望慕小説105弾《夢中を彷徨う・・56》

 澄人が従う女性は、自信に溢れた言動をされ、まるで大きなカニを上から
見ているような場所、別荘をカニの胴体と例えれば理解出来る。
大きな鋏を両方に広げ、入江を包むような姿、左側の鋏の場所に上られる。
「何と、凄い・・」「でしょう、此処なら誰も見えない場所なのよ・・、
ほら少し下ると・・」「え~~何と平たくなっている・・」
「手を少し加えたのよ、この岩は長年の波で奇岩、造作なく此処が平らに
出来たのよ」「凄いですね、絶景、明日此処に来ても良いですか・・」
「どうぞ・・」案内された場所から日本海が一望、其れに最高な場所に狭い
が広場が作られている。
「うふっ、此処は秘密の場所よ、用事が有る時は此処で・・、篭に飲物や
食べ物持参で来るの、マットも、枕も。。、見て・・」
「うひゃ~、何々岩が動いたが、岩を動かすと・・、く~見事ですね・・」
笑うしかなかった。
マットを出されて、二人はその上で座る。
 「さてと、お話しますね、貴方を此処にお連れしたのは聞きたい事が有る、
私から言いたい事も有るの・・」訛りが出て来ない言葉、其れに妖艶さは夜
には適しているとさえ思えた.話の中身は、今迄どうして此処に来れて居る
のかと、慕う男性がどれ位凄いのかと自分と似た一の女性は各地に存在する
事も、つぶさに恥も惜しげもなく話されて行く・・。
 「ええ、では色んな仕事関係の中身は其処ですか・・」
「ええ、男女関係が有って、続けることが出来るのよ、此処は肉と繋がって、
何処よりも強靭、壊れる事は無い」「では皆さんご存知なんですね・・」
「出会う前から承知で来られている人も居るし、自分から望まれて来た女性
もいる、こんな話をとお思いでしょう・・」「はい・・」
「じゃ、其れは貴方から出る匂いが似ているのよ」「似ていますか・・」
「うふっ、当たりだわ、悦子は其処に気付いていたの・・」「・・」
「それでね、ボスはなるべく平等にが大前提、無論中には好きなタイプが
居ても他では表情を変えない、二人だけの時判れば良い事、中には不倫の方
も居られるけど、其処も同じ扱いなのよ」「・・」
「それで、八年間過ごしてきて、既にそんな関係が無くなりつつあるけど、
其処は・・」「其処は・・」「悦子もそうだけど,一番長い付き合いの女性
は既に身代わりが・・」「身代わり、ああでは・・」
「そう、親戚や自分の娘などね・・」「なんと・・」
「其処までする値打ちが有る男なの・・、とんでもなくでかく強い・・」
遂に、相手の男性が脳裏に浮かんで来た・・。
「うふっ、如何自分と似ていると・・」「ええ、そんな大それた事等・・、
そうなんですか・・」「だから、此処に呼んでお話をしているのよ」
「はい・・」「あ、白状されたわね・・」「え、返事だけですが・・」
澄人はそう言ったが、相手にはとても敵わないと思っている。
でもね、其処は段々と・・」「ですね・・」「あら・・」又笑われる。
「でも先が有るのよ、我らのボスは四十過ぎてもとんでもない男、
弱くなってくれないのよ・・」笑われる。
 「いえね、こんな立ち位置など誰でもが出来ない事よ、其れを認めさせる
には、力が一番、有無言わさない程の威力を持つ事よ、そうなれば、皆が
独占は無理と最初で知らされるからね」「・・」
「其処を磨けば言わないでも、女性はそうなって行けれるわ、私もだけど、
仲間と一緒に抱かれた事が多かった、でも其処は、其れなりに楽しいのよ、
負けまいと競り合うからね」「・・」
「でも、もう四十半ば、以前とは今度は迎える肉体が変化するじゃないね」
「お聞きしますが、どれくらいに期間で会えるんですか・・」
「ああ、其処ね、其れは相手次第かな、待てるのよ、不思議と待てちゃう、
だから久しぶりなら泣き叫んで味わえるしね」「・・」
「其処が味噌かな、相手は承知の助ですよ」大笑いされる。
「だから、世間は広いけど、こんな男に巡合えたは不幸か幸せかどっちかね、
半端な位置じゃ無いのは確かね」そうも言われた。
 満天の星空を見上げている、其処に相手の携帯が鳴った。
「え、愛華ね、何処・・、うふっ来るか・・、岩の上、飲物頼めるかね」
そんな会話をされていた。
今度は澄人の立ち位置を話され出す。
 「え、ご存知でしたか・・」「アソコも仲間ですからね、驚かれているが、
あんたがそんな男とは知らないからね」「え・・」
「そうじゃ無い、如何見ても普通の若者じゃないね、でも中身知ったらどう
なるのかね・・」「・・」又其処に行かれる。
「貴方は、このまま進まれたほうが良いかも、其処は宿命と弁えれば立てる
場所よ、でも強靭さは如何なのかね・・」「・・」
「それが叶うなら貴方はこれからとんでもない程上がれそう、落ちないでね、
悦子が言った事を思い出してね」「はい・・」
「あら、正直も程々よ、相手に見せる時を考えないと鵜飲みされるからね」
「はい・・」「ま~・・」大笑いされた。
 「実は名古屋に貴方と同じ名前の女性が居るので・・」
「あらら、そうなの、矢張ね、で、如何・・」「如何・・」
「良い体しているのかしら、其れなら嬉しいけど・・」「はい・・」
「あらら、もう正直は程々・・」並んで顔を見て笑われる。
 「おばちゃん・・」「おう、来たか、座れ・・」
現れたのはまだ若い女性、本当に青い世界に浮き出る姿態は・・、
美しい残影を澄人に刻んでいた。
「愛華、恐ろしい男紹介する・・」
「うふっ、おじちゃんを見ているしね、如何かな・・」
「其処は未だ調べては居ないが、相当と見たが」「え、じゃおばちゃん・・」
「ああ、お前には他所の人が良いかなと思えている、此処はもう満員かもね」
「え、ではあの話は・・」「其処、お前が大学を出たなら、外に飛び出せや」
「え・・」「この人を伝に羽ばたけ・・」「ええ、おばちゃん・・」
「あのな、世間は広いぞ、名古屋でお前の場所が出来るかもしれんがね」
「名古屋か・・」「ああ、今度リニアが出来る頃は化けているが、アソコは」
「そうなるね、じゃお兄さんは名古屋から・・」
其れから、澄人は海と夜空を見ているだけ。
横で話が進む中、愛華は黙って聞いて居た。
 「おばちゃん・・」「其処はお前次第だが、どう考えても、この人にはお前
が合うかなと・・」「「・・」
「だから、期間を懸けても良いがね、お前名古屋にと考えておくんだ・・」
「・・、はい、信じているおばちゃんの言葉肝に収める」
「良い子だ、あんた御免よ・・」「・・、ええ~~~」
仰け反る間に、なんと澄人の股座を掴まれていた。
「・・、ま~・・、なんと此れかね、く~似ているがね、愛華手を貸せ・・」
「・・」今度は二つの手が股座に有る。
「寝て・・」無理やり澄人を寝かせると・・。
有り得ない事に為りつつある岩の上だった。

            つづく・・・・。


















ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント