異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・43》

 一月七日、翔太はおじさんを乗せ、叔母も付き添い、広島の病院にと向かう。
無論、地元の病院からの紹介状で入院をするためにと向かった。
広島で一日滞在し、おじさんが必要な物を叔母と買い、
一足先に翔太は地元に戻る。
叔母の家に滞在するが、其処も少し考えないとと思案。
「おう、居たな・・」「あ、智樹、おめでとう」互いに挨拶する。
智樹は小さい時からの友、高校も同じだし、一番仲が良い。
「お前、今夜家に来んか」「え・・」「おふくろがそうせいと此処じゃ飯が」
「あはっ、何とかなるさ」「でもよ・・」「有難う、座れや」
其処から八年間の間居なかった翔太、色々な話を聞いた。
 「じゃ、正雄は結婚かお前は・・」「未だだけど、其処は遣れんのう」
「そうか、居ないのか」「どが~も出来んがね」其処に話は行きつく。
「聞くが、今どれだけ知り合いが居りんさる」「え、知合い、誰の」
「俺じゃが、皆目周りが見えんが」「え、お前何で其処気にする」
「あのな、暫く此処に滞在しようと」「ええ、何で、其処を聞かせろ」
其処から、気が許せる相手、缶ビ‐ルを飲みながら話は続く。
 「ええ~じゃじゃ、話を聞いていた会社はなんとお前勿体ないがね」
其処から先も話を翔太がする。
 「うひゃ~真か其処もなんとお前凄いがね、本当かよ、何で金が有るん」
そこからも、智樹だけには話をする。
「・・」吃驚している智樹、何も言わずに翔太を見ていた。
「お前、如何でも家に来い」「え・・」「おふくろに合わせる」
「なんで知っているが」「良いから来い、あ酒飲んでいるな歩いて行くか」
「ええ、寒いぞ」「忘れている寒さしれや」「おいおい・・」
そんな中、智樹が電話した。
「早く来いとさ、会いたいと・・」「あはっ、負けるな・・」
智樹の家は子供のころ川に泳ぎに向かう時、前の道を通る、
智樹と共に歩いた道だった。
 「ま~まげな男に為りんさって、サムかっつろう上がりんさい」
丁寧にあいさつを終えると、炬燵に入り、
用意されている食事を翔太は食べる。
その間、智樹が聞いた翔太の事を話していた。
 「まあ、凄いがね、じゃ会社も今でも関係有るん」「そうなりますね」
「落合は続けるんか」「そうなります」「智樹、凄いぞこいつ」
「だろう、聞いて腰抜かしたが」
「うふっ、まげな事しんさるのう、智樹もあやかれや」「出来るか・・」
「ついて歩け、お零れが有るやもしれんけ~」「あはっ、おふくろ」
大笑いする。
 「おばちゃん、聞いたけど、アソコどうなるん」「どこじゃね」
「うん、叔母が言っていたが沙織さん」
「・・、あ~そうかそこそこよ、今大変じゃが、中村の髭爺が
乗り出したと聞いたが、え、じゃお前戦うか・・」「戦う・・」
「そうなろうがね、相手は地元じゃ大物じゃ、だがしれているがね」
「・・」「なな、如何しんさる,やるなら手伝うぞ」
「如何したらええねん」「其処な、お前酒・・」「ええ、俺がか」
「そうだ、わしは話をせんと行けんじゃろう、あ、そうだ前田の店に行って、
刺身じゃ、酒も足りんじゃろう」「おふくろ」「お前、良いから行け」
なんと無理やりそうさせる。
、 「うふっ、あいつが居ては話が出来んがねお前、女は好きじゃろう」
「誰もじゃろうが」「言えるのう、じゃ歯向かうか、相手は肩代わりする
といんさる」「・・」「その先は大人なら見える、大層な美人じゃ、
頭も切れるし」「・・」翔太は聞きながら叔母と同じことを聞いた。
こんな田舎じゃ隠し事は無理、何処からでも話が漏れる世界、
其れが良い時と悪い時が有る、田舎特有の狭い世界、
其処だけは何ともならない。
「な、そんな事じゃ、何時でも良いぞ、わしと幸子さんで何とでも動かせるが」
そう言い切られる。
「おばさんの親戚の家」「何処・・」「山根さん」
「あ、其れが如何した・・」「うん、家は如何なっているん」
「そのままじゃが、こんな田舎を出た家じゃ、なんともならん、やがて朽ち
果てて解体」「そうか」「何で聞くん」「そこ買おうかな・・」
「え、お、お前、気は確かか,お前の家の跡地が有ろうが、買っても良いが
大した家じゃ無いぞ」「・・」「そうだ、お前家作りんさい」
「ええ・・」「なな、其処美恵の夢を作りんさい」「夢じゃと」
「ああ、簡単じゃが、ログハウス紛いの小屋」「ログハウスって丸太・・」
「そう、丸太がタダ同然」「ええ、意味が為して・・」
そこから意外な話を聞く羽目に為る。
 「なんと、じゃ役場でして居りんさるん、為して・・」
「雇用、じゃがね、シルバ-対策」「なんと、じゃ有るん」
「ああ、四年前のも有るぞ、すぐ使えるがね、役場も喜ぶが、始末に負えん
ほど山積じゃが」「おばちゃん、其れみたいが」
「良いぞ、そう来ないとな明日でも見に行きんさい、智樹が知ってる」
何とも都合がいい話、其れならと翔太が乗れる中身だった。
「あんた、幾ら金が有る」「家を建てるくらいは有るが」
「なんとそうかね、安く建てようね」「ええ、叔母ちゃん・・」笑えた。
 「ふ~サム」「ご苦労さん、刺身並べるわ、智樹面白くなりそうじゃぞ」
「え・・」呆れ顔で友は翔太を見た。
燗酒と刺身を摘まんで、智樹は母から話を聞き始め、驚く顔が何度も見れた。
「なんと~、其処か~、うほう良いじゃないか、其れ造ろうや、おふくろ、
大工は」「佐々木さん」「あ、そうかあの人大工さんだったけど爺様だぞ」
「差配は出来る、顔じゃが、役所関係を任せれば喜びんさろうが」
「うひゃ~おふくろ悪じゃが・・」
本当に酒が上手い、話が進むにつれて翔太も、此処で半年くらい住んでみたい
と本気で思い始める。
 其れからも色々な話を三人は炬燵に入り、酒を飲みながら話が弾んで行く。
「じゃ、わしは明日、下地を作りに向かうぞ、幸子さん何時戻りんさる」
「二日後迎えに行く」「じゃ乗せてくれんさい、わしも行く」「え・・」
「阿呆、ご意見番は幸子さんじゃろうが、説明は早い方がええけ」
「はい、畏まりました策士様従いまする」
翔太がそう言うと、智樹が腹抱えて大笑いする。
 話が意外な方向に、其れからも色々とこんな山奥の問題を話すが、
其処は総て難題ばかり、やがてはここ等も地図から消えると最後はそんな
話にと落ち付いた。

            つづく・・・・。