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プロフィール

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痛快小説家、上山惣一 [痛快、ロマン、官能]
ブログ紹介
  私は全小説に一つのテ−マを持っています。
人間の業、欲、淫、情、愛、憎しみ等、潜在する所を抉って書きたいと願っています。
どの小説でも必ず女性が主人公ですが、登場する男は男の特徴が其々有ります。
 儚い男の歩む道を描いていますが、王道を歩くのでは無くて外れた茨の道の情景を描こうとしています。
 特殊な分野の小説ですが、この様な小説は本屋さんでは買い難い代物です。
ここで人に煩わされず心行くまで読んで下さい。

**三十作品、投稿しています、大変多くの検索を頂きました。《ブログ容量の為、削除の作品も在ります》
此れまでの集計をお知らせ致します。
見落された方は、最新の投稿下に、年月日の項をクリック去れますと検索できます。
どうかお時間が在れば、読んで下さい。
   
 全部で三十四作品在り、今までの投稿順は以下の通りです。 
全て公開中ですのでどうか検索して頂けたら大変嬉しいです。

(1)  暴れん棒闇走り    07”11月公開中 
(2)  山峡の虹          12月 削除
(3)  獣谷の迷路         ″ 公開中   
(4)  獣欲の廻り舞台       ”  削除
(5)  裏 返 り           ″ 削除
(6)  天からの道標  07〜08” 1月 公開中  
(7)  獣   愛        08”  ″公開中    
(8)  予期せぬ道          ″  削除
(9)  どえりゃ〜がや、省吾   2月  削除    
(10) シンクロの絆         ″   削除     
(11) 慈 愛 桜           ″  公開中  
(12) 淫獣行路           3月    
(13) 命の分水嶺         ″   
(14) 日溜りの谷秘話       4月       
(15) 闇 路 峠            ″   
(16) レンズの中の家       5月   
(17) 畦道の彼岸花        6月        
(18) 恩愛の沼           7月   
(19) どでかい奴          10月   
(20) 獣肉オペラ          11月   
(21) 虹と陽炎            12月  =@
(22) どでかい奴、後編   12月〜09”1月
(23) やまかげの灯火      09”1月  
(24) 闇に潜む梟       2月〜3月  
(25) 奇異降臨           3月   
(26) 罪と欲と情の河       5月  
(27) 獣の罠            6月  
(28)  闇を弄ぶ奴         7月   ″
(29) 猫の特定郵便屋さん  9〜10月   ″
(30) 開かずの小箱     10月〜    ″
 

 此れからも貫徹して男の悲哀や女の強かさを書き続ける積り、今後とも宜しくお願い致します。
  どうか感想等を書き込んで頂ければ励みに成ります。
  最後までお付き合いをお願い致します。

今回は[ 開かずの小箱 ]今後是を励みに
投稿を 続けて参ります。本当に感謝致します。
                             敬具

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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−20 ≫

2009/11/07 02:03
 気分も場所も人を逃避させる舞台に二人は立たされていた。
既に奥さんはワインで酔われ、相当気が昂ぶられている。
洋介とて酔った身に妖艶な奥さんを見詰ていたから尋常ではない・・。
図らずも内田さんは既に部屋で横に成られている・・。
何もかもが其の舞台を造る為に在る様に思えだした・・。
「お願い・・、露天風呂まで連れてって・・」
「え・え・拙いですよ。酔っておられるから・・」
「良いの、貴方は連れて行くだけで良いわ・・」「・・・」
よろけて立ち上がられ、洋介に縋る様に体を預けられる。
其れを何とか受け止めて露天風呂の階段を下りて行く。
縋り付く奥さんの息が洋介の胸元に当たる。
 「着きましたよ・・」洋介は露天風呂の端で立ち止まり言った。
「ア・アア〜ギャッ・・」
奥さんが洋介に縋り付いた侭、二人ともゆっくりと湯の中に落ちて行く。
「ザ・ザッブン・ドボン」
大きな波が露天風呂の壁に当たり湯水が勢い良く飛び散る。
其処に二人は確りと抱き合い湯に沈んでいた・・。
浴衣諸共飛び込んでいるから浴衣の端が湯に浮かび・・、
何とも言えない露な姿で抱き合っている。
「洋介さん・・」「お・お・奥さん・・」
珍しく洋介は能動的、奥さんを抱締めて自分から唇を近づけ、
待つ奥さんの口に合わした。
「ウ・ウ・ッ・・」篭れる声に洋介は強烈なキスを重ね、既に奥さんの舌が
痛いほど吸われ、洋介の口の中で暴れ動いている。
胸は浴衣から食出し、浴衣は型から外れ、浴衣は帯に絡んで泳いでいる。
洋介の浴衣も肌にこびり付き何とも言えない姿に成っていた。
熟された二人はもう止まらない、止めたくなかった。
洋介にとって此れほど欲望が溢れる事は今までには無かった事、
其れが今爆発した様に噴出して自分で制御出来ない状態に成っている。
「お・奥さん・・」耳元で囁くと洋介の手は奥さんの豊満な胸を掴んでいた。
「ムギュッ・・」音がするような強さで潰す。
其れは初めて行う行為、今まで優しく労る様に触っていた胸を今は
奥さんの胸をひねり潰すように掴んで捻る。
「ウ・ウ・ップ、ウゲッ・・」奥さんは身を捩じらせて耐えられる。
奥さんの体は洋介の手を弾き飛す様な弾力が在り、四十の体ではない。
面白い様に手は満遍なく体を動くが所々で驚く、其れは奥さんの体が
反応する姿が異常に派手で、男の心を奮立たせるに充分な
演奏をしてくれる。
「 ア・エ・ナニ・イヤダ〜ウギャッ・・」
奥さんの手が洋介の股座に行き、獲物を掴まれると途端に絶叫される。
「此れ何・・、本物・・、嫌だ・・私お仕事で何本もの男根を見ているわ・・、
何よ此れで・か・い・わ・・。立ってよ、見たい・・」
奥さんの体は震えている、小さな波が小刻みに起こり壁に向っている。
洋介は立ち上がり、パンツが濡れてへばりついている、其れを奥さんは
引き摺り下ろし、聳える棒がブルルンと飛び出した。
「ウギャッ・・、す・す・凄い・・わ・・。見たことが無い物・・・」
奥さんは驚愕され慄きながら棒を見詰られる。
「奥さん・・」「貰うわね・・、心から貰う」「お・く・さ・ん・・」
「良いわ、貰って佳苗は生きる。主人に従い家に入るし、今後も此れを
佳苗に入れる。良いわ決めた・・。凄いわよ・・。ウ・ウ・レ・・・・シイ・・・」
ガブリと棒を口に入れ、濡れた髪を掻き揚げて猛烈に頭を振られる。
 こうなったら洋介も大人しくは出来ない・・。
奥さんを抱えて洗い場に寝かせ、お互いが反対向きに重なり、
愛撫が始まる。
碧さんに鍛えられた愛撫は壮絶で奥さんは棒を加えながら・・
、悲鳴じみた雄叫びを挙げられ、何度も腰を浮かしながら震えられる。
其れは感度が抜群に良い証拠、クリトリスは大きく外に食み出ていた。
相当刺激に耐えられる代物、強烈に洋介の歯と唇と舌が攻め立てる。
奥さんは堪らず腰を横に逃げられるが其れが洋介の闘争心を掻き立て、
膣責め、アナル責めと移ると奥さんはイガリ挙げられ声がでかい・・、
洋介は内田さんを思うと気が気では無かった。
それ程泣き喚かれると抑えるに苦労する。
だが奥さんはマダマダ喜びの階段を上がろうとされる。
「内田さんが・・」「イイ、イイノウ〜、ころして・・〜・・ね〜ころせ〜」
壮絶な叫びで懇願される。
体は常に跳ね、其の度に豊満な胸は極端に周り揺れている。
胸の青筋が浮かび、白い肌がピンク色に変わっている。
(相当な人だ・・、感じるのも凄いが、体が極上だぞ・・)
洋介は既に内田さんのことは忘れて其の反応が凄すぎる体に
埋もれて行った。
 老ライオンからハ−レムを乗っ取る若い雄ライオン、其れに呼応する
雌ライオン其のもの・・、二人は極地の悦びを得ようと足掻きながら・・、
相手を貪る姿は本当に獣そのものだった。
既に二人は感極り次の行動を今か今かと待つ体、お互いが求め合う
姿を心待ちして喘いでいた。
 遂に・・等々・・始まる・・。
「ウウウウウ・・・ウ・ウ・ギャ・・ア・アガアアアア〜ァァァァ〜〜〜グヘッ・・」
サイレンが鳴り響いた。
でかい棒がズリズリゾリリッと減り込む、其処は向かい入れた事が無い
大きな獲物、受ける雌ライオンは吼え捲る。
ドスンドスンと跳ね上がる体に落ちる度に・・、未開の花園に大きな棒が
軋んで奥にと割り込んで来た。
佳苗は未曾有の体験、其れも限り無く奥に攻め込まれている。
こんな事在るの・・、何度も自分に問い掛けるが答えは無い、
今まで経験が無い世界と奥の感触に酔うと言いたく無いほど・・、
酔い痴れて体は大きく跳ねて喜んでいた。
佳苗は何もかも忘れて其の動く棒を味わい、心で洋介最高と叫び、
口からは泣き叫ぶ雌ライオンの断末の悲鳴が出ていた。
 洋介は感動している、此れほど受けてくれる女体は経験が無い、
奥に直支え、棒は諦て暴れるが、何度奥に突っ込んでも迎えてくれる。
それ程深く狭い膣、洋介は感動しながら喜ぶ棒を暴れさせ、
際限無く暴れていた。
だが受ける佳苗は本当に殺されると思うほど強烈な喜びに襲われ、
失神を既に何度もしていたが、上の男のでかい棒が暴れる、
膣は直に呼び戻し、味わえと叫ぶ、其の繰り返しで佳苗は気が
朦朧とする中、でかい棒が軋んで出入りする感触を涙を流して受けている。
想像をはるかに超えた悦びは一人の女を蘇らせ、生きる力を奮立たせる
には在り余る悦びを受けていた。
何度も飛ぶ〜と叫んで悶絶する、佳苗には何とも言えない心地で飛ぶ、
其れが痙攣を伴い、われながら凄い反応だと呆れるほど体は応えていた。
 「ママ・・マ・マタアアア〜ダ〜キキキタ・・・キタ・キタ・クル・クル・・・ウゥ〜
・・・ア・ア・アッ・・マタ・イイイイイヤアア・・アア〜ァ〜ウゲッウウグッ・・・」
洋介の背中に佳苗の指の爪が減り込んで血が浮いて来た。
其れでも爪は減り込んでいる。
下の佳苗は目が飛び、舌が食み出して涎が滴り落ちている。
膣は棒を咥え其処も強烈な伸縮をして棒が随喜の涙を溢していた。
(凄い・・、最高に凄い・・。堪らん・・)
伸びている佳苗の上でまたも棒が唸りを挙げて連突きが始まる。
惨い仕打ちが再び開始された。
佳苗は呼び戻されて恐ろしさを感じる。
(往かないの・・、嘘だ〜・・、長い時間入れているわ・・、まさか鬼・・・・)
果てない相手を訝りながらまたも極味を味わう世界にと飛び切っていた。
 四十分抱かれて・・、佳苗はもう声も何もかもが売り切れの体に成り、
痙攣だけが生きている証拠に成り得ている。
(え・・)其の体を抱かれ、湯に飛び込まれる。
其処でまた佳苗は穴に棒が押し込まれ、今度は湯と共に体は暴れ、
大変な事に成っている。
後ろ向きに立たされ、尻を突出し諸にでかい棒は容赦無く挿入される。
今度は流石に奥に仕える。
子宮がひん曲がるのが判るほど突付かれている。
波が乳房を岩のように見ているのか当たり砕けていた。
そんな中で佳苗は吼え続ける、だが敢無く体が湯に沈んで行く・・。
既に立つ力さえ無くなり、膝が笑い立てなかった。
沈んだ体を洋介は自分の膝に乗せ、又しても棒を穴に減り込ませて座った。
洋介は笑う程この穴に入れたいと棒がせがむ、それ程快適な穴だった。
向かい合わせで洋介の膝に乗り、佳苗は涙を溢してしがみ付いている。
何もいえないほど最高に味わい、喜ばせてくれた。
未だ穴に入り込んでいる感触が佳苗には最高に嬉しかったのだ。
「最高な体ですよ」「馬鹿、言わないで・・、判らないし、知らないから・・
でも死ぬほど喜んだ・・。本当よ・・」「ウン、判る、僕も最高だった・・」
「嬉しい・・、此処まで喜べるとは・・、女は化け物ね・・」
「そうかな、良いじゃない。其れだけ素晴らしいからだを持てる等・・」
「貴方も最高よ、大きいし、凄い技、此れでは女が狂うわよ」
穴に入れながら佳苗は話をしている。
そんな中でも味わうように佳苗の腰は動いていた。
「内田さん、大丈夫か・・」
「良いわよ、此れは私のお給料よ。此れから酷い生活を向かえるのよ、
此れが無いと別れるから・・」「オイオイ、冗談でも・・」
「本当よ、見返りが無いのよ、お金は在るけど・・そんなの要らない・・」
「・・・」言い終わると口付けしまたも湯が波を大きくさせ湯船は荒れた。
 何度も擦れた声で叫び其れも漸く収まったのが一時間半の後だった。
二人は湯から上がり、新しい浴衣を着て、もう一度テラスで
乾いた喉をワインで潤していた。
喜びの極みを経験した佳苗は一段と女が表に出ている。
其れを眺めて女の中身が判らないと思う洋介だった・・。

                  つづく・・・・。






















































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−19 ≫

2009/11/05 02:03
 曲りくねった険しい道、国道でも三桁の数字の酷い道だった。
車は既に能登半島の中を走っていた。
「其処を右に・・、後は道成りにな・・」うしろで内田さんが言われる。
奥さんも寝ておれないほど曲がる道、山に囲まれた狭い道を只管走る。
名古屋を出てもう四時間は優に過ぎていた。
「ァ・其処を右だ・・」「え・・、はい・・」ハンドルを切り益々狭い道に入り込む。
「ま〜・・、綺麗な・・海・・」奥さんが嬌声を挙げられる。
「本当だ・・」洋介が叫ぶ。其処には左右に海が望め何とも言えないほど
美しい景色が目に飛び込んで来た。
「此処は既に旅館の敷地だ、能登半島の北側、其れに内海だから静かな
海面だろう・・、其の内海に迫り出している所を走っているんだ」
そう説明される。
 「ァ・・此れですか・・」「そうだ・・」小さな看板が見えた。
景色に逆らわない様に配慮されている。
なだらかな下り斜面を車は降りて行く・・。
 「ま〜凄い・・素敵・・」奥さんが叫ばれた。
目の前、いや眼下に見える平屋の屋敷が連なり、其れも最高の景色に
溶け込む様な佇まいだった。
軒は連なり全部海に面して建てられている。
「こんな所に・・、凄いな・・」洋介も驚いていた。
「早いが、降りて景色を堪能しよう・・」内田さんが言われる。
旅館の玄関は閑散としている、未だ入りには早い時間、
車を出迎える老人が来られる。
「済まないね、荷物だけ預かってくれないか・・」
「はい、ようこそおいでなされました・・。時間など構いません・・、どうぞ・・」
そう言われて車を預けて降りる。
「ひや〜素晴らしいわ・・」奥さんは相当気に入られたみたいで手を合わせて
喜ばれている。
 玄関を入ると直突き当たりは海、其れを損なわない様に窓は造られている。
まるで大きな絵画を見る様な感じがした。
「どうぞ、お茶を立てますから・・」着物姿の仲居さんか、丁寧にお辞儀されて
其の海を見れる窓際の赤い絨毯に乗り長椅子に座る。
春の陽光が差し込む席で、海が太陽の輝きでキラキラ光る中、
三人は無言で其の景色の中に溶け込んでいった。
 抹茶を飲みながら飽きずに景色に見惚れている。
「ま〜ま〜内田様、お久し振りです」「おう〜女将・・相変わらず綺麗だな・・」
「ま〜ご冗談を・・、どうぞお部屋に・・」「未だ早いだろうが・・」
「良いですよ、聞いておりましたから・・」
そう言われて三人は部屋にと向かうため長い廊下を歩く。
全て海が望めて、廊下も気配りされた造りだった。
 一番上手の高台の離れの様な部屋に通される。
「え・・嘘・・」其処は荘厳な造りの和風、其れも見事過ぎた。
仕事上建築には煩い洋介だが、此処は感嘆するしか無いほど完成された
部屋だった。
目の前は海、其れに散らばる小島、旅館の前は筏が組まれ、
其れが足が生えた様に至る所に伸びている。
そうしてテラスは母屋から一段下に設えられ其処には粋な木目の
テ−ブルと椅子が在る。
部屋は三部屋で居間は十畳在る様に見える。
露天風呂も景色に溶け込む様に在り、全てに心配りが出来ている旅館。
女将さんと内田さんは何か話され、洋介はテラスで景色に酔っていた。
「筏は休む所と魚が釣れるぞ・・」「え・・本当ですか・・」
「そうだ、今は余り釣れないが、此処ではチヌ、黒鯛が上がる」
「ええ〜・・」「そうだ、日本海のこんな内海には大きな黒鯛が住んでいる。
気が小さな魚だから素人には無理、でも楽しいぞ・・」
内田さんが言われた。
「そうか、良いな、魚釣りか・・」「おやりに成ります、時間も在りますけど・・」
「良いんですか・・、是非・・」洋介は暫く釣りなどしていない・・。
大学時代友が好きで行っただけ・・。
 急いで竿と餌を貰い、見えていた筏に乗り込む・・。
ピチャポチャと筏が小さな波に揺れ、幾筋にも伸びる筏の上で
洋介は立って、短い竿を垂らして座る。
釣れなくてもこうしているだけで最高・・。
陽がやや傾き海は深みを増す色に変わって来た。
癒される時間を思いがけずに味わい、洋介は気を休めていた。
 「如何・・、釣れそう・・」「ァ・奥さん・・」
横に座られて無言で垂れる糸を見詰られている。
長い長い無言が続く、二人には言葉も要らない癒された共有の時間だった。
海面から反射する大きな光の玉が・・、奥さんの顔や体に粘り付く様に
幾つも着いては消え、また着く・・。
そんな姿を違う世界で洋介は見ていた。
 内田はそんな二人の並ぶ姿をテラスから見下ろしている。
其の顔は安らいだ顔で自分でも不思議なくらい穏やかな気持ちの中で・・、
美しい景色に溶け込む二人を見詰ていた。
 一時間で釣を止めて部屋に戻る、無論何も釣れないが、満足している。
「風呂でも入るか・・」内田さんが露天風呂を指して言われる。
「今は良いです、どうぞ入って下さい・・」「いいや、君も入ろう・・」
「僕は夜頂きます・・」「そうか、では入るか・・お前は・・」「嫌ですよ・・」
「そうか、振られたか・・」「お背中流しますから・・」「ウン・・・」
そんな夫婦の会話をされている。
 洋介はパンフレットを見て唸った.見事な造りと景観に沿った建て方に
感心をする。
此処は内海にまるで喉チンコみたいに迫り出す小さな半島、
其処に逆扇型で刻む様に部屋が造られている。
部屋数もそう多くは無い、三十にも満たない数で在る。
部屋は七通り在り、全て違う造り、廊下も隅に行灯は設えられ不思議な
空間に演出され、食事は部屋と食堂には個室、選べる。
百通りも楽しめる場所として有名、だが此処は決して宣伝はしない、
しなくてもリピ−タ−が多く、半年先まで予約で埋まると聞いた.。
宿泊料金も七通り在り決して安くは無いが、それ以上の価値が在ると見た。
 部屋で食事をと思っていたが内田さんが食堂も素晴らしいと言われ、
三人は向う。
「ま〜なんて美しいの・・」奥さんが窓際で叫ばれる。
それ程海と部屋がマッチしてこの世かと見間違うほど凄かった。
料理も海鮮が主役、其れでも肉や諸物も美味しい・・、三人は満喫して
会話も少なく料理に浸っていた。
 一時間美味しい料理を満喫して部屋に戻る。
既に大風呂に入り浴衣姿で居た。
「凄いわね・・、私始めてよ、こんな素晴らしい旅館・・」
「そうか、良かった・・」内田さんは満足そうに言われる。
「色々楽しみたいけど・・、これからはそうは行かないわね・・」「済まん・・」
「そうよ、酷いわ・・」「済まん・・」「其れだけ・・」「・・・」
内田さんは何も言えず、海を見ておられる。
「オイ、月が出たぞ・・」「ほんと〜、綺麗・・」
満月では無いが丸い月が顔を上げて出て来た。
海に其の青い光が映り波に揺れながら見える。
「良いわね・・、ロマンチックね・・」
テラスの長椅子に寝そべり奥さんは言われる。
「飲み過ぎたかな、疲れた」「横に成れば、部屋にはベットが在るわよ・・」
「イヤ、ベットは落ち着かん、真ん中の部屋に布団を敷いて貰う」
「良いわよ、私がするから・・」奥さんはそう言われてテラスを出て行かれる。
「俺は先に休むよ・・、寂しいから一緒に寝よう」「え・・、はい・・」
洋介は驚いたが直返事を返す。
「どうぞ、出来たわよ」「お〜、横に成るか・・」
内田さんはヨロヨロと去れながら行かれる。
 「飲みましょうね・・」
用意されている料理をテラスに運ばれて二人は飲み始める。
「嫌ね人生は・・、思う様には・・。柵が多過ぎるわ・・」「・・・」
「私考えているの・・、今後の事・・」「・・・」
「家に入れば私の立場は・・、考えると息苦しいの・・」「・・・」
「だって最初から二人よ、今度は家族と其れも介護が。アア〜・・」「・・・」
ワインをがぶ飲みされる。
「せつないわね・・、此れが私の人生だったの・・」「・・・」
テラス横に二基のガス灯が炎を揺らして燃えている。
其処に月の青い光が奥さんを照らし、妖艶な姿を浮き出さしていた。
浴衣の襟が解れ、胸元が妖しく食み出している。
全て演出されたかのように奥さんを浮き出していた。
「奥さん・・、内田さんを大切に・・」「アラッ、なんで・・よ・・」
「だって愛しておられます」「其れはそうよ、三十も違う妻よ」
「そうですが其ればかりでは・・」
「そうかな・・、でも洋介さんなんで其処まで・・」
「僕、以前いや今も関わりが在る家庭もそうでした。三十も違いはしないけど
似た様な夫婦です。其れがガンで亡くなられて・・」「ま〜・・、其れで・・」
其れから徳田さんの話をした。
無論肉体関係などは話さないが、奥さんは其れは感じておられた。
「未だ奥が深いでしょう・・」「え・え・・」
「そう世、其の奥さんは貴方を・・、そうでしょう・・」「エ・イヤ・・」
「ズバリね。それなら女の私でも理解出来るわ・・」「・・・」
「私もそうしようかな・・、其れなら我慢出来るかも・・」薮蛇だった。
良かれと話したことが・・奥さんは別の気を持ち上げた様な話に成った。
「洋介さん、私もその道に連れてって・・」「え・ええ〜・・」
「良いわよ、そうなれば私も腹を括り、あの人に従う・・。
そうよ、そうなれば従うわ・・」「・・・」
いやはや思わぬ方向に話が飛んで行く・・。
洋介は仕舞ったと思ったが既に遅い・・。
奥さんの目は月明かりとガス灯に怪しげな光を放たれている。
洋介は思わずワインを口に投げ入れた。
 海は静かに鏡の様に静まり、二人の様子を見詰ていた・・。

                    つづく・・・・。












































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−18 ≫

2009/11/04 02:03
 今日は四人、其れも娘の様な真央が加わり、座は賑やかだった。
内田さんも話しに加わり、真央に話しがくどいと往なされながら
内田さんもご機嫌だった。
奥さんは相変わらず微笑まれ其の会話を聞いて楽しまれている。
洋介は穏やかでは無い、全てが予想と反対側に進んでいる様に
見えたからだ。
「ァ〜大変、九時過ぎだわ。帰らなくては・・」「そうか、遅くなった、済まん・・」
「良いわ、今日は帰るね」「私、送ってきます」「そうだな、前も送り、道は・・」
「全て心得ていますよ」奥さんは真央を連れて部屋を出られた。
 「さ〜・・、のもうか・・」「はい・・」だが一瞬顔に陰りが見えた。
洋介は人の顔くらいは判別出来る。
「何か・・、問題でも・・」「え・・、如何して・・」
「いや無ければ良いんですが・・。内田さんの顔が・・」「え・え〜判るのか・・」
「いえ其処までは、でも何か在るかなと・・」「ほほう、顔相も見れるのか・・」
「いいえ・・、とんでもない・・」「当たりだ・・」「エッ・・・」
「そう、当たりなんだよ、悩みが在ってな・・、今日も病院に行っていた・・」
「え・内田さん何処か悪いのですか・・」「いや、私では無いが・・」
「何方ですか・・」「息子だ・・」「では家に居られる息子さん・・」「そう・・」
其処でグラスのワインを一飲みされた。
「一ヶ月半前に交通事故を起こし、相手は死亡、自分は下半身不随の怪我、
漸く事故処理が済んで今度は息子の事でな・・」
「そうでしたか・・、知りませんでした・・」
「いや、言いたくなかったが、こうして知り合い、其れも話さなくてはいけない
事に成りそうで・・都合が良かった」「話すとは何を・・」
「其れだ、息子があの様な体に成った。詰り家主が下半身不随では大変だ。
其処で今日親父に家に戻って欲しいと、其れは判るが、佳苗が如何言うか。
どうせ戻れば介護もしなくては成らないだろう。息子の女房もそう痒い所に
手が届くほど出来てはいないからな・・」「・・・」
「佳苗には話しが其処まで進んでいるとは知らないし、俺だけでも大変・・」
「・・・」「でも家は守らなくては成らないし・・。困っているんだ」
「そうでしたか・・。では此処を出る事に成るかも・・」
「やがてそうなるだろうな・・、だが佳苗が・・」
「そうでしたか、でも奥さん従われますよ」
「そうかな・・、若いし未だ遣り直しが利く年だぞ、此方の都合よくは行かない」
「でも、夫婦でしょう・・」「其れはそうだが・・、怖くて如何切り出したらと・・」
「内田さん、大丈夫ですよ。奥さんは理解されています」
「慰みは駄目だぞ、本当にそう思うか・・」「はい・・」
「そうか、では・・いや言えない・・。最近は如何も強く言えないんだ・・」「・・・」
ワインを飲んで大きく溜息をつかれる。
「此処は如何にでも成ります。売るには今は時期が悪いから先に延ばして・・、
貸すのは如何ですか・・、家賃も二十万は下りません・・。いや二十五万でも
商社の支社長クラスが借ります」「其れは加藤さんに任せるが、佳苗が・・」
「気を強く持って下さい.奥さんを信じて・・」「ウン・・」そんな話をしていた。
 午後十時前奥さんが戻られた。
「可愛い子ね、娘が欲しいわ・・」「ウッ・・」
内田さんが口に含まれたワインを噴出された。
「御免・・」「ま〜何よ。子供が欲しいのは当たり前よ」「そ・そうだが・・」
「嘘よ、求めないから・・、言いたかっただけ・・」「ふ〜・・、驚いた・・」
内田さんは大袈裟に言われる。
「今月末、旅行に行こうか・・」「ま〜珍しい・・。いや駄目・・」「なんでだ・・」
「だって、飴玉でしょうが・・」「飴玉・・何・・」
「フフッ、最初に美味しい事を味あわせて後で頼み事が在るんでしょう」
「馬鹿な、今回の加藤さんとのお付き合いの初めとして行こうと言っている」
「え・え・では・・、洋介さんも・・ご一緒」「そうダヨ・・」「・・・」「行くのか・・」
「何処に・・」「其れはお前のリクエストに乗る」
「ま〜、益々可笑しいわね。こんな時必ず何か在るわ・・」
「オイオイ、お前も顔相が判るのか・・」
「判りませんよ、でもお父さんがそんな事言い出すのは決まっているわ」
「アハッ、見破られたか・・」「ま〜、在るのね・・」
「ウン・・、難しい事なんだ・・」「じゃ此処では聞けないわね」
「いや既に加藤さんには話したんだ・・」「え・ええ〜何をまさか私の事・・」
「何、お前が何・・」「え・違うの・・フ〜驚いた」
「何だよ、お前に何か・・アア〜そうか・・、馬鹿其れは言っていない・・」
「助かった・・」可笑しな会話だった。
 「加藤さん、話に立ち会って頂けませんか・・」「いえ、其れは・・」
「いい歳をして怖いんです。お願いです」
「其れはご夫婦で・・、如何してもなら後で聞きます」
「そうよ、其の通りよ、情け無いわね、妻に言えない事なの・・」
「言えるさ・・でも・・」「良いから、片付けるから待って、部屋で聞きます」
態度が変わる。
奥さんは急いでキッチンで片付けながら背中が怒っている様に見えた。
暫くして夫婦は自分の部屋に戻られる。
洋介は一人でビ−ルを飲みながら・・、夫婦や家の事は何処でも
大なり小なり有るんだと感じさせられた。
 三月三十日、朝突然内田さんに起される。
「行くぞ、用意は良いから行こう・・」「え・え・何処に・・」「旅行だ・・」
「そ・そ・そんな・・」「良いから一時間後だよ」
そう言い放たれて自分の部屋に戻られる。
入り口で呆気に取られ、洋介は佇み動けなかった。
 午前九時、あたふたと用意して内田さんの車に乗り込んでいた。
「酷いですよ、昨日教えて頂ければ・・」「其れが言えなかった、佳苗が・・」
「・・・」そういわれれば洋介は何も言えない。
事情を多少知っている身で内田さんにはそれ以上言えない。
「何処に行くんですか・・」「其れが私にも教えないのよ」
「え・ええ〜・・本当に・・」「そうなの・・、二日、酷い日を送らされたわ・・」
「・・・」其の言葉で奥さんの心中が察しられる。
(すると奥さんのお詫び旅行にも成るのかな・・、内田さんも大変だ・・)
セルシオの後部座席で洋介はそう感じていた。
 車は一宮インタ−から名神高速に乗り入れ西に向われている。
「何処に行くんです・・」「ま〜着くまで内緒・・」「そんな・・」
「良いじゃない、行く先が判らない車に乗るのも・・、私こんなのが好き・・」
助手席で奥さんが今日始めて華やいだ声で言われる。
「方向だけ言う・・、途中で変わってくれないか・・、夕べ遅くまで起きていて
疲れているんだ・・。此れから北陸道に入る、途中で休むから頼むよ」
「其れは良いですけど・・、お疲れなら変わります」「そうか、頼めるか・・」
「良いですよ、北陸からどちらに・・」「金沢北インタ−で降りてくれ・・」
「はい、判りました・・」そうして早くも養老サ−ビスエリヤで交代させられる。
内田さんは後部座席に向われ早くも芽を瞑られている。
「相当御疲れのようですね・・」「そうよ、夕べ酷い話を切り出されて・・、
私怒っているの・・」「・・・」「聞いているでしょう」「少し・・」
「そう、如何思われますの・・」「其れは僕には何も言えない立場ですから・・」
「酷いわ・・、そんな事夢にも思っていなかった・・。でも・・」「・・・」
「聞くといやと言えない事情、やに成るわ・・」「・・・」
「だから言ってやったの、佳苗の自由にさせて貰う。其れが条件と・・」
「自由・・」「そうよ、行動は私が決めて動く、何もかもよ、其れが飲めないなら
家に入らないと・・」「え・ええ〜如何してそんな事・・」
「だって・・、ま〜洋介さんには関わりが無い事、いや多少在るかな・・」
「・・・」後ろでは目を瞑られ軽い鼾が聞えていた。
「フン・・、好い気なもんね・・」後ろを振り返りそう言われる。
 車は米原から北陸道に乗り、快適に車は走る、平日で少ない車
、貸しきり状態で走った。
「如何です、休みますか・・」「お腹が空いたわ・・朝・食べていないから・・」
「では木の本のサ−ビスエリアでトン汁を食べますか・・、美味しいですよ」
「良いわね・・、食べたい」決まって一ノ宮から一時間半で休憩をする。
内田さんは寝ていると言われ、二人で食べに行く、トン汁定食を頼んだ。
(エ・エ〜アア〜・・ノ−ブラ・・だ・・)
向かい合わせで座ると屈まれる姿に大きく切り込まれた・・、
X字型のシルクのブラウスかノ−スリ−ブかは判らないが・・、
其の切り開かれた胸から大きな乳房が見える。
其れも左手が動き、緩むラインに胸が半分以上見える、白い肌に浮かぶ
青白い血管が二筋盛り上がる様に・・、洋介の目に飛び込んで来た。
生唾を耐えて飲み込み、外を見た。
(そんな・・、凄い・・、こんな気持ちは無かったぞ・・)
今まで何度も女性を抱いて来た・・、だが今日は何でか何時もの洋介と違う。
こんな場合でもたじろいだことは無い、あの碧さんは別、
風呂場に入り込まれて狼狽はした・・。
今日は何で・・、自分自身に聞くが答えは得られない。
洋介は何時もゴルフに来る時此処で食べるトン汁は美味しいと思うが・・、
今日は味も何も味わえないでそそくさと食べ終える。
 コ−ヒ−を二人で飲みながら会話もそぞろで洋介は先程の妖しい
胸の形から逃げられなかった。
何とか車に乗り込んで発進するが未だ残像に襲われていた。
(ァ・アア〜まただ・・・)今度は奥さんのレザ−のミニスカ−ト、其処には
ふくよかな腿が見え其処から無理無く滑り落ちそうなスベスベと感じる肌、
しかも素肌・・、脹脛は其れなりに膨らみ脚ペチの洋介は堪らない姿だった。
運転しながら左のミラ−を見る振りをして何度も旨や脚を舐める様に
目を流している。
奥さんは目を瞑られて尚も見やすくなる。
(凄いぞ・・、この肌は碧さんとは違う、あの小笠原の姉とも・・、アア〜・・)
変な溜息をつきながら運転だけは確りと勤めていた。
珍しく、洋介はS的な欲望が湧き出している。
受動的な性格なのに今回は奥さんを見る目が違う・・。
自分でも可笑しいくらい襲いたくなるほど猟奇な目で・・、
胸の谷間を舐める様に見ていた。
既に股座は膨張してきついジ−パンの中でモコモコと大きく膨張している.、
珍しい現象に驚いていた。
 車は芦原、山城、片山津温泉を通り越して小松を過ぎ
漸く金沢北インタ−を降りる。
其処から国道八号線を北に向かい七キロ走ると海岸道路に出た。
既に内田さんは起きておられてナビを去れている。
海を左に見て美しい松林の中を快適に車は走る。
(其処から左に折れて・・」「ア・アッ・・凄い・・)車は突然砂浜に出された。
日本で唯一、砂浜を走れる道だと言われる、何と素晴らしい景色・・だ・・。
洋介の感嘆する声に横の奥さんも目が覚めて驚かれる・・。
 砂浜ロ−ドで一休みする。
「綺麗ね・・、海が暴れているわね・・」奥さんが窓を開けられて叫ばれた。
「屋台が在るが、其れは今は止めとこう、宿で美味しい物を食べる為に・・」
内田さんが言われる。
暫くしてまた車は走る。
「どちらに・・」「このまま進んでくれたまえ、私も一度だけ以前行ったんだ、
今は列車も廃線で走っていない所だ。此れから二時間走るぞ、
険しい山道だからな・・」「どんな所です・・」「言わないよ、言ったら見ろ・・」
「意地悪ね、何処なの・・」奥さんが聞かれる。
「言わない、行けば判る・・」内田さんは笑いながら言われた。
こうして三者三様な思いを乗せた車は走って行く・・。


つづく・・・・。

































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−17 ≫

2009/11/03 02:04
 三月二十六日、快晴。
洋介はマンションの隣の内田さんと弁護士事務所に居た。
投資契約を結ぶ為来ている。
内容は既に詰めて在るので時間はそう懸からなかった。
「有難う・・、此れで仲間だな・・、少しの金だが先が楽しみだ・・。
私の年金かな・・、加藤さん宜しく・・」
そう言われて手を握られ、洋介は挨拶を返し、今後とも宜しくと言った。
「如何だね、春だし一度旅行でもしよう」「・・・」
「何、嫌かね・・」「いえ、其れは・・、でも・・」
「仕事は都合がつくだろう・・」「其れは何とでも・・」
「では良いじゃないか、春だぞ・・、行こう・・」「・・・」
洋介は返事が出来ない、其れは何かを感じていたから・・。
旅行にはあの奥さんが同行される筈、其れは如何しても避けたいと・・、
男の感でそう感じていた、これから長い付き合いが始まる。
一億でも投資先の大切な人、其れが今旅行にと誘われ、
洋介は戸惑っていた。
「では場所は任せてくれたまえ、そうだな・・今月末出掛け様か・・」
「え・え・早いですね・・」「良いじゃないか、善は急げだ・・」
笑いながら言われる。
洋介は返す言葉も無く、内田さんの横を歩きながら重苦しい気持ちを
抱いて歩いている。
「私はこれから行く所があるから、此処で別れ様、旅行を楽しみに
しているからね・・」路上で大きな声で言われ、別れる。
「いや〜参った。如何し様・・」頭を抱えて洋介は道で立ち止まっている。
 午後三時、「ウ・ウン・・」其処に携帯電話の音が鳴る。
「はい、加藤ですが・・」「お兄ちゃん、今何処・・」
「アア〜、真央ちゃんか・・、道の上だよ」「馬鹿・・、何処の道よ」
「栄のど真ん中・・」「帰ってよ、早く」「何、用事か・・」「そう、だから早くね」
「はいはい、では戻ります」そう言って電話を切る。
唯一癒される女性、いや女の子真央・・、其れが帰れと言われると従う
自分が可笑しかった。
 地下の駐車場に車を入れると何処から現れたのか車の横に
真央ちゃんが立っている。
「此処は未だ寒いから駄目だぞ・・」「だって・・、何処で待つのよ」
「そうか、今度警備員に言って置くからマンションの入り口の横に部屋が
在るから其処で待ちなさい・・」「嫌よ、そんな所は・・」
「そうか、困ったな・・」「困らないわよ、鍵頂戴・・」
「ええ〜鍵・・か・・」「駄目・・」「良いけど、真央ちゃんが度々来ると困る・・」
「なんで・・」「落ち着かないよ・・」「なんで・・」
まるで幼い子供の問答の様に成っている。
苦笑いしながらエレベ−タ−に二人は乗り込んだ。
 部屋に入ると既に陽光が差し込んで部屋は春を感じる温かさだった。
「もう直、名古屋城の桜が咲くぞ・・」
「そうね、此処からも見えるね。綺麗な桜を見に行こうね」
「行きたいな・・、真央ちゃんと・・」「本当にそう思っているの・・」
「思うとも・・、妹、いや子供かな・・、可愛いから・・」「馬鹿・・」
そんな会話をしながらコ−ヒ−をたてていた。
可憐な真央、唯一心が和む相手、其れに汚れが無い姿、まるで天女が
舞い降りた姿にも見える。
洋介は楽しんで其の凄く整った体を眺めて癒されている。
「お兄ちゃん、お隣のおばさん綺麗ね・・」「そうか・・」
「そうよ、ママも自慢出来るけどおばさんも綺麗な人よ」
「ママは何している,家か・・」何も真央の家庭の事は知らなかった。
「ウウン,お仕事・・.何時も家には居ないから・・、婆やだけ・・」
「へ〜、忙しいんだ」「そうね、忙しそう・・
」少し寂しい顔に成り、そう言った。
「お父さんは・・」「居ない・・、最初から・・」「え・え・・、居ないのか・・」
「知らない,生まれた時からママだけよ・・」「そうか・・」
嫌な事を聞いたと後悔した。
其れから家の事は話さない、話したくないのか真央ちゃんは別の
話題に話が行く。
「今度、大会が在るの・・、見に来てね」「何、部活か・・」
「そうよ、新体操なの・・」「へ〜・・、そうか・・。見たいな・・」
「来てよ、真央センタ−よ」「センタ−・・」「そう、団体の・・」
「へ〜映えるだろうな可愛いから・・」「馬鹿・・」
「教えてくれよ、行くから・・」「ウン、五月よ」「よし、判った。何処だ・・」
「大阪・・」「良いよ、行く・・」そんな会話を楽しんでいた。
ミニスカ−トから食出す長い脚、新体操をする位だから綺麗に整う体,
何もかもが美しく整い、洋介の目を楽しませてくれる。
「真央ちゃんは彼氏は・・」「馬鹿ね、居るわよ」
「へ〜居るんだ・・」「居るわよ、今時居ない方が不潔よ」
「そうなるのか・・、良いな相手は・・、こんな可愛く美しい女の子だもんナ」
「フフッ,そうかな・・、相手はそう見てくれているのかな・・」
「見ているとも、絶対・・」「そうだと嬉しいな・・」
真央ちゃんは其処で可愛い顔を崩して微笑んでいた。
 「買い物しようよ」「え・え・・、買い物・・」
「そうよ、食事するんでしょう・・」「そうだけど、此処では作れないよ」
「何で・・」「道具が無い・・」
「ま〜・・、大層なキッチンが在るのに・・、お兄ちゃん外食なの・・」
「そうなるな・・」「ま〜・・、駄目よ」真央ちゃんは呆れて洋介を見る。
「男は此れだから・・、良いわ、真央、勉強して料理作る」
「良いよ、其れは、面倒くさいから」「駄目、では道具から買いましょうね」
「ええ〜・・、本気か・・」「そうよ、これから来るのに大変、道具が要るわ・・」
「オイオイ,来るのか、此処に・・」「当たり前よ、鍵頂戴ね」
「・・・」洋介は驚いて真央を見た。
先程彼氏が居ると知ったばかり、その子が男の部屋に出入りするなど・・。
「駄目だ、彼氏が変に思うぞ・・」「良いわ、思わせて置けば平気。行くわよ」
いやはや強引な展開に誘われた。
まるで気の強い妹の様に感じながら手を引かれて部屋を出た。
「アッ・・、おばちゃん・・。この間は如何も済みませんでした」
「まあ〜お二人で仲良く手を繋いで・・お出掛け・・」
ドアを開けるとバッタリと隣の奥さんと出くわす。
「はい・・連れられて・・」「微笑ましい事・・」
「おばちゃん、台所道具買いたいの・・、何が要るの・・」
「オヤオヤ、まま事みたいね。何を買うの・・」
「其れが判らないの・・、お鍋でしょう・・其れから・・」
「大変だ、何もかもなの・・」「そうみたいよ、何も無いのですって・・」
「ま〜・・、そうなの・・」奥さんは半分笑いながら言われる。
「では私もついていきましょうか・・」「いや〜嬉しい・・。おばちゃん行こう・・」
「はいはい、待ってね。お荷物置いて来ますからね・・」
奥さんは笑いながら自分の部屋に入られた。
「拙いよ・・」「良いじゃない、おばちゃん良い人みたいだから・・」
「其れはそうだけど・・」洋介は拙い時に出会ったと思い、如何し様かと迷う。
 「お待たせ、行きましょうか・・」「おばちゃん、行こう・・」
今度は奥さんの手を引っ張りエレベ−タ−に向う真央だった。
エレベ−タ−の中で奥さんの目が異様な輝きで洋介を見ておられた。
 三人で国道四十一号線に出て、小牧方面に向かい、
川を渡るとホ−ム−センタ−が左に在る。
以前一度来た事が在るが、洋介には無縁に等しい場所だった。
「ひや〜在る在る・・」大きな構えの店舗、外には植木や花、野菜の苗が並び、
中は大工道具などいろんな物が揃えてある。
「洋介さん、在るのは何・・」
「え・え〜其れがヤカンとドンブリと少しのお皿・・と切れない包丁・・かな・・」
「判ったわ、必要な物だけ揃えましょうね・・」「お・お・お願いします」
恐縮して答える。
 いやはや大騒ぎ、真央ははしゃぎいろんな物を見て隣の奥さんに此れは、
と聞きながら荷車付きの篭に入れて行く。
鍋や幾種類もの皿、箸やホ−ク、スプ−ンに包丁、篭には新所帯かと
疑うほど品物が積み重なれて行く・・。
 一時間懸かり、漸く会計に行くが、其処で大きなダンボ−ル箱二つに
一杯入っていた。
会計も二万七千円余り、洋介は荷車で車まで運んで行く。
 「さ〜、おばちゃん、料理何したら良いの・・」
「え・ええ〜・・、そうね初めだからカレ−は如何・・」
「良いわ、其れにしたいけど・・」「はいはい、買い物をしましょうね・・」
「嬉しい・・」後部座席で奥さんにしがみ付く様に抱き着き喜んでいる。
 ス−パ−でまた買い物をする。
今度は砂糖や醤油、味噌、出汁、塩などまたまた大変・・。
汗だくで洋介は親子の様な二人の後ろから従い、何とか買い物は終えた。
「おばちゃん、有難う。真央一人ではこんなには出来ないわ・・」
「そうね、経験が無いから・・、買い物如何・・」「楽しかった・・」
そんな会話を聞きながらマンションに戻る。
 部屋でも大騒ぎ、真央は奥さんに彼是と質問をして、買って来た道具や
調味料を片付け、奥さんは真央に包丁の使い方や、野菜の処理の仕方など
丁寧に教えておられ、まこと親子其のものだった。
 「いけない・・、洋介さん電話貸してね・・」
奥さんは主人に電話されるのか受話器を持たれた。
「良いわ、此れで落ち着いて教えられる」
奥さんはそう言われて、真央を捕まえてジャガイモのふち取りや油で
最初に下ごしらえをするなど教えている。
カレ−を作る工程を真央はメモを取りながら聞いていた。
洋介は賑やかなキッチンから外れ、ベランダで夕日が落ちるのを眺めてる。
だキッチンからカレ−の匂いがベランダまで来る。
洋介にとって始めての料理が今行われている。
其れも天女と妖艶な人妻、変な気持ちで洋介は自分の部屋ながら
居る場所が無かった。
 午後六時半、漸くキッチンも落ち着き、カレ−の匂いに包まれて洋介は
リビングに一人座っていた。
入り口の呼び鈴が鳴り、洋介が出る。
「ァ・ア・内田さん・・」「佳苗が此処に寄る様に言われて・・」「はい、どうぞ」
内田さんをリビングに招き入れると真央が怪訝そうな顔をする。
「私の主人よ・・、カレ−を一緒に食べ様と・・」
「え・え・あの人が・・旦那さん・・」「おじいちゃんと思ったでしょう・・」
「え・え・いや・・、そう・・、ご挨拶するね」
ソファ−に座る内田さんの前に行き、チョコンと頭を下げて挨拶している。
「可愛い子だ、君があの事件・・、そうか真央ちゃんか、名前も良いな宜しく」
内田さんは笑顔で言われる。
「加藤さん、大変な子を助けたね・・」「え・・・」
「そうだろ、あの子は天使だが、女の子だぞ」「そうですが・・」
「良いな、若い子は・・。俺には男の子二人、女の子が欲しかったんだ・・」
そうキッチンの方向を見ながら言われた。
「お父さん・・、もう出来ますけどお酒・・」「アア〜そうか、持って来ようか・・」
「お願い、グラスもよ、買い忘れたから・・」「良いよ、ワインか・・」
「ソウネ、カレ−だから・・、ビ−ルは此処には売るほど在るから・・」
笑いながら奥さんが言われる。
そうして賑やかな中で漸く食事の用意が整い、四人がテ−ブルについた。
洋介は思わぬ展開で隣の夫婦とまた食事をする事に成っていた。

