異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・47》

 翌日から落合の家は人の出入りが激しい、なんと夕べの話でごった返す。
谷が関わる役場からも懸りの人が三人来た。
其処で翔太が紹介され、計画図を初めて見て驚かれた。
自分達だけでは何とも、此れ持ち帰り話しても良いかと言われ、どうぞと渡す。
「あんた・・」「うん、此処も民間人だけでは事が運ばん場合がある、
アソコは幅広く利用できる様にと考えていたんだ、無論湯治客も増え中身が
自ずと周りには理解出来る。其処までは頑張ろう」
「凄いよ、其処の谷は・・」「それなんだ、其処を冴香にとな・・」
「ええ~、私にか・・」「そうなろうが、身内じゃろう」
「・・、うふっ、其処ね、実はね・・」
誰も居ないのに冴香が耳打ちする。
「・・、うぎゃ~何々本当か・・」
「そうみたい、義母とこの間病院、するとおめでとうと・・」
「なんと、良いのか」「お兄ちゃんは如何なん」「あほか最高じゃ」
「じゃ良いのね」「うん、頑張ろう」
なんと冴香のお腹に翔太の子が宿ったのだ。
話が終わる頃義母の菜摘が来て、其処からまたまた話が弾んだ。
「だから、此処は親子で頑張る、里美さんも其処はご存知」
「そうか、じゃ其処は其れでと、冴香、アソコ果物が主体かそれとも
何か考え在る」「それは未だ、でも考えようよ、夏合宿も冬も子供たちが」
「あ、そうだな、じゃ其処も何とか広げるか・・」
話が終わらない、何時の間にか谷の親子も役場の人が帰ると部屋に来た。
「ねね、あんた達も仲間に入らんね」「仲間ですの・・」
「ああ、翔太の仲間」「入っていると思うけど、娘もそうだと」
「そうなん、翔太さん、此処と同じなん・・」
「え、ああ~阿呆、其処は違うぞ、ひや~吃驚するが」
聞いて菜摘が大笑いする。
「そうか、未だなんだ」「え、菜摘さん、未だって何がですの」
「え、其処は口じゃ言えんけどね、そうかね、あんたらしくないね、
済んでいたと、冴香」「うふっ、未だです」「なあんだ」
「・・」谷の親子が怪訝そうな顔される。
 そんな話は其処まで、翔太は一人部屋で寝転んで本を読んでいた。
正月が明けてから忙しい、身はそうでもないが、気が忙しかった。
知らぬ間にウトウトとして行く、其れを見て冴香が布団をかぶせ、
頑張ってと囁く、今じゃ以前の此処とはまるで大違い、
こんなやり方も有るんだと感心するほど、人が集まる。
其れまで必ず来る人は金が絡む話、夢を追い求める等考えられない。
其れが如何、義母の車の故障から出会う男、其れがとんでもない男
だったのだ。
 冴香が閃いた男、其れで義母をけしかけて大阪に追いやる,
冴香が思う通りに二人は嵌った。
其れで冴香も嫌いな男じゃ無い、何故か多少冴香の立場を理解出来る男、
其処を磨けばと冴香は本気になった。
義理とはいえ親子で抱かれ、その間冴香は自分が持つ特殊な気を抱かれる相手
に植え付けて行く、其処には冴香の強かな思いが入り、たちまち少しだが其処
を理解でき、覗けるまでには為ってくれる。
其れから義母と相談し、翔太の種をお腹に誘う事に為る。
 そう考えると、本当に大事な男、親子で何とか資金会計はと思っていたが、
なんと多少だが相手が会社を身売りして資金を作ってしまう。
其れには親子で少し残念だが、思えば其処が異常に良い事と判断、
其れからはもう親子で首ったけ。
 大阪でも形は違うが、親子同然の二人の女性が居る、本当に可笑しな関係、
聞けば自分の里でも僅かな滞在で翔太の足跡を其処に刻んでしまう。
 楽しい、冴香は出ていく先の事を楽しみに待つ身、其処は義母の菜摘も
同じ立場、悪気はない男、他所で出来る女性はまだまだこんなものじゃない
と思えるし、義母とその話が出来る関係だから、楽しい、可笑しな落合の家、
