異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・55》

 思いがけない楽しさがこの家には有った、其れは女の子の所為、
最高におませで可愛い、翔太を相手に遊ぶ姿はまるで親子、家の中では主役
の存在、母の美咲さんが大笑いされる中、婆ちゃんと呼ばれるのが可愛そう
な年だが孫にしてみれば当り雨の事、婆様が若い、名前は咲子、
その人があのキノコクラブに勤務されているのだ。
 朝早く、翔太は起こされおじちゃんと幼稚園に組んだと駄々をこねる。
仕方なしで美咲さんと三人で幼稚園に車で出かける。
「なんとのう、あんなの初めてだわ」「可愛いし翔太さんなつかれんさった」
「そうだな、あの人人は良いね」「良いと申しますか得体が知れんけ~」
「なんで、見た通りじゃろうね」「ええ、そうなんですけどね、中身が大変」
意味深な言い方しかできない沙織だった。
 翔太が戻ると、今度は咲子さんと沙織とで軽で目的の場所にと向かう。
時間より早めに向かうが、既に大勢の人が出勤されている。
普通の姿だが、社内では白衣に着替えられる、聞くと家に持ち帰り択洗濯は
出来ないと聞かされる。
総て、此処で着る白衣は専門のランドリ-が受け持つと言われた。
 所長はなかなかの人物で此処を興されたのは父親だと聞いた。
既に清美さんから話を聞かれているので行動は早い、少し待たされたが、
其れは考える時間に充分、所長の案内で工場内を見学、許される場所は撮影、
話を聞きながらメモと沙織と翔太は忙しかった。
 キノコ栽培先に、菌床を作る現場に入る、其処は想像していない光景、
機械も数個見かけるが、一番大きな機機械は高圧殺菌釜、其処で殺菌された
培地に種菌を植え付ける、其れがブロックにして販売される。
此処で使用されるのはブロックでは無くて平たく広い培地に
種菌を植付けると聞いた。
次はその販売されるブロックを充填する工程が見れた。
空気は通すが雑菌は通さない特殊なフイルタ-を見せて頂く、その袋に詰めて
撹拌(広葉樹のオカくずを上に乗せて完成。
此処では大まかに行程が有る、その順序をくまなく観察、
昼に為ると外には出ずに工場内で食事、無論で入りは無菌ゾーン通過が必要。
 昼から事務所で話をする、相手は所長だった。
「一度おやりに為る場所を聞かせてくれないかね」翔太は返事し話を始める。
 「ええ~では既に場所もお決まりなんですね」「はい、必要なら広げます」
「では既に覚悟は有ると」「出来ればここでご教授願えればと来ました」
「土は如何かね」其処も詳しく説明をした。
「では、あの真砂土と赤土とが混ざっていると」
「そうなりますが、此れが何でか昔からキノコが生えて来ています」
「・・」「それで、此処で出来ないかと素人で本を読み漁りましたが、
中々頭に浮かばず、其れで見学に来たんです」
「では今までこんなことはして居ないと」「はい」「・・」
そこで話を切られる。
 途中で人を呼ばれ、その方も参加され翔太の話を聞かれる。
「なんとではあの広島県との県境、其処は確か石見・・」
「ご存知ですか・・」「大学時代研究していると、其処の土地が良いと
聞いてから、伺った事が有りますが、え・と田所っていう地名でした」
「隣ですよ、峠を越えると其処から石見なんです」
「なんと、では所長土地質は最高です。アソコは横穴を掘り貯蔵に使用
されているんです」「真か、では出来るな苦労せずとも其処なら横穴も利用
出来るぞ、最高じゃないか」「はい、そう思いますが、其れが何か」
「其処で栽培をと来て居られる」「なんと、そうでしたか、是非此処からも
出来るだけ相談は乗ります」「え、おいおい所長は誰じゃね」
「ああ、済みません、つい興奮してて・・」笑われた。
 こうして何とか話は続いた、所長は何でも相談してくれと、
最後はそう言われる。
総てこの場は撮影をしている、沙織も感動して手が震える、
映像がぶれないかと思うと尚更震えが止まらなかった。
 夕方咲子さんの家にと戻る。
帰る途中に塩尻で食事しようと沙織と決めていた、其れで家族を連れて
出掛ける事にする。
 聞いたら喜ばれ、孫は回転すしが大好きと言われると、
沙織は直ぐに調べて予約する。
 無論聞いた亜美は手を叩いて喜んでくれる、車で出かけるが今回は翔太の
車だが帰りは酒を飲みたい翔太、沙織が帰りは交代すると言う。
寿司屋では亜美が一番喜ぶ中、大人も酒を酌み交わし、この奇縁に乾杯と
グラスを合わす。
 食事の中頃、翔太が話を変える、「あのう研修に来させるんですが、
何処か泊る場所在りませんかね」「え、じゃ来るの、何人」
「最低三人です」「うちじゃ無理や、部屋が少ないし清美さんの所如何」
「あそこは商売じゃろうが、無理だぞ」
「そっか、ね、その人女性」「いえ、男です、だから難義しているんです」
「年は」「此れ美咲」「良いじゃない聞くだけ」「僕と同年代ですが」
「独身かね・・」「みんなそうですが」
「じゃじゃ雑魚寝出来るなら受ける」
「ええ、美咲さん、本当ですか・・」「雑魚寝よ」
「ハイ、良いですね、沙織さん・・」「良いの、男よ」
「其処が良い、美咲は離婚して戻って、ここ等じゃ男なんていないし使い
もん無い男は居るけどね」「お前、馬鹿か・・」
「うふっ、お母ちゃん其処は考えてい無いけど少しは有るかな」
翔太も笑えた、なんと呆気羅漢とされていると感心する。
 何とかここで良いと承知を頂いた、沙織も安堵の顔を翔太に魅せる。

、           つづく・・・・。