                    つづく・・・・。
































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−16 ≫

2009/11/03 02:03
 「年は取りたくないな・・、私は最近富にそう感じるよ・・。男は辛いね・・」
内田さんがしみじみと言われる。
「私が未だ元気だった頃足を骨折して入院した時、看護婦だった佳苗、
其れが今の妻だ・・。今はナ−スと呼ぶが当時はバブル絶頂期,私も忙しく
動いていたよ。其れが如何だ今は・・、役職も情けで貰うもの・・、
悲しいけど現実だから・・、華やかな道を歩んで来た者には
相当辛い余生に為ってしまったよ・・」「・・・」洋介は返事が出来なかった。
「糖尿病で妻も抱かれず情け無いよ」「・・・」
「私が愚かだった、こんな年に為ると妻が不憫でな・・」「・・・」
「七十だ、頑張ってもしれている年、其れに糖尿と来たら何おかいわんだ」
「・・・」「妻は未だ四十に為ったばかり、世が世であれば今こそ楽しむ年、
そう思うと不憫でな・・、だが如何する事も・・、先日頑張って挑んだが・・、
結果は惨め・・、悲惨だよ・・」「・・・」
「今は心で手を合わせて妻に済まないと謝る毎日・・、アレガ全てとは
言わないけど・・、相手が未だ若い・・、私の所為で・・、思うと辛いよ・・」
「・・・」ワインを苦そうな顔で口に放り込まれ話される。
「私は将来の事を考えて居るが、妻は笑い飛ばす。為るように為るわ・・、
口癖だよ。救われるがまた一層不甲斐ない我が身を知らされるんだ・・」
「・・・」「もうこの年で穏やかな余生を送りたいと思っているが、
相手は三十も年下の妻、そうも言っておれない・・。どうなるのか罰が
当たったのかね。そうとしか思えない日々だよ。生の体の妻が傍に居て、
肉体が溜息をついているんだ。其の鼓動を聞いても私は・・、
如何もしてやれない、悔しいが現実にそうなのだよ・・」
「・・・」「肉体労働もしたことが無い体、七十ではどうしようもない事、
判ってはいるがね・・。悲しいね・・」
「・・・」最後に溜息と共に言われる。
 「只今・・、ま〜お父さん・・、酔っているのね・・」
「おう〜・・、今日はご機嫌だよ」「そう・・、良かったね・・」
「寝るぞ・・」「はい、用意出来ていますよ」
「そうか、では後はお前が相手しろ・・」「はいはい、お休みなさい」
内田さんは洋介に手を振り廊下に消えられる。
「何時もはアアでは無いのよ。今日は相当ご機嫌・・、洋介さんのお陰ね」
「僕もお世話に成り楽しかったです。此れで僕も失礼します・・」
「え〜、未だ駄目、私も飲みたいから・・」「でも、ご主人が休まれたら・・」
「良いですよ、聞いたでしょう・・。相手は今度は私・・」
そう言われてワインをグラスに注がれて乾杯の素振りをされ飲まれる。
洋介はドキリとする、其れはあの徳田さんと内田さんがダブリ頭に現れた.。
(まさか・・、同じ事に・・)
洋介は頭を振りながら其の思いを打ち消そうとするが、如何しても残る・・。
(まさか・・まさか・・、ありえない・・)
そう思うが欲望が覗いて其の打ち消す思いを反対に増幅させていた。
「洋介さん、貴方結婚は・・」「したいと思いますが中々出来ません・・」
「彼女は・・」「特定ではいません」「そう・・」
ワインを運ぶ手が口に何度も行き、ピッチが早い・・。
 洋介は此の侭では何かが起きると察し・・、止められるのを振り切り
自分の部屋に逃げ込んだ。
時計は午前一時前を指していた。
「ふ〜・・、二の舞か・・。用心しよう・・」
そう思いながらシャワ−を浴びに風呂場に行った。
珍しく湯に浸りたいと思い湯を入れる音が激しく聞える中、
洋介はジャグシ−の浴槽にザブンと音を立てて入る。
「ふ〜・・、良いお湯だ・・」思わず吐いて体を沈める。
「身に詰まされる話だったな・・」
先程の内田さんの男の悲哀の話を聞いて・・、年老いたライオンの嘆きを
目の前で見聞きした。
「俺もやがて其の時が来るな・・」先輩の話を心底感じる洋介だった。
 一方、隣では佳苗が激しく震え泣いている。
何故か涙が溢れ、酒に増幅された欲望が体全身を襲っている。
今まで殺していた、いや宥めて表に出さない様にしていた物が、
どうしてか今噴出して来た。
目の前に若い獣が居たのだ、其れを意識するなと言う程仏様では無い・・。
堪ったマグマは恐ろしいほど威力が在り・・、,其れが今佳苗の思いの全てを
曝け出し慟哭していた。
既に諦めていた事だが、女を封印して来た佳苗にも餌が・・、
其れも美味しそうな餌が・・、何度も頭を振り、其の欲望を打ち消そうと
努力するが消えない・・。
世間、常識、倫理、道徳などの檻に入って生きている身・・、今までは主人の
会合やパ−テイ−に出て,誉れや優越感等で何とかストレスや欲求不満を
誤魔化して身を宥めて来たが、今はそんな晴れやかな機会も無い・・。
柵の檻の中で年老いて行くのが当たり前・・、判ってはいるが・・。
佳苗はそんな位置で今生きているのだ。
 主人を知ったのは佳苗が二十八歳の時、病院で足を骨折して入院、
其の時担当していたのが縁で・・、退院後、怪我の治り具合を検査に来た
主人にお礼だと食事に誘われた。
其れも佳苗一人では無い、三人がその食事会に参加している。
当時主人は五十八歳、中部の経済界では名が知れた人と聞かされている。
中でも同じ職場の先輩が食事会で主人に迫り、端で佳苗は見ていた。
だが酒が入り過ぎて其の先輩が酔い潰れ仕方なく介抱に廻る。
そうして近くのシティ−ホテルに部屋を取って貰い運んだのだ。
其の時もう一人の同僚は家に帰っている。
部屋で主人が心配そうに見守る中、佳苗は先輩をベットに寝かせ何かと
世話をしていた。
すると急に主人が後ろから抱き付いて囁かれる。
「君が好きだ・・」
思いもしない時突然告白される、佳苗は驚いて身を固めるが既に其の時
手が胸を掴んで床に倒されていた・・。
ベットの上では先輩が喘ぐ様に苦しんでいる。
床では佳苗が違う喘ぎをする羽目に成っていた。
声が出せない状況で佳苗は主人に身を任せ、其れが縁で今に成っていた。
大きな屋敷が在るが、其れは長男に譲り、マンションを買い、
主人と佳苗は此処に住む事に成る。
 「遣る瀬無いわ・・アア〜・・」
佳苗は一人ワインを飲んでそう溜息と共に吐いていた。
隣同士で今後・・、佳苗はそんな夢と欲望を抱いて暮す事に成るとは・・、
思いもしなかった。
 もう一つの場所・・、真央は家で思いに耽っている。
「私の白馬童子は少し年かな・・、でも素晴らしい人・・」
乙女の心には洋介がデンと構え座っている。
地獄の世界から救い上げられた身、其れが今はこうして傷も無い体で
いるのは洋介のお陰、全てそう考えていた。
十九の多感な年頃、世間など考えることも無い、考えるのは全て自分の
周りだけ、幼い心に飛び込んだ男、真央は其れを毎日考えて生きている。
其れが唯一今の幸せだと思う様に成っている。
だから如何し様とかは考えられない、術が判らず、ただ想いに更け、
浸っているだけだった。
無論初恋も在った、今は女子大生、其れも女ばかりの大学、
其れがあの星が丘に在る。
今年は三年生に成る、其の部活の集まりに出ていた後、あの忌まわしい
出来事に遭遇してしまったのだ。
其処で助けに入った男、其れが洋介だった。
何度思い直しても洋介の文字が頭から離れない・・。
真央は今は、【洋介お兄ちゃん・・命】とまで思う様に成ってしまう。
其れは乙女心に刻まれた刻印、思うのも事が事だけに当たり前の様に
其の道に入り込んでいた。
「アア〜・・、お兄ちゃん・・」
何度もそう叫んで部屋で寝転び妄想が育って行く・・。
 洋介を取り巻く女性、其れは三者三様、紛れも無く全く違う世界に
住んでいる其々の女性・・。
漸く春が訪れ様としている時期にまた新たな芽生えが二つ、
洋介の立っている傍で芽が出ていた。
春爛漫には少し早いが、其れに遅れまいと芽が生き生きと育つ姿は・・、
洋介自身は知らなかった・・。


               つづく・・・・。












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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−15 ≫

2009/11/02 02:03
 隣の奥さんは甲斐甲斐しく世話をされている。
二度御自分で湯を変えに部屋を出られるが、また寝室に行かれた。
 二十分後,漸くリビングに出て来られソファ−に座られた。
用意していたコ−ヒ−を出して,お礼を言う。
「如何もお世話かけました。助かります・・」「そう・・、可愛い子ね・・」
「・・・」「加藤さんも罪ね・・」
妖しげな雰囲気を持たれている奥さんが意味有り気に言われる。
「え・え・・」「だって未だ子供、いや若いでしょう。幾つ・・未だ十代でしょう」
「そうですが・・」「貴方は幾つですの・・」「三十六歳です・・」
「私と四歳違いね・・。其れにあの子は・・ま〜十七違うわよ。呆れた・・」
「あのう・・、何か勘違いされていません・・」
「勘違い・・、していないわよ。だって冬は無理だけど春、夏秋等は
窓が開いているでしょう。聞こえるのよ、私何時もベランダで聞いているわ。
凄い声・・まるで狼か獣が死に際で泣き叫ぶ声・・、其れも時間が長い・・」
「え・ええ〜、聞いておられるのですか・・」
「聞こえるわよ、半端な叫びでは無いから・・」「・・・」
「罪よ、未だ若い子、そんな子にアソコまで善がらせるなど・・」
「其れは違います。相手はあの子では無いですから・・絶対違います」
「アラッ,そうなの・・、そうか其れで痕が見えないのか・・。あの子のお尻に
解剤を入れながら観察したけど綺麗な所だった。じゃ〜私の勘違いね」
「そ・そ・そうですよ。あの子はそんな関係では無いです」
「そう・・、良かった。私、てっきりそうかと・・、加藤さんを卑下していたわ。
謝ります」「いいえ、他の女を入れている事が判り・・、奥さんに謝ります」
「ま〜嫌だ〜・・。私が勝手に聞いていたの・・、良いのよ其れは・・」
「今度から窓を閉めて・・、いやもうあの人は来ませんから・・」「なんで・・」
「里で再婚されたようで・・、もう僕も来ても入れません・・」
「そうなの・・、複雑ね・・」
他所の家庭に踏み込んで隣の奥さんは些かデバカメの様に思われる。
「今度主人がお話しを聞きたいと願っていますの・・、来て下さる・・」
「はい、其れは・・行きます」
「そう・・、では私は此れで・・、あの子寝ているから・・、起きたら熱を
測ってね・・、三十七度五分以上だったら教えて、病院に連れて行く」
「はい、有難う御座います」何度も頭を下げてお礼を言いながら送る。
 「ふ〜・・、焦った・・」大きく息をしてソファ−に深々と沈んだ。
隣の奥さんにあの時の声を聞かれていた事に驚き慌てる。
 小笠原の姉は相当な声を出していた事は違いない、猛烈な喜びに酔い、
卑猥な言葉と叫びには人に秀でる凄さが在った。
其れも漸く洋介と一緒にはなれないと悟り里の果樹園家に再婚したと聞く。
田舎はあの糸貫の柿で有名な所、其れは隣町だが洋介も小さい頃から
アルバイトで良く手伝っている。
去年の秋、収穫が終わった時期に再婚されたと聞いていた。
「アア〜聞かれているんだ・・」洋介は気が落ちていた。
 午後十一時、寝室から声がする。
「何・・、病院に行こうか・・」「ウウン,大丈夫.おばさんが・・、助かったわ・・」
「そうか、熱は・・」「未だ在るけど体が落ち着いた・・」
「そうか、良かった・・、家には帰れそうか・・」
「其れが・・、今連絡して今日は友達の家で集まり帰れないと連絡した・・」
「え・え〜・・、連絡したのか・・」「さっきね・・」「・・・」
洋介は戸惑う・・、此処で泊まる気でいるのが・・。
「大丈夫か・・」「大丈夫でないから泊まるのよ」「そうか・・」変な会話だった。
何時もの洋介の臭いに充満している寝室が今は違う臭いに覆われている。
 「暑い・・、汗が・・」「エ・・」「シャツ無い・・、着替えたいの・・」
「ァ・在るけど・・」うろたえて探して来る。
「パンツは無いの・・」「在るけど男物だぞ」
「仕方が無いわ、下が何も無いから・・」「そうか、揺るパンだぞ」
「良いわ・・」其れも比較的新しいのを選んで来る。
「汗を拭いて・・」「え・え〜僕がか・・」「だっておばさん居ないから・・」「・・・」
返事も出来ないほど慌てていた。
だが寝ているのは病人、そんな慌てる自分が情けないと思いながら
洗面所に行って湯を桶に入れ、新しいタオルを持って寝室に戻る。
「拭いて・・」一言言われ、洋介は返事も出来ずにフトンを外す。
「本当だ、汗が凄い・・」Tシャツが汗で濡れて肌にこびりついている。
「ウ・ウッ・・」浮かび上がる体、其れも美しい曲線、見事な肢体だった。
背は百六十五センチ位で体重は四十五キロ前後と思われる体・・。
贅肉など無い、鍛えられているのか腰など小さく両手で余る位の細さ、
洋介はこんな芸術品みたいな体を直接見た事が無かった。
 震える手で何とかタオルで汗を拭い取り、男物のパンツをはかせ、
Tシャツを着せ何とか作業を終える。
「有難う・・、喉が渇いた・・」「ウン、何が良い・・」
「牛乳在る・・」「在るよ・・」そう言われてやっと部屋を出る。
「ウへ〜凄い体だ・・」男洋介は頭に残る残像を描いて感嘆していた。
 午後十二時過ぎ、漸く真央ちゃんは眠り、傍で其れを確認して部屋を出る。
リビングで一人ビ−ルを飲みながら・・、何故か悶々とした中で眠られず
ソファ−に座っていた。
 「お兄ちゃん、起きてよ・・」「え・ええ〜誰・・アッ君・・」
「何よ寝ぼけて・・、朝よ、早くシャワ−でも顔でも洗って来て・・」
「大丈夫か・・」「もう元気、おばさんのお陰・・、熱も頭も痛くないわ・・」
「そうか、良かった」「早くね・・、コ−ヒ−沸かしておくから・・」「はいはい・・」
洋介は変な姿の真央を見ていたが其れが様に成っている。
Tシャツ,男物の揺るパン姿、其れが結構良い,体が美しいから何でも似合う。
足が相当長く、洋介の胴長とは桁違いの美しさだった。
慌てて目を擦りながら風呂場にと逃げ込んだ。
 シャワ−を浴び,漸く落ち着きリビングに戻る。
「洗濯したから・・、乾くまで此の侭ね・・」「寒くないか・・」
「暖房が効いているし、此れ結構好きよ」胸を張り、見せていた。
台には卵が焼かれ、良い形では無いが、コ−ヒ−と一緒に食べる。
「お兄ちゃん、こんなところで寝かせて御免ね・・」
「良いんだ、真央ちゃんが元気に成って嬉しいよ」
「そう・・」愛くるしい顔が綻び一段と綺麗と唸った。
「私、夕方まで居るね」「え・ええ〜・・マジ・・」
「そうよ、だって下着も服も洗濯した」「・・・」
こんな子が部屋に居ると洋介は落ち着かない・・。
「僕出掛けるよ」「良いわよ、仕事でしょう・・」
「ウン・・」そんな会話をした。
 午前十時、ほうほうの態で部屋を飛び出し、仕事も無いのに出た。
「ふ〜・・、何てこった。逃げ出すなど・・有り得んわ・・」
車を走らせ充ても無く走る。
若い小娘に翻弄される自分が可笑しく情け無いと思うが・・、
此れも在りかと苦笑いしながら知らずに天白の方向に向っていた。
 「アラッ,珍しいわ、.呼ばないと来ない癖に今日はご自分から・・」
碧さんが笑いながら迎えられる。
「子供は・・」「幼稚園と保育園よ」「そうか、そうだな・・」
大きな家に上がり、仏前で暫く手を合わせて居間に戻る。
「如何したの・・」「何が・・」「可笑しいわよ、顔が・・」「え・え・・、本当・・」
「フフッ,隠せないわね。出来たの彼女・・」
「違いますよ、そんなんじゃない」「何が・・、出来たのは間違い無いのね」
「出来ていません・・」「良いのよ、出来ても私は構わないからね・・。
此れからもこうして来てくれれば良いわ・・」「・・・」
それ以上何も言えない、言えば弁解じみて嫌だった。
何もかも見通される碧さん、洋介は何時もこの人の前では適わない・・。
「今日は良いわよ。久し振りにね・・」「・・・」
其れは何を意味しているかはお互いが判る。
 昼間からおぞましい戦いが始まる、何時もはそうでは無いが今日は
異常に洋介が昂ぶっている。
碧は驚きながら洋介の体にしがみ付いて泣き叫ぶばかり、
何時も此れを望んで日々頑張っている。
その御褒美とばかり満身で味わう碧だった。
 一時間抱き合いその後静かに横たわり余韻を楽しむ碧、
そうして二時過ぎに子供を迎えに行く。
後姿を見送り洋介は此れで良いんだと言い聞かせるが、此処には自分が
居る場所が無い事には既に知っている。
自分の子供でも此処では徳田家の子として育っているのだ・・。
暫くして子供の顔を見ずに家を出る。
 午後四時過ぎ、自分のマンションに戻るが其処でまた驚かされる。
「え・ええ〜入らして居られたんですか・・」
リビングでは真央と隣の奥さんが話しをして居られる。
「心配で顔を出したら・・、この子可愛くて楽しい。私には子供がいないから、
可愛くて仕方が無いの・・」
「お兄ちゃん、買い物をおばさんとして来たからね・・」
「ええ〜・・」「そうよ、二人で楽しくね・・。若返るわ・・」笑いながら言われる。
洋介は面喰い何も言えない状態でソファ−に座る。
「今日は主人も居るし、家で食事会しましょうね」「え、良いです、其れは・・」
「駄目、招待されたのよ。受けるのがエチケット、真央も行く」
「え〜君、帰らないと・・」「帰るわよ、でも参加する」
「そうよ、真央ちゃんが居ないと賑やかには成らないから・・。
主人と洋介さんでは・・ね〜」名前を呼ばれた。
既に真央は洗濯した服を着て、あの姿で無いから其れは安心するが、
隣での食事会とは・・、洋介は心が重たかった。
 夕方女二人は隣の部屋に・・、そうして洋介も呼ばれて内田さんの
部屋に行き、主人といろんな話をしていた。
「ではやはり其の業界はまだまだ続くと・・」
「そうですね、今の経済では当分続きますね」
「そうですか、私も今は暇でね・・。其れで貴方の仕事に興味が在り、
現役時代に反対側で債務処理をしていたから、判るんです」
「そうですね、投売り側と私達の買う側とですね」
「今から少し手を出したいんだが、何せこう見えても世間知らずで・・」
「ええ〜、経済の頂上で居られているんですよ・・」
「其処が問題でな、名ばかりで身が伴わない霞の世界なんだよ。
一人になると何も判らないんだ・・。変だろうが現実だよ」そう言われる。
「其処で頼みが在るが・・、貴方の仕事の中に私の金を入れてくれないか」
「え・っ・・」「いや、少ないが銀行に預けていてもどうにも為らないご時世、
其処で加藤さんにあずかろうと考えていた。金は僅かだが如何だろう・・」
「物件を買われるんですか・・」
「いや、其れは出来ない・・。顔も未だ生きているからな・・、其処で金を
貴方に投資する。此れで如何だろう・・」「・・・」大変な話に為った。
 洋介は今では相当な金を動かしている。
徳田家の金、十二億、自分が得ている金五億を動かして競売物件を
商いしていた。
「では僕が預かるのですか・・」
「そうしてくれないか、利子は銀行に毛が生えた程度で良い・・」「そんな・・」
「駄目か・・」「いいえ、利子が安いですよ。リスクも在ります」
「判っているよ、其れは覚悟している」「では年、一割では・・」
「ええ〜・・、そんなには要らないよ・・。恐ろしい利子だぞ・・」
「いや利益です」「要らない、そんなには・・」内田さんは驚かれている。
「でも其れくらいは・・」「要らないよ、そんなには何も私は出来ないし・・」
「では五分では如何です・・」「五分・・、五百万か・・」
「え・では一億出されるのですか」「そう思っているが少ないかね・・」
「いいえ、少なくは無いですが・・。僕は会社に属していますから・・、
其処で処理しますが・・」「良いですとも、其の方が良い・・」
こうして投資話しが成立する。
 「お話し上手く行きましたの・・」
「おう〜・・、凄いぞ。加藤さんにおんぶに抱っこだ・・」
「そうですの・・、洋介さんお願いね・・」「え・ァ・はい・・何とか頑張ります」
「お兄ちゃん、ガンバ」「馬鹿・・」其処で皆が大笑いする。
 賑やかで和やかな夕食会、無論主役は真央、一人ではしゃぎ、
内田家を華やかにさせていた。
「息子が居るが、今は顔も出さないよ。現役時代は利用されたがな・・、
今は寄り付かないよ」「そんなに大きい方ですか・・」
「前妻の子だからな・・」「そうでしたか・・」
洋介は主人ともっぱら話しているが、真央は奥さんと何かと話し笑い
賑やかだった。
 午後八時過ぎ、奥さんが真央を送る為に部屋を出て行かれる。
手を大袈裟に振り、真央は帰って行った。
「聞いたが相当腕も立つな・・」「え・え〜何をです・・」
「武勇伝を聞いた」「誰から・・」「妻だ、あいつは真央ちゃんから聞いている」
「ええ〜・・、では・・」「そうだ、馴初めもな・・、あの子の操を守ったそうだな、
良い事をされた・・」「参りましたな・・、種がばれているんですか・・」
「聞いたそうだ、心から感謝していると真央ちゃんが言ったと・・」
「そうでしたか・・、ばれていましたか・・」
「世の中繋がりは何処で出来るのか不思議だな・・。こうして隣同士、
これから宜しく頼みますよ」「いいえ、其れは此方が言いたいです」
ワインを飲みながら二人は話をしていた。
内田さんともこうして酒を酌み交わす仲に為れたのも真央のお陰かも・・。
洋介は内田さんの先程の言葉に頷いていた。
奇縁とはこう言うものなのだろうか・・。
酒が廻った体を火照らせて春を呼ぶ風の音を聞いていた。

                 つづく・・・・。
































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−14 ≫

2009/11/01 02:03
 洋介の部屋は十階の東端、地下の駐車場からエレベ−タ−で上がる。
「此処だよ・・」そう言って部屋の鍵を差込ドアを開ける。
女の子は後ろから付いて玄関に入り、立ち止まる。
「如何した・・」「お一人ですか・・」「そうだ、独り者だからな・・」「・・・」
「アハッ、そうか、怖いのか・・。心配は要らないよ、さ〜上がって・・」
女の子は靴を脱いで上がるが、中々動けないで廊下で佇んでいた。
「僕はベランダに出ているよ,そうすれば良いだろう・・」「・・・」
漸く女の子はリビングに入り,辺りを見回していた。
「良いから、早く着なさい、僕は出ているからね・・。お〜其れからシャワ−を
浴びたいなら其処の廊下の先だよ」
「・・・」女の子は買い物袋を提げて風呂場にと向った。
 (ヤレヤレとんだ事に嵌ったな・・)
寒いベランダの長椅子に寝転んで、真向かいに見える美しい名古屋城、
其れがライトの照明で見事に天守閣が浮かんでいる。
何時も見ているが寒い早春の城は格別に美しかった。
煙草を吸いながら寒さには閉口するが、偶には良いかと思いながら
城を眺めていた。
最近出来た名古屋駅のツインタワ−も綺麗に見える。
此処は景色や設備、便利さを集めた最高な場所、其れが気に入り
自分の物にしている。
徳田さんに知り合い早十四年・・、其の徳田さんも亡くなられて久しい・・。
いろんな事が先程の東山動物園で思い出していたが、感慨無量だった・・。
 十五分後、女の子がベランダに来た。
「おじさん・・、有難う。帰るね・・」
「おう〜、良いよ、気い付けてな・・。早く忘れろよ」「有難う・・」
見ると意外と似合う服、われながら見立ては良いと思って見た。
「下着が無いから早く帰るね・・」
「そうか・・、そうだったな・・。風ひくなよ」「はい・・」
女の子はペコリと頭を下げてベランダから出て玄関に向って消えた。
重いドアの音がして,急に静かに成る。
「今時の子か、名前も聞かなかったな、ま〜良いか、助かったんだから・・」
洋介は一抹の寂しさに襲われて、ベランダから部屋に戻り、
ビ−ルを取り出して一気に喉に入れる。
「え・え・・、未だ食事が・・。ま〜此れも良いか・・」
設備が整うマンションでも洋介は自炊をしていない、キッチンは綺麗其のもの
使っていないから・・。
偶に夜食でラ−メンの湯を沸かす程度,豪華な設備が整ったマンションに
住んでいながら外食をしていた。
「可愛い子だったな・・、それにしてもあいつ等許せん・・」
そう思いながら何時もとは違う早いペ−スでビ−ルを飲んでいる。
色々考えさせられる一日だったと・・、洋介は深いソファ−に沈んで
軽い音楽をかけ、聞いていた。
(俺もそろそろ落ち着かなくては・・、年だからな・・)
そんな事を思いながら目を瞑る。
 毎年三月は忙しい日々に追われている。
企業、特に銀行は債務処理に忙しい、数年こんな時期に色んな物件が出る。
工場や会社、家、マンション、別荘、土地等様々だが洋介が手に負える
物件は家やマンションに限られている。
マンションも偶に一棟売りが出るが其れは中々出て来ない・・、
銀行筋からだけ出て来る。
 三月二十日、夕方七時・・。
洋介はそれらの物件を四ヶ所見て廻り、流石に疲れて部屋に戻ろうと車を
地下の駐車場に入れようと自分の場所に車を向ける。
「え・え・何・・」突き当りの自分の駐車スペ−スに何か塊が見える。
「何だ・・、え・アア〜何い〜・・」
其処には蹲る人の様に見え、手前で車を止めて洋介は降りる。
「誰・・だ・・、アア・・あんたは・・」「遅いわよ~、寒いわ・・」
「当たり前だ、何でこんな所で居る」
「待っていたの・・、だってマンションの玄関は入り難いから・・、警備員さんが
不振な顔しているんだもん・・」「そうか、用事か・・」
「酷いわ・・」女の子はむくれた顔して言う。
「寒いから部屋に行こう・・」
洋介はこんな所で待っているとは・・、余りにも寒過ぎる場所、
今でも五度もない様な所だ。
「何時から待っていた・・」「五時過ぎよ、車が無いから未だだと・・」
「そうか、済まん連絡・・アッそうか教えていないもんナ・・」
エレベ−タ−でそんな会話をして部屋に入る。
 部屋に入ると暖房をつけ、女の子が寒そうに震えていた。
「大丈夫か・・、温かいもの出そうね。コ−ヒ−だけど・・」
そう言いながら急いで用意していた。
「何か用事か・・」「ま〜・・、酷い。私はお礼が言いたくて・・」
「この間言ったぞ・・」「名前も教えていないから・・」
「そうだったな・・、其れはお互い様、僕も言っていないよ・・」
コ−ヒ−をサイフォンから入れ、女の子を見た。
 唇が紫色に成っている。
「本当に済まん・・、待っているとは知らないから。でも今日は早い方だぞ・・」
「・・・」女の子はコ−ヒ−カップを両手で掴み、温かみを手で感じていた。
「僕は加藤洋介・・、三十六歳。君のお父さんと余り違わないだろうな・・」
「・・・、私、真央、十九よ・・」「そうか、真央ちゃんか良い名だな・・」
「今日終業式、其れで来た・・」
「え・え・終業式だったんだ・・。でもなんで僕の所に・・」
「だって、終業式に出られるのはおじさん・・、いや洋介さんのお陰よ」
「そうか・・、そう言われれば・・」「でしょう、だから一番に報告に来たの・・」
「有難う、おめでとう・・」
洋介は可憐な女の子の健気な思いに感動していた。
「此れからはこんな無茶をするな・・、注意して行動するんだぞ・・」「・・・」
こんな若い子を相手にするには無理が在る。
今までこんな年の子と話すのは飲み屋以外には無い・・。
説教じみた言葉しか出ない、それ程離れている年だった。
 「寒いのか・・」「ウン、寒い・・、体が熱い・・」「え・ええ〜、では風邪か・・」
「判らないけど体がゾクゾクするわ・・」「ドレドレ・・」
洋介は女の子、いや真央の額に手を遣る。
「ウへ〜・・、本当だ、酷いぞ、病院に行こう・・」「嫌,大丈夫だから・・」
「だって酷い熱だぞ・・」「良いから、座って落ち着いてよ」
「はいはい、畏まりました」其処で真央ちゃんが笑う。
「この間のお金・・」そう言って封筒を渡される。
「良いんだ、そんな事はお金なんか要らないよ」「駄目よ、受けて・・」
「嫌だね、おじさんの気持ちを大事に思うなら仕舞いなさい」「何でよ・・」
「だって僕は良い事をしたと思っている。其れを台無しにしたくないんだ・・」
「何・・、そんな事に浸っているの・・。馬鹿みたい・・」
「そうだな、真央ちゃんにはそう見れるが、僕は其れで満足している」
「そうかな・・、でも嬉しい・・。だったら中の手紙だけ受け取ってね。
今、読んじゃ駄目よ.後で・・」「はいはい、畏まりました」
「まただ〜・・、何よ時代劇みたい・・」「そうか、可笑しいか・・」
そんな会話を久し振りに楽しんでいる洋介だった。
 だが次第に様子が可笑しくなる・・、真央ちゃんの目が可笑しい・・。
「オイ、大丈夫か・・」「横に成りたい・・」
「そうか、では・・、いや拙いよ、ベットは男臭いぞ、其れに汚い・・」
「良いわよ、死にはしないでしょう・・」
「其れはそうだが・・、枕カバ−を変えるからね・・」「早くして・・」
「はいはい・・」洋介は急いでマクラカバ−をとっかえて用意し,
真央ちゃんを寝かせる。
病院にと何度も薦めるが行かないと言い張る。
 部屋には風邪薬も置いていない・・、慌てる洋介だった。
しかし真央ちゃんは汗を額に滲ませ顔も赤く成り出している。
(如何しよう・・・・・、そうだ・・)洋介は早足で部屋を飛び出した。
「済みません・・、夜分、隣の加藤ですが・・」呼び鈴を押して叫んでいた。
「は〜い、只今・・」奥さんがドアを開けられる。
引越しの挨拶程度の知り合いだが、旦那さんとは度々朝一緒が重なり、
顔見知りでは在る。
今は業界を引退されているが、金融業界では名が知れている人だった。
年も生きていれば徳田さんと同い年、多少関わりが在ったと聞いている。
其処の奥さんは碧さんと同じ位の若い人、,始めに挨拶した時驚いた事を
思い出していた。
 「何か・・」「お願いです、風邪薬等が在れば頂けませんか・・」
「ま〜・・、加藤さんが・・」「いえ、僕では無いので・・」
「そう・・、待ってね・・」そう言われて廊下を歩き部屋に戻られる。
 「いや〜、お久し振りですな・・」「アッ、内田さん、ご無沙汰しております・・」
入れ替わり旦那さんが入り口に来られる。
「一度ゆっくりお話しでもと思っていましたが・・、如何です上がりませんか・・」
「いえ、今日は・・」「アッそうか、風邪薬でしたな・・、何方か・・」
「はい、知り合いの子が急に熱を・・」
「そりゃ〜大変、お〜い、お前、診て上げなさい」「いいえ、大丈夫ですから・・」
「何、加藤さんでは無いだろう。あいつは看護婦をしていたんだ。今はそうは
呼ばないそうだが・・、そう、ナ−スだったな,腕は確かだぞ」
 「はい、用意出来ましたわ」「そうか、行って診て上げなさい」
「そう致します。加藤さん行きましょう」「良いんですか・・」
「良いわよ、酷ければ病院を紹介しますから・・」
そう言われて洋介は渋々と部屋に向い入れる。
 「へ〜・・、一人にしては綺麗ね・・」
そう言われながら寝室にと勝手に向われる。
作りが同じ様だから迷わず行かれた。
「ま〜・・、驚いた・・、可愛い子ね・・。おばさん昔看護の仕事をしていたのよ。
診せてね・・大丈夫だから・・」
真央が驚く顔で居るのに奥さんは構わず真央の額に手を遣り、
熱を測っておられる。
「酷い熱、喉は・・、口を開けてね・・」
持ち込まれた箱から・・、小さな懐中電灯みたいな物で真央の口の中に
光を当てて見ておられる。
「喉は未だ大丈夫ね、お薬飲んで・・其れからそうね・・、解熱しようね・・」
テキパキと動かれ薬を飲ませ、洋介に水、と一言言われ其れに従う。
「ま〜、汗が酷いわ。加藤さん下着・・、アッ無いか、ではTシャツ出して・・」
「え・え・はい・・」急いで夏物の箱から二、三枚のシャツを取り出して渡す。
「桶に熱い湯をよ、タオルも多く持って来て・・」
「はい・・」洋介は部屋を走る様に動き用事をこなしていた。
「有難う、加藤さんは部屋を出てね・・、着替えるから・・」
「え・え・・、あ〜はい・・」
リビングのソファ−に沈んで大きく溜息をついていた。
「大丈夫かな・・」不安げに寝室の方を見ながら洋介は落ち着かない・・。

                            つづく・・・・。


















































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−13 ≫

2009/10/31 02:03
 強姦現場は修羅場、暗闇で何も見えないが、車内灯が其の現場を浮かせ、
洋介はもう限度だと決めて、動いた・・。
「エ・エエガッ・・ウウウゲゥッウグウ・・」
左側の男の子が変な声を挙げ・・、半身車内に潜っていた体が急に消えた。
悲鳴に似た叫びに音が消えていたが、洋介の懇親の蹴りが炸裂していた。
直に驚く反対側の男に廻り、其の男が車内から身を出す寸前今度は強かに
頭をドアのガラスに打ち付けられ男が「グゲッ・・」と一声挙げて
地べたにずり落ちる。
「何・・何・・何だ・・」
跨ろうと構えていたリ−ダ−格の男は仰天した顔で・・、
何事が起こっているのか判らないで慌てていた。
 「貴様・・、でろ・・」車外からドスの聞いた声がした。
「誰だ~・・、お前・・」車内から出た男が喚く・・。
「バシッバキッ、ドスバコンべキッ」四度、五度と鈍い音がした。
「ウ・ウ・ウングッ・・」たわいも無く男は腹、足、首に何かを打ち付けられ、
下半身丸出しの姿で・・、抵抗する間も無くドアにしがみ付く様に
ズリズリとすべり落ちる。
そうして余りの痛さに今度は地べたをのた打ち回り、
情け無い悲鳴を挙げ続けて転げている。
「ウギャ〜・・・ウウッ・・ゲ〜・・」
後部座席近くで転んでいた男が攻撃されている。
其れは惨い・・、洋介は情け容赦無く足蹴りを繰り返す。
相手の男は転げて逃げるが其の背中、腿の後ろ、頭、所構わず
足蹴りが襲う・・。
男は海老の様に丸くなり防御するが其れでも見舞われ、
遂に声も出なくなる。
洋介は暗闇で逃げる男の足音を聞いて、其の方向に足元の砂利を
掴んで思いっきり投げ付ける。
「フ・ウ・ン・ギャ〜・・」車の前方で悲鳴がする。
洋介は其処に目掛けて突進し、棒で横殴りする。
「グキッ、バシッ・・」手応えが在る。
男は横殴りされ前のめりで倒れ、其処に又洋介の蹴りが見舞う・・。
しこたま蹴られ、男は悶絶している。
当分は動けないと判断した洋介は急いで自分の車に戻り、
トランクを開けて何かを探して手に持ち戻る。
現場はうめき声がし、男達は冥々が腹や足を抱えて未だ地べたを
転がっていた。
それ程強烈に襲われていたのだ。
 其れを見極め、洋介は男達の車に近寄る。
「怖かったろう、もう大丈夫だからね・・、おじさんは未だ遣る事があるから、
其処で居なさい・・」
そう女の子に声を懸けて、車のライトを点ける。
一瞬に辺りが明るくなる・・、其処には三人の男が冥々の哀れな姿で
転がっていた。
其の散らばる男を引き摺り集め、洋介は又冥々に蹴りをぶち込んだ。
「畜生にも劣る連中だな・・、覚悟しろ」洋介は吼えた。
リ−ダ−の顔を摘み上げ、拳を頬に減り込ませる。
「ウゲッ・・」余りにも強烈な拳骨が減り込んで男の首がガクンと落ちる。
「ようし,貴様ら座れ・・」
首が落ちた男の横に並ばせ自分たちの車を背に座らせる。
「顔が見えたな・・、良くも女の子を泣かせてくれたな・・、此れまでも分も
お見舞いしようかな・・」「ゆゆ許して・・・下さい・・」
か細い震えた声で懇願する男、其の横の男も頷いて懇願していた。
「貴様ら許せん、刑務所で十年以上入れ・・」「そそそれは・・」
「何、嫌か・・。無理だな、女の敵、其れも強姦とは許せない・・。覚悟して
襲って来たんだろう・・」「僕は誘われて・・」
「ほほう・・、では首謀者は・・、コイツか・・」
端で未だ伸びている男を指して言う。
「・・・」「如何した、言えないのか・・。ま・・良い、どうせ同じ罪だ・・」「・・・」
 一人の男の目が光る、其れは憎悪に満ちた目と察する。
「貴様、未だ改心が無いな・・」
言い終わらない内に洋介の蹴りが男の鳩尾に減り込む。
二度、三度と入り、男は隣の男と同じ様に首が落ちて縋り合う・・。
「じっとしていろ・・」洋介は気がある男に命じてポケットからカメラを取り出し、
,其の三人の無様な姿を映していた。
カメラは仕事上持ち歩いている、現場を撮る為に必要な道具、
それを今はこの酷い現場を写していた。
車のナンバ−や冥々の情け無い姿や顔を克明にカメラに収めた。
「ようし、顔は写せたな・・」
未だヒイヒイと喉の音がする虫の息の連中に叫んだ。
「小僧、免許証を出せ、お前の分だけでは無い、こいつらのも出すんだ・・」
一番若い気弱そうな男に命じた。
渋々と従い、三人の財布から免許証が出され渡される。
其れを冥々の男の顔の横に照らし、其れを写真に写す。
住所までが見える程度に大写しして収める。
「此れで終りでは無いぞ・・」
洋介は男達の車を覗き、中から無残な形に変わった女の子の服を・・、
下着を持ち、其れを男に持たせ、写真に収める。
車内の女の子には堪らない屈辱だが、証拠として・・。
ボロボロに去れた白いブラウス,千切られたブラ,引き裂かれたスカ−ト、
パンテ−、毛がフサフサと靡くセ−タ−も無残に千切られている。
それらを持たせ何枚も写真に収める。
 「よし、此れで証拠は出来た。お前らを此れから警察に渡す・・」
「そそ其れだけは・・・」「何、嫌か・・」「はい、お願いします・・」
「出来ないね、今までの女の子の分も在る。許せない・・」
「どうか許して・・」ひ弱い男が泣いて懇願する。
 すると如何した事か洋介が・・。
「ウ・ウ・ウギャアアアア〜ガアアア〜ァ〜・・」
リ−ダ−格の男の右腕を伸びる反対方向に捻じ曲げて・・、
「ボギッ・・」鈍い音がした。
「グゲッ・・、ウガウウウギャッ・・・」転げ周り腕を押さえてのた打ち回る。
「オイ、早く病院に連れて行け,逃げるなよ。後で連絡する。
お前らの行動次第で警察に渡すか考えるぞ・・」
「はい、逃げません。決して・・、では・・」
「良いぞ、こいつを病院に連れて行け、早くしないと変な腕に成るぞ・・」
洋介に言われて男達はのた打ち回る連れを抱えて車に乗り込んだ。
 「お嬢さん、出て来なさい・・」
丸裸、其れも手を縛られている姿で転ぶ様に出る。
奴らの車は直に飛ぶ様に現場を離れた。
「フフッ、当分大人しいだろう・・」「・・・」
女の子は何か言いたいがガムテ−ルが口に、其れに手が縛られている。
「お〜そうだ・・、御免」洋介はガムテ−プを剥がし、縛られている手も解く。
すると女の子は急いで散らばる自分が身に付けていた物を掻き集めて
裸の体に当てている。
暗いから良くは見えないが、白いものが肌に手で押さえられている。
「寒いだろう・・、おじさんの車に来るか・・、何も心配は無いよ。
あの連中とは違うからね・・」
女の子は恐ろしさと寒さに極端に震え、足元がふら付いていた。
 洋介は自分の車に行き、開いているトランクからレインコ−トを取り出して
裸の女の子に渡した。
「早く温まりなさい、車のヒ−タ−を入れるからね・・」
優しく言い、エンジンを懸け、ヒ−タ−を入れる。
女の子は後部座席で身をちじめ、涙を溢している、声すら出ない
恐怖の中でどんな思いで居たのか・・、男の洋介には判らないが、
相当な覚悟が要り、恐怖の極みだったろうと思っていた。
 「家は何処・・、送るよ・・」「・・・」
「ハハッ,おじさんは大丈夫だよ。そんな姿でタクシ−は無理だろう・・」
「・・・」後ろの座席でレインコ−トを確りと身に包み震えている。
「良いよ、車は走るからね・・、方向だけ教えて・・」「西区です・・」
「西区ね、了解・・」
自分が住んでいる区、洋介は驚いたが其れは言わなかった。
此処からは相当な時間が懸かる、西区は名古屋城が在る地区、
此処は星が丘で車でも三十分以上は懸かる場所だった。
「如何して星が丘に・・、西区と離れているが・・、用事で・・」「・・・」
「そうか、聞かないで置こうね。おじさん喋り過ぎだね・・」
苦笑いしながら運転していた。
 八事を過ぎ、千種区も過ぎる頃、漸く落ち着いたのか後ろの女の子は
震えが止まっている。
「西区の何処・・」「城西公園傍です・・」
「アハッ,そうか同じ様な所だね。おじさんは其の公園の北側のマンション
に住んでいるだよ・・」「え・え・ええ〜嘘・・」
「本当だ,あの茶色い十五階建てのマンション・・」
「・・、信じられないわ・・。本当ですか・・」「そうだよ、二年前からね・・」
「・・・」女の子は初めて喋る。
 洋介は二年前、このマンションの一室を競売で落としている。
売るには勿体無いほど良い物件、売り出しは平成のバブル絶頂期
、其れも億ションで有名な物件だったが、競売価格は破格、
三千五百万円で落とす事が出来た。
其処に自分が住んでいる。
「では、近いわ・・。私西側の・・」
「アア〜、豪邸が並ぶ閑静な地域ですね。良い所」洋介は直に判る。
其処は名古屋でも有数の豪邸が並ぶ地域、昔から知られている場所で
名古屋城近くで何もかもが備わっている最高な場所だった。
「では簡単に送れますね・・」「・・・、でも・・」「何か・・」「この格好では・・」
「貴女の家でしょうが・・」「其れが・・、婆やが居るから拙いの・・」
「成る程、格好を見れば驚かれますね」「そう・・、拙い。知られたく無いわ」
「では今回の事は警察には・・」「行けない・・、家が・・」
「そうか・・、そうか・・」二度洋介は言った。
洋介は未だ名前も聞いていないが、こんな時そんな事は聞けない、
相当な心の打撃を受けている状態、洋介は女の子の気持ちを察した。
「では私が何か買い物をしましょうか、着る物を取り合えず買わなくては・・」
「・・・」「そうだ、そうしよう。そうすれば家に何もおもわれずに入れるな・・、
ウン、うんそうしよう」一人でそう決めた。
 車は千種区を抜け中区に入る、ここは全て揃う繁華街が在る、
だが車を入れるとなると限られる。
外に駐車も考えたが、後ろの席には変な姿で女の子が居る。
拙いと考えて走っていた。
「ァ・・、此処は如何です・・」
桜通りの大通りに面して粋なブテックが目に入り、駐車場も横に在る。
「取り合えず、入ってみますね・・」
返事を聞かずに洋介は小さい駐車場に車を入れる。
両方が高いビルで都合が良かった。
 粋なフランス語か店の名前が出ている店に飛び込んだ。
「え・ァ・ああ〜・・」飛び込んだは良いけど、何を買うのか・・、
洋介は頭を掻いて立ち竦む。
「あのう〜・・、何か・・」「え、いえ、何か無いかと・・」「何をお探しですか・・」
若い店員が訝りながら店に相応しない男のお客に聞いていた。
「あのう~・・、贈り物をしたいんだけど・・、男では判らないので・・」
「アア~、そうでしたか・・、ではどんな物を・・」
「其処です、学生で・・、其の・・純朴な物を・・」「純朴・・ですか。例えば・・」
「そうですね・・、セ−タ−は白い物で毛がフサフサとしたもの,ブラウスも
白でひだが付いて・・、其れにスカ−トはミニで茶色とグリ−ンの
大きな格子縞は在りますか・・」
「ま〜・・、特定されますのね。待って下さいね、探します・・」
店員は笑いながら展示棚を見て廻っている。
「此れで如何ですか・・、少し色が違うスカ−トですけど・・」
「良いです、其れで・・」
 汗を掻きながら店を足早に出る。
「ふ〜・・、初めてだ。女の子の品物ばかり・・ふ~・・」
そう言いながら汗を拭い車を動かし、品物を渡し走る。
「あのう・・、靴・・」「え・ええ〜・・、そうか無いか・・。どんなの・・」
「普通のスニ−カ−です・・」「色は・・」「白で・・」「良いよ、何インチ・・」
「二十一・・」「判った・・」洋介は靴屋を探すが、中々見つからず、
中区をウロウロ走り漸く見つけて買い求め車に戻る。
「有難う御座います。後で支払いします。今は・・」
「良いよ、其れは、此れで良いね・・」「良いですけど、何処で着替えるの・・」
「アア〜・・、そうか・・。参ったな~何処か・・」
「こんな姿ではデパ−トにも行けない・・」「そうか、着替えか・・」
洋介は丸裸の女の子を忘れていた。
「良ければおじさんのマンションで着替えるか・・」「・・・」
「嫌なら良いよ、何処でも行くから言いなさい・・」
「良いですけど・・、良いんですか・・」
「良いよ、駐車場は地下で其処からエレベ−タ−で行ける」
「・・・」「如何する・・」「行きます・・」「判った・・」
そうして変な事で女の子を部屋に迎える事に成ってしまう・・。

                       つづく・・・・。













































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−12 ≫

2009/10/30 02:03
            【 パンドラの迷路道に・・・ 】

 思いに耽っていた洋介はその後車の中で転寝をしてしまっていた。
「ウ・ウ〜ン、ええ〜こんな時間・・」腕時計は午後六時過ぎを指している。
既に外は真っ暗、未だ三月の初め、春遠からずだが流石に未だ寒い。
「帰るか・・」東山動植物園前の広場から車は滑る様に道に出る。
この十二年を思い出して洋介は今更ながら人との出会いは奇怪と感じる。
東山動物園は名古屋市の中心から少し離れている。
大通りに差し掛かる交差点で車は信号待ちをする、反対車線は大きな通り、
右手に向うと東名名神高速の名古屋インタ−が直其処に在る。
久し振りに来ていたから馴染の焼肉屋に顔を出す積りで信号を待っている。
 すると大通りに急に中央寄りに競り込んで割り入る無謀な曲がり方で、
インタ−方面から車高の低い車が交差点の中央で洋介が向う方向に・・、
変え様と信号の矢印を待っていた。
(若い奴だな、事故を起こすど・・)
ハンドルを握りながら大きな道の交差点で止まる車を眺めていた。
「エ・エッ・・」洋介の車のライトがまともに其の車を照射していた其の時・・。
驚いたのは確か見た、其れも変な姿、一瞬で定かでは無いが、
後部座席の真ん中に女の子らしい顔が瞬間後ろを見た様な気がした。
其れも顔に何か反射する物が横に帯に成って見えたのだ。
「アレッ・・、消えた・・」洋介は今見たものは何だったんだと訝る時、
後部座席から男の顔が後ろを向いて来た。
同時に左右二つの顔が後ろを振り返る様に見ている。
「確かに女の顔が・・、あれは何・・」
顔を横切る反射の物は何・・、洋介は信号が青に為っているのに
気付かず考えていた。
 慌てて発進して・・、丁度方向変更した其の今時珍しい車高の低い
乗用車の後ろに衝いた。
だが、後部座席からは相変わらず二人の男の頭しか見えない・・。
「見間違いか・・」そう思いながら自分が目指す店に車は近付いていた。
 「え・ええ〜・・、若しかしてアノ光る物は・・、ガムテ−プか・・、
確かに女の子の様に見えたが・・」
前を疾走する車に離されながら、先程の事を思い浮かべている。
「まさか・・、拉致か・・、アノ車怪しい・・。ァ・ァ・アアアア〜・・・、此の先は
霊園が在るぞ・・エッ其れでは・・」
洋介は目当ての店の前を素通りして其の車の後を知らずに追っていた。
(この道は住宅街に入るが其の先は霊園墓地・・、その方に行けば怪しい)
そう決め付けて後を見失わない程度に離れて追った。
この星が丘住宅街も比較的新しい、其の丘の上から反対側は名古屋でも
有名な墓地、半端な広さではない、一万数千以上の墓が据えられている。
だが此処は夕方時間が来れば道は閉鎖される、中には入れない筈だが、
洋介はそう思いながらも間違ってくれと心で願って追走していた。
 「アアア~・・やっぱり・・」
追っていた車は急に右に回り、霊園の侵入口にと入って行く。
「決まりだな・・、如何するか・・」ハンドルを握る手に力が篭る。
曲りくねった昇り道、後をつけるには好都合な道、赤い後ろのライトを
見失わない様に走る。
「遂に入ったな・・」
其の車は大きな門が閉ざされた所で一旦止まるが急転回をして此方に来る。
「拙い・・」洋介は愛車を容赦無く藪に突込ませ辛じて見つからないで済んだ。
既に自分の車のライトは此処に入る前から消している。
 洋介の車のの後ろの道を其の車が元の道に引き返して行く・・。
「戻るのか・・、そうでは無いな・・、横道を探しているな・・」感でそう見た。
遅れて道に戻り、後を衝けようとしたが見失ってしまった。
「ァ・・、拙いぞ・・、何処に入った・・」
辺り一面暗闇、エンジンを切って外に飛び出す。
「ウ・・、何処だ・・・」静寂の中、相手のエンジンの音を耳で探す。
しかし、既に遅い、エンジン音など皆目聞こえない・・。
「仕舞った・・」確実に強姦しようと女を浚い、こんな場所に来るなど
常習者だと決め付ける。
「用心して探そう・・」自分の車に乗ろうとした時・・。
「バタン・・、俺が先だ~・・」「え・・、居た・・」
車の前方の左側から微かにドアの閉まる音がし、男の声が聞こえたのだ。
(ではあの方向だな・・)通り過ぎた時見えた小さな駐車場、其れは工事の
車用に出来ていた様な砂利が敷かれた簡易な広場、
何故か印象に残っていた。
 洋介は車を置いて、静かに現場に忍び寄る。
「お前、後だ。俺の車だぞ、其れに今日は極身、凄い美人だギャ、
俺が楽しんでから廻す・・」男の声が聞こえる。
「ジャンケンしようぜ,今日は俺も先にしたいだぎゃ・・」
「ぬかせ,お前は後,健二を見ろ,俺に逆らわないぞ・・」
「だって・・、上物だ・・」
「だからゆっくり楽しむため此処に来たんだ。時間はタップリ在る。待て・・」
リ−ダ−格か男が喚く様に言っている。
 洋介は剣道で鍛えた腕だがこんな場面には遭遇していない、
相手はどんな男かも暗闇では見えない危険な場所。
暫く隠れて手段を考えていた。
幾らなんでも無謀、暗闇で三人の若者に立ち向かうなど無茶・・、
其れに相手はこんな修羅場に浸っている連中、まともではない奴・・、
洋介は焦る気持ちに不安が過る・・。
「何とか早く・・、ァ・・此れ・・」
広場の入り口に建て掛けてある小さな看板、暗闇で何が書いて在るのかは
判らないが、手頃な看板,其れに打ち込まれている杭が手に持てる大きさの
杭で長さも1・5メ−トル前後だった。
「此れを・・」
洋介は音を立てない様に杭を前後左右に揺らして何とか引っこ抜いた。
「ようし・・」洋介は杭を右手に握り、現場近くに静かに近寄る・・。
 一方、車では・・。
「オイ、暴れるから両足を持て・・」
外で待機していた二人の男に車内から声が飛ぶ。
車内では女の子はガムテ−プを口に貼られ,手は後ろ手に縛られている。
「クッソ〜面どくせ〜・・」ビビリリッビリ、ベリ・・シャヤ−ピチッ・・・。
布の破ける乾いた音が聞こえる。
「健二、スカ−トもだ・・」「ウ・ウ・ウ・グギャ〜アアアア〜ウグッ・・」
女の子の篭った悲鳴が出ている。
「構わない、早くしろ・・」急かされて短いスカ−トが裂ける音が微かにした。
「ようし・・、綺麗な子・・、コイツは凄い体だぞ・・、ウへ〜堪らんがゃ・・」
「はやく、廻してくれや・・」「待て、お前足を確り持っていろ・・」
「良いぞ、ウッへ〜良い体だ・・、健二、この前のブスとは大違いだぞ・・」
「ウン,凄い綺麗だ・・」
三人の男は美しい獲物に気が往き、周りなどの注意は怠っていた。
「よし、遣るぞ・・、健二足を広げろ・・」
「キイイイエ〜イイイイイイイヤアアアアアアア〜ギャ〜・・」
篭りながら凄まじい悲鳴を挙げる女の子の叫びがする。
「ヒヒッ、この胸は堪らんぞ・・」
運転席から跨る様に女の子の上に体を向わせ・・、
乳房を掴みながら吼えていた。
 女の子は足をばたつかせ体を捩り防御するが所詮男三人相手、
逃げ出せる事は出来ないと思っていた。
後の始末がどうなるかが今一番の問題、此の侭放置してくれれば良いが、
後腐れを嫌がり始末されると其れは一番逃れたい事、いろんな事を頭に
浮かべながら女の子は半ば諦めて暴れていた。
 ひ弱な女の子、相手は凶暴な強姦魔,取り合わせが悪過ぎる・・。
鳥肌が立つ相手の指先の感触、胸から下腹にと指が動く、そして遂に・・。
「ウ・ウ・ウギャッ・・ヤヤヤメテ〜・・・ヒギャッ・・」
女の子の断末魔の悲鳴が篭る音で出た・・。
「遣るぞ〜・・、堪らんわ・・」
リ−−ダ−格の男がズボンを下ろしながら足を掴まれて暴れる
女の子の上に跨った。
女の子の悲鳴は益々悲壮感を漂わせ擦れた声が車内から漏れている・・。

                  つづく・・・・。


















































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−11 ≫

2009/10/28 02:03
 平成七年五月、洋介は仕事にも慣れ、競売物件を扱っている。
其れも今ではその道では有名な男に成り、目当ての物件には皆が
挙って競い落札しようとされる。
それ程洋介の目は確かだと思われていた。
安いだけで飛びつくのは危険、落としても中々処分できない物も在る。
競売にさせられた持ち主等が手放したくないからあらゆる手立てをする。
抵当権は元より、質権や転売を試みたり、果ては嫌がらせに悪い人を
居座らせたり、中々綺麗な競売物件など少なかった。
そんな中でも洋介は何とか仕事をこなし、歩合の多額の金を手にしていた。
徳田さんは競売に十五億の金を用意されている。
中には持ちたい物件も出て、今は十億が動かす金額に成っているが、
其れも相当な金額だった。
 一番驚いたのは奥さん、あれから何度も抱き合うが其の都度新しい
発見が出るほど魅力的な体と心だった。
中でも今でも信じられないのが、昨年子供が産まれた。
無論洋介の種、徳田さんは狂喜乱舞され、
跡取りが出来たと手放しで喜ばれる。
洋介は用心していたが最初の日、出してとせがまれた時が出来た日、
後で聞かされる。
今、子供は漸く立ち上がり、可愛い盛り、徳田さんは家に篭りっきりで
仕事は洋介任せ、可愛い男の子を何時も傍に置いて遊んでおられる。
名前も辰一郎と名付けられ奥さんも苦笑いされていた。
 五月十二日、裁判所に居た洋介の携帯に奥さんから電話が来た。
「はい・・」「アア〜・・、洋介さん・・早く来て〜大変・・。家では無いわよ。
国立病院,今、救急車で運ばれて来たの・・、早く来て〜よう〜・・」
最後は泣き声だった。
洋介は驚いて直に向う。
何事・・、でも最近痩せて来られて心配はしていたが・・、倒れたと聞いた
何が原因かが心配だった。
国立病院は裁判所の直近く,昔の名古屋城の一角に立っている。
 急いで受付で聞いて行く・・。
「洋介さん・・、わ〜ア〜・・」泣いて抱きつきしゃがまれる。
「気を確かに、今は・・」「集中治療室よ。急に倒れて・・」
其処までいわれて泣かれる。
「何処が悪いのですか・・」「ガン・・よ。既に四年・・、手術を勧めたが
嫌がられた。覚悟はしていたようよ。痛み止めも自分で病院で貰い・・」
「え・え・え〜前から・・」「そう・・、貴方が家に来る頃からよ・・」
「げ〜え〜・・では・・」
「そう、今考えると将来の為計算していたのね、子供も貴方の事も・・」
「・・・」洋介は呆然として立ち竦む。
自分では出来ない、相当な気構えで無いと・・。
「未だ検査しているの・・、後で話しが在ると・・」「辰一郎は・・」
「ばあやが見ているわ」「そうですか、では医者の話を待ちましょうね・・」
肩を抱いて長椅子に座る。
 二時間後二人は呼ばれて担当の医者が待つ部屋に行く。
「酷いですね、何で早く・・」「其れが嫌がって・・」
「そうですか覚悟されていたんですね」「如何なんですの・・」
「手遅れも酷すぎます。言い難いのですがもはや手が打てないほど広がり、
此処まで成るには相当痛みも在る筈・・」「駄目ですか・・」
「今と成っては覚悟して下さい」冷たくそう言われた。
話は、後二ヶ月くらいだと宣告される。
 恐る恐る病室に顔を出す、都合よく眠っておられ、洋介は其の姿を見て
あの元気な徳田さんの面影は皆無、其処には痩せこけた顔が
病気と闘っていた時間を刻んでいた。
 病状は予想より遥かに進んでいて,一ヵ月後帰らぬ旅に立たれた。
葬式も盛大に執り行われ六月二十六日、家に弁護士が来られる。
「此処に生前御預かりしていたの徳田辰巳さんの遺言書が在ります」
そう言って茶色の大きな封筒がテ−ブルに乗せられる。
「中を読みますよ」弁護士がそう言って開封される。
 「一つ・・・」次々に読まれる内容は洋介も驚く無内容だった。
既に覚悟された事が備に読み取れる遺言書だ。
会社は妻、碧が社長、加藤洋介は専務として会社を切りもみして貰う。
今後も何かにつけて加藤洋介は徳田家の相談を受けて貰う。
洋介に関する遺言は其れだけだった。
 だが弁護士さんから封筒がもう一つ渡される。
奥さんは其れを読んで泣かれている。
洋介に其れを渡され、読む。
「え・ええ〜・・」手紙には切々と奥さんにお礼の言葉が並んでいる、
子供はもう一人、いや二人産んでくれ。
そうして何時までも洋介を大切にしなさい。
だが結婚は認めない、するなら徳田家を出る事、子供には継がせるが,
結婚するなら留めはしないが其処はようく考えて行動しなさい。
洋介は他に結婚して家庭を作る事が最良と思うが,
生涯碧を大事にして貰いたい。
良い女だぞ、其れは君も判っているだろう。
この手紙は洋介にも読ませなさい・・。
最後に有難うと二度書かれていた。
 思いが篭った手紙、初めて徳田さんの本音が見えた。
奥さんとの事は何も最後まで洋介に言われなかった、
凄い人だと今更感じる。
 初七日まで洋介は家に居た。
子供が何事も知らずに人が大勢来る家ではしゃぎ其れを見る
弔問客は涙を流されていた。
「漸く済んだわね・・。有難う洋介さん・・」
「いいえ、何も出来ないで済みません・・」
「いいえ、たくさん頂いているわ、パパの言葉聞いて下さる」
「ええ〜、其れは勿論です」「ではお付き合いも・・」
「奥さんさえ良ければ何時までも・・」
「そう・・、感謝しなくてはね・・。子供如何するの・・」
「造りましょう、遺言の通り・・」「う・う・れしい・・」
 そうして二年半の間二人の可愛い男の子が生まれている。
「強烈な棒だから出来る子は皆男の子ね・・」
笑いながら奥さんに言われた。
其れも今では既に五歳と三歳と二歳のやんちゃな子供に成っている。
お陰であの柔らかい肌は余り抱かせて貰えない。
既に三十九歳に成られ、母親振りが板につかれ、毎日家は大騒ぎで
毎日大変、三人を幼稚園と保育所に送り迎えの日々、碧は追い回される。
けれど洋介の体に抱きつくことは忘れては居ないが・・、
以前より回数は極端に減っていた。
其れは碧の成年と子供の所為・・、仕方が無い事だった。
 今日も午後、徳田家では泣き叫ぶ弟、飛び跳ねる兄、間の弟は無頓着、
そんな中で振り回される碧は汗だくで追い駆け回っていた。

                    つづく・・・・。








































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−10 ≫

2009/10/27 02:12
 お互いが禁断の体を持つ二人、ダムの堰が決壊した男女、止まらない。
互いが未だ食べていない極上の肉、其れが今食べられる悦びを
諸に受けている二人・・。
何の障害も無い、在るのはどうなるのかの期待だけ、柔肌に溺れ様と決めた。
碧は最後まで受けると覚悟していた。
 驚く事に愛撫の前戯は無い、其れは無言の呼吸、
洋介は愛撫は徳田さんに劣る、其れも相当落ちると感じている。
碧は今まで充分愛撫された体だが今は要らないと思っている、
そんなまどろっこしい善がりなど必要が無いほど、(早く来て・・お願い・・、
と何度も心で待ち侘びている。そんな二人は阿吽の呼吸か・・、
既に其の態勢の舞台に立ち、ピンスポットに浮かび上がっている。
 洋介の体が半分上に向く。
「貴方来て・・、待てない・・、殺して・・」
碧が喘ぎながら美しい体を震わせせがむ。
「はい・・、僕も・・」言葉が最後まで言えない・・。
洋介は絶品の裸に跨り碧を見た。
「嬉しい・・、夢では無いわね・・。貴方・・嬉しい」
胸が非常に大きい、小さな体に零れる様に張り付いてる胸が一瞬躍る。
其れを見て洋介は聳える棒を碧の股座に近付ける。
すると碧が其の棒を掴んで気忙しく穴に挿入しようと焦る。
其処で洋介は腰を止め、でかい棒が入り口で止まり、其の棒を小刻みに
動かす碧の手、棒の亀頭はクリトリスや花弁を擦る事に成っていた。
「いや〜ん・・いいい入れて〜よう〜・・」
言いながら気持ちが善いのか腰が浮き、何度も上下しながら棒の
亀頭の味を浴びている。
 次第に音が仕出す、其れも穴の入り口から出る。
棒は怒り狂っている、ギンギンに成った棒は早く入れさせろと暴れている。
碧はじらされて気が狂う、膣の入り口で動く棒を気が失うほど
欲しいと懇願している。
「もう〜・・、嫌や・・、じらさないで〜え〜貴方・・意地悪しないで〜よ〜」
碧は本気で叫び泣いた。
涙が可笑しいほど溢れ、其れには碧自信が驚いていた。
「アッ・・」碧は驚いて声が出た。
洋介が碧の足首を掴んで持ち上げ、碧の体は腰が浮き股を開かれて
足首が洋介の肩に置かれる。
(来る・・来るわ・・)
碧は露な姿にさせられながら心待ちしていた事が起ころうとしていた。
「ウ゛・グウ゛・ウゥ・・・グッギャッ・・」
碧は今まで経験の無い壮絶な衝撃が体を襲い、火花が目に飛んだ。
ゾリゾリ処か、急激に割り込まれ、膣は張り裂けるばかりに広がり、
おまけに花弁もろとも膣の中に減り込んでいる。
自分の花弁がでかい亀頭に引き攣られ穴の中にジジッゾリリッ・・、
と一緒に入って来て・・、限度の千切れる寸前ゾゾリリリッと跳ね戻った。
其の時解き放たれたでかい棒が花弁に制御されていた勢いが
一気に外され・・、思わぬ勢いで中奥まで棒を突進され、
碧は頭が真っ白に成り、其処に花火が炸裂する光景を見た途端
身を海老の様に仰け反らして其の侭ゆっくりと落ちて・・、気を失っていた。
 息が無い体、下腹だけが小刻みに動き穴も連動して痙攣を起している。
(凄いぞ・・絶品だ・・)余韻の痙攣の中で棒の刺激を味わいながら・・、
洋介は遂に目当ての穴に会えたと歓喜していた。
 暫く碧は戻らない、其れはどれだけ衝撃を受けていたかを物語る時間だ。
「ゥ・ゥ・ウッ・・パ〜ア〜・・、ヒエ〜ハイッタ〜オクオクオクウウウヨウウゥ〜
ツカエテイルウウ〜コココワイイイ・・イ・・あなた〜あ〜・・」
碧は目の玉を大きく見開き洋介の股座を見た。
「これこれなの・・、アア〜ウウウウゴカナイデ〜エ〜マダマダヨウ〜・・」
味わうように少し浮いている腰を横に揺らして体が揺れる。
「ウンマ〜何と言う事、根元まで未だなの・・」
「ウン、あと少し・・、支えるから・・」「ま〜、子宮が壊れるわよ・・」
呆れた顔で言われる。
棒は相当食い込んでいる、碧には判る、誰も踏み入っていない奥の部分に
亀頭がデンと据わっているのが判る。
「貴方、どれだけ持つの・・」其れが一番聞きたかった。
「相手次第です。何とか・・」「ま〜・・、恐ろしい・・」
いやはや、棒を穴に咥えた侭話している。
「壁が悲鳴挙げてるわ、競りこまれた化け物に・・アア〜碧最高よ・・、
マダマダよ、心構えが要るわ・・。未だ・・え・え・いや・あ・ああ・・・・・、
ウ・ううん・ウゲッいいいいいいやアアアア〜動いた動いた動いたア〜
来てきて動いてソコソコハ駄目駄目〜カカカンジルカララア゛ア゛ア゛ア゛〜
ウ゛ガッ・・・、ウウウウウゲ〜・・エ〜・・・」
洋介は足首を持ったまま突き入れる棒、其れが足を上下させ腰は
浮いたまま上下に動かされ、其処にアノ大きな棒が出し入れされる。
碧には堪ったものでは無い、物凄い衝撃を諸に浴びてイガリ挙げ、
果ては激しい動きに尻が緩んで屁が出る。
恥かしさと歓喜に全てが狂う。
碧は頭を強烈に振り、声は断末魔そのもので、恐怖と悦楽が混り
来て襲われていた。
 予想より遥かに破壊力が在る、受ける碧は泣きじゃくり喘ぐ姿を自分でも
呆れ慄く、其れが今の歓喜を表せていると思うと又一層激しくのた打ち回る。
碧自信が呆れるほど向え飛び切り、戻され又・・、何度も往復する
天国えの階段・・、碧はこれほど味わえるのかと我が身を疑った。
 其の程度では済まない。
今度は抱き抱えられ歩かれ、其れも棒が梃子になり軋む。
碧は泣き叫ぶ力も出ないほど可愛がられていた。
オシッコも出たが既に其の時は恥かしさも遠慮も糞も無かった。
髪を振り乱して己の息をしようと懸命、未曾有の極楽と地獄を
味わっていたのだ。
 漸くベットに放り投げられた時は既に体はヨレヨレ変な形で伸びている。
朦朧とする中で碧は幾度跳び切ったか計算しているが七度目までは
確かに数えていた・・、其の先は数えられない酷さ、気を失い直に戻され又、
何度も泣き叫ぶ自分の悲鳴は覚えていた。
体を摩られ泣く碧、其処には女の悦びを一杯浴びた体、ネットリした肌は
もっと粘っこく成っていた。
 「こ・わ・か・つ・た・。す・ご・い・わ・・・・」其の言葉が全てを語る。
時間を碧は見て又驚く、四十分抱かれていたのだ。
呆れるほど長い、それほど自分も受けていたことに感動している。
「貴方喉が痛い・・何か飲みたいわ・・」甘えた声で言われる。
ビ−ルを飲ませ、手が離れない魅力の体を洋介は何時までも撫でていた。
「フ〜・・、美味しい・・。貴方飲ませて上げる」
口移しで生温かいビ−ルを洋介は飲んだ。
「今日は最初よ、最後までして、死んでも頑張るから出して・・」
「え・え・拙いですよ」「いいの、今日は安全だから・・、欲しいの・・、
あの感触が最後の幕、私の舞台の緞帳よ」
 其の言葉がいけなかった・・。
碧は辞めて止めてと泣き叫ぶが洋介は容赦しない、其れも呼吸を見計らい、
碧が大きく息を吐いた時に洋介の腰が猛烈に動き、碧はヒヒ〜とかすれた
声だけが出る。
息を吸う時は身構えや筋肉が体を守るが息を吐くときは無防備、
其れをつかれると女は簡単に飛ぶ、壮絶に攻撃され碧は使い物に
為らなくなり、洋介は頃合とばかり,最後の連突きをしながら出すと叫ぶ。
聞いた碧は振り絞る声で来て〜と一言吐いて悶絶する。
極端に体が痙攣を起し、其れが洋介が果てる棒に刺激を与え、
最高な気持ちで中に果てる事が出来た。
一時間半、二人は繋がり抱き合い善がり挙げていた。
 夜中午前二時、漸く部屋は静かに成り、お互いの荒い息のみが
聞こえていた。
だけど其れで終りでは無かった。
止せば良いのに碧はアノでかい棒ににしゃぶりついて嘗め回し
洋介のアナルまで責める。
其れが災いして又挑まれ、泣き叫んでやめてと懇願する始末、
等々外が白ける頃まで四度挑まれ・・、碧は屍骸の抜け殻の様に
横たわり虫の息をしている。
度重なる責めにアソコは痺れ感触が無い,化け物の摩擦が酷かったのだ、
目を瞑り碧は人知れず泣いていた。
(パパ有難う、死ぬまで傍に居るからね・・)
そう思うとし安らかに眠りにつけた。
 「ママ〜、酷い姿ね・・。奥様は当分起せないわね。洋介様、
お風呂をどうぞ・・、ご主人様がお待ちですよ」「え・ア・はい・只今・・」
婆や二起され、飛び起きてシャワ−を浴びて食堂に顔を出す。
 「お早う、食べようか・・」
長い間待たれたのか、煙草の吸殻が数本在った。
「すみません待たせて・・」「良いよ、食べよう」
そう言われて食事を始めるが、奥さんを抱いた身、何か申し訳ない
気持ちで食事が喉を通らない・・。
「いいから、食べなさい」言われて無理やり口に押し込む。
「後で仕事の話をしようか・・」「はい・・」
洋介は何も他に言われないのが怖かった。
 漸く食事を終えて、居間に移り、仕事の話をされだされる。
「裁判所や銀行が相手、無論入札が主だが、其の前に物件の調査が
一番大切、どれくらいで買ってどれくらいで売れる。期間や経費等も
考えなくては成らないぞ・・。今日は三件渡すから調べてくれ、
其れと銀行には電話しておくから顔を出しなさい・・」
其れから必要な事を言われ、洋介は聞きながらメモをした。
「何時ごろ結果を・・」「二件は早い方が良い、入札だからな・・」
そう言われる。
 昼前、失礼をすると挨拶し屋敷を出るが、使えとBMWの車を宛がわれる。
奥さんは未だおきて居られないのか顔は見なかった。
 午前十一時、其の車で屋敷内を出た。
「フ〜・・、徳田さん夕べの事何も言われなかったぞ・・。俺には出来ない
芸当だな・・、たいした人だ・・」
車の中でそう言いながら軽やかなエンジン音に乗って・・、
車は目的の物件にと走る。

                つづく・・・・。






















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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−9 ≫

2009/10/26 02:03
 「変な夫婦と思っているでしょう・・」「はい、其れは・・」
「そうよね、可笑しいわね・・」「そうです・・」
「でも此れには色々と訳が在るのよ・・」「どんな・・」
「全ては言えないけど・・、パパは相当考えていたようよ。私は此の侭で
良いと諦めていたわ・・、でもパパにはそうでは無かった・・。
不憫と思ったのか行き成りこの事を昨日話して来たの・・。驚いたわ・・、
本当よ。パパがそんな事を言い出すとは夢にも思わなかったから・・。
嫌がる私に最後は命令だと言い張っているの・・、可笑しいくらい
真面目な目で言われたわ・・」「・・・」
「私がパパに抱かれたのが二十四歳、パパが五十七歳かな・・、
今は六十六歳に成るわね、悲しいけど年の差は詰められない・・。
其れに今回の経済の酷い変わり様が頭を悩ましていたようよ、其れも
加わり一気に窶れ体力も落ちて来た。其れは目に見える速度でよ。
でも仕方が無いとあきらめていた、懸命に愛撫され終わる。
道具も使われたわ・・、でも・・」其処で酒を煽られ話しが途切れる。
「私は今三十四歳、盛りよ。相手は・・段々とあの悦びが遠ざかるの・・、
手が届かない所に行った・・。でも愛している可笑しいくらいに、
今となって女は可笑しな動物ね・・、我慢している積りが本音は
そうではないの・・。知らされて泣いたわ・・、此の侭終わるのかと・・、
其れはパパも同じ考えだったようよ。可愛い妻が不憫と昨日言われた。
私は違うと言ったけど・・、内心では如何かな・・。愛とセックスは同居して
いないようね,今やっと判るの・・。悲しいけどそうみたい・・」
そう話しておられる。
「夫婦とは何・・、別にセックスだけで結ばれているわけでは無いわね。
そうよそうなのよ、だけど時々其れが違うと心が叫ぶの・・、貴方には
判らないでしょうね・・。女は全てに貪欲、其れを抑える気力が有る人は
まともな道を歩かれる。私は・・如何かな・・、歩いていた積りが・・、
パパは其れを見抜いているのよ。今回仕事を一緒にしたいと言われて
驚いたわ。だって六年前見たアノ棒よ,其れが傍にうろうろするのよ、
体が震えたわ・・。するとパパがお前は其れを入れて味わえ、
俺はあいつの頭を貰う・・。そう言ったのよ・・、驚いたわ。
如何言う意味よ、と聞いた。
すると、『あいつは長い間見て来たが、道を自分から逸らさず頑張っている、
其れに体力が在るし、裏切らない奴だ。俺は洋介を懐に入れる、
仕事も今後あいつが主で動く筈だ。俺は其れを見て行きたいんだ。
ならお前も其れに従い歩け、無論抱いて貰い味わうんだ。俺は其れが
良いと漸く心が決まった、外ではするな、此処でしろ、
良いな其れはやくそくだぞ』最後にそう言われた、でも私は嫌だと言ったの。
だって同じ屋根の下にパパが居るのよ、嫌だわよ。でもパパはそれだから
良いと言われた。可笑しいでしょう、でも本当の話よ・・」長い話だった。
 洋介は徳田さんの気持ちが判らない、だが結局愛する妻を男に
宛がう事は違いない。
其れがどんな思いで決められたのか・・、
若い洋介には到底理解出来ない部分、未だ信じられないで居た。
「お嫌なの・・」「いえ、余りにも思いもしない事・・」
「そうね、私も今はドキドキよ。可笑しいわね、宛がわれた二人ね・・」
そう言われる。
「僕本当に今回の仕事受けても良いんでしょうか・・」
「其れは良いじゃない、パパが望んでいる事よ。頑張って・・」
「ですが、奥さんとの事・・、拙いと思いますが・・」
「そうね、拙いわ。でも私思ったの、この結果がパパには読めていたと・・」
「読めた・・」「そうよ、私の心を見透かされているわ」
「・・・」「貴方が仕事を組まれると度々会うわね・・。すると私・・、
考えたら怖いくらいに成るの・・。だって若い化け物が傍に居るのよ。
何時か抱かれたいと思う女が私の中に潜んでいるのがパパには見えたの。
ならば公認でと考えたのかしら・・。私にはそうとしか思えないわよ・・」
「・・・」「無論条件が揃い過ぎている。衰える体、其れに糖尿病と合併症,
経済の落ち込み全て重なっているの・・、男の決断ね、其処がパパの
凄い所よ。誰にも出来ないくらい凄い・・」
「・・・」其れは在ると無言で洋介は頷いていた。
「だからそうですかとは従わないの・・、女の操の抵抗ね・・」「えっ・・」
「だってシナリオ通りとは嫌だわ、私でも心が在る。同じ美味しい料理でも
自分が食べたいと思うときが最高に美味しく食べられるわね。
私、其れがしたいの、今後何時でも会えるし、機会は在るわ、
今日は敷かれたレ−ルの上に二人は居るのよ。悔しいじゃない
、パパの思う通りに動くのは・・」
「・・・」「私のせめてもの抵抗よ」女とは解せない動物だと洋介は思った。
「だから今日は抱いて寝てね。襲わないでよ・・」「え・ア・はい・・」
可笑しな約束をさせられた。
 一緒にベットに入り横に成る。
「ガウン脱ごうね・・」言われて洋介は従う。
其処には売れた裸が在り、洋介の体に当たっていた。
(うへ〜・・、なんて肌だ・・、お餅の衝き立てだぞ・・、其れも粉を塗して
いない様なムチムチとする肌触り,しかも減り込ませる様な柔肌だ・・)
無論直接には触ってはいないが肘に当たる感触は紛れも無い
珍しい肌だと感じていた。
洋介は里の同級生の姉とはまるで違う女性の肌に興奮を覚える。
 だが奥さんは動かれず上を向かれている。
明かりは未だ消されていない、洋介は静かな中で息をするが何故か
其の息が大きい音で聞こえていた。
「貴方、此れから宜しくね・・」「え・え・はい・・」
何を意味するかは大人、返事をしながら心臓が暴れていた。
「此れも有りね、私、最高に幸せな女ね・・」
「・・・」「もう此れで当分女を隠そうとしていたの・・、でも思わない事に
パパが・・、貴方を連れて来て・・、アア〜如何しましょう・・」
大きく溜息をつかれている。
 暫く静寂で部屋に異様な空気が漂う中、洋介は体を固めて耐えていた。
碧は堪ったものでは無い,横に夢にまで現れた棒の持ち主が居る。
其れにパパが抱かれろと言われている。
胸が躍り息が苦しい中で相当耐えていたが・・、我慢のダムの決壊が・・、
溢れる欲情に溺れていた。
「貴方・・」小さな声で言うと体の向きを洋介に向けられ抱き着かれた。
「此の侭此の侭・・よ・・」言いながら括れた腰が動き、大きな相手の棒に
自分の恥毛が当たり、碧はゾクゾクと体の中から何かが外に出たがる、
其れは何かは碧には判らないが、異様に其のこみ上げる熱いものを
感じて縋りついていた。
筋骨隆々の体にしがみ付いて息が出来なく喘ぐ。
こんなことは生まれて初めて・・、ホステス時代には幾人者人に抱かれ、
果ては究極の悦びを与えてくれたパパ,でも今は未知の世界にと
憧れる化け物、其処に違いが在った。
金、仕事上、愛で抱かれて来た碧、今回はどれにも当て嵌まらない
シュチュエ−ション、在るのは動物の欲情のみ、其れが碧を狂わせて行く。
横から洋介にしがみ付く碧、其の体は硬く温かい、腹は二段に割れている。
そんな体を碧の手が這う、震える指先が硬い筋肉を確かめる様に動いた。
(パパ有難う・・、碧を思っていてくれるのね・・)
洋介にすがり付いて心が叫んでいた。
 (ア・ア・・ア・・)遂に洋介が堪らず動く、其れも碧の唇にキスをしながら
掴んだ胸の感触は驚愕其のもの・・、とんでもない極上の物体だった。
何処までも手を受け入れ沈ませ、其れに跳ね返る様な弾力性、
ネチッとした肌が其れを倍増させている。
掌を滑らすと肌が張り付き動き難い、それほどネットリした肌,
洋介は其の小高い山に顔を埋めたくなっていた。
「奥さん・・」唇を離して其の欲望の山に突進する。
(うわ〜最高・・・凄いぞ・・)
洋介は顔の皮膚にへばりつく心地は始めて味わう極味
、顔を横に振りながら埋まり続ける。
柔らかなしっとりした肌が顔の皮膚を覆い、嬉しくて体が小刻みに震えて・・。
その胸に埋まる洋介の頭を撫でながら・・、碧は仰け反る様に頭を上に
ずらして体を持ち上げ碧も震えていた。
こんな最高な相手同士、此れから行く先の道でも最高な道を二人は
歩いて行くのだろう・・。
浮いた腰、其れも極端に小さな腰を洋介は手で抱き、顔は未だ胸の中、
お互いが始まる事の凄さを感じつつ気が昇って行くのが確認出来ていた。
洋介は男、其れも尊敬する徳田さんの奥さんを抱こうとしている。
今更遠慮は失礼と、都合の良い解釈をし、凄肌に顔を埋めて擦り付けた。

                       つづく・・・・。

























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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−8 ≫

2009/10/25 02:05
 天白区は比較的新しい住宅地、小山や沼を埋め立てて新しく住宅街を
切り開いた土地、多くの土地成金を生み出した所でも在る。
なだらかな斜面は皆開発されて数え切れないほどの家が立ち並ぶ、
新興住宅地だ。
無論元々部落は在ったが、今は新しい住人が数倍に膨れ上がって
相当な街に変貌している。
此処は名古屋の車の試験場で古くから有名な所でも在る。
 タクシ−はそんな新興の住宅とは反対側の小高い丘に向かい走る。
すると丘の上に白壁が限り無く続く豪邸が目の前に迫る。
タクシ−は其の白壁の門を潜り中に入るが・・、中々玄関までには時間が
懸かるほど広く大きな屋敷、見えた屋根は和風で重厚な感じがする。
無論夜中だから月明かりでしか見えないが、豪邸とは判る。
 半円の玄関前の道、いや車引きの駐車場にタクシ−は止まった。
「お帰りなさい・・。ま〜久し振りね・・。元気そうだわね・・」
「アア・・、奥さんお久し振りです・・」
六年前、伊勢鳥羽で会った美しい奥さん、忘れもしない人、
自分に愛撫の極意を教える為徳田さんに愛撫されている姿が
脳裏に焼付いている。
その人が六年経つが当時より女性らしく成られ、落ち着いた雰囲気を
醸し出されていた。
「どうぞ・・、入って・・」徳田さんに従い家の玄関を入るが、身が竦んだ。
家の中の豪壮さ、重厚な造り、建築設計士なら生涯一度でも手懸けたい
ほどの贅沢で理想の日本家屋、仕事柄直に判る。
居間に案内され、目を見張る全てに驚嘆しながら見ていた。
「座れ・・、後でゆっくり見ろ・・」徳田さんが言われる。
其処にお手伝いさんか、おばあさんが来て、テ−ブルに
ワインと酒と御摘みが出される。
 其れを飲みながら徳田さんは徐に話を切り出され出す。
「如何だ、俺の新しい仕事に加わらんか、いや手伝って欲しい」
行き成り言われた。
「何でしょうか、其の仕事とは・・」「そう・・、今までとは違わないが、
今度は専門の目利きが要るんだ」「・・・」
「俺の友人が薦めてくれた、世間に褒められた仕事では無いが、
必要な仕事でも在る」変な言い方で話をされ出す。
「実はこの不景気が何時まで続くか検討がつかないほど酷い・・、
其処で異常に多くなった物を買う・・」「買う・・」
「詰り税金の差し押さえや、銀行の抵当流れの物件、競売物件だよ」
「ぁ・アア〜聞いた事が在ります」
「其れが今増えて来ている。まだまだ増えるぞ。家やビル、工場、土地、
と多彩だ、其の中で間に合う物を見つけ競り落とすんだ。
其れを加工や装飾をして売る。持つのも良い・・」「成る程・・」
「中には手に余る物件も在るが、其れは手を付けない・・。其処で君の
仕事も出るし、今後俺の右腕になって欲しいんだ・・」「・・・」
洋介は行成り言われ返事が出来ないが、言われた事は良く理解出来た。
「今日も銀行から泣いて頼まれた物件が在るが、其れが何と相当安い
、安いと一言で言えないほど破格なんだ。ビルだが、
若し君が興味があれば調べてくれ、目を養う意味でも格好の物件と思う」
そう言われた。
「僕で足りますか・・」「いや、其れは経験だよ。今後幾つも出る、
其処で目を養いこの仕事をして欲しい・・」「・・・」
「俺は他の同業者とは違い今回のバブル崩壊の被害は最小で済んでいる。
無論塩漬けの土地も在るが仕方ないから寝かせる」そうも言われる。
「如何だね・・」「はい、勉強します」「そうか、良かった・・」
安堵をされたのか顔が綻びる。
既に六十六歳、若干頬が扱け老けられている様に見られた。
「俺には子供が居ない、今後も同じだ・・。仕事もソコソコと思っていたが、
そうも言っておれないんだ・・」
何が言いたいのか計り兼ねるが、老後の事を言われていると解釈する。
「楓もあの通り、水商売から上がるがあいつは悔しいだろうな・・、
あの気性だから・・。でも入る家は相当な資産家で有名な金貸しで老人だ。
辛抱すれば全て手に入る立場だ、これからは楓の気持ち次第。
あいつなら遣りこなせるわ・・」苦笑いされて言われる。
世の中周り舞台で今は世界が暗転の場面、そうと思うしかないほど
酷く冷えた今だった。
知り合いの楓さんも舞台を変え現れるのかと感慨無量だった。
 「では明日の朝、物件書類を渡す。俺は疲れた風呂に入り寝る」
そう告げられて立ち上がり部屋を出て行かれる。
「御免なさいね、最近は何時もこうなのよ。疲れが溜まっているのね」
代わりに現れた奥さんが言われる。
洋介は頷くだけで言葉が出ない、鳥羽の夜の豪快な姿を見ているから・・。
「貴方、彼女は・・」「居ません」「ま〜・・、如何されているの、化け物を・・」
「え・え〜・・、アア〜ソコソコに処理しています」
「そう、安心した・・」そう言われる。
三十四歳に成られるが、益々磨きが懸けられているのか・・、
美しく妖艶な姿に成られている。
奥さんは楓さんと違い受身に思える、其れは何故か洋介は感じていた。
「楓は辛いけどその方が良いのよ。何時までもあんな道で頑張るのも
考えものよ。家に入り仕切るのも楓には絶好の場所、あの子なら直に
実権を握るわ・・。悲しいけど女を当分捨てる覚悟は要るわね・・」
そう言われる。
 「おい、洋介君、風呂に入りなさい」「え・ええ〜、僕帰りますから・・」
「いやここで泊まれ、其の積りで連れて来た」「・・・」
言い方に逆らえない程重い声だった。
 仕方なく従い大きな風呂場にと行く。
「ウへ〜豪華ダ・・」サウナ付,浴槽は広く寝られるほどの大きさ、
其れにジャクシ−風呂,別に総ガラス張りのシャワ−ル−ム,
至れり尽くせりの浴場だった。
「フ〜・・最高だ・・」洋介は泡が出る浴槽に浸かり声が出た。
(こんな生活も有るんだな・・)感心しながら湯に浸っている。
 「湯加減は如何ですか・・。調整出来ますからね・・」
「ギャッ・・ア・ア・アアアア〜・・」風呂場に奥さんが来られた。
其れも驚愕するほど洋介は目を疑う、何と奥さんも裸、
目が眩しくて壊れるかと思う美形に何も付けずに入られた。
「お・お・奥さん・・。拙いですよ・・」「ま〜、追い出すの・・、主人の命令よ」
「ええ〜・・、嘘でしょう・・」「馬鹿ね、嘘など言えますか、こんな姿で・・」
「・・・」美しく均整のとれた肢体,其れも白く輝く肌、腰は括れ理想の姿、
忘れもしないあの時の裸が今磨かれて一層綺麗な体を惜しげも無く
晒され現れた。
「拙いです・・」「良いのよ、洗うから出て・・ね・・」
用意されながら優しく言われる。
「出ません・・僕・・」「フフッ、相変わらず純情ね、駄々っ子さん出て・・」
手招きされる。
「嫌です・・」「そう、嫌なの・・、では仕方が無い、私も入るね・・」
「ええ〜・・、僕出ます・・」言い終らない内に勢い良く飛び込む様に入り、
其の勢いで洋介の体にしがみ付いて湯に沈まれる。
「フ〜・・、良い湯加減だわ・・」
慌てる様子など微塵も無い、役者が相当上だと舌を巻いた。
「徳田さんが・・」「馬鹿ね、言い出しはあの人よ。私は嫌だと拒んだわ・・、
だって凄いアソコを見ているから・・」「・・・」
「でも、入れと一言よ」「何でです、愛しておられえる人ですよ」
「そうね、愛されている。幸せよ、でも・・」「でも・・」
「一年半以上も抱かれていないわ・・」「ええ〜・・嘘でしょう・・」
「本当よ、あの人糖尿と別に・・」「別に・・、なんです・・」
「此れは言えない、主人も知らないから・・」「・・・」
洋介はそれ以上聞けない程奥さんの顔は歪んでいた。
 「アア〜・・、成長しているわ・・」「ぁ・アアッ・・おお・・く・さ・・・ん・・」
洋介の股座に手を這わせ棒が握られる。
「鳥羽で欲しかった・・」其の言葉が洋介を舞い上がらせる。
既に棒は本人の思いとは裏腹に聳え立ち、湯の中でナマコの化け物の
様に見え、其れに奥さんの両手が包む様に充てがわれていた。
「奥さん・・、拙いです・・」「何が、ホラッ,元気よ」
「其れが拙いと・・」「ま〜、贅沢ね。女が憧れ恋焦がれる物よ・・」
洋介は泡が吹き出る中で奥さんの手技に身を捩じらせていた。
「奥さん徳田さんが・・」「良いわよ、承知だから・・」
「そんな・・」何を言っても駄目・・、洋介は心地良い感触の中で恥かしさと
申し訳無さが混じり複雑な思いだった。
目の前には豊かな胸が泡に踊らされピンクの乳房が見え隠れして,
其の光景が一段と洋介の心臓を暴れさす。
 「腰を浮かして・・」言われると直に持ち上げ奥さんの顔が・・。
「ア・アアアアアア〜・・・・・・奥さん・・・」
でかい棒が奥さんの口に咥えられ、棒の付け根には手ががっしりと掴まれ
頭が動き出す。
世に言う潜望鏡、其れを奥さんは躊躇いも無くされる。
「ア・ア・アオクサン・・スゴイ・・イイイイイイイ・・・・・」
溜まらず洋介は奥さんの頭をい掴んで吼えた。
ジャクシ−の泡の弾ける音にチュバズボッチュルッと卑猥な音も混じっている。
洋介は思わず湯の中で揺れる乳房を掴んでいた。
其れは至極当たり前、男がこんな場面では仕方が無い、美しく柔らかい乳房、
驚く事に柔らかいだけでは無い、弾力性も充分在るし、肌が何と餅肌、
吸い付く様な感触が洋介を有頂天にさせた。
奥さんの肌はねちっこく指に絡み、其れは経験の無い肌の感触だった。
 暫く奥さんは楽しまれ、顔を挙げてウインクされる。
「今後とも宜しくね」「え・ええ〜・・」洋介は言われる意味が解せなく、
其れにウインクが強烈に襲い、気が舞い上がっていた。
「出ましょうね・・、洗わないのね・・」「はい、結構です」
「では上がりましょう」
手を引っ張られ上がると脱衣場にバスガウンが置かれている。
体を丁寧に拭かれ、ガウン一枚を羽織られお尻をポンと叩かれる。
「僕の服は・・」「下着は今洗っているの・・、其の侭で行こう・・」
呆れる顔に手が伸びて頬を抓られる。
悪戯っぽい顔で奥さんは濡れた体にガウンを羽織、
行こうと又手を引っ張られていた。
 予期せぬ事に成っている洋介は徳田さんの顔が脳裏に浮かんだ・・。
何でこんな事を去れるのか・・、僕はこんな事去れなくても徳田さんに
ついて行く積りだけど・・。
威厳が在る姿を浮かばせながら、洋介は解せないで居た。
可愛く愛する妻を若い男に充てる等到底理解出来ない領域、
洋介は断る気持ちで従って歩く。
部屋はゲストル−ムなのか奥ばった素晴らしい部屋,
其処にセミダブルノベットが在る。
奥さんは部屋に入ると明かりを付けられて手前のテ−ブルに向い座られる。
酒一式が台に乗っていて、其れを用意されている。
二人ともどんな面持ちで今居られるのか・・。
遣る瀬無い気持ちで座る・・。

                        つづく・・・・。





















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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−7 ≫

2009/10/24 02:34
 平成二年に成り、洋介二十五歳に成った。
洋介は大江設計事務所に勤務している。
色々在ったが今は穏やかな日々が過ごせ、毎日が忙しく働いていた。
だが知美さんは月に二度、三度と部屋に通い、狂うほど味わっている。
今では相当強かな女性に変わられた、既に夫と別れていて、
其れは洋介も驚くが、別れた後に聞かされている。
今は岐阜の本巣に戻られて居るが、洋介に会うため名古屋に来る。
其れは洋介も助かる、あれほど強烈に受けてくれる体は貴重、
相手も其れを充てに通っているのだ・・。
其の所為か部屋も変わり、今度は一つ上のクラスのマンションに変わった。
徳田さんの忠告を忘れて抱いた事が家庭を崩壊させる事に成っていた。
後悔するが、知美さんは此れで良いと悲しい素振りさえ見せないつわもの・・。
感じたいからと恥毛も剃りあげるほどの徹底振り、呆れていた。
 世の中は経済が絶頂期、あの楓さんの店は大繁盛で若い子向けに
もう一つ店をオ−プンされている。
何もかもが順調で周り、洋介も大きな仕事を請けて動いていた。
 四月桜が満開の時、久し振りに徳田さんから電話が来て会う事になる。
場所は桜通りに面するホテル、其処の二階の鉄板焼きの店で会っていた。
「おい、此れから厳しいぞ」「何がですか・・」「経済が狂うぞ」
「ええ〜・・、なんで好調ですよ」唐突な事に驚いて叫んだ。
「処が政府の達しで銀行が融資を絞めてきている」
「ええ〜聞いていませんが・・」
「誰も話さないだけ、既に資金を抑え、不動産から金が消えている」
「ええ〜・・、本当ですか・・」「そうだ、今日も銀行が貸している金を早く
戻してと急かされた・・」「・・・」
青天の霹靂、そんな話しなど巷では未だ聞いていない、今でも洋介は
大きなプロジェクトに懸かりっきりでそんな話題も聞いては居なかった。
まさかと思いながら徳田さんの話を聞いていたが、洋介には
未だ信じられない話が多く、この景気が続くと思っていた。
 処が其れが現実と成り、既に業界では蜂の巣を突いたように大騒ぎで、
洋介が担当していた大きな仕事も急にストップされ,
本当だったんだと知らされる。
日増しに暗いニュ−スばかり,世の中が真反対になる初め,
洋介は一番被害が大きい場所に居た。
 年末も益々酷くなる、年が明けても尚更酷い・・。
遂に倒産が目立ち始め、不動産部門がいち早く大火事の様に
燃え盛る不景気に晒された。
 翌年の平成四年にはあのバブルは何処にと言いたいほど冷え切り、
自殺や倒産のニュ−スは飽きるほど聞かされる。
無論洋介の設計事務所も閑古鳥が鳴くほど暇、大勢居た設計士も今は
洋介一人、細々と改築や家の設計のみで金にもならない仕事ばかりだ。
こうして世の中は暗く沈み、世間では既にあのバブルは何、
とまで言われる始末、世の中は沈んでいた。
 六月、久し振りに徳田さんに呼ばれて栄の錦に出る。
「いや〜・・、寂しいですね。此れがあの錦の姿ですか・・」
「そうだ、様変わりしているだろう。今は閉めている店が多いしテナントが
入らないビルも多いぞ」「そうでしたか此処も被害の口ですね・・」
「一番被害を蒙っている」
本当に人が少ない・・、呆れるほど違っていた。
「今日は久し振りに会おうか・・」「え・え・誰ですか・・」
「君の忘れられない人・・」「ぁ・アア〜楓さん・・」
「そうだ、相談がると言われてな・・」そこは沈んだ顔で言われる。
あれから六年、早いもので洋介は二十八歳、楓さんは三十四歳の筈・・、
思い出していた。
 錦の高級鮨屋,坂井亭に居た。
「お待たせ・・、アラッ珍しい人ね・・」「ぁ・ぁ・・」
其処に忘れもしない人が現れた。
六年がたつが益々貫禄が出て女らしい人に成られていた。
「珍しいだろ、あの頃の意気込みを思い出して貰おうとな・・」
「ま〜其れはどうも・・」座り乾杯をして美しい顔で微笑まれる。
「如何だ決めたか・・」「はい、何とか・・、仕方ないですね。今は・・」
楓さんは暗い顔に成られる。
「此で侭意地を張っても深みに入るばかりだぞ」
「はい、其れは判っています・・」何か店の事で話されているとは判るが。
「では何時だ・・」夏に入れば暇に成るから・・、其れからでは・・」
「良いよ、其れで・・」「では決まりね、宜しくお願いします」
「判った、覚悟が出来ているならそうしよう」そう徳田さんが言われる。
何がなんだか判らないが、今の店を何とかするとは薄々感じた。
中身には洋介は入れない、そんな重苦しい話と思っていた。
 「洋介君、元気そうね・・。如何なのあれから・・」
「何とかお陰で生きていますが・・」「そう・・、生きるね、大変な事・・だわ・・」
しみじみと言われる。
「では先方に伝えるぞ」「はい宜しくお願いします」
「判った、話は其れだけだ。食べよう・・」其れから美味しい寿司を摘むが、
洋介は何処となく虚しさがこみあげて来た。
「お店には・・」「顔を出すよ、久し振りだしね・・」徳田さんが言われる。
「私別のお客様を迎えに・・」「行きたまえ、俺達は後で行くから・・」
其処で楓さんが店を出られる。
 「聞いた・・か、話し・・」「はい何と無くですが・・」
「水商売を上がる」「ええ〜、本当ですか・・」
「そうだ、借金がかさんで身動きが取れない。俺のは良いが、他はそうは
行かないよ」「・・・」「止めて如何されるんですか・・」
「後妻だ・・、聞こえは良いが人身御供だな・・」「え・え・何・・」
「金貸しの後妻、其れも七十前のお爺さん・・」「・・・」洋介は唖然とする。
あの美しい楓さんが・・、考えると酷い話だ。
「でもな、仕方が無いだろう。商売とはこんなもの、浮き沈みが激しい世界、
今でも楓は充分通用するさ、でも此処で休むのもあいつには良い事、
休む場所を得た様に考えると良いんだが・・」そう言われる。
生きる事は簡単だが世の中で泳ぐ事は難しいと洋介は思っていた。
「俺も相当な被害を蒙っている。いや楓では無いぞ、仕事だ。不動産がな
、だいぶ売り逃げしたが相当残ってしまった。今ではどうしようもないわ・・」
「・・・」「今は開店休業、何処も同じ、動くと損をするし動かないと生きて
行けない。酷い迷路に入っている。既に知り合いが何人も倒産して土地を
銀行に取られ、我が身は破産宣告する始末、恐ろしいよ・・」そう言われた。
 午後九時に楓さんの店に行く。
初めて足を踏み入れる洋介、其処は別世界其のものだった。
煌びやかな装飾に着飾ったホステス,皆其々個性が在り,際立っている。
店は閑古鳥、お客は三組、ただっぴろい店は今の現状を見せていた。
「今晩は・・、徳ちゃんいらっしゃい・・」
ホステスが座っている中で後から現れた女性が言う。
「ま〜・・、あんた・・洋ちゃんなの・・、なんで此処に・・。ええ〜徳ちゃんの
知り合いなの・・」「げ〜・・、君・・、郁子・・」
驚くのも仕方が無い、あの岐阜の本巣の同級生の郁子だった。
「私は此処で働いているのよ・・」「そうか、しらなんだわ、驚いた」
「私も・・、徳ちゃんとは何で・・」「お世話に成っている人」
「へ〜、大物を知っているのね・・」
手馴れた調子でグラスを持ち氷を入れながら話す。
「君の知り合いか・・」「はい,田舎の同級生です」
「ほほう・・、偶然だな・・、で体は・・」「徳田さん其れは無いですよ」
「そうか、勿体無い、良い体だぞ。其れでこの店を引き継ぐんだ」
「ええ・え・・・、何・・ではこの店を・・」「そうだ、後を遣るそうだ・・」
洋介は驚いて体が固まる、あの郁子が此処のママに成るとは・・。
「洋ちゃん、来てね。良い子が居るからね・・」
変わり過ぎた郁子が言った。
嫌な言い方だが、勝つ者、負ける者が極端に思える、
其れも二人とも知り合い・・。複雑な面持ちで郁子を見ていた。
 暫くすると徳田さんが言われる。
「今日は俺の家に来てくれ、話が在るんだ・・」小さな声で言われる。
 午後十一時、二人は錦から出てタクシ−に乗り込む。
「天白の飯田に遣ってくれ・・」
徳田さんが一声言い、運転手は返事してタクシ−は走り出す。
(話しとは何だ・・、店でも話せない事か・・)
重苦しい車内で洋介は考えていた。

                    つづく・・・・。






































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−6 ≫

2009/10/23 02:03
 正月も開ける十日、寒い冬空が広がる・・。
洋介はアルバイトも休んで寒いからコタツに潜り込んでいる。
大学も未だ始まらないし、始まってもそう行きたくも無いと思っている。
既に友達は皆就職が決まり、洋介とて決まっていたが何と無く皆に
気後れがし、華やかなキャンパスとは見えなかった。
何かもどかしい日々が憂鬱、遣る事もないしコタツに入っている。
 午後一時、玄関の戸を叩く音がする。
(またセ−ルスか・・)嫌な思い出玄関を開ける。
「何か・・、ァ・アア〜知美姉ちゃん・・」
「居たわね、居るか心配して来たけど、安心した」「良く判りましたね・・」
「フフッ,公園近くのアパ−トは二つよ、判るわ・・、入れて貰えない・・」
「ァ・はい・・どうぞ。汚いですよ」「良いわ、どうせ男の子の部屋だから・・」
そう言いながら靴を脱いで上がられる。
「今日ね、カレ−を作ったの、食べる」
「へ〜・・、良いなカレ−か,中学の頃良く食べたな・・」
「そうね、弟と食べたわね・・。味は一緒よ」「嬉しいです・・」
知美さんは玄関横の小さな流し台其の横に僅かな台が置いてある。
無論備え付けだが侘しい部屋、此処は風呂場も無いが、シャワ−室は
後で付けられたのか在る。
六畳に三畳の台所、便所シャワ−室と二つの押入れのみ,
家賃三万円だから仕方が無い佇まいだった。
「汚れているわね・・、使わないの・・」「余り・・、外で食べるから・・」
「そう、大変ね・・」持って来た二つのパックから一枚の皿にご飯を乗せ
カレ−をかけてコタツに運ばれる。
「どうぞ食べて・・」「頂きます・・」懐かしい味のカレ−を口にほうばる。
「ウ・上手い・・」言いながら口に押し込んで行く。
「ゆっくりよ・・」「ウン、上手いから待てないわ・・」笑いながら言う。
「コ−ヒ−は・・」「インスタントなら在るけど・・」「入れるわね・・」
知美さんが立ち上がりヤカンをガス台に乗せ湯を沸かし始められる。
後姿を見て何かゾクゾクとする気持ちが沸く・・。
 初めて女が部屋に来ている、其れも友達の姉、人の妻・・。
「旦那さんは・・」「昨日現場に出たわ、今は長野県のダム現場・・」
「ええ〜、では出張で・・」「殆ど居ないわ、今は忙しいから・・」
「成る程・・、寂しいでしょう」「如何有意味なの・・」「いえ、寂しいかと・・」
「そうね、多少は・・」そう答えられる。コ−ヒ−を向かい合わせで飲むが
何か目を逸らしていた。
「洋介君は直社会人ね・・」「そうなります・・」
話が途切れ途切れで中々間がもたない。
 「私、帰る・・」「もうですか、良いじゃないですか。もう少し僕も寂しい・・」
「・・・」返事もなくコタツに座り直される。
狭い部屋にコタツだけ、其処に二人の足が入り込んで偶に当たる。
知美さんは二十六歳、楓さん見たいに綺麗では無いが、
朴訥とした姿、其れが人妻の本当の姿なのだろう。
着飾りや、頭は人の手には懸からない簡単なもの、髪は短くされ手入れが
要らない様な髪、服はタウンジャケット,寒い中歩いて来られたのだろう・・。
洋介は其の姿に違う新鮮な気持ちを抱いていた。
 「洋介君、彼女は・・」「居ない、要らない・・」
「ま〜強がりね・・」漸く笑われる。
「アソコが大きいんだって・・」「え・ええ〜・・」
「弟が二倍以上在ると・・、知美は嘘だと笑ったけど、本当だと言い張るの」
「・・・」「大きいの・・」「・・・、其れは・・」
「そうか、言えないわね、ごめんね・・。女は駄目ね、妻になるとおばさん、
こんな言いかたして御免ね・・」「いいえ、でもおばさんでは無いです」
「ま〜・・、お世辞ね・・」「いえ、本気です」
「有難う、半分頂くね」
其の時偶然か知美さんの足が伸びてコタツの中で洋介の足と重なる。
其の足を退けようともされず其の侭で居られる。
洋介は足を引こうかと悩むが柔らかい二の足がのっかかり其の侭で居た。
 「え・ええ・・・・・・」
知美さんの手が伸びて来て裸足の洋介の踝を掴まれて引かれる。
「あ・あ・・・ともみ・・さん・・」
其の侭ズルリとコタツに引き込まれ洋介は寝て体半分コタツに入り込む。
其の足を知美さんは自分の股座に入れ挟まれる。
短いスカ−トが何時の間にか捲れ上がり,柔らかい腿が洋介の足に当たり
其れが埋まる様に挟まれていた。
「・・・」何も言えない洋介、無言で其の姿勢で居た。
温かく柔らかい腿、其処に在る自分の足が・・、思うほど興奮して来た。
洋介の足の先を掴まれて知美さんは揉む様に摩られる。
無言で行為が進む・・、異様な空気が部屋を襲う・・。
柔らかい内腿が刺激を掻き立てる中,洋介は足の指を動かし行動に出る。
此処までお膳立てしてくれた、女性を辱める事は出来ない、
いや自分が欲しいと思っていた。
「知美さん・・、欲しい・・」「・・・」返事は無いが足を掴む手が強く握られる。
洋介は行き成り飛び起きて、知美さんに遅い被さる。
そうしてキスをするが抵抗は無い、次第に大胆に成り、洋介は知美さんの
タウンジャケットを脱がした。
有り余る豊満な胸が迫り出し、女の体が息づいている。
 「知美さん〜欲しい〜・・」
強烈に抱かれた知美は頷く事も出来ないほど頭を押さえられ
キスが続いている。
洋介は溜まらず知美さんのセ−タ−を剥ぎ取る様に脱がし、
露に出たブラを横にずらすと旨に行き成り吸い付いた。
知美さんは嫌とも言わずされるまま、既に此処に来たらありえる事、
承知で来ていた・・。
スカ−トも外され、露な姿にさせられ、既に洋介は知美さんの
股座に顔を埋めている。
其の頭を撫でながら言う。
「洋介君、好きにして・・、受けるから・・ね・・」優しく言われた。
「姉ちゃん有難う・・」合意を得た洋介は果敢に動き出す。
 だが此処で間違いを起す洋介、徳田さんの言葉を忘れていたのだ・・。
愛撫は徳田さんを見ている、思い出して限りを尽くそうと決めていた。
「ア・ア・アアン・・スゴイ・・、コンナハズデハ・・、ア・アア〜、・・・・ァ〜
ア・アッ・ア・ア・アアン・アイイヤイイヤイイヨイヤイヤイイイワ〜・・・・・・、
凄いすごいオトコヨオオウ〜・・洋介・・君・・アア・ソコソコソコオオ〜・・
ダダダダメメエエエ〜ェ〜・・」
あの強烈な指使いを知美さんに見舞う、卑猥な音がする中で知美は
イガリ挙げ声がでかい、横にあるタウンジャケットを引寄せ自分の口に要れ、
声を殺そうとするがとても其れでは収まらない。
「ギャ・・ア〜ァ〜デデデデルウウウウ〜バカバカアア〜デチャウウウウヨウ〜
ヒッギャ〜イイイイイイイイイイクッ・・・・・イヤッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
腰が猛烈に剃り上がり股座からシュ〜と音を出して噴水が出る。
其れも山を描いて飛び出していた。
それでも最後の一滴までと腕が濡れている中動きは止まらない。
知美は恥ずかしさと猛烈な刺激を浴び体が震えながら放水していたのだ。
予想だにしていなかった、こんな技がこの子に在るとは・・、
可愛がって遊ぼうと来ていた知美は唖然として我が身が
喜んで震える中涙が零れだした。
 放心状態で裸にされた姿は妖艶さを現せている。
洋介は体は楓さんとは比べ物に為らないが、其処がいいと感動する。
体の手入れなどしていないし、股座の恥毛はもうもうと生い茂り、
何とも野生を感じる。
そんな体にしがみ付いて又愛撫を重ねる。
「あ・あん・あうん・・ああ〜ようすけ・・さいこう・・よ、どうしてすごいのう〜
あ・ああ・あああああああああ〜あ゛っ〜ぁ〜〜あ゛っ〜・・・イイ・ィ・・・、
ソコソコガア・・ア゛〜いいいいいいいくいくううううう〜〜〜ぅ〜ぅ〜・・・、
ようすけェええ〜行くウウウウンだって駄目駄目もう壊れるうう〜から・・
アア・・アアア〜ぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜^ばかああ〜・・」
シッテン八倒して知美は狂う。
其れは今までに無い事、恥ずかしい事だが知らない世界に飛ばされ、
今は洋介にしがみ付いて泣くだけ・・。
 そんな時一段と驚愕する羽目に成る。
「え・え・え何々いが・・ア〜はいった・・もう〜やや破れるぅううよう〜・・」
イガリ挙げて股座を思いっきり開き叫ぶ。
「ギャ〜ウッ・・ツ・・」
入ったものが一段と奥に刺し込まれ、知美は反動で半身起すが
其処には洋介の股座の物が食い込んでいる。
「ウウウウウ嘘オオオダアアアアアア〜ア〜ウヘッ・・」
バタンと頭から落ちて失神する。
 「ウへ〜・・、生きているぞ・・」
本体が気絶しているにも関わらず、穴は強烈に収縮を重ね
、洋介の馬鹿でかい棒が随喜の悦びを受けていた。
「これこれが言われていた御褒美なんだ・・、そうか・・、
いや〜溜まらん気持ちが良い・・」
グイグイと動く膣壁に棒は泣くほど嬉しがる。
洋介は初めて快感を味わっていた。
 「ウウウ、グハッ・・、馬鹿〜死ぬから・・」戻って知美は吼えた。
「済みません・・」「謝るな、凄いから褒めているんだよ・・。初めて初めてよ
有るんだこんなのが・・。いや〜凄いわ・・。一杯入って奥に来ているのよ、
・・ぅ・う・ううん・・動いてね・・お願い・・殺して・・」この言葉がいけなかった。
洋介は意を得たりと果敢に攻撃するが、如何せん声がでかい、
安物の部屋では限度が在る。
幸い隣は仕事に出ているが外に丸聞こえ、其れが洋介を止める。
「知美さん、此処では拙い」「何で・・、アア・声ね、出るの。如何しよう・・」
「ホテルに行きません・・」「嫌、此処に居る、声は殺すから虐めて・・」
だが声は収まらない、それでも洋介は充分満足した体を抱く。
 漸く一合戦終わる頃、午後四時を時計は指していた。
「休もう・・、姉ちゃん・・」「・・・」声すら出ない状態で伸びている。
何度も飛び切り、知美は初めてセックスの恐ろしさを知る事に成った。
冬なのに汗が滲む体を洋介に縋り、棒を弄り感嘆し続けている。
「凄く大きく強いわ・・。此れでは声が出るわよ・・。洋介君最高よ」
首に手が巻き付きキスをせがむ。
そうして洋介の上に乗り、腰を揺すり喘ぎ泣き叫ぶ、途中で自分の声に
驚いて口を手で押さえながら休まず船を漕ぐ様に腰が縦横矛盾に動き、
倒れ、又起きて動く・・、凄まじい女の形相と凄さを見せ付けられた。
限り無く貪る姿はあの姉ちゃんの面影など微塵に砕け、
在るのは凄味の肉体と叫び声だった。
 夕方に成っても知美さんは体が蘇るとでかい棒を穴に咥え泣き叫ぶ、
其れがエンドレスみたいに続いた。
洋介は二度果てるが外には出して貰えない,
中で精子がドクドクと出るが皆受けておられる。
女は凄いと何度も思いながら受ける肉体に浸り続ける洋介だった。
 「もう嫌だ〜、帰らないと電話が来るの・・」
言いながら渋々とちたばる洋服を着ている。
「帰るね、有難う・・」軽いキスをして部屋を出られた。
「凄いな・・、あれが女性か・・」洋介は感心しながら自分も服を集めて着た。
しかしこの事が後に響くとは洋介には判らない・・。

               つづく・・・・。




































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−5 ≫

2009/10/22 02:15
 「如何だ、女の体・・」「初めてで、徳田さんみたいには出来ませんでした」
「良いんだ、あれで相当だよ。でもな溺れるな、女の肉体は狂わす。
其れで何人も沈んで行く、俺も沈んだ事が在る。でも這い上がり此処まで
来たが、君は其れを肝に銘じて生きるんだぞ・・」「はい・・、必ず・・」
「そうか、では存分に味わいなさい」「徳田さんは凄い人ですね・・」
「何・・、此れも女に教わった。全てな・・、女性は凄いぞ、頭とアソコの穴で
物事を判断する。男は単純、自分の欲望に負ける・・」「・・・」
「だが、其れを反対に利用も出来る。其れは男として如何が、其れも人生。
どうしてもなら其の化け物を使え。此れから先どんな道を歩むか知らないが、
困った時は其れを使い生きろ・・」「・・・」
「判らないかもしれないが、君は大変な武器を持っている。上手く使え・・」
酒を飲みながら言われる。
 「私達も喉が・・」「往々・・、のもう・・」
其処に二人の女性が来られ、楓さんは足元がふら付いて苦笑いしながら
洋介の横に座られる。
「楓らしくなかったな・・、様は無いぞ・・」
「だって・・、貴方の姿を見せられ、其の後がこの子よ、とんでもない世界に
放り込まれたわ・・」「そうか、凄かったな・・」
「凄い・・、そんな半端な言葉では無い」「女では無いから判らんが、凄いか」
「壮絶極まりないわ・・、アノでかい棒が・・、アア〜思うと・・、いやだ〜・・」
其処で洋介を除く三人は笑われた。
「でも此れから此の侭では拙いだろ・・」
「そうなの・・、店が・・、気が其方に向かなくては・・、でも・・」「何・・」
「この子、逃がしたくないし・・」
「アハッ、付き合えば良いだろう・・。仕事に影響無い位で・・」
「其処よ、女は悲しいわね・・」「君らしくないぞ・・」
「ええ〜・・、其れは・・、でも割り切る」
「当たり前だ。水商売で居来る女はそうでなくては・・」
「そうよね・・。私翻弄されている。其れは其れね・・」
「そうだぞ、君は新しい店のママ,其処だけは間違えるな・・」
そんな話しをされている。
「俺も、こんな男とは知らず、遊びの道具を連れて来たなと思っていた」
「私も最初はそうよ・・。こんな若い男など会えないから・・」
「そうだな、店には爺ばかりか・・」「・・・」笑いながら言われる。
 洋介は未だ棒がイキリ立ち、股座を押さえている。
果てていないからアノ素晴らしい穴に入りたいと今でも息づいている。
生温かい穴、柔らかく包んでくれる穴、ゾリゾリ感触が今でも在る。
皆の会話も上の空、洋介は楓さんの体を思い出すと一層棒が聳え痛い。
浴衣に包まれた体、先ほど抱いている体、思えば若い身で今にも
振るい付きたくなる素晴らしい肉体が横に居る。
洋介の心は千路に乱れ、早くアノ穴に、そんな思いが頭を占領していた。
だが大人の他の人達は・・、洋介のそんな思いなど判らないとでも
言いたそうに他の話しをされている。
飢えて居ない人、其れが洋介とは違う、姿には今までそんな修羅場に
居たとは思えない冷静さが在る。
(大人なんだな・・、其れに俺は・・)
未だに其の世界から出ていない洋介、一人取り残されていた。
 「洋介、仕事は・・」「はい、何とか・・仕様と・・」
「如何だ、俺の知り合いの設計事務所を手伝わんか、やがて思う仕事が
見つかるまで・・」「はい・・、其れは在り難いですが・・、良いんですか・・」
「良いよ、小さな事務所でな・・、でも仕事は有り余る、凄腕の奴だ」
「では、紹介を・・」「良いよ、戻ったら聞いてみる」そう言われた。
洋介も其れには在り難い、今まで悩んでいたが、設計なら自信が在る、
徳田さんの話に乗ろうと考えていた。
 暫くして洋介と楓さんは自分の部屋に戻る。
話しが進まず、お互いが何か意識している。
「寝ようか・・」「はい・・」寝室はツインベット、別々に入る・・。
だが洋介は寝付かれない、アノ棒が未だギンギンに息づいている。
しかし、楓さんは動かれない、今呼ばれるかと待っているが・・、
其れは虚しい思いだった。
味わい足りない思いが洋介を襲う、けれど肝心な相手が・・、
悶々としてベットに横に成っていた。
遂に朝までお呼びが無い、洋介は眠い目で起きた。
 こうして夢の様な旅行は終わる、呆気無く終わった。
女性が理解出来ない、あの様に善がり挙げた楓さん、その後も連絡は無い。
十一月、十二月と洋介は相変わらず大学に行ったり
、アルバイトの日々を過している。
あの時は何・・、本当に遊びなのか・・。
未だ純真な洋介には事の理解が出来ていない・・。
来ない連絡を毎日待つ日が重なっていた。
仕事は紹介された大江建築事務所に決まっている、
中区の丸の内二丁目のビルに在る。
繊細な人で、あの徳田さんとは大違い、大江幸則さんはまじめな人だった。
 年末岐阜に戻り、正月を里で過す。
其処は懐かしい所、今でも子供の時遊んだ景色は其の侭残っている。
そんな中で正月を迎えたのだ・・。
正月二日、同窓会が在り、洋介も顔を出す。其処に既に結婚した人も居た。
懐かしい面々の顔、中でも初恋の人は、今年結婚されると聞いて、
洋介は複雑な気持ちで居た。
「洋介、お前仕事決まったか・・」小笠原が聞いた。
「うん、何とかな・・、お前は此処か・・」
「そうだ、逃げられないよ。嫁さんも来ないわ・・」
高校を出て其の侭農業を継いだ小笠原、皆の道も其々違う道を歩んでいる。
 「洋ちゃん、久し振り・・」「え・え・君は・・、さっきから誰だと・・」
「ま〜・・、ご挨拶ね。郁子よ」「ええ〜、あの郁ちゃん・・か。判らんかった」
それほど様変わりしている姿、顔も綺麗に成って、着る物が派手で
一際浮いていた。
「何処に居るんだ・・」「見たら判るでしょう・・、水商売・・」
「ええ〜・・、何処の・・」「名古屋よ、錦・・」
「げ〜・・、本当かよ。綺麗に成った筈だ・・、判らんかった・・」「有難う・・」
酒を注ぎながら言う。
「クラブか・・」「そう、やっと入れた。表舞台よ」「そうか、良かったな・・」
「其れが年末開店した店、大繁盛よ、忙しくて大変・・」「そうか・・」
「其れに私・・、今ではお抱え・・」「お抱え・・、何・・」「愛人よ、驚いた・・」
「驚くよ、良いのか其れで・・」「今はね、お金も欲しいから・・」
「そうか・・」時代に沿った女に成り切り、はちきれる体が今を予想していた。
するとあの楓さんが蘇る、あの時以来会っていない、いや会って貰えない。
徳田さんには一度会食をしているが、其の時も楓さんの話は聞けなかった。
嫌われたのかと諦めていた・・。
 「ね〜・・、うちのママ最高に綺麗よ。女の私でも憧れる人よ」
「そう・・、そんなに綺麗なんだ」「そう、顔も心も・・最高。私惚れているの・・」
「そう・・」「でもね、一つ嫌な事が・・」「何・・」「宛がわれるの・・」
「何を・・」「お客さんとのお付き合い・・」「仕方が無いだろう・・其れ・・」
「ウウン、そうだけど、違うの・・」「何が・・」「寝るのよ・・」「ええ〜寝る・・」
「そう・・、お金が入る寝方・・」「・・・」「其れも五十万もよ」「ええ〜・・・」
洋介は金額に驚いた、金が舞う世界とは聞いているが・・、五十万とは・・。
「未だ百万やダイヤも在るわ,私は精々五十万クラス・・」
「げ〜・・、本当か・・」
「年寄りに抱かれるのよ、嫌だけどお金ね。貯めて貯めて・・行くわ・・」
「そうか、大変だな・・」そんな会話をしていた。
 夕方散会して友達と小笠原の家で二次会をする。
「おい、郁子、美人に成っていたな・・」小笠原が言う。
「お前、惚れていたんだろう・・」野田が囃す。
「あの時とは雲泥の差、今は高値だな・・」
「そうよ、金を積まないと無理、お前は精々土を積む程度・・」
「アハッ,いえてる・・」其処で大笑いする。
「マァマ〜、賑やかね・・」其処に小笠原のお姉さんが酒を持って入られる。
四歳上で、小さい時からお姉ちゃんと言いながら相手をしてくれていた人。
今では名古屋に嫁がれ綺麗な奥さんに変わられている。
「洋ちゃん名古屋ね。仕事は・・」「設計事務所です・・」
「良いわね、今は花形ね。北区に居るから遊びに来て・・」
「北区の何処ですか・・」「清水町・・」「ええ〜僕と同じだ・・」
「あんた何処・・」「二丁目・・」「ま〜隣ね・・。市営住宅在るでしょう」
「はい・・」「其処の五号棟よ」「げ〜マジ・・」「そう、七階の三号室」
「そうでしたか、こいつ言わないから・・、近くですね・・」
「あんたは二丁目の何処・・」「ボロアパ−ト、公園近くの・・」
「そう・・、何階・・」「二階の奥と言っても四個しかないから・・」
「そう・・」そんな会話をしていた。
見てくれは楓さんには及ばないが、何かしっとりした趣が出て、
奥さんらしい人に成られていた。
夜中まで騒いで家に戻るが何か侘しい気持ちに襲われていた。
昭和六十四年が来ていた。


                   つづく・・・・。





















































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−4 ≫

2009/10/20 02:10
 露天風呂からバスタオルを腰に巻いて寝室に連れて行かれる。
ツインベットの一つに徳田夫婦は座っておられる。
「座りなさい、洋介君に最初で最後の話しがしたい・・」
「はい、なんでしょうか・・」畏まって応えた。
「良いかね、女性が初めてと聞いたから、俺の経験を話す」
そう言われて奥さんを後ろから抱かれる。
「女は最後は自分に都合が良い方を選ぶ、無論生活や見てくれも大事だが
ある程度同じなら女が選ぶのは決まっているんだ。俺は若い頃もてた・・、
其れを好い気に女を軽んじていた。詰りセックス等は自信が在った。
だが其処が落し穴、俺は自惚れていた、セックスとは互いが満足と悦びを
分かち合うのが本当のセックス、処が俺は女が喜ぶ様を見逃していた。
己が善ければ女も善い筈と勘違いしていたんだ。
その結果が酷い事に、如何見ても俺より劣る男、そいつに彼女が行った。
詰り振られたわけよ、悲しいかな捨てられたんだ。
十年後、バッタリと在る会合でその昔の女に出会った、
俺が三十二歳の時偶然に・・。其処でお茶を飲んで話したんだ。
何で俺が惚れているのに振ったんだと責めた。
女はこう言ったよ、『そうね、当時は貴方が最高と・・、浮気はするけど
我慢仕様と・・、でも違う男に出会い、其れも長い間手も触れない男、
其れをじれったく自分から誘うと・・、驚いたの・・。何が、男は貴方より
数段劣る、男前でもないし、金もそうは無い・・、だけどアノ時の行為が
違ったの・・。女が最高に喜ぶ様にしてくれる、其れも常に私が居る場所を
確認しながら抱いてくれる。愛撫も私が呼吸するテンポで昇らせてくれた。
其れは今まで貴方に抱かれた事より何倍も悦びが沸くの・・、ウウン、
そう強く無いわ・・、でも其れは仕方が無い事、彼は其れを尽くす事で補い、
有り余る御釣が戻って来たわ。私もどちらかを選ばなくてはと悩んだけど・・、
結果彼を取った。其れは今でも間違いとは思わない。生活は苦しいけど、
優しく思いやりが抱かれても何時までも続いているの・・。でも何時もとは
行かないわよ、疲れた時など簡単、でも其れは夫婦、毎度とは行かないわ。
そんな時は私が彼を愛撫して喜ばせるの・・、其れがお互いの思い遣りね。
今でもしあわせよ』こう言われたんだ。判るかね、獣と違うのは其処だよ。
俺は本当に今ではあの時の彼女の言葉が無ければ詰まらない男の侭
来ていたよ。今でも充分では無いが、常にそうし様と心掛けているんだ。
碧も楓も其れは褒めてくれる。だからこうして信じて会える。
碧も焼餅やかずに許すのは友達でも在り、紹介者でもあるから我慢して
いるのかもしれないが、愚痴は聞いた事が無いよ。な〜・・違うか」
「そうね、其れは言える。だって浮気と思わない、この人はゲ−ムと思って
いるみたい・・。ゴルフと同じよ、自分のフランチャイズのコ−スばかりでは
詰まらないでしょう。違ったコ−スを廻りたいわね。芝生も穴も景色も
違うから・・。そう思う様に為れたのはやはりセックスね。
私にも三回抱かれれば一度心底尽くして私の為にして貰え、だから外の
遊びは目を瞑れるわ。家庭崩壊の元が浮気とお金、欲望もね・・。
でも其れを我慢出来るのは日頃の相手次第、家で女房を満足させずに
外で限り無く尽くす男など最低、遣る事を家でして遊べば良いのに・・、
其れが出来ない人が多いわね・・。この人は其れが無いの・・」
「そうか、認めてくれるか・・」「でもやがてはそんなには出来ないわよ」
「そうだな〜今でもバイアグラ頼りだからな・・」笑いながら話された。
「いいたい事は其れだ、君は俺の人生で得た事を最初からしろ、其れは
相当な武器に成るぞ」「はい、肝に銘じて・・」
「そうか、素直で良い、では俺に従うか・・」「はい・・」
「宜しい、俺がする事をまねろ、そうして気を何時も相手に注げ、
其れが一番大切だ。そうしてみろ男が驚くほど女が喜び悶える、
其の姿など至悦極まりないど、最高な姿を見て可愛いと思うから・・。
其れが抱き合いの全て、其処でお互いが出会って良かったと思うんだ。
だが此れには遣ってはいけない事が一つ在る。其れは人妻にはするな、
どうしても抱く時は粗暴にな、其れなりにして置く。言いたい事は判るな・・」
「はい・・」「そうかでは、見よう見まねで良いからな・・、始めるぞ・・」
そう言われた。
 遂に始まった、予想だにしなかった事、其れも若く美しい極美の奥さんの
体が明かりに浮いて綺麗、其処に六十のやや腿の肉が落ちた体が迫る。
洋介は興奮と恥ずかしさが重なり、心臓は暴れだす。
目の前のベットでは奥さんが目を瞑られて横たわり、其の体に徳田さんが
手を添えられる。
(何と・・、本当に遣られるのか・・)
洋介は酒の酔いと共に異様な部屋の空気に酔い痴れて行く・・。
「ア・ア・ア〜ッツ・・ウウ・ウウン・・」奥さんの鼻から悩ましい声が出だした。
既に愛撫は始まり、最初は優しく全身を摩り、
相手の気持ちを昂ぶらせる様に動いていた。
 「良く見るのよ・・」横で楓さんが言われ、驚く事に其の楓さんの手が
洋介の股座に来て、棒を掴まれ、動き出す。
其れには洋介も溜まらず腰が引ける。
「馬鹿ね、何もかも忘れて浸るのよ・・」
そう良いながら手は動き、既に棒は絶頂で、張りつめている。
 目の前では徳田さんの技が炸裂、奥さんの足に向われ、
何と口が奥さんの足指を咥え、舌が指の間を舐め動いている。
「ウ・ゥ〜ン・・、アナタ・・、ソコソコ・・イヤ〜ア〜ン・・」
奥さんの体が捩れ、足の膝が小刻みに震え出す。
徳田さんの手は万遍なく動き、腿や其の付け根を摩り、摘みながら動く。
奥さんは溜まらず半身起き上がり徳田さんの髪を掴んで吼えられる。
「恥ずかしい〜・・、あんた最高・・、ア・アア〜ン・・」
バタンと落ちられ痙攣が始まる。
すると徳田さんが奥さんの股座に頭を沈められ、異様に頭が動く。
其れも振動するかのごとく激しく動いて行く。
「ウ・ゥ・ゥ・・・ギャ〜・・、あんた〜凄いよ〜今日は何々気が気が・・・
アアアアアアア〜ァ〜浮く浮く・・・」
腰が持ち上がり何度も落ちて激しく身が揺れている。
豊かな胸が前後左右に激しく千切れる様に動き、卑猥さが増す。
徳田さんの手は奥さんの胸にわし掴みされ、其れで胸が変形して
洋介は息を呑んだ。
美しく見事な肉体が踊る、其処には体を知り尽した男の攻撃、
しかも設定が違う、今日は特別な場所で人に見られているのだ。
 愛撫は進む、奥さんの足が抱え上げられ股座に男の頭が動く、
其の様は例え様が無いほど卑猥・・。
足の先は小刻みに震え続け、奥さんの叫びは次第に大きくなり、
部屋を圧巻させている。
 「洋介、見ろ・・」突然徳田さんが叫ばれる。
すると徳田さんが頭を持ち上げ奥さんの股座から離れ、
今度は手が諸に奥さんの秘部に入り込む。
其処で二本の中指が穴に差し込まれ、親指がクリトリスを攻撃し出す。
「え・ええ〜・・」洋介は叫ぶ・・。
其処は地獄の責め、奥さんはイガリ挙げ体がうねる。
「良いか、見てろ・・、女の凄い所を見せるぞ〜・・」
急にぶち込まれた指が激しく出入りする。
其れも半端な動きではないまるでエンジンのピストンに似た壮絶な動き・・。
クチャクチャバスボスバチャボゾッ、卑猥な音が出る。
「ウ・ウ・ウギャ〜アアアアアンンタ〜凄い凄いよう〜ダメダメクルウウ〜・・
ァ・ァ・イイイイイイイ・・・イクッ・・アアアアアアアンン・・・ウグッ・・」
腰が最高に浮き、奥さんは絶叫し、浮いた腰が痙攣を起し落ちて来ない。
クリトリスは親指が頻りに責め、穴は二本の指が暴れ、
凄い速さで出入りする。
 「ぎゃ〜嫌々嫌々だ・・・・・・・アアア〜、出る出る出るゥゥゥ〜・・・」
奥さんの声は悲鳴に変わる。
其れを聞くと徳田さんの入れた指は極端に早くなり、
音と奥さんの悲鳴で部屋は狂って行く・・。
「ア・ア・ア・アイイイイイイクイクイクウウウウウ・・・・・・・デル・・カラ・・・・
ア゛・ア゛・アグア゛ッ・・」洋介は仰天する。
目の前のベットでのた打ち回り、奥さんは股座から白い糸の様な水が
連なり飛び出した。
其れは丸で噴水の様な弧を描き飛び出し、奥さんの体は極度に痙攣され、
其れが美しいとさえ洋介は感じた。
シ−ツは濡れ、奥さんは其の中で失神されている。
「良いか、此れは穴とクリトリスが麻痺して、止が緩み出るんだ。
其処で女は変わる、此処からは体の味を貪り尽くす女に為れるんだ」
徳田さんはそう言われた。
「愛撫に終りは無い、相手が望むほど尽くせ、そうすると後は極上の
悦びが男に与えられる。最高な喜びの中で泳げるぞ・・」そうも言われる。
奥さんはまだ痙攣され目は虚ろ・・、何時の間にか真っ白い肌が
ピンク色に染まり美しい・・。
 それからの二人は抱き合い徳田さんの棒が奥さんに入り、形を変え、
いろんな姿を洋介に見せて、イガリ挙げる奥さんはしがみ付いて
泣き叫ばれている。
其の様は始めて見る洋介には有り余る光景、其の中で楓さんは既に
洋介の棒に顔が沈んで扱かれていた。
向かいでは奥さんの悲鳴が止まない、既に何度か落ちておられるが
徳田さんは此れでもかと盛んに攻撃されている。
「又だ〜いや〜いや〜イクイクイクウウウウ〜ウ・ウ・ハッググググゲッ・・・
ウンングウッ、ゥヌヌ・ゥ・ウハ・・ッ・・・・エ・エエエエ・・・マタマタキキキ・・・
キタアアアア〜ししシヌウウウ〜・・・・・・ウウウウギャッ・・・」
抱え歩かれる中、奥さんは徳田さんの肩に首が落ち舌が食出しておられる。
壮絶な泣き叫びが未だ洋介の耳に残っていた。
 「俺達は此の侭風呂に行く、洋介頑張れ」言い残されて部屋を出られる。
残された二人は顔を見合わせ、楓さんの唇が洋介の唇に合わせられている。
弾力が在る体が洋介の胸に密着して、計り知れない所に飛ばされて行く・・。
 それからの洋介は見よう見まねで楓さんの体を慈しみながら・・、
勉強と試験台に楓はなって行った。
洋介のぎこちなく体を動く震える手が、楓には可愛く何とも言えない、
今までと違う悦びを味わっていた。
だが其れは最初だけ、初めてでも洋介の手は女の壺を心得ている様に動き、
楓は驚いていた。
其れに、アノ極太の棒が体に押し込まれるのを想像すると又一段と脳裏に
刺激が迫り、楓は何時も以上に気が昂ぶり昇っていた。
流石に噴水とまでは行かないが、初めてでは合格の愛撫に楓の体は
準備万端、早くも来てと叫んでいた。
「ウ・ウ・ウ・・・マママッテ〜、其れ其れは・・・ダメ〜、コワレルウウ〜ウ〜
・・ゥ・・デモイレテ〜エ〜ネ〜・・」
行き成りぶち込まれ棒が半分入った所で止める。
「凄い、圧迫・・、洋介待って・・、構えるから・・」
大きく深呼吸して上の洋介の顔を見る。
「うん、良いわ初めてだから何も言わないわ・・、思う存分暴れて・・ね・・」
其の言葉が余計だった。
 それからの洋介は仁王様の暴れ様、受ける楓は何もかもが飛び切り、
この世から食み出して花園の中で喘ぐ様、其処には暴れる棒が何度も
楓を殺し生き戻らせている。
其れは未曾有の体験、セックスがこれほど凄く壮絶だとは思わなかった。
其れが今始めての男に蹂躙され続け、楓は泣き叫び凄いとしか言えない。
其れもやがて声すら出せない凄味に楓は何度も悶絶をさせられていた。
動く棒は大きく膣を席捲し、壁はゾリゾリと感じ、諸に頭に直撃した。
幾度も出した事が無い叫び声、其れが次第に擦れ、今はヒ・ヒ〜と出る音
のみで楓は体が痺れ、アソコは自分の物ではない様に感じ、
其処が悲鳴を挙げる。
「駄目〜・・、死ぬ・・・から・・・よ・う・す・け・・・とめて〜・・・おねがい・・」
洋介は只ならぬ様子を見て止める。
「馬鹿、聞くな・・、遣り倒せ、楓の体に焼印を押すんだ」
何時の間にか部屋に来られている徳田さんが叫ばれた。
「はい・・」洋介は其処から又連突きを開始、其れも破格の動き、受ける楓は
溜まらず身を捩じらせて逃げようと足掻く、其の中で洋介は徳田さんの
行為を見た様に、楓さんを抱え挙げて脚を腰に巻きつけ
部屋をドンドンと跳ねながら動く。
其れには溜まらず楓は泣き叫び許してと吼え続けていた。
だが其れも僅か・・、悲しいかな本人は気を失い、既に体はダランとし
洋介の肩に顔が落ちた。
 「よう・・でかしたぞ・・、洋介初めてで此れは見事・・、少し休ませろ・・」
徳田さんがそう言われて洋介は楓さんをベットに寝かす。
「良いぞ,これからは楓に教われ、こいつは最高な女、技を磨けよ」
「はい・・、身に余る嬉しさです」
伸びている楓さんに奥さんが冷たいタオルで体を拭きながら・・、
「凄かったわよ・・、最高ね・・」「ゥ・・・・ン・・・、アノ子・・、化け物・・」
「そうね、でも鍛えなさい、其れが楓に戻ってくるわよ・・」
「そうしたいけど受けると大変、アノ棒は狂わせる、そんな余裕は無いわ」
そんな会話をされている。
「一休みして飲もう・・」徳田さんが言われ、二人は寝室を出る。
 残された楓は空恐ろしいと思い、此れからどんな男に、どうなるのかと
自分は新しい店を切り盛りしなくては為らない、だがアノ棒は捨てがたい、
思うと自然に身震いがしてきた・・。


                  つづく・・・・。

































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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−3 ≫

2009/10/19 02:07
 洋介が気がついた時には既に徳田さん夫婦は居られなかった。
「気がついた・・、もう大丈夫ね」傍で楓さんが言われた。
「済みません・・」「良いのよ、歩ける、戻ろうか」二人は部屋に戻る。
それにしても強烈な衝撃を受けた洋介は未だ気が動転している・・。
無論女体は見た事は在る、其れも盗み見で高校時代悪友と夏、
近所のおばさんの風呂場を覗いた事が在るが、こんなに美しい体では無い。
下腹が落ちていても子供心に欲情し友と股座を擦りあう程度、其れが今回、
見事な体をまともに見た洋介は尋常な気持ちでは無いのだ。
磨き上げられた女体、其れも二体、今でも真白い肌が脳裏に浮かんでいる。
 そんな気持ちで部屋に戻る。
「少し休んだら・・」「はい、そうします・・」
洋介はテラスの椅子に座って暗くなった夜空を眺めている。
其処には満天の星空、未だ月が出ていないから綺麗に輝く星を・・、
丸で宇宙に居る様な錯覚をして見ていた。
 暫くして・・。
「食事に行きましょう・・」「え・はい・・」
部屋には用意されていない、食堂かと思い、後に従う。
すると直隣の部屋に入られる。
「良い、入るわよ」楓さんが声を掛け、格子戸を開けられる。
其の部屋は和室、洋介が居た部屋は洋室で、此処とは入り口から違う。
従って入ると其処にはあの徳田さん夫婦が・・、又、十畳は在るのか
広い和室に大きなテ−ブル、驚く事にテ−ブル一杯に料理が並んでいた。
「洋介、座ろう・・」言われて座る。
「ギャ〜・・、凄い・・」真ん中に大きな盥、其れも何の木か知らないが木目が
浮き出して綺麗、盥も直径五十センチは在る、盥の輪は十センチ程の高さ、
其の中にはアワビ、サザエ、白身、伊勢海老、ホタテ、イカ、ありとあらゆる
種類が満載されている。未だ在る、肉や揚げ物、酢の物どれも豪華だった。
 「さ〜、乾杯だ・・」徳田さんが言われ、全員ビ−ルで乾杯する。
酒もワインや冷酒が揃い、夢の様な食事の中、洋介は体を震えさせ、
ビ−ルを飲んだ。
「何でも食べて、好きな物を・・」「はい・・」奥様から言われる。
(何者だ・・、徳田さんは・・)洋介は心で思っていた。
 世の中今、金が舞う時、徳田さんもそんな中で生きておられるとは
察したが、贅沢な旅行に戸惑う洋介だった。
「洋介君だったな・・、就職は・・」「未だです、中々思う様な・・」
「そうか、ま〜、急ぐ事は無い、何れこの世の中も此の侭では行かないよ」
「え・え・行かない。本当ですか」「当たり前だ、今は気が狂っている様な時、
考えてみたまえ、昨日買った土地が今日は二、三倍で売れるんだぞ。
そんな事何時までも続くか・・、在り得ないよ」「・・・」意外な事を聞かされる。
洋介は日本が此の侭天に昇るほど成長して行くと信じていた。
「土地など限りが在るからうなぎ上り、今はそうだがやがて落ち着く、
其処でどうなるかだ・・」「・・・」
「俺は暫くは続くと思う、だから俺も其れに乗っているんだ・・」
「では、土地関係のお仕事・・」「聞こえは良いが、土地転がしの悪だな・・」
「そんな・・」「事実だ、悪其の者」そう言って笑われる。
女性二人は世間話、其れもお互い笑い転げて楽しそうだった。
「君は大学専攻は何・・」「土木建築です・・」
「では今の時代に沿う方向だな、でも用心して会社を選べよ」「はい・・」
そんな会話をしながら始めて口に入れる憧れの伊勢海老やアワビが
美味しく、洋介はたらふく腹に入れ食べていた。
 「フ〜・・、凄いご馳走・・、満腹だ・・」「洋介、未だ在るよ」
「いいえ、もう・・、此れ見て・・」楓さんに迫り出した腹を摩り笑う。
「未だ在る、後でも良いからな・・」「はい、有難う御座います・・」
徳田さんにお礼を言う。
(え・ええ〜・・)目前の豪華な料理に目が行き、周りが見えなかったが
、一頻り食べた後気がついた。
(何と・・、凄い・・)風呂場で見た時と違う場所、明かりが煌々と点く中、
浴衣から見える胸の谷間、既に襟が解れ、谷間処か小山が見える。
二人とも同じ様に綻びる胸元、其処には未開の園、洋介が踏み込んだ
世界では無い・・、其れが妖しく目に映る。
洋介は喉が渇き、又もビ−ルを煽っていた。
 一時間半、豪華な宴の中で食事を終え、仲居さんが後片付けされる。
四人はテラスに移り、月が覗きだした夜空に囲まれ寝椅子に横たわる。
「用意は出来そうか・・」「はい、既に場所は・・」
「そうか、愈々だな、だが先を見越せ、今は稼げ、幾らでも舞い落ちる
金が在る。だが其れが何時までか、用心しなさい」
「其れは辰ちゃんが教えてよ」「うん、金は今月に渡すが開店は何時だ」
「十一月初め、年末は稼ぎたい」「其れは良い、精々あぶく銭を掻き集めろ」
「そうします・・」話される内容は洋介には判らないが、
楓さんが店を出されるとは察した。
およそ縁が無い世界の話、洋介には幾らの金が必要かも知らないが
余程の大金だとは判る。
其れを用意すると徳田さんが言われる。
仲は相当だと・・、其れには奥さんが噛まれていると考えていた。
「では、女の子は・・」横から奥さんが・・。
「其れは確保出来ている」「それなら安心・・、頑張ってね・・」
「碧、応援して・・」「良いわよ、其れは許可されているから・・」
そんな会話をされている。
 夜が更けてくる、洋介は酒と美味しい料理に体が溺れ、
心地良い秋風に浸っている。
今日の今日まで考えた事も無い世界に連れられて来ている、
此れも世間の一部かと・・。
「もう腹も落ち着いたな・・、風呂でも入ろうか・・」徳田さんが言われる。
「良いわね、此処の露天風呂で酒でも飲みたいわ・・」
「良いな、用意させよう・・」徳田さんが電話で何か言われる。
「来たら入ろうか・・」「はい・・」洋介は落ち着かない、まさか又此処で・・。
そんな思いをしながら経緯を見ていた。
 酒とつまみが用意され部屋に備えられた露天風呂に所に運ばれる。
「さ〜、入ろうか・・、洋介君もだ・・」「エ・エエ〜・・」
「そうよ、皆と一緒、男でしょう」楓さんが言われた。
モジモジして居ると、そんな洋介などお構い無し三人は浴衣を脱がれる。
「ええ〜・・」其処には下着などついていない、素っ裸が突然現れる。
流石に徳田さんの股座には白い恥毛が混じるが、
相当な大物をぶら下げておられる。
だが其れも自分のとでは倍違う・・、洋介は化け物を持っていた。
それゆえ直に皆と同じ様には動けなかった。
 「何、早くしなさい」
急かされて仕方なく浴衣を無為でパンツを下ろし前を隠して従う。
「良い体だ、何かしていたのか・・」「剣道です・・」
「其れは頼もしい、用心棒になるな・・」徳田さんが言われる。
露天風呂には四人が充分入れる大きさだが、大風呂の様には余裕が無い、
まじかに美しい二つの女体を見る羽目に成る。
目の前にふくよかな乳房が湯に揺れ踊る。
そうして小さな桶が二つ湯に浮かび、酒と魚のつまみが乗っていた。
「さ〜・・、宴会、宴会」徳田さんが冷酒を飲み出され、
其れが合図で女性も飲み始められる。
 すると、徳田さんが楓さんの胸を掴んで握られ引き寄せ抱かれる。
(え・ええ〜・・)洋介は思わず声が出るのを抑える。
楓さんが口に酒を含み徳田さんの唇に充て、移されている。
「ゴクン・・」と喉鳴りが聞こえた。
「上手い・・、今度は君に・・」反対に徳田さんが口移しされる。
既に徳田さんの腿に跨り、楓さんは胸を合わされている。
意外な展開に洋介は唖然としていた。
何か下で手が動き、其の反動で波が立つ、小さな桶が揺れ、
其れを奥さんが外に出される。
了解されているのか洋介には解せない、だが徳田さんと楓さんは
エスカレ−トされ、抱きつき体を揺らせて仰け反られる
。「ア・アウ〜ウ〜・・ウウ・ウ・ウ〜ン・・、アナタ〜・・・」
(貴方・・)洋介は其の言葉を聞いて驚く・・。
 「フフッ、驚いた。楓は元は徳田の女、今は私が女房、理解出来ない・・」
「はい・・、到底・・」「そうね、私が男に貢いでいる時、怒って別れさせ、
そうして徳田を紹介され今が在るの・・」「・・・」
「だから公認、何時も私が居る時こんなのよ、影では絶対しない、
其処が楓の凄い所・・」「ア・アッ・・」何時の間にか奥さんの手が、
洋介の大事な部分を握り揉まれている。
其れはアッと言う間、逃げ様にも狭い風呂、握られた指が動き出し、
洋介は思わず楓さんを見た。
頷かれて其の侭徳田さんの肩に歯を立てられて吼えられる。
「アア〜そこそこが〜・・あんた〜・・あ〜・・」
バサッと体が伸び上がり湯が跳ねる、其処には徳田さんの顔が
楓さんの胸に埋もれ乳房がひん曲がっていた。
「洋介〜・・、楽しむのよう〜碧に従いなさい・・」叫ばれる。
奥さんは次第に大胆に成られ、洋介を抱える様に向かれ、柔らかい腿に
洋介の両足が乗せられる。
其れからは意識が朦朧とする中、洋介は舞い上がる。
初めて女性にされる行為、其れも巧に気を昇らせてくれる。
丸で雲に乗った様に体が浮く・・。
「ア・ッ・・」思わず上を向いたまま引き上げられ頭が湯に仰向けに沈み、
湯を強かに飲んだ。
其の体を泳がせ頭が湯船の淵に見事に乗せられ、洋介の下半身は
湯の上に浮き出る。
其処には既に美しい女性の裸を見ているから棒はギンギンに反り立ち
異様な姿を現していた。
奥さんはすかさず其のいきり立つ棒を口に咥えられる。
「ア・ア・ウ〜・・・」溜まらず洋介は声を出す。
「ま〜・・、恐ろしいくらいね・・」「そうだな、見事だ。男の俺も驚くよ」
其の様を見た、楓さんと徳田さんは言われていた。
だが奥さんは頻りに棒を貪り頭が動く。
卑猥なゾボ、チュッズゴッ、チュバチュブ、ズボッ・・。
棒が鳴る見事な動きを始められた。
 「アウウ〜・・ウ〜ン・・、あんた〜凄い・・」洋介は其の様を見て驚愕する。
楓さんが徳田さんにしがみ付いて持ち上げられている。
其の美しい裸は徳田さんの腰に足が巻き付き湯から出ている。
真珠の様な湯の玉が楓さんの背中から滴り落ち、美しいと見た。
洋介でも判る、既に徳田さんの棒はがっしりと楓さんの秘園の中に
食い込んでいる。
揺すり歩かれる為、波が押し寄せる、それでも奥さんは洋介の棒から
口を離さないで湯の中で愛撫されていた。
奥さんの髪が湯に浮かび靡く、波が来る、奥さんが時々湯を飲まれるのか
エズキ咽ながらも棒を舐められ、歯で噛み、洋介の心臓は爆発寸前だった。
 「君、女は・・」「あ・え・はい・・、まだ・・」「何〜・・、其の年でか、何で・・」
「でかいから・・、トラウマで・・、高校生の時泣かれて逃げられてから・・」
「アハッ、そうか、では拙いな・・。おい碧、お前は後だ、楓が先・・。変われ」
「え・は・い・・・」残念そうに棒をチュバッと一度舐めて離れられる。
其処に徳田さんに降ろされた楓さんが泳ぐ様に来られる。
「初めてか・・」「はい・・、済みません・・」
「馬鹿ね、謝る事無いわ、私で良いの・・」
「お・お願いします・・。知りませんから・・」「嬉しいわ、良いわよ」
そう言って抱き付かれる。
 此れからどんな事に・・、其れに自分はどうなるのかと・・、
心が動揺しながら楓さんを抱締めていた。
徳田さんは奥さんを抱いて湯から上がられる。
「私達も上がろう・・」楓さんが始めて聞く甘えた声で言われた。

                つづく・・・・。















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熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−2 ≫

2009/10/18 02:03
 爽やかな風を切り、真赤なベンツは名古屋高速を西に向かい走る。
(何処に行くんだろう・・)
車内は香しい匂いが充満し、音楽は無いが、其れが又良い、景色が後ろに
飛んで行く中、洋介は全てに酔い痴れていた。
「後ろの黒い紙袋見て・・」「此れですか・・」
後ろの席に向かい取り上げて聞く。
「そう、其の中は全部貴方の物、プレゼントね」
「ええ〜、何が入っているんですか、重いですよ・・」
「良いから見て見なさい・・」洋介は驚きながら大きな黒い紙袋を覗いた。
中には幾つ物袋が入っている、一番大きな包みは飛び出している。
其れから見た・・。
「げ〜・・、此れはジャケット・・、アア〜革だ〜・・。え・ええ〜ズボンも在る。
ギャッベルトが・・凄い・・」
丸で玉手袋、洋介は驚愕して楓さんを見た。
「何も、遠慮は無いわ、楓の心からのお礼よ」「何もしていませんが・・」
「其れよ、其処が気に入ったの・・、この間酔い潰れたでしょう。其れで
介抱してくれて何事も起こらなかった・・。正直私に魅力が無いのかと・・、
でも考えると今までそんな男と出会っていない、皆何かと理由をつけて
私に跨りたがる。其れは商売上ある程度はね・・。でも今回はあてが外れ
笑ったわ、若い男とそうなっても良いかな・・、そのときはそう思って酔った
振りしていたの・・。でも洋介は何も手を出さないで帰った。呆れたわ・・、
女として・・。だけど考えればまともならそうよね、其れが普通よね・・。
水商売で泳いでいると考えが違うし、相手する男も違うと知ったわ・・。
其れでもう一度会いたいと・・。この贈り物はでしゃばって悪いけど・・、
楓が見て選んだの・・。今回は行く所が格式高い旅館なの・・、
其処で今着ているものが悪いとは言わないけど、場所に相応する姿も
必要なの・・。其れで用意した、後ろの席で着替えてね・・」
 驚く話しを聞かされた。
「もう一つの袋もよ」後ろに移動した洋介に言う。
唖然とする洋介をバックミラ−で見て美しい顔が綻び笑われている。
何と、靴、バック、ソックス、粋なシャツ、が別の袋から出た。
「全部僕の為・・」「そうなるわね、楽しかったわよ。男の物を見繕うの・・、
たまにお客のカウスボタンやネクタイを選ぶけど、全身は初めてよ」
笑いながら言われた。
「お金は・・、僕働いて・・」「馬鹿ね・・。如何してもなら何年か先、
偉く成ってからなら受けるわ・・」「はい、有難う御座います。感動です・・」
「フフッ、喜んでくれて嬉しい・・」その間、車はスピ−ドをあげて走っていた。
 車は名古屋高速から東名阪道に入り其処から伊勢道に入られる。
洋介は既に何処に行くんですかと聞かない、楓さんの温かい気持ちが判り
感動し体が震えていた。
学生で其の日暮の身、こんな開放的なドライブ等無縁の洋介にとって・・、
夢の中に居るみたいだった。
「休憩無しで急ぐわね・・」車は疾走し既に鳥羽付近にまで来ている。
其れからパ−ルロ−ドに入り外は夕暮れ、左右に違う色の海が見え出す。
東は赤く燃える様な海、西に見える海は灰色で沈んでいる。
洋介は其の圧巻に又も酔い痴れて景色を眺めていた。
 「キキ−ッ・・」車のブレ−キが鳴り、左側の側道に入る。
曲りくねった急な下り道を軽快に走り海が目前に迫る。
「え・え・・何と・・」
急に現れた瀟洒な旅館、其処に車は滑り込んで玄関前に止まった。
仰々しく丁寧な出迎えを受け、楓さんは車から降りて洋介を待たれた。
二人は重厚な玄関に入り、フカフカの絨毯を踏みしめて部屋に案内される。
「うわ〜・・、綺麗・・だ・・」
小高い崖の様な所に旅館は建っている、二十メ−トル在るのか、
砂浜に向う階段が在った。
洋介は壮大な景色に見惚れてテラスに立っている。
余り大きくない旅館、其れが中に入ると至れり尽くせりの設備と調度品が
この旅館の高級感を醸し出している、其れにこの素晴らしい景色、
何物にも変え難い贈り物だった。
 仲居さんが何度もお辞儀しながら出てゆかれる。
「座ったら・・」「はい・・、でももう少し・・」テラスから離れられない・・。
「え・え・・」左下に海に迫り出す露天風呂、この部屋のみに付いている・・。
「凄いな・・」洋介は又感嘆していた。
どうもこの旅館は半円で迫り出し何処の部屋からも見えない工夫が施され、
各部屋は相当良いのだろうと察した。
「フ〜・・、凄い所ですね」「そう、癒される・・」お茶を飲みながら言われる。
「如何・・、気に入った・・」「はい、夢の世界、こんな所思いもしない所。
素晴らしいです」「良かった・・」洋介にお茶を勧めながら言われる。
「此処の大風呂は凄いわよ、行って来たら・・」「はい、行きます」
「着替えてからよ・・」そう言われて急いで浴衣に着替え部屋を出る。
 大風呂専用のエレベ−タ−に乗り込んで降りるが中々着かない・・。
漸く止まると・・、「え・ええ〜・・」洋介は驚いて足を止める。
其処は海が競り込む巌谷、波が押し寄せて白い泡を飛ばして戻る。
何とも洞窟其の物、其処に風呂が在り、露天風呂は其の波が来る
瀬戸際に出来ていた。
洋介は其の露天風呂に飛び込んで歓喜の雄叫びを挙げた。
「ほほう・・、元気な若者だね」「エ・アッ、済みません。誰も居ないかと・・」
「良いよ、気侭に・・、構わぬから・・」
六十前後の恰幅の良い人が岩陰に居られた。
「良いね、若者は・・」「はい、学生で始めて来た者ですから・・」
「そうか、良いな、俺には遠い昔だな・・」男性は笑いながら話をされる。
 暫く景色と意外な場所を感心しながらキョロキョロしていた。
「パパ・・、誰か居ますの・・」入り口の方から女性の声がした。
「良いよ、入れ、学生さんだ・・」「良いのかしら・・」
「良いとも、入りなさい」「え・え・え・・・」
洋介は事情が読めない、何で女の人が・・と訝り岩陰に身を沈める。
「ま〜、良いわ。聞いてはいましたけど・・、こんな所なの、凄いわね・・」
湯に入られる音がした。
「フ〜・・、最高ね・・」「良いだろう・・」「極楽ね・・」
そんな会話を聞きながら洋介は岩陰で小さく成りながら動けなかった。
 「今晩は・・」「往々、来たか。まっていたぞ」聞いた事が在る声だった。
「アラッ、居ないのかしら・・」「アハッ、逃げている。ホラッ、あの岩陰に・・」
「ま〜・・」其処で又湯に入る音がした。
「洋介、出て来なさいな・・」「あ・あはい・・。ゥ・ウゲ〜・・」
「馬鹿ね、驚かないのよ。私のお知り合いの人。徳田さん。此方は奥様、
フフッ、言っても私の友達・・」「そうね、切れない友ね・・」
女性二人は寄り添いながら言われる。
「僕、洋介です・・」「そうか、徳田辰巳だ、此れは女房の碧、年が離れて
可笑しいだろう」「いえ・・、それは・・」
目を開けて居れない、とんでもない事に成って、混浴とは知らなかった。
「混浴ですか、此処は・・」「アハッ、そうなるかね・・、でも特別だぞ。
何時もは違うんだ・・、横に別に女性風呂は在るよ」「では今日は何で・・」
「貸切、部屋の露天風呂も良いが、此処は格別だ」そう男性は言われる。
 (アッ・・ウウウ・ギャッ・・)洋介は度肝を抜かれる。
其れは・・、当たり前だが女性は丸裸、明かりに下まで湯から透きとおり、
見える姿、其れも二人とも凄味が在るほど綺麗な体と顔、どれを取っても
モデル以上と思われる。
美しい肌が湯の波に浸り、湯気が立ち昇る中、幻想の世界に居るような
絵で洋介には余りにも刺激が凄過ぎる。
其れに湯の上に出ている豊満な胸は半分上に出て、どちらも見事な胸、
洋介は湯と二人の女性に舞い上がり酔っていた。
「如何したの・・、此方に来なさい・・」「え・はい・・、でも・・」
「良いから来て・・」楓さんが泳ぐ様に来て手を引き、明るい所に引かれる。
「オ・オ・オ〜ッ・・、なんだこりゃ・・」徳田さんが悲鳴じみた声を上げられる。
「ま〜・・、何と本当に・・」楓さんが続いて大きな声で叫ばれた。
洋介は何を見て言われたのかは知っている。
慌てて股座に両手を充てる、馬鹿でかい棒が股座で泳いでいるのだ。
丸で大きなナマコに似た様相で湯から見えていたのだ。
「呆れた、私も知らなかった・・」「本当に・・」
「馬鹿、そうよ。本当よ、未だ味見していないわよ」「ま〜、楓らしくないわね」
「だって、正直そうな子だから今回誘ったのよ・・」「そう・・、そうなの・・」
奥さんがそう良いながら洋介を見られている。
 いやはやとんでもない場面に出くわし、洋介は頭が真っ白、
其れに湯に当てられて目眩が起こる。
「如何したの・・、湯にあたったの・・」
ふらつく洋介を抱いて洗い場の岩に横に成らされる。
「見事だ・・、凄いな・・、こんな獲物が居たのか・・」
失神している洋介の裸体を眺めて徳田が言った。
「貴方・・」「ウン、そうだな・・」
遠くでそんな会話が聞こえているが朦朧とする洋介には
意味など知るよしも無かった。


                  つづく・・・・。






















































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★★本日から新作★★ 熟喜小説三十弾≪ 開かずの小箱−初回 ≫

2009/10/17 02:03
            【 酔い痴れる道すがら・・ 】

平成十二年、三月十日。
名古屋の東山動物園正面入り口前駐車場で、洋介は居た。
午後四時過ぎ、徒労に終わった今日の仕事、疲れた体を愛車のBMWの
運転席に座っていた。
 加藤洋介、三十七歳、身長百七十五センチ、体重七十五キロ、
顔は彫が深く浅黒い精悍な顔つきだ。
私立の大学を辛うじて卒業するが、華やかな仕事の場所には居なかった。
生まれは岐阜の本巣で貧乏な家、其れも六人家族で一番下、
何もかもが虐げられて育っている。
だが其処で体裁良く立ち回る術を会得して来たのが今は唯一の財産、
大学時代アルバイトに明け暮れる日々で、其処でも其の処世術が力に成り、
何とか卒業まで漕ぎ着ける。
・・・、 -----、そうして其れから十二年の間どんな道を歩んで来たのだろう。
 車内でシ−トを倒して横に成り目を瞑り、今までの事を思い出していた・・。
大学を出たら直に就職とはしない、出来なかったのだ。
引く手数多の売り手市場でも高望みしていた洋介、念願の商社に入れない、
其れも悉く試験に落ちて行く。
やはり名立ての大学には負ける、頭はそんなに良くは無い、
三流の大学に滑り込む程度、結果は自分でも理解出来ている。
其れから二年就職浪人を続ける。無論余り就職口を探す気負いは無い、
其れは既に養ってくれる女が居たから・・。大学四年生の時、居酒屋で
隣の人達と気が合い、酒を飲みながら同席していた女性が洋介の人生に
最高に関わる人。
其の時お互いが四人、深夜で相手のグル−プは錦のクラブに勤める女性、
其れも綺麗で学生の洋介達にとって簡単に会える人達では無い、
住む世界が違い過ぎていた。
 飲んでいた場所は錦界隈でも三流と言われる通称大学通り、
其処は若い人が来る所、名古屋の栄でも錦と言われる所は華やかな場所、
当時バブル絶頂時、錦では殆どが豪遊三昧、特に不動産関係は飛ぶ鳥を
落とすとまで言われる業種、それらに纏わる得体の知れないブロ−カ−や
建築会社が幅を利かして遊んでいる。
 昭和六十二年の時で、洋介は二十二歳に成ったばかりである。
「学生さんね・・、あんた名前は・・」洋介に聞く女性が居た。
「僕は加藤洋介です・・」「部活は何だったの・・」「剣道です」
「ま〜・・得意は何・・」「大上段から・・・・」
「そう・・、どうりで体格が良い訳だ・・。本当に・・」
そう言いながら遠慮無しで洋介を舐める様に見ていた。
「加絵、あんた若い男好きだから用心しなさい。こんな金が無い連中に
関わるのは駄目よ」横から少し年がいった女性が注意する。
「姉さん、判っている、今日は飲んでいるし、横にこんな若い男、久し振りよ」
「そうだけど・・、飲むだけよ」再度釘が刺された。
 そんな中で場は盛り上がり、必然と次の場所にと移動する。
今度は洒落たバ−で照明も柔らかく、大人の居る場所、洋介は始めて
こんな店に足を入れていた。
背凭れの高いボックス、其処に四人が座り、二組に成っていた。
洋介はあのきついお姉さんの組、あの居酒屋で横に居た女は
隣のボックスで大学の仲間と騒いでいた。
「あんた就職決まったの・・」「え・え・・、未だ・・ですが」
「ま〜・・、如何するのよ。早く決めたら・・」「其れが中々良い所に・・」
「そう・・、仕方が無いわね・・」そんな会話をしていた。
反対に隣は大騒ぎ、店は他にお客が居ないから店側は苦笑いしながら
見ているだけ、中でも親友の俊之は在ろう事か・・、洋介が気にしていた
加絵さんに抱きついて吼えている。
黄色い声が飛び交い、隣は最高潮に見えた。
「俺、隣に行くわ・・」同席の友、正一がゆうなり席を立つ・・。
「私もね・・」同席の若い女の子も椅子を滑らせて隣に行った。
「フン、馬鹿みたい・・」鼻で言いながらワインを口に放り込まれる。
「あんた、不愉快よ。出よう・・付き合いなさい」
女は強引に洋介の手をとり、隣の席に何も言わずに店を出られる。
洋介は引き摺られる様に連れて行かれた。
 午前一時半、十月で些か寒い時期、女は一軒のすし屋に入られる。
「親父、この子に何でも食べさせて・・」「ハ〜イ、ようがす。楓姉さんに酒」
大将らしい人が叫ぶ。
「兄さん、何しましょう・・」「・・・」「良いわよ、遠慮なし・・」「ではマグロ・・」
「ハイヨッ・・」洋介は高そうな店で小さくなりながら出る物を
ビ−ルと共に口に運んでいた。
 年は三十前、粋な人で、着る物が他の女性と違い着物、
其れも相当高価に見えた。
女性、いや楓さんは大将を捕まえて話され、隣の洋介は何も話せない。
だが次第に様子が変わる、其れは楓さんが酔っ払われて
カウンタ−に伏せられる。
「兄さん、此れはもう駄目だ。今日は帰ったほうが良いな・・」
「はい、そうします。お勘定は・・」「アハッ、良いよ、姉さんが居るから・・」
「そうですか、では僕は帰ります・・」そう言って立ち上がり出様とする。
「オイオイ、何で・・姉さんを送らんかい・・」「え・え・・」
「何言っている、姉さんを送りつけてから帰れ・・」「そうですね・・、ぼく・・」
「そうだよ、車は此方で手配する」大将がそう言われる。
 午前二時、タクシ−が来て、洋介は楓さんを抱えて乗り込んだ。
辛うじて場所を聞きタクシ−で其のマンションに着いた。
洋介は七百五十円を払い、楓三を抱き抱えて下りる。
「何階です・・」「七階、鍵はバック・・の・中」相当酔われているようだった。
 何とか七階の部屋にたどり着き、鍵を差し込んで開け、楓さんを入れる。
「僕は此れで・・」「馬鹿、未だだ、水・・」「あ・はい・・」
「ウへ〜凄い豪華・・」部屋を見ると何もかもが豪華で綺麗、椅子やテレビ、
調度品、何もかもが高そうな品物で覆い尽くされていた。
ソファ−に横たわる楓さんに水を飲ませ、手持ちぶた差で向かい側に座る。
「フ〜・・、酔った・・、アア・暑い・・」胸の襟をかきむしる様に広げられる。
(あ・あ・・、凄い・・)少し見える胸の膨らみ、着物に覆われて判らなかったが
相当豊かな胸だと思った。
「洋介・・、帰るなよ。楓が眠るまで・・ゥ〜ン・・」「あ・はい・・」
咄嗟に答えてしまう。
「早く脱がせ、暑いよ〜・・早くう〜・・」「エ・エ・・」
ソファ−に横たわりながら着物の帯に手を懸けて言われる。
「如何するんですか・・」「脱がせ・・」「あ・はい・・」「馬鹿、足袋から・・」
洋介は戸惑い楓さんの足元に膝まつき、真っ白い足袋の留め金を外す。
(ウへ〜綺麗な足・・、其れに白くて指が可愛い・・)
初めて間直に見る女性の足、マジマジと見ていた。
 「帯・・」「はい・・」今度はそう簡単には解せない。
帯はきつく締められているし、結び方が判らず、何度も挑戦するが
上手く出来ないでいた。
すると楓さんが手で簡単に帯の端を抜かれる。
其れから何とか帯を解くことが出来、今度は脱がすのに戸惑う。
 漸く何とか脱がして着物と帯をソファ−に置く。
「ウッ・・」洋介は息を呑んだ。
其処には薄いピンク色の襦袢、其れも透けて体が見える。
何とも卑猥な姿、豊かな乳房はたわわに横に重なり膨れている。
其れに僅かだが腰の辺りから纏わり突く同じ色の短い腰巻、
くびれた腰から腿の半ばまで襦袢から透きとおって見えていたのだ。
(すると下はパンテ−は無いのか・・)
横たわる美しい姿態に洋介は思わず生唾を飲み込んでいた。
「ベットに運べ・・」「あ・はい・・」
抱き上げて億の方だろうと廊下を歩いて寝室にたどり着く。
其処には大きなベットが在り、楓さんを寝かす。
そうして薄い掛け布団をかけて逃げる様に寝室を出る。
 「フ〜・・、驚いた・・」洋介は胸を撫でながら大きく息をした。
「そうだ、帰らないと・・」思うと急いで部屋を出るが、鍵が・・、思い直して
部屋に戻り、傍に在ったメモ帳に、
『かぎはドアの郵便入れから中に入れて置きます』
と書いて何とかマンションを飛び出していた。
 既に東の空が薄らと白ずんでいた。
初めての体験に胸を躍らせて汚いアパ−トにと向う。
 其の四日後、大学の構内で雅之が洋介を探していると友から聞いた。
部が別で、今は剣道部にも出入りしていない。
夏に全て終わっている身、構内で雅之と会う機会など少ないのだ。
洋介が自分から雅之のセミナ−の部屋に顔を出した。
「おう〜、探していたぞ、明日付き合え、いやお前が主役だ・・」
「なんだ・・」「この間の錦の女性から電話が来た」「え・・、誰・・」
「加絵さんだ。俺携帯番号交換していた、其れで今日電話が来て、
明日は土曜日、会わないかと連絡が来たんだ。驚いたぞあの人がな〜
処が聞いたら喜びも半減、俺達は引き立て役だそうだ・・」「なんで・・」
「馬鹿、お前に合いたいとあの凄い美人、名前は知らんが際立って美しい、
ホラッ、年増の着物美人・・」「アア〜楓さん・・」
「そうか、楓さんか・・、貴様隅に置けん奴だ。あの時二人で消えただろう」
「其れは食事に・・」「それだけ、嘘だろう・・お前の馬鹿でかいアソコが・・」
「馬鹿、そんなンじゃない」「ま〜良い、お陰で俺も加絵さんに会えるから」
時間は午後四時と言われる。
洋介は合いたいし、合いたくも無いと思う
。会えば又あの美しい人が自分の胸を痛める。
どうなる者でも無い人、住んでいる世界が違い過ぎた。
 だが翌日の時間、約束のホテルの喫茶室に雅之と洋介は居た。
四時五分、揃って現れる。
「え・え・嘘・・」其処にはあの着物美人とは又違う美しさの楓さんが
此方に向われている。
洋服も派手ではなく、地味でもなく、何とも例え様が無いほど優雅な装いで
学生の二人は何とも言えない姿、普段着そのもの、雅之は家は裕福だから
それでも着ている物はブランド、洋介はジ−パンにシャツ、
其れもヨレヨレである。
「待った・・」「いえ、僕達も今来たばかりで・・」雅之が加絵さんにそう答える。
後ろで楓さんがニッコリ笑われ、頭を下げて椅子に座られる。
「今日は、嬉しいです。会えて・・」雅之が言う。
「そうね、ご無理言ったわね・・」楓さんがいわれた。
其れからホテルの二階のフランス料理店に入り、食事をする事に成るが、
洋介は作法など皆目知らない、オドオドしながら座っていた。
「俺の真似をしろ・・」横で雅之が言い、「うん・・、頼む・・」洋介は言った。
 其れから食事が始まるが、全部一緒には来ない、中々面倒な食事だと
思いながら始めてのフランス料理を楽しんでいた、いや苦戦していたのだ。
 午後五時過ぎ漸く食事を終える頃、楓さんが言われる。
「あんたらは映画でも見たら・・」
「そうねそうするか・・、見たい映画在るし・・。雅之ちゃん付き合って・・」
「はい、喜んで・・」コ−ヒ−を飲み終えると加絵さんと雅之は洋介と別れた。
「さ〜・・、私達も行こうか・・」促されて洋介は従う。
ホテルの地下の駐車場に向われ、真っ赤なベンツのドアを開けられる。
「え・え・此れ・・」洋介は溜まらず声をあげる。
「乗って・・」一言残して楓さんは颯爽と運転席に座られた。
「行く先は任せて・・」「え・え・何処に・・」「良いの、何も言わないで・・」
車はグングン走る、すると名古屋駅前の高速侵入口に入り込んで
高速に乗られる。
独特なエンジン音、其れに皮のシ−トが冷たく心地良い・・。
(何処に向われるのか・・、近くでは無いのか・・)
訝る洋介にお構いなく車は走っていた。


                  つづく・・・・。






                      





























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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−最終章 】

2009/10/12 02:17
 十月十五日昼、快晴。
郁美の家には大勢の人が押し寄せ、居間は満杯・・。
二つの谷の住人が集まり、郁美の挨拶に追われる、
何と始めての人が多過ぎた。
「では皆さん、会合を始めます・・」一樹が言った。
それからの説明は郁美も驚くほど詳細、年寄りにも判り易い話しで進む。
飛騨楽農市場の立ち上げだった。
場所も役所が大乗り気で賛成され、何でも便宜を図り、
計画は進んでいたのだ。
無論、既に一億の金が銀行に立ち上げの会社に積まれている。
銀行も本社から山根郁美には何でも従えと言われて、
支店では大騒ぎと言われる。
こうして何とか楽農市場は船出する事に成り出す・・。
特に源三は走り回る、運搬車や市場の工事現場に驚くほど動いていた。
一樹は全体の事を相談や報告で毎夜郁美の家に来ている。
「フフッ、動き出したわね・・。此れで良いわ・・」
郁美はほくそえんで報告や相談をこなして行く。
「源三・・、今夜おいで・・」郁美が言う。
「はい・・、喜んで・・」傍で京子が顔を赤らめている。
此処に来て一ヵ月半、既に谷には無くては為らない人に成っていた。
    一方、名古屋では・・。
麗子が甲斐甲斐しく動いている、可笑しい事に今まで土曜日に
戻らなかった娘、麗華が毎土曜日に家に戻る。部活も終り、
其れは不思議では無いが、母の麗子は幾分不安が過る。
其れは麗華の態度が変わって来たのだ・・。
戻る度、最初に入り口の部屋、智樹の部屋を覗き、只今と声をかけ、
其れだけなら良いが、何と台所で色んな料理を母の麗子に教わって
作っていて、それには麗子も驚いている。
全てが様変わりする家の中、皆、元は智樹だったのだ・・。
 麗子は毎週水曜日は大変、智樹に抱かれ善がり挙げ、其れも今は一人、
受ける身が壊れるほど強烈な営み、麗子はイガリ挙げて喜ぶ中、
母の面影が出て、頑張れと囃し立てる。
そんな中、悶え苦しんで智樹の若い力を諸に受けていたのだ。
最近は全て技を覚えて攻撃される、麗子の肉体は喜び苦しんで・・、
あのゾリゾリと食い込むでかい棒の感触に頭が真っ白、
何時も其処から始まる呻き・・。
悶えシッテン八倒しながら最高の場所に飛ばされ続けていた。
 翌朝など起き上がれない体、木曜日は昼まで寝る始末、
麗子は今が最高な日々だった。
あのおぞましい棒が責める、麗子が泣き叫んで呼ぶ智樹、今勉強が主で
他は水曜日が楽しみ、そんな日が重なって行く・・。
   平成十七年が来た、正月元旦、家は家族全員が集まる。
「おめでとう・・」皆が乾杯して居るが、智樹は居ない、高山に行っていた。
「麗子、綺麗に成ったね・・」「お母様・・、ひやかさないでよ・・」
「ソウヨ、ママは最近私でも負けるほどよ」
「いいえ、麗華が一番です。此れからですからね・・」
「そうか、一番若いし・・、フフッ楽しみ・・」「何が・・」麗子が聞いた。
「お母様、高山は如何です」「此れから、春に開店だ。皆が頑張っているよ」
「二億つぎ込んだの・・」「其処までは・・、ま〜楽しみだね・・」
「向こうでは如何ですの・・」「何が・・」「いえ・・、生活・・」
「フフッ、いいたい事はは判るよ。無い・・が楽しんでいる」
「ま〜・・、楽しんでいますの・・」「ええ〜、目の保養よ」
そんな会話をしていた。
 一方、谷では智樹が唖然として眺めていた。
其れは全てが変わっている、田には牧草や野菜、新しく出来た集合厩舎、
其処に二つの谷の牛が集められている。
驚いたのは帰る途中で大きな建物が出来ている。
其処に見覚えが在る源三さんが忙しく動き働いている姿が見えた。
家で話しを聞いてまたまた驚く事に成った。
「おばさん・・、凄い・・。貴女が本当の化け物ですね・・」
雪が舞い落ちる庭を眺めて智樹はそう言っておばさんの
面影を浮かべている。
「何もかもが明日香からだな・・、俺は頑張るぞ・・」
独り言ながら大きな声で叫んでいた。

     平成十七年、三月二十一日晴れ・・。
「何もかも・・忘れ物無いか・・」「はい、全て荷物は送りました・・」
「そうか、東京では最初は動くな、周りが見えてからだぞ・・」
「はい、そうします。お母さんも頑張って・・、夏には戻ります」
「え・え・何・・なんて・・、お・か・あ・さ・ん・・」「そうです、いけませんか・・」
「え・いや・いけないとは・・ま・・あ・・」
郁美は初めて呼ばれた、お母さんの響きに酔い痴れている。
可愛い智樹に呼ばれたのだ・・、涙が零れて止まらない・・。
「お母様、良かったですね・・」麗子が傍で言う。
 智樹は見事大学に合格している、法学部を専攻した。
既に部屋も麗子が東京に出て決めて来ている、何もかも麗子がしたのだ。
「ご苦労さん、此れから如何する・・」「其れが・・、お母様如何しましょう・・」
「何、お前の人生だ・・。如何したい・・」
「其れが・・」何時もと違う様子で麗子は居た。
「何・・、寂しいのか・・」「いえ・・、其れは我慢出来ますが・・」
「なんだい、勿体つけるな・・、何・・」「如何しましょう・・お母様・・」
「だから何・・」「子供・・」「麗華か・・」「いえ・・、腹に・・」
「え・え・何・・、げ〜できたんか・・まさか・・お前・・」
「そうらしいです、注意していたんですが・・。余にも凄くてつい危険を忘れ・・」
「アハッ・・、そうか出来たか。産めるのか其の年で・・」
「ま〜、未だ三十七歳ですよ。産めますけど・・」
「そうか、麗華と十八違いか・・。恐ろしいね・・」「如何しましょう・・」
「産みたいのか・・」「其れは・・」「そうだな、可愛い智樹の子・・、産むか・・」
「お母様〜・・」抱きついて麗華は泣いた。
 そんな事は知らず智樹は新幹線の車内で今までの事を思い出している。
だがもう一つ驚く事が起き様とは智樹は知らない・・。
浜松を過ぎる頃、智樹は目を瞑り窓に寄り縋っていた。
 午前十時半、横に誰かが座り、智樹は身を窓際に寄せ尚目を瞑っていた。
そうして何かが手に当たる、温かい其れは人の手、直に強く握られて、
流石に智樹は驚いて目を開く・・。
「え・え・え・如何して・・・・・・、ギャッ・・レイカ・・サン・・」
「シッ、声が大きいよ」「何で此処に・・」
「馬鹿ね、決まってるでしょう・・。部屋の片付けや食事・・」
「ええ〜、聞いてないよ・・」「そうね、教えてもいないし、誰も知らないから・・」
「え・え・麗子さんも・・」「ソウヨ、ママもビックもよ・・」
「駄目ですよ、怒られます・・」「良いわよ、内緒・・」悪戯っぽく言う。
「困ります・・」「良いわよ、東京で変な女に引っ掛らない様に監視、
毎週土曜日に行くね・・」「エ・エエ〜、拙いです」
「拙くないわよ、私は決めているから・・」「もう・・、なんで・・・」
「馬鹿ね、好きだから・・」「ええ〜・・」何度もえ〜が続く・・。
「此れから先が長い、ママでは面倒が見れなくなるから、私が引き継ぐ・・」
「え・・、今何と・・」「知っているの・・、ホラッ、携帯の画面・・」
「げ〜・・・え〜え〜・・・・」叫びに車内のお客が全員此方を見ている。
智樹は慌てて肩を窄めた。
 携帯の画面には智樹と麗子さんが映り、しかも他の画面ではおばさん、
いやお母さんも・・、其れも裸で絡んでいる。
途方も無い衝撃を受けていた。
「もう前から知っている、でも良いわ、其れで智樹が麗華の者に成るから・・」
「成る・・僕が・・」「そうよ、山根家の主人よ」「え・ええ〜・・」智樹は絶句する。
「此れを知っていて・・」「そうよ、承知、此れからも。でも麗華はママに
負けないから・・、頑張る、智樹が喜ぶ為にね・・」「・・・」
途轍もない話し、智樹は続く言葉も失っている。
「直にとは言わない、私はママと違い、智樹と恋愛をするの・・、
そう最高な恋愛をして結ばれるわ・・。ママは今まで通りで構わない、許す」
「・・・」「でも、他の女性は駄目・・、最後は麗華よ」
「・・・」「だっで大好きだから・・、死ぬほど好きよ・・」
握った手がギュッと締められた。
 智樹は未だ現実に戻されていない・・。
全て山根家の血がそうしているんだと薄ら寒さを覚える・・。
「俺は・・、こうなる運命かな・・、でも麗華さんは綺麗だし若い・・。俺は・・」
支離滅裂に成りながら片方でそんな思いが芽生えて来た。
 新幹線は新天地にと只管走る、車内でこれからの新しい若い
カップルが並んで座っていた。
智樹が進む道はどうなるのか・・、此れからも大変な道には
間違い無さそうである・・。

                           

                        おわり・・・・。
                     








































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−26 】

2009/10/11 02:25
 十五年以上、男と組み合っていない京子、行き成り馬鹿でかい
棒を口に咥え、今では夢遊病者如きにのた打ち回り、でかい棒を喉奥に
入れ出し、舌で亀頭を嘗め回す。
遠い昔の行為、今更こんな場面に出くわすなど考えても欲しくも無い今・・、
それでも異様な中、こんな事に成っている。
女とは悲しい動物、雰囲気でこうなるのかと・・、京子は震えながら
懐かしい男の棒をしゃぶり倒していた。
 上では源三が憧れの郁美の胸に顔を埋めて泣いている。
「こんな夢みたいな事・・、奥さん・・」泣きながら心で叫んでいる。
郁美は仁王の様な男に乳房を吸われ、今まで接していた男とは全く
予想すら出来ない撫男、それでも異様な昂ぶりが体を流れて行く。
ここでも下の京子と同じ女の性が動かせていた。
 郁美は源三に言葉無しで指図する。
其れは源三の手を垂れた尻の京子の股座に行けと命令していた。
源三は郁美の顔を見て、直に行動に出る。
「ウ・ウップ・・、ウゲ〜エ〜エ〜アウッ・・」
普通の男の棒の様な節くれた指が情け容赦なく京子の秘部をなぞる。
でかい指がささぐれて異様に感じる。
女の京子は腰を揺り動かしながら其の指を招き入れている。
自分から体を捩じらせて近寄り、源三が動き易いよう態勢に成り、喘ぐ・・。
郁美は源三の顔を持ちげて唇を合わす。
髭がチクチクと痛いが其れが何とも言えない刺激を浴び、
強烈に舌を吸い上げていた。
源三は益々夢見心地、とんでもない世界に嵌り込んで行く。
京子はそのたびに源三の指は膣内で暴れ、既に絶叫、
声が悲鳴じみて叫んでいる。
「出せ・・、往くんだよ・・」
「はい・・、有難う御座います・・。おおおおばさん・・、いいか・・」
「良い、出せ・・」「馬鹿、違う、お前乗れ・・」「エ・エエ〜・・」
源三は郁美を見て仰天する。
「秘密は互いが持つんだ」
そう言って、源三を囃し立て、京子の体にぶつける様に乗せる。
「ウ・ゥ・げ〜・・、駄目駄目其れは・・いやアアア〜ダ〜ア〜・・ア・・・ウグッ・・」
仰け反っている体に大きな棒が情け容赦なく突っ込まれ、
京子は目を白黒させ手が空を彷徨う。
 其れからは京子の泣き叫びだけが聞こえ、郁美は壮絶な二人の姿を
横で息もせず眺めていた。
髭もじゃの体が豪快に動く中、下では思いがけない事に戸惑いながら
受ける京子の姿、体の肉は落ち無残だが、それでも女の味を思い起こし、
泣き叫んで迎えている。
「凄い凄い・・、イクイクイクヨオオ〜ウ〜ウウウウソダアアアア〜・・・、
こんなアアアア〜イヤイヤトトトトブッ・・・フゲッ・ウング・ウ・ウ・ゥ・ゥ・・・・」
容赦無く動く毛むじゃらな体、受ける肉体は肉が落ちて無残・・、
それでも突かれる度揺れ動く様はおぞましい光景だった。
幾度も横にずれ波打つ腹、だが尻は迎え上がり、何度も下に
ドスンドスンと音を立てて落ち上がる。
 郁美は伸びる京子を見て安堵する。
(此れでおあいこね、智樹を貰うね・・)心で言った。
源三は伸びている京子に跨り未だ放出していない、郁美の方を見た・・。
「馬鹿ね、私は駄目、出していないなら気が戻れば突き上げろ、
そうして充分暴れて出せ・・突き倒せ〜」
言われて頷き、源三は又毛むじゃらの体が壮絶に動き出す。
下で泣き叫ぶ京子、又しても飛び切り、其れが何度も続いている。
 三十分経つ、「良いわ、出しなさい。京子さんに知らせていくのよ、
最後に遠くまで飛ぶのよ・・」「はい・・」
絡み合う二人は最高な歓喜の中で果てる。
京子は年甲斐も無く受け続け、凄みを味わいながら体は痙攣を続けている。
「良いわ、立派よ・・」「・・・」郁美は源三を褒める。
「風呂場に抱いて行きなさい、丁寧に洗うのよ。誰が相手してくれるの・・、
大切にね・・二度と抱かせないと言わせない様にね・・」
源三は頷き、京子を抱いて風呂場に行く・・。
「フ〜・・、凄い・・。男だね・・智樹・・」郁美はそう言った。
 部屋に抱かれて戻り、京子は恥ずかしそうに目を瞑っている。
「良いわ、寝かせて・・」京子を受け取り、郁美は抱いた。
「郁美さん・・、酷い・・」「恨んでいる・・」「・・・」
「良いじゃない、誰にも遠慮は無い体よ。相手は独り者、功徳よ・・、
そう思いなさい」「・・・」「嫌なら首を振って、今後させないから・・」「・・・」
京子は首を振らなかった。
 荒い息の中、京子は余韻の中で彷徨っている。
「源三、他所では駄目、京子さんにも世間が在る、此処でなら良いわ・・」
「はい、肝に銘じて・・守ります」「良い子ね、如何だった。風俗と・・」
「其れは雲泥の差、何とおばさん凄い・・。受けてくれた・・」
「そうね、凄い人ね」「はい・・」
「でも突き入れるだけでは駄目よ、技、其れが必要よ」
「今度、します・・。今日はてんぱって・・」
「良いわ、京子さん良いわね。此処でなら安心よ・・」「・・・」
京子は返事出来ない、それほど強烈な棒が暴れて、今でも穴が・・。
京子は返事の変わりに郁美に抱き付いていた。
 朝が白ける頃、漸く部屋は穏やかに成る、既に源三は家に戻り居ない。
「寝ようか・・」「寝られない・・、凄かった・・。死ぬかと・・」
「そうね、壮絶だったわ・・」「郁美さん軽蔑した・・」
「何よ、反対。見直したわ。智樹の母ね・・」「あの子頼みます」
「良いわよ、お互いの子で見詰ましょうね」「ありがたい・・」
等々二人は朝まで寝ずに居て、京子は乳牛の世話に家に戻る。
「此れでよし、此れからは違う問題ね・・」
何か考える様な顔で郁美は独り言を言った。
 十月九日、郁美の家に皆が集まっていた。
無論一樹の奥さんと母の京子さんは台所に居る。
「何か、考えて来た・・」「え・・え・何を・・」「もう・・、この間言ったでしょう・・」
「其れは何度も考えたが此処では何も出来ない・・」達郎が言う。
「もう・・聞き飽きたわ、何時も出る言葉は同じね。稲の刈入が終わると
愚痴や嘆きの話しばかり、如何して何とか仕様と動かないの・・、
ここは此の侭では本当に終わるわよ・・」
『・・・・』六人の男達は返す言葉が出ない。
「良いわ、責めてばかりでは私にも責任が在るわ。此処に来て暇が在り、
いろんな本を買いあさり勉強はしたけど、其れは紙の上、
でも何とかしたいんでしょう・・」『其れは・・そうです・・』返事が重なって戻る。
 「では・・、話すよ・・」其れから郁美の演説が始まる。
中身に皆が驚いて、飲んでいた酒の手が止まる、段々と男の顔が
赤く成り出し、胡坐を掻いた姿勢も変わって来た。
「良いわね、行った通り、何とも成らないなら自分達で起すのよ
。あんた達自分の事しか頭に無いでしょう・・。毎日牛に追い回され、
疲れて其の日が終わり、他に目が届かない・・。僅かな乳牛の代金、
借金を返すほども売り上げが無い金額、米はしれている。何もかもが
苦痛の中で彷徨う。そんな生活は嫌だ、思うけど仕方が無いでしょう・・。
其処よ、そう其処なの、此処で皆が集まり話すのは何故よ。
何とかしたいんでしょう・・」『はい・・、そうです・・』
「では、何とかしたら・・、こんなに自然が在るのに・・勿体無いわね」
「でも何が出来る。何も出来ないわ・・」正則が吐き捨てる様に言う。
「私は農業は素人よ、だから見える部分も在るの。名古屋に居て、
パソコンで求める野菜や果物・・、はては北海道の魚・・。今は色々楽しめて
買える時代よ。高山でも飛騨牛が出ているわよ、何でしないの・・。
牛乳を搾り売るだけ・・、惜しいわよ、加工したら、例えばチ−ズ等・・、
牛乳も直販したら・・、野菜も・・、そうね各家庭から集めて売るとか・・、
考えれば在るでしょうが・・」「でも資金が・・、それで俺たちも終わる」
「そうね、資金ね・・。在れば出来るの・・」『其れは出来るぞ〜』
「そう、聞くけど谷に入る国道からの進入口の角の広っぱ誰が持っている」
「其れは村いや今は合併して市の物、以前織物の工場の跡地、
もう十五年前倒産してから其の侭・・。今では高山市の土地・・」
「幾ら在るの・・」「三千坪以上かな・・」達郎が応える
。「では借りれるの・・」「其れは市も喜ぶ・・」
「ではあそこに販売所と物を集める場所にしたら・・、そうね野菜は
各農家のおじいちゃんやおばあちゃんが居るでしょう。其の人たち
を集めて説明して造った物、幾ら少なくても良いから持ち寄り販売するの、
無論製造者の名前入りで・・、誰かパソコン出来ない・・」
「俺、得意。ゲ−ムが・・」正則が手を挙げ叫び、其処で皆がおお笑いした。
「良いわね、では販売は、生の牛乳とチ−ズ、野菜、果物・・。
もう少し欲しいわね・・」「牛肉は如何だ」「良いわね、在るの・・」
「俺の親戚が遣っている・・」
「良いわね。そうだ、今回で仕事集落したら。冥々が家で牛を飼って
いるでしょう。其れを集めて当番制で面倒見ると他の仕事も出来るわよ。
其れに食肉牛も飼えば良いわね」
「夢ですよ、何処にそんなお金が・・。アア〜あればな〜・・」達郎が叫ぶ。
「出すわ、資金・・。そうね皆で会社を起して・・。あ・あ・そうだ・・、名前は・・、
飛騨楽農市場ね・・。酪農とは違うわよ、楽しむ楽に農業の農よ」
「・・・」一同唖然として郁美を見る。
「良いわね、パソコンと計画は正則さん、牛関係は達郎さん、一樹さんは
全体を把握する事、源三さんは運搬や製品の仕分け、詰り工場長、
雅之さん、孝一さん達は営業責任、店を切り回して・・」
『・・・・・・』話しに追い付けず、皆は呆然としていた。
「何、出来ないの・・」『・・・・』「如何したの・・」
「だって、幾ら懸かると思うのですか、無理ですよ・・」達郎が悲しげに言う。
「大丈夫よ、皆で頑張りなさい。出来るよ」
郁美はそう言ったが未だ誰も遣ろうとは言わなかった。
話しが飛び過ぎて考えが追い付けない・・。
皆は情けない顔で郁美を見詰ている。
「では皆でこの事を相談してね・・。結果待っている」
郁美はそう告げて輪の中から外れる。
台所でへたり込んだ。
「郁美さん・・、凄い・・」京子が抱きつく様に寄り叫ぶ。
(材料は投げたわ・・、後はやる気ね・・。結果が楽しみね・・)
郁美はそう考えて台所で京子とビ−ルを飲んでいた。
今は京子とは知れた仲、お互いが信じている。
 こうして夜更けまで家の明かりは庭に飛び出していた。

                 つづく・・・・。


































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−25 】

2009/10/10 02:37
 暗い中、女二人の話だけが聞こえる。
「智樹、男よ・・」「え・え・・、如何いう意味です。男・・、も・若しや・・」
「猫の橋渡しで・・」「え・え・なんですの・・」
「男に成っているの・・」「ギャッ、まさか・・、郁美さん・・」
「そう、抱かれた、いや抱いた・・」「ま〜・・」
京子はまさかと思いながらこんなに息子を気に入り、面倒を見てくれるには
何か在るとは・・、其れが男として・・、京子は体が固まる。
恐ろしい告白をされていた。
「でも、今は逃げているの・・。其れはもう私の役目は終えた。
余り勉強にばかり精を出しても捗らないと・・、若い体、捌け口をと身を・・、
其れが京子さんとんでもないアソコ・・、驚愕したわ・・」
「でかいから・・」「ご存知・・」
「何度も・・、息子ですから・・。シコシコと扱く姿も・・」
「そう、そうなの・・。でね、私、年甲斐も無く、育て様と教えていた・・。
でも最近は怖くなり、逃げているの・・」「ま〜・・」
「判るでしょう・・」「其れは・・」
「でも、嬉しかった。こんな年の体に・・、申し訳ないと・・」
「美しい体ですよ。若いです」「・・・、有難う。息子さん、凄いわよ・・」
「・・・」「でも、来年は東京・・、寂しくなるから今から逃げて・・」
「・・・」「絶対合格させる。して貰う・・」「ありがたいです・・」
女二人は未だ会話が進んでいた。
「でも、残っておられる麗子さん、大丈夫ですか、あの子さかりが付いて
襲わないとも・・」「アハッ、其処ね。良いの、既に出来ているから・・」
「ええ〜・・、そそんな〜・・」「驚いたでしょう・・。麗子は今では全て智樹の
面倒を見るのが日課、其れで安心して逃げているの・・」「・・・」
 京子は唖然として暗い中目を見開き、郁美を見るが、暗闇で其の顔は
見えないが恐ろしい人だと感じていた。
「何もかも白状する。其れで良いと思われれば此れから智樹を陰で
面倒を見続ける。其れは我が家の夢・・」
「嬉しい・・、本当に・・。腹に居る子を何度も殺そうと・・、不義の子・・、
其れが今では思いがけず郁美さんに拾われて・・、産んで良かった・・」
「そうなの・・、苦しかったわね・・」二人は其処で抱き合い泣く。
 「ゴトン・・」庭先で変な音がする。
猫の明日香が急いで其の音の方に駆け寄る。
「誰・・」京子が半身起して叫ぶ、だが郁美は動じない・・。
「猪ししか・・、最近出るから・・、怖い・・」
「猪ししなら明日香が行くもんですか。跳んで行ったわ・・」
「え・え・・、では何・・」「大きな化け物・・」
「ええ〜・・、なんですって・・」京子は意味が判らず叫び震える。
「出て来なさい、既に正体見えているよ」郁美が部屋で大きな声で叫ぶ。
そうして電気を点け、雨戸をガラッと開ける。
「やっぱり、あんたね。明日香が跳んで行ったからそうかと・・、聞いたね」
「・・・」庭に大きな男、源三が尻餅をついて哀れな姿を月明かりに見せる。
「上がりなさい、良いから早く・・」郁美は後ろで怯える京子を制御して言う。
「す・み・ま・せ・ん・・・」頭を掻きながら源三は縁側から部屋に入る。
 「全部聞いたの・・」「いいえ・・、先程から・・」「先程・・、何処から・・」
「麗子さんが智樹の面倒を見る所から・・」「ま〜、聞いたね。其れだけ・・」
「はい、其れだけで・・」「今日が初めてか・・」「・・・」「言いなさい・・」
「何度も・・、でも其れだけで・・す・・」「其れだけでは無いでしょう・・」
「いいえ、其れだけです・・、本当に・・」
「馬鹿、家に戻り、股座を弄っているんだろう・・」「其れは・・」
「私を見てか・・」「え・え・・・・、はい・・。すみません・・」
「こんな年の女をか・・」「とんでもないです。若くて美しく、俺の天女様・・」
「アハッ、年老いた天女だね・・。聞いた京子さん・・」
「え・あ・はい・・。源三大それた事、奥さん此処から逃げなさるど、
お前の所為だ」「其れは勘弁して下さい。俺は危害は加えない。誓って・・」
「そうだね、危害は無いね。此れからも・・」「はい、決して・・」
「そうか、良いわ、許す・・。けど話しを盗み聞きは駄目だよ」
「其れは・・、誰にも言いません・・」
「言えないわね。他所の家の話しを盗むなど、谷が聞いたら如何なる・・」
「其れだけは勘弁して下さい・・」「如何するかね、京子さん・・」
「許せない、源三は谷で荷物と言われている。でも今回は奥さんの為動いて、
皆は感心していたが、こんな魂胆が在ったとは・・、呆れたね・・」
京子さんが怒って言う。
「其れは・・、すみません・・」平謝りで源三は汗を掻いていた、
傍に明日香が添い寝擦る様に横たわり居る。
「如何しようかね、秘密を聞かれたね・・」「其れは誰にも言いません」
「当たり前だ、お前が夜毎盗み見をしている事がばれるわ・・」
京子さんが今まで以上に大きな声で言う。
 こうして散々絞られ様は無い姿で畏まっていた。
「お前、奥さんのお風呂場覗かないだろうね・・」「・・・」
「え〜、源三・・お前・・」京子さんが目くじら立てて怒る。
「良いよ、どうせ確かには見えまい、改造しているから・・」
「そ・そうです。如何しても見えなくて・・」
「アハッ、白状したね。見たいのか・・」「・・・、其れは・・」
「可愛そうな男・・、先程の話を口外するなよ」「其れは約束します」
入れ替わり女二人に責められていた。
「では、私が見たいのか・・」「・・・」
「なんだい、源三、奥さんがそう仰っているんだ。応えんか・・」
「みたいです、死ぬほど・・」「そうか、正直な源三・・」
郁美は項垂れる大男を見て言う。
「先程の話は大変な話しだ、京子さんにとっても、我が家にとってもだ。
でも此の侭では信用出来ないね・・」郁美はそう言った。
「でも約束します。決して・・」「お前を知らないから信用は出来ない・・」
「そんな・・、守ります」源三は必死で言っている。
「如何する、京子さん、この男信用出来るの・・」
「其れは・・、でも此ればかりは約束とは・・、この男何処まで・・、
五年前、夜這いし相手に罵倒され逃げ、それから谷では警戒している、
でも今日又覗き見するなど以ての外・・ですよ」
「そうか、夜這いは成功しなかったの・・」
「其れが、何と家でして・・、嫁が叫んで・・、私がとっつかまえた」
「一樹さんは・・」「研修で高山に・・」「そう・・、この体では持余すわね・・」
郁美は大きな男を見てそう言う。
「如何するかね・・」再度郁美は言う。
京子は横で心配そうに郁美を見ていた。
 「そうだ、この男、辱めを与えよう」「え・え・どうやるの・・」
「考えよう・・」郁美の顔は変わって来た。
「何でも聞くか・・」「はい、奥様には従います」「そう、従うか・・」「必ず・・」
郁美は其れを聞いて頷いていた。
「では、此処で秘密を作ろう」「え・え〜秘密・・、何よ、其れ・・」
「そうね、三人での秘密」悪戯っぽく郁美は微笑んでいた。
京子は何をするのかと怪訝そうに郁美を見詰ている。
「では源三、此処で何でも聞くのだな・・」
「其れは確かに言いましたが・・、何か・・」オドオドしながら言う。
「此処で見せなさい」「見せる、何をです・・」
「源三が扱く姿を二人に見せるのよ」「げ〜、なんで〜そんな〜無茶な・・」
「へ〜・・、では先程の言葉は嘘か・・。成る程此れでは信用できない訳だ」
「・・・」京子は聞いた言葉を疑った。
此処で男の自慰を見せろと、唖然とし頭が真っ白に成り、京子は固まった。
「何、嫌ならわたし谷を出る。こんな男に話しを聞かれ、何れ広まる・・」
「・・・」「私は良いけど、京子さんはどうなるの。それを考えたらこんな事
何でも無いでしょう。何時も一人で遣っている事、其れを私達が見てあげる」
「・・・」「駄目なら帰れば・・、そうして何時までも悶々として過すのね」
「・・・」「何よ、男でしょう・・。夜這いかけるほど元気が在るんでしょう・・」
「・・・」いやはやとんでもない方向に話が進んで行く・・。
京子は驚くのを通り越して郁美を見続けていた。
何処からこんな発想が出るのか・・、京子には到底理解出来ない
次元の域だった。
 「如何するの・・、嫌なら帰れば・・」「・・・」
源三は先程より一層しょげて可愛そうな位に成っていた。
「立たないの・・、行き成り言われて・・」「・・・、はい・・、無茶です・・」
「そうか、立たないのか・・」郁美は考えていた。
この谷に来たいと思ったのは、智樹の里、其れが一番だが中々面白い所に
成りそうだと・・、そんな思いも在った。
「無理には出来ません・・」「そうか、女と違いそうかも・・」
行き成り郁美は立ち上がり座っている源三を見下ろす。
 すると何を思ったのか、着ている寝巻きの帯に手が行った。
「良く見なさい、それでアソコが立つなら、郁美を思っていると思うから・・」
何と郁美は自分で寝巻きの帯を解き始める。
其れには京子も源三も驚愕する。
そんな男女の二人の前でアレヨアレヨと思う間に何と郁美は裸に成って行く。
寝巻きと小さな下着が足元に絡み、見事な体を曝け出し、源三に向く。
「如何・・、綺麗・・」「・・・、ゥ・ゥ・ゥ〜凄い・・。綺麗・・です・・」
「ま〜・・、見事な体・・、女の私でも惚れる・・」
京子は感嘆して郁美の光る体に見惚れている。
源三が其の何倍か、唾が飲み込めず、口が動かない・・、
それほど美しい肉体を見せられていた。
「何よ、立たないの・・、失礼ね・・」
「いえ、もう・・立っているんです。余にも綺麗で・・」
「では源三、ズボンを脱ぎなさい・・、そうして扱くんですよ」「・・・」
「何モジモジしている。奥さんが恥ずかしいだろう。お前の為犠牲に
成られているんだぞ・・。こんな事夢見たいだぞ」「うん・・、そうだが・・」
「馬鹿、怒るぞ。早くせんか・・」京子が叫ぶ。
 渋々立ち上がり、源三はズボンを落とす、汚いパンツを素早く下ろし・・。
「ま〜・・、見事・・、恐ろしい・・」郁美は叫んだ。
目の前には智樹と違わないほど立派、其れも黒光する棒がブルルンと
揺れて飛び出していた。
「ウゲ〜・・、化け物・・、お前・・」京子が仰け反り震えて言う。
厳つい男の源三に匹敵する棒、其れもでかく聳えている。
四十五歳の男の棒は異様、其れに鍛えた痕が見える。
「早くして・・」何とか其の言葉だけ郁美は言えた。
急かされて源三は自分の手をでかい棒に充て、懸命に扱き始める。
其の形相たるや鬼に似て、真っ赤にした顔が一層邪鬼に見えた。
郁美は立って居れなくてペタンとへたり、京子の肩に手を乗せ震えている。
京子とてこんな光景は見た事が無い、異様な部屋の空気に酔わされる。
 すると意外や、郁美の手が京子の肩に押せているのが滑る様に下に行く。
そうして胸元を一気に肌蹴、何と京子の寝巻きがものの見事に外され
上半身が諸に肌蹴る。
「え・ええ・・」其れから声が出ない京子、突然胸が飛び出し自分の体が見え、
愕然とし郁美を見た。
「此処は皆同罪、同じ姿でね・・」郁美に言われても意味が解せない・・。
前では其の光景を見て源三が頻りに手を前後させ、自分の棒を扱いている。
源三が一番驚く、片方は豊満な乳房、一方は長年見ている人だが、
其れは乳房が垂れて無残な姿、両方を見ながら源三は吼える。
「凄い・・凄い・・、俺は果報者・・。奥さん・・、おばさん・・、俺・・」
「良いから頑張れ、お前の最高の人の物を見れるんだぞ・・」
「ウン、最高・・、おばさんも・・」「馬鹿、ヨレヨレだ・・」
「良いよ其れで・・、奥さん、気持ちが良い・・」「そうか良かった。女か・・」
「勿論素晴らしい女性です。感謝します・・」
六十前の女二人、四十半ばのでかい男、未曾有の修羅場だった。
 時間は過ぎて行く、だが源三の代物は果てない・・、
郁美は其れを見て智樹を思い出していた。
「見るだけでは駄目か・・」「・・・、いいえ・・、頑張ります」
源三は必死で棒を扱く、其の姿が段々と愛しくなる郁美、
京子は唇が震えていたが・・、だが其れも束の間・・。
「ア・アッ・・」小さな悲鳴を挙げる京子、其の体が何でか源三の股座に
向かい倒れる。
後ろに郁美の手が背中に充てられている。
「ウ・ウ・ップ・・、ウゲッ・・」
京子は否が応でも現三の股座に顔が埋まり、頬に大きな棒が当たる。
「源三、吸いなさい・・」
追い被さる京子の横から郁美は源三の口に豊満な胸が押し遣られる。
源三が無我夢中でしゃぶりつき、既に手は自分の棒から離れて
郁美を抱き豊かな胸に顔を埋めてしゃぶる。
下では既に昔を思い出し、京子は源三の棒を加え愛撫を始める。
何ともおぞましい光景が明々電気が灯る中で見たくない光景が在った。
 猫の明日香は何処かに消え、部屋には居なかった。


                 つづく・・・・。






























































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−24 】

2009/10/08 02:32
 十月七日、秋晴れ・・。
郁美は高山の智樹の里に来ている、それも長逗留で、半月も居た。
今回は猫の明日香を連れている、何も無い田舎、遊ぶ相手をさせるため
明日香が連れて来られている。
其の明日香も、寂しそうな顔はしない、何もかもが珍しいのか、
外に出ては戻って来なかった。
 この家は源三の働きで上手く運んで、既に中の改造も終り、
郁美は満足していた。
小さな谷、忽ち噂になるが、其れが島田家を救われた人だと知ると、
回りの目は変わる。
其れに年より若く、美しい婦人が一人で谷に来ている事も、
皆は其々色んな思いを持っていた。
特に隣はあの熊事、源三が住んでいる、皆は源三に会う度に本気で言う。
「熊、お前襲うなよ。怒って帰られるぞ・・」
半分冷やかしと、本気で谷の人は言っていた。
源三は天地がひっくり返る程、悦び有頂天の極み・・、
隣に麗美な婦人が来られ、其れに猫まで連れて・・。
其の猫が度々臭く、汚い源三の家の中に入り込み、源三を癒してくれる。
谷では厄介者扱い、其れでも忙しい時や、如何しても人手が欲しい時には
体良く、源三を使っている。
頭が少し悪い男、其れが格好の谷の欲求不満やストレスの解消に
寄り合い等で餌にされる源三だった。
両親が早く亡くなり、三十五歳で一人に為るが、一度も谷から外に
働きに出ていない。
源三の世界は、この谷が全て・・、其処に現れた美しい人・・、
何もかもがばら色に見える家が隣に出来たのだ。
 源三は毎日が楽しく胸が時めく日が重なり、有頂天であった。
「今日は、晴れ・・。そうだ、柿だ・・」
思うと家を飛び出して裏山の畑横の柿木に登り、柿を採り急いで
郁美の家に飛び込んだ。
「お早う・・」「奥様・・、此れ・・」「ま〜美味しそうね、なんて言う柿なの・・」
「此処ではチンポ柿、世間では筆柿です・・」
「ウフッ、面白い名ね・・、でも美味しそうね」
「はい、甘くて最高です」「頂くわ・・」
作り直された縁側の新しい板に座り、庭も手入れされた花壇、
そんな中で郁美は満足する日を送っている。
毎日娘から電話が来るが、其れには其れなりの返事をして、
一向に名古屋に戻ろうとしない・・。
麗子は何度も戻る様に言うが、其れには耳を貸さない・・。
郁美も考えが在って此処に逃げ込んだと思うほうがまとも・・。
あの智樹の傍では女が強く浮き、かねての生活の様な穏やかな
日々が暮せない・・。
女としては最高だが其の中に身を沈めていてはいけないと、
我慢をしながら逃げているのだ・・。
唯一、楽しみは谷で此処が寄り合い場に為っている事、集まる連中は
五人の男、智樹の兄、一樹、達郎、正則、は酪農を・・、孝一、雅之、。
若者と言っても既に三十前後で今盛りの働き手で、中でも一樹と達郎が
二十台だ。
無論端に何時も源三が居るが、話の中には中々入れない、
其れは此れから如何するべきかの話しが主、源三には重い話しだから・・。
 其の夜も、皆が冥々酒の肴を下げて集まる。
何時も智樹の母と一樹の妻が台所に立つ、こうして男どもが輪に成り、
新しくした居間のフロ−リングに座っていた。
「今日も一の谷岡田さんが出る事に成ったぞ・・」達郎が叫ぶ。
「そうか・・、では此れ二ツの谷は十三軒に成るな・・」
年上の雅之が力無い声で応える。
「どうなるんか・・、此の侭では・・」一樹が嘆く・・。
「仕方ないわ・・、谷も自然消滅だ、此れからは他所と同じ道を・・、
やがて年寄りばかり・・、消えるのみ・・」孝一が酒を飲んで言う・・。
毎日そんな話ばかり、だが郁美は何も言わず、傍で聞いているだけ、
でも皆は此処でウップンを出し尽し、そうして明日にと向える事が唯一、
此処の証し、郁美は其れを察して快く皆を迎えていた。
 だが今日ばかりは郁美が違った・・。
「お聞きしますけど・・、皆様は今後如何なさるお積り・・」
「如何なさる・・、どうも為さらん、出来ないが・・」達郎が応える。
「では此の侭・・」「そうなります、仕方が無い、山奥で何も出来ない・・」
正則が言った。
「情けないわね、此れだから田舎は滅びるのね。集まると愚痴ばかり・・」
「其れは仕方が無い、出るに出られない連中、俺の家も爺様が寝たきり、
面倒を見る必要が・・」孝一が言う。
「そんな事を聞いていない、聞いているのは前向きな考えが無いのかと・・」
「其れは・・、在るが此処では何も出来ない・・」孝一が又応える。
「そう・・、情けないわね・・。私なら何とかしようと前向きに考えるけどね・・」
「奥さん、其れは俺達も何度も今まで話し合っている。だが出る回答は・・」
「そう・・、虚しいわね・・」其処で皆が俯く様に酒の肴を摘んでいる。
「将来性が在る若者は皆都会に出る。一樹の弟を見れば・・」
「其れはそうね、でも人は其々生きる道が違うわ。此処では如何なの・・」
「同じさ、皆出遅れ、出られない連中、集まっている俺達は足枷が在る・・」
「足枷・・」「そう、親や家族が居る・・」「其れで、其の所為に為さるの・・」
「為さるさ、本当だから・・」孝一が代表して話す。
「ではお聞きしますが、貴方達が年老いたら同じ事を子供に・・」
「其れは出来ないな・・、俺たちは此処で野垂れ死に、子供には面倒は
見て貰わないし、見てくれないだろう・・。時代はそうなって来る・・」
「成る程ね・・、では谷は此れでお終いね・・」「そうなります・・」
其処で話しが切れる。
 一樹は何も言わない、言われないのだ・・。
谷の問題は重い、其れに何も無い谷、回答など無いほど谷には夢が無い。
何とかしようと足掻くが、其れは益々自分たちに重く圧し掛かる。
酪農も其の部類、今は其れで難儀している身、此処に居る三人は既に
多くの借金を背負って動きが取れない、一樹は何も言えずに聞く側である。
今日もその様な話しで終わる。
 皆が帰ると、智樹の母だけが残る、時々一緒に寝る間柄、
郁美は唯一の友と思っていた。
真新しい畳に布団を二枚しいて、郁美と母は並んで寝ている。
「お母さん、如何思われます・・」「先程の話しかね・・」「そうです・・」
「聞いた通りですが・・」「では谷はお終い・・」
「そうなるね、私らが最後・・、一樹も出て行く・・」「・・・」
母の溜息が静寂の中で聞こえる。
「お母さん、お聞きしますけど・・、智樹は何方の子・・」
「エ・エエ〜・・、なんで・・お父さんの子ですよ・・」「そう・・、そうなの・・」
「なんでそんな事・・」少し体が震えて聞いた。
「私がそうだからお聞きしたの・・、御免なさいね。酷い事聞いて・・」
「・・・」「でも、賢い子ね。従順で下向きで・・、其れに・・」
其処からは話せない、幾ら母が相手でも・・。
「あの子は・・、鳶が鷹を産んだと言われています・・」「そう、賢い子よ」
「褒めて頂いて・・」「私ね、三人の娘、夫の子では無いの・・、
其れで種が薄いから他所で貰ったわ・・」「げ〜・・、本当ですか・・」
母は仰天して飛び起きる。
「そう、それも大好きな人だった。親に見合いさせられて結婚したけど・・、
其れから偶然知り合い・・。其れで・・」
「ま〜・・、そうでしたか・・」「でも最近、麗子には白状した」
「ええ〜、なんで・・」「そうね、黙っていれば其れまで・・。でも言いたくなった。
女は嫌ね、身に焼印されると弱いわ・・」「・・・」母は絶句する。
「私はあの人が居るからと頑張って来た。でもその人が交通事故で
亡くなると、意外、心が落ち着き、生活に浸って忘れる。こんな女は酷いね。
でも人生いろんな道が在る、踏み外し戻れた私は幸せな方ね・・。
其の侭引き摺られて家庭崩壊や色んな事故に合わずに済んでいる。
此れがまだあの人がこの世に健在ならどうなっていたか・・。
考えると恐ろしい・・」「・・・」
「あの人に抱かれていると、もうこの身がどうなろうと構わないと思って
抱き着いていたの・・、女の性は醜いわね・・」
「・・・」母は先程から何も声を出してはいない。
驚いているのはそうだが、身に詰まされる話しだったから・・。
「お母さん、幸せだった・・」「お願いします、お母さんはやめて貰えません
。京子と言って下さい・・」「そう・・、京子さん幸せだった・・」
「・・・」返事が出来なかった。
「智樹は此れから受かれば東京暮らし、寂しくなるわね・・」「・・・」
「其れに、あの子のこれからを見届けないと・・、一緒に見ようね・・」
「郁美さん・・、有難う・・。私・・」「何・・」
何時の間にか郁美の布団に入り込んで抱き着く。
「私・・、悪い女・・」「・・・」「智樹は・・、智樹は・・、夫の子では無い・・」
ワ〜ア〜ン・・、泣き叫ぶ・・。
 其の京子の背中を撫でて郁美はやはりと思った。
聞くと、京子は結婚前から女だった。
それも相手は女房持ちで村の大御所、年も相当離れていた。
京子が十九で役場に勤めていた、そのときの助役が智樹の本当の父親、
其れが奥さんにばれて、奥さんの差し金でこの谷に嫁に来る羽目に成る。
そうして長男の一樹が産まれ、何とか穏やかな日が送れるが、
ある日偶然其の男に出会う。
それも暑い夏、京子は里に戻る途中だった。
実家の母親が既に病で寝込み、先が無いと医者に言われていたから・・。
「お〜・・、京ちゃん・・。何処に行く・・」「ア・・」
車には忘れもしない男が乗っている。
今は引退して悠々自適の生活、六十二歳に成られていた。
操を奪われたのが十九で相手が五十六歳の時・・、京子は偶然とは言え、
寂しい道で出会ったのだ・・。
「乗れよ、送る・・」言われて咄嗟に怪訝無く乗り込む。
「何時までも可愛いね・・。もう六年になるか・・」「・・・」
「俺は今でもあの時が最高な時だった・・」「・・・」
車は山道を走る、この小さな峠を越えれば里、
京子は安堵して車に乗っていた。
すると急に横の獣道に車は入り込む。
「ア・・」思う間も無く車は竹薮に突っ込み止る。
「強引に押し倒され、其の侭京子は年寄りの餌食に為るが京子とて知らぬ
間柄では無い、女に為った最初の男、嫌と叫びながら体は開いて行く、
其れが判ると京子は涙が毀れ出す・・。
男は倍以上違う若い人妻を割り裂き吼えた・・。
ドクドクと出る男の精子を身の中で感じながら・・、知らずに京子の手は
男の背中に廻り、爪が食い込んでいた。
それ以来、男とは接触は無い、京子は忘れては居ないが相手がガンで
寝込まれて其れっきり・・、お葬式にも行けなかった。
だが今年のお盆、郁美が来てから思い直して墓参りに一人で行き、
智樹の報告をしたと聞かされる。
 「そう・・、そうだったの・・。判るのよ。同じ道を歩んでいるから・・」
「郁美さん・・」泣きながら抱きついて京子は震えていた。
自分と四歳上だが田舎育ち、相当老け込んでいるが体は未だ生きていた。
其れは同じ女同士、判る。
郁美は今まで体のケアは怠ってはいない、四十半ばと言われている体、
其の二人が長い間傷を舐めあい抱き合っていたのだ。
「此れで生涯付き合えるね・・」「お願いします・・」
「未だ、告白が在るの、此れは言いたくないけど・・」「なんですか・・」
「女同士、隠し事しないで付き合いたい・・」「其れは在り難いですけど・・」
「智樹、最後まで面倒見たいの・・」「其れは・・、既に・・」
「では良いのね」「良いですとも、私では其処まで出来ない。情けない親」
「良かった・・、京子さんと兄弟ね。いや違うかな・・」「・・・」
変な言い方に京子は驚く・・。
「智樹、変わったでしょう・・」
「ええ〜・・、夏驚きました。落ち着き何か男・・、変わりましたが・・」
「そう・・、やはりね・・、自信が付いたんだわ・・」
「・・・」母の京子は其の言葉にも何か引っ掛る。
話しは未だ続いている、外は鈴虫が命の終りの最後の鳴き声、
庭から聞こえていた。


                つづく・・・・。







































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−23 】

2009/10/06 02:15
 八月も終りに近付き、麗華は怒っていた。
其れは格好の相手、智樹が家に居ない事、ビックが八月末まで来なくて
良いと言った事を知り、沈んでいた。
あの夜の光景が未だ脳裏に鮮明に残っている。
思えばママの泣き叫ぶ異常な声、ビックの卑猥な体の揺れや雄叫び等
全て残っていた。
今度智樹が戻れば又外出を言い出し戻り、盗み見を仕様と考えていた。
処が其の目論みは敢無く消え、もうじき寄宿舎に戻らなくては為らない
身に成り、麗華は残念だった。
郁美は孫の事を考えて夏休みは高山が一番勉強出来る環境だと
言い残していたのだ・・。
 八月二十九日、残暑が厳しい日。
午前十一時玄関のインタ−ホンが鳴らされる。
「何方ですか・・」麗子が玄関で聞く・・。
「あのう〜高山の源三と申しますが・・、奥様はご在宅ですか・・」
「私ですけど・・、高山・・、智樹の里の・・」「ええ〜そうです・・」
「待って下さい、開けますから・・」「え・え・ええ〜・・、違う・・」
「ま〜・・、違うとは何・・」「奥さんですよね」「そうですが・・」
「いや〜、こんなに若くないから違うのかな〜・・、聞いて来たんだけど・・」
「若しかして母ですか・・」「え・・、あそうそう・・それそれです・・」
「待って呼びますから・・。お母様〜お客様ですよ」
麗子はそう叫びながら可笑しかった。
其れは源三の姿、小さすぎるTシャツ、其れに口廻りが青く、
髭を剃っているが髭が濃い感じが可笑しかったのだ。
「何よ、誰・・、ぁ・ぁ・ぁ〜あんたは・・」
「はい、源三です、名古屋に来ましたから寄りました。此れは一樹も承知で、
早々新米が出来て持参しました」「え・え〜新米、もう出来たの・・」
「早稲ですが、美味しいですよ。一樹に言われて・・、ぁ・・僕は野菜を・・」
「ま〜・・、有難いわ。車は何処・・」「前の道・・」
「車庫に入れなさい。麗子開けて・・」「はい・・」
笑いを堪えて麗子はガレ−ジを開ける。
 源三は大きな家に驚き何度も回りを見て呆れていた。
「上がって・・」郁美は源三を居間に上げる。
「たくさん野菜有難うね。お米は智樹の家ね」
「そうです、昨日早米を脱穀してホカホカです」
麗子は未だ笑いが収まらない、話し方も身なりも朴訥で、
其れに厳つい顔、何もかもが可笑しく見える。
コ−ヒ−を出されて飲む姿も何もかもが・・、麗子は笑いを堪えて
自分の部屋に飛び込んだ。
其処で声こそ出せないが思いっきり笑った。
 「皆さんお元気・・」「はい、元気です」
「家はどうなりました・・」「全て手配出来まして、先方も喜んでいます。
俺の本家ですが、今は東京です。もう帰らないと・・、墓参りには戻るが
その時は泊めて欲しいと・・、条件は其れだけです」
「借りるの・・」「いえどちらでも、売る積りだったが、買い手が居ないから」
「そう、では値段はお幾ら・・」
「其れは買い手も居ないから只みたいで良いじゃないですか・・」
「そうは行かないわよ、相場は幾ら・・」
「其処ですが、おばさん、いや奥様が本気か其処が・・」「本気なら幾ら・・」
「田畑付で三百万ではと・・、いや田畑は農業の認可が降りてからでも
良いと思いますが・・」「降りるの・・」
「其れは俺が責任持って掛け合います」「そう・・、其れで進めて下さらない」
「良いんですか・・」「近くで嫌・・」
「ええ〜・・、とんでもないです。其の真反対・・、嬉しいです」
源三は悦びを顔に出して言う。
(正直者ね・・、フフッ・・)郁美はそう感じて心では其処に決めようとした。
「では一度見に行くわね」「はい、お待ちしております」モジモジしながら言う。
「何・・、急いでいるの・・」「いえ・・、あの・・あのう・・、おトイレは・・」
「アア〜其の廊下を・・右よ」「はい・・、お借りします」
郁美は其の姿を見て可笑しかった。
コ−ヒ−が喉につかえて咽びながら笑いを堪えていた。
 「フ〜・・、助かった・・」「でました・・」え、ぁ・ぁ・はい・・」
其処に麗子が現れて母を見て又笑いが込上げる。
「源三さん、名古屋には良く来られますの・・」「はい、二月に一度・・」
「ま〜、良い人でも居るのね・・」「いえ、其れは無いですが・・」
「ではお仕事で・・」「それも無いです・・」
「ま〜・・、何・・、話せない事・・」「そうですね、奥様には言えません・・」
「ま〜・・、では想像がつくわよ・・」「え・え・え〜拙いですよ・・それ・・」
「ま〜・・、では当りね・・」「・・・」
身長百八十は在るのか、体重は優に八十キロを超えている大男、
其れが小さくなり郁美の話を聞いている。
麗子は可笑しさが限度を超える。
「ウフッ・・、アハッ・・ヒヤ〜・・」「何よ、失礼よ」
「す・み・ま・せ・ん、でもお母様・・、正直な方ね、お母様に裸にされて・・」
「裸・・、ですか・・」「貴方が正直に答えるから・・アハッ可笑しいわ・・」
麗子は本当に笑い転げる。
郁美もつられて笑い、源三も笑い、其処で三人は大笑いした。
「では其処に行くのね・・」「え・え・・、いや・・」
「なんで、行かないの・・」「何時もはそうですが、今日は止めます」
「そう、それでは此処に来て悪かったわね」「え・いいえ・とんでもないです」
「其れなら良いけど、遠慮は無いわよ」「ですが、ばれたら行き難いから・・」
「ま〜・・、内緒にするからどうぞ・・」
「・・・」困る姿も可笑しい、大きな男が小さくなりモジモジする姿は
二人の女性には滑稽に写る。
 汗を掻きながら二時間居て、源三は家を出る。
二人の女は其の後笑い転げ久し振りに家が其の声で充満する。
「お母様、何よあの男・・、丸で熊よ」「高山でも仇名がそうよ」
「そう・・、大きな男・・」「良いじゃない、可愛いじゃない」
「ま〜お母様・・」麗子はまだ笑っていた。
「お米のお礼しなくてはね、早々、智樹迎えに行こうかな・・」
「ま〜・・、今度は一人では駄目ですよ」
「そうか、仕方が無いね。麗華が出ると行こうかね・・」
二人はそう決めて又思い出し笑う・・。
 明日香が怖がりもせず、居間で源三を見詰ながら傍に居た事が
麗子には意外だった。
郁美も最初はそう感じたが、今は当然だと思いながら明日香を抱いていた。

