異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・31》

 無謀極まりないと怒りながら、里美は立つ事も儘為らない翔太を風呂にと、
抱きかかえるようにして運ぶ。
なんと翔太は動かない、呆れるが今は仕方ないかと里美は、翔太の衣類を
洗濯篭にほうり投げながら、下着も脱がせて行く。
従う翔太は立ったままま足が震えているが、其処は芝居かもと思う。
だが結果其処までしてくれている里美、何度も馬鹿ねと言いながらなんと本当
に丸裸にしていた。
声も出さない、アソコは見た筈だが、其れに動じないで、翔太をおお風呂に
と腋を抱えて歩いた。
洗い場で体を流して取敢えず入ってと進め、何とかおお風呂に身を沈めた。
「暫くそうしてて、着替え何処」「鞄の中です」「馬鹿」そこを出られる。
「ふ~なんかズキジキと痛いが、かすり傷かな」湯の中で大きく息をする。
「あんた、此処に置いて行くからね、洗えるの」「駄目です」
「・・、阿呆、後で来る」「お願いします」「・・」
戻る声は無いが心配はしていてくれたんだと思えた。
 五分後里美は来た。
「上がれるよね」「うん・・」従い洗い場の椅子にと座る。
「あのね、ここ等を舐めていると迷子になりんさるけ~」
「今回迂闊」「迂闊どころか無謀、何で右端の山裾から出て来たん」
「え、始めは道なりで進んでな、小川に沿い上った」「何処までよ」
「向かい側の大きな山の麓まで」「え~あんた、あそこまで行かれたん」
「うん、」「あそこまでは地元でもなかなか行かないわ」
「それで険しいんだ」「当たり前よ、部落は其処から二キロ下だからね」
「そうだったんか、道理で景色が、でもな発見も有った」「何よ・・」
体を洗いながら里美は聞いている。
「あのね、滝・・」「え、あんた其処まで、へ~里美でも一度くらいしか
見ていないけど行かれたんね」「うん、綺麗だった、しかもアソコ雉が
多くいるぞ」「え、ああ~この谷は雉の谷よ」「ええ~雉部落なの」
「そう昔からの言い伝えでそうだと聞いている」「何で雉なの・・」
「其処よね、笑えるし」「何で・・」
「実はね、この話造り話だろうけど、あの桃太郎のお話に出て来る雉は此処で
生まれ育ったと」「うへ~夢があるじゃん、其れで雉部落か・・」
「それ、このお湯で桃太郎が傷を治して来たとも,雉が此処を薦めたと」
「なんとなんと益々夢が有るな~、そうか、あ、ソコは良いよ・・、
さ・と・み・さん・・」「馬鹿、聞いてる、此れで女を泣かせるといんさる」
「あ、拙いよ、其処ああ、じゃじゃ裏まで洗って・・」
「馬鹿、甘え過ぎでしょう、此処まではい終わりお湯にどうぞ、出ると食事」
「はい・・」「もう呆れるわ・・」
本当に翔太には驚き、自分の物を見て驚かれない女性は初めてだった。
 「え・・、此処で食べるの・・」「そうよ」
「拙いよ、此処じゃ嫌だ」「何で」「だって里美さんが食べる場所で良いが」
「駄目、お客様だし」「いいえ、居候ですよ、ななそうしてくれない」
「駄目、アソコは汚いし」「良いよ」「駄々こねないのよ、早く座れば」
「じゃお茶碗と箸、里美さんのを持って来て」「え・・」
「早くそうじゃ無いと食べんぞ」「・・、馬鹿ね、ご飯もかね」
「無論、此れは僕が食べるし、里美さんは持って来て」「・・」
呆れ顔で部屋を出られ、ほくそ笑む翔太が其処に居る。
こうして、思わぬ事で食事を一緒にすることが出来る。
 「疲れんさっつろうね」「少しな」「もう無理しんさんなや・・」
「え、訛り出過ぎじゃないね」「あんたを普通の男として見て仕舞うから
こうなるんよ」「じゃ扱い楽だね」「其処は別、アソコ魔物じゃろうが」
「あはっ。魔物かね」「そうじゃ無いのか」
「言えるそんな会話ができる里美さん大好き」「こっちは反対、嫌いじゃ」
「・・」そう言いながら食事を二人で食べ始める。
用意された料理を翔太の箸で里美のご飯の上に運んだ。
其れを黙って食べてくれる姿にも感動、遭難まがいの出来事でこ今までの
立ち位置から外れた二人、本当に帰れずにいた自分が結果正解だと思えた。
「明日は如何しんさる」「うん、機械を買いに出かけたい」
「何、機械」「うん。PCの道具」「有るじゃない」「それは携帯PC」
「如何違うん」」「何もかもが違うし、今な新しいのが出て色んな作業が
出来るんだ、僕たちが起こしたゲ-ムまではノートPCでも見れるが、
物を作るには物足りないからね」「高いんでしょう」
