望情小説110弾《獅子身中の獣‹二重人格›・・14》

 里から送られて来た金を取敢えず駅前の銀行に預け、
亮太はいよいよ始まると興奮する。
あの事故紛いの事が起きた日から早二週間が経過、
以後連絡もしない出来なかった。
だが、その家の娘碧ちゃんとは、幾度も大学内で顔を合わしている。
そんな時、亮太の携帯が鳴り、出ると知らない人からの電話だった、
名前を告げて会いたいとだけ言われていた。
大学の喫茶室に待たれている。
「おう・・、君が前田君か・・」「はい、そうですが・・」
「失礼、僕は君の一年上で、太田敬之と言います」「はい、初めまして・・」
なんかギクシャクするが、其れは互いが初対面、其れでそうなっていた。
「実は、人伝に聞いた話だが、何か会社を興すと聞いたが・・」
「ハイ其れは事実ですけど、未だ中身がもう一つ理解出来ないから今勉強中」
「聞くと、ゲ-ムとか・・」「はい、其処は決めてはいるんですが、其処を
起こすにはどうすればいいかの場所、頼り無いけど知らない世界ですから、
でも動物の感で其処は伸びるとは確信しているんです」
なんと早くも話ができる位置に立っていた。
「そう、じゃ機械などは・・」「はい、知合いから参考書を頂いて猛勉強中」
「そう、実はな僕は今大学内でコンピュ-タ-関係の講義を受けて居る、
小さいけど研究所に入っている」「ええ、有るんですか此処に・・」
「ああ、既に相当前からだがなんせここは文学と経済政治関係の生徒が多く
てな、技術関係は京都の大学に後れを取っているんだ、でもなかなかの物は
有るぞ、古いがコンピュ-タ-も有るし、其処で色々研究も出来ているんだ。
そんな中で面白い生徒がいると耳に挟んでいた」
「そうでしたか、有るんですね」初めて聞いた亮太は興味が湧いて来る。
 それから顔を突き合わせて色々な話を聞き出せた。
「え、では動画やアニメも作れるんですか・・」
「其処や、議論上はそうなるけどなまだ日本では其処は夢,アメリカでは
既に其れを担うほどの機械は出来たと聞いたが、高価でな手が出せん、
国からの補助は申請しているんだけど未だ裁可されていない。でもな、
考えれば其処を掘り下げると良いかも、此処掘れワンワンやな」笑われる。
「僕がしたいのは・・」そこからこの人に言っておくほうが良いと察し、
会社の中身が如何するかを話す。
 「おう、そうか漸く見えて来たぞ、其れなら簡単じゃ、今な通信衛星を
アメリカから借りて、携帯が繋がっている、其れを肩代わりするべく、
日本でも秋に打ち上げるよ」「ええ、本当ですか・・」
「そうや、漸く政府内で決議されて数年間待った、ロケットの精度も凄く
上がり、此れから変われるぞ、日本は・・」
ほとんど知らない部分、亮太の無知を嫌ほど知る。
 「其れで、其のコンピュ-タ-は幾らくらいします・・」
「え、君、其処は高額、日本でも数台しかない、でもそれらは既に時代遅れ
になって来た、この世界は今煩雑に器具が開発されている。アメリカや欧州
が先頭を走って、其れがこの世界で後塵を浴びる位置では後れを取るんだ、
全て部品は既に特許を取っているし、其れに関係する部品などもだ、
だが今懸命に日本でも走り出してくれている。大手の会社では既に何件かの
特許も取得しつつ、その関連もかなり取って来ているんだ」
だが其処から出てくる単語は初耳の物ばかり、クリエイテブ、アプリ、
モバイル、ウエブに関係する英語単語は亮太が初めて聞く事、其れ程世界は
かけ離れていた事を嫌ほど知らされた。
「じゃ、日本では無理と・・」「いいや、既に其処を見込んで立ち上げた会社
も数社あるよ」「え・・」「それは総てその世界での開発者の連れの連中だ、
そうでないとおいそれとは出来ないだろうが、だから其処には君みたいな若者
が集まっているよ」」「ですね・・」
またも其処から聴く話は耳を疑うほど英語の連続、呆れるほどそうなった。
だが中には耳寄りな話も聞けた、今その世界は雨後のタケノコの如く日進月歩
の早い進み方で、機械も新しいのが出来ているとも聞かされる。
「それでな、手を回せば今の機械が手に入るぞ、其処は既に新しい機械を購入
する会社だけどな、古いから新しいのを入れている、其処を見つけると、
