望愛小説103弾《獣が道を造る・・10》

 遂に梅雨に入った、裕太は相変わらずトラックを転がしている。
其処は何時もと変わりが無いが、変わったのは縁が有り仕事をする予定の
真弓さん、其れが何と婆の計らいで店にも顔を出されているのだ。
婆の妹の多恵さんと娘の恵ちゃんが大喜び、此れから此処も忙しくなるから
と婆ちゃんがそうされた。
 処が真弓さんは会うたびに顔色が変化、其処を婆が見て喜んでいる。
日曜日の夜と水曜日の夜は必ず真弓さんが家に来られ、
トラックに野菜を詰め込むことに手伝ってくれる。
その変化は裕太が一番喜んでいるのだ。
婆も傍でニヤニヤしながら裕太をからかい、その時間は真弓も楽しそうだ。
 広島からの戻り道で美代さんの家も寄る事は続けている。
もう直ぐ美津さん達の仕事のトラックも改造を終える時期、
其処も裕太は忙しい身、何から何まで今までとは其処が大違い、従い裕太は
婆に相談し、店の奥の遊んでいた畑に間伐材を利用して集会場を造る話も
出来て、其の話し合いに毎夜人が集まる始末、其処でも婆が事を興し、
その問題には裕太を席にはばらせ責任者として皆が扱う。
其れが事集会場は里総てに知れ渡り、今じゃ自治会も事を為さない形骸、
其れで公民館など朽ち果てる様、其処で集会場を皆が使えると聞くと良い事
だと話が広がる。
 だがもう一つ里には大変な変化が起きて来た。
其れは農協だ、其処は裕太の動きは目の上のたん瘤状態だったからだが、
此処に着て集会場や、出歩けない人たちえの品物を売り歩く車も農協での
変化は加味する。
役場も同じ、其処は農協が仕方なしでも認めるならと遅まきながら役場も
何でも相談してと裕太の家に来られている。
八年目で漸く里は婆と裕太の事を認めざるを得ない状況にはなった。
 七月に入ると、いよいよデリバリ-が始まる。
其の開所式がミニス-パ-の駐車場で執り行われる。
店の後ろでは早くも棟上げが出来ている集会場、
既に此処は動き出したのだった。
 関係者や役場農協信金などが参列、大勢の関係者が揃う中で里では
珍しい開所式、夕方まで賑わう。
 「遣れやれ、終わったか・・」「ええ、婆ちゃん、始まったかだぞ」
「あはっ、そうじゃね、わしは疲れたがね」「言えるね、ご苦労さん」
「阿呆・・」漸く喧騒から逃れた婆と裕太、家で伸びていた。
「婆ちゃん・・」「おう真弓か疲れたが・・」「体揉む」
「要らんけ~お前も疲れんさっつろうが此処に座れ」
婆の横に着て嫌がる婆を寝かせて真弓は背中を揉んでいる。
真弓さんとは知合って一月足らずだが、この家では今は一番煩雑に会える
女性に為っている。
其処が裕太にとって痛し痒しの状態、本当に目の前で見える姿は迷惑千万、
裕太は必ず其の後家を出て冠山の麓の家にと駆けこんでしまう。
 其処で待つ女が苦笑いするほど抱いて狂う姿に呆れる。
嬉しいが女だ変化は解っていたのだ。
 しこたま肉に減り込んで狂う相手を迎え、何で最近煩雑なのかは薄々
理解出来ているが、来てくれるのは嬉しかった。
 遣られた後、裕太に・・、「あんた変ったね」「え、何処がね・・」
「我慢しんさんなや、此処はソコソコでええけ、此れからの事を考えんさい」
「ええ・・」「だって判る、苦しいのでしょうがね」「あ、・・」
「もう如何にかしんさいや、此処に連れて来ても良いんよ」
「ええ、阿保か・・」「うふっ、白状しんさったがね」「お前・・」
六年間体を抱いて来た相手、いいや女を教えてくれた大切な女性、
其れから言われる事は何とも返事のしようが無かった。
 本当に大事にしてくれている相手、しかも悩みが判る相手だった。
「どうしようもない相手じゃが、本当にそうなんだ」
「判る、でも其処は相手は如何思っているのかしら、私なら狂うけどな」
「ええ・・」「だってそうでしょう、夫が病に伏せているのよ、板挟み状態
でしょうがね、聞くと本当に良い女性と思える」「うん・・」
「じゃ苦しさから解放したら如何ね」「出来んが・・」
「そうか、其処ね、あんた獣じゃないね、違うん」「ええ・・」
いわれて苦笑いするだけ。
「私もそうなるね、其処に相手を入らせたら如何、内緒なら良いじゃない」
「お前がゆうか其れ・・」「言うわ、あんた命の身よ」「・・」
そんな会話をしながらもまたまた体を抱いて裕太は狂った。
受ける身は最高な善がりをくれる相手、何度もいがり泣き抱かれ溺れて行く。

              つづく・・・・。