「ピンからキリまで有る、此処で必要な物は入っている物を買う」
「何処で」「其処を明日案内してくれんかな、大きな電化ショップ」
「え、ま~じゃ岡山か尾道じゃね」「連れてって」「私がか」
「誰が他に居りんさるん」「あんた」そんな所迄会話が出来ていた。
 食事を終えると翔太は流石に疲れ直ぐに横に為った。
其れを見届け、里美も自分の部屋に下がる。
其れから翔太と違い眠られない夜を悶々と過ごす里美が其処に居た。
 朝が来た、直ぐに出かけると翔太が里美を急かせ、九時前二人は出た。
尾道まで行こうと決めると、途中で色々と今度は里美が話を先に始めるが、
中身は総て翔太の事だったを。
「ま~じゃ会社は大手の傘下に、凄いじゃない」
「負けた訳、あの世界は頻繁に機械を入れないと遅れる、何から何まで今以上
な出来栄えが作れる世界なんだ、だから追いつこうと頑張るだけ其処は資金が
要る、疲れるよ、そんな時大手から僕らの会社の業績を思い、一緒に為らない
かと誘いが来たんだ、無論其処は外資系、金は有るし、今後の展開は其れに
参加するほうがどれだけ得とかは皆が知る所、直ぐに承諾を得たんだ、
僕はその際引こうと目論んで致し好都合だった」「では其の機械は高価なん」
「うん、目が飛び出る程な」「ま~・・」そんな会話もいつに無く楽しかった。
十一時前尾道に到着、先に食事を観光をと強請り、柳が靡く堀傍を歩いた。
途中に粋な店が有り其処で昼食、観光客に交じり、まるでデ-トまがいの
二人連れに為れる。
 翔太がでかい店に入ると、里美も社会見学と言いながらついて来る。
其処で何とも判らない単語のオンパレ-ド、里美は色んな世界が有ると思う。
一時間カタログや現物等見た後、てきぱきと求める翔太の姿を見て感心する。
だが最後に腰抜かす、其れが有り得ないほどの高額な金額にだった。
目の前で小切手帳から金額を書いたのを渡すと、其処に居た店員が並んで
お辞儀された。
「あんた・・」外に出て里美の一言は其れのみ、二人は喫茶店でコ-ヒ-を
飲みながら無言、でも苦しい時間では無い、別の男を見ていると思え出す。
 夕方買い物をして戻る、其処でも流れは何時も通り、風呂に入り待つだけ、
そうすると最高な料理が来る、今夜も部屋で二人で食べていた。
 「な、とりあえず、此処で此の侭宿続けないか」「え、無理」
「其処を何とかしてよ、僕も色々考えているが、此処はそのまま兼用でと
思えるんだ」「え、兼用」「そう、此処でくつろげるのはそのまま維持、
外は別口で進もう」「出来ない」
「其処は考えているんだ、もうそれに付随するものはあの尾道で買い揃えて
居るよ」「何・・」「来れば判るし説明できる」「何よ」
「色々お年寄りでも楽しめる事を此処に追加する。聞こえは悪いが生まれ
変わりにする」「如何するの変われないよ、此処じゃ」
「それが味噌、逗留しながら大自然の中で湯治、宿の中は見てくれと大違い、
画像の世界を此処で広げる」「画像って・・」
「尾道で見たろうが、大画面で色々な事が映し出されている」
「見た凄くでかかった」「それ此処で使うぞ、無論TVだけじゃない、世界の
自然や遺産、景色、出来事などお年寄りも楽しめる事を序にする、使う機械
は其れも出来るんだ」「あんた・・」
「なな、此処で湯あみ、そうして自然の食事と画像を楽んで頂く、月日が経て
ば僕がする外の事も自ずからお年寄りも参加できることを考えているんだ」
「あんた、怖い」「あそこもね」「あんた~・・」そこで笑われる。
聞いてて里美の顔が変化、しかもあのでかい画面が来ると聞いた瞬間
口をあんぐりと開いたまま。
「あんた、お金」「有るから、外はまだ結論が出ないが、何とか考えている」
「どんな事しんさるん」「そこはまだいえんが、なんとかする」
「あんた、本気かね」「本気だ」「何で此処なのそんな事なら未だ他の方が
ええと思える」「其処か、此処の良さ知らんな」
「判るんだ、こんな山奥どうしようもないがね」
「其処が良いんだ、其れとな外の谷の持ち主連絡出来んか」
「親戚だもん直ぐに出来る」
「じゃそれとなく聞いていてくれんか、此処を買うし売られないなら借りても
良いけど」「ええ、あんたまじか、こんなところ誰が欲しい、要らん」
「だけど欲しい」「あんた、本気かもう一度聞きたい」「大本気じゃ」
「・・」ここでも呆れた顔つき、其れでも翔太の話は続いて行った。
その後詳しい事は省いて、判り易いように話をするから聞く側の里美は驚きを
隠せなかった。

             つづく・・・・。