望慕小説105弾《夢中を彷徨う・・終節》

 既に四十を越されてはいるが、中々其処は人より違う姿と、
あの貪欲な求め方、然もなんと心地良い事か、呆れる程肌が粘りついて来た。
意外な事を聞かされるから、一段と、此のグル-プに興味が湧いて来る。
海を眺められる部屋で、今までの事を悦子さんから聞いて居る。
「ええ、では大阪で・・」「そうよ、苦労されて来た、六年間も二十人近い
女性と頑張っておりんさったんだ、其処でためたお金が資金、でもその資金
には蟻のように集る人が出て来ている。多くの仕事を現地の人々にと・・」
「何と、物凄い話ですね・・」心から澄人はそう感じる。
色々と夫々の道が有るんだと思え出す、其れに比べ自分は如何かと思うと、
嫌になるほど普通、家族が死を代償に残してくれたお金と財産、
其れを上手く使おうとだけ考えていた自分が恥ずかしいとさえ思え出す。
 暫くして話を終えると動けないほどの衝撃を浴びている、
其の男性の凄まじい人生の道、親が自殺されて由縁を何とか敵討ちだと
決め込んで、大阪で体を鍛え上げたとも聞く、其れに携わった家族が今
ボスの周りに居るんだと知る。
(成程な・・、そんな繋がりもこの世では有るんだ・・)
そう知ると、澄人は其処までは及ばないが、行く道は決して周りの人に
迷惑は無いし、その人たちが、経ち行く道を造れば良い事だと思い知る。
本当に山陰に来て大正解と思える、伝説のボスの話も聞いたし、牛の事も
勉強になっている、一番は猛者の女性と知り合えたことが最高に良い。
これからの事はどうなるかは判らないが、この地の人とは離れているが、
関りは持ちたいと澄人は願っていた。
 二日間、おじさん達には会えなかったが、別荘に戻られた時の顔は笑えた、
本当に満足されたのか、今迄とはまるで違うおじさん二人、
牛を飼う三瓶山にと三人は向かい、其の脚で一度戻る事にする。
悦子さんには又何か手伝う事が有れば、駆け付けると約束して、
五日間の滞在は、めいめいが有意義な時間を過ごせていた事になっていた。
 十月に入ると、澄人の近辺は騒々しい、本当に、山陰から戻ると遣る事が
多くて焦る。
おじさん達は、飛騨での牛を育成する事にだけ、力を注いでと頼んでいる。
自分は如何かと、其れは名古屋での店、調べて、探すしかなかった。
 「うん・・」携帯が鳴るから出ると・・、「ああ~尚美さん・・」
「尚美さんじゃ無いがね、十日も居ないんだからね」「御免なさい・・」
謝るしかない相手、あの敬之さんの娘さん、知り合った御陰で今度の仕事も
捗っている、大事な女性だった。
 午後三時半、部屋に向うとだけ言われた。大急ぎで片付けと掃除を済ませ、
本当に慌てていた。
「良いわ、綺麗じゃないね・・」来て部屋を見渡して笑われた。
「ねね、澄人さんの御陰で、お父ちゃん、大変なんよ・・」
「え、何か有りました・・」「うふっ、あんたも狸よね」「狸ですか・・」
「ええ、母が大笑いしてそういったからそうよ、似ているが~と親子で
大笑いしてたのよ、傑作ね・・」
話しを聞くと、山陰から戻った後、母が驚いたと娘に告げる。
「あのね、お父ちゃん、蘇ったと・・」「蘇る・・」「そう、夜の時間・・」
「・・、あ~じゃじゃ・・」「今迄はとんとなかったことが出来たと・・」
「何とじゃ良かったですね」「其処は如何かな・・、母は良いと言ったけど、
後ろめたさでかと思えるんだ・・」
「あのね、其処は考え過ぎないで、結果良ければそれで・・、ねねっ・・」
「澄人さんと出るとね、戻ると大変、貴方の話しばかりなんですよ」
そんな話をされた。
 其処から肝心な話に移行、尚美さんのお客様で建設業をされている人が
居ると聞かされ、その人に大まかの話を伝えたとも言われた。
相手は、夢のような話だ、是非わが社にと反対に懇願されたと言われる。
 場所も探すと、然もこれからもお付き合いを願いたいと尚美さんが中継ぎ
にと頼まれたとも聞かされる。
「良い、そうか願ったり適ったりじゃがね、良いよ、探して頂くか・・」
「良いわね、じゃ進める、計画書も変更を加えて、頑張るね」
一層目が輝き、眩い女性、本当に出会って、次から次と繋がりが出来て行く、
飛騨は別だが、名古屋では心強い女性にとなってしまう。
 其処にまた携帯が鳴る、出るとあの伊豆の玲華さん、とんでもない程声が
飛んでいた。
何と飛騨の里に一人で来ていると、聞いて唖然、あの喫茶店の沙代里さんを
尋ねて行かれていると知る。
澄人にはに三日したら来てと言われただけ、電話を切ると、暫し茫然、
部屋では未だ尚美さんが、別の部屋で何か片づけをされている。
 (なんと、俺は何しているんだ・・)
至る所で動かれている人々、其れは何もかもが澄人が噛んでいる事、
何とか整理して繋げて仕事を完成する事が大事だと思われ出す。
名古屋もあの御器所の義理の親子、悦子さんと真美ちゃん、此処に居られる
尚美さん、名古屋で地固めが未だ万全ではないと思えた。
(そうか、じゃ地固めが先だな・・)
そう思うと、澄人は何か心に決めて様子・・。
何から何までまだ一つも充実はしていないと判った、そうなると遣る事は
見え出す、株も然り、女性達もそう習いながら突進もうと胸に刻んで覚悟。
これからは、あの山陰のボスを見習おうと・・、冬には其処に伺いに行くと
決めて、今は住んでいる場所で立位置を固める事が大事と判って来る。
 山陰でもう一人の悦子さんに言われた事が脳裏に残っている。
【女性は、相手次第よ、何処でも同じ、出来るならする、貪欲に事を望む
のは誰もが持っている、其処を磨き外に羽ばたかせるのは男の甲斐性・・、
出来る様にフイ―ルドを作りさえすれば暴れられるからね、頑張ってよ
ボスの弟さん・・】苦笑いしながらその言葉を思い出した。
 素直に習い、事を進める事が肝心と知らされる。
高蔵寺のおじさん達と伊豆の人々と名古屋の仲間、此れで進もうと決断。
(まず手始めはと、おう此処に居るがね、最高な女性が、逃がさんぞ・・)
決断後の澄人の顔は晴れやか、此れからの苦労は出来ると決めた様子だ。
 隣の部屋に向う姿は、此れからの共に歩く女性立ちえの確認か、
押し付けかは判らないが、既に向かう部屋では、驚く相手が居る。
 間も無くこの部屋は、驚愕し泣き叫ぶ尚美さんが居る事に為る・・、
決まったみたい、今後も地固めに一度総ての女性を廻ろうと決めた秋の
昼下がりの部屋の中・・、今から澄人のゆく道が、楽しみになる部屋の午後、
既に聞こえだす女性の悲鳴と感嘆・・、其れが澄人が望む道となる筈、
強かな女性を表に出して暴れさせることが、使命と決めた澄人だった・・。

             完・・・・。


















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