今の機械でも安く手に入る。
「え、でも其れでは間に合わないでしょう・・」「あ、其処な考えようじゃ、
新しいって言うけど元は同じだ、其処を利用すれば間に合うが・・」
「え、間に合いますのか・・」「そうや、集積回路は変わらん、中身が変化と
追加、スピ-ドや、それなら今のコンピュ-タ-でも其処の違う部分に新しい
仕組みのチップさえ買えば良いし造れるなら尚良い、造る事も出来る、
其処を狙えば何とか追いつけるぞ」「なんと・・、太田さんすごい・・」
その後はその仕組みをメモしながら聞いて行く。
 だがこの出会いは発展した。
大学の中でもその関係する学部はそう多くない、亮太の話が飛び交っていた。
するとまた太田さんが連れて来られた学生、プログラマ-を研究されてる。
そんな関係が日増しに増えて行く中、亮太は漸く小さいが部屋を借り、
会社設立が出来たのだ。
 十一月の半ば、仲間が集まり部屋で祝う、メンバ-はあの最初に向かった
部の近藤さんと藤田さん、其れになんと太田さんも加わられていた。
心もとないが思いはでかくと寄合、何とか箱だけは小さいが出来たのだ。
直に受け持つ範囲を決めて、皆の賛同を得ると亮太は安堵、
其処にはこれから進む茨道でも頑張る意気込みを知ることが出来たのだ。
統括は亮太が受け持つが、其処は組織と運営のみと決める意味を話し、
冥々が得意とする部分を割り当てた。
太田さんは進む方向の責任者、近藤さんは、作るゲ-ムの中身を計画、
藤田さんはプログラマ-や、技術者、特に政策は何と碧さんに頼んでいた。
 其々が動く事にして、なんとか会社を動かす事を皆で賛同・・。
なにからなにまで何も無い、其処で一番肝心なコンピュ-タ-を手に入れる
事を太田さんとする。
益々忙しくなった亮太、其処から先は未開拓の地を鍬と鎌のみで耕す様な
心もとない出発なのだ。
だが志は高い、其れが知れ渡ると外部から参加したいと、希望者が増える。
特に碧さんが受け持つ作画部門は驚くほどの人が集中している。
太田さんは既に機械の選別をされて、二・三の中古の機械を調べられる。
亮太は、金策に駆け回った。
一番肝心で大変な事、何も手持ちは里の二千万だけ、会社を立ち上げたのは
良いけど、何とも心もとない、其れで碧さんが無い情を知るから家で話し、
其処を母親が危惧され、亮太に合おうと連絡が来る。
 既に妙子は覚悟していた、あの子が難義していると聞くと居ても立っても
居られない、其れ程あの事件は別に可愛いのだ。
 会うと、直ぐに会社の事情を聞かれる、「其処は知っている、金策は・・」
「それが今悩んでいます・・」「そうだろうな、妙子は既に用意している、
だが娘に聞くと幾らでも欲しいと聞いた、機械が揃わないと動けないともな」
「はい、その通りです・・」「じゃ、お前が動くしかあるまい・・」
「ですから動いている」「あのな、此れこれしますから投資して下さいじゃ、
集まらんぞ、思惑が有ると思うやないか、小僧がする事はなにと考えるだけ、
先は心もとないと判断される、銀行など門前払いじゃろうな・・」
「はい事実です‣・」「そうか矢張ね、じゃ自分で動くしかあるまいね」
「はい・・」神妙な面持ちを妙子は本当にやる瞑りと思えた。
「・・、よし、お前は此れから妙子の思うままに動け‣・」「え・・」
「いいから従え、其処は獣の世界だと思えば良い事や無いか・・」
「ええ、妙子さん・・」「いいな、金はどんな事で手に入れても、使い道
では同じ金なのだ、世に言う洗浄金だよ・・」「・・」
「其れでも金には変わらんや無いね、だからお前が其の気に為れば集まる、
妙子は既に金は用意しているが、幾らでも必要になる、投資金は沢山抱え
ても良いじゃないか、其処をお前がする事が先には大変な力に変えられる、
聞くと良い人を集めたと娘が言うからな‣・」「妙子さん・・」
「お前は獣道を歩んでこそ若者の夢を結実して進む事に意義が有るよな」
「妙子さん・・」感動して身体を震えさせ頭を下げた。

                つづく・・・。













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