は専門のランドリ-が受け持つと言われた。
 所長はなかなかの人物で此処を興されたのは父親だと聞いた。
既に清美さんから話を聞かれているので行動は早い、少し待たされたが、
其れは考える時間に充分、所長の案内で工場内を見学、許される場所は撮影、
話を聞きながらメモと沙織と翔太は忙しかった。
 キノコ栽培先に、菌床を作る現場に入る、其処は想像していない光景、
機械も数個見かけるが、一番大きな機機械は高圧殺菌釜、其処で殺菌された
培地に種菌を植え付ける、其れがブロックにして販売される。
此処で使用されるのはブロックでは無くて平たく広い培地に
種菌を植付けると聞いた。
次はその販売されるブロックを充填する工程が見れた。
空気は通すが雑菌は通さない特殊なフイルタ-を見せて頂く、その袋に詰めて
撹拌(広葉樹のオカくずを上に乗せて完成。
此処では大まかに行程が有る、その順序をくまなく観察、
昼に為ると外には出ずに工場内で食事、無論で入りは無菌ゾーン通過が必要。
 昼から事務所で話をする、相手は所長だった。
「一度おやりに為る場所を聞かせてくれないかね」翔太は返事し話を始める。
 「ええ~では既に場所もお決まりなんですね」「はい、必要なら広げます」
「では既に覚悟は有ると」「出来ればここでご教授願えればと来ました」
「土は如何かね」其処も詳しく説明をした。
「では、あの真砂土と赤土とが混ざっていると」
「そうなりますが、此れが何でか昔からキノコが生えて来ています」
「・・」「それで、此処で出来ないかと素人で本を読み漁りましたが、
中々頭に浮かばず、其れで見学に来たんです」
「では今までこんなことはして居ないと」「はい」「・・」
そこで話を切られる。
 途中で人を呼ばれ、その方も参加され翔太の話を聞かれる。
「なんとではあの広島県との県境、其処は確か石見・・」
「ご存知ですか・・」「大学時代研究していると、其処の土地が良いと
聞いてから、伺った事が有りますが、え・と田所っていう地名でした」
「隣ですよ、峠を越えると其処から石見なんです」
「なんと、では所長土地質は最高です。アソコは横穴を掘り貯蔵に使用
されているんです」「真か、では出来るな苦労せずとも其処なら横穴も利用
出来るぞ、最高じゃないか」「はい、そう思いますが、其れが何か」
「其処で栽培をと来て居られる」「なんと、そうでしたか、是非此処からも
出来るだけ相談は乗ります」「え、おいおい所長は誰じゃね」
「ああ、済みません、つい興奮してて・・」笑われた。
 こうして何とか話は続いた、所長は何でも相談してくれと、
最後はそう言われる。
総てこの場は撮影をしている、沙織も感動して手が震える、
映像がぶれないかと思うと尚更震えが止まらなかった。
 夕方咲子さんの家にと戻る。
帰る途中に塩尻で食事しようと沙織と決めていた、其れで家族を連れて
出掛ける事にする。
 聞いたら喜ばれ、孫は回転すしが大好きと言われると、
沙織は直ぐに調べて予約する。
 無論聞いた亜美は手を叩いて喜んでくれる、車で出かけるが今回は翔太の
車だが帰りは酒を飲みたい翔太、沙織が帰りは交代すると言う。
寿司屋では亜美が一番喜ぶ中、大人も酒を酌み交わし、この奇縁に乾杯と
グラスを合わす。
 食事の中頃、翔太が話を変える、「あのう研修に来させるんですが、
何処か泊る場所在りませんかね」「え、じゃ来るの、何人」
「最低三人です」「うちじゃ無理や、部屋が少ないし清美さんの所如何」
「あそこは商売じゃろうが、無理だぞ」
「そっか、ね、その人女性」「いえ、男です、だから難義しているんです」
「年は」「此れ美咲」「良いじゃない聞くだけ」「僕と同年代ですが」
「独身かね・・」「みんなそうですが」
「じゃじゃ雑魚寝出来るなら受ける」
「ええ、美咲さん、本当ですか・・」「雑魚寝よ」
「ハイ、良いですね、沙織さん・・」「良いの、男よ」
「其処が良い、美咲は離婚して戻って、ここ等じゃ男なんていないし使い
もん無い男は居るけどね」「お前、馬鹿か・・」
「うふっ、お母ちゃん其処は考えてい無いけど少しは有るかな」
翔太も笑えた、なんと呆気羅漢とされていると感心する。
 何とかここで良いと承知を頂いた、沙織も安堵の顔を翔太に魅せる。

、           つづく・・・・。












異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・54》

 諏訪湖湖畔のホテルは最高、沙織も感動しっぱなし、
食事もバイキングだが楽しめた。
部屋では何か気まずくも有ったが、翔太の話を聞きながらメモを取る沙織の
姿は真面目、これからする仕事に関われと言われているし、
明日から始まる見学にも胸をときめかせる。
 翌日、九時過ぎにホテルを出るとまた中央道に乗り上げ一路目的地の
塩尻市に向かう。
一時過ぎ現地に到着したが、其処は林業センタ-だった。
現場を見た後、此処は市場調査など必要ないと思える。
思いのほか、変わったことは無い、此処は主にシイタケ栽培で原木から
生えさせる昔からのやり方と、家庭栽培に出来るものがほとんどだった。
少し落胆するが説明を真面目に聞いて回り、沙織はカメラを回し従う。
○半日話を聞きながら、担当者と話をする。
夕方漸く現地を離れ、緊張かお互い多少疲れてしまう。
沙織さんは翔太より疲れた様子、慣れないカメラを持ち廻り、
色々な物を撮りまわっていたからだ。
 「ふ~疲れた・・」「ご苦労様・・」
「ううん、何時も見上げると富士山が見え綺麗、初めて近くで見た」
「そうだな、綺麗だった」「何時まで此処に・・」
「いや、もう見る必要が無いな・・」「え・・」
「だって、里で起こすのは此れじゃない」「え、違うの・・」
「うん、しいたけじゃ何も変わらんぞ」「・・」
「するのは菌床栽培、其れだから明日は群馬に向かう」
其れを黙って沙織は聞いていた。
 その夜は車を走らせ夜中までは知った。
其れで食事をする場所でホテルを聞いて、疲れた体を其処で休める。
沙織は何も言わずに従うが、計画は時々狂うと翔太はぼやく。
そんな気分だから、その夜は互いにか疲れた侭寝る。
 沙織は少し翔太とは思いが違う、其処は有るかなと待つ期待と、
此れからの自分の立ち位置とが悩むもとに為る。
 翌日何とか車で走り、群馬県入り、そうして昼過ぎには沼田市に到着、
昼ご飯を食べ、此処は塩尻とは翔太の顔色が違った。
「此れからは・・」「ああ、近所廻りするぞ」「はい・・」
返事で沙織は緊張する。
キノコで村おこしされている場所にと車は行く。
 「おう~ここ等かな・・」「・・」
車が来た場所は山間、雪が積もり里と何ら変わりがない景色だった。
「翔太さん・・」「うん、ここ等で何か聞こうか・・」
緊張が走り沙織はカメラ持参で車から降りる。
部落に有る雑貨店に翔太は入り其処で聞き込み開始、優しそうなおばさん、
その人に来た理由を翔太は話す。
「ま~そうですか、遠くから来たんね」そう言われる。
話を続けるとおばさんは急に顔が綻ばれる。
そうかね、キノコクラブじゃね」「見たいですが、如何なんでしょうか」
「如何って・・」「規模から働く人から何か聞きたいんで」
「じゃ、クラブに行けば良い」「でも、働く人に会いたいんですが」
「何で・・」そこからおばさんの気質頼りに翔太は本音を話す。
 「ま~じゃあんた達は、話を聞いて出来るかどうかを知りに来たんかね」
「そうなります」「・・、待ってそれじゃ私じゃ無理や、あそうだ清美さん
が良いかな・・、待って電話してみる」なんと親切な人だった。
 連絡して頂き、家を紹介され話を聞けると言われる。
何度も感謝の言葉を言って車でその方の家にと向かう。
 五分走るとその家、古い農家の家だった。
玄関で挨拶をし、直ぐに部屋に上がらせてもらう。
「そうかね、仕事の中身は会社に行けば聞けるけど、其れじゃ無いのね」
そう言われ頷いた。
「そう、ここ等じゃ三十人くらい其処で働いている、もう永い間世話に
なっている。そりゃ~不満は有ろうが私らは農家、それ以外働く場所など
ない、あの会社は此処で仕事を作って頂いた」そう話を始められる。
「中身は色々な仕事が有るが、一番は消毒じゃ、私らは会社に入ると、
着替え、外から菌を持ち込まない様に注意、其れが口やかましい程言われ
ている。それ以外は何も気には為らんが、給料は知れている私はパ-ト
だからね」お茶を飲みながら翔太と沙織は話を聞いているが、
承諾を頂きカメラは回す。
「それでね、キノコでも此処では菌床を主に生産、全国での家庭栽培用の
ブロック造りが主なの・・」「え、では・・」
「ううん、品物は其れだけじゃ無いし、なめたけイリンギなど多くの物を
作っている。其れは見学されたら判るし、後は如何かなお年寄りが多く
働ける事かな」「では・・」「ええ、ここ等じゃ有難い事」
「其処をしたいんです」「成程、良事じゃない、此処と地域が離れているし
これをしたい大義が其処なら清美は賛成ですけど」そう言われる。
 此処で永い間世間話と共に色々な話が出来た。
特に女性同士の沙織さんは直ぐに話の中には居られ、メモとカメラで忙しい。
「あ、もうこんな時間、そうだ仕事終える仲間がもう帰る頃、呼ぼうね」
返事を待たずに電話をされる。
 三十分後、部屋は女性で一杯、田舎は何処でも繋がりが強い、
反対に仲間割れすると無残、良いにつけ悪いにつけ此れは仕方が無い事と
思える動き廻る手間が省ける。
二時間、話を聞いていると知らずに酒が出て来る、其処で今度は宴会騒ぎ、
雪の中ではこんな集りが良いのか、座は賑やかになる。
 「ま~こんな時間。翔太さん・・」「え、しまった、お暇仕様」
明日会社に伺いますと告げると、「良いわ、所長には話を通しておくね」
清美さんにそう言われる。
 「良い方ね」「ああ、最高な人に会えたね」
そうして、二人はまともな宿には行けそうもない、車に乗り込んだ時、
窓を叩かれる。
「あんたら、此れから、泊る所行くのか・・」
「え、其れが決めていないから、こんな夜中に為ろうとは・・」
「そうか、沼田の町までは相当あるよ」「そうですか、でも仕方ないし」
「じゃ、内に来なさい」「ええ~其れは・・」
「飯は良いだろう、寝るだけなら寝れるが」「おばさん悪いが」
「なあに良いよ、明日私は休みだし、清美ちゃんが会社には通してくれる、
汚いが良いか」「え、其処は、良いのですか迷惑かけるし」
「構わん、じゃ車に付いて来て・・」なんとそう誘われた。
 「ねね、優しい人ね」「良いのかな・・」
「良いじゃない、此れから此処と繋がりが出来るなら良いと思うけど」
「なんとそうじゃね」沙織に言われて気が付いた。
 五分後、相手の家に到着、此処は昔ながらの家、入れと言われ玄関、
「お母ちゃんお帰り、えお客様」「そう、風呂沸かせ」「うん・・」
なんと出迎えたのは此処の娘か、翔太も沙織も挨拶を終えると・・、
「誰・・」「おう~可愛い女の子、お邪魔しますね」
「お邪魔って、お母ちゃん」
「良いからあんたはスト-ブの傍に誘いなさい」
「は~い、来て」なんと可愛い女の子に誘われた。
 和やかな雰囲気、様子がようやく見えた。
此処の住人は三人、叔母さんと娘とその娘の女の子だった。

                つづく・・・・。




























異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・53》

 二月四日、節分のバカ騒ぎを樟葉の家でし、少し疲れた体で沙織さんを
乗せた車が樟葉を離れた。
「あんた・・」「うん、御免な・・」
「ううん、夕べ玲奈と寝てて話したんよ、其れで娘の考えも聞かされた、
沙織は何か考え違いしていた」「何で・・」
「だってどうせ体を求めるだろうと其れは覚悟していた」「「で・・」
「ええ、でって、あのね私は女よ、どうせ里じゃ体売りんさったと噂が出て
居る筈」「それで・・」「・・」呆れた顔で翔太の横顔を見られる。
「じゃさ、どうせならそうです、其れが悪いのかというような姿で暮らせば
いいじゃんか」「ええ~あんた」
「だって、どうせそう思われるなら逆らっても里じゃ変わらんと思うよ。
沙織さんは綺麗だしな、其れにあの髭爺様の事も僕は里で聞いているし」
「・・」「じゃ、そうよと言えるようになりんさいや、たとえ僕と
そんな関係が無くても其処は有る様にすれば、息がし易い、其れに今度の
仕事は考えれば僕が田舎で足止めされたのは、少なからずあんた達親子が
関係する」「え・・」
「そうなろうがね、事実そうだ、家や田畑を引き受けたんだぞ」
「そうなるけど・・」「なな、此れからは胸を張り歩こうよ、聞いた
通り僕は獣じゃ、でも獣でも関係する女性は尽くす、何か必要なら出来る
だけする」「・・」「立位置と考える、この思いは押売りだけどね」
「押し売り」「あ、帰りに連れて行くけど里に来んさった菜摘さん」
「あ、綺麗な人ね」「それと今あんたが居る家の小百合さん・・」
「聞いた・・」「え、聞かれたんか」
「ええ、付き合うなら隠し事は嫌と言われてね」
「なんと、そうか其れ早くいんさいや」「ええ・・」
「もうそうかじゃ流は理解出来ているよね」「流れ・・」
「ああ、僕は仕事を作るだけ、後は関わる人が頑張って欲しい」
「ええ、意味が判らんがね、仕事を作るだけ」
「そうだよ、大阪の会社、岡山の落合の奥の谷、里でも仕事もそう」
「じゃ、里には腰を落ち着かせないんかね」
「出来そうも無いが、其処は叔母と沙織さんと雅美さんに任せるつもり」
「え~聞いていないがね」「今聞かせたろう」「あんた~・・」
「おい、運転中だぞ」「御免なさい驚いて、でもそのお話本当なの」
「ああ、僕は身軽で悪さして歩きたいんだ」「悪さ、あ~女性かね」
「其処も有るけどね」「嫌だ、其処だけでしょうが」「言えるな」
「馬鹿ね・・」そう言われる。
 名神高速の京都東口から車は乗り入れそれから東名高速を走り、
一宮ジャンクションから中央道にと走る。
「お腹空かないか・・」「多少、何か食べます」
「如何するかな、サ‐ビスエリアで食べるか」
「何処でも良い急ぎなの」「そうじゃ無いけど一宮で電気屋で買物」
「あ、カメラね」「そう、良いか」「良いですよ、従いますから・・」
「そう決めたら走ろう」
 車は快適に走る、大阪の樟葉の家を出てから三時間半、
車は愛知県の一宮インタ-を降りた。
其処で最初に家電店に入り、店員に説明し器具を買い求めるが、
其処で説明は沙織さんが受けるようになる。
「大変、難しそう」「簡単じゃ写す物にレンズを向けるとピントが揃う、
後は回すだけ声も拾う」「だけど・・」「良いわ、現場で教える」
「お腹何か入れようか」「うん・・」
国道筋の電化店を出ると直ぐ近くに色んな店が並ぶ、其れも大型店、
その中のしゃぶしゃぶ木曽路にと向かった。
 其処でしゃぶしゃぶ鍋を二人はつつく、沙織さんだけビ‐ルを進めて
美味しいと食べてくれる。
「え、もうこんな時間か」腕時計は午後二時半を指していた。
「如何する、先に向かい走るか」「え・・」
「ここ等で一休みして向かうかどちらにします」
「任せるけど、予定は何日考えているん」
「わからん、先方次第だし、調査も要る」「そうなるよね」
「行き当たりばったりで進もうか」「疲れていない」「未だ良いよ」
頷かれるから車を高速に乗り入れる。
 岐阜を過ぎて関、そうして中津川まで来ていた。
「ま~綺麗、田舎思い出すけ~」「あ、雪がそうか都会じゃないからな、
でもここ等は里みたいにドカ雪は無いね」「地形かね」
「そう、此れから向かう長野県は大きく見ればでかい盆地、北側に高い山々
が聳えているしな、長野までは雪が多くは流れこんが」
「成程ね、でも山々が綺麗よ」「それが後一時間すれば、最高だぞ」
「何で・・」「夕日」「あ~里で見ているわ、そうか陽が真っ白い物
を赤く染める」「そうじゃが」「なんと、じゃ長野に着くまで見れるんね」
「ああ、そうだ、勉強じゃ、カメラ窓から外を写してみんさい」
「そうね、良いの」「良いが均しじゃが」
そう言われて沙織は後ろの席に狭い中移動、荷物を解きカメラを取り出し、
「使えるかな・・」「あのね、僕に聞きんさるな、説明書で学んで
何処でも良いから写しててよ」「はい、楽しい」
窓にカメラを向けると覗かれる。
「ま~此処に映像が出る、なんと」「写す物が如何見えるかが分かるね」
「そうね」なんと快適な走りと共に、あまり擦り切れていない女性、
しかも里では一番綺麗と思える沙織さん、本当に連れて出て正解と思えた。
 流石に冬の陽は早く落ちる、諏訪に入る頃は既に暗闇に等しい、
翔太はこのまま走ると現地近くには午後七時過ぎに為ると考えた。
「え・・、何これ・・」「ああ、諏訪湖」
「え、湖なの、でもなんか光っておりんさる」
「え、ああ~其れは氷と思うけど」「ええ~じゃじゃ、湖が・・」
「総てかどうか、でも今年は寒いからそうかも」「え、でかいじゃない」
「そう、綺麗な湖だぞ」「見たい」
「そうか降りようか、このまま走ると中途半端じゃ」「・・」
「降りようか・・」「うん」返事を聞いて直ぐにインタ-から降りた。
「旅館が良いかホテルか」「此処はどっちが良いの」
「如何かな、あまり知らんが、聞こうか」「え、誰に」「近所じゃ、
待ちんさい何か見つける」車は国道を走る。
「あ、ガソリンスタンド、良いぞ行く」
其処でガソリンを入れる序に話を聞いた。
「有る、湖の傍が良いだろう、上から眺めるか横から眺めるかどっち」
「ええ、意味が」「ホテルなら上の階から湖が見れるし、旅館なら横から
見えるし出て歩ける、どっち」「あんたはどっちよ」「どっちでも良いけ」
「うふっ、どっちの廻しかね」笑われた。
 「ねね、贅沢言って良い」「良いよ」
「じゃ浴衣来て食事、その後外に出ても良いし、露天風呂は無いよね」
「此処じゃ無理じゃろう、明日はそんな場所でも泊ろうか」
「え、出来るの」「ああ、沙織さんとの記念旅行じゃが、良いぞ」
「あ~あんた・・」「良し、じゃ今夜はホテル明日は旅館でどうだ、
山間が良いね」「素敵、同行します」「畏まりました」
「馬鹿ね」気まりだった。
 諏訪湖の畔のホテルに泊まれた、今は観光客が多いいが、節分開けの今、
上の階が取れた。
夕食はバイキング料理、風呂に入り二階の広いレストランで食事する。
(良いぞ、此処まっでは予想以上だ、此れからが大事だぞ)
自分に言い聞かせながらワインを二人で飲んだ。

             つづく・・・・。

























異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・52》

 叔母に後を託して翔太は旅姿、「お前・・」
「あ、本が来たら皆に渡してくれんさいや」「お前何処に行く」
「ああ、この事業の視察と今後の協力を出来たら頼みたい場所が有る」
「え、日本か・・」「うん、長野県と群馬県、其処に行く」
「え、お前大層な事じゃがね」「まだ先が見えんから見て来たい」
「・・」翔太の行動的な姿に見惚れる。
 昼前、車で里を出る、(く~そうか其処が有ったな、市場調査もしないと
いけんが、忙しいぞ・・)
 大朝から高速道に乗り、中国道に入り途中の落合に降りる。
急いで落合の家に駆け込んだ。
驚く相手に直ぐに話を始めてしまう。
 「ええ~あんた、真か、それ出来るんかね」
「ああ、設備さえ整えば後は簡単、菌床ブロックも出来るし、其処は高校の
先生が遣らせてくれといんさる、後は横穴掘りじゃが」
「ええ~あんた凄いがね、じゃ里も何とか出来るね」
「冴香、いいや菜摘さんあんた達に会えんかったら今は無いが、
あのままゲ-ム会社で居たがね」
「そうだけど、そのままがええんか今が良いのか、私らは今がええけど」
「僕もじゃ・・」コ-ヒ-を飲みながら一応の話は終えると、
其処から此処の動きを二人から聞いていた。
 その夜は其処で泊り、光江さんも来て話を聞かれる、其の後は何時も通り、
気が高ぶる翔太相手は大変、今じゃ冴香はお腹を注意するから無茶は出来ない、
其処であの上田さん親子が呼ばれる。
とんでもない家の中、のたうち善がり暴れられる親子、見事な受け身の姿に
流石に冴香は呆れる。
そんな事はお構いなし、此れからの歩きのスピ-ドを此処で得て進もうと思う
から翔太の挑み方は惨い、二度目の体を預ける親子は凄まじい攻撃を親子で
受け止めてくれていた。
 漸く、家の中が静かに為る頃は既に午前二時過ぎ、冴香の隣で翔太は高鼾、
其れを横たえ見る冴香は既に菩薩のような顔、義理の母親の菜摘も感動。
 昼前に起きると、翔太は帰りに寄ると告げるともう家には居ない、
呆れるほどの早足、送る上田親子と菜摘、冴香がお腹を擦り手を振った。
 夕方、何とか本当に久し振りの大阪の樟葉に到着、知らせていないから、
迎えた小百合は腰を抜かすほど驚き喜んでしまう。
「ま~おいででしたか・・」「お~何と見違えるが綺麗になりんさったな」
「嫌ですよ」其処に翔太の里の沙織さんが居られる。
娘の大阪行きに同行されている。
「聞きたいが今如何なん・・」「え、明日には電話しようと恵さんが」
「え、じゃ何とかなりそうなんか・・」
「ええ、あべのに有る学校に入れそうなの」
「おう~良いぞ其れは良かったが・・」
「あんた急ぎか、なんか落着かない姿やん」「判るか、今は大変なんじゃ」
「え、何か有ったん・・」「大ありでな、今行く途中」
「行く何処に・・」「待って、喉が・・」
急いで沙織がビ-ルを持ってくる。
「く~うめ~」「あんた、何かを聞かせてよう」
「マテ、途中で恵に電話している、すぐ戻るそうじゃが小百合さん済まん、
お腹が空いている」「じゃお寿司かね」「良いね、此処の双葉寿司最高」
「はいはい」以前とは立場が違う二人、小百合は既に翔太を受け入れて
しまっている身、其処は恵みも承知の関係、今回の落合の仕事も一口
乗っているのだ。
 一時間後恵が戻ると居間では翔太の話が始まった。
「え~お兄ちゃん、其れって凄いじゃないね、そうかお年寄りの動く場所ね、
良いじゃない力仕事では無いし、其れ良いかも」
「だろう、だがな、思いついたが中身がさっぱり、其れでな里から出たんは、
其れを遣られている会社や組合が長野県と群馬県に有るんだ、其処を視察
しようと出て来たんだ」「そうね、其れは良い考え、先方には連絡したん」
「ううん、まだだ、でもしようとは思う」「それが先じゃないの」
「そうかな・・」「ええ~お兄ちゃん」
「あのな、待ち構えられてても困る、其れで先に向かい、近所から話を聞いた
後でと考えていたんだが、拙いか」「何で聞くん・・」
「地元で如何思われているのか、其処で働く人は如何なのか、しかもその品物
が捌けているのか、働く人の給金は如何なのか・・」
「向かう先の会社でも聞けるやんか・・」
「其処は会社側の思いだけだ、僕が知りたいのは本音で如何思われ、どれだけ
の人が関り働かれているかが知りたいんだ」「なんと、じゃ其処」
「ああ、事業はソコソコで良い、でも働く人の本音を聞きたい」
「ま、あんた・・」「小百合さん如何思いんさる」
「ええ、素敵よ、其処が肝心じゃね、あんたがしたい事は総て其処よね」
「有難う」「なあんだ、抱かれたらそうなるん」「おいおい、恵」
「良いわ、私は未だですよ」すねる姿に小百合と翔太は笑うが、
其処に居る沙織は笑えなかった。
「え、玲奈ちゃんは何処・・」「気に為るんね」
「おいおい、おらんのか」「もうすぐ戻る、二日前から大阪探索」
「た、探索・・」「田舎から出たから後れを取らない様にとね」
「一人でか危ないぞ」「ええ、お兄ちゃん」
「当たり前だろうが、恵」
「はいはい、其処はぬかりありまへん、加藤さんが案内役」
「え、加藤、じゃ陽菜ちゃんか」
「そう、年も近いし、デザイン関係には興味ある子だし」
「そうか、会社ではデザイン担当じゃが」「だから・・」
「え、じゃデザインって衣服じゃ無いんか」「、其れを考えさせるため」
「意味が判らん」「其処なのよ、玲奈ちゃん会社に連れて行った」
「うん、其れで・・」「感動されて、衣服よりこっちとが良いとデザイン
でもこっちで学びたいと・・」「おいおい、良いのか其れ」
「良いわ、あべのはPC技術専門学校」
「ええ~何とお前そう進めたんじゃないだろうな」
「無い無い、其処は何度も聞いたし、高校で多少PC弄っていると聞いた」
「なんとそうか、お母さん如何・・」
「え、私かね、其処は聞くと将来はそのほうが良いと思える、浮き沈みが
激しい世界より、ジックリ研究を重ねて、いろんな分野で其処は伸ばせる
と聞いた」「それはそうだけど・・」
「貴方、其処は小百合も立ち合い話し合った、心配ないわ、玲奈ちゃん、
考えが確りしているし大丈夫」「そうか、其れなら良いが玲奈・・」
「もうすぐ戻るよ」翔太は其処は気が付かなかった、
てっきりデザインは衣服関係だと思っていたのだ。
 話をしている間に、其の娘が戻り、翔太を見つけて抱き付いて有難うと
言ってくれる。
「聞いたが、良いのか其れで・・」
「はい、絶対良い、勉強する恵姉ちゃんが居りんさるから家でも出来る、
最高、わくわくしているんよ」「そうかじゃ何も言わんな」
「うん、最高翔太さん素敵」「はいはい・・」「え~・・」
身を透かされたまま、呆れ顔、其れを皆が見て大笑いする。
 寿司が来て、其処でも大賑わいだった。
「あのう、沙織さん、お願いが有るんだけど」「何でしょう」
「此れから旅に同行してくれませんか・・」「え、同行ですの・・」
「はい、自分一人では何とも行かない事が有る、ビデオ撮影と録音を頼みたい」
「え・・」「あ~そうか、なんとお兄ちゃん其れが肝心じゃね、
戻り説明するにもそれが有ると良いがね」「だろう、お願いできます」
「え、其処は・・」「あのね、何よ勿体ぶってから、私ら親子はお兄ちゃんに
逆らえないし、そんな気持ち更々無いけ~ね、一つ返事で受けてよ」
「お前・・」「何よ、子供じゃあるまいし、男と旅が心配なんか」
「阿呆、何いんさる、従うにも間が要るのよ、既に何事にも従う気が有る、
今度は里の事じゃろうが断る事もせん、お前な・・」
「良いわ、了解、お兄ちゃん聞いたでしょう、母を宜しくこき使って下さい」
「おう、こき使うぞ」「貴方・・」
母が恨めしそうな姿にまたも皆が大笑いする。
(上手い事嵌めたね、お兄ちゃん・・)恵が首を窄めて翔太を見る。

