望愛小説103弾《獣が道を造る・・2》

 裕太は幸か不幸かタイヤのパンクで其れを変える中、話好きなのだろう空き地
の隣の家のおばさんに捕まっている。
 ニ十分で交換は終える。
「あんた生活品て何・・」「え、色々ですが・・」「じゃテッシュ有るん」
「え、あある積んでいるが」「じゃ買う」「ええ・・」
「ねね、買い物遠くで困っていたんだがね、買わさせて・・」
「え、良いですけど・・」なんと無茶な事、でもあると言った手前荷台に入る。
五個一束のテッシュを取り出して出る。
「此れで良いかいのう」「此れじゃが、有難うはい此れ」「え、金は良いけ」
「いけんけ、品物じゃろうがね、金出すけ・・」「でも・・」
「五百円で良いじゃろう」「余るけお釣り」「要らん手間賃・・」
「ええ、其れではいけんが・・」「良いのよ、寒いけはよう行きんさいや、
其れとも中で本格的なコ-ヒ-出そうかね」
「え、其処は良いけ、じゃ二百円お釣り」「ま、あんた要らんといったがね」
漸く相手の顔をはっきりと見れた。
「あ、御免なさい、おばさんじゃ無いがね」「え・・」
「てっきりおばさんと思い話をしていたが、なんと娘さんかね」
「ええ~、あんた~笑ええるがね、娘さんだと~」仰け反り大笑いされる。
「違うのか・・」「違う違うけ~、あんたまげな事いんさるがね」
未だ大笑いされる。
 だがその問答で相手は裕太に興味を持たれたのか、
「こうなりゃ~是が非ともコ-ヒ-じゃね、きんさい」「え・・」
「良いから来て・・」なんと強引、裕太を否応なしで隣の家にと誘われる。
「・・、・・」家に入ると裕太は絶句、永い土間を歩いて奥に向かう。
其処は道端で車が通る街道筋、昔は総てこの道を通る事に為っていたが、
今は高速が出来てこの道も車は近所の生活道路だけと思える。
其れでも煩い事は違わない、其処で此処の家は奥が深かった。
「え~これは・・」「そう、此処は道側じゃ煩くてな、奥に家を伸ばしたが」
「なんと静かですよ、え、あ、裏に川が・・、ひや~綺麗じゃが・・」
「気に入ったかね、夏はアユが取れるけ~」
「なんと知らなかったが、川かほんに綺麗・・」縁側に立って見惚れた。
 「さ、出来たけ飲もう」「あ、有難う御座います」
裕太は居間に座り本当に美味しいコ-ヒ-を飲まされる。
「美味しいです・・」「じゃろう、此れが唯一の楽しい」
そう言われお互いにコ-ヒ-を飲んだ。
「ご家族は・・」「うふっ「か家族何て良いもんじゃ無いけど居るよ」
「良いなこんな家・・」「そうかね、あんたの家は何処じゃ」
「この道を走ると先に、広島県を超すと直ぐです」
「え、超す、じゃ三坂峠をかね」「そうなる」「へ~じゃじゃ邑南町かね」
「そうです、知っておりんさるんかね」
「うふっ、娘が其処に居るけ、何でそんな田舎にと思いんさろうがね」
「え、其処は・・、お嫁さんですか」「そうなるがね、あいつはもう男が好き
じゃな、抱き付いてから行くと煩いけ呆れて行かせたがね」「ええ・・」
そこで笑えないが、言い方が可笑しかった「今じゃ後悔だとさ・・」
「え、何で・・」「だから、最初が良過ぎたんじゃね」「・・」
「あのな、言っとくけど最初女には頑張りすぎん方がええけのう」「え・・」
「だろうが、最初に抱かれて相手が頑張ると女は常にそうだと思うがね」
「・・」「だから、最初から頑張ると、其れからが大変、受けた女は最初が
そうだからそれが普通と思うがね」「・・」「違うか・・」
「え、其処はあんまり要は判らんが、そうなるん」
「そうじゃろうがね、受けた味は染みついている、其処を考えんと頑張るから、
男は困るぞ」「なんと意味が漸く判りました」
互いにそんな話をするつもりは無い筈だが、裕太が住む場所に娘が嫁いでいる
と知るとんな話になってしまう。
 だけど、なんと話しやすい人か、裕太は時間の経過も忘れて話に夢中だった。
話しの中身に興味が湧いての事、其れは女を扱うには先を考えてしんさいと
言われる始末、笑いながら聞くが面白い話し方には流石に裕太は感服した。
「あ、大変、こんな時間だ、御免おばさん嫌奥さん、ご馳走様でした」
「あ、帰るんかね、そうか仕方ないのう、忙しい所御免な」
思うとなんと此処で一時間半経過していたのだ。
慌てて挨拶を終えると車に乗り込んだ、横で手を振り送られた。
 「く~凄い人じゃがね、初対面で俺になんとあの話方は凄いぞ」
変な方で関心をしながら車は里にと向かう。
 戻ると、此れまた凄い自分の婆に出来事を夕ご飯の最中に話す。
「ええ、真か其れ、其れは凄い女性じゃな、何ぼじゃ」
「なんぼ・・、ああ年か、そうだな娘が居りんさるから四十は超えておると思う
か聞いたら手前だと・・」「ええ、じゃ娘は幾つじゃろう」
「未だ二十ソコソコじゃないかな」「ま、そうかねまげな女かね」
「うん、綺麗じゃったが」「そうかそうか、じゃ今度広島で花でも買って挨拶」
「え・・」「阿呆、より道を造れや、もう八年走っておろうが、休憩場所じゃ」
「うへ~婆ちゃん・・」「なな、アソコ暇じゃろう」「アソコ・・」
「阿呆股の付け根じゃ」「婆ちゃん・・」二人は其処で大笑いする。

            つづく・・・・。
























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