                  つづく・・・・。










































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−22 】

2009/10/06 02:13
 八月十二日、曇り、午後二時過ぎ・・。
高山の智樹の実家では大勢の人が表間で宴会じみた集まりをしている。
其処に一台のベンツが庭に入り込み,一同は呆然として庭を眺める。
「アア〜、山根さん・・」智樹の兄の一樹が素っ頓狂な悲鳴じみた声を出す。
「お邪魔したね・・、良いかね・・」
「え・え・いや・・、良いですとも・・、オ〜イ、山根さんが見えられたぞ〜・・」
「ママ〜・・、ようこそ・・どうぞ・・」兄嫁が飛んで現れて庭に出る。
「おや〜・・、ようこそ、暑い中・・、どうぞどうぞ」母が丁重に向い入れる。
「智樹は・・」「あの子、納屋の二階で勉強・・、今は暑いから昼寝でしょう。
起しますか・・」「いや、良いですよ」
郁美は大勢の男の視線を感じながら玄関を入る。
 「オイッ、誰や・・、あの綺麗な夫人・・」
「あの人は話したろう、家の助け女神様だ・・」「え・え〜では名古屋の・・」
「そうだ、今は智樹の名古屋の母かな・・」達郎が聞くと一樹はそう答える。
「へ〜・・、聞いてはいたが、凄い美人だな・・、幾つだ・・」
男連中の中で一番年上の源三が聞いた。
「お袋と三っ違いかな・・」「ウゲ〜、本当だぎゃ。四十台にしか見えないぞ」
「お前、諦めろ、お前は傍にも行けない人だぞ。高値の花・・」
「バカタレ、そんな事・・」「アハッ、独身四十五歳、其れに熊男だ、無理無理」
其処で六人の男連中は腹を抱えて笑っていた。
「お電話頂ければお迎えに行きましたのに・・」
「そうだね、一度名古屋に来て下さいね」「はい是非・・」
母親同士、そんな会話をして居間兼台所で座っている。
「おば様、スイカ食べられます」「良いね、頂こうかね・・」兄嫁が台所に行く。
「今日は何で・・」「そう、色々考える事が在ってね。知恵を借りたいと・・、
其れに智樹の顔が見たいしね・・」
「ま〜・・、五日だけですよ・・」「そんなのか、もう半月過ぎているみたい・・」
二人は笑う。
 其処に兄嫁がスイカを持って来る。
「嫁さん、車のトランクから荷物持って来てくれないかね」「はい、良いです」
「中に紙袋と箱が在る、頼めるかね」「はい、判りました」兄嫁は庭に出る。
そうしてトランクから大きな紙袋を二つ抱え,片手に大きな箱を持ち来る。
「此れはお母さん、此れは奥さんにね・・」
「何かしら・・、ぁ・ぁ・ぁ〜洋服・・其れに綺麗・・、アア〜仰山在るわ・・」
「きゃ〜私にも凄い・・素敵〜・・」「いや、着古しだよ。良いかね・・」
「何言って・・、新品みたいだし、綺麗な洋服。私此れ・・此れもあれも凄い」
兄嫁は騒いでいる。
「いやでも足しに成ると・・」「とんでもない、在り難い・・。本当に済みません。
此方は何も出来なくて・・」「いいや、最高な贈り物を頂いているよ」
「ま〜・・、在り難いわ」母は其処で泣き出す。
「何だ、如何した・・」兄が其処に来て目を丸くする。
「え・え・其の服・・」「頂いたの、どれも此れも最高よ。夢見たい・・」
「山根さん・・」「いいのよ、着ていないし、古いから・・。早々、
一樹さんにはワインが在るわ・・」大きな箱を其の侭渡す。
「げ〜・・、ワイン・・。其れも外国の・・」「口に合うかどうか、白ワインだよ」
「何でも、初めてだから、嬉しいです」「では皆さんが居るから飲んだら・・」
「良いですか、では冷やして置きます・・」兄が喜んで冷蔵庫に入れている。
其の様子を隣の部屋で皆が覗くように固まり見ている。
「オイッ、ワインだって・・、俺飲んだ事無いぞ・・」
「アホッ、外国製は誰も飲んだ事無いわ・・。凄いな・・」
冥々が舌なめずりして見ていた。
 「アッ・・、おばさんだ・・」智樹が母屋に来た。
「起きたのか、起したみたいだね・・」「いえ・・、何で・・」
「あんたの父親の仏前に御参りと話が在ってね・・」
「そうですか、驚きました・・。ぁ・・、そうだお礼言わなきゃ・・お金・・」
「良いよ、其れは・・。スイカ食べようね」
智樹は横に座りスイカを食べ出す・・。
 「オイッ、ワイン飲めるぞ」一樹の声で表間の男達は歓声を上げる。
二つ部屋で其々話しが弾む中、智樹は以前とは違う面持ちで
おばさんを見詰ていた。
「何・・」智樹を見て言われる。
「ウウン・・、何も・・、嬉しいだけ・・」「コイツ・・」頭を撫でて言われる。
 夕方、改めて宴会が始まる、其処に何時の間にか男連中の奥さん
までが勢ぞろい、賑やかな家の中に成り、女連中は美しい洋服に
ウットリとした目と羨望で見ている。
そんな中、郁美は表間の男連中の中で何時の間にかワインを
一緒に飲んでいた。
「山根さん・・、恋人は居るんですか・・」「恋人・・、そうね憧れは居るわ」
「な〜んだ、居るのか」「熊、お前失礼だぞ・・。居なかったら如何する・・」
「其れは・・」「オイオイ,お前勘違いするなよ」「だって・・、綺麗だから・・」
「アハッ、熊の相手など生涯無いわ」其処で皆はそうだそうだと大笑いする。
郁美は久し振りに男に囲まれて悪い気はしなかった。
其れに智樹も隣の部屋に居るから・・。
 「処で、一樹さん、今後の事考えているのかね・・」
「其れが、今日もその事で集まっているんですが・・」「では、皆さん牛を・・」
「いや三人は違いますが・・、何かと助けてくれますから・・」
「そうかね、では良い仲間ね」「仲間、そう・・愚痴を言い合う仲間ですね」
「そうか、いいね。未だ田舎も捨てた物では無いね」
「処が、そうはいかないですよ。今は其れが一番問題で・・、
この連中の中でも名古屋に出ると・・」「そうかい・・、そうなるのかね・・」
「このままでは止める理由も無いし・・」「なるほど・・」
郁美は其れは重々理解している。
度々テレビでも其の問題は話されているが此れといって解決策など皆無、
そんな日本の状態だった。
「処でおばさん、一樹さんに頼みが在って来たんだが・・」
「なんでしょうか、何でも・・」
「そうかい、ではおばさんの家を探して貰えんかね・・」「家・・とは・・」
「住む家だよ」「え・え・え〜・・、此処に・・」
「駄目か・・」「いや駄目とは・・、何でです・・」「住みたいから・・」「でも・・」
「駄目かね・・」「いいえ、家は空き家が在るが・・、何で如何してです・・
其れが聞きたいですが・・」皆も興味津々、郁美を見ていた。
「そうね、年寄りの酔狂でね。何と無しで住みたいと・・、最近は其ればかり
考えているんだ・・」「そうでしたか、住んでもらえる家など、汚い家なら・・」
「良いよ、家さえ在れば・・、何とでも出来る・・」「まさか、農業を・・」
「其れは如何かな・・、ままごとの畑などは欲しいが、そうやすやすと
農業は出来ないだろうね。規制も在るし・・、又そんな家や畑が在ると
良いけど急だし無理ね・・」郁美はそう言って溜息をつく・・。
 「ある、在るぞ、俺の二軒隣・・」熊といわれる男が叫ぶ・・。
「ぁ・アア〜後藤さんか・・、アソコなら家は頑丈だし未だ使えるな・・、
熊が居るから問題だが・・」「馬鹿、俺は来て貰えれば畑や田んぼもする」
「へ〜・・、お前がか・・。危ない危ない、お前独り者だぞ。熊の餌食には
おばさんをさせられないわ・・」達郎が笑いながら言う
。「だって、此処と隣の谷だぞ、近いし・・、是非頼みたいわ・・」
「お前の願望だろ」「そうだが・・、山根さん家見てくれますか」
「でも・・、一樹さん如何かね・・」「家は良いですが・・、本気ですか・・」
「私が居て、みなの助けになれば嬉しいけど・・」「助け・・ですか・・」
「そう、今後の農業の相談に入れてくれない、何もこの体では出来ないが、
話しは聞ける。其れに・・」「なんです・・」
「今は皆さん、自分の事で精一杯だろう」「そうですが・・」
「其処だよ、考え様では幾らでも道は在る」「道・・」
「そう・・、これから此処で此の侭では話し合っても如何にもならんだろう」
「そうですが・・」「其処で考えを変えたらと・・」
「変える・・、どうにですか・・変えようが無いと・・、今でも皆は・・」
「そうだね、私も住んで見て考え様と思っているんだが・・」
「・・・」皆は突然の話で言葉が続かない。
皆こぞって何とかこんなところから這い出したいと心で思っている最中に
、こんな人が現れて度肝を抜かれるほど驚いている。
聞くと裕福な家、其れが何でこんな谷にと訝るみんなだった。
 隣の部屋では女連中が耳を澄まして話しを聞いている。
智樹もそう・・、だが智樹は驚かない、おばさんの考えなど到底自分では
理解出来ない程の人、其れは誰よりも智樹が一番知っている。
(おばさんらしいな・・、でも本気だろうか、あの名古屋は如何するのか・・)
智樹も其処だけは解せないで居た。
 其れから話しとワインが進み、座は大きな声が飛び交う。
女連中は、今日は此の侭では終わらないと察し、夕食の用意と動き出す。
部屋では話しが続いている、其れは皆熱気を帯び、
中にはけんか腰で話しをする人も居る。
出たい人と此処を何とかしたい人とに別れて、今までの苦労を曝け出し、
無理だと吼える人も居る。
 夜七時、一度話は切り夕食に成る、郁美は心で何とか成るとほくそえむ。
情熱が未だ残る連中、其れが唯一の救いだと郁美は思っていた。
一人の夫人が現れて、谷は急に賑やかな様相を見せて来出す・・。
其の夜遅くまで島田家には明々と灯が灯り、賑やかだった。
 午後十一時、漸くお開きに成り、郁美は風呂に浸かって夜空の星を
窓から眺めていた。
(此処に住もう・・、そうしてもう一踏ん張りしたいね・・)そう考えていた。
 十三日、お墓参りを済ませ、自分の家のお盆に間合う様に高山を出た。
其の顔は清々しい・・、何処と無く微笑みが現れている。

                つづく・・・・。













































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−21 】

2009/10/04 02:04
 麗華は強烈な衝撃を受け、ベットから起き上がれない・・。
其れもママは未だしも、ビックが智樹に抱かれている姿を見て、
恐ろしさを感じている。
あの凄まじい抱き合いやセックスの内容,どれもこれも始めて見る光景・・、
麗華とて男は知っているが・・、あんな凄い事は無いし、思いもしなかった。
其れが自分の家で親子が同じ若い男に蹂躙され続ける姿など
麗華には予想すら出来ない・・。
現実に在った、其れも馬鹿でかい棒が今も脳裏を占領し逃げてくれない。
若く感じやすい年頃の麗華には余にも壮絶な現場を見て、
心は鳴り響き躍り狂う様に暴れていた。
 漸く昼過ぎ、食事に出るが、其処には既に智樹は居ない、
やっと食事を済ませて又自分の部屋に篭る。
其の異変など麗子も郁美も知るよしも無かった。
 麗華は部屋で自問自答をする。
(好きでもない男だから良いわ・・、何よ、フン・・、ママもママよ、
あんな若い男に狂い手繰る等、其れにビックも・・,何さ、良いわよ,
麗華は欲しくないもん・・)お経の様に何度も唱えて頭を振る。
其れでも逃げてくれない・・、強烈な印象がまた麗華を襲って来た、
其れがこの様子・・。
(アア〜・・、睦美と遊ぶのは子供クラスか・・、恭一も子ども・・)
麗華は寝返りをしながら悶々としていた。
 翌日、六日に起きると智樹は家に居なかった。
「智樹は・・」「ま〜、お兄ちゃんでは無いの・・」「ア〜、そうお兄ちゃんは・・」
「里に帰った、お盆だし、お父様の法事」「え・え〜、お父さん居ないの・・」
「そう、内と同じ無くなられたの・・」
「へ〜、良く知っているのね・・。お聞きしますけど何で知り合ったの・・」
麗華は其れが聞きたかった。
「其れはね・・」麗子は成り行きを包み隠さず話しだす、今後の為にも
嘘はつかないと決めているから・・。
 三十分経緯を話し、其の橋渡しの明日香を抱いていた。
「へ〜、明日香がね・・。手紙の遣取り、メルヘンね、其れで近付いたの・・」
「ウウン、アルバイト先・・,母も私も買い物に行って見たの・・」「其れで・・」
「其れが、母が其れから何かと面倒を見るのよ。私は呆れていたの・・」
「其れで・・」「そうしたら行き成り家に住まわすと・・、其れで勉強させて
大学にと・・驚いたわ・・」「其れで・・」
「其れからは見ての通り、家に入れて今に成る訳・・」「其れだけ・・」
「え・え・何・・。そうよ、其れだけよ」「そうかな〜違う風に見えるけど・・」
「違う・・、何が違いませんよ。何も・・」「そうかな・・」
「そうですよ」「はいはい、そうして置きます・・」
「何よ、何が言いたいの・・」「だって・・、娘が居るのに・・」
「そうか其れね、其れは母が言っているの・・、我が家は女系家族、
一度男の子が欲しかったんだって、私も最初は嫌だったけど・・、
家に男の子が居ると緊張し生活がダラダラしないから今は良いと思ってる」
「そう・・、男の子ね・・」「何よ、何か言いたそうね・・」
「ウウン,聞きたい事は聞いたから良いわ・・」
「其れとね、母が最近変な事を言い出すのよ」「何・・」
「この家私に譲ると言い出したの・・。可笑しいと思わない・・」
「そう・・、そんな事言い出したの・・なんで・・」
「其れが判らないから聞いているのよ」
「麗華も皆目判らないわ。でもやがてそうなるんでしょう・・」
「其れは、私から麗華にと渡るわよ」「だったら良いじゃない・・」
「良くないわ、母はとんでもない事考える人よ」「そうね、其れは言える」
「でしょう、今度は何を考えて言っているのか。麗華、其れとなしで聞いて」
「え・え〜え・・麗華が聞くの・・」「そうよ、私では誤魔化されるの・・」
「ソウカ、ママには・・、そうね、興味在るから聞いてみるけど・・」
「お願い・・」親子でそんな話をしていた。
 其の後麗華はビッグの部屋行く・・。
「ビッグ、聞いたわよ。家をママに譲るの・・」
「そうだ,何時かはそうなる,早くしようと考えただけだ・・」
「そうかな、麗華にはそうは見えないけど・・」
「ほほう、お前にはそうは見えないか・・。では何でか聞きたいときたんか」
「後推察どうりです」「ヘ〜、ママが聞けと・・」
「何もかも推察バッチリ,さすがビックね」
「フフッ、あの子の事は何でも判るわ・・。但し麗華は判らん・・」
「ヘ〜・・、ビックの孫よ。判るでしょう・・」
「少しな・・、今、気に成る事が在る。そう顔に書いて在るぞ・・」
「え・え・・、嘘・・」「ハハン,やっぱりな・・」
「書いてないわよ・・」「見えるもん・・」「何て書いてあるの・・」
「はっきりとは読めないが、何か男の子の字が見えそうだよ・・」
「ま〜・・、ビックの其の手には乗りません・・よ〜・・」
「ばれたか、でも見えたんだけどな・・」「良いから、さっきの話は・・」
「そうか、其れだったな・・。婆は生きる先が見えた・・」
「見えた・・、何が・・」「此処では無いと判ったんだ・・」
「ええ・え〜では家を出るの・・」「やがてはそうなるかな・・」
「もう〜・・、嫌だからね。麗華は絶対反対・・」
「嬉しいけど、このまま朽ち果てるのが嫌に成った。在る事でな・・,
でも今はまともにそう思い,願っている」
「何よ・・、教えてよ中身に寄れば賛成するから・・」
「へ〜・・、麗子とは違うね。良いよ其の気持ち大好きだよ」
「もう・・、良いから先を・・」麗華はビックの腹がまだ判らず焦る。
「婆は生きる楽しみを味わいたい」「此処では無いと・・」
「在るが其れは麗子の区域とダブル・・」
「其れで・・、何処に生きる望みが在るの・・」
「其処だ、今は雲を掴む様な事だが、婆がその気に成れば何とかな・・」
「だから何よ・・」「今は言えない、やがてお前に話す時が来れば話すよ」
「もう〜・・、気に成るから・・言って・・」
「では聞くが、お前の顔に在った男の名前は誰だ・・」
「え・え・ええ〜・・、無いわよ・・」「そうか、では言えないね・・」
「モウ〜・・、ビック早くう〜教えて〜・・」
「駄目だ、先が見える様に成れば言う」
其れから何度も聞くが郁美の口からは出なかった。
 こうして三人の女性は其々の思いで同じ屋根の下で過す事に成るが,
麗華は地に着かない足で居る様に思える。
あの夜から麗華は一段と考えや女の仕草が変わり、其れは麗子も郁美も
同姓だから少し感じて来出している。
 八月十二日、曇り。
「麗子、お前に頼みが在るが・・」「何、お母様・・」
「お前の洋服で派手でない物をくれないか・・」
「なんですの・・其れを如何するんですか」「何、あげたい人が居るから・・」
「何方ですの、聞かないと選べないから・・」「そうか、では高山の奥さん」
「ま〜・・、そうですか、では言いですよ、でも古着では失礼かと・・」
「其れは普段着だから良いよ。若い頃のが良いよ」
「はい、見繕います。お母様も選んだら・・」「其れは既に済んでいるよ」
「ま〜手回しが良い事・・」笑いながら自分の部屋に行かれる。
 麗子は其の話には大賛成、其れに智樹が喜ぶ顔が浮かび、
年甲斐も無くソワソワとして洋服を選んでいた。
「ママ、何しているの・・。ま〜洋服如何するの・・」
「此れはお母様に頼まれたの・・」麗華は急いで居間に行く。
「ビック、何するの・・」「お前か、何する如何する、煩いね」
「嫌だ〜、嫌われているの・・」
「そうだよ、大人の事に気を入れ過ぎだぞ。子どもは黙っていなさい」
「ま〜酷い・・。子ども・・」「そうだろ、十八では子供だよ」
「言ったわね、ではお聞きしますけど、如何して子供の十八で結婚して
ママを産んだの・・,子供でしょう・・」
「アハッ,痛い所を突くね・・。其れは当時そんな年で結婚する事が当たり前、
其れも親が決めるんだ」「だから何、今は其の時代より進んでいるわよ」
「へ〜・・、ではお前、男を知っているのか・・、知るまいが・・」「・・・」
「そんな小娘に言われたくないね・・」「・・・」
「お前はこれから大学と進む体、其れから考えろ、婆も其れなら
何も言わないから・・」「では、大学卒業までは駄目・・」
「当たり前だ、麗子が泣くぞ・・」「そうかしら、麗華は子供では無いよ」
「へ〜、お前の言っている事、何か判っているのか・・」「判っています・・」
「では聞くが、麗華は女か・・」「女ですよ」「馬鹿、其の女じゃ無く・・」
「だから女だと言ったでしょう・・」
「ギャッ・・、本当か・・。では男を知っているとでも・・」「もう十八よ、普通」
「いや〜・・、参ったぞ、麗子が聞くと気絶するぞ」
「だからママには言えない、ビックには言えるの・・」
「へ〜,驚いたね。孫が・・そんな年か・・。そうか、女・・女ね・・在り得るな、
睦美ちゃんもか・・」「あの子が早いわ・・」
「そうか、そうなんだ・・。婆も考えないといけないね・・」
「ビックも未だ女なの・・」「そ・・言えないかも・・言えるかも・・」
「そうなんだ、女は幾つまで・・」「死ぬまでだぞ、股を開けば・・」
「いやだ〜そんな・・」二人は笑った・・。
 だが郁美には衝撃的な会話だ、恐れていた事が既に起こっている。
麗華が女だとしたら今後を考えないといけない・・、
我が身に沁みて思っていた。
「お母様、出来たわ、車に積みましょうか・・」「そうだね、ま〜こんなに多く」
「あれも此れもと・・、こんなになったわ」
「そうか、良いね。では私のも積んでくれ」「其れは麗華がする」
「おやおや、素直な事・・」舌をペロッと出して麗華は車に荷物を運んでいる。
 「先様に電話しなくてわいけないわね・・」
「いいや、良いよ。今度も突然だ。智樹が驚くぞ」
「ね〜・・、私も行きたい・・」「其れは・・、麗華が居るから無理だ・・」
「そうね、我慢か・・。智樹に早く戻る様に言って下さいね」
「オヤオヤ,智樹の実家は向こうだぞ」「アハッ,そうね・・」
麗子が首を竦めて笑っていた。
(ビッツクは恐ろしい女性だわ・・、これから絶対麗華の味方にしないと・・、
此れは大仕事だわ・・)
車に荷物を入れながら麗華はそう思った。

                           つづく・・・・。



























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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−20 】

2009/10/03 02:03
 八月六日、今日も猛暑で晴れ。
朝遅い時間、九時前、郁美は気だる過ぎる体を動かして居間に来る。
既に智樹が作った朝食が並んでいる・・。
「フフッ・・、あの子元気ね・・」苦笑いなしながら洗った顔を叩いて、
自分の部屋にと向おうとしていた。
「え・・、いるの・・」手前の娘の部屋を覗く・・。
「マ〜・・、コレッ、麗華、何時戻ったの・・よ・・」
何時に無く弱い調子でベットに横たわる娘に言う。
「ウ・ウ〜ン・・、朝よ、眠いから起さないで・・」「何時に戻ったの・・」
「何時・・、六時前かな・・、眠いよ〜」「はいはい、どうぞ・・」
麗子は胸を撫で下ろす、六時と聞いて心から安堵していた。
 居間にヨロヨロと郁美が来る。
「お母様、麗華戻っているわ・・」「ええ〜・・、何時・・」
「六時、大丈夫みたい・・」「フ〜・・、セ−フか・・危ない危ない・・」
舌を出して洗顔に向う。
(夏休みは拙いね・・)親子でお互いが同じ思いで居た。
「お早おう御座います・・」「お早う・・、朝食有難うね・・」
郁美と麗子が言い、お互いが顔を見て頷いた。
「麗華が戻っているのよ」「そうですか・・」智樹はそう返事する。
「僕、一度田舎に・・、今年は父の七回忌ですから・・」
「そう、良いわよ、何時・・」「明日でもと・・」「判ったわ・・」
そんな会話の中で食事をする・・。
 七日晴れ、相変わらず暑い・・。
智樹は二年振りに田舎にと向う電車の中で物思いに耽っている。
里を逃げる様に出たあの時、大学に入るまで戻れないと覚悟していたが・・、
今其れも果たせずノコノコと戻る自分を情けないと感じていた。
(そうか・・、二年か・・)色々在った日々を思い大きな溜息をついた。
高山からバスに揺られて谷のバス停に降りると懐かしい風の匂い、
其れは十八年吸っていた空気だった。
(お前だけは何時もの様に迎えてくれるね・・)名古屋のムッとする風と違い、
大きく息が出来る懐かしい風・・。
 一人バス停から歩き、横のあぜ道を歩いて近道をする。
近所の人に見られたくない後ろめたさが在り、智樹は急ぎ足で家にと向う。
「ア・アッ・・」前方に見える家がまさしく智樹が住んでいた家、
其れが段々と近くなる。
「フフッ、子の匂いは美味しいとは言えないな・・」
牛小屋独特の匂いがして来て苦笑いする。
道から引き込み道に入ると少し坂に成るが、智樹には険しい坂に思える。
(兄貴、嫌な顔をするだろうな・・、お母さんも・・)
不甲斐なく期待を裏切っている自分が・・、思うと尚更足が重かった。
庭に入ると真夏の昼過ぎ、静かで誰も居ない様な家、
朝が早い家は昼寝の真っ最中・・。
智樹は玄関に入らず庭から縁側に向かい、其処に腰を下ろす。
庭の先には青々とした稲、其れも早稲か・・、早くも稲穂がチラホラ見える。
縁側に腰を下ろして眺めていた。
 「え・え・・、誰・・、アア〜智樹さん・・、ま〜帰ってくれたの・・」
「義姉さん、只今戻りました・・」
「そう・・、良かった、暑いでしょう、上がって・・、あんた〜智樹さんが・・」
奥の納戸に向って叫ばれる。
「良いよ、後で・・」「ウ〜ン・・、何、戻ったって・・」
目を擦りながら起きて来る。
「戻りました・・」「そうか、待っていた」
上がると縁側寄りに座り兄弟は何も言わずに義姉さんが出す麦茶を
二人は飲んだ。
「母さんは・・」「法事の事で寺に行っているよ・・」「そう・・」
「名古屋は如何だ・・、勉強は・・」「何とか、今度が最後だから・・」
「最後か・・、二年だな・・」「うん・・」
「山根さん、お元気ですか・・」義姉さんが言う。
「エ・エッ・・、山根・・さん・・」「そうよ、お元気・・」
「ぁ・アア〜、元気ですが。何で・・山根さんを・・、僕言っていないけど・・」
「え・え、何・・、お前、山根さんが此処に来られた事も知らないのか・・」
「来られた・・、え・え〜此処に・・」「そうだ、先月・・」
「ギャッ・・、知らないよ〜」
「では言われなかったのか。え・え〜そしたら此処にお金を出された事も・・」
「お金・・、何、其れ・・、知らないよ。なんで・・」
智樹は驚愕して固まる、此処に来た事も、お金の事も知らない。
 其れから兄の口から驚く話を聞かされ、智樹は唖然としていた。
「では千五百万円・・、嘘だろ・・」
聞くが本当だと言われ、智樹は知らぬとは言え、おばさんの顔が浮かぶ。
「豪快な人だね・・。俺は辞退したんだが・・。でも心から有難かった・・」
「・・・」兄の話も既に耳に入らない・・、智樹はからだが震えた・・。
 思えばあの麗華さんが戻られた日、おばさんと麗子さんが旅行された日。
「では、借金は農協に返せたんだね・・」
「お陰で・・、其れも返済は何時でもと・・、心苦しいよ・・」「・・・」
そばで義姉さんも頷きながら座って居られる。
「でも智樹のお陰だ、感謝する・・。有難うな・・」
「僕は何も・・、そう・・来られていたんだ・・」
全てが判ると心でおばさん、麗子さん有難うと叫んでいた。
 夕方母が戻り、其れは其れは思いがけずに歓待され、肩身が狭い思いで
帰って来た智樹には面喰う程だった。
 夕食は賑やかに・・、そうして笑い声が響く、庭先の蛙も今は遠慮するのか
賑やかな鳴き声はしなかった。
「今は、あちらさんの家に居るのか・・」
「ウン、大事にして貰い、勉強しているよ」
「そうか・・、夢みたいだね・・。本当に良かった・・」母が涙を流して言う。
「今日は涙無し、呑もう・・」兄がそう言う。
智樹は来る時の重い気持ちは無くなり、驚きと凄さに未だに驚いて
酒が何処に入るのかさえ判らない・・。
 午後十時、兄は朝が早いからと納戸に行くが、
居間では母と智樹が向かい合っている。
母は何で繋がりが出来たのか聞かない、何度も良かったと言われる。
 寝床は表間で母と並んで寝る。
「お前、頑張れよ、山根さんの為にも・・」「ウン、頑張るよ」
「綺麗で良い人だね。麗子さんは幾つか・・」
「三十六かな・・、娘さんが居るんだぞ」
「え・え・何処に・・、まさか一緒か・・。幾つだね・・」
「一緒では無いよ、お嬢さん学校で寄宿舎、来年卒業・・」「高校生か・・」
「そう・・」「・・・、綺麗か・・」
「馬鹿、なんて事・・、麗子さんの娘さんだ。綺麗に決まっているよ」
「十八か・・」「そうだよ・・」「そうか、十八か・・、良いね・・」
「何が・・」「釣り合うよ、年が・・」
「釣り合う・・、え・え〜まさか・・。馬鹿〜母さん・・好い加減にしてくれよ。
何を考えているんだい・・。失礼だよ向こうに・・」「そうだね、失礼だね・・」
親子で久し振りに寝ている。智樹は母さん・・と何度も心で叫んでいた。
「でも不思議だね、袖擦る縁と昔から言うけど・・、本当だね・・」
「そうだね・・、僕もそう感じるよ」「そうか・・、感じるか・・」
「母さん、もう少し頑張って、僕が大学出るまで・・」
「ええ〜・・、母さんは良いよ、既に疲れた・・。後五年はきついわ・・」
「何、頑張って待って・・頼む・・」
「お前が大学に入れば其れで願いは叶うから・・、其れで満足よ」
「未だだよ・・」「そうね・・、楽しみに待つよ」そう言われて話が途切れる。
 庭では蛙の鳴き声が激しくなり、時たま虫の鳴き声も聞こえている。
名古屋と違い、夜は涼しい・・、そんな家で智樹は目を瞑る・・。
古い家は智樹を優しく迎えてくれ,そんな中で何時しか智樹の軽い寝息が
聞こえ、母はそっと目を拭いて息子の横顔を見ていた。

                つづく・・・・。




























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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−19 】

2009/10/02 02:03
 八月五日、猛暑晴れ・・。
智樹は相変わらず部屋で勉強をしていたが、気が落ち着かない・・。
其れは今までこの山根家は落ち着いた中で、智樹の為に時間が
捲られていたが・・、今は麗華さんが家に居られてそんな癒される空気は
微塵も無くなっていた。
旅行でも麗華さんの動きに振り回される。
あの衝撃的なおばさんの告白の翌日、智樹は麗華さんと二人で砂浜で
遊んでいる。
其れも眩い水着姿、はちきれる肉体が否が応でも目に飛び込んでくる。
おばさんと麗子さんは本当の父親のお墓に行かれている。
そんな中で智樹は散々な目に合い、麗華さんに翻弄されていたのだ。
 戻っても其れは変わらない、何時も勝手に部屋に顔を出して
勉強の邪魔をされる。
其れを猫の明日香も知っているから麗華さんから逃げ惑い、
同じ立場だねと明日香を抱いて智樹は言っていた。
 「お兄ちゃん、今日は解放してあげるね・・」「え・・、何で・・」
「麗華友達の家に行くから・・」「そうか・・、静かに成るね・・」
「え・え・何・・、本音・・」拗ねた顔で言われる。
 夕方、家はドタドタと音がする、麗華さんが出かける時だった・・。
「フ〜・・、あの子は未だ子供だね・・。漸く静寂が戻るわ・・」
麗子さんが呆れて言われる。
「其れで良いんだ、下手に色気つかれては溜まらんわ・・」
「そうね・・、女の子だから此れからが大変に為るわね・・」
「どんな男を見つけるんだろうね・・」
女親子でそんな会話を溜息交じりでしている。
 直に久し振りに三人で夕食をしていた。
「智樹、御免ね・・、勉強が出来ないだろう・・」「慣れましたから・・」
「そうか、大切な時期だから、遠慮は要らないからね、麗華にも言っては
いるけど、あの気性だろう・・、済まないね」おばさんが謝られる。
「あの子、一人っ子、其れに男の人が家に居る、お兄ちゃんと慕っている
から無下に寄り付くなとは言い難いの。変に誤解をされると困るし・・、
親の私でも如何扱うか悩んでいるのよ・・」「良いですよ、可愛いから・・」
「そうか、そう言って貰うと・・、でもいやな時や勉強に邪魔なら言いなさい、
構わないからね・・」「はい・・、そうします・・」
三人のコミニケ−ションは出来上がっている。
智樹は心底この家の二人には心酔しているから・・。
 「麗華は又あの子のとこか・・」「そうです、睦美ちゃん・・」
「どんな子か・・」「派手ね、でも今は皆そうよ・・」
「そうか・・、悪い遊びをしなければ良いが・・」
「ま〜・・、其れは・・、でも女の子だから心配では在りますわ・・」
「そうだね、母親が酷い事しているから尚更だね・・」
「ま〜・・、其れはお母様にも当て嵌まりますわよ・・」
「アハッ・・、そうか・・笑うね」二人はクスクスと笑われる。
 「そうか、今日は・・、ね〜智樹、勉強が一段落したらお出で・・」
「はい、十一時ごろに成りますが・・」「良いよ、待っている・・」
おばさんが言われる。
一週間抱き合っていない、其れは致し方無い、麗華さんが居る家では
考えられないから・・。
智樹は午後十一時を待ち焦がれていた。
 十一時過ぎ、蠢く肉体が三体、汗を光らせて蠢いている。
郁美は弛んだ肉に何処までも男の欲望を向いいれ深く沈んで行く。
見事な善がり声で体が跳ね、揺れる。
麗子さんは何度も肉に喰込まれるでかい棒を歓喜の雄叫びで肉を裂かれ、
数え切れない悶絶を重ねている。
 夜十二時前、そんな中、玄関が開く・・。
「も〜・・、最低・・。恭一なんか知らない・・」麗華が戻って来たのだ。
「智樹〜・・、ア・アレッ居ないのか・・。お風呂かな・・、フフッ又見るか・・」
七月の時、衝撃的な物を見てから麗華は忘れた事は無い・・。
智樹の肉体を風呂場で盗み見てから麗華は今までの男の小さい事に呆れ、
又智樹の化け物に驚愕して気絶した事を思出し、風呂場にと静かに近寄る。
 「暗い・・、居ないの・・」風呂場には誰も居なかった。
麗華は失望して居間に戻り、冷蔵庫から冷たい飲み物を取り出して
ソファ〜に沈む・・。
「ウギャ〜マタダ〜・・、シヌシヌヨウ〜ス・ス・ス・ゴイイイ・・・トモキイイ〜
・・ダメ〜コワレルウ〜・・イイイイイクウウウウ〜ゥ〜・・・」
「え・え・何々・・」麗華は持っていたグラスを落とし、何事かと訝る。
既に男を知っている麗華、其の声は何を意味するかは承知、
喘ぐ絶叫に体が震えた。
「まさか・・、え・ええ〜・・、嘘だ〜・・、マジ・・」
麗華は聞こえる女の喘ぎがママの部屋からだとわかると震える足で向う、
丸で夢遊病者の如く・・。
「ウ・ウ・ウ〜智樹・・、ソコソコがぁ〜いや〜いくいくいくうううって〜・・、
バカバカすごすぎる・・、ぁ・ぁ・ああ〜ぁ・・っ・・」
(エ・エエ〜・・、ビックの声だ・・、ええ〜・・・・・・・・)
廊下のガラスが絶叫でビビッと震えている。
 其の廊下で麗華は立ち竦む・・。
麗華には全て部屋の中の様子が想像出来た、
部屋では智樹がママとビックを抱いているんだ・・。
思うと麗華は大胆にもママの部屋のドアを少し開けて覗いた。
(ウ・ウ・ウゲ〜・・、すす・・す・ご・い‥)
明々と照らされる明かりの下でおぞましい光景が繰り広げられている・・。
ベットではビックが横たわり弛む下腹が大きく波打ち、口から舌が食み出し
気を失っている。
目を動かすと、床に海老の様に丸め込まれたママの肉体に覆い被さる智樹、
其の股座にはあの馬鹿でかい棒が出し入れされ、ママの体が弾んでいる。
麗華は目眩を起し、廊下にへたり込んでいた。
 中から休む間も無く悲鳴の絶叫が飛び出して麗華の耳を襲う・・。
気を取り直して座った侭、覗く・・。
ママが豊満な尻を懸命に受け動かしている。
智樹は斜め受けから棒を突き入れ、其の様は未曾有の光景、
麗華は息をする事も忘れて・・、瞬きも忘れ見ていた。
「ウ・ウ・ウウ・・・ゲ〜お母様・・・、助けて・・、もうもう・う・・ううぅ〜・・・
も持たないから・・い・い・いくいくいくいくう・・ギャ〜又ああああ・・きた〜
・・・・・アアアア〜ぁ・・・ウゲッグウゲッ・・・」
海老にさせられてママの足が伸び痙攣している。
汗に光る体に痙攣の振動が妖しげな姿にさせていた。
 (え・え・え・・・)麗華が智樹を見る。
智樹の光る黒光の棒、其れがまこと大きい、ベットの上のビックに
襲い掛かり、うつ伏せにさせ尻を掴んで上に上げ、其処の穴に無残にも
棒が唸り上げて差し込まれる。
「入ったぁ〜又だ〜オクオクオクニ・・オクニイイキキキキタタアア〜・・・
キテイル〜ススゴイ・・、イウ・ウ・ウウン・ウッツギエ〜・・・・・ヤブレルヨウ〜・・、
ア・アン・イ・イクイクイクウ〜ウウウウウゥ・・・シヌッ・・・」
尻がドスンと落ちるが智樹は其の尻を又持上げ棒を強烈に連動させている。
ビックは声も出ない、既に跳び切っている。
麗華は壮絶な営みを見せ付けられている。
(そうだ・・、此れに・・フラッシュ無しで・・)
麗子は携帯を取り出して其の部屋の光景を写す、何度も写していた。
ママの完成された体、ビックの卑猥な体、絡み合う姿、智樹の化け物を
全て写している。
(え・え・え〜嫌だ〜・・、あたし・・マジ・・い・・・)
麗華の股座を伝う温かい物・・、いそいで這って其処を離れる。
トイレに飛び込んで・・、夢中でアソコを弄り、麗華は別の場所にと
素っ飛んで往く・・。
 漸く我に戻り、覚束無い足取りで自分の部屋に戻りベットに倒れこんだ。
感想も糞も無い、見たことは現実、其れも母と祖母・・、
麗華は気が動転したまま目を瞑るが、あのおぞましい叫びは
何時までも続いている。
呆れるほど長い時間・・、麗華は耳を塞いで防ぐが、心は確りと聞いていた。
 自分は高校二年生の時、睦美に誘われてクラブに行く、
土曜日に・・、家に戻ると学校にはそう願い出て・・。
其処で男に会う、ナンパされて強姦紛いで犯され、其れから今まで
何度もクラブに通いいままで五人の子と体を合わす・・。
今日もその気でクラブに睦美と行くが、其処で見たのは付き合う男子の姿、
懸命に他の女の子を口説く様を見て、クラブを飛び出して戻っていたのだ・・。
其れが今、そんな子供遊びと比べ物に為らない修羅場を見せ付けられ・・、
麗華は気が可笑しく成るほど驚いている。
携帯には確りとママの姿が映っている、其れも見事過ぎるほど綺麗・・、
ビックの垂れた下腹の皺の間に汗が溢れ、玉の様に落ちるところまで
鮮明に写っていた。
智樹の棒を拡大して見るが化け物そのもの、麗華は目をそむけず見ている。
 そんな事とは知らない三人は泣き叫ぶ中、行為は続いていた・・。

               つづく・・・・。










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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−18 】

2009/09/30 02:04
 特別に猫を部屋に入れて貰い、明日香を抱かれたおばさんが麗子さんに
急かされ、部屋のテ−ブルにつかれた。
「では、話そうかね・・。でもこの話は墓場に持って行こうと決めていたんだ。
だが此処に来て、其れでは娘に済まないと感じ出し、話す気に成ったよ。
麗子と麗華、良く聞きなさい・・」
ビ−ルを一口飲まれて言われる。
 其の話たるや智樹が驚愕する話、其れも淡々と話される姿におばさんの
人生を疑いたくなる・・、唖然としてテラスの揺り椅子から動けないで居た。
 話は・・、遡る事三十七年前・・。
昭和四十三年、八月十二日。郁美はお盆を控え、仏壇に供える物を
買いに名古屋の栄えの老舗の百貨店に行っていた。
其の時には既に郁美は見合い結婚をさせられている。
十九で早いが、母の肝いりで夫を持つ身、新婚三ヶ月の時だった。
家の将来の為にと、地元の県会議員の息子と結婚し、
何事も不自由無く過ごしていた。
高度経済成長の真っ只中、家は借家を多く持ち、巷の家族とは違う
優雅な生活をしている。
 郁美が買い物を終えて百貨店を出る、其処は真夏で暑かった。
粋な目立つ姿と、庶民が憧れる高価なバックを手に提げ、
駐車場に止めている流行の車、トヨタマ−クUにと向っていた。
すると突然後ろから猛烈な衝撃を受け、郁美は路上に飛ばされる様に
倒される。
既にそのときは手に持っていたバッグは無い、突き倒される時奪われた。
声すら出ない急な出来事、郁美は倒された侭、僅かな悲鳴を挙げて
頭が路上にガクンと落ち、引ったくりに合ったのだ。
人が大勢居て、其れに気がつき犯人が逃げる方向に叫んでくれる。
「泥棒だ〜・・、あいつだ・・」疾走する後姿を複数の人が叫んでくれる。
そんな中、一人の男が驚く速さで其の犯人を追走しだす。
道は混雑していて犯人が向う方向は人が薙ぎ倒されるほど無茶な逃げ方、
其れを追走する男の足は速く、栄えの大通りを路地に逃げ込んだ
犯人を捕まえ、簡単に捕らえる。
そうして無事にバックは戻り、白昼の捕り物は多くの人だかりを作る。
 警察署で事情を聞かれ、其の時捕まえてくれた男と会う。
男性は学生で名古屋大学四年生、名前は太田仁志と名乗る。
聞くと大学のラグビ−の選手、ラガ−マンだった。
警察は道理で早く、犯人を捕らえる事が出来たと褒めている。
 其の日は気が動転していて、其の男性とは別れていた。
戻り母に話すと、是非お礼がしたいと言う、其処で警察で住所を聞いて、
郁美はお土産を持ち訪れた。
西区の小さなアパ−トの二階、其処に太田さんは居た。
郁美は何度もお礼を言い、是非家に来て欲しいと懇願するが
男は頑なに断り、そんな事は要らないと言われる。
背が高くがっしりした体、女学校出の郁美には始めて見る男性だった。
見合い結婚の相手とは雲泥の差を感じる。
夫は背が高いが痩せてインテリ臭い人、其れに比べて目の前にいる
男性は違う次元の男だった。
無論一人で住む小さな部屋、入り口から中の臭い匂いが出て
、ドアを開けると直感じるほど酷い・・。
郁美には匂ったことが無い臭さだ・・。
其の日は其れで帰るが、意外とアパ−トと北区の家とは近い、
西区でも北区よりの場所、郁美は何か変な動機が鳴る中で家に戻る。
 恋など知らない身、女子ばかりの世界で過ごす青春、
其れに強烈な男臭さの人が現れ、郁美は動揺する。
既に家庭を持つ身でそれ以上は考えないが、気に成る男には成っている。
主人は親の秘書をして忙しい、毎日家には居ない、必然的に暇な郁美は
其の男のアパ−トに時々通い、部屋の掃除などをする事に成るが、
其れは自然と思われるほど相手の男は何も言わない、
就職も大手の精密機械の研究室に既に決まっていた。
話の中で里を聞くと、西伊豆の小さな旅館が里だと聞く、
其れが今居る旅館なのだ・・。
主人が出張する機会が多いから郁美も暇が出来る、
 其処で西伊豆のこの旅館に母と来た。
十九で何も世間を知らない郁美はこの景色に惚れて憧れの地となる。
だが、この旅館は今の様に綺麗で繁盛しては居なかった、民宿に毛が
生えた様な小さな旅館、温泉と海鮮は良いが、設備など貧相な物で、
当時の使用人も三人と少ない所、母も呆れるほど酷かったのだ。
当時の女将さんも其れは嘆いておられる、何処も忙しく増築と派手だが、
此処は置き忘れた旅館だとぼやかれる。
そんな中、息子さんとの繋がりを話し、母と女将さんは気が合い出し、
話が弾んでいた。
「今は、好景気、如何改築したら・・」「母が切り出す。
「とんでもない、そんな金在りません。銀行も此処に目もくれませんから・・」
「そう・・、勿体無いわね。景色と温泉、場所良いじゃない・・」
「でも・・、息子が跡を嫌がり、今度も勝手に就職を決めているんですよ」
「そう・・、困るわね・・」
「こんな綺麗なお嬢様みたいな方が息子と・・、夢ですよね・・」
「アラッ、この子は既に結婚していますから・・」
「ま〜、失礼を・・。綺麗な方は早いですね。おめでとう御座います」
そんな会話をしていた。
 だが繋がりは意外な方に進む、母が融資をすると決めていたのだ・・。
其れが元で旅館と繋がりが出来て、郁美は心では複雑な気持ちだった。
当時五千万円の大金を意図も簡単に出し、旅館は改築される。
話がトントン拍子に進んで行く。
仁志も其れを聞いて感謝しているが、郁美は依然として気が落ち着かない
日々を過ごす羽目に成り出した。
 十月、工事が始まる頃、仁志は名古屋で既に就職が決まり、
大学も余り行かない日が多く成り出す。
其処に郁美が通う・・、男と女、遂に郁美は仁志に抱かれる。
其れは自然其のもの、誰が見ても仲の良い二人にとれる。
郁美は驚愕する体に慄き抱かれる、其れは余にも夫と差が在り過ぎ、
郁美の肉体はシッテン八倒しながら応える。
呆れるほど感度が良く、掘り起こされて行く・・。
初めて気が好いた男に抱かれる郁美は泣き叫び抱き着き・・、
我が身の辛さを噛締めて嘆いていた。
 そんな関係が翌年の二月まで続くが、仁志は西伊豆に戻り、
就職先に行く事に成る。
其れは浜松の大手の精密機械の会社、其れも研究室勤務、
郁美は離れた男を胸に抱いて寂しく名古屋に居た。
 処が・・、郁美の体に異変が・・、子供が出来たのだ・・。
だが郁美は其の子が誰の子かは良く判っている、其れは異変を感じて
夫の精子を持ち、知り合いの病院に持ち込んでいた。
まさかとは思うが・・、其の一点で確かめたのだ。
案の定、精子は少ないと言われ、妊娠は難しいかも・・、
そう言われると郁美は安堵する。
変な話だが、その時はそう思った。
あの仁志の子種・・、飛び上がらんばかりの喜び様で慌てて
下腹を押さえてほくそえむ・・。
こうして産まれたのが麗子だと言われた。
 『・・・』聞いている二人は、いや智樹を入れた三人は声も出なかった。
「ビック・・、其の話本当なの・・」麗華が身を乗り出して聞く。
「こんな話嘘が言えるか・・、本当だ・・」「では妹達は・・」
麗子が変なト−ンの声で聞く。
「皆、仁志さんの子、二年置きに計画的に孕んだよ。その時は既に母も
知っている、二人で相談していたんだ」
「ま〜・・、恐ろしい・・」麗子はそう叫ぶ・・。
「パパは知らないの・・」麗華が聞く。
「知るもんですか、血液型も同じ、顔は幸いに私似よ・・」
『ま〜・・、酷い』麗子と麗華は同時に叫ぶ・・。
「では時々会っていたの・・」「いいえ、会いません。会えなかったわ・・」
「なんで・・」麗子と会話が進む。
「其れは、知らない女と結婚させたくなかった。私の仁志よ・・」「・・・」
「だから母と相談して計画を立てたの・・」「・・・」
「此処に居る女将さんは私の一つ後輩、女学生時代のね・・。
其れにも話が在るわ・・」其れから又話が続いている。
 聞くと女将さんは一つ下で女学生の寮で同室で妹の様に
慕われていたと話される。
家が燃料屋で其れも石炭や炭団、炭等を売っていたが、
其れは高度成長で燃料がガソリン、灯油、プロパンガスなどに代わり、
当時倒産寸前の店だった。
其処で郁美が心配して主人に相談する。
選挙区でも有るから、プロパンガスを扱う燃料屋にと変身させる。
融資も主人の口利きで行われ、店は立ち直る。
其処で理恵の家が感謝して郁美に何度もお礼を言ってくれていた。
そん中で郁美は一計を諮る。
其れは理恵をこの旅館に嫁がせようと画策する。
家に寄り付かない仁志、だが旅館は続けなくては為らない・・。
理恵と見合いさせて、この旅館に嫁がせていた。
「ま〜・・、理恵さん可愛そう・・」
「とんでもないわ・・、今は幸せだよ。仁志さん五年前交通事故で無くなり、
直に義母も無くなられ、今では正真正銘の主だよ。娘一人産んで、
今は他所の旅館で修行している。この旅館も行く末は安泰・・」
「そうなの・・、其れで五年前、長い間留守をしていたのね・・、
其れも戻っても落ち込んで寝込んでいたわね・・」
「当たり前だ、心底惚れたのは仁志一人・・、其れが亡くなったんだ・・」
「そうか・・、ビッグの青春か・・、波乱万丈ね・・」
「フフッ・・、今でこそ言えるね。アア〜冥土に持ち込まなくて済んだわ・・」
大きく息をされる。
「では私の父親は・・」「仁志さんだ・・」
「そう・・、お墓参りできる・・」「良いよ、明日行こうか・・」
いやはやとんでもない話を智樹は聞いた。
喉が渇き、同時に廊下で音がして料理が運ばれて来たのだろう・・。
智樹は変な汗が滲んでいた・・。
取り付かれた様に麗子さんは呆然とされ、麗華ちゃんも何か考えている。
何とも恐ろしい家族、いや家だと智樹は再度汗を感じて身震いしていた・・。