          つづく・・・・。


















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・51》

 部屋で寝ながら本を読んでいた。
「あ・あ・ああ~じゃじゃ、そうじゃが、なんとのう、其処だ~」
「え、どが~したんじゃ」「え、ああ~思い出したんだ、調べるわ」
「何・・」未だ其処に雅美さんも居た。
 「此れだ~、出たぞ~」「何が出たん」
「説明は後にして、これだぞ此れこれ・・」
翔太が叫ぶ声が半端じゃ無いから幸子と雅美はその姿見て固まる。
「叔母さん、今夜会合するエサ有るかな・・」「此処でするんか」
「うん、皆を呼ぶ、そうだ雅美さんも来んさい」「え、良いの」
「ああ、此れからの事じゃ都合がええけ、あんたも仲間に入りんさいや」
「翔太君、良いの」「ああ、後に賑やかでええけ叔母さんも居りんさい」
「あはっ、雅美や、賄じゃぞ」「なあんだ、其処かね、良いわ手伝うし」
そう決まる。
 其処からPCを覗いてメモ、本当に何かに取りつかれた様に画面を見ながら
メモを取る。
夕方まで続いた既に連絡しているから、皆が顔を揃える時刻だった。
 「あんた、何ね・・」「あ、雅美・・、来て・・」
「え・・、あ、アッ・・う~ん駄目よ、あんた~・・」
「キスだけじゃ、楽しいね」「え、ま~呆れた」
唇を咄嗟に盗まれたのだ。
 その夜、同年代の男が五人揃う、無論智樹、雅満、正之、澄人浩二だった。
翔太が酒を飲む前に話を始める、いつの間にか用意が出来て手が空くと、
幸子と雅美が部屋の片隅に座っている。
其処で翔太が長々と知り得た事を皆に話をしてゆく。
「ええ、じゃじゃなんじゃその菌床栽培って・・」
「雅之、其処はシイタケみたいなもんじゃろうが」
「え、しいたけは違うだろう、菌床栽培はエノキやエリンギ関係じゃ」
「おう~雅満凄いぞ、そうなんだ、此処で其処ら総てを網羅して作る」
「作る、出来るんか・・」「そんでなさっき野田先生に電話した」
「なして・・」そこからも翔太の熱弁は終わらない。
 「じゃじゃ、その菌床とやらが出来るんか・・」
「うん、今はな日本でも作れる、既に長野県や群馬県では有名じゃ、
中国地方じゃ未だ其処まで無い、有るのは昔からのシイタケ栽培程度、
年中収穫出来て、育つ期間も少しは違うが、四週間までで収穫できるぞ」
「・・」急な話で雅満だけは理解出来ているが、
後はさっぱり判らん状態。
 「なな、其れを此処で作るんか、じゃ何が要るんだ」
「おまはん達じゃがね、後はお年寄りでも出来るから、好都合」
「何とじゃ、話していたこと総て適うな」
「そうなるが、如何一緒に出来るか・・」
「当たり前だぞ、何でも従うが、金に為るんか」
「為るぞ、栽培を多くすれば潤うがね」翔太の話に漸く皆が乗り気になる。
を 「翔太、其処らで酒・・」「そうだね、飲んで話そうか・・」
料理と酒、其処から宴会と質問、翔太もにわかに勉強した程度、
明日野田先生に会いに行くと告げる。
 其処から、工場や、包装、配送、手配と仕事が有る、皆で相談して配置を
決めようとまで話が進んで行った。
「何で其処に辿り着いたんか・・」
「何で正之、其処だがな、ここ等では昔から貯蔵するために横穴掘っている
じゃ、其れで昔なテレビで見た事が有った。過疎が酷くなり鉄道が廃線、
其処でトンネルがそのまま残っている。其処は酒を寝かせる場所や、キノコ
栽培に使用されているんだ。そんで気が付いて先生に電話したら、凄いぞと
驚かれた、此れは迂闊じゃったが、此処なら出来る、横穴も使えるし、最高
だと、土も良い筈だし調べて会おうと・・」
「何とじゃ野田先生もか・・」
「おう、外すなよ、外されれば化けて出るぞって」其処で皆が大笑いする。
 聞いていた幸子と雅美は手を握り合い感動、そんな仕事なら年寄りでも
出来る、其処が一番幸子は嬉しかった。
「お前、嘘じゃないだろうな」「叔母さん、今までここ等はキノコだらけじゃ
ないか、湿気も有るし、穴はと年中温度がそうは変わらんし好都合だ」
「おい、必ずしろよ」「うん、するけ~」そんな会話を聞いた皆が手を叩く。
「此処に本が有るが此れは僕用、明日にでも本屋に行け、良いな菌床栽培と
言う本だぞ、雅満は原木栽培担当にする、本を買え、無いと取り寄せろ、
いや待て、今からPCで注文するが・・」
そこで皆がテキパキとキ-を叩く翔太を見てまるで手品だと苦笑い。
 終えると、又乾杯、既に皆の顔は紅潮、智樹が感激し翔太の手を握り頑張る
と言う。
座は二時間半、その後智樹の母親が、車で皆を送り届けてくれた。
 「ふ~台風じゃがね、でも翔太、其れ良いかもよ」
「うん、閃くと思いが広がるけ~、先生は何か菌床栽培の実験をされている
友達がいるといんさった、其処も明日聞く」
「そうせい、そんでな遠くても実習で誰か行かせろ」「うん、考えている」
「聞いたかね雅美・・」「感動しっぱなしですけ~、私も外しちゃ嫌よ」
「外すか、さっき契約した」「え、契約・・」「おう~、したんか・・」
「叔母さん、其処は未だじゃが、キスさせてもろうたがね」
「馬鹿、いんさんなや、秘密」
「遅いわ、く~良いぞ、雅美、此れからは翔太の女に為りんさいや」
「向こうが嫌がるし、年だしね、こればっかしは・・」
「阿呆、ここ等じゃ若手じゃろうが胸を張りんさい」
「はらんでも其処出ているけ~ほら~」「阿保じゃが」大笑いする二人。
「良いな、夢が有る事はええけ、ここ等じゃ何もそんな事ないがね、年寄り
でも仕事が出来る事が一番じゃね」女性二人が頷き合いながら手を取り合う。
 (そうか、其処が有ったぞ、出来る必ずするぞ)
心で何度も翔太は自分にそう言い聞かせる。
 朝早く野田先生が家に来られる。
其処から翔太は真剣に話を聞きながらメモをする。
「いや~、誠其処には気が付かなんだが、この地は最高に条件が良いぞ、
来る前に参考に友に聞いたら其処は総てが揃う場所だって、土地も真砂土と
赤土が混ざり、湿気も有る、最高だとさ」「先生・・」
「ああ、菌床栽培は任せてといんさるが」
「じゃ生徒一人送ろうか無論授業料払うし」
「それがな聞くと作業が色々と在るんだ、其処の責任者を作らんと拙いって、
菌は弱いし他の菌が有ると上手く行かん、雑菌や別の種類の菌は邪魔だと
いんさる。其処の責任は重大だと、其れで少なくとも三人は其処の専門にと
言われたが、僕は菌床のブロックを研究する、友が其れが良いといんさるし
のう、良いか」「是非・・」
こうして何とか入り口まではたどり着けそうだった。
 聞くと栽培種類は数が多いいと聞かされる、総て市場に出すことが出来る、
機械も高温殺菌や高圧殺菌だけは機械が要ると聞いた。
総て此処で栽培から製品まで完成し送るだけの状態にしようと先生と決めた。
 何から何まで初めての事、数日後に合おうと先生が言われ、約束をする。

                   つづく・・・・。





























異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・50》

 なんと夕方に為ると、叔母が笑いながら来られた。
其れで夕食は三人で食べる事となり、雅美さんと叔母はとんでもない人、
呆れるほど話が弾んで行く。
「そうかいのう、そんであんたは肘鉄かね」
「そうじゃ無いけどあからさまに金が要るんだろうといんさるから悔しくて、
そんで要らんと」「そうか、あの爺様は元気じゃね」
「そんでな、相手した人後から判るし困る」
「そうじゃそうだな、他所で話すと聞いたが、あの爺様其処がいけんな」
「そんでな、雅美の知り合いが捕まって、なんと金二万円握らされただけと
いんさる、また会えば渡すと・・」
「く~金だけか、其れも僅かじゃね、でも其れでも欲しいから難儀じゃね」
「この土地は昔からアレは開放的じゃった」「言える言えるけ~、お母ちゃん
も元気だった」「そう言えば、もうなくなりんさって三年かね」
「ほんでなお父ちゃんが居りんさろうが、私が戻らんと遣れんのじゃけ」
「知っている、あんたもこんな田舎に埋もれる女じゃないのにのう」
「そうよ、都会で羽ばたいて、あはっ、そうは行かんけど田舎は捨てられんね」
そんな会話をしながら炬燵上のすき焼きを三人でつつく。
 「そう言えば、この家の沙織さん、皆が良かったといんさる、誰が此処を
買ううんね、翔太さんだけじゃ」「其処も有るが他の噂は如何・・」
「え、ああ、此処かね、其処は仕方が無いと皆が思いんさる、今度は若いし
やり手だと」「あはっ、聞いたか翔太お前の事じゃぞ」「ええ・・」
女二人は豪快に笑われた。
「誰がこんな田舎に直ぐに一千万出せるんね」「だな・・」
「でしょう、だから凄いと、沙織さんたわけじゃ無い、其処は上手く遣りん
さろうと・・」「ええ、じゃ世間は認めているんかね」
「ええ、そうでないと辻褄が合わんと、金だけ出させて後はと・・」
「なんと、皆がそういんさるんか、わしにはそう言わないといけんじゃろう
と聞いていたが、真かね」
「ええ、みんなが、其処は男と女じゃ、為るようになると」
「あはっ、理解が有るのう」「此処は其処だけが開放的じゃね」
「言えるが言える~」またも大笑いされる。
「聞いたか翔太、世間がそう言う目で見られているんなら隠れてせんでもええ」
「叔母さん」「良いから、な~雅美や」「ええ、其処は既にそうなる道と皆が」
呆れて聞く翔太、其処は何とも言えないアッケラカントされた話だった。
 「で、雅美は此処に通えるか一日三千円、時間は無い、用事が済めば帰れば
良い、やがて沙織も戻ろうけど、其処は其処でのう」
「戻ればお払い箱で良いじゃない邪魔したくないし」
「お前、其処は別だろうが」「え・・」
「あのな此処は此処、お前はお前じゃ、何で此処に行けとわしが頼んだと思う」
「え、幸子さん・・」「あのな・・」
そこからなんと声が小さくなる、人は内緒話だと直ぐそうなるのかと笑えた。
 「ええ~じゃじゃ、此処に行けといんさったんは、ま~幸子さんあんた」
「行かんか・・」「行かんかって私は出戻り、相手が可愛そうじゃない」
「うふっ、其れが良いと相手が言うと如何するん」「いわないわよ」
「いえば・・」「もう、攻めるね、そうなればどうかなでも沙織さん
には負けるし」「勝てば良いじゃないかアソコで」
「うひゃ~もう口に出しんさんなや其処の話」またまた大笑いされた。
 最高に楽しい夕食,叔母と雅美さんは漫才コンビかと思うほど間や話し方
が上手い、聞いている翔太笑いが絶えない、そんな時間を過ごし午後十時前
にはお開きに為る。
酒を飲んでいるからと車を置かれて歩かれて帰られる。
「良いのか、酔っている」「ああ、こんな事はここ等じゃ朝飯前じゃ、明日
車を取りにきんさろう、お前話を聞いたろ」「うん、可笑しかったが」
「其処じゃ無いが、男と女・・」「其処は良いが・・」
「良くは無い、沙織は頭が切れ雅美は行動的、二つ合わせんと先が拙い、
其処を考えろ」「え、そうなんか」
「ああ、沙織は事務系が良いぞ、雅美は外を歩かせろ、あいつは出来る」
「・・」そう叔母が言う。
「では、これから必要になるな・・」
「ああ、手元に引寄せて置け、沙織が戻る前が良い、後ならあの子は身を
開かんぞ」「え・・」
「あのな、あいつは広島で水商売して居った、だから会話は上手じゃ、
そんでアソコも良いと思うぞ」「叔母さん・・」
何とかそんな話も終えると十二時を過ぎていた。
叔母もおじさんが入院中、此処で堪る泊る事に為る。
 翌朝、賑やかさで起こされる。
「お早う御座います」「ええ、硬いが・・」
朝はそうでもせんとね」笑いながら言われる相手は雅美さんだった。
車を取りに来て、叔母と話し込んでおられる。
「幸子さんの所、貯蔵穴は使っておりんさる」「未だ使っている」
「良いな、内は十年前の大雨で潰れたがね」「聞いた」
 「え、貯蔵庫って何・・」「阿呆お前の家の裏にも在っつろうがね」
「あ、ああそういえば、なんと有ったぞ、ええ、ではここ等は皆有るん」
「小山が無いと駄目横穴だぞ、お前のところは別に水が出る穴が有ったな」
「そう言えば、水道が来るまで使っていた。二度くらい探検で入ったが、
なんと蝙蝠が沢山いたが」「そうじゃ、昔は其処でもみ殻をご保存に使った」
「今は・・」「其処は今は使わんのう、ク-ラ-じゃ」
「そうか、でも使うんだ」「ああ、温度が一年間あまり変わらんしな」
そんな話をする。

          つづく・・・・。















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・49》

野田先生は翔太とはあまり面識は無い、有るのは仲間の智樹と正之だけ、
後はクラスが違うし、就職組と進学組との違いだ。
だが、智樹は同じ谷の仲間、其れで通学、アフタ-で仲良しだった。
「田中君は凄いな、話を聞いて驚いたぞ」「先生・・」
「あはっ、君にそう呼ばれてもピンとこんが」笑われる。
「そんでな、聞いたら、此処で何かしようとしていると、智樹が先日来てな
色々聞くから、何じゃと聞き返したんだ」「・・」
「それから君の話が出て、此処で何かしようと何がええかと僕に聞くんだ」
「あ、其れでは先生・・」「僕もあと少しで定年じゃろう、君たちが何か
したいなら協力はいとや~せんと答えた」「有難う御座います」
翔太は喜んだ。
 其処から色々な話を聞き始め、まるで。教室で居るような錯覚を受ける。
既に十年が経つ事が嘘のようにも思えるし、話を聞く中身がこれまた翔太
には新鮮な中身。
「此処で興す事は簡単じゃが、中身がのう、長続きと雇用じゃな、皆小作人
から這い上がった村の集りじゃ、中々仲間内でとは総上手くは運ばん、
個人主義の百姓、たとえは悪いが中身はそう見えるんだ。農協の御陰で其処
は何とかと考えてきんさったが、今じゃ君らの時代、其処で思わぬ君が
戻ったと聞いたんだ」「はい、何か出来ればここでもと・・」
「だってな、大阪は別にしても岡山の落合の話詳しく聞かせてくれんか」
其処から落合の事を話す
 「おう~、なんと其処まで出来るんか、凄いじゃないか、金は・・」
それも先生に話す。
「なんとなんと、では智樹君の話は嘘じゃ無いな・・」
「先生嘘つかんで」「嘘コケ」皆が大笑いする。
「じゃ、此処で何がええのか決めるのが先だぞ」「はい・・」
酒を飲む事を忘れて皆が聞き耳を立てる。
「野菜や果物も良いが、此処で何かを興すと思うならブランドが大事じゃ、
野菜などは直ぐにも作れるが、其処はたかが知れている、大勢が寄って
たかってする事じゃ無かろう」「そう思いますけ~」
「じゃ、何が良いのかと考えるんだ,土と土地は今は有り余るほど有るぞ』
「そうですね」「じゃ、其処を生かせ」「如何生かせますか」
「考えろ、あのな僕らがこれが良いぞとかあれこれ言っても身に付かん、
君らが探せや」「ええ~先生、薄情ですが」
「智樹、正之、君らは田中君に縋りついてて離すなよ、こんな良い条件は
滅多にないぞ、土地と土以外に一番大事な事は事業を起こす土台じゃ、
其処には必ず金が付きまとう、大々的に起こすなら尚更だ判るな」
皆がそろい頭を上下する。
「僕はあと一年、学校に居るからな、何時でも来てくれ」
「え、先生今夜は其れだけですか」
「そうじゃ、何を期待している、こんな田舎の定年まじか男に何が出来るんだ」
漸く酒を飲み始めそう言われた。
 その後いろいろな話をお互いするが、此処で何かする事の話しから
遠ざかっていた。
先生が帰られると智樹がしょげている。
「おい、大人じゃ、先生は」「・・」「阿呆、其処は違うが、
あの先生は日和見主義、わしらをけしかけて美味しい所と狙っておりんさる』
「言い過ぎだぞ」「いんや~其れくらいで丁度ええぞ、皆で考えようや、
此処は本腰で翔太に縋りわしらは動いて頑張ろう」
「さすが、雅満じゃがね、良い事いんさる」
こうして何とかするという事は決まり、後は何をするかが大問題だった。
 翌日、「お前、此処に居ても良いが多少はあの家で居ろ」
「叔母さん、邪魔か・・」「そうじゃ無いがね、世間に早く知らせる方が
ええけ、わしも触れ回らんと行けん」「ええ・・」
「其処じゃ、お前がアソコに居座ると話は本当なんだと思いんさろうがね、
智樹にも正之にもすでに言いふらせと空気を吹き込んでいる」
「うひゃ~、其れこそ敵わんな・・」
「わしが動き易いんじゃ、そうなると餌も持って行く、誰かにでも頼もうかな」
「え・・」「そうじゃろう、わしばかりじゃお前も面白くないがね」
「ええ・・」「任せや、悪いようにはせんけ~、ここ等じゃ芋姉ちゃん
ばかりだが、中身は美味しいぞ」「あはっ、負けるが」
そんな話をしてて、其れも有りかと思える。
 昼前、天気がいいので車であの冠山の麓の家にと向かう。
誰も居ない家、部屋は異様に寒い、炬燵に火を入れて座る。
其処で本を読む、何かをしなければと焦るが、おいそれとこれは良いという
事は、みつから無かった。
 「うん・・」見馴れ無い軽が庭に滑る様に入る、障子を開いてみる。
「あ、矢張おりんさったね、幸子さんから電話が来てどうしても行って
くれといんさるから、あんたが有名な翔太君かね」
「え、有名じゃ無いが、おばさんは誰ね」「おばさんか敵わんな」
「あ、御免、名前知らんけ~」
「私はこの先に住む、雅美です、出戻り女で~す」
「あはっ、笑えるが、ええ、若しかして山根雅美さんか・・」
「え、何で知っとりんさる、あんたとは四歳上じゃろう、学校は小学校は
別じゃし、中学は雅美が卒業すると交代に入学じゃろう」
「そうだけどな、中学でまげな女が居ると噂されていたが、そんでな
わしら悪が何度もあんたの家の風呂を覗こうと出向いていたんだ」
「え、ああ若しかして孝一か遣れんのう、でも見たんか」
「ううん、見れなかった、お母さんのは見たけど・・」
「あはっ、笑えるがね、そうかそうか、昔じゃね」
笑いながら土間から台所に向かわれる。
か 翔太は又炬燵、其処で本を読もうとしている。
「あんた、コ-ヒ-じゃ」「有難う賄かね」
「そうなるのう、でもあんた少しは金が有るじゃろうがね」「多少な」
「じゃ台所何とかしんさいや」「え、拙いん」
「便利が悪すぎじゃろうが、今でも此処は貯蔵の洞穴が有るけ~、其処まで
行かんと行けん、雪が降っているしのう、そんで台所土間じゃ拙いよ、
床を張り、其処にシステムキッチンで事は済む、便利じゃぞ」
「え、おばさん家そうしているん」
「あほな事、金が無いがね、システムなら良いなと思っただけ」
「そうか台所な、良いよ改装するか」「そうしてえな、其れなら通う」
「負けました、面白いおばさんだね」
「あのなおばさんは嫌じゃ、未だ其処まで行かん、雅美と呼んでくれんさい」
「はいはい」「もう、全く手に負えん男じゃね、今夜は何が良いの・・」
「何でも良いけど、一緒に食べようか・・」「え、良いけど賄だけだぞ」
「判っています」「じゃじゃ、すき焼き如何ね」「良いね」
「おう~じゃ買い物に行くけ~、金」笑いながら翔太は金を渡す。
笑顔で車に乗り込まれ、残りの金でなんか見繕い買って来るとも言われる。
呆れる程見事、翔太はしらずに見送り迄してしまう。