其処に住む菜摘と冴香、今度は谷の親子かと思うと笑えた。
其れほど男女関係は豪快無比、呆れる程やきもちが湧いて来ない、
何故か其処は本当だった。
 一月二十日過ぎ、翔太が落合の家に来て四日目、夜あの谷に今度から
関わる山田親子が来ている。
「さ、あんた達、今がチャンスよ」「え、何が・・」
「あのね、あんた達、谷で働き夢を作りんさいや」
「ええ、その気でお正月から構えています。何か有るん」「・・」
「大有よ、あそこで生きるならやる事が有るでしょうが」
「え、意味が菜摘さん・・」「あのね、アソコで混浴したでしょう」
「・・、え、しましたけど」「何か思わなかったん」
「え、何かとはあのう何かとはアソコ・・」「うふっ、でかいでしょう」
「ま~菜摘さん、其処、如何しますの・・」
「あらら、光江さんに聞いて居りんさらんのか・・」
「え、あ・ああ~そう言えば、ま~何と・・」
「だろう、其処を極めんと先が無い、使い走りで終えんさるんかね、アソコ
でのし上がる気無いん」「菜摘さん・・」「判るでしょう」
「嫌だ、此処は他所の家ですよ、しかも菜摘さんと冴香さんが居りんさる」
「いないと出来るんか」「え・・」「じゃ出ようかね」
「ま~、菜摘さん貴女」「決めると進む事が大事じゃない、此処は別の世界、
そう思わないと仲間じゃ無いし」「でも、其処は貴方達が居りんさろうがね」
「もう、そうなれば二度と言わんし、此処の領地をまとめ上げる男、昔なら
領主様」「・・」「其の領主様の傍女で生きると先が見えて来るのよ」
「あんた・・」「敏江さん、娘もよ」
「あのう、其処は既に母と話しているんです」「聞かせて・・」
「言われる通り、あの日から親子は変わろうと、でも此処の家が大事で如何
思われているのかと、何時も話していたんです」
「なんと、早くいんさいや、もう待ちきれんから」「え、では・・」
「後は大人、其れだけです」「・・」親子で見詰め合われる。
「では成行で宜しいでしょうか」
「良いわ出来るだけ早くね、其れならこの家はあんた達の後ろ盾に為れる」
「菜摘さん・・」澄江が抱き付いて泣いた、横で麗華が頭を下げて嗚咽、
この親子は苦しい生活を強いられているのだ。
 二年前夫が蒸発、其れも農協で借りれるだけ金を借りて消えたのだ。
其の後の生活は惨い、光江が其処を何とかしのげと協力して来ている。
今回の話しも光江さんに諭され参加している身、此れが駄目なら、
娘は大阪に出稼ぎにと腹を括っている最中にこの話が舞い込んだ。
 何もかも見たり聞いたりする中で、親子で何とか出来そうと思う様に
為れたのだ。
「良いわ、じゃそうしてとは言わない、でも機会が参加在れば参加してね」
「はい、必ず」今度は菜摘の手を握り頷かれる。
 そんな事とは知らない翔太、谷で混浴は鮮明に脳裏に焼き付いてる。
中でも山田親子の姿は対比すると真妙味、母親は五十手前だがまだまだ
いける体つき、胸はでかいし尻もでかい、娘は二十五前後か、
何とも言えない完成された肉体、出戻りと聞いたが、
其処は相手が何で手放したと思うほど見事、そんな事を思い浮かべる。
 互いの思いの行き付く先は同じと思えるが、翔太は今は動きが取れない、
此処で何かを興そうと考えている矢先に、見事な姿態を魅せられても
手が出せない立場だった。
「ああ、気楽に出来んかな・・」「何考えているん、あてようか・・」
「え、ああ~冴香、拙いよ、いま見んさんなや、困るけ~」
「うふっ、見えたんだもん」「こら~許さんぞ・・」追いかけた。
「待ってお腹に子供四か月よ、判ってても今は無茶出来ないやんか、
ねね、お母ちゃん利用しんさい」「え・・」
「馬鹿ね、山田さん・・」「あ、見たな」「見えたよ」
部屋の隅で追いついて抱いて話をする翔太と冴香だった。

                  つづく・・・・。