異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・60》

二月末、翔太は里で初めてのんびりと出来た。
数日前に四人の若者と爺様一人が揃い、此処を出た。
其れはまるで修学旅行並みの見送り、懐かしい友の親が顔を出されて翔太に
頼むと念を押される。
仲間が群馬県に向かった後、翔太は何か気が抜け、暫し動けない自分が居た。
「あんた・・」「うん、何・・」「何かする事無いん・・」
「ないない、あると言えば凄い女性を抱く事だけかな・・」
「戯けじゃが、何で其処なのもう呆れるが、沙織は暫く軽くで良いけ~」
「軽くならせんけ~」「ええ、あんた・・」
「相手に対して申し訳が無い、抱くときは精魂込めてと・・」
「阿保らしい、私出掛けるね」「おいおい、逃げるんか・・」
なんと沙織は家を飛び出した。
 「・・」見送る姿の情けなさ、翔太は毎夜沙織を抱くのが楽しみで里から
暫く出ては居ない、その分大阪や落合からは電話が頻繁に来る、
其処も其れで良いと思える。若さは今のうち使うんだと叔母から言われる
ままに歩いて居る。
 「おや~、居たね・・」「あ、雅美さん・・」
「夕べもその前も、よう遣りんさるのう」「あはっ、御免なさい、
なんか口封じが必要と思うが、何が良い」「何って、なんかくれるんか」
「お騒がせしているし・・」「うふっ、考えんさったな、わしは気が付か
なんだが、アソコが有るとは流石幸子さんだ」「え・・」
「そうよ、雪道を登り付いて行ったが、すると何とまげな家が、雅美は仲が
悪かったし家には行かんかった」
「ああ、そうか清美ちゃんとは仲が良くなかったね」
「そうじゃ、そんでな、今度は誰もおりんさらん、其の空き家を使うとは
本当に幸子さん凄い人じゃがね」「内緒出来ますか・・」
「如何かなあんた次第じゃね、わしも仕事仲間に入れてくれると聞いたけど、
そんだけじゃ嫌じゃ」「え、他に何か・・」
「大有じゃ、わしと手未だ四十だぞ、使ってくれや」「ええ・・」
「なな、でかいのを迎えた事が無いけ~、頼む内緒にする、わしにも」
「雅美さん・・」呆れる程おかしいし可愛い仕草、年に似合わず恥も
外聞も無いように見えた。
(この人は使えるかも、此処で楽しむならとことん楽しんで過ごせる)
「じゃ、何でも聞くから内緒だよ」
「良いわ、任せて、そんでな、今夜上の家で居てくれんさい」
「え・・」「何も聞かんとな・・」「雅美さん・・」
「あのな、世間では人に言えん事が多く有ろうが、してはいけない事もだ、
だがそう言う世知辛い世界じゃ此の侭黙って死ぬだけ、名も無いわしらは
楽しみは少ないぞ良いな今夜、最初のあんたの務めが有る」「勤め・・」
「ああ、雅美は違うほうであんたを利用する」「え、もしや・・」
「もう何も言いんさんな良いだろう、陰でな泣く女が仰山居るが、
其処をな八時過ぎに為るけ~」「ええ~雅美さん・・」
雪で滑り落ちる様に庭を出られ、真下の自分の家にと帰られる。
 雅美は賢い女、翔太に思いの丈を話すと、そのまま家には入らず、
軽で自分の家の庭から出た。
 「ま~そんで来たんか、良いぞ可愛いが雅美は、良いな其処は良い、
そうかお前は色々家を歩き回っているし、中身が見えるな、よし、存分に
使って遣りんさい、あいつも嫌じゃ無いだろう、同じ穴より違う穴も良い」
「幸子さん、まげな事いんさる」「良し、お前に任せるが無理示威は駄目
だぞ、遊べ、ただするだけじゃ脳が無いぞ、でかいだけでも駄目、アソコ
じゃとことん乱れるんだ」「ええ、幸子さん・・」
「あのな、来年からはわしら女が仕切り仕事ばかりじゃ、今のうちにお前
も弱み握ってしまえばこっちのもんじゃろうが、其処を考えんさいや」
「幸子さん、凄いが、なんとしても付いて行くけ~」
そんな話を終えると、雅美は雪煙を立ててどこかに向かう。
真元気な女性だった。
 何とも言えない、翔太は意味深な話を昼間に聞いてから、落ち着きが無い、
里では全然知らない事は少ない、ましてや翔太は高校までは此処で暮らして
いる、其れで今夜誰かが来るから待ってと雅美さんから言われている。
「今夜上で寝る・・」「え、私は・・」「お前は此処で寝る」
「はい・・」一つ返事で承諾、沙織はここぞとばかり知らんふり、
既に幸子さんから事の経緯は聞かされているし、翔太がどんな事で
ごまかすのか楽しみになっていたのだ。
 素直に返事をされると、流石に翔太も戸惑う、何でとか一人で寝るとか
色々聞かれる心構えを済ませた後、はい、の一言肩透かしを食らう。
(まええか、その方が使う時都合が良いぞ)
いちいち嘘つくのも拙いと思っていた。
 夕食を早めに済ませると、沙織が箱を持たせた。
「何・・」「中に色々なもんが入っている、上の家で使えるかもと・・」
「へ、そうか気が付くな・・」「行ってらっしゃい」「・・」
変な気がする見送り方だった。
 上の家に入る、此処は既にバリアフリ-を済ませている家、
今じゃ役所も其処は手助けをしてくれる。
午後八時前、「こんばんわ・・」「どうぞ」誰かが来た。
「あのう雅美さんは少し遅くなるといんさって、私が先に伺い来ました」
「どうぞ、寒いでしょう」「ふ~この部屋あったかい、え暖房かね」
「そう、今じゃ年寄りが多く、石油じゃ危ないと」
「なんとそうよね、そっか、床もクッションフロアかね、粋ね」
「あのう何か飲みましょうか・・」
「良いわ、私がする、そうそう、私ね田所の手前の部落の郁子です」
台所に向かう寸前自己紹介された。
(そんでか知らない筈だ、田所の手前でも部落は多いが、まいいか)
箱の中は見ていないが、既に何か作られて冷蔵庫に有る筈、
暫くすると炬燵の上には料理と酒が並ぶ。
 互いに乾杯して飲む、相手はビ‐ル、翔太は熱燗、話が弾む相手。
「ねね、お願いが有るんだ」「なんですか・・」
「ねね、抱いてくれるんでしょう」「ええ、単刀直入じゃがね」
「うふっ、回りくどいのは好かん、其れにそんな時間勿体ないがね」
とんでもない女性、意気込みもそうして此処に来る事はする事と決めて
来られているみたい立った。
「その御願いは何ですか・・」
「暴れてよね、そうして中で出しても構わないし、郁子は飛ばされた事
無い、其処を有るのかなと来たんだ」「ええ、其れだけでですか・・」
「ほかにもあるけど贅沢は駄目、飛んでみたいだけです」
呆れるが翔太は此れも有りかと思うようにするが流石に意欲が湧いては
来なかった。

                つづく・・・・。