            つづく・・・・。



























異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・48》

落合の家は正月が明けると人が大勢来る、しかも哲夫さん達は早くも
材木置き場に集まっている。
雪をかぶる馬鹿でかい材木の山積、切口を見て回りペンキで印をつけて回る。
役場としては有難い事、最高なもてなしをされ歓迎、値段も呆れる程安い、
山に入る人たちの給金の足しに為ると喜ばれていた。
(ふ~、良いぞそうなると、図面を少し変えないとな・・)
家で又も図面と睨めっこ、アソコは温泉が豊富に湧き出ている場所、
冬は温泉で床暖房が出来る、其れは燃料費がかさむ場所だから、
好都合だった。
赤ペンで張り巡らすパイプの道を描いていた。
 「貴方・・」「おう、菜摘さん」「出掛けへん」「おう、何処に・・」
「もう阿呆」「あ、そうかもう家じゃ夜遅くならないと拙いね」
「だから、今回は母親よ」「え、ああ~じゃじゃ・・」
「そう行く途中で拾うし」「なんと手回しが良いぞ」
「楽しんでよね、後ろにはあの麗華ちゃんが居りんさろうがね」
「参りました」
 本当に翔太を乗せた車が行く、後ろでは見送る冴香の顔が笑っていた。
「ふ~動くんか、良いな、最高だぞ此処・・」
「貴方ね、此処だけじゃないのよ、あんたの里」
「うん、其処は考えているが良い事が浮かばん、野菜か果物、其れは何処
でもしているしな、特徴が無い」「探すのよ」
翔太を煽り叩く菜摘、既に義理の娘のお腹に翔太の子が宿ってるし、
此れだけ繋がりが強くなると後は跡継ぎなのだ。
「あ、居たわ、ま~寒い中・・」車に乗り込まれる。
行く先はラブホ、インタ-傍に二軒ある、新しい方に車は入った。
其処で行う事は一つだけ、既に敏江さんは覚悟を決められている。
自分たちは横から入り込んで一緒にとあの谷で働くことは決まっている。
 今回は混浴で知り得たあの化け物を・・、夕べ考えるだけで
眠れていない、娘も薄々知られているが、出る時何も言わない、
次はお前だと言いたかったが、たとえ親子でもあからさまにはと思えた。
 部屋に入ると、なんと菜摘が自分から風呂に湯を入れ、そうして、
敏江さんに脱ごうと言いつつ脱ぎ始める。
直ぐに二人はお風呂場、此処も他と同じ、マジックミラ-、
二人の肌かが総て見える仕掛けだった。
 翔太は其れが唯一楽しみ、多少年を取る分、肉は騙せないが、
けなげな女性だし、楽しみは幾何か、底知れぬこれからの先が楽しみだ。
「貴方、来て・・」呼ばれて、直ぐに浴室に向かう。
「さ、お殿様、座って・・」「おう・・」従う、其処で敏江さんが
手に泡を乗せ背中に廻られ菜摘は前の担当、何も言わないでも事は進られる。
 最高、初めての相手程昂奮する事は何時もの事、既に菜摘が口で挨拶を
終えた棒に、頭を下げながら敏江さんが向かわれる。
いよいよ始まる、でかい尻が左右に揺れる中、口は翔太の獲物を迎え懸命に
頭を動かされて行く。
その相手の背中に手を添え、爪で肉に形を残す。獣の習性は何時も通りだ。
菜摘が今回は女が動くねと最初に言われている、其れは的を得ていた、
自分が思うままに動くことが出来る事はとんでもなく良い気持ちに自分で
持って行ける。
我が身は自分が良く知り置く、膣も然り、敏江は菜摘が泣き叫んで翔太の
上で暴れた後、初めて翔太を向かい入れる番が来た。
其処から豹変、本当に変わられる。あんたあんたあんた~の連呼は次第に
キイが高くなる。
頭を後ろに落とし振る、とんでもなくその衝撃が翔太に向かう。
でかいお尻はだてじゃ無、太腿の柔らかい間に棒が穴に減り込んだまま
揺すられる。
奥に浅く横に上下にと腰は器用に翔太の棒を膣内で動かせてくれる。
最高、最高何度も上り詰め、翔太の上で嘘だ~怖い~と泣叫んで飛ばれる。
菜摘が痙攣する敏江の体を横に転がし交代、本当に迎えるだけの翔太、
楽だった。
 一時間、一時間半、とんでもなく強い女性、しかも往き様が見事、
菜摘も負けまいと吠え捲り我が身を焦がし燃えて往った。
昼過ぎに部屋に来て早くも外はうす暗い、最高に翔太は堪能出来た。
相手二人も動けない程遣りつくされて居る。
「貴方、御腹空いた」「おう、なんかここらで有るんか・・」
「獅子鍋如何・・」「お、有るの」「有るよ、美味しい」
「行こう行こう」翔太は確りお腹が空いている、獅子鍋は初めて太腿の臭味が
無いと聞いているから楽しみ臭味。
 店に行くと、座敷に通され、最高な味、獣の匂いが全く消されている、
案外肉は柔らかかった。
 横に既に体を割いた敏江、翔太に甲斐甲斐しく食べさせている。
変わりようが凄い女性、其処は言わずと知れた翔太の凄い棒の威力が肉を
蘇らせていたのだ。
 漸くお腹が膨れ、酒も飲んでいるから家に戻ると、ベットに倒れ込んだ。
 居間では冴香と菜摘と敏江三人が、冴香に事後報告、敏江は泣くほど
凄かったとでかい胸を手で押さえて震えていた。
「月に二度くらい相手できるの」「其処はどんな事が有ってもお願いします、
今度は娘と・・」「あらら、怖い」
「ええ、もう自分ではないみたいですけ~」笑われる。
「良いわ、普通は知らん顔しててね,まだこれからあの谷のお二人もと考えて
いるの、でも今は私たちとあの谷の二人だけ、此れから頑張ろ」
菜摘が畝そういうと抱き付いて泣かれる、可愛い女性だった。
落合で・一週間滞在すると、又も翔太は里にと向かう。
 一月二十九日、翔太は叔母の家で居る。
あの沙織さんの家には行っていない、誰も居らんからだし、
考え事をするにはこの家でもよかった。
 「あ~居た居た・・」「おう、智樹上がりんさい」
「あのな、お客様じゃが」「誰・・」
「懐かしいぞお前、先生どうぞ」
「セ、先生何処のあ、ああ~野田先生ですか、此れは此れは・・」
「おう~良い男に為りんさったのう、十年ぶりじゃのう」
「ご無沙汰致しております」
「なあに、翔太君たちは普通科じゃろう、俺は農業専門じゃ、学校では余り
接して居ないしな・・」そう言われるが、中々評判の先生だった。
 来年は先生を辞められると聞いている、もう定年だと言われた。
「おい、野田先生がな、お前に合わせろといんさる」「僕から行くのに」
そんな挨拶を終える。
ろ 其処から炬燵に入り宴会、すると玄関が賑やかになっていた。
「ええ~お前達もか・・」なんと三十分過ぎには、あの翔太の同級生が
顔を揃えて来た。
正之、浩二、澄人、雅満だ、直ぐに宴会に参加、とてもじゃ無いが男だけ、
むさくるしいが此れも又良いとさえ思える。
ミニ同窓会だと大騒ぎ、幸子叔母さんが笑いながら忙しい姿、
炬燵周りは大変な事になっていた。

             つづく・・・・。

















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・47》

 翌日から落合の家は人の出入りが激しい、なんと夕べの話でごった返す。
谷が関わる役場からも懸りの人が三人来た。
其処で翔太が紹介され、計画図を初めて見て驚かれた。
自分達だけでは何とも、此れ持ち帰り話しても良いかと言われ、どうぞと渡す。
「あんた・・」「うん、此処も民間人だけでは事が運ばん場合がある、
アソコは幅広く利用できる様にと考えていたんだ、無論湯治客も増え中身が
自ずと周りには理解出来る。其処までは頑張ろう」
「凄いよ、其処の谷は・・」「それなんだ、其処を冴香にとな・・」
「ええ~、私にか・・」「そうなろうが、身内じゃろう」
「・・、うふっ、其処ね、実はね・・」
誰も居ないのに冴香が耳打ちする。
「・・、うぎゃ~何々本当か・・」
「そうみたい、義母とこの間病院、するとおめでとうと・・」
「なんと、良いのか」「お兄ちゃんは如何なん」「あほか最高じゃ」
「じゃ良いのね」「うん、頑張ろう」
なんと冴香のお腹に翔太の子が宿ったのだ。
話が終わる頃義母の菜摘が来て、其処からまたまた話が弾んだ。
「だから、此処は親子で頑張る、里美さんも其処はご存知」
「そうか、じゃ其処は其れでと、冴香、アソコ果物が主体かそれとも
何か考え在る」「それは未だ、でも考えようよ、夏合宿も冬も子供たちが」
「あ、そうだな、じゃ其処も何とか広げるか・・」
話が終わらない、何時の間にか谷の親子も役場の人が帰ると部屋に来た。
「ねね、あんた達も仲間に入らんね」「仲間ですの・・」
「ああ、翔太の仲間」「入っていると思うけど、娘もそうだと」
「そうなん、翔太さん、此処と同じなん・・」
「え、ああ~阿呆、其処は違うぞ、ひや~吃驚するが」
聞いて菜摘が大笑いする。
「そうか、未だなんだ」「え、菜摘さん、未だって何がですの」
「え、其処は口じゃ言えんけどね、そうかね、あんたらしくないね、
済んでいたと、冴香」「うふっ、未だです」「なあんだ」
「・・」谷の親子が怪訝そうな顔される。
 そんな話は其処まで、翔太は一人部屋で寝転んで本を読んでいた。
正月が明けてから忙しい、身はそうでもないが、気が忙しかった。
知らぬ間にウトウトとして行く、其れを見て冴香が布団をかぶせ、
頑張ってと囁く、今じゃ以前の此処とはまるで大違い、
こんなやり方も有るんだと感心するほど、人が集まる。
其れまで必ず来る人は金が絡む話、夢を追い求める等考えられない。
其れが如何、義母の車の故障から出会う男、其れがとんでもない男
だったのだ。
 冴香が閃いた男、其れで義母をけしかけて大阪に追いやる,
冴香が思う通りに二人は嵌った。
其れで冴香も嫌いな男じゃ無い、何故か多少冴香の立場を理解出来る男、
其処を磨けばと冴香は本気になった。
義理とはいえ親子で抱かれ、その間冴香は自分が持つ特殊な気を抱かれる相手
に植え付けて行く、其処には冴香の強かな思いが入り、たちまち少しだが其処
を理解でき、覗けるまでには為ってくれる。
其れから義母と相談し、翔太の種をお腹に誘う事に為る。
 そう考えると、本当に大事な男、親子で何とか資金会計はと思っていたが、
なんと多少だが相手が会社を身売りして資金を作ってしまう。
其れには親子で少し残念だが、思えば其処が異常に良い事と判断、
其れからはもう親子で首ったけ。
 大阪でも形は違うが、親子同然の二人の女性が居る、本当に可笑しな関係、
聞けば自分の里でも僅かな滞在で翔太の足跡を其処に刻んでしまう。
 楽しい、冴香は出ていく先の事を楽しみに待つ身、其処は義母の菜摘も
同じ立場、悪気はない男、他所で出来る女性はまだまだこんなものじゃない
と思えるし、義母とその話が出来る関係だから、楽しい、可笑しな落合の家、
其処に住む菜摘と冴香、今度は谷の親子かと思うと笑えた。
其れほど男女関係は豪快無比、呆れる程やきもちが湧いて来ない、
何故か其処は本当だった。
 一月二十日過ぎ、翔太が落合の家に来て四日目、夜あの谷に今度から
関わる山田親子が来ている。
「さ、あんた達、今がチャンスよ」「え、何が・・」
「あのね、あんた達、谷で働き夢を作りんさいや」
「ええ、その気でお正月から構えています。何か有るん」「・・」
「大有よ、あそこで生きるならやる事が有るでしょうが」
「え、意味が菜摘さん・・」「あのね、アソコで混浴したでしょう」
「・・、え、しましたけど」「何か思わなかったん」
「え、何かとはあのう何かとはアソコ・・」「うふっ、でかいでしょう」
「ま~菜摘さん、其処、如何しますの・・」
「あらら、光江さんに聞いて居りんさらんのか・・」
「え、あ・ああ~そう言えば、ま~何と・・」
「だろう、其処を極めんと先が無い、使い走りで終えんさるんかね、アソコ
でのし上がる気無いん」「菜摘さん・・」「判るでしょう」
「嫌だ、此処は他所の家ですよ、しかも菜摘さんと冴香さんが居りんさる」
「いないと出来るんか」「え・・」「じゃ出ようかね」
「ま~、菜摘さん貴女」「決めると進む事が大事じゃない、此処は別の世界、
そう思わないと仲間じゃ無いし」「でも、其処は貴方達が居りんさろうがね」
「もう、そうなれば二度と言わんし、此処の領地をまとめ上げる男、昔なら
領主様」「・・」「其の領主様の傍女で生きると先が見えて来るのよ」
「あんた・・」「敏江さん、娘もよ」
「あのう、其処は既に母と話しているんです」「聞かせて・・」
「言われる通り、あの日から親子は変わろうと、でも此処の家が大事で如何
思われているのかと、何時も話していたんです」
「なんと、早くいんさいや、もう待ちきれんから」「え、では・・」
「後は大人、其れだけです」「・・」親子で見詰め合われる。
「では成行で宜しいでしょうか」
「良いわ出来るだけ早くね、其れならこの家はあんた達の後ろ盾に為れる」
「菜摘さん・・」澄江が抱き付いて泣いた、横で麗華が頭を下げて嗚咽、
この親子は苦しい生活を強いられているのだ。
 二年前夫が蒸発、其れも農協で借りれるだけ金を借りて消えたのだ。
其の後の生活は惨い、光江が其処を何とかしのげと協力して来ている。
今回の話しも光江さんに諭され参加している身、此れが駄目なら、
娘は大阪に出稼ぎにと腹を括っている最中にこの話が舞い込んだ。
 何もかも見たり聞いたりする中で、親子で何とか出来そうと思う様に
為れたのだ。
「良いわ、じゃそうしてとは言わない、でも機会が参加在れば参加してね」
「はい、必ず」今度は菜摘の手を握り頷かれる。
 そんな事とは知らない翔太、谷で混浴は鮮明に脳裏に焼き付いてる。
中でも山田親子の姿は対比すると真妙味、母親は五十手前だがまだまだ
いける体つき、胸はでかいし尻もでかい、娘は二十五前後か、
何とも言えない完成された肉体、出戻りと聞いたが、
其処は相手が何で手放したと思うほど見事、そんな事を思い浮かべる。
 互いの思いの行き付く先は同じと思えるが、翔太は今は動きが取れない、
此処で何かを興そうと考えている矢先に、見事な姿態を魅せられても
手が出せない立場だった。
「ああ、気楽に出来んかな・・」「何考えているん、あてようか・・」
「え、ああ~冴香、拙いよ、いま見んさんなや、困るけ~」
「うふっ、見えたんだもん」「こら~許さんぞ・・」追いかけた。
「待ってお腹に子供四か月よ、判ってても今は無茶出来ないやんか、
ねね、お母ちゃん利用しんさい」「え・・」
「馬鹿ね、山田さん・・」「あ、見たな」「見えたよ」
部屋の隅で追いついて抱いて話をする翔太と冴香だった。

                  つづく・・・・。
















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・46》

 なんと、此処での喧騒は終わらなかった。
恵は忙しく電話をしまくり、此処の親子は心配そうにされている。
「ああ、大変じゃぞ」「何、叔母さん驚くがね如何しんさった・・」
「うん、拙い事は無いが大変」「何が・・」翔太がそう聞く。
「だって恵さんの電話を聞いていると事が忙しくなりそうじゃがね」
「良いじゃないか、学校も今年は入れるように恵は頑張って知り合いに
電話しているんだ」「だからじゃ、そうなると、お前此処は如何なる」
「どうなるって買ったじゃないか」「だからじゃ」
「もう何よ早く何でかいんさいや」「待て喉が・・」
酒を一気に揉む幸子、座り直して翔太に話す。
 「良いか、娘は大阪じゃろう」「そうなるよな」「じゃ母親は如何する」
「え、お・お母さんか、え~其れは此処に居てもかまへんぞ」
「お前がそう言ってもハイお願いしますとは言えんだろうが、独りになって、
お前其処を考えないと片手落ちじゃ」
「なんと、そうなるんか、拙いな、ねね、沙織さん、此処に居られても良い
ですよ、僕は構わんけど・・」「・・」返事されない。
「ほうら見ろ、お前たちが喜ぶ先は片手落ちじゃ、お母さん、そうですかと
は言えんぞ」「叔母さん、嗾けんさんなや拙いよ」
「拙い所を置いて話が進むからじゃ」「じゃ、僕は此処に来るのを後にする」
「後とは・・」「娘さんも大阪で落ち着くまでは心配じゃろう、如何かな
一緒に大阪で玲奈さんの学ぶ先が見つかるまででも良いがその間考えよう」
「成程な、でも大阪に迷惑が懸る」
「え、其処は良いのよ、独りで寂しいから大歓迎」「なな・・」
「お前、嫌と言われんだろうが、世間とは総甘いもんじゃない筈」
「じゃ、田舎の此処は如何しんさるん、同じ事誰かが言い出すだろうが、
此れから娘の行く先をそんな事で心配かけるのは其れこそ問題だぞ」
「判るけど・・」「じゃ大袈裟に騒ぎんさんなや、解決出来るがね」
「そうか、じゃそこんところを考えてくれんさい」「判りました」
叔母と翔太のやり取りは、既に恵みも知る事となる。
「お兄ちゃん」「おう、何とかなりそうか・・」
「うん、今年三月までには何とかしないと一年遅れるんよ」
「だな、何とかなるんか」「二つ宛が有る急いで戻る、必ず何とかするから、
其れで此処だけど、お母さん居て貰えへんの」「え、良いけど」
「あのね、お兄ちゃんがそんな返事、お母さん居ずらいがね、何とか考えて、
玲奈ちゃんは任せて」「そうか、小百合さん・・」
「うふっ、私にお鉢が回ったわね、簡単」「か・簡単って、小百合さん」
「あのね、考えようよ、あんた此処で暮らしても田畑や何から何までの差配は
無理でしょう」「うん、何時もとは居ないし」
「だよね、じゃ此処はお母さんの働き口」「え、意味が・・」
「あのね、此処の管理人よ、あんたお給料出せば良いじゃない、そうなると
お互い気楽でしょうがね」「え、そうかあ~そうだ其れが良い、そうか生活費
も其処で賄えるな、経費は別に出すし、なんと良い考えだ」
「お兄ちゃん、其れ良いわね、でも相手のお母さんの気持ちが先だよ」
「そうだな、お母さん聞かれましたか・・」「・・」
「お母ちゃん、何かいんさい、私は大阪でお世話に為る、此処は先が見える
までそうなるように頼んでみて、玲奈も頼むし」「玲奈、あんた・・」
「お願い」娘に懇願される。
「じゃ、其処はお母さんの意思を尊重していこうか、暫く見習いとして此処
でのんびりしててくださいね」「貴方、其れでは申し訳が無いがね」
「良いんです、娘の為と思えばなんて事無いでしょう、頑張りましょう、
毎月の給料は出しますからね、其処は世間体が有るから守ります、いろんな
人が噂されても良いじゃない、こんなやり方も有るんだと教えましょう」
「翔太さん、貴方凄い」なんとか嫌とは言われなかった。
「でも最初はお母さんも大阪に連れて行きたい、玲奈ちゃんも心配だろうしね」
「恵、それ良いな其れが良いぞ、じゃお母さん理解して下さいね」
なんとか形にはなりそうで、ひとまず全員が安堵する。
 明日連絡すると言い、親子を残して翔太達は家にと戻る。
疲れがどっと出て幸子はへ垂れる。
「うふっ、如何私の案・・」「良い、最高じゃが」
「貴方の為なのよ、逃がさないでね、娘が言うにあの子良いとさ」
「うん、そうなれば良いけどな」
「為れるよ、恵が本腰なのだから任せて居れば良いの」「うん・・」
そこは任せるしかない、翔太が如何足掻いてもとてもじゃ無いが其処は
出来かねるゾ-ンと思えた。
 二日後、親子は小百合の車に乗られて里を後にされた。
昨日は役所周りで忙しい、金も払い込んで総て翔太の名義に為る筈。
役所も農協も驚かれ、話はたちまち広がるだろうと思えた、
其れだから暫く親子は此処を離れたほうが良いとさえ思えた。
 雪が深々と降り注ぐ中、翔太は本を読んでいる、
其処に智樹が顔を出す。
其処から色んな話を聞かされた、あの家の事をいち早く聞きに来た親戚の
人が、真かと大騒ぎになったと聞かされる。
「田舎じゃしょうがないのう」「ほうじゃ、いい気味だとさ・・」
「え・・」「あの髭爺さん、寝込んだそうだぞ」「嘘だろう」
「嘘なもんか、前祝もしていたそうだぞ」「なんと・・」
可哀そうでも有るが、此処は娘の夢がかないそうと思うとそんな思いは一瞬で
吹き飛んだ。
 翔太も一度此処を離れようと、広島に出ておじさんを見舞、
其の脚で中国道に乗り上げ、落合に向けて車は走る。
既に宿の内部の改装が始まり、宿の親子も此処に滞在されていた。
冴香から谷の事を聞きながら翔太は此処はこのまま進めると思う。
 「で、里の話を今度は聞かせてね」
「ああ、其れで来たんだ、俺だけじゃ先があまり読めんしな」
そう言い、其処から里の話に為る。
 長い話、宿の親子もいつの間にか部屋で翔太の話を聞かれている。
「ま~良い事じゃない、あんた大地主ね」
「菜摘さん、もう揶揄わないで下さい、大変だったんだ」
「でも、あんたの家の跡の話しも良いわよ」「ええ、冴香・・」
「うん、アソコは何か産めそう」「産めそうなんか」
「アソコは何かが蠢いている、いいや重なるほど何かが見える、はっきりじゃ
無いけど見えて来たんよ、其処にあんたの笑顔が混ざっているよ」
「うひゃ~、じゃあそこで何か興そうと考えてるんだが、其れかな・・」
「沿うみたいだけど、物が何か判らへん、心を入れて見てもそれが何かが」
「良いわ、其処はやがて冴香ちゃんの脳裏にはっきりと浮かぶだろう、
じゃ考えても良いんだね」「うん、其処はそうして、冴香も母も賛成よ」
「ようし、そう見えるんなら鬼に金棒じゃね」
翔太はよほどうれしいのか満面笑顔、其れを見る宿の親子も笑顔を
魅せられている。
 「ねね、此処は順調よ、それでね谷は如何したいのよ」
「うん、考えていたんだが、此処は山ばかりだよね」「奥は皆そうよ」
「じゃ山仕事は如何なっているん」「どう、なにがね」
「もうこれは女性じゃ駄目だ、哲夫さん居られるかな」
「寒いし居ると思うけど」「光江さんに電話して連れて来てくれんかな」
「聞いてみるね」直ぐに菜摘さんが電話される。
「お兄ちゃん、何か考え在るね」「うん、後でな」
思いつめる癖は冴香には見抜かれていた。
 一時間後、光江さんや哲夫さんが家に来られる。
其処から翔太の話が始まる。
「うひゃ~何と、そうか其処じゃ其処が有ったぞ、仰山山積されているがね、
翔太さん、其れ使えるんか・・」「其処だけど二年以上寝かせた物が良い」
「有るが有るよ、役場がほとほと困っているが、紙の材料でしか売れない
しな、安い、其れなら話が早いが、如何使う」
其処から翔太が説明を始める。
 「なんとログハウスか、良いな其れなら直ぐにでも出来るぞ、今は製材所
で作り置きも出来るが、春には現場で組み立てれば適うぞ、凄いが・・」
「でも其れだけじゃ、若者向きだろう、お年寄りが・・」
「いんや~、今こそそれが良いんじゃろうが、浮かべて見んさいや、天井が
高くて、木の香り、床は滑らない材料で賄えば、若者もお年寄りの生活とは
変わり中々良いぞ」「本当だわ、凄いが、其れなら資金が少なくて済むね」
「それを他に回せるぞ」翔太も菜摘も喜んでいる。
 その夜はあの六人の男どもが集結、哲夫さんの話を聞いて喜ばれる。
光江さんは翔太の横で頷かれているし、冴香は本当にただで転ばん男だと
再度認める事に為った。

            つづく・・・・。
























異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・45》

 そうと決まれば翔太は早い流れで進んだ。
既にこのことは落合の冴香と大阪の恵には携帯で連絡していた。
特に冴香は其れ良いよ、その家先が明るいし、あんた良かったねと言われた。
恵も大賛成、雪が無くなれば行くと言う。
(よし決まったな、此れで良いぞ・・)
 朝が来ると翔太と幸子はその買う家にと向かう。
「有難う御座います」なんと入り口の土間で親子が頭を下げられている。
またまた驚かされる、なんとその娘と来たら、今時のアイドル顔負け、
翔太を見ると笑顔、その顔たるや何おかいわん、こいつ化け物か・・、
化け物の本人が呆れる程、男心を掴んでいる。
本当にこの娘は底知れぬ魔力をひそめていると思えた。
今まで多くの女性を見て来たが、これほどショックを受けていない、
慌てて挨拶をして部屋に上がる。
「如何ね・・」「うん、凄いぞ綺麗だし、縁側に出て良いか・・」
「どうぞ・・」「・・」
「なんとなんと美しい、とんでもなく綺麗じゃが、雪で覆われた樹木や、
山並み、息を呑むぞ」翔太はそう叫んだ。
コ-ヒ-を頂く間、翔太には兄弟がいなかった、
其れで何か此処の娘は気に為る。
「君・・」「あのう玲奈ですけど・・」
「御免、玲奈ちゃん、就職おめでとう」「有難う・・」
「え、何か嬉しくないんか・・」「え、そうじゃ無いけど・・」
「何・・」「ううん、何でもない」何か其処に引っかかる翔太だった。
玲奈が友達に会うと出掛ける。
 「叔母さん・・」「何じゃ」其処から翔太が幸子と話をする。
頷いて、今度は幸子とこの家の沙織さんが炬燵で話をされている。
その間、家の中を見て回る、整理され綺麗だし、此処の仏間で手を合わせ
翔太は目を瞑る。
 居間に戻ると「翔太、流石じゃ気に為る事が見えたぞ」「何・・」
「玲奈は就職嬉しくないのは遣りたい事が有ったんだってよ」「何其れ」
「うん、デザインに進みたいと、暫く駄々こねて居たそうじゃ」
「成程、其処か、じゃ進めば良いじゃないか」
「お前な、簡単にゆうな、家の事情が有ろうが」
「其処か、沙織さんは此の侭で良いんか・・」
「良い訳無いけど其処は仕方が無いけ~」「何で・・」
「あのね、内は借金がある、里だけど其処は後で良いかと思えるんだけど、
娘が此処で返してと」「そうか、じゃ返せば良いじゃないかこの際綺麗に」
「そう娘がゆうけそうしようと、でも其れじゃ娘はと聞くと」
「就職するから良いと」「なんとそうか、じゃ決めたんか」
「夕べ話してそう為りました」「・・」
これ以上何も言えない翔太、挨拶してその家から出る。
幸子さんの家で翔太は長い電話をする。
 (色々有るな人生は・・)天井を睨んで翔太はしばらく目を瞑る。
 朝が来た、とんでもない程快晴、外を見ると目が眩しい、
其れほど雪景色がキラキラと光っていた。
翔太は外に出て写メ三昧、寒くなり戻り炬燵に入り込むが、
其処でも考えていた。
 夕方まで美恵さんが来られて幸子さんと色々話をされている。
午後五時過ぎ、外は既に真っ暗、そんな時誰かが来た。
「ごめん下さい・・」「はい・・」幸子が出る。
「実は・・」玄関先で話声が聞こえた。
「うひゃ~何とたまげたぞ、これ~翔太大変じゃがお前~」
「何ね、驚くが何誰・・」「お前大変じゃぞ」「だから何よ」
「見んさいきんさいや早く・・」
炬燵に入り込んでいた翔太を引きずり出すと玄関まで連れて行く。
 「・・、ええ~何と・・、あはっ、早いがね」
「もうこの子が急がせるから慌てて来たんよ」
「ご苦労様でした、さ早く上がりんさい、恵有難う」
「良いわ、良いね雪が沢山・・」「明日朝綺麗だぞ」
「うん、楽しみ・・」未だに泡を食う幸子、なんと綺麗な親子だと、
又其処でも驚いている。
「叔母さん・・」「え、何、ああそうだねお茶か・・」慌てて立ち上がる。
炬燵で、翔太と小百合と恵が話し込んでいる。
 「そうね、良いわ会いたいし」「だな、叔母さん」
「聞いていたよ、あんた達それできんさったんか」
「ええお兄ちゃんが慌てているし、此処は来た方が早いかなと」
「なんとよう来ちゃんさったな、そんでお前・・」
「あのね、相手呼んでくれないか」
「あそうか、良いぞ、いや待て、電話するが、向こうに行くほうが良いぞ」
「あ、そうか家を見て欲しいしね、聞いてみて・・」
話は早い、行くと決まる。
 先方では待たれていた。
直ぐにあいさつを終えると、なんと恵は娘を連れてスト-ブ傍に陣取る。
後は炬燵を囲んでいた。
酒が出され、皆はに身乍ら炬燵は炬燵で、スト-ブそばでは娘が二人何か
話し込んでいた。
 「良いわ、決まりね、叔母ちゃん」「なあに・・」
「決まったよ、この玲奈ちゃん大阪で預かるし」「ええ~何でです」
一番驚かれる沙織さん、目を見開き固まる。
「お母ちゃん、お願い頑張るし」「お・お、お前・・」
あとは声が出なかった。
恵が玲奈の肩を抱いて何度も頷いている。
「如何しましょう」「うふっ、もうね此処に来る前決めているみたいだった
任せて、大阪で預かる」「小百合様・・」
「嫌だ、小百合だけで良いし、困る、恵に任せている」そう言う。
「じゃ大阪でか良い、頼むな」「お兄ちゃん、任せて良いよ素質が見える」
「良し、そうなれば話を詳しくお母さんにいんさい」
「良いわ、玲奈ちゃん行こう」なんと母を連れて別の部屋に向う。
 「小百合さんたまげたが・・」「うふっ、何時もの事なのよね~翔太さん」
「・・」面喰らう程艶やかな小百合さん、だが一方で目を白黒させ睨む女性、
叔母だった。
 暫くして三人は部屋に戻るが、娘と母親の目は真っ赤、恵も少し赤かった。
「良いわ、この親子は最高、お兄ちゃん任せてね」
「うん、信じているし」其れで決まりだった。
 思えばそうなる道か定めか、翔太はこれで良いと思える。
傍で何時もにこやかな小百合さん、世間がどうなろうと動こうとお構いなし、
本当に心が読めない女性だった。

                 つづく・・・・。























異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・44》

 一月十一日、翔太は美恵さんを乗せて広島に向かう。
叔父さんは暫く此処で入院と決まる。
昼過ぎ、三人で食事を終えると里にと向かうが、
広島界隈では雪等積もっていなかった。
戻る途中、なんと車内では美恵さんと叔母の話し合いが聞こえて来る。
なんと総てが話が合う二人、呆れる程賑やかな車内だった。
「まげな事に為りそうじゃのう」
「幸さん、今度ばかりは美恵は燃えている、翔太が大物に為りんさって、
帰ると話を聞くと逃がすまいとのう」
「判るか、其処じゃが、わしら面倒を見てのう」何とも悪の叔母達だった。
幸子さんの家、つまり智樹も呼ばれている。
「わしはこれから佐々木の爺さんの所に向かうが、翔太は如何する」
「話は任せるけ、此処で一休みじゃ」「じゃ美恵は・・」
「あんたは沙織の所じゃ、わしよりも知り合いじゃろうが」
「そうね、其処担当」「良いか、話した通りにのう」
「任せて、じゃ出かける智樹・・」「判った、もう忙しいおふくろじゃ」
「馬鹿垂れが、総て先にはお前の為じゃろうがね」「はいはい・・」
 二人が出られると、翔太と智樹は苦笑いする。
「おい、わしは、昨日の晩から動いているぞ」「え・・」
「お前が此処に滞在すると為ると、あいつら利用せんと行かんじゃろう」
「誰と誰・・」そこから懐かしい名前を聞いた。
「なんと、四人も居るんだ」「そうなるな、此処が少しでも楽しくなるなら
大賛成だと」「今何して居りんさる」其処から色々な話を聞き出す。
「そうか、辛いのう、其れじゃ若者は逃げて行くな」
「そうなんじゃ、どが~しても居らんと行けん奴はこの有様だろう」
そう聞かされた。
「お前、何とか頼むけ、わしらは付いて行くと決めたんだ」
「じゃ、正之と浩二、澄人、雅満か・・」
「今んところそうじゃが、何れ増えるかもしれん」そんな話をする。
 高校を出てから八年、様変わりはあまり見えないが、
中身は益々酷い状況に為りつつあると思えた。
町も合併を数度し、人が少なくなるし子供と言えば数える程度、学校も合併、
今じゃ遠くの学校に向かう羽目に為った。
「おい、此処を変えるか・・」「如何変えるん」
「待て、本を持って来ている、読んでくれ」
「おいおい、わしは苦手ぞ、其処はオマはんに任せるけ」
「もう、じゃお前は佐々木さんと話が付けば家頼めるか」
「任せや、其処は出来る、わくわくしているが」
翔太も其処は其れで良いかと思えた。
叔母の家での居候は長くは無理、監視されているようで動き辛かった。
だが其処はどうにもならん現状、家が完成するまでは時間が懸る、
其れまで如何するか悩んでいた。
 夕方叔母が戻り、佐々木さんが偉い喜びようで、わしの最後の棟梁として
の仕事じゃと泣かれたそうな、叔母が家の事は明日来て聞くと報告された。
 午後七時過ぎ、智樹の母親が家に来られる。
其処からが大変、「え・・、では・・」
「ああ、あんたの事は噂できいとりんさる、そんでな、一度会いたいと」
「是非・・」「呼ぼうか「え、今か、でも夜中だし雪が有る」
「お前なここ等じゃ雪など何ともない、そう返事すると思ってな連れてきて
いるんじゃ」「うひゃ~、何処に」「車じゃ、呼ぼうか・・」
「美恵おばちゃん」「任しんさい、直ぐ連れて来る、幸さん酒有るか」
「有るぞ、良いぞ連れてきんさいや」
とんでもない事に為りそう、展開が早すぎると思えた。
 「こんばんは、あのう・・」
「知っているが、正月の挨拶だけでのう、上がりんさいや」
叔母が土間に居られる沙織差を連れて部屋に来る。
「・・、・・」翔太はお正月の挨拶を受けながら絶句、返事が出来ない、
其れほどこんな田舎じゃ珍しい程の美人だった。
(く~凄いぞ、なんと有馬の佐和子さんと良い勝負だが・・)
容姿、顔、特に目と鼻が綺麗、噂は本当だと今知る。
炬燵に入られ、直ぐに熱燗で乾杯。
「あのう、話は聞いたけど、何処までですか」「何処までとは・・」
「借金は肩代わりですよね、其のお礼」「お礼、其処は無いけど」
「無い、何でです、親戚でも無いし余りにもこっちが勝手すぎると思うけど」
「其れで良いじゃない」「良くないから聞いているんです、覚悟はしています、
でも此処に居る事は無理、広島でも出ようと、其処で会いませんか」
「会う・・」「はい」「何で・・」
「ええ~貴方、いいや翔太さん」
「あはっ、そうか其処が心配なんじゃね、あのね肩代わりはするけど其処から
先は無い」「無いって、じゃ何で肩代わりしんさる」
「それはこの田舎じゃ一番綺麗な女性、そんな人を苦しめるのは好かんだけ」
「え、貴方・・」「まあま、酒のみんさい、先は知らんでもええけのう」
「幸子さん・・」「な、今あんたの身が軽くなる事だけ考えんさい、
其れでもと思うならそれはこの先の事、其れが条件では無いぞ」
「え・・」「あのな、髭爺様とは其処が違うんじゃ、な美恵ちゃん」
「そう、言ったじゃない、成行きでそうなるなら仕方ないけど条件じゃ無い」
「でも二百万円よ」「其処もそれだけで良いの、生活は・・」
「其処は何とか」「娘さんの仕送りは・・」「三月で終える、卒業」
「じゃ玲奈ちゃん、就職決まっているの」「年末に正式に」
「何処ね」「大手の百貨店」「ま~良いじゃない、じゃ毎月は送らんでも
良いのね」「そうなります、私もやがて其処にと・・」
「そうか、行く先が明るいじゃない、では肩代わりだけで良いの・・」
「・・」「何よ、何か有るん」
「あのう、ここを出ようと考えているんです」「それで・・」
「家良いとしても田畑、あのままじゃやがて荒れる」
「そうね、皆そうなって来ているがね」「それでは先祖様に・・」
「其処か、翔太さん、あんた其処面倒見んさい」「え、如何するん」
「買わない、安い、其れ買うと皆が助ける、稲も植えられるし」
「幾ら・・」「ね、あんた幾らあるん」「一丁歩くらい」「なんと有るんだ」
「だから困る」「そうか、じゃ幾らなら売れる」
「この間聞いたら、二束三文だって,一反以前は二十万円と聞いていたけど
今じゃ十万を切るといんさる、其れでも売れんと・・」
「そうよ、ここ等じゃもう誰も手出しせんしね」
「あのう、アソコは山裾じゃろう」「そう、冠山の麓よ」
「景色が良いだろうな・・」「最高よ」美恵さんが翔太に言う。
「じゃじゃ、十万で良いが、買う」「ええ、あんた一町歩よ、千万円」
「良いよ」「あんた」「では田畑総て付けます、家も・・」
「ええ~家もか、其れじゃ割が合わんだろう」
「いいえ、田畑だけでは家も付けます、もう古いけど住む事は出来ると思う」
「あんた・・」今度は幸子が傍に来て言う。
「でもよ、家諸共じゃ安くないか」
「ううん、其処も計算してたけ~、解体が驚くほどの金額、とてもじゃ無いが
其れは手が出ん、其れならいっそ田畑買って頂けるなら家総て、裏の山も」
「沙織さん・・」「肩代わりをお願いし、家田畑総てで一千万は沙織に
とって掛け替えのない金です」「でも・・」
「二百万円肩代わりして頂くなら、其れを差引いて八百万円でお願いできます」
「良いですが、良いのか其れで・・」
「身に余る金額です、どなたが買ってくれますの、無理」そう言い切られる。
 「翔太・・、どが~する」「うん、思わぬ事に為るな、あの家は中身を
知らんが如何・・」「昭和の半ばに立てんさった、使用する木は天下一品
じゃぞ、大黒柱などでかいし鴨居も太い、最高、洗いすれば綺麗になる」
「じゃ、叔母さん買う」「じゃあんた家は作るんじゃなかったんか・・」
「其処は作ろう、でも生活は其処ではしないで別荘仕立てで如何、
皆が集まれる場所」「お前・・」
「良いぞそうしろ、お前は憑いているが、アソコなら皆が知っているし眺めも
此処とは比べられんほど良いぞ」
「そうか、じゃ中身見んでも良いが、買う、沙織さん良いですか・・」
「良いも悪くも、あんた本気かね」「え・・」
「話は聞いているけど、良いの」
「良いですよ、じゃ役場に行って抵当権と農協もですよね」
「はい、でも・・」「何か拙い事でも・・」
「こんなに苦労して来たのに簡単に、何で此処迄に苦労して悩んでいたのかと」
「それはこいつが来たからじゃが、良いねあんた」「ハイ、もう嬉しくて」
「じゃのみんさいや、此処で乾杯しよう」美恵さんが言われ全員で乾杯する。

       つづく・・・・。











異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・43》

 一月七日、翔太はおじさんを乗せ、叔母も付き添い、広島の病院にと向かう。
無論、地元の病院からの紹介状で入院をするためにと向かった。
広島で一日滞在し、おじさんが必要な物を叔母と買い、
一足先に翔太は地元に戻る。
叔母の家に滞在するが、其処も少し考えないとと思案。
「おう、居たな・・」「あ、智樹、おめでとう」互いに挨拶する。
智樹は小さい時からの友、高校も同じだし、一番仲が良い。
「お前、今夜家に来んか」「え・・」「おふくろがそうせいと此処じゃ飯が」
「あはっ、何とかなるさ」「でもよ・・」「有難う、座れや」
其処から八年間の間居なかった翔太、色々な話を聞いた。
 「じゃ、正雄は結婚かお前は・・」「未だだけど、其処は遣れんのう」
「そうか、居ないのか」「どが~も出来んがね」其処に話は行きつく。
「聞くが、今どれだけ知り合いが居りんさる」「え、知合い、誰の」
「俺じゃが、皆目周りが見えんが」「え、お前何で其処気にする」
「あのな、暫く此処に滞在しようと」「ええ、何で、其処を聞かせろ」
其処から、気が許せる相手、缶ビ‐ルを飲みながら話は続く。
 「ええ~じゃじゃ、話を聞いていた会社はなんとお前勿体ないがね」
其処から先も話を翔太がする。
 「うひゃ~真か其処もなんとお前凄いがね、本当かよ、何で金が有るん」
そこからも、智樹だけには話をする。
「・・」吃驚している智樹、何も言わずに翔太を見ていた。
「お前、如何でも家に来い」「え・・」「おふくろに合わせる」
「なんで知っているが」「良いから来い、あ酒飲んでいるな歩いて行くか」
「ええ、寒いぞ」「忘れている寒さしれや」「おいおい・・」
そんな中、智樹が電話した。
「早く来いとさ、会いたいと・・」「あはっ、負けるな・・」
智樹の家は子供のころ川に泳ぎに向かう時、前の道を通る、
智樹と共に歩いた道だった。
 「ま~まげな男に為りんさって、サムかっつろう上がりんさい」
丁寧にあいさつを終えると、炬燵に入り、
用意されている食事を翔太は食べる。
その間、智樹が聞いた翔太の事を話していた。
 「まあ、凄いがね、じゃ会社も今でも関係有るん」「そうなりますね」
「落合は続けるんか」「そうなります」「智樹、凄いぞこいつ」
「だろう、聞いて腰抜かしたが」
「うふっ、まげな事しんさるのう、智樹もあやかれや」「出来るか・・」
「ついて歩け、お零れが有るやもしれんけ~」「あはっ、おふくろ」
大笑いする。
 「おばちゃん、聞いたけど、アソコどうなるん」「どこじゃね」
「うん、叔母が言っていたが沙織さん」
「・・、あ~そうかそこそこよ、今大変じゃが、中村の髭爺が
乗り出したと聞いたが、え、じゃお前戦うか・・」「戦う・・」
「そうなろうがね、相手は地元じゃ大物じゃ、だがしれているがね」
「・・」「なな、如何しんさる,やるなら手伝うぞ」
「如何したらええねん」「其処な、お前酒・・」「ええ、俺がか」
「そうだ、わしは話をせんと行けんじゃろう、あ、そうだ前田の店に行って、
刺身じゃ、酒も足りんじゃろう」「おふくろ」「お前、良いから行け」
なんと無理やりそうさせる。
、 「うふっ、あいつが居ては話が出来んがねお前、女は好きじゃろう」
「誰もじゃろうが」「言えるのう、じゃ歯向かうか、相手は肩代わりする
といんさる」「・・」「その先は大人なら見える、大層な美人じゃ、
頭も切れるし」「・・」翔太は聞きながら叔母と同じことを聞いた。
こんな田舎じゃ隠し事は無理、何処からでも話が漏れる世界、
其れが良い時と悪い時が有る、田舎特有の狭い世界、
其処だけは何ともならない。
「な、そんな事じゃ、何時でも良いぞ、わしと幸子さんで何とでも動かせるが」
そう言い切られる。
「おばさんの親戚の家」「何処・・」「山根さん」
「あ、其れが如何した・・」「うん、家は如何なっているん」
「そのままじゃが、こんな田舎を出た家じゃ、なんともならん、やがて朽ち
果てて解体」「そうか」「何で聞くん」「そこ買おうかな・・」
「え、お、お前、気は確かか,お前の家の跡地が有ろうが、買っても良いが
大した家じゃ無いぞ」「・・」「そうだ、お前家作りんさい」
「ええ・・」「なな、其処美恵の夢を作りんさい」「夢じゃと」
「ああ、簡単じゃが、ログハウス紛いの小屋」「ログハウスって丸太・・」
「そう、丸太がタダ同然」「ええ、意味が為して・・」
そこから意外な話を聞く羽目に為る。
 「なんと、じゃ役場でして居りんさるん、為して・・」
「雇用、じゃがね、シルバ-対策」「なんと、じゃ有るん」
「ああ、四年前のも有るぞ、すぐ使えるがね、役場も喜ぶが、始末に負えん
ほど山積じゃが」「おばちゃん、其れみたいが」
「良いぞ、そう来ないとな明日でも見に行きんさい、智樹が知ってる」
何とも都合がいい話、其れならと翔太が乗れる中身だった。
「あんた、幾ら金が有る」「家を建てるくらいは有るが」
「なんとそうかね、安く建てようね」「ええ、叔母ちゃん・・」笑えた。
 「ふ~サム」「ご苦労さん、刺身並べるわ、智樹面白くなりそうじゃぞ」
「え・・」呆れ顔で友は翔太を見た。
燗酒と刺身を摘まんで、智樹は母から話を聞き始め、驚く顔が何度も見れた。
「なんと~、其処か~、うほう良いじゃないか、其れ造ろうや、おふくろ、
大工は」「佐々木さん」「あ、そうかあの人大工さんだったけど爺様だぞ」
「差配は出来る、顔じゃが、役所関係を任せれば喜びんさろうが」
「うひゃ~おふくろ悪じゃが・・」
本当に酒が上手い、話が進むにつれて翔太も、此処で半年くらい住んでみたい
と本気で思い始める。
 其れからも色々な話を三人は炬燵に入り、酒を飲みながら話が弾んで行く。
「じゃ、わしは明日、下地を作りに向かうぞ、幸子さん何時戻りんさる」
「二日後迎えに行く」「じゃ乗せてくれんさい、わしも行く」「え・・」
「阿呆、ご意見番は幸子さんじゃろうが、説明は早い方がええけ」
「はい、畏まりました策士様従いまする」
翔太がそう言うと、智樹が腹抱えて大笑いする。
 話が意外な方向に、其れからも色々とこんな山奥の問題を話すが、
其処は総て難題ばかり、やがてはここ等も地図から消えると最後はそんな
話にと落ち付いた。

            つづく・・・・。

















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・42》

 正月五日迄谷に居る、此処で冴香さんも来て、光江さんとこの宿の里美親子
に囲まれて最高な正月を迎えられた。
「じゃ、此れから此処は中の工事が始まる、里美さんと美樹ちゃんは落合の家
に逗留しんさい」「え、お邪魔でしょう」
「いいや、此処は居らん方がええけ、時々現場に来んさい、光江さんもじゃぞ、
計画通りに工事が進むのだけ気を付けてな」「あんたは、居るんじゃろう」
「時々は来る、雪が有る間は、居ても動けんが」「そうだろうが、大阪かね」
「ううん、其処は恵ちゃんが居るし」「じゃ何処にいきんさるん」
「あのね、僕此処に来たのはあの小百合さんと車の故障で来ているんだ、
そん時里に戻ろうとしていたんだぞ」「じゃお正月此処で、悪い事したね」
「ううん、其処は最高だった」そんな話をしてよく六日、翔太は谷を後にして、
皆を落合の家に送り届けると、直ぐに中国道に乗り上げ、
一路自分の里にと向かう。
 雪道だが、其処はタイヤが良いから難なく里に到着。
「叔母ちゃん・・」「うひゃ~お前・・」「おめでとうございます」
「あはっ、今年も帰らんと、お父ちゃん、翔太だがね」
「おう~、来たか上がれや」「お父ちゃんな腰痛めんさって難儀したがね」
「それは拙いが、おじさん、具合如何・・」
「阿呆、挨拶が先だろうがおめでとう」「今年も宜しくです」
「良いぞ、おい酒」「はいはい、また相手が出来て飲めるね」
「ああ、こいつは来んじゃろうと諦めていたんだ、よう来たな・・」
本当に懐かしい、此処には既に三年間戻れていなかった、会社を興したり
あれやこれやで忙しい、だが忘れてはいない、生まれ育った里、
思えば此処はあの谷とは少しはましだが、落合には遠く及ばない、
土地が化ける事も無い、山や田畑が有っても今じゃ半分が雑地、
島根県と広島県の境に近い、過疎地で有名な場所だった。
「病院は・・」「行かんでもええけ」
「拙いよ、腰は大事じゃけ~、ヘルニヤかもしれんが」
「うん、そう言われたな、でも寝て居れば良いが」
「もうこうなんじゃ、何時も大丈夫といんさり寝ている」
「そうか、じゃ一度大きな病院でも行こうか」
「おいおい、簡単に抜かすな、金が懸る」「保険入っておりんさろうが」
「でも金は要るが」「良いが叔母ちゃん、此処なら何処がええん」
「浜田か広島じゃけ」「じゃ広島か、浜田は田舎じゃしな」
「おいおい、駄目だ、金」「良いから其処は良い」
「良かないぞ遣れんのじゃ」「良い、叔母ちゃん、来週でも行こう・・」
「お前・・」「良いから、おじさんの事は大事じゃ、連絡してみるね、
赤十字が良いよね」「・・」
いきなり来て呆れるが、泣けるほど嬉しかった。
娘はいるが正月来てても其処まで気づかいはしてくれん、自分の事で精一杯、
其処は仕方が無いが悔しかった。
 その夜は久し振りに家の中から笑い声が聞こえる。
「そうか、じゃ会社引退かね、若いのにな」「そんでその谷は如何するん」
「生きかえらせるよ」「ま、お前大層な金要るんだろう」
「そうなるけど、其処も目途がついた」「ええ、じゃじゃ本当か」
「うん、そうなった・・」「お前・・」
呆れる顔で幸子は姉の子供を見詰める。
「良いぞ、薦めやどんどんな、此処はもう終い、雪で見えんが荒れ果ている、
若いもんは居ないしな、遣れん」
「そうみたいですね、何処もこんなところは同じですよ」
「でもな、悔しいが・・」おじさんはそう言われる。
 本当だ、此処は誰もが先を想像出来る程過疎地特有の萎み方を歩いて居る。
「おじさん、元気になれば何かしようよ」「お前簡単に抜かすな何が出来る」
「其処を感が考えようよ」「あのな・・」
「あんた、話をおりんさんなやこの子が此処を気にしてくれるだけで良い」
「そうだけど、要らん苦労させられんが」「でも考えようね」
「お前・・」手を握られて泣きそうな顔をされる。
自分の親が交通事故で無くなり、その後高校を出させて貰い今が有る。
恩は一番有る家だった、特に叔母は高校で終えようと考えているのに、
怒り大学に行けと、金は余りないが行け、何とかするとまで言われた。
奨学金がもらえる事に為り、大阪の大学にと行くことが出来たのは総て叔母の
御陰、此処を何とかするのが翔太の役目と今はっきりと思えた。
 おじさんはご機嫌で酒に酔われて横たえられる。
「お前、何とかしてくれるかね」「うん、落合の谷はもう計画は出来上がって
いるし、後は工事を待つだけ、此処は何が良いのか考えるね」
「お前は、お姉ちゃんが生きておりんさると良いのにね、喜ぶよ」
「そうかな生きて居ればこうは為れていないかも,叔母さんに尻叩かれた
からね」「おまえは良い奴じゃのう」酒をお互い飲んでいた。
「あ、そうじゃ、お前頼みが有るが・・」「何・・」
「あのな・・」そこから叔母の話を聞く羽目に為る。
 「え、じゃじゃ、其処如何しんさるん」「出んさるといんさる」
「出るか、其れも良いかな、そんな事じゃ居れんじゃろうが」
「其処じゃがな、聞くとどうも無理やりだと狭い田舎じゃろう、良い事言わん
奴が居るがね」「うん、では」「聞くと最後までは出来んかった」
「未遂か・・」「そう、そんでも世間じゃ、アソコは遣られんさったと」
「そうなるのか、可愛そうに」そんな事を話していた。
「金は何で要るん・・」「そこは娘がおりんさる」「幾つ・・」
「十八、広島の高校今年卒業」「其処か、でも卒業出来るんだろう」
「金・・」「借金か」・・」「「うん・・」「幾らね」
「二百万」「何処で借りたん」「農協」「じゃ何で男が・・」
「其処じゃ、肩代わり」「あはっ、判るが」「え、お前」
「判る、男じゃろう、じゃその人綺麗か・・」
「綺麗、最高じゃが、ここ等じゃ誰も知りおく美人じゃがね」
「そうか、じゃ娘もかね」「勿論、其れで広島に出した」
「成程な、でも肩代わりは悪くないじゃろう、返せるんか」
「田畑抵当、安いしな」「なんと、そうかじゃ僅かな金じゃないの」
「其処が田舎じゃろう大金」「成程な・・」
「家は去年までお婆ちゃんが居りんさった、年金でなんとかね」
「成程な、今は・・」「働くにも良い金は稼げんが」「だね」
世間話は進んで行った。
 どこの世界でも色々と在る、一番は男と女の事、此ればかりは当事者で
ないと本当の事は判らない、相手もどこかで色香で賄おうとされたのかも
と思えもする。
「お前、相談に乗るか、良いぞ相手は」「え~、叔母ちゃん・・」
「な、あいつは賢い、此処で何かするなら使える。其れで利用したら如何」
「叔母ちゃん・・」「なな、見るだけでも良いぞ、真綺麗な女じゃ」
「年は幾つ・・」そこで翔太はあ、と思い口を手で押さえる。
「あはっ、乗ったな、良い女じゃぞ」「叔母ちゃん、敵わんな・・」
翔太も笑うしかなかった。
年は三十六、娘は十八で産んだと聞かされる。
「会うだけでも如何じゃ」「叔母さん・・」
「あのな、お前が此処で居るのなら其処も要るだろうがね」
「ええ、飛んでいるが」「お前迄はいかんが、考える事は出来るぞ」
笑われる。
 話はそれ以外でも弾む,何処こうだ、アソコはこうなっているとか、
中々の情報を持たれていた。
「叔母ちゃん、よう知っとるがね」
「これくらいは此処田じゃ誰も知る事よ、狭いしな・・」
「だから、苦しいから外に出んさるんだ、都会じゃこうも噂は立たんぞ」
「だね、そう言えばそうじゃね」
 話は中々尽きない、三年ぶりにゆっくりと話が出来る所為か、
叔母は翔太に此処の話しを聞かせていた。

               つづく・・・・。



































異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・41》

 中々風呂から戻らないので、光江と菜摘は大風呂に向かう。
「うふっ、風呂で大変な事が起きてそうね」「光江さん、其れ有るかも」
「なな、楽しくなりそう」そんな思いで母屋からの渡廊下に入る。
 「・・、ええ~何・・」
なんと廊下に五人が並んで、脱衣場から長椅子を運んで座っている。
「おう、こんな景色が良い所無いぞ、見んさい湯煙の間から対岸の雪景色」
「・・」光江と菜摘は肩透かしを食らい唖然とする。
「これな、あの囲炉裏が有る部屋から望めるよな」「壁破れば見える・・」
「良いぞ、此れ、下に寝湯が在れば湯煙最高、其れに其処は混浴にする」
「え~あんた・・」「うふっ、翔太に懸れば何でも変えられるな、
遣りんさいやれやれ」光江が笑う。
「おう~サム、あんたたち風呂は・・」「え、未だですねど」
「じゃ入ろうか・・」「・・」皆が呆れる中、
「何、あんた達は要らんのか、何でや」
「え、入りますけど、あのう翔太さんは既に入りんさっていりんさる」
「二度湯じゃ、混浴じゃぞ」「えええ~・・」
そこで菜摘を除く全員が声を挙げる。
「当たり前だ、そんな根性じゃ此れから色々と起きる事故や修羅場が潜れんぞ、
其れにな、さっき約束したろうが、其れが今じゃ」「え、今とは・・」
「ああ、風呂に入り酒を飲んで、洗い場になんか茣蓙でもしいて寝転んで」
「有り得ない」「小娘は参加せんでも構わない、無理じゃろう」
「小娘・・」「ああ、澄香はそうじゃろうが、美樹は如何する」
「従いますよ」「良いぞ、じゃ里美、酒と宛お盆に乗せて来い」
「え・・」「煩い、従え、お前が動かんと此処は何も起こらんが」
「光江さん・・」「早くせんか、寒いが・・」「・・」
仕方なく美樹と厨房に向かう。
「・・」なんと全員が今までの姿と違う。
光江さんだけが堂々とし、菜摘は普通、此れからの展開はそう大きく変わらん
だろうが、あの初見せは皆が如何見るかが面白くなるとほくそ笑む。
翔太に会ってから大阪での事、そうして驚く有馬温泉、其処から総てが変る。
おまけに義理の娘の冴香も加わると、とんでもない世界で泳ぐことが出来た。
そんな思いで光江さんの後ろをついて行った。
だがだが、こんな田舎では思いもしない事、混浴、しかも相手の男は一人、
其れなら怖くないと思ったのか、間が開くがなんと全員がついて脱衣場。
 「良いぞ、よう来た、此れこそこれからの仕事に責任が持てる、秘密は
持とうな・・」光江がそう叫ぶ。
「さてと男風呂が良い、翔太さん先に・・」「良いのか・・」
「あんたが狼狽えると皆が困るけ~入りんさい」
「ようし、皆待って居るぞ~」急いで浴衣を脱ぐと、筋肉隆々の体が跳ねる
様に浴室にと消え。
 「光江さん・・」「娘は無理ならいいぞ」「・・、いいえ入る」
「そうか根性有るがね」そうしてめいめいの体はそれぞれ違う、
だが翔太にすれば最高な景観、湯に浸りながら翔太はワクワクする。
「皆体を洗い合い、そうして湯にのう、菜摘はわしとじゃ」
「はい・・」「上田さんも来んさい、後は親子じゃ,洗合いするよ」
広い浴室内に木桶の音が木霊する。
目を見開いて女性軍の動きを鑑賞、最高な光景、翔太はこれだけでも二度と
見れないと思うほど壮観、とんでもなく興奮をおぼえた。
 「うふっ、脱げばどうって事ないがね」「上田さん良いぞ・・」
「私たち親子も、見て・・」「綺麗じゃないか」
「阿呆娘じゃがね」「嫌だ~・・」そこで大笑いが起こる。
「あらら・・」「持って来たか、こまいテ‐ブル有るんか」
「有るけど、美樹」「駄目だ里美が持って来い、美樹脱いで来い」
「え、はい直ぐに」「良い子だ」光江がそう指示する。
 無言で皆が大風呂に入られる。
「此れ、タオルは頭じゃろうが、混浴でもエチケット」「はい・・」
笑えるほど見事、だが今は翔太だけ奥にる姿、手前には女性軍が並んで
胸半分を浮かべて・・。
「ささ、遠慮は無いが来たぞ酒とビ‐ル、皆もって裸の付合いに乾杯じゃ」
漸く美樹も裸で湯に飛び込む、遅まきながら里美も参加、
こうして何とか裸の付き合いの始まり。
 何とか、嫌でも参加する人も居るが,場は賑やかそのもの、
光江が洗い場に座ると、皆もそうなる、この光景は鳥が先導に習う姿に
似ていた。
「翔太上れるか・・」「今回は無理じゃろう」

「そうか、良いよ其れで、ビ‐ルか」「うん・・」
「美樹、持って行け」「うん・・」
グラスを持ち湯に入り歩いて翔太の傍に行く。
「有難う・・」翔太は来た美樹の手を掴んで湯の中に沈める」
「・・」何が有るのかと・・、其れが驚くなとは無理、
とんでもない物を掴まされていたのだ。
其れでも「息を飲んで堪える。
「有難う、後でな・・」「・・」戻りは泳ぐように帰る。
「おい、充て・・」澄江行け」「はい・・」
小皿に入れ盆の上に乗せると向かわれる。
「あんたも此処で飲もうか・・」「え、良いですけどグラス」
「光江さん・・」「判ったがね、上田さん、あんた頼めるか、あんたの分
持ってな」「行くわ」年増だ、直ぐに動かれる。
「良いぞきんさったな、じゃ僕を挟んで並ぼうか、乾杯」
なんと湯では三人が居て、洗い場では五人が酒を飲み合い話をする。
「良いわね、此れも・・」「此れから色々と役目が出来る、自分が出来る
範囲で良いが、給料を貰うんじゃ、心から働いてくれ、そうするとな、
此処は必ず繁盛する」「光江さん、頑張る」「良いぞ澄香は根性有るが」
ワイワイと洗い場は賑やかだが、なんと湯の中は真反対、擦れは既に菜摘は
理解出来ている。
「おい、如何した、何か足らんのか・・」
「・・、いえ、あはい、何とか足りないと取りに行きます」
 澄江が何とか返事するが、今はとんでもない事に遭遇、湯の中では右手が、
翔太の股座に誘われて、同じく敏子さんの左手も同じ場所に釘付け状態、
二人の手が同じものを握らされていたのだ。
 「あんた達と交代・・」光江の一言で、美樹と澄香が湯に入る。
無論グラス持参だった。
 二十半ばの女性、目が壊れる程の美形、胸が半分見え隠れする中、
又も翔太が自分の股座に二人の手を指そう。
年増とは違い反応は無い、其れより異物をつかまされ吃驚して手を放す。
其れがお互い同時、翔太が笑う。
「・・」何も言えない二人は顔を見合い目をパチクリ、
なんと美樹が頷いて、今度は自分から其処に手を伸ばす。
「澄香ちゃんも・・」「え・・」
そうして若い掌はおぞましい物を握って震えた。
「良いぞ、此れで良い、戻って、皆湯冷めするぞ」
「良いから楽しいがね」「俺は入ったままだぞ、茹でタコじゃ」
「あはっ、そうか、じゃ出ても良いぞ」光江さんがそう言われるが、
独り里美さんを除いて身が固まった。
「出て来んさい、此れ美樹間開けんさい」「うん・・」
翔太が堂々と握られてた怒り狂う異物を股座、どんどんと歩いて来た。
 「・・、あわわ~・・・」
若い美樹と澄香はもう動じない、敏子と澄江が後ろにひっくり返った。
流石里美は既に体を洗っているから動じていない。
「あはっ、未だ女じゃね、其れに比べ若いもんは度胸が有るのう」
「うふっ、私ら湯の中で触っていた」「え、お前達・・」
「え、じゃお母ちゃんは未だか・・」
「ふ~驚いたが、触っていたけどこれほどとは、光江さん」
「此れが翔太じゃ、こいつに従い付いて行けば良いだけ後はのう」
「・・」そういう。
 皆は落ち着かない、テ-ブルでしたは見えないが、
男でもこれほどは無いと其々が思う。
「さてと、初顔合わせと初見は終えたな、翔太さん、これからも宜しくね」
「光江さん、其れは僕が言いたいが、今年から頑張ろう」
そうしてめいめいが体を拭いて上がる。

            つづく・・・・。





















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・40》

 正月三日、此処は本当に静か、翔太は体を癒す時間が出来ていた。
「おめでとうございます」「ま~山田さん、ご丁寧に・・」
「あのう、翔太さんは・・」「居られますよ、どうぞ上がって下さいね」
里美が応対する。
「今日は、明けましておめでとう御座います」
「まあま~上田さん、おめでとう御座います、上がって下さい、翔太さん、
居られますから」なんと、お正月、翔太に挨拶に来られたのだ。
恐縮しながら応対、聞くとあの光江さんから、此処だと聞いて来たと言われる
山田の奥さんは娘の澄香さんと一緒に来られている。
急に部屋は賑やかに為り出す。
 上田さんはあの哲夫さんの紹介、親戚だと聞いている。
総てこの人たちは、今回の件に参加を希望された人。
炬燵は狭いので囲炉裏傍に移動、総て女性だから手伝って炉端に料理が並ぶ。
五人の女性、其処にはこの宿の親子、山田さん親子、上田さんとに為る。
乾杯の音頭を頼まれ、翔太も同席、其処から宴会が始まり出す。
 「ま~じゃ物凄い事に為りそうね、凄いわ、ね~山田さん」
「いいなと参加を希望したまでは良いけど此れじゃ気を取り直さないと大変」
「そう、お母さんが参加すると聞いて私も是非と手を挙げたの、介護は自信
あるし、でも子供は・・」「うふっ、其処も考えている」
「え・・」「あのな、わしの妹」「ああ~美咲おばちゃん、え、
ああ~居た居たが、冴子がなんと子供相手じゃ最高じゃない、ねね翔太さん、
子供大好き人間が居るよ」「嘘、其れは良いぞ、是非紹介して」
そんな会話が進む中、今回の事業を聞いている人たち、其々が自分が此処で
出来る事を考えだして行く。
 「待って、私らだけじゃ拙くない」「え、そうか翔太さんが居るから良いと、
でも片手落ちね。良いわ光江さんに電話する、中身を話せば大事な人を連れて
来てくれんさる」「あ、落合の仲野さん、大変忘れる所だ、電話する」
山田さんが慌てられる。
(なんと集まるんだ・・)酒を飲んでいる翔太は何も口を挟まずにいる。
 一時間後、本当に菜摘さんと光江さんが来られると大騒ぎになった。
「ね、あんた、此れは良い機会よ」「え、何で」
「だって、鼻から噛まさないと遣りにくいじゃない」「何が・・」
「もう光江さんが仕切られるけ~」「え、何か有るん」
「ごろうじろうよ」わらいながらそういい、自分の席に戻る。
「翔太さん、あんた邪魔だけ~風呂にいきんさいや」「え、光江さん」
「頼むけ~従って・・」「そうなの、じゃ行くか」
「ゆっくりね」笑顔で送り出された。
喧騒な女性軍から逃げるに好都合と翔太は従う。
 「邪魔者はい無くなったけ、わしらで此処を盛り上げるためには結束が
大事だ、此れから此処は賑やかになる、だが、元はわしらだぞ」
「え、光江さん」「澄江さん、あんたは娘と参加じゃね」「はい・・」
「じゃ心して聞いてくれんさいや、わしらは仲野家を覗いて資金は出せん、
だがその代わり献身は出来るよな」「そうなりますね」
「ではその部分で力発揮せんか」「出せるけど、如何すれば良いかいのう」
「わしらは、此処は翔太命で向かうつもり、既に菜摘はそうなって居る」
「あ、其処は薄々そうじゃ無いかと」
「そうか、じゃ話が早い、わしらは此処で仕事をさせて頂くが、それ以外も
わしらが務めにゃならん」「意外とは何ね」
「澄江さん、此処ではわしらは女性じゃ、他所では出来ん事をするつもり」
「何しんさるん」「そこはおいおいじゃね、ヒミツじゃが、それでな、
今日はそれぞれに役目を頼みたい、だが其処は総ては言えんが、其れで個別
にと思うとる」光江さんが酒を薦め乍ら話をされて行く。
「里美」「なんです」「お前は風呂に向かえんさい、娘を連れてじゃ」
「え、今なの・・」「そう、今、邪魔なんだ」「ま~、気に為るけど美樹」
「お母ちゃん、行こう」「そうね、追い出されたね」親子で其処を離れる。
 「光江さん」「うん、待ちんさい、話は続ける、今回は相当な資金が此処
に注がれるんだ、其れは皆翔太が居るからだぞ」「ハイ承知しています」
「じゃ、話は簡単、此処を盤石にするにはこの家の親子の腰を据えさせる」
「何か・・」「其処だ、良いか、内緒に出来るよな」
「え、其れは・・」「上田さん、出来るなら此処に居りんさい、
出来そうもないなら、あんたは普通の雇人じゃぞ」「普通、それ以外は何」
「此処を立ち上げる仲間に参加じゃろうが」
「あ、其れなら是非、何でもしますけ~」「そうか、じゃ娘もそうかな」
「ハイ」「そう、じゃ上田は如何」「光江さんに付いて行くけ」
「そうか良いぞ、じゃ此処は、大阪の小百合さんを加えて今居るあんた達は
今回の事業の重鎮、誰が何と言おうが秘密を持ち合う仲間に為れるな」
「なります」「良いぞ、じゃ菜摘此れでいいな」
「良いと思うけど、強引じゃない」「何処が・・」
「だって秘密は守るといんさるが中身知らんでしょうがね」
「そうだが、約束は出来たぞ」「もう叔母ちゃん、其処強引、この人ら中身
知りんさらんがね」「今言うのか後で良いじゃろう、秘密は守ると約束出来
たじゃないか」「澄江さん、何でも約束できるん」
「え、何で元は行かないけどでも出来る」「じゃ、あんたたち直ぐに風呂に
いきんさいや」「え、今里美さん親子が・・」
「だからじゃ、菜摘が言いたい事は、秘密は守れるか心配している、其処を
確認したいがためいんさるんだ」「行けば良いの・・」
「そう、親子が入る風呂にね」「其処は出来る」「じゃ親子でいきんさいや」
「そうします,澄香行こう」部屋を出られる。
 「光江さん・・」「うん、肝試しじゃ」「肝試しって・・」
「ああ、お前には光江が頼むが、あの親子はそうは行かん、わしらだけでもと
もう箍其れじゃ、此れから隠し事が出来る、仕事には拙かろうが」
「隠し事なの」「そう言う事後で教える、少し飲んで待とうか」菜摘も頷いた。
 だが、風呂に出掛けた親子二組は一時間が経過しても部屋には戻っては
来なかった。

            つづく・・・・。


















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・39》

 誰も来ない正月、周りは雪に包まれ、異様に静かな中、宿では外と真反対、
炬燵に入る二人には外との温度差が半端無い程かけ離れている。
里美は年末から色々と考えさせられて来た。其処は翔太の存在、
此処を変えようとする男、しかも強引過ぎる展開に娘も自分も歯向かう事が
出来ない、既に親子は此処を捨てようと決めていた。
何と今じゃ如何、様変わり程度じゃない、とんでもない程夢が含まれている
計画、じゃ自分は今後どうすればいい、其ればかりが気に為っている。
 お正月、宿では二人きり、そうして負い目の立場、逃げても良いが、
此処が変れるならその場所で立って居たい、しかも娘から聞く話が何と驚愕な
事か、この男落合の親子を抱いていると聞かされ息が止まるほど驚かされる。
だが其れだけじゃない、年末会った有馬温泉の佐和子さん、大阪の小百合さん
もも男女関係だと、いかんせん、其れが事実、美樹が呆れるねと言うが、
自分は犬畜生だと答えているのだ。
思えば自分がそんな事を思う事は、今考えるとやきもちかも、この男は抱いて
来ている女性は其々物凄い女性たちなのだ。
しかも金銭が絡んだ間じゃないと知ると、益々中身が読めて来ない、何でなの
・・、何度も其処を考えるが自分の人生の中では考えられない関係、
考えれば考える程意味不明、でも何故かこの男が気に為る。
其処は他の関係ある女性とは立場が違い過ぎる。
此処に億以上の金をつぎ込もうとする相手だ、しかも不思議なのは其れに参加
すると、男女関係がある女性が名乗りを上げられている。
じゃ私は、其処を年越しの中何度も自問自答、其処には明らかに他の女性とは
違う立ち位置に気付かされるた。
(ま、私は他の女性とは違うわ、受ける立ち位置なんだ、そうなるじゃ如何)
何度も其処を考える、他の女性との違いを知らされる。
そうなると、考えが変らない限り、自分の場所が無くなるかも、他の女性とは
大違い、そう考える間で悩んでいたのだ。
 だがその考えは、今は如何、明らかに変わっている。
あのおお風呂で、この人の体を洗おうと出向いた時、総てではないだろうが
男の体を見て、其処も有りかと納得させられた。
有り得ないほどのアソコのでかさ、しかも変形かそれとも鍛えているのかは
知らないが、里美が知りおく男性とは雲泥の差が其処に有った。
その場は平然としようと頑張るが、洗い場を出るとへ垂れた。
其れほど強烈な衝撃を浴びた証拠、厨房で食事の支度をする中、
其処だけが浮かんで里美は考えさせられたのだ。
 「ね~貴方・・」「何・・」「ううん、何でもない・・」
「おいおい・・」「あのね、里美如何すれば良いの・・」
「何が・・」「もう馬鹿貴方は男、私は女・・」「だな・・」
「え、其れだけ」「そうだが・・」
「呆れた、じゃ魅力ないんだ、こんな山奥の女だし・・」
「え、其れは無いぞ」「そうに決まっている」「もう、お正月だぞ止めようや」
「・・」「俺な、此処が気に入っている、景観を壊さない様にしようと、
其れと里美さんもそう思う、変えたくない」「え・・意味が」
「今のままで良いじゃないか」「良くないから悩んでいるの」
「悩む、此処は何とかするから・・」「其処じゃない」「何処・・」
「もう良いわ」なんと未だ翔太の足の間に尻を置き炬燵に入った姿の里美、
なんかまとまりのない話をしていた。
「私魅力ない、年だから・・」「・・」
漸く翔太は今居る場所に気が付く、以前から気に為るがどうしても里美の心が
読めて居ない、其れは落合の冴香から聞かされている。
「里美さんは獣の匂いがしないね」以前、そう聞いていた。
だから、其処の場所には誘っていない、翔太は本当に仕事仲間にと考えている。
「四十に為った里美じゃ無理なら娘は如何・・」「え、何言う阿保か」
「なんで、だって、貴方と一緒に歩くとそうなるでしょう」
「そうか、其処で悩んでいるんか、やめとけそんな思いで僕は此処に来てない、
自然に包まれて居たいだけ」「・・」
「な、其処は忘れてくれんか」「・・」
「僕は本当に其処は考えていないんだ」「・・、矢張ね、興味が無いなら、
美樹なら良いと思うけど」「未だいうか止めろ、美樹さんは良い女性だが、
僕には勿体ないが」「じゃ、他の女性は・・」
「其処は成り行きでそうなった、だけど本当は抱きたいと思って会って居た」
「此処は違うん」「そうだ、だから其処は良いから此の侭の方が息がし易い」
「苦しいの」「もう如何すれば良いんか」「娘か私か決めてくれない」
「え~里美さん」「だって、考えると参加される女性が全部よ、考えられない
けど事実じゃない、里美は金など無いし」「・・」
「里美ね、お風呂場で見た、此れも有りかと、だって恐ろしい程でかかった」
「あはっ、見たな」「見えたのよ」そんな会話をする。
 「只今・・」「おう~時の氏神様、お帰り」
「え、ま~お母ちゃん、翔太さんの膝の中ね」
「あ、そうか、未だ此処に居たんだ、お前早いね」「不味かったん」
「ううん、ちょうどいいさむかっつろう」「うん、又降り出した」
「着替えてこい」「うん・・」娘が着替えに向かう。
 「娘の前で決めて下さいね」「未だ其処か、止め様」
「いいえ、今年の始めは決めて頂きます」「・・」
「強引でも決めて進みたい、苦しいし・・」「・・」
「位置変わる」翔太の足の間から身を外し、真向かいに座られる。
 其処に娘が来る。
「な、お母ちゃん、何でアソコ逃げたん」「あはっ、これみんさい凄いぞ」
pcを美樹に向けた。
「・・、なんと此れひや~綺麗じゃない、ね、此れ何・・」
「うふっ、親子じゃが、其処なワサビ棚、横はな大雨や濁流をその側溝に
逃がすんだと」「ま~凄いじゃない・・」感歎する。
「だからな、この間話したろう、親子で・・」「どれ・・」
「うん、母親か美樹かと・・」「あ、其れねお母ちゃん決めたん」
「このひとはウンと言わん、美樹だと思った、そうだろう、私じゃ年だし」
「え、其処は違うと思うけど」「何でね」
「だって他の女性も似た年じゃない、そうなると魅力ないって事かな」
「おいおい、話が進み過ぎだぞ、このことはな,今話した後だ済んでいる」
「ま、じゃお母ちゃんね」「阿呆、要らんといんさる」「ええ・・」
そんな親子の会話を聞く翔太、止めようとしたが、
何か止めるのはもったいない気がして来出す。
るが 其処からも親子の話が続く、酒を飲みながら親子は屈託無い話を、
傍で苦笑いしながら聞いている翔太が居た。

                  つづく・・・・。









異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・38》

 クリスマスでも翔太は動かない、大阪の樟葉で部屋に篭りっきり、
恵もいつしか、会社を終えると部屋に来ている。
「これで如何・・」「おう~綺麗、凄いぞ、流石IT産業の会社だがね」
「うふっ、こんなの何時でも命じてよ、でも動画が頼り無いわね」
「其処は実写が無いし無理かな・・」
「じゃじゃ、計画図乗せて、今工事現場も載せると実感がわくかも」
「そうだな、其処を取り入れるか、工事の進み具合と共に、其処で何が
起きるのかも、気に為る人がホ-ムペ-ジで見れる」
「良いわ、じゃそう順じて作るね」「お願い」
小百合も今では最高、佐和子と一緒に抱かれてからは無いけど、
今は其れより今度の事業参加が何よりも嬉しい、其れを知る恵が手伝うから
小百合は食事の世話だけすればよかった。 
 正月もいつの間にか来ていた、年賀を済ませると三人は家に帰る。
挨拶を終えた三人、今年は忙しくなると誰もが思う。
「ねね、二日に動こうよ」
「あ、そうだな、資料は出来ているし、向こうの連中にも・・」
決まると、そそくさと小百合が旅支度、傍で良いな良いな~と恵が言った。
 こうして小百合と翔太は雪が深いだろう、中国山脈のど真ん中にと車は向う。
「おめでとうございます」「いや~来てくれたんね、おめでとうございます」
迎える菜摘は綺麗に着飾り、冴香も同じ。
 部屋で直ぐ小百合と家の親子が歓談、翔太はその様子を見て家から出た。
PCを抱えて車に乗ると、恐ろしい程雪が積もる中を車はのそりのそのそと進む、
何時もは三十分以内で向えるが、今日はとんでもない時間を食う。
其れほど難解な道、田舎は珍しくも無いが翔太は子供時代しか知らない光景、
今は車を運転しているから昔とは大違い、何とか用心し、遂に谷にと到着、
正月の最中、此処は営業を休んでいるし、まったく静寂の中、何とか車から
降りて玄関に入る。
「あ、おめでとうございます」「ああ、里美さん、今年から宜しくです」
そう応える。
「え、美樹ちゃんは・・」「同窓会」「そうか田舎じゃからそうなるんか」
「久しぶりだしね」「何処・・」「尾道」そんな会話をする。
流石に宿は開けてはいないが、御節料理は見事、其れを炬燵の上で二人は
食べて飲む、自然にそうなる動き、今では里美も此処を変えようとする翔太
を呆れるが尊敬も芽生えている。
「ね、今年はどうなるん」「どうなるかな、ま~、進めるしかないけど、
なんと色々と忙しい」「でしょうね、此処も五日から工事が始まる」
「え、雪だぞ」「部屋の中よ」「あ、そうか、じゃその間暇だろう」
「え、そんな、此処誰もいないじゃ拙いわ」
「構わないじゃないか、いっそ明け渡して居れば良い」「え~・・」
「そうするほうが、相手先も安気だろう」「貴方・・」
「でも反対か、其処は任せる」「ええ~無責任」苦笑いする。
「な、酒に酔う前にお風呂入ろうか・・」「え、何時でも入れるけど、
アソコは手を入れないし」「あそこも改造させろ」「え・・」
「あのなアソコがメインだぞ、脱衣場狭いし、広く横に延ばし外にでも出れる
ようにして、眼下の川と対岸の景色を眺められるスぺ-ス作ろうか」
「なんと、貴方」そんな話をする。
「行こう・・」「え、何処に」「風呂」「え、私も・・」
「他に誰が居るん」「・・、いやだ」「じゃいいわ、僕だけはいるか」
「・・」翔太は、浴衣を抱えて風呂場にと行く。
「・・、ま~風呂一緒に、考えられない」そんな思いで御節を摘まんでいた。
 だがだが、その姿が動く、里美は何を思ったのか部屋を出ておお風呂にと
脚が向かう。
「貴方、洗おうか・・」「おう~良いな、じゃお願いするね」
「・・」里美はなんと無言で洗い場に立っていた。
ただっぴろい浴室、お湯がかけ流しで出ている音だけがする。
窓の外は雪化粧、対岸の山裾も雪煙で微かに浮かぶだけ、
しかもこんな物凄い景色に男女が二人だけ、贅沢な舞台だった。
 洗い場の椅子に座り、里美さんに背中を洗ってもらう。
一言もお互いの会話は生じない、何時までも湯が浴槽に流れ落ちる音のみが
時を刻む、もの凄い物を全面に廻ると見えるが、流石温泉宿の女将、
動じすに首から胸板を洗うと、脚までも洗う。
懸け湯をすると、「はい」「有難う」翔太は又もおお風呂に浸る。
「里美、入ろうよ」「え・・」「な・・」
「馬鹿ね、入れません」「だよな・・」「・・」
そんな会話だけは何とか翔太は出来た。
 暫くして、翔太は浴衣姿で部屋に戻る。
「アソコな、まだ改良を考えてくれないか・・」「如何するの・・」
「お年寄りと子供を入れるんだぞ」
「え、でも古臭いから良いと言われているし」
「そうか、じゃ子供やイベントで使うのには此処の湯じゃ拙いかな」
「え、イベント・・」「これ見てて・・」PCを里美に見せる。
「・・、ま~これ綺麗、・・、凄いわ、ねね、どなたが作りんさったん」
「おいおい、ぼくは、この部類で生きていると・・」
「あ、じゃ、なんとそうかゲ-ムね」「・・」
「凄過ぎる、ねね、此れならいっそ合宿の場所で作れば其れなら良い、
此処はあくまでもお年寄りが好む場所」「え、じゃ軒先の寝湯は・・」
「それはお年寄りには最高必要」「成程な良いぞ、此処はそうするか」
話が進んで行った。
「もう見ずらい、貴方・・」「おう、じゃこうしようか、待て」
「え・・」なんと翔太が立ち上がると、里美を抱える様に後ろに座り、
股座に里美を置き、PCを覗けるようにする。
其処は嫌がらず里美は無言、何とも言えない二人の姿格好、
PCを覗く里美は前かがみ、翔太はその体を股合いに挟んでいるのだ。
「ね~これは・・」「此処、あのワサビの棚」「でも横の此れ川」
「そう、洪水や大雨の時は、流来る水を其処の側溝に逃がすんだ」
「そうかじゃ、ああ~あんた凄い」その驚嘆で里美の体が仰け反った。
背凭れに使っていた翔太の体、のけぞられ後ろに倒れそうになるから、
里美の体を抱きしめる。運が良いのか悪いのか、その手が里美の胸を掴む
ような姿に為る。
でも其処は嫌がらず仰け反ったまま、この「凄い、此れ最高・・」
画面に驚かれているのか、ははたまた今の姿にかは理解出来ないが、
翔太は里美の胸を後ろから抱え掴んでいるままだった。
 「貴方、里美を如何するん」「どうって、このままじゃいけんか」
「いけん」「じゃ如何する、普通の仕事仲間だけか」
「貴方に聞いているんだけど」「このまま流れに従いたいけど駄目か」
「あのね、女にそう言う事聞いちゃダメでしょうが」「え、そうなるな」
「でしょう、もうPC見たいし大人しくしててよ」
「・・、え、はい済みません」PCを覗かれ出すと、体が離れる。
 「はい・・」「うん・・」
なんと前から杯を渡され、酒を横向きで注がれる。
「宛は何が良いの・・」「卵・・」「・・」
其れを箸で取り、後ろに向くと口に入れてくれる。
男だ、其れが何を意味するかは野暮、ゆっくりと長い時間をかけてでも
この流れは消せない、翔太はそう思い、
此処は相手の里美さんの思うままに進もうと其処で決めた。

           つづく・・・・。














異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・37》

 芯から堪能する翔太、流石に佐和子さんだ、以前訪れた時、
有ろう事か無理やり翔太を誘い、この宿の家族風呂で抱いた女性、
其れが今は堂々と抱けている。
「ふ~、凄いぞ、感激、小百合さんもじゃが、佐和子さん半端無いぞ」
「嫌だ~、あんただから出来るんよ、他の男じゃ無理無理」
「そうよね、翔太は鬼じゃね」「うふっ、其の鬼待ってたくせに・・」
「本音はそうなるね」「女は可愛い方が良いやん、小百合さんはまだまだ
奥が有る」「え・ほんま」「ええ、だって、此処で最初に抱かれた良さと
二度目は違ったでしょう」「佐和子が抱かれる姿見て、負けん気が起きた」
「あ、そう言えばそうだわ、もう何でも来て暴れてと心で叫んでいた」
「それが良い、具合が良く成って居る筈よ、如何翔太さん」
「正解です、心から感謝します」そんな会話もそれだけじゃない、
両方に横たえる身は今最高に熟れて熟身、汗が光る二つの肉体は何処に
出しても恥ずかしくない見事な物なのだ。
 ひと段落した時、「ねね、聞いたけど、あの菜摘の場所、最高じゃない」
「佐和子さん、そうなってしまったがね」
「聞いた、あいつ最高な男を寄せ付けたなと、悔しいけどあいつは良い女、
何とも恵まれた人生の道よね」「私も会った後、羨ましかった」
「そうよ、何時か懲らしめましょうか」「え・・」
「うふっ、あいつ此処でも良いけどあいつの家で堂々と渡り合えば誰が一番
翔太さんに合うんか判る」「嫌だ、負けるし」
「そうね、佐和子も負ける、でも二人だけじゃ嫌、あいつも参加させて今後
翔太さんを面倒を見るってのは如何」「良いけど、忙しいから・・」
「でも帰る場所を作れば良いじゃない、小百合さんはそのままでも良いかな、
佐和子はそうは行かんし、なんか考えるね」
「ま、じゃ翔太さんに会うためにだけ」
「そうなる、悔しいけど、セックスじゃ最上級よ、この憎い男」
抱き付いてkissをしながらそう言われる。
 「ね、聞いたけどアソコお年寄りだけなん」「え、そうだけど何か有るん」
「其処よ、如何だろう、アソコ合宿に利用できない」「合宿、なんのね」
「子供、夏の林間学校、冬は冬季合宿、温泉も有るんだし、自然の中で、
都会の親は最高に喜ぶと思うけどな・・」「・・」
「親は一度でもどんな場所か来ると思う、其れが広がれば凄い事に為る」
「佐和子さん、其れ良いけど僕じゃ手に余る」
「じゃじゃ、学校の先生を見つければ良いじゃない」
「え、そうだけど、小百合さん」「ま、話振るのね、良い事と思うけど、
あの自然の中で夏と冬、素晴らしいじゃない」「そうだけど・・」
「あんたね、お年寄りも良いけど隔離は駄目、谷に集めてもそれだけと
変わらんじゃない」「え、小百合さん」
「そうよ、あんた、お年寄りはそのままで良い、其処に子供を割り込ませ
たら如何なると思う」「思う、判らん」
「じゃ、昔からの遊びや、忘れられた日々の暮らしの体験、其処に年寄り
が要ればそれこそ先生よ」「あ、ああ~其処か・・、なんと其処だ」
翔太が裸のまま起きて感歎する。
「待って、アソコでお年寄りが何か栽培をされる、そうして其処に夏と冬
可愛い子供が参加するかなんと夢じゃ」「小百合も感動佐和子さん素敵」
「じゃ、其処資本参加出来るな」「え、あ~任せてよ、其れくらいなら、
この人がお金産んでくれているし、足りなければ追加できる」
「其処は産んだ金だけで良いじゃない、アソコも相当資金有るし」
「あ、菜摘さん・・」「・・」
翔太はもう何も言えない、脳裏にはあの谷で甲高い子供の叫びが聞こえる
気がした。
「佐和子さん、其れ何とか考えるけど、先生が・・」
「うふっ、あんたね、私らが卒業した大学舐めんじゃないよ」
「え~、何処・・」「教育関係では有名、其れに同級生が沢山居る、
あの菜摘もそうじゃ」「なんと、そうなんですか」
「だから先生を探すのは簡単、任せてね」
「はい、じゃ小百合さん、其処の事宜しく」「あらら、総投げかね」
「ううん、其処は付き添う」「有難うね、佐和子さん」
「そうしなさいよ、貯めていると金が腐るし」「腐るの~」
二人は大笑いされる。
(なんとなんと、そうだよな設備さえ整えれば後は自然が教材か・・)
何度も頷きながら翔太はこれはしたいと心から意欲が湧き出て来た。
 其処から先ほどまで目を覆うほど狂い手繰った三人は、真反対の真面目な
話にと突き進む可笑しな三人だった。
「校舎は作るん」「ううん、いま考えている事を延長すれば造作無い」
「佐和子にも教えて、造作ないとは・・」
「うん、アソコ滞在出来る様にと考えている。其処を並んで作れば可能、
合宿だから大きな建物を一つ、横宿舎で良いと思う、既に厨房は合同でと
考えて居るんだ」「なんとじゃ、延長で出来る、其処夏と冬は子供の開放、
間は何かの研究や合宿にも利用できるし、お年寄りの何かする場所はその
大きな建物で処理できるじゃない」
「そうなるね、じゃあの映像の世界も子供達にも魅せれるな」
「凄いわ、小百合絶対それに参加する」
「佐和子も少しだけど投資する、翔太逃がさないからね」「うへ~・・」
そこから急にこの話が途絶えた、其れは翔太を迎える二人のアクメが証拠、
はたまたとでもない惨事、佐和子も翔太にとことん遣られ、
小百合は既に体が横たえ虫の息だった。
 そう言えばなんかか昔見た事が有る、関東のどこかの地域で
テニスやサッカ-を学生が合宿して楽しんでいる映像を見ていたのだ。
(なるほどな、此れは有りだぞ・・)
再度翔太は戦いを終えた後、大風呂に入り考えていた。
 実り大きな有馬温泉、其処に三日滞在し、小百合さんを乗せて大阪の樟葉
にと向かった。
クリスマス前、何処のテレビも賑わう町の光景を映し出されている、
此処はと言うと、クリスマスの騒ぎじゃない、小百合と翔太は色んな本を
持ち合い、向かい合わせで読み耽る。おまけに話を聞いた恵みも参加、
此れから如何して進めるか、其処を翔太は頭を悩ましていた。

            つづく・・・・。













異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・36》

 いやはや大盛り上がりの夕食会、特に男連中は裸踊りや、カラオケ、
呆れる女性軍を笑い転げさせる。
其処には既に大掛かりな谷の工事は皆最近聞いたばかり、其れに今度は参加
できるかもと、最高な気分でいる中、哲夫が心配そうに光江さんにすり寄り
ごますり。
「あんたね、心配せんでええけ~、此処は頑張りんさいよ」
「うん、パチも辞めるけ~」「そうしんさい、奥さんが逃げるわけよ」
「うん、知っているけ何も期待できる仕事は無いけ~、此処なら死ぬほど
頑張る」「良いよ、気構えは有りんさる男じゃ、光江は解って居るけ」
そんな話をしながら並んで酒を飲む。
「お兄ちゃん、恵仕事があるけ戻るね、お母ちゃん如何しよう」
「そうだな、戻しても僕は暫くは帰れんぞ」「クリスマスは・・」
「そこいら当りかな、でも、頼みが有る」「なあに・・」
そこから恵にだけ話をする。
「良いわ、了解任せて・・」そう言い切る。
「何え・・」「ううん、別に」「嫌な子ね」
親子でそんな会話を聞きながら翔太は皆の輪の中に入れさせられ、酒三昧、
到底まともじゃ無くなる、其れはその場の総ての参加者も同じ。
「あんた達、其れじゃ車は駄目じゃろう、此処で転がるな奥の部屋に布団が
敷いて歩け寝んさいや」呆れ顔で里美が男連中の尻を叩いて部屋に向わせる。
女性陣は後片付けをしながら仲が良い、
特に光江さんと里美は本当の親子みたいだと笑われる。
 小百合さんはここに来てから驚きの連続、まったく違う世界の中、
殆ど恵みの傍から離れない、其れほど見た事も感じた事も無い繋がりと絆、
その中に翔太が居る事が又不思議に思えた。
「恵・・」「うん、驚いたね、田舎はこんなもんなの・・」
「知らないけど凄い」「だね、明日帰ろうか・・」「え、もう帰るん」
「一度此処を離れる方が、仕事も有るしね」「そうか、でも・・」
「おばちゃんは有馬温泉でも行ったら送るし」
「え、ああ~アソコが有ったね、でも・・」「良いから行こう」
頷くしかない小百合、翔太と別れる事に為るといささか寂しいが、
有馬と聞いたらその気に為れた。
 翌日、皆は一度家に帰り、明日から此処に来ると告げられた。
「ふ~台風一過ね」里美さんが笑われる。
「ね~、私は何かする役目無いの」「あ、美樹ちゃんには大きな役目有る、
其れは後で良いじゃない」「嫌よ、早く何か拵えてよね」
「そうか、じゃこの本読んでてくれんか」「本、なの」
「ああ、中身がさっぱり僕じゃ判らん」「何、此れ・・」
「ええ、薬味、香料か・・、何でこの本」
「だから読んで考えてくれんさい、何か此処で起こせるヒントが有るかと」
「え、じゃ、ああ~じゃじゃ此処で・・」
「出来るかを確かめたいが、なんせその方面じゃ学が無い」
「・・、あじゃ知合いが大学に居る、岡山大学に・・」
「読んで判らん事は聞けるんだね」「うん、出来るし相談も良いかも」
「じゃ早く其処に入ろうか、読んでみて・・」「了解、素敵よあんた」
「え・・」翔太が呆然と見送る中、美樹は自分の部屋にと向かう。
「翔太さん・・」「うん、此れは行けるかも、僕じゃ先が読めんしね」
「有難う、菜摘さん、冴香ちゃんうん、頑張ろうね」
三人は手を握り合い何度も頷いた。
(良いぞ、何とか皆をその方向に向けることが出来た、後もう一息じゃ)
翔太は三人を見詰めてそう思えた。
 十二月に入るともう此処は別世界、一度此処を離れようと翔太は決める。
里美さんが不安げな顔をされるが、工事は総て段取りは出来ているし、
昼飯くらいは此処で食べさせ、金をとりんさいと笑い翔太は宿を後にする。
 落合の家に向かい、直ぐに菜摘と冴香が餌食、禁断の生活は半月に及ぶ、
受ける親子は堪ったもんじゃない、とんでもない意欲と強欲に溺れ、
受ける身が小躍り、若い冴香はそうでもないが芯から受ける菜摘は堪った
もんじゃない、三日三晩、おぞましい程食い入る肉棒に歓喜三昧、
冴香も同じ、翔太が思いっきり暴れられる場所が此処、知って受ける親子
には最高な喜悦を貰え、尚地獄を彷徨いさせられていたのだ。
「ふ~此処はこれで良いかな、後は・・」
 十二月十五日、昼過ぎに翔太は其処を出た。
車に乗り込んで拘束に乗り上げ走った。
途中で電話し、確認をすると笑顔が浮かぶ。
一時間半後、車は有馬に到着向かう道は知っているから直ぐ目的地に到着。
「あ、来たわね」玄関先で待たれる人は佐和子さん、この宿の女将だった。
「あんたは裏の家よ」「え・・」「良いから来なさい」命令調で言われる。
 旅館の裏手の家、其処には婆様が待たれていた。
佐和子さんが手を引き庭に面する廊下を歩かれる。
手をつなぐ力は半端じゃ無い、グイグイギュッと握られていた。
 「はい、待ち焦がれていた人じゃ・・」「え。あ、ああ~あんた」
本当に驚いた顔、其れは小百合さん。
「来たん・・」「うん、いいのか・・」「ばかね、佐和子さん」
「うふっ、翔太さん、相当仕込んでおいたからね」「有難う」「後でね」
女将さんは仕事場にと戻られる。
「あんた・・」「小百合さん」挨拶擬きが終わると、翔太は小百合を倒し、
乗っ懸り、何度も何度もキス、しかも次第に濃厚、そしてキスをしながら
小百合の衣服が剥がされて行く、此処はもう止められない仲、
一度だけで終わる間柄じゃない、とことん尽くそうと恵みに伝え、
此処に待機させていたのだった。
其れは小百合は知らない、二十日ごろまで逗留しててと恵みに言われ従う、
其れも毎夜、仕事を終えるとあの佐和子さんが来る。
 其れからは真冬でも汗が滲む特訓、女の喜びの神髄をとことん
肉に染み込まされている。
其れは総て男の為と何度も言い聞かせられ来ている我が身、
小百合はその成果を愛しい憎い男にと溜め込んでいたのだ。
開花された女花、存分に楽しもうと挑む翔太、様変わりはいい方向にと出る
のか、勝負、そんな気構えで来ている。
 出た、出だした、おぞましい獣の恋い焦がれる肉と共に声は絶叫紛い、
小百合は今は心底受ける身だから、おそ合われた大阪の樟葉の家とは断違い、
くるくる善がり泣きと喜悦は受ける小百合は初めての事、何から何迄今まで
の思いは吹飛んで今まぐ合う男は正しく獣の親分、如何してこうなったかは
考えたくない、今有る自分がこれほど気持ちが良い事は知らなかった、
掘り起こされる今、慌てる肉が舞い踊り、自分の乳房が横上下と狂喜乱舞、
本当に我が身の一部かと疑うほど其処だけでも生きている。
下半身は言わずも最高、張り裂けんばかりの大物は縦横矛盾、暴れまくり、
既に何度も飛ばされ気を失い彷徨っているか計り知れない、
本当に豪快に抱かれ突きさされ動かれ、嬉々の泣き叫びだけは出続ける。
「まあ~、一時間よ」「婆様・・」「本当に聞いていたが物凄い」
「御免」「いんや良事じゃ、御腹は如何、此処で食べるか・・」
「食事は別物、参ります」「そうか・・」
呆れ果て部屋を出られるが、婆様が来たことさえ小百合は知らない、
痙攣三昧に自分の体を制御できていなかった。
 夜遅くは此処の女将が馳せ参じ、向かう相手は今まで待って居た男、
一度どさくさ紛れで抱かれているだけ、此処は小百合を手なずけて本命の男
を待つ、佐和子の真骨頂、企みはまんまと成功、来るなり帯をほどき、
相手が見ている中、惜しげもなく妖艶な姿を披露。
 其処から横たえる小百合の傍で、一世一代の女の姿を演じる。
此れまた強烈至極、女でも見惚れるあがき様、小百合は恐ろしくも感じる。
ようも其処まで変われるのかと、未だ自分は総てを投げ出して迎えては
いないと知らされた。
何度も狂い飛ばされた後、小百合も加わり三大競演、婆が耳を覆うほど
凄まじかった。

               つづく・・・・。





















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・35》

 皆が其処に集中して考え出す、此処は翔太だけでは無く、
其々の思いも聞き入れたいと願っていた。
すると、いろんな話が出始める、無論其処には自分の金が投下されるのだし、
皆が喜び特にお年寄りが集まる場所にするに何を起こせば良いのかと思案する。
「ねね、光江おばちゃん呼ぼうか・・」
「おう、良いねあの人なら、菜摘呼んでくれないか」直ぐに電話をされる。
「何が良いのかね、こんなただっ広い谷、何でも出来そうに思うけど・・」
「・・」恵みの声に皆はだんまり。
「さてと、じゃ此処は何が良いのかはさて置いて、お年寄りが出来る範囲の
力仕事から考えようか」「そうね、そうなると限られるけ~」
「其処の範囲で考えよう」「野菜かね」
「其処も色々と在る、でも普通じゃ此処が生きない」
「そうよね、では特殊な物じゃ如何」「それは何かな・・」
「翔太さん,卑怯もう考えが有るんじゃないの」「うふっ、少しはな」
「え、有るんじゃ教えてよ、基盤が出来ないと考えても駄目じゃろう」
「さすが、菜摘さんじゃね、じゃ確定している物は有る、其れは小川の利用」
「小川,水かね」「そう、綺麗な水、其処に二つはする、いいや必ずしたい
と思って居るんだ」「何何よ、早く」皆に急かされた。
「其処を工事して,岩魚養殖と、今生えているワサビをと思って居るんだ」
「ま~じゃ川の利用はもう有るんだ」「谷に入ってから其処は思っただけど
それだけじゃ物足りないだろう」「なんと良いじゃ、其れならあまり労力
はかからないし、楽しいじゃない」其れは皆が賛成する。
「お待たせ往々揃いんさっているがね」「光江おばちゃん、会いたかった」
「うわ~、なんと美樹じゃないか」光江さんが来られ抱合い懐かしがられる。
参加した光江さんに今までの話をする中、翔太は、
メモを取りながら色々考えている。
「あは、其処かね、じゃ年寄りを集めるんじゃね、此処に運ぶことは車か」
「うん・・」「じゃ運転手が要るな」「そうなる」
「おう、其れは哲夫に誘う、優しいこまめじゃ、マイクロバス買えよ翔太さん」
「はい、じゃ居られるんですね」「あいつはわしが言えばしてくれるがね」
胸を叩かれた。
「待て、此れじゃ心もとないね、ああ、そうだ菜摘、お前んとこに世話に為る、
上田の奥さん呼びんさいや、其れと山田の娘と婆様」「え、はい呼べるけど」
「早く手配今は皆暇じゃ、此処で呼んで仲間に入れんさい、その人ら中々の
人じゃ、近所の澄江さんを呼ぼう、後これはと思う人が要れば此処で一気に
顔合わせするほうがええけ、金と土地は有るんじゃ、多くの人の意見が要る」
「なんとそうですね皆さん、此れと思われる人に声を懸けて下さい里美さん
食事の用意」「え、じゃ美樹、買い物・・」「はい・・」
「美樹さん此れ」翔太が金を渡す。
 こうして光江さんが来てから展開が早くなる、皆は其れも良いと思い始め、
菜摘も親戚の叔母に電話していた。
皆が来られるまで休憩と決まり、この宿以外の女性は風呂にと向かわれる。
「翔太さん、もう既になんか決めて居るんでしょう」「え、里美さん」
「そうじゃ無いと谷の工事など出来んじゃろう」「あはっ、読まれました」
「やっぱりね、此処は皆の考えで進めようと画策ね」「恐れ入りました」
「まったく隅に置けない人だわ、では皆さんの意見も」
「勿論、どんな話が出るやら僕は植物や耕作は疎いですし、此処は僕じゃ
無くて皆さんが先導が良い」「あんた・・」
「ね、此れは最後まで内緒だぞ」「二人の秘密かね」
「そう、でも中で一人もう僕の胸の内を見透かしている人がいる」
「あ、冴香ちゃん」「うん・・」「噂よ、人を見る目が有りんさると、
あの出資金で嘘が付けんと聞いたけど」「そうなんだ、でも力強い味方です」
「本当だわ、じゃじゃ里美は全力で参加ね」「有難う、此処は蘇らせるね」
「ううん、何もない所から一大事業しよう、金は無いけど心と力は未だ有る」
「感激です」二人きりに為ると里美と翔太は、漸く本音で話が出来た。
 午後二時過ぎ、電話で呼ばれた人が呼んだ相手と向い合い、話をされ出す、
菜摘、光江、冴香に集まってくれた四人が顔を寄せ合い話を聞かれる。
「なんと~そうか此処が変われるんかね」哲夫さんが大きな声を出される。
上田の奥さんも驚きの顔をされ、山田家の親子も同じ姿だった。
「え、え~谷全部かね、あらけ無い広さ、荒れて居たろうに」
「其処は既に工事が入り,今日は雪だからですが来年三月には粗削りですが、
大かた谷の全景が・・」「なんとそうかじゃ手が足りんと集めるが」
「あそうか、哲夫さん、じゃ色々と仕事が有るんです、何人集められます」
「田仕事までならいくらでも集める」「なんと、光江さん」
「うふっ、こいつは嘘は言えん男じゃ、其れが集めると、使いんさい」
「じゃ取合えず、土木関係が良い」「何しんさる、既に機械が入っているが」
「別なんです、川の工事」「この下の冨良川か・・」
「ううん、谷に流れ出ている小川」「え、有るんか・・」
「そう、有るんよ、支流でこまいが有る」
「里美ちゃん、あんた良かったな本当に驚いて、奥さん聞いて居りんさるん」
「あ、ここらじゃみんな心配している」話を割入り山田の奥さんが言われる。
「では翔太さん、五人は揃うが、土木とは何する」
「まず、ワサビの棚を五・六段小川に作りたい」「え、良いぞ任せ其れから」
「じゃ話の先に其処を片付けましょうか、ご婦人此処で達は夕食の用意」
「待ちんさいや、其れなら連れを呼んでも良いか」
「あ、そうですね、最初に其処を固めましょう」翔太が哲夫さんの話に乗る。
呼ばれた人が来られるまで、翔太は哲夫さんと話をする。
横で光江さんと菜摘が聞いていた。
「ま~じゃワサビ有るんかね」「今自然に生えている、綺麗な水だし其処を
いの一番に考えていたんだ」「なんと、良いじゃないか、哲夫さん」
「おう、聞いたら凄いぞ夢がある、俺は工事が終わっても使ってくれんか、
いいや今来る連中もそう頼むぞ」
「それなら基礎は総てお任せするが、図面が有ります、見て下さい」
翔太がPCを其処に於いて画面を表示、其れを食い入るように五ツの頭が寄る。
「え、此れは何で作りんさる」「川に沿い、逃れ溝」「逃れる・・」
「そうです、雪解け水や大雨の水は濁流に為る、汚れているしん水は新しく
作る溝に迂回させるんです」「ああ、ワサビ保護か・・」
「そうなります、此れは絶対作りたい」「なんと、そうかあんた頭が良いね」
哲夫さんが興奮された。
「では工事は今の工事とは別じゃな」
「ハイ、哲夫さんは谷の設備関係をお願いします」
「テッチャン頑張りんさい」「光江さん、最高じゃよう呼んでくれんさった」
すると其処に続々と胡散臭い男が来出す。
「何だあんた達、其れじゃ座が壊れるけいけん」「え、光江さん・・」
「哲夫、連れて風呂に行きんさい、着替えはせんと浴衣で来んさいご馳走が
汚れるがね」「うひゃ~言われたぞ、そうじゃ此処は湯が,哲入ろう」
「そうするは風呂で話すか・・」六人の男が風呂に向かわれた。
 「あんた、上出来じゃん」「うん、冴香・・」
「あんたの後ろ明るいし良いじゃない」「有難う」
余計な事は必要ない二人、既に向かう先が得る冴香は何にもここで声を
出して居なかった。
 「山田敏江と申します、此れは真澄娘です、此れから宜くお願い致します、
真澄は介護の施設に勤務してるんですが辞めたいと如何か此処で何か出来る事
が在れば使って下さい」「お母さん・・」「何か有りますでしょうか」
「大ありですよ、其処だけが僕じゃ何とも出来ない分野是非、詳しい事は後で
話しましょう」手を握られて喜ばれる。
 夕食前、あの男連中は未だおお風呂から戻っては来なかった。

              つづく・・・・。















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・34》

 翔太は忙しく動き回る、会社の今後の契約書を相手側と詰める役目がある。
殆どは相手側と合意で来ているが、一番問題点は、社名変更、其れも大手の
頭文字を入れて欲しいと言われていた。
会社では其処は譲っても良いと仲間は言うが、翔太は先々に、自分たちの思い
を残したいと告げるが、笑われる。
其処には既に翔太がこの世界から少し遠ざかる身でそう居孤児を張るのが
可笑しいと言われたのだ。
「では良いのだな・・」「ああ、今更社名なんか直ぐに為れるし、相手の会社
の方が知れ渡っているしな、大手の社名の先にドリ-ムプロと付けられる
だけでも最高だと皆が言う。
 此処で翔太も悩んでいた事が解決、十二月吉日に遂に合意文章が出来上がり、
晴れて手を組む会社から十億円の金が振り込まれた。
其れを立ち上げた仲間で分ける事は最初から取り決めているから造作は無い、
小百合さんだけは一億の投資をしてくれた分、三億を渡す、
仲間には其々一億が手渡される。無論中にはその金で自分が持つ会社の株を
買い増しする。
其れぞの思惑があり同じとは行かないが、今手にする金額が、今までの苦労の
報酬とは誰も感じていたのだ。
恵ちゃんにも残りの一億が手渡される。こうして漸く翔太は会社の勤務から
外れることが出来た。
だが名誉顧問の肩書だけは付けられてい仕舞う。
「ふ~やれやれか・・」感慨無量な面持ちで出たビルを振り返り眺める。
「のんびりと行くか・・」木枯らしが吹き舞う大阪の街を首をすくめて
駅に向かい歩く。
 樟葉に戻ると、小百合さんは不在、家に入り、此れからの事を考え、
電話を落合にする。
長い電話の後、急に気怠さが体を襲う、何から何まで此れからは違う人生、
其れもどうなるかさえ自信が無い、だが進めて来た自分の責任はでかい、
そんな事を考えながら翔太は来年こそは一人でも頑張ろうと意を強くする。
 十二月十二日、小百合さんに三日間会えず終いで落合にと車を向けた。
昼過ぎ落合に到着、家の中にと入ろうとするが、鍵が懸っていた
、外出かと思い、仕方が無いのであの谷に行こうと計画変更。
「おう、いつの間にか雪が降ったんだ」向う道に少しだが雪が積もり、
用心して車を転がし、普通より時間が懸るが到着。
「只今・・」「お帰り・・」
「え、あ、あ~何で居るんうひゃ~何々菜摘、冴香、なんと恵ちゃんもか」
「私もよ」「く~樟葉に居ないわけだ、いつ来たん」
「二日前、恵も休み取り来た」「そうだったんだ、里美さん」
「大変、もう賑やか」「御免」「ううん、最高な人達、美樹が連れて来た」
何とも言えないこんな山間の谷に,鶴の如くの六名が居揃う。
「うふっ、来るだろうとね、其れと早くここが見たかったんだ」
「そうですか」驚きは未だ止まない翔太、囲炉裏傍は美女軍団で満員、
既に酒盛りの真っ最中だった。
 「ねね、恵も少しだけど参加したよ」「ええ、嘘だろう」
「あのお金の半分此処に投資するね」「おいおい、責任は取れんぞ」
「大丈夫、聞いたら既に落合の奥様とお嬢様は参加されているし、叔母ちゃん
も参加するって」「まじか・・」
翔太は其処で驚いたが、既に皆の顔を見るとこれも有りかと安堵した。
 こうして酒盛りは益々賑やか、一番はもう此処になじまれる小百合さんの姿
が有り、菜摘も冴香も最高な顔をし笑合う姿、翔太は心から良かったと思う。
「ねね、雪が降るから工事はお休みだって、春先までは責任をもって完成」
「うん、雪は仕方が無いね、お風呂入ったん」
「う来て直に行こうと叔母ちゃん、良いわ良いと言いながら長風呂よ」
恵ちゃんがいつに無く笑顔、其処が一番安堵する。
「翔太さん、あんたには負けた」「え、里美さん」
「此れからなんでも従う、此処を本当にお願い、美樹もそう決めているみたい」
「有難う、頑張るね」翔太は心から感謝してそう答えた。
 大阪の樟葉の二人、落合の親子二人、谷の姉妹みたいな親子、三組が総て
顔合わせ、豪華な面々に為っている。
夜中に雪が舞い降りて来る、其れを樟葉の二人はテラスに出て大騒ぎ、
寒い中でも半端な騒ぎと様じゃない、部屋からそれを見て笑う面々、
総て翔太絡みの人たちなのだ。
 其処で翔太が意外な事を見出した。
「此処は既に動き出したけど、谷は未だどうしようかと悩んでいるんだ。
「なんで、未だそんな事」「そうなんだ、買い取るまでは言ったが、其処から」
「え、翔太さん、其れって拙くない」
「拙いよね、でも本音は其処、色々案は有るけど此処は地元がどうとって
貰えるかが問題」「だから何」「うん、菜摘さんも里美さんも聞いて」
翔太が真面目な顔で座り話を始める。
「え・・、じゃ谷は色々な案が有るんだ」
「うん、子供相手でも良いけど、此処はお年寄りとお考えている」
「じゃ其れで良いじゃない」「其処なんだ、お年寄りが元気で動ける場所は何と」
「ま~其処か、じゃお年寄りに聞いては如何なん」
「そうだ、其処聞いてみたいやお年寄りが此処で何か出来れば良い事なんよね」
「そうなる・・」そこから皆が考え出す。
「ねね、湯治だけでは無いの」「それだけなら今までと何も違わないよ」
「でも、宿の中が変化するんでしょう」「そうだ」「以外に何か有るん」
「恵ちゃん、そうなる、此処は宿だけじゃない、外がメイン、だから間違いが
無い様に考えている」「何処までよ、考え聞かせて・・」
 部屋は外とは違い暖かい、囲炉裏傍で皆はその事に専念し始める。
「谷か、どう利用するかだね」其処で静かになり、酒も進まなくなる。
「じゃ、翔太さん、此処果樹園は如何、広いし出来ればみんな喜ぶけど・・」
「恵ちゃん、其処は意の一番に考えた、でもそうなると労力が要る、お年寄り
じゃ可哀そうだしな、聞くとここ等はそれらを荒らす獣が沢山いるそうだ」
「獣、ああ、猿・・」「以外にも鹿やイノシシ鳥などが居て防御が大変」
「成程ね、良いと思ったけど」「考えは良いけど、持続が大変」
そんな話が進んで行く。

            つづく・・・・。








異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・33》

 何とか、里美さんにも強引に認めさせることが出来た、
其処には先に娘の美樹ちゃんをそれなりに落合の菜摘さんに話を
吹き込んでいたのだ。
こうして何とか承諾を得ると、工事は直ぐに始まるし、冬の最中には内部をと
考えて外回りを何とか早めようと画策。
手続きを終えると、其処では暫く翔太の居る事の理由が無い、
宿は既におかみさんの聡子さんが盛られ、時々かかってくる予約を断り、
来年の春には完成するから招待状を出すとまで話をされる。
翔太は暫く此処を離れる事にする、落合で三日間、報告とそうして大事な事、
役目を務めると、此処も暫くは留守に出来る。
 漸く久しぶりに暇が出来た、大阪に一度戻ろうと車は向かうが、
戻る先が樟葉かと気が重いだがそこしかない身分,恵さんに会社で恐る恐る
聞いたが、何も言われてないと聞いたら何とかなるかなと、
その日の夕方早めに樟葉の家にと向かう。
「・・」「只今です」「・・」
「あのう、只今戻りましたが・・」「聞こえています」
「え、はいすみません」何とも翔太は歓迎されていない様子に戸惑うが、
予想以下の反応に少しは救われた。
雑言に罵倒されても文句は言えない立場、あまりにも惨い仕打ちをして
逃げた後、覚悟はしていたが、大切な相手、本当に足が重く感じる帰路だ。
樟葉を出る時が十月の末、今は既に十一月の半ば、半月余りの期間だが、
随分と前に思感じた。
「お風呂入れるけど・・」「え、後で良いですか・・」
「何か用事あるん」「別に無いですけど」「話はせんの・・」
「え、話」「そう、此れからの事は如何するん」「そこは後でお話がある」
「今じゃいけんの」「いえ」「じゃ聞かせて早く」急かされる。
 其処から、翔太は質問される前に勝手に事後報告をし始める。
罰も悪い立場、早めに話をしてその場から逃げ出したいだけ、
本当に相手を見ると、後悔する。
あの時は特別気が狂うほど抱きたかった、其処は本音、だが抱いた後確認を
怠り逃げている身、どうしてもギクシャクは致し方ないと思えた。
 三十分懸けてあれ以来の事は此処では包む隠さずに話そうと決めている、
相手が割り込められない程流れは進み、漸く話を得ると、翔太はだんまり。
「そう、其処が気に入ったんだ」「気に入るってか、なんか惹き付けられて
気が付くと走っていた」「それほど気に入った証拠でしょう」
「其処は如何かな、アソコで何か興さないとは思えたけど、気に要るとは
少し違うかな」「同じじゃない、其処の女性が居るやん」「え・・」
「落合は既に聞いているし」「あ、佐和子さん」
「あんたね、もう小百合を如何したいん」「え・・」
「もうなんで、話は総て後報告なんよ、先に総てどうかとは話してくれんし」
「御免なさい」「あれもそうよ、小百合の気持ちなど後よね」
「え、其れは・・」「後だったじゃない、気が付いた時はもう家
には居なかった」「謝って貰わなくていいけど、残された
小百合は悲しかった」「御免なさいでもね、恵から話を聞いたら、
仕方ないかなと」「有難いです」「でも許さないからね」「はい・・」
頭を下げたまま聞いている。
 落合の先の谷は工事するん」「既に仕出しているんです」
「え、聞いていないけど、其処話して」「え・・」
「当たり前でしょうがね、小百合も聞く権利在ると思うけどな」
「・・」「そうなるでしょう、じゃ聞くけど、小百合をあの時だけ抱いて
そのままね」「え・・、其処は」
「其処はどうなるん、終わりなん、其処だけはハッキリと聞かせて」
「終わりは嫌だけど、小百合さんがどう思われているのか・・」
「如何、じゃ嫌と言えば」「其処は仕方が無いと」「仕方が無いだけ」
「いいえ謝ります」「謝るだけ」「それ以外は、僕が襲ったんだし、
先はどんなおでも受けるしかありません」「そうなるよね」「はい」
「そう、其れ聞いたら良いわ」「良いわですか」「そうよ、良いわ」
「・・」なんと変な結末に為りそう。
「ああ~もう小百合は如何すれば良いのよ、あの時に私はどう始末付ければ
良いの」「・・」「何で逃げたのよ、もう馬鹿ね、ここ等じゃ其れを戯けと
言ううんよ」「はい・・」
「戯けさん、あんた女性の扱い上手いと思ったけど下手」「そうなりますね」
何とも虐められ過ぎ、小百合さんの肌と恩味だと思いつつ聞いた。
「さてと、恵が戻れば話を詰めましょう」「・・」
「其れで良いよね」「はい、従います」そう言うしかなかった。
 思えばあの時、もう大阪から離れる気持ちが強かった、
其れならば憧れ続けて居た小百合さんを一度だけでも抱きたいと、
今考えると相手の気持ちなど更々考えてはいなかったのは、事実、
其れを言われるともう何も言えない、其れほど無茶な事を強いていた事に為る。
「お風呂に入って休めば、恵、今夜は少し遅くなるって・・」
「はいそうします」なんとはこの場を逃げられそうで、直ぐに従った。
 だ恵ちゃんが戻ると、又も翔太が呼ばれ話し合う。
今度は恵ちゃんが居るから話は弾んで行く。
「ま、じゃ進んで居るみたいね」「そうなんだ」
「じゃ、叔母ちゃん、参加すれば良いじゃない」
「え、でも翔太が何も言わんやん」「それは慮してんのとちゃうか」
「翔太・・」「・・」「如何なん」「其処は無理言えんし」
「ま、じゃ初めからがそうなんか、良いかなとは思えたけど、怒られたし」
「それとこれとは別やんか、恵あんた如何思うん」
「そこは、もうその気なんじゃないの、叔母ちゃん、投資金以上に金が
増えているじゃない」「それは別じゃ、でも出せるけど」
「うひゃ~、お互いもう最初からその道で行けば問題ないじゃない、
アソコは既に翔太の女性が居るし」「え、あそうか、じゃ私もそうなるよね」
「当たり」そんな会話をされる。
「うふっ、一億投資で三億、もう最高、でも今度は暫く寝かさんと駄目よね」
「それは別で楽しみが付いている」「そうか、じゃ乗るわ」「え、小百合さん」
「一億は最初からだそうね、落合の家も出すんでしょう」「其処は未だ」
「良いわ、出す駄目なら小百合が面倒見ようっと」
「あらら、叔母ちゃん、本音が出たね」「恵」
漸く家ので笑う声が聞こえた。
「小百合さん」「あんたね、もう喧嘩すまい」「してへんけど」
「じゃ小百合が一人よがりかね」「おばちゃん、其処がいけん、素直が一番」
「そうね、じゃ翔太さん、宜しく」「小百合さん、感謝」
「でも早く落合連れてってと、寒くなるし現場も見たいし」
「ねね、場所教えて、PC持ってくる」恵が動いた。
 其処から地図と衛星写真で家の中は大盛り上がり、
小百合はド田舎など知らないし、温泉があると聞いているから、
既に心は其処に向かって行く。

      つづく・・・・。











異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・32》

 翔太は、忙しく動く中、里美は未だ宿で悩んでいた。
「お母ちゃん・・」「おう、戻ったか・・」「如何」
「如何もこうも無いが、あの人呆れる」「聞いているけど物凄い男だそうよ」
「何処がね、呆れる程勝手よ」「でも、此処どうにかしたいと聞いている」
「それが困る」「お母ちゃん、いっそ任せて出ようか」「え・・」
「だって、決めたら進む人と聞いてる、冴香さん等心から信じてられるがね」
「・・」「ね、如何するん、それを聞きに来た」「お前はどう思うんだ」
「そうね、アソコの親子の思いは尋常じゃ無いけ、其れほど凄い人と思える」
「傍に居ると疲れる」「じゃ此処開けて居れば如何」「度がするん」
「出ようよ」「此処を開けてか、其れは拙いじゃろう」
「じゃ此処に居るしかないじゃない」「お前な・・」
呆れ顔で親子は悩んでいた。
「おう~お帰りか」「翔太さん、座って」「何か・・」
「あのねお母ちゃん、困っておりんさるがね」
「そうか、じゃ困らんようにすれば良いのか」「其処如何するん」
「困る理由が知りたいが」「あんたね・・」
「お母ちゃん待って、此処如何したいの、少しは聞いているけど無茶よ」
『無茶を承知と言ったらどう』「・・」
流石に美樹も話が通じないから頭を抱える。
母娘で顔を見合している隙に、翔太は宿の横の空き地にと向かい、
何か腕を組んで考えていた。
「あの人、本気なのかしら」「本気だから親子で困っているじゃない」
「美樹、ひと月分の宿泊といんさってな、六十万渡された」
「ええ~何と、何で六十万なの」其処から話を聞いて流石に美樹も驚く。
「じゃ、あの人、考えられないけど、此れは本物かも」「本物・・」
「そうよ、だって苦労した会社、引き下がると聞いたけど」
「其処はほんまじゃけ」「なんと、呆れるけど、何で此処に」
「最高だって」「・・」母から聞いて美樹は少し考えている。
て 「明日から少しやかましくなるが良いかな」
「喧しくなるって・・」「工事に入る」「工事」
「そう、既に相手の人と話し合っていたんだ、昼過ぎに来る」
「あんたね・・」憤懣遣る方無い里美が鬼の形相、
「お母ちゃん、落ち着いて、話を聞いたら、ね工事って何」
「此処を改良したい、でも出来るかどうか聞いて来たんだが、其処は出来ると
いんさるし、じゃと・・」「此処は誰の物」
「母娘のもんじゃろう、でも出るといんさるし、じゃ良いかなと」
「勝手よ、なんて人」「此処が良く成れば良い事、このままじゃ本当に逃げる
事に為りそうだし」「親子の勝手でしょう」「そうなるけど、逃げるなら買う」
「え・・」「そう決めている、だから工事もしたい」「・・」
遂に里美は娘を連れて奥の部屋にと向かう。
「お母ちゃん・・」「あの人、なんて事、この前もね、周りの土地や山は誰の
物として聞きんさる」「あ、其れでか携帯に玲子から電話が来たけ~」
「何時よ」「夕べ、それでね、本当に売れるんかと」
「美樹その件で来ているんだ」「何とじゃ既に相手にか」
「そうみたい、、礼子の家が本家じゃない、おじさんは今金が欲しい時だし
乗り気なんだって」「ま、知らなかった、じゃ浩二さん売りんさろうとして
おりんさるんかね」「そうみたい、誰も見向きもせん、幾らでも良い、
早い方が良いと、ほかの人も既におじさんに任せると聞いた」
「あらら、じゃわしが出る幕無いがね、あの人」「お母ちゃん」
「そうなると考え変えんとな、此処はじたばたしても相手の資金に負けるぞ」
「如何するん」「売ろうか」「え、良いの、美樹は良いけど」
そんな話をしていた。
 工事をする人が来ても、親子は部屋から出て来なかった。
翔太が一人で宿横の空き地に三人の男を連れて話をしている。
「では図面はその通りで良いかも」「此処は規制は」
「無い無い、湯もこの宿の物だし、問題は無いがね」
「では工事を進めて下さい、契約は明日にでも行きます」
「嬉しいです、何でもしますけ~、今後とも宜しく」
既に事務所で話し合った後、現場確認だけで、直ぐに帰られた。
 夕方、翔太は親子と向かい合い、話をする。
「え、ではあそこにもう一つ建てるの・・」
「はい、アソコは此処とは別の様相で作りたい、外回りは景観を壊さない様に
母屋と変化なし、中身は相当違う事に為るけど、其処はギャップが出来て良い
と思うし、お年寄りがくつろげる場所にしたい」
「お年寄りって、まさか湯治客相手なの」「そうなる、此処は其れがメイン」
「え、では宿を引き継ぐの」「そうなりそうだし、女将さんが居られるなら
尚都合が良いと思う」「あんたね、勝手に決めて、相談も無しで」
「相談して賛成して頂く均します」「賛成などせん」
「でしょう、だから急いで進めたんです」
「聞くと、あんた此の周り買いたいと・・」
「はい、工事担当の会社に出向くと、知り合いといんさるし、じゃ売るつもり
が有るかと聞いてと頼んでいたんです」「それで・・」
「売りたいと、其処らは任せといんさるから、是非お願いしますと」
「・・」「呆れ顔で親子は見つめ合う。
 その後、いろいろ聞かれるが総て娘さんからの質問だった。
「ま~じゃ新しい場所は凄い事に為るよ」
「其処が良いと、お年寄りが逗留されるには景色だけでは満足は、田舎の人
だし珍しくも無いでしょう、其処で味わえない場所を提供、無論、
僕は其れだけ考えてはいない、外の谷を考えての事」
「谷、如何しますの」漸く母親をから声が聴ける。
其処から翔太の独断場、長い話に為るからと、コ-ヒ-を美樹さんに頼み、
此処から母親相手に話を進める。
 「ええ~まさかあんた、谷を、なんと出来るんかね」
「其処をする、そうなるとお年寄りに仕事が出来る」
「あ~何と、あんた」「僕のメインは其処なんです、此処は有るから都合が
良いけど、谷はこれから作り上げる」
「なんと、本気なの、あらけ無いお金が懸るよ」
「其処は知れている、工事だけは金額がかさむが後は知れているし、遣る事
が今後に生きると思える」「そりゃ~そうだけど、荒れた谷大変よ」
「判っています、其処は僕も考えているんです、此処を蘇らせ、そして人が
集まる、事業も細いが出来る」「・・」
「では貴方、此処を其れに使われるの・・」
「其処もそうですが、此処は普通の湯治客にも利用して頂く、谷を見れば
驚かれるでしょう、其れが宣伝にも変化するし、色々なメリットは有ります」
「・・」「では、此処は今まで通り」
「そう、お客も増えますよ、新しい建物には興味が満載、今の時代の映像の
世界が見れるんです」「・・」
そんな話を其処で母親が付いて行った、あの電化店での事が思い出す。
「じゃ、あの電化店でも話は其処なの、話を聞いてても皆目わからないし、
金額を聞いて腰抜かしたがね」「一部ですけど、後は本社扱いだそうですよ」
「・・」こうなるともう止める事は不可能、
既に目の前で一千万近くの支払いを目にしているのだ。
「お母ちゃん、付いて行ったん」「うん、凄い金額で驚いたがね」
「里美さん、お願いがあります」「何・・」
「この居間の延長で寝て浸かる温泉を作りませんか、其れに其処は車椅子
でも入れるように作りたい」「え、何処・・」
「前の川を見下ろすこの部屋の先」「でも何も無いがね」
「屋根を伸ばし、延長は簡単に出来ます。幅広く枕付きの温泉、食べ物や
簡単な飲み物も傍における様な物も作り、屋根は透明の強力ガラス仕様」
「どれくらいの広さなの」「屋敷幅総て・・」
「ええ~じゃじゃ、とんでもなく広い」「ええ、子供さんなら泳げる」
「・・」またまた呆れ顔で親子は見つめ合う。
 此処までくれば、既に里美が反対しても無理と判断する。
「お母ちゃん」「うふっ、其処まで先走りされたら、反対すると損害賠償
もんだわさ」「じゃ・・」「ああ、承知だ、似て食おうが焼こうが
もう任せた、私の役目は・・」
「女将さんで仕切って下さい、此処のなの宣伝は任せて、PCで最高な
ホ-ムペ-ジを作り、予約を其処で受ける」
 呆れ顔が、ほんのりと赤見を帯びて親子は遂に陥落、出来栄えはまだ
はっきりとは見えないが、話を聞いていると夢がありそうと里美は思えた。

             つづく・・・・。
















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・31》

 無謀極まりないと怒りながら、里美は立つ事も儘為らない翔太を風呂にと、
抱きかかえるようにして運ぶ。
なんと翔太は動かない、呆れるが今は仕方ないかと里美は、翔太の衣類を
洗濯篭にほうり投げながら、下着も脱がせて行く。
従う翔太は立ったままま足が震えているが、其処は芝居かもと思う。
だが結果其処までしてくれている里美、何度も馬鹿ねと言いながらなんと本当
に丸裸にしていた。
声も出さない、アソコは見た筈だが、其れに動じないで、翔太をおお風呂に
と腋を抱えて歩いた。
洗い場で体を流して取敢えず入ってと進め、何とかおお風呂に身を沈めた。
「暫くそうしてて、着替え何処」「鞄の中です」「馬鹿」そこを出られる。
「ふ~なんかズキジキと痛いが、かすり傷かな」湯の中で大きく息をする。
「あんた、此処に置いて行くからね、洗えるの」「駄目です」
「・・、阿呆、後で来る」「お願いします」「・・」
戻る声は無いが心配はしていてくれたんだと思えた。
 五分後里美は来た。
「上がれるよね」「うん・・」従い洗い場の椅子にと座る。
「あのね、ここ等を舐めていると迷子になりんさるけ~」
「今回迂闊」「迂闊どころか無謀、何で右端の山裾から出て来たん」
「え、始めは道なりで進んでな、小川に沿い上った」「何処までよ」
「向かい側の大きな山の麓まで」「え~あんた、あそこまで行かれたん」
「うん、」「あそこまでは地元でもなかなか行かないわ」
「それで険しいんだ」「当たり前よ、部落は其処から二キロ下だからね」
「そうだったんか、道理で景色が、でもな発見も有った」「何よ・・」
体を洗いながら里美は聞いている。
「あのね、滝・・」「え、あんた其処まで、へ~里美でも一度くらいしか
見ていないけど行かれたんね」「うん、綺麗だった、しかもアソコ雉が
多くいるぞ」「え、ああ~この谷は雉の谷よ」「ええ~雉部落なの」
「そう昔からの言い伝えでそうだと聞いている」「何で雉なの・・」
「其処よね、笑えるし」「何で・・」
「実はね、この話造り話だろうけど、あの桃太郎のお話に出て来る雉は此処で
生まれ育ったと」「うへ~夢があるじゃん、其れで雉部落か・・」
「それ、このお湯で桃太郎が傷を治して来たとも,雉が此処を薦めたと」
「なんとなんと益々夢が有るな~、そうか、あ、ソコは良いよ・・、
さ・と・み・さん・・」「馬鹿、聞いてる、此れで女を泣かせるといんさる」
「あ、拙いよ、其処ああ、じゃじゃ裏まで洗って・・」
「馬鹿、甘え過ぎでしょう、此処まではい終わりお湯にどうぞ、出ると食事」
「はい・・」「もう呆れるわ・・」
本当に翔太には驚き、自分の物を見て驚かれない女性は初めてだった。
 「え・・、此処で食べるの・・」「そうよ」
「拙いよ、此処じゃ嫌だ」「何で」「だって里美さんが食べる場所で良いが」
「駄目、お客様だし」「いいえ、居候ですよ、ななそうしてくれない」
「駄目、アソコは汚いし」「良いよ」「駄々こねないのよ、早く座れば」
「じゃお茶碗と箸、里美さんのを持って来て」「え・・」
「早くそうじゃ無いと食べんぞ」「・・、馬鹿ね、ご飯もかね」
「無論、此れは僕が食べるし、里美さんは持って来て」「・・」
呆れ顔で部屋を出られ、ほくそ笑む翔太が其処に居る。
こうして、思わぬ事で食事を一緒にすることが出来る。
 「疲れんさっつろうね」「少しな」「もう無理しんさんなや・・」
「え、訛り出過ぎじゃないね」「あんたを普通の男として見て仕舞うから
こうなるんよ」「じゃ扱い楽だね」「其処は別、アソコ魔物じゃろうが」
「あはっ。魔物かね」「そうじゃ無いのか」
「言えるそんな会話ができる里美さん大好き」「こっちは反対、嫌いじゃ」
「・・」そう言いながら食事を二人で食べ始める。
用意された料理を翔太の箸で里美のご飯の上に運んだ。
其れを黙って食べてくれる姿にも感動、遭難まがいの出来事でこ今までの
立ち位置から外れた二人、本当に帰れずにいた自分が結果正解だと思えた。
「明日は如何しんさる」「うん、機械を買いに出かけたい」
「何、機械」「うん。PCの道具」「有るじゃない」「それは携帯PC」
「如何違うん」」「何もかもが違うし、今な新しいのが出て色んな作業が
出来るんだ、僕たちが起こしたゲ-ムまではノートPCでも見れるが、
物を作るには物足りないからね」「高いんでしょう」
「ピンからキリまで有る、此処で必要な物は入っている物を買う」
「何処で」「其処を明日案内してくれんかな、大きな電化ショップ」
「え、ま~じゃ岡山か尾道じゃね」「連れてって」「私がか」
「誰が他に居りんさるん」「あんた」そんな所迄会話が出来ていた。
 食事を終えると翔太は流石に疲れ直ぐに横に為った。
其れを見届け、里美も自分の部屋に下がる。
其れから翔太と違い眠られない夜を悶々と過ごす里美が其処に居た。
 朝が来た、直ぐに出かけると翔太が里美を急かせ、九時前二人は出た。
尾道まで行こうと決めると、途中で色々と今度は里美が話を先に始めるが、
中身は総て翔太の事だったを。
「ま~じゃ会社は大手の傘下に、凄いじゃない」
「負けた訳、あの世界は頻繁に機械を入れないと遅れる、何から何まで今以上
な出来栄えが作れる世界なんだ、だから追いつこうと頑張るだけ其処は資金が
要る、疲れるよ、そんな時大手から僕らの会社の業績を思い、一緒に為らない
かと誘いが来たんだ、無論其処は外資系、金は有るし、今後の展開は其れに
参加するほうがどれだけ得とかは皆が知る所、直ぐに承諾を得たんだ、
僕はその際引こうと目論んで致し好都合だった」「では其の機械は高価なん」
「うん、目が飛び出る程な」「ま~・・」そんな会話もいつに無く楽しかった。
十一時前尾道に到着、先に食事を観光をと強請り、柳が靡く堀傍を歩いた。
途中に粋な店が有り其処で昼食、観光客に交じり、まるでデ-トまがいの
二人連れに為れる。
 翔太がでかい店に入ると、里美も社会見学と言いながらついて来る。
其処で何とも判らない単語のオンパレ-ド、里美は色んな世界が有ると思う。
一時間カタログや現物等見た後、てきぱきと求める翔太の姿を見て感心する。
だが最後に腰抜かす、其れが有り得ないほどの高額な金額にだった。
目の前で小切手帳から金額を書いたのを渡すと、其処に居た店員が並んで
お辞儀された。
「あんた・・」外に出て里美の一言は其れのみ、二人は喫茶店でコ-ヒ-を
飲みながら無言、でも苦しい時間では無い、別の男を見ていると思え出す。
 夕方買い物をして戻る、其処でも流れは何時も通り、風呂に入り待つだけ、
そうすると最高な料理が来る、今夜も部屋で二人で食べていた。
 「な、とりあえず、此処で此の侭宿続けないか」「え、無理」
「其処を何とかしてよ、僕も色々考えているが、此処はそのまま兼用でと
思えるんだ」「え、兼用」「そう、此処でくつろげるのはそのまま維持、
外は別口で進もう」「出来ない」
「其処は考えているんだ、もうそれに付随するものはあの尾道で買い揃えて
居るよ」「何・・」「来れば判るし説明できる」「何よ」
「色々お年寄りでも楽しめる事を此処に追加する。聞こえは悪いが生まれ
変わりにする」「如何するの変われないよ、此処じゃ」
「それが味噌、逗留しながら大自然の中で湯治、宿の中は見てくれと大違い、
画像の世界を此処で広げる」「画像って・・」
「尾道で見たろうが、大画面で色々な事が映し出されている」
「見た凄くでかかった」「それ此処で使うぞ、無論TVだけじゃない、世界の
自然や遺産、景色、出来事などお年寄りも楽しめる事を序にする、使う機械
は其れも出来るんだ」「あんた・・」
「なな、此処で湯あみ、そうして自然の食事と画像を楽んで頂く、月日が経て
ば僕がする外の事も自ずからお年寄りも参加できることを考えているんだ」
「あんた、怖い」「あそこもね」「あんた~・・」そこで笑われる。
聞いてて里美の顔が変化、しかもあのでかい画面が来ると聞いた瞬間
口をあんぐりと開いたまま。
「あんた、お金」「有るから、外はまだ結論が出ないが、何とか考えている」
「どんな事しんさるん」「そこはまだいえんが、なんとかする」
「あんた、本気かね」「本気だ」「何で此処なのそんな事なら未だ他の方が
ええと思える」「其処か、此処の良さ知らんな」
「判るんだ、こんな山奥どうしようもないがね」
「其処が良いんだ、其れとな外の谷の持ち主連絡出来んか」
「親戚だもん直ぐに出来る」
「じゃそれとなく聞いていてくれんか、此処を買うし売られないなら借りても
良いけど」「ええ、あんたまじか、こんなところ誰が欲しい、要らん」
「だけど欲しい」「あんた、本気かもう一度聞きたい」「大本気じゃ」
「・・」ここでも呆れた顔つき、其れでも翔太の話は続いて行った。
その後詳しい事は省いて、判り易いように話をするから聞く側の里美は驚きを
隠せなかった。

             つづく・・・・。















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・30》

 食事の後、翔太の扱いについて二人は話し合う。
「でも、其処は無理です」「いや、其処は認めて頂く、部屋もこのすぐ隣の部屋
が良い」「え、其処は厨房近くだから煩い、一階の角か二階なら何処でも・・」
「それは拙い、一番いい部屋ばかりじゃないか」「でも使わないし」
「僕が他で利用するかも・・」「貴方ね、此処如何したいの、もう其処が見え
ないから私悩む」「悩んでいてください、僕は明日から周りを探索に出ます、
出来れば御結びと水筒をお願いしますね」「出かけるって何処・・」
「外回り、あの奥の山裾迄行ってみたい」「え~もう誰も足を踏み込んでいない
から無理無理」「見たらそう見えますけど、僕は行く」
「藪やです木が生い茂って行けないわよ」「行く」「・・」
何を言っても通じないと里美は解った。
「じゃ、靴は長靴が良い、いろんな物がくっつくよ」「え、いろんなものって」
「行けば後で判るわ、何も知らないから大変よ」
「そうみたいですね、でも興味が在るから楽しい、其れと其処らの土地は何方の
物でしょうか・・」「親戚のものとこの家の物だけよ」「周りの山は・・」
「昔からの儘、皆家と親戚の物」「なんとそうなんですか凄い」
「何が凄いの、二束三文、今じゃ税金も僅かだけ、誰も忘れている場所」
そう言われる。
 翌朝、意気込んで翔太は早くから起きてごそごそ、「ま~早いわね」
「ワクワクしています」「でも今じゃ無理よ」
「何でです、早朝が良いと用意出来ています」
「あのね、今は朝露と霧、とんでもないくらい凄いんよ」
「え、霧,露ですか」「そう、少し歩いただけでずぶ濡れ、衣服が重くなる
から歩き難いし」「なんとそうなんですか、何も知らないから、そう言えば
外は霧で包まれている」「この霧が厄介かな、でも樹木には最高」
「ですね、成程」聞きながら外の長椅子に腰かけてコ-ヒ-を飲んでいた。
その後姿を見る里美は不思議な人と呆れるばかり。
漸く出かけられることに為る、時間も既に十時前だった。
 「あんた、此れ担いで行って」「え、リュックじゃないですか」
「中に必要な物入れて置いた、重いけど必要になるかもと」
「何が入っているんです」「いろいろよ、水稲や握り飯と、包帯部類と、
虫除けのスプレ-や傷薬」「なんと用意周到ですね、最高だこれ借り手と、
では行ってきます」後ろ姿で手を振りながら翔太は向かう。
(なんて人なの、理解不能、ああ~もう早く諦めてくれないかな面倒な人よ)
姿が消えると、お客もいないから里美は娘に会いに出かける。
 翔太は言ったはいいが、なんと悪戦苦闘、見える程度じゃ計り知れない程苦労
をしつつ、奥にと脚が進むが、其れが何と時間が懸る事か、背丈以上に伸びる
木々、一番は杉の木が邪魔、葉がイガイガしているから手に負えない、
足元はぬかるんでいないから未だましだが、下を見て横を見て進まないと拙い、
悪戦苦闘とは此れかと苦笑いする。
 だが、色々な楽しみも有った。
一番は出られた家の敷地後、其処は石垣など残されているから腰を下ろすことが
出来る、その屋敷跡には色々な果樹木が望めた。
今盛りの梨や柿、クリなどがもう食べてよと垂れ下がる枝にもぐれ付いていた。
最初は柿をもぎ口にほうばるが、此れが傑作、渋柿、慌てるが其処は有るかと
苦笑い、楽しさは有るが、なんせ道など僅かに形は残るが、舗装されていない
ところなど道とは見えない、其れほど僅か五年でこうも変化するのかと、
自然の力を知らされる。
 振り返ると何となだらかな傾斜を伝い歩いて来たと知る。
既に今は流れる小川に沿い奥にと進んでいる。
 一時間半後、急に進む足が遅くなる。
思えばもうここ等は以前の谷での生活範囲を外れたのかと想像した。
今までは何か藪の中でも明かりが指す程度の場所だったが、
今じゃもう所狭しと雑木林群、かき分ける程度じゃとても進めない、
何とか小川の小さな滝の傍で腰を落とし一休み。
「うん、何じゃ、ああ・ああ~岩魚か、うん鮎か何・・」
小さな滝壺を覗くと本当に綺麗な水、其処が丸見え状態、その中で優雅に泳ぐ魚、
滝が落ちる場所では産卵を終えたのか死骸が沈んでいた。
(く~凄いぞ、此処は水も何もかも新鮮じゃんか、最高だぞ)
感嘆しながら疲れも癒された。
 昼前もう少しと頑張り、川伝いに進む。
午後一時前、漸く昼飯、お茶も有ったが、小川の水を救い飲んで食べ、美味しい、
本当に美味しかった。
暖かいコ-ヒ-を水筒から出して飲んでいた。
「え・・、何なんじゃあの鳥、あ、鳴き声が,雉だぞ、なんと居るのか待てよ、
アソコにも~向こう側から飛び出したぞ」
冬に向けての巣造りなのか、それにしても数が多いいが、周りを見渡し感歎。
 漸く奥の大きな山裾に到着、斜面を這いつくばり昇る、其処でも写真を撮り
まくり、此処まで来るに何度もシャッタ-を押していた。
「え・・ふ~これが上から見る全景か・・」
「え・・暫く眺めを満喫、此れをどう生かそうかと考えるが、今の翔太じゃ
とても其処までは思いが浮かんでは来ない、でもどんな場所かは知る必要が
あると、其れで来ていたのだ。
 あおむけで寝て空の雲の流れを見つつ、天気は良いので寒くは無い、
目を瞑ると色々と過去が浮かんで巡る、何で会社など捨てようとするのかも
思うが明確な答えは戻らない。其れも考え今までの女性の姿も浮かんで来る。
 漸く腰を上げたのが既に午後三時過ぎ、戻りは左側の山裾をと思い向かう。
これがとてつもなく大変、道など足元には無い、切り株や、蔓の蔓延に悩ま
される、足元に絡む蔓程厄介なものは無い、とんでもなく疲労を増幅させる。
溜まらず一時間でせ音を上げる。
十時から歩き続ける脚は限界を超えていたと知らされた。
足が震える程筋肉が疲労混倍、流石に焦る、当りは暗く為り出すし、
宿は姿かたちさえ見えない、上しか見えない場所、横など雑木林、溜まらず横
の傾斜を這いつくばり上がる、其処で見渡すが、もう暗い中、かすかに見える
のは、宿の街灯、其の明かりの方向と見定めて、元に戻り歩いて行く。
流石に懐中電灯はリュックには入っていない、既に足は限界を超えてしまう。
諦めて古い切り株に腰を落とした。
 迂闊そのもの、夜のとばりの速さもそうだが、計画性が無い、そうして自分
の体力も考えて居なかった、女性を抱く力と脚の力は別物、苦笑いして転がり
空を見た。
「・・、なんと此れこれが星空か、知らなかったぞ、綺麗・・」
本当に固唾をのむほど美しい星のきらめきを初めて目にする、都会の明かり
など無いし、周りは真っ暗、おまけにお月さまは居られないんだ、感慨無量、
疲れ等一瞬だが忘れていた。
 腕時計は微かな星明りで午後六時を指そうとしていた。
(ま~疲れをいやして又歩けばいい、焦る事は無いぞ)
自分に言い聞かせながら翔太は束の間の休憩を取る。
 その時、断末魔の叫びのような女性の声が微かに聞こえ、此処は静寂な世界、
聞こえたのだ。
翔太は直ぐ立上がり、「生きているぞ~、心配させて御免、もう直ぐに歩ける
から、心配せずとも良い、出来たら庭で焚火していてくれ、方向が見えんが~」
「・・、判りました、気を付けて焦らず、方向間違わないで下さいね~」
「有難う~・・」里美さんが心配されていたのだ。
 一時間後何とかよれよれの姿で宿の庭にと藪から帰還、其れを見つけると
里美が駆け寄り抱付き、バカバカ~もう何処までいきんさったんと泣いて怒る。
「御免、戻りが大変」「後で良い、早くお風呂、傷は無いの、有ると思うけど
其処は後、早くお風呂よ」「うん・・」従う。

               つづく・・・・。