                   つづく・・・・。


















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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−17 】

2009/09/29 02:03
 七月三十一日、朝八時、家を出る。
最高クラスのベンツは快適に走る、其れも智樹が運転している。
初めての外車、初めて遠出、何もかもが嬉しかった。
智樹は高山で運転免許を取っている、其れは兄がアルバイトをする
智樹の為にとお金を出してくれたのだ。
其れから車に乗る様なアルバイトはしていないが、直に慣れる。
「大丈夫・・」後ろからおばさんが聞かれる。
「はい、何とか慣れました・・」東名高速を快適に走る。
車にはナビが装備され、目当ての浜松の総合スポ−ツセンタ−にと向う。
 名古屋からは一時間少しで行く近さで、午前十時前には目当ての
大きなスポ−ツセンタ−に着いた。
明日香も着ているから、篭を持ち行く。
「へ〜・・、凄いわね・・」麗子さんが会場に入ると驚かれる。
智樹も三年前を思い出して感動する。
観客席は多くの学校の応援幕が垂れ下がり観客も多い、殆どが家族かも、
其れでも黄色い声援が響く中、さすが女性の大会、華やかだった。
六校が決勝に残り、無論麗華さんの学校も残っている。
「何時なの・・出るの・・」横でおばさんが聞かれる。
「この後ですよ、何種類かの演目が有るんです、今は縄です」
「沿う・・、女の子ね、綺麗な子が多いいわね・・」
智樹もそう感じている、出る学校はどれもまとまり、美しい演技をしている、
中でも今演じている東京の学校は目立っていた。
その後麗華さんが居る学校が出て来た。
「ウへ〜・・、綺麗・・」
紫の下地に赤と白の斜め筋が目立つ、其れもタイツと呼ぶが、
水着そのもの、からだの線が全て出ている。
智樹はこれほど華やかな場面に合った事が無く、興奮して見ていた。
そうしてバトンの演技を迎えるが其処で青ざめる光景に合う
。団体で競う中、一人の子が向かいの子の高く投げ上げた棒を
取り損ねて棒が床に落ち転ぶ、悲鳴が出るほど場内が凍りついた。
結果最後の輪も見事に演じるが、ソノバトンの失敗が点に現れて
麗華の学校は三位となる。
 「挨拶に行くね・・」麗子さんが立ち上がり行かれる。
「残念だったね、麗華も此れで部活は終りか・・」
おばさんが溜息を出されて言われる。
明日香を抱いている智樹の手は汗で塗れ、明日香が嫌そうに見る。
「お前見たか・・、麗華ちゃん綺麗だったね・・」
明日香は其れに答えず、珍しそうにキョロキョロしている。
会場は異様な、いや艶かしい匂いが充満している。
年代が若い、参加する子供の親は皆麗子さんクラスの年齢が多い、
全国から懸け付けた親だろうか・・、其れに応援の女子は十代の子、
智樹は一種違う世界だと異様だった。
 表彰式が済んで大会も終わる。
麗華の晴れ舞台をおばさんは涙を流して見ておられる。
終わると智樹はおばさんと来るまで麗子さんを待つ・・。
 三十分後、麗子さんが車に来られ、目が真っ赤、
泣いておられたのだろう・・。
「行きますか・・」智樹が言う。
「待って、麗華が来る」「え・え・・、来られるんですか・・」
「そう、三年生は此処で解放、解散だと・・、家族が迎えに来ているから・・」
「そうか、では麗華も・・」おばさんが言われる。
「はい、もうじき来ます・・」
 真夏の太陽が照付ける中待つ・・。
大きな荷物抱え麗華さんが車に来られ、智樹は荷物をトランクに入れる。
「フ〜・・、終わった・・」一言言われておばさんに抱き着かれる。
「頑張ったね、良かったよ」「・・・」孫を抱締めて言われる。
「もう学校は・・」智樹が聞いた。
「行かないで良いの、終わったから・・。八月の終りまで・・」
「そうですか、でも綺麗でしたよ・・」「そう・・、三位ではね・・」
「いいえ、結果は一番だと思いました」「沿う・・、あの棒が・・、悔しいわ・・」
そんな会話をしていた。
 「そうか、皆揃っているな・・、では何処か行こうか・・」
「エエ〜・・、ビック・・、行きたい〜ね〜ね〜・・」
「良いよ、行こうね、何処が良い・・」「ま〜・・、お母様良いんですか・・」
「良いよ、麗華の苦労を労う為・・」「それでこそビックね・・、有難う・・」
首に巻きついて喜んでいる。
「明日香、聞いた・・」「ニャ〜ア〜ン、ウウウウ〜・・」
「もう・・、意地悪しないから・・」抱きかかえて麗華さんが笑われた。
「では、海か・・」「最高・・、行こう・・」
「私らは温泉よ」麗子さんが言われる。
「では両方だね・・。智樹、西伊豆に向かえ・・」「はい・・、何処ですか・・」
「そうだね、とりあえず走れ、電話する」
そう言われて、車は東名高速に上がり、そうして東に向かい走る。
 電話をされ、知り合いか話が長引くが決まった。
「西伊豆の堂ヶ島に向かい行って・・」「はい・・」
智樹は車を走らせて返事する。
「お兄ちゃん、海に入ろうね・・」
『お兄ちゃん・・』麗子さんとおばさんが同時に叫ぶ様に言われる。
「そうでしょう・・、年が上で、家に居るんだから・・、麗華、お兄ちゃんが
出来て喜んでいるのよ・・」『・・・』
二人は返答出来ずに顔を見合わせている。
和やかな車内、明日香だけが変な鳴き声を出して麗華から逃げ様と
足掻いている。
 二時間走り伊豆半島の中に車は入り、景色が後ろに飛んでいる。
言われた旅館は堂ヶ島でも海際、少ないが砂浜も有る。
「ヘ〜・・、ビックこんな所知っていたの・・」「昔、良く着ていたよ・・」
 玄関に入ると女性が懸け付け行き成りおばさんに抱き着かれた。
「往々〜、元気かね・・」「郁美さん・・、久し振りよ・・」
「そうなるね、元気か・・」「何とか・・、懐かしいわ・・、アラッ済みません、
どうぞ上がって下さい・・」
其の光景を見ていた三人は唖然として立ち竦んでいた。
 漸く部屋に案内され、其処は海が一望出来、素晴らしい所だった。
女将さんが部屋を出られると麗子さんが言われる。
「お母様、あの方と何か・・」「アア〜、あの子か。曰く付でね、色々と・・、
其の話は後で・・、へ〜此処は露天風呂付か・・」
懐かしそうにおばさんは露天風呂と海を眺めて居られた・・。
「ね〜・・、一泊では海に入れないよ〜・・」「良いよ、泊まろうね・・」
「うわ〜最高・・ビック・・」「此れ・・、暑苦しいわ・・」
抱き着かれておばさんは苦笑いされる。
 旅館はそんなに大きくは無いが、何か落ち着く風情が溢れている。
部屋も広く調度品も凝っているのが見える・・。
「一度は大風呂に行こうかね・・」
揃って行く、智樹は一人で男風呂でのんびりとした。
思いがけずにこんな所に来れた悦びと、世話に為っている家族が揃う中で
智樹は充実した時間を風呂で味わう。
風呂から上がると智樹一人、部屋で海を眺めていた。
(母さんをこんな所に連れて来たいな・・)
高山の母を思い浮かべて思っている。
 「フ〜・・、良いお風呂ね・・」浴衣姿の麗子さんが戻られる。
「え・・、皆は・・」「女将さんが・・、私、一人戻った・・」
「智樹、遠慮は無いのよ、何でも言いなさい・・」
「はい・・、有難う御座います・・」
其れは何を意味するのか智樹には判らないが、旅館で遠慮するなとは・・、
普通に捉えていた。
 三十分後おばさんと麗華さんが戻られる。
「聞いて聞いて、ビック凄いのよ・・」戻るなり麗華さんが言われた。
「何よ、慌てて・・」玲子さんがたしなめる様に・・。
「だって・・、恋人を譲ったのよ・・」
「ええ〜・・、なんですって・・、意味が判らない・・」
麗子さんが驚いて居られる。
「お母様、如何いう意味ですの・・」「ま〜・・、後でな・・」
「いいえ、気に成ります。今教えて下さい・・」「長く成るよ・・」
「良いです、聞きたいから・・」「そうか、お前にも大変重要な話だ・・」
「ま〜私に関係が在るの・・」「大有りだよ・・」
「ママと何で関係が在るの・・、麗華も聞きたい・・」
「そうか、では此処で白状するかね・・」
冷蔵庫からビ−ルを取り出され、おばさんは座り直された。
「前に言っとくけど、此れは既に済んだ事だ、麗子には聞かせて置きたい」
そう言われる。
部屋には何か変な空気が漂う・・。
智樹もテラスの椅子で聞き耳を立てていた・・。
海から波の音が時たま聞こえ、部屋は一瞬静まり、
おばさんの話の切り出しを待っていた。

                 つづく・・・・。



















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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−16 】

2009/09/28 02:03
 朝、郁美は泥沼の様な中から這い出せない・・。
六十近い体、若いライオンに責められて体は未だ元に戻っていない、
其れは悲しいほど郁美を滅入らせる。
(此の侭何時まで・・、もう限界かね・・。智樹の事を考えてやらないと・・)
嵌め込んだ責任と将来の事を考えると・・、何時までも年寄りの体に
減り込ませるのも考えものだと、郁美は今回で智樹の里とも縁が出来、
其れに興味が沸いていた。
 朝方、目だけが覚めると、郁美はベットで考えていた。
横には娘が餌食に成り、未だ熟睡の最中、我が子ながら相当の強かな女、
体も人に自慢したいくらい綺麗、女が惚れ惚れ見惚れる程の体を
横にして寝ている。
(もうそろそろ、この家もこの子に譲ろうかね・・、私を長い間見て来ている、
もう安心だね・・)美しい麗子の寝顔に手を添え思っている。
 「起きんか・・、何時まで寝ている」先程の思いとは裏腹に叫ぶ・・。
「お母様・・、もう少し・・腰が・・」
「お前は良いわ、下腹に最高の栄養を詰込まれて、母さんは腹が減った」
「もう〜・・、起きるからもう少し・・」「お前、十年振りか、含んだの・・」
「そうね・・、凄かった・・。生きている」「馬鹿・・、朝だぞ・・」
「アラッ、お母様が振って言われた事よ・・」
「アハッ、そうだった・・、さ〜起きるよ。お前も起きなさい・・」
郁美は裸の侭出て行く。
「元気ね・・、考えられないわ・・」麗子は呆れながら渋々と起きる。
「アラッ、朝食出来ている・・」「そうだよ、智樹が、可愛いね、あいつ・・」
シャワ−を浴びた体で郁美は言う。
 「私、そろそろ引退するよ」「何・・、引退・・、未だ若いわよ、大丈夫よ」
「馬鹿、何考えている。そうでは無い、此処を引退する、お前もいい歳、
其れに麗華も居るし、此処はお前の代にする」
「ま〜・・、嫌ですよ。お母様が居られるからまだまだ良いわ・・。
其れに出来ない・・、お母様みたいには・・」
「当たり前だ、お前はお前で良いよ。其の侭で充分良いよ」
「でも・・、如何するのこれから・・」
「考えている、時代は変わるし動いている。未だ私が必要で輝く所が
在るかもしれないし・・」「何よ、其れ・・」
「良いよ、今はいえないし未だ判らないから・・」
智樹が作った朝飯を二人は食べながらそんな話をしていた。
 智樹は最近何か変わって来た、其れは塾の友達が言う。
「智樹、お前自信が出来たのか・・」「なんで・・」
「最近何か風貌が出来て、男を感じる。沙織君がそう言っていたぞ」
「ヘ〜・・、ソウカ・・」「テストの成績抜群だね。此れなら期待出来ると
講師が言っていた」
「そう・・、でも此れからだ、後ろが無い身だから頑張る」そんな会話をした。
自分でも何故かそう思う、歩くにも人に接するも今までと違いオドオドする
様子も返事に困る事も無い、其れはおばさんのお陰だとははっきりと判る。
女性を知るとこうも変わるのかと不思議だった。
恥ずかしいほど遅蒔きに知った女体、其れも熟し過ぎたおばさん、
今最高と思われる麗子さん・・、二人に教え込まれ歓喜する若い肉体、
智樹は勉強に邁進するだけ、それ以外はおばさんが上手く
コントロ−ルしてくれている。
今ほど男として為す事を決めて進んだ事は無い、其れほど充実していた。
 (フ〜・・、暑いな・・)塾を出ると其処は真夏、何時しか梅雨も晴れ、
真夏の太陽が容赦無く智樹に襲う。
 午後三時半、智樹は中区に在る塾から出て歩いていた。
「え・ええ〜智樹君・・なの・・」「う・・そうですが、貴女は・・」
「もう〜、嫌だ〜沙代、高山の・・」
「沙代・・、え・え・若しかして小田沙代・・か・・」
「そうよ、聞いたわよ、大学未だ・・。頑張るわね」「うん・・、落ちた」
「良いじゃない、来年が在る・・」
「そう・・、頑張るしかないね。何、名古屋に居るの・・」
「そう、智樹君は何処に住んでいるの・・」「北区・・」
「そう、近くね・・。私、夜働いているの・・」
そう言って電話番号を渡される。
見ると一目でわかる派手な姿、髪は赤く染められて、短いスカ−トに
ノ−スリ−ブ、はち切れる様な胸が眩い、そんな姿だった。
 喫茶店で話し込む、沙代は高校時代の同級生でそのときから派手で
目立つ子、其れが一段と派手に装い、智樹は面喰う・・。
「ね〜・・、彼女は・・」「それどころでは無いよ」
「そうか・・、そうだよね・・。では使っていないの・・」「何を・・」
「バカチンよ・・」「え・ええ〜・・、馬鹿〜なんて事・・」
「だってうちらの間では有名よ。今思うと貰えば良かったと・・」
「何言っている。浩二が好きだった癖に・・」
「そうね、あの頃は・・、でも失望よ・・。小さく早い、大事なからだ今では
勿体無かったわ・・」「え・え・、そんな関係か・・」
「昔よ、二度だけ・・、あの当時は其れで幸せと・・、でも・・」「何・・」
「判ったの・・」「何が・・」「男・・」「男・・」
「そう・・、高山で酒に酔い、成り行きで抱かれた時・・」
「ええ〜、何それ・・」「三十過ぎの男、行きずりよ、凄かった、あの人が
体を抱くと私訳が判らないほど、大変だったの。其れから世の中を見る
目が変わった」「其の男とは・・」
「それっきりよ、だって名前も知らない・・」「ええ〜、本当か・・」
「そう・・、其れから卒業して名古屋に就職したの・・、でも其処は製造業で
私には向かない仕事、今は夜の仕事」「そうか、頑張っているんだな」
「そうでもない、でも楽だし、楽しいかな・・」「良いじゃない、頑張れ・・」
「早々、そういえば清美ちゃん・・、名古屋に居るわよ」
「え・え・・、本当に・・」「そう、智樹君の初恋・・」「馬鹿・・」
「高校二年で高山を出たでしょう・・。家が夜逃げ同然・・、この前偶然
栄えの繁華街でバッタリ会ったの・・」「・・・」
「驚いたわ、可憐で清潔な清美が・・」「なんで・・」
「だって、おじさんと手を繋いで・・、あれはホテル直行ね・・」「・・・」
「見た感じそう思った。声を懸けると迷惑そうに・・、横のおじさんが
行こうと言うと連れられて・・」「・・・」
「私も夜の世界だけど、あの子は未だ下の夜ね・・」「・・・」
智樹は唖然として聞いている、清美は本当に初恋だった。
勉強も出来るし、可愛い子、智樹は清美を思い出して何度も股座を弄り
自慰をした。
其の子が・・、考えられないと思いながら清美の姿を浮かべていた。
自分も山根家と関わらなかったらどうなって居ただろう・・。
 男は女と違い、そんな夜の道など無い、在るが其れは女の縁の下で
働くだけ、智樹は話を聞いて人事では無いと思っていた。
無理やり智樹の電話を聞かれ、沙代は待ち合わせが在ると別れる。
 帰り際、智樹は自分の世界しか考えていなかった、人、其々生きる為
生きているんだと今知らされる。
歩む道は選べない人も居る、家や家庭の事情、気持ちの問題で幾らでも
有る道から選べる人は幸せ、選ばなくても往かなくては為らない道に・・、
智樹は足が重く家に戻る。
 部屋に入り、今日の事を思い、何も知らない高校時代、
世間と懸け離れた生活が懐かしく思われた。
二十歳は既に大人、これからの道は切り開くしか無い、其れも智樹には
強力な援軍が居る、幸せだと今更ながら感じていた。
 「ご飯よ、いらっしゃい・・」麗子さんが言われる。
「麗子、麗華の大会最後だね・・」「そうなりますね・・」
「お前、最後に見たいとは思わないか・・」「其れは・・みたい・・」
「では駆けつけるか・・」「え・え・・、何処に・・」
「何、浜松だろう」「でも何処かは知りません、学校に問い合わせしますか」
「いや、其れは内緒で行きたい・・」「では如何すれば・・」
「あの〜、調べましょうか・・」「智樹、如何して調べるの・・」
「パソコンで判りますが・・」「ま〜そうなの・・、調べてくれる」
「良いですよ・・」そんな話をしていた。
 夕食後、智樹はパソコンで調べ報告する。
「では大会は七月二十七日から三十一日まで在るの・・、
麗華は何時出るの・・」麗子さんが聞かれる。
「団体戦は最後ですが、でも予選をパスしないと最終日には・・」
「アア〜、其れは大丈夫ね。毎年残っているそうだから・・」
「其れなら最終日に出られますね・・」「団体戦は二日間なの・・」
「はい、そう書いて在ります・・」「お母様・・」
「聞いたよ、では三十一日に行こうかね・・。智樹も行けるね、
たまには息抜きしなさい・・」「喜んでお供します・・」
「フフッ、決まりね」おばさんは何故か其処で笑われる。
 智樹は自分の高校時代を思い出していた。
自分も剣道で全国大会に出ている、優秀校で準優勝している。
一生懸命汗を流して練習をした苦しみが今では懐かしく思えた・・。
(そうか・・、全国大会か・・、麗華君あの体では栄えるだろうな・・)
背が高く足が綺麗な姿を思い出していた。
 だが郁美は迫り来る日を憂鬱に為る、此の侭の生活は出来ない、
麗華が戻ると変わる、其れは良いとしても自分はもう年、全てに引退を
考える頃、麗華が戻る時がそのときかもしれないと考えていた。
無論智樹の威力は離し難いが何時までもとは行かないのは承知している。
其の期が来たかなと察すが反対に女を卒業する事に一抹の寂しさが襲う。
(贅沢だ、この年にあの恐ろしい棒を味わったんだ、女冥利に尽きるわ・・)
そう決め付けたかった。
 麗子は複雑、今は女盛り、身が既に智樹の棒に馴染み、
何もかも捨てても良いとまで思い、其れが募り今では智樹無しでは
考えられない人生に成り、麗華が戻れば其れも侭為らなく為る・・。
女で母親、其れは振り分けなければ為らないが、今の麗子には
そんな当たり前の行動が出来るかと不安だった。
 一方、智樹はおばさんや麗華さんがそんな事で悩まれているなど
微塵にも思わず、久し振りに遠出出来ると喜んでいた。
外は蒸し暑く部屋のク−ラ−は唸り上げて涼しい風を送ってくれる。
そんな中、智樹は参考書を読んでいた。

                 つづく・・・・。


































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−15 】

2009/09/27 02:03
 高山の外れの谷では和やかな夕食が始まっている。
其れも郁美、麗子が参加し賑やかだった、幼い時の泣き虫智樹の話題が
大笑いの元、里の母親は年は郁美とは五歳しか違わないが、
見てくれは相当な違いだと其れも大笑いしていた。
「一樹さん、話していた通り今後を考えなさいよ、嫌なら出ても良いし、
此処で頑張れば尚良いね。余所者が言えた義理では無いが、
如何も酪農だけでは駄目だろうね・・、昼間農協で言った通り、あいつ等
進めて後は知らん、お前達の遣り方が下手だ、そんな言い方だろう。
呆れたね、私、腹が立ったよ、何処までも成績かねあいつら・・、
数合わせで計画した事を押し付けて・・、ろくに指南も出来ないくせに・・」
「お母様、言い過ぎですよ・・」
「いや、ごもっとも、判っても其れは言えなかった。借り手側だから・・、
でも山根さんが言われ胸がスキッとした。本当だから相手は何も言えない。
今回はホトホト馬鹿さ加減が判った。肝に銘じて考えます」
「そうですか・・、嬉しいね。早々帰り際好青年に会いましたね・・」
「アア〜達郎ですか・・、何か・・」「あの人何、農業は何を・・」
「同じ嵌められた口です」「そう・・、他に居られますの・・」
「居ます、都会に出遅れた連中が・・」「谷は七軒でしたよね」
「はい、今はそうですが何時までかは・・」「そうですか・・」
 郁美は考えていた。
「如何です・・、起業しません・・」「起業・・ですか、何か・・」
「ウウン何も無いけど、此の侭では同じ事に成るわ・・」
「はい、其れはそうと思います。お借りした金も何時返せるか・・」
「ウウン、其れは良いの・・、但し先程お願いした件を了解して頂ければ
何時でも構いません」
「其れは願っても無い事、あの智樹で良ければ・・、其れに大学までと
言われて驚きました。母はあれから泣き通しで困っています」
「一樹当たり前だ、何処にそんな夢みたいな事・・、有り難い以上だよ・・」
「本当に義弟も幸せね、私達が不甲斐ないから・・」
「いいえ、奥さん、立派よ、夫と汗を流し頑張るなど世の中の奥さん
連中に見せたいわよ」郁美は本当にそう思っていた。
 此処に来るまでは心配していたが、此処は優しい人が居る。
郁美の心は顔を見たときから決まっていた。
千五百万を用意してきて、其れを渡して農協で払い、身を軽くさせる。
麗子も同じ覚悟で着て、親子だと二人は笑い、この家に歓待されている。
「如何かね、秋が済むと暇に成るね。牛は誰かに頼んで勉強に出ないか、
無理にとは言えないが・・」「勉強・・、何をです・・」
「いやね、乳を搾って出すの先が見えている。加工したらと思えるけど・・」
「加工・・ですか・・」「そう、乳をバタ−や他の製品にね・・」
「ええ〜、まさか・・出来ないですよ。設備費も莫大ですし、とてもとても・・」
「そうかね、出来ると遣れそうか・・」
「其れは販売先が有れば、いえ在りますが・・夢です」
「一人では無く、あの好青年や他の人を集めてなら出来るか・・」
「其れは・・、でも・・」
「酪農でなくても他にあれば其れでも良いんだけど・・」
「お聞きしますが、なんで其処まで・・、他人ですよ」
「そうね、今はそうかも・・、でも契約親戚も在りますのよ」「其れは・・」
「良いじゃ在りませんか、出来ないなら仕方が無い気力が有ればの事です」
「気力は満々ですが」「なら考えてね。また秋に来たい、其の時お話したい」
郁美は何時に無く功弁で話す。
横で麗子は驚きながら聞いている、其れは母の頭の回転の良さと
大胆な心に今更ながら感銘を受けて聞いていた。
「其れは又の事にして、この空気を一杯吸いたいね・・」
麗子も頷いている。
 そうして郁美は二晩、麗子は一晩泊まり冥々の車で戻る。
帰りは爽快な気持ちだった、麗子もそう・・。
 七月十三日、午後三時。
「只今〜、帰りましたよ」「アア〜、お帰りなさい。お風呂出来ています。
上がられればお食事もどうぞ・・」「へ〜、なんで判った・・」
「麗子さんから電話が・・」「そうか、では頂こうかな・・」
郁美は麗子を見て言う。
智樹は未だ何処に出掛けられたかは知らない。
里にも硬く口止めされている。
 「アア〜・・、良いお湯だこと・・、麗子流しておくれ」
「はい・・、お母様これから如何なさるの・・」
「其れだ、智樹が大学に入れば話すよ」「ま〜、其れまでお預けなの・・」
「そう、でもお前の考えに近いよ。そう違わないから安心しろ・・」
そう言いながらお互いの体を流し合い、一段と麗子は母えの尊敬が増す。
「でもあのお兄さんと智樹似ていないわね・・」
「お前もそう思うか、如何も違うと思うよ・・」「ええ〜・・、違うとは・・」
「お前の想像と一緒・・」「では種が・・」
「そうなるね、あの母親は若い頃は男好きの顔だよ」「そうかしら・・」
「同じ年齢だ、判るし女のエゴもね・・」「ま〜・・、では浮気・・」
「浮気では無いね・・。本気だよ、女が子供を欲しいと思うのは何故だ・・」
「其れは好きな人の子・・、ァ・アア〜そうか・・」
「条件が揃えばね。同じ血液型とか、顔が似ているとか・・」
「なるほど・・、ではあのお母さん・・」
「そう思える、だから智樹を出して里から離している。其れに頭がいいのは
如何も男の血だね、言えぬ相手が相当な人と見るが・・」
「ま〜・・、お母様飛び過ぎよ」「フフッ、面白いね人生は・・」
 そんな会話で風呂を出る。
「良い風呂だよ、智樹入りなさい」「はい、僕は後で頂きます・・。早々、
お嬢様が戻られましたが・・」「げ〜・・、何時・・」麗子が叫ぶ様に言う。
「昨日ですが、夕方戻られて朝十時前出られました」「で・・、智樹・・」
「はい、大会が今月末に在ると伝えてと言われました」「それだけか・・」
「はい、それだけですが・・」「驚いていただろう・・」
「其れは最初泥棒と叫ばれました・・」
「ハハッ、麗華らしいね。其れで何と言った」
「僕は下宿人と・・、浪人も話しました」
「そうか・・、麗華に話す事が省けたね。で・・如何思う・・」
「如何って・・、快活なお嬢さんですね」「それだけか・・」
「そうですが・・」「他に何か無いか・・」
「在りませんが、ア〜本当に綺麗で憧れている歌手にソックリで驚きました」
「誰・・」「倉木麻衣ですが・・、其の方よりも背が高く美人です」
「ま〜褒めすぎよ」麗子さんがわがことのように顔を赤らめて言われる。
「そうか、戻っていたのか・・。で何時戻ると・・」
「お母様、大会が終われば今度は用事が無いから戻りますよ」
「そうか、では八月は居るんだね・・」「そうなりますね・・」
「そうか・・」郁美は何か考えている様だった、共に麗子も考えていた。
 「今日は何曜日だ・・」「木曜よ・・」
「そうか木曜か、お前大丈夫か」「何が・・」
「馬鹿、排卵だよ」「ま〜・・、今は良いわよ」
「そうか、昨日の試合は雨で順延だね・・」「ウフッ、お母様・・」
「昨日お前抱かれていないだろう」「勿論ですよ」
「良い子だ、では覚悟しようかね、此れも麗華が戻るとそうは行かなくなる」
「そうですね、其れは・・」そんな会話をしていた。
「智樹、十時半にお出で・・」「え・・、はい」其れで事が済む間に成っていた。
 十時半、智樹は勇んでおばさんの寝室に行く。
「ァ・・、綺麗だ・・」電気が明々と灯され何時もとは違っている。
「今日は充分見て楽しむんだよ、女がどれくらい善がり上げ良い顔を
するかね・・。お前の今後には必要だからね」「はい・・、心して見ます」
「良いね、私は後で良いよ、今日は最後は麗子に出すんだ」
「ええ〜・・、良いんですか・・」「良いよ、麗子も望んでいる」
そうして始まるが、今日は麗子も郁美もテンションが高い、高山の一件で
智樹が手に入ったのだ。
相当高い位置で迎えようとしている。
 始まった、最初の餌食は麗子、郁美が加わり、智樹が跨る横から
麗子の乳房や尻を責め、麗子は泣きじゃくりながら吼える。
遂に初めて麗子は噴水を挙げ、其れは郁美も驚くが一番驚いたのは
当の本人、イガリ挙げて放出する様は圧巻、其処は未曾有の
鬼畜の場所に変わる。
爪を智樹の背中に突き刺して叫ぶ声・・、おぞましいほど人間の声とは
思えない壮絶な悲鳴、郁美も其の声で漏らすほどの勢いだった。
「智樹大きいい〜凄い凄いわ〜よ〜ウ〜いい・いい・イクイクイク・・・ウ・・、
ウンダッテ〜イク・イ・イ・ク・・ウウウ・・・イクッ・・マタマタタアダアアア〜
イイイイイク・・・ウ・ウウ・・ッ」
海老反りされた姿は美しい、仰け反る腹は骨が浮き、其れに有り余る
乳房が振るえ、顔は夜叉に変わり歯軋りが聞こえる。
其れが収まると痙攣が激しく起こり、美しい飛び切りを見た。
 「来て・・お願い・・」郁美が猫声で哀願する、智樹は今度は虐めに回る。
郁美を抱きかかえて飛び跳ね、何度も止めてとせがまれても緩めない。
郁美は往くと叫んでしがみ付くが智樹の動きは益々酷くなり、
郁美の声は既に聞けない。
気がつくと直に跳ぶの繰り返しで本当に地獄の中で彷徨う顔が見える。
其れは郁美には無かった事、今までは遠慮も在るし、年も多い、
今はそんな事など忘れて一人の女が欲情に溺れて足掻く姿そのもの、
あの高山の凛とした姿とは大反対の様を見せつけている。
 郁美も恥ずかしいが漏らしている、歩く後には滴り落ちる小水の跡、
郁美は初めて智樹に殺されても良いと思う。
それほどでかい棒が心から郁美の中で暴れる。
裂ける破れるなんてもの以上に吐き気が出るほど中に食い込んでいた。
其れは郁美も知らない奥底のおぞましい悦び、其れが幾重にも成り襲う。
 とうとう首が落ちて、智樹の肩に乗り揺れている。
「智樹、来て・・」麗子の声がした。
うつ伏せで襲われる、中一杯に競りこむ棒、其れは麗子を獣にする合図、
それからの二人は書き表せられないほど凄いマグワイだった。
麗子も高山で安堵した心が何時もの場所から違う所に飛ばされ、
彷徨う体に酔い痴れていた。
 一時間半責められて郁美は三度抱かれ今は虫の息、そんな中、
麗子は最後の力を振り絞り智樹の濃い液を心待ちしていた。
「麗子さん・・、往きたい・・」
「良いわよ。着てきてね〜最高なのを入れて〜出すのよう〜、と・も・き・・・
大好き・・・ウウウウウウワサアアア〜グエッウウウグッウウウ・・ンン・・
・フゲッ・・、・・・、・・・、ヒット・・モ・・キ・・ウゲッ」
動く体に巻きつく長い髪、其れが舞う様に散る・・、ついに・・・・・。
ドクドクと出る液を感じながら麗子は遠くに向う。
其れは天国かいや極楽のように見える、花が咲き乱れる中麗子は
蝶の様に舞い飛んでいた。
始めて見る美しい中、叫びながら次第に気を失い膣の中の暖かいものが
おなかの中に入るのを確認すると目を静かに瞑った。
最高の往き方をして貰った麗子だった。
 静寂の中、ク−ラ−の音のみが聞こえる。
智樹も憧れの麗子さんの中で果てて夢の中で目を瞑っている。
明るい中、汗が滲み落ちる、郁美の腹は二重、横に垂れながら溝を汗が
埋め流れ落ちた。
麗子は未だ痙攣の最中、当分は戻れない旅に出ている。
智樹は部屋を出て何枚かのタオルを持ち戻り二人を丁寧に拭きあげる。
感謝の気持ちを込めて・・。

                         つづく・・・・。

































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−14 】

2009/09/26 02:03
 智樹は午後四時過ぎに家に戻ると誰も居ない・・。
テ−ブルに麗子さんの走り書きが置いてある、其れは出掛けるとだけ
、食事は冷蔵庫と書かれていた。
「そうか、外出か・・、明日香と二人だね・・」
飛び込んで来た明日香を抱いて智樹はコ−ヒ−を沸かして飲んでいた。
 此処に来て早一月半に成ろうとしている、感慨深く思い出し、
苦笑いをしている。
「な〜明日香・・、お前のお陰でこんな生活が出来るんだ、感謝感謝だね」
嫌がる明日香に頬掏りして言う。
 「開けて〜・・、もう早く・・」けたたましく呼び鈴が叩かれる。
「誰だ・・、もう忙しいな・・」智樹は急いで玄関を開ける。
「エ・エ・エ・・、ウ・ウギャ〜ア〜ッ・・、泥棒・・、いや〜だ〜・・」
女の子が玄関に入ると智樹を見て仰天し、思いっきり後ろに
ひっくり返り叫ばれる。
「泥棒・・、僕が・・、え・え〜・・、違いますよ。僕は此処の下宿人です。
貴女こそ誰ですか・・」「下宿人・・、聞いていないわよ・・」
「だから誰です・・」「もう・・、驚いたわ、私此処の娘よ、失礼ね・・」
「エ・エ・・・、アッ、麗華ちゃん・・」
「もう・・、気安く呼ばないで・・、あんた名前は・・」
「智樹です」「レトロな名前ね、田舎でしょう・・」「当たりです・・」
「上がるわよ、ママは何処・・」「お出掛けです」
「ビックは居るんでしょう・・」「ビック・・、誰です・・」
「もう・・、お婆ちゃんよ」「アア〜・・、お出掛けです」
「もう二人ともなの・・」
女の子、いや麗華さんは居間に行かれて深いソファ−に腰を落とされる。
(うへ〜・・、似ているぞ・・)智樹が大好きな歌手、倉木麻衣にそっくり、
其れも麻衣ちゃんより背が高く綺麗、麻衣ちゃんも綺麗だが此方は美人顔、
おばさんに似ている。
おばさんは瀬川映子似だが何処か面影が麗華さんには在る。
「貴方、如何して下宿なの・・、いい歳でしょう・・」
「いい歳か・・、そうだね麗華さんにしたらそうかな・・」
「何で、働いているの・・」「いいえ・・」
「では・・、もう・・、何でこんな男が居るの、全くママもどうかしているわ。
どうせビックの世話好きね・・」そういい残されて奥の部屋に向われる。
 「フ〜・・、台風だ・・」若く元気な乙女、いや女の子が行き成り現れて
智樹は面喰い、戸惑っている。
此処の子と判ると智樹は自分の部屋に入り参考書を読んでいる。
 「入るわよ、明日香、久し振りね・・」「ウ・ウ〜ウ〜・・」
「フフッ、無茶な遊びをするから嫌われているのよ。未だにね・・」
明日香は智樹の足元で飛び掛る様に構えている。
「アラッ・・、勉強なの・・、大学生・・」「いや、未だ・・」
「ええ〜、では浪人なの・・」「そうです二年・・」
「ま〜・・、呆れた。親の脛齧りね・・」「いいえ、齧って居ません・・」
「そう・・、そんな事言えないね。麗華は正真正銘のすねかじりだから・・」
笑いながら言われる。
「ママは何時戻るの・・」「判りません・・、電話で聞いたら・・」
「嫌よ、ウザイから駄目・・」顔も見ないで智樹は相手していた。
 「明日香お出で遊ぼう・・」嫌がる明日香を屈んで掴み、抱かれる。
「ア・アッ・・」智樹は参考書を落としそうになる。
其れは見事な肢体にノ−スリ−ブ姿、下は極端に短い短パン姿だった。
背は百六十五センチは在る、体はスレンダ−胸が張り裂けるような大きさ、
足はスンナリと綺麗、どれも凄く美しく、智樹は唖然として・・、
かろうじて目を逸らし参考書を見る。
明日香は悲しそうな声をしながら抱かれて部屋を出る。
 「ひえ〜・・、あの子が麗華か・・」
智樹は現れた女の子が予想より遥かに上のクラスの子、未だ心臓が
パクついていた。
「ね〜・・、夕食は・・」居間から大きな声で言われる。
「何か作りましょうか、いやお母さんが僕の為の料理食べますか・・」
「良いわね、出してよ」
人使いの荒い子だと思いながら智樹は部屋を出てキッチンに向う。
「何、今日は・・」「ま〜・・、嫌だステ−キなの・・。贅沢ね」
冷蔵庫を覗いて言われる。
「此れで良いですか」「良いわ、寄宿舎では食べられないから・・」
そう言われてまた居間のソファ−に深々と腰を落とし、
凄く綺麗な足を惜しげも無く前に投げ出されている。
(待てよ、麗子さんやおばさんが戻らないと二人きり・・)
置かれている立場に仰天する。
「早くしてよね・・、出掛けるから・・」其れを聞いて智樹は安堵する。
 食事をすると今度はテレビを見ている。
(何時出掛けるんだ・・)其の姿を見て智樹は思った。
智樹は焼きそばを作り食べている。
「そうか・・、来年合格すると同学年に成るね・・、何処を受けるの・・」
「目指すは東大・・」「ひえ〜マジ・・。其れで二年浪人か、勝算在るの・・」
「頑張ります・・」「そうか、東大か・・、麗華は其の点楽ね、エレベ−タ−
だから・・」「エレベ−タ−ですか・・」
「そうよ、中学から入り、高校を出たら其の侭上の大学よ」
「へ〜・・、何処です」「聞いていないの・・、星が丘に在るでしょう・・」
「エ・アッ、あのお嬢様学校・・」「ふるい言い方ね・・。そうよ」
其処は名古屋、いや中部地方で有名な御嬢様学校で、部活も揃っている。
「では何か部活でも・・」「そうよ、新体操、今度全国大会が在るの、
最後の大会なの・・。其れで合宿が在るから荷物を取りにね・・」
「そうでしたか、頑張って下さい・・」
其れの返答は無い、勝手気侭だと呆れていた。
(可愛がられているから仕方が無いか・・)
智樹はそう思い、食事を済ませ洗い、何とか終えた。
 「はい〜麗華ちゃんよ・・、睦美用意出来た・何・・、え〜駄目なの・・、
もう・・こんな機会無いわよ・・。そうか、それでは仕方が無いね・・
、じゃ〜明日朝迎えに来て、ママが居ないから・・、判ったジャ〜ネ・・」
携帯電話を切り、明日香を抱いて智樹の部屋に来る。
「出掛けないから・・、お風呂入る、覗かないでよ」
(全くなんて子だ・・)
智樹は呆れるよりか見事、現代っ子を目の辺りにしていた。
 風呂場から鼻歌が聞こえる、明日香も逃げて来て智樹の膝の上で
小さくなり固まる。
「お前も苦手か・・」頭を撫でながら言う。
今日は戸締りを確りと思い長い廊下の格子シャッタ−を下ろして歩く。
「暑いわ、クラ−懸けて・・」
「え・え・ええ〜、君、いや麗華さん拙いよ、男が居るんだ」
見ると名前は判らないが、シルクの短いスキャンティ−だろうか
、ヒラヒラしている。
其れも透ける様な代物で見事な乳房の形や乳首、
小さなパンテイ−が透けて見える。
「そう、襲われないから・・、家くらいは自由にさせてよ・・、見ないで・・」
いやはや呆れて次の言葉が出ない。
急いでクラ−をいれ自分の部屋に逃げる。
「フ〜・・、じゃじゃ馬か・・」流石の智樹も手に負えない種類の子だった。
 午後十一時、智樹は変な汗を掻いて、シャワ−を浴びようと浴室に行く。
無論湯船には入らず、シャワ−を浴びていた。
頭を洗い、そうして体全身に湯を浴びている・・。
「ドス〜ンガラガラ・・ドッチャ〜ン」派手な音が外でする。
智樹は何事かと急いでバスタオルを巻いて出る。
「え・ええ〜如何した・・、大変だ」脱衣場に麗華が腰砕けで倒れている。
目は白めで息も僅かに判る程度、智樹は慌てて抱き上げ
居間のソファ−に寝かせる。
冷たいタオルを持って麗華の可愛い額に充てた。
「大丈夫か・・」「ウ・ウ・ウ〜ン。ウギャッ、来ないで〜あっちにいってえ〜
早く・・う〜・・いって〜・・」」手で押されて智樹は慌てて逃げる。
(なんだい、心配しているのに其れは無いだろう・・)
ブツブツ言いながら部屋に戻るが未だ汗を拭いていない、
折角のノシャワ−が台無しだとまたもぼやく。
午前二時、智樹は漸く寝る事が出来た。
 「お兄ちゃん、朝よ、早く起きてよ・・」「え・え・おにいちゃん、誰・・」
「もう・・、寝ぼけているの麗華よ。朝食よ」
「ァ・アア〜・・、起きるよ、何が食べたい・・」
「用意出来ているから・・、顔を洗いなさい」そう言って部屋を出られる。
「なんだい・・、お兄ちゃんだと・・、俺が・・」繭に唾を付ける仕草で笑う。
 「お早う・・、夕べ大丈夫だった・・」「何とかね、滑って転んだのよ」
「そうか、何処か痛くないか・・」「胸が痛いわ・・」
「ええ〜大変、病院に行こうか・・」
「馬鹿ね、そんなんじゃないから・・良いの」
「そうか、痛みが引かないと行けよ」
「はいはい、食べて・・」「おお〜珍しいな・・」
「形は言わないで、だって初めてだから・・、味もよ」
「はいはい・・、頂きます」其れは何とも・・、味もしゃしゃりけも無い卵、
其れもグジャグジャで心で笑いながら食べる。
「コ−ヒ−は自信が有るんだ」そう言って出してくれた。
「何時戻る・・」「十時には集合なの・・」
「そうか、お母さんには・・」「戻って荷物を変えて行ったと言って・・。
今度は大会後に成るからと・・」「何時だ其の大会は・・」
「七月二十九日、団体戦よ」「何処で・・」「静岡の浜松・・」
「頑張れよ」「お前もな・・」そこで初めて二人は笑う・・。
そうして可愛い台風は去る。
智樹は疲れ昼休みをする、傍で明日香も安堵したのか直に寝てしまう。

               つづく・・・・。













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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−13 】

2009/09/25 02:03
 智樹は新しい環境の中での生活が始まった。
思いのほか快適で、勉強に没頭出来る事に喜んでいる。
だが其処まで慣れるまで戸惑う、水曜日にお互いが泣き叫び抱き合うが
翌日からはそんな素振りさえ見せない、おばさんと麗子さん・・。
智樹は唖然とする、あれほど泣き叫んで抱き合う三人、
其れもまだ余韻が残る木曜日などは智樹は浮かれていた。
だが女性二人は夕べ何か在ったの・・、見事に使い分けされ、
日頃の生活を満喫されている、そんな姿である。
 智樹には理解出来ない、優柔不断な自分は其処まで割り切れる
人間では無かった。
其れも日が増すに連れ、自分が甘いと察し、
日頃は勤めて其の女と男の関係を出さない様にする。
そうして勉強に励む傍ら、二百坪もあろうか庭の芝刈りや花壇の手入れ
、植木の選定などでメリハリのついた生活を過ごしている。
其れはストレスの解消にも成り、率先して動いていた。
塾通いもするし、明日香とも遊ぶ、夢の様な生活だった。
でも若い身、時々おばさんと麗子さんの裸を思い出し、時には自慰をする
事も在るが、全般的に勉強は順調に進んでいる。
 七月十日、雨。梅雨のしつこい雨が軒を叩いて落ちていた。
「今年は何時までかね・・、早く夏が・・来ないかね」
「そうね・・、蒸し暑くなったわ」親子でそんな会話をしていた。
「アラッ,なに・・」「此れか・・、読むか・・」
郁美は一冊の薄い書物を麗子に渡す。
「ま〜・・、此れは・・」其れは調査書、表紙には島田一樹と書かれている。
「そうなんだ、智樹の田舎だよ。以前調べてくれた調査会社に
頼んでいたんだ、今日届いてね・・」
麗子は中身を読み出す。
「ま〜・・、相当辛そうね・・」
「そうだ、酪農が上手く言っていないみたいなんだよ・・」
「借り入れが一千五百万・・、返済が遅れているわ・・」
「そう・・、半年利子も入れていないよ・・」「ま〜・・、大変・・」
「先を読みなさい・・」
言われて麗子は中の書かれていることを備に読んだ。
「五年前借りているわね・・」
「そう・・、其れから利子は今年の始めまで何と遅れても入れているが・・」
「どうなるの・・」「最後まで読め・・」
麗子は言われて読む、其処には近所の話が加えられている。
其れによると夜逃げ寸前だと噂が出ていると書かれている。
「ま〜・・、相当追い込まれているわ・・」
「そう、其処だよ。今は牛乳等余り購買が伸びていないからね・・」
「大変ね・・」他所の家の事だが、今は智樹とは切っても切れない
ほどの間に成っている。
其の里が大変な状態、智樹は何処まで知っているのか不安だった。
 「お母様・・、此れを如何なさるの・・」
「其れだよ、此の侭知らん顔で過ごすか、また・・」「また・・、なに・・」
「ウウン、なんでもないが・・。智樹に知らすと逃げたりはしないだろうね」
「其れは・・、そう・・、知らせは来るかも・・、来ないかも・・」
「其処だよ、どっち道逃げたら他から連絡が在るよ。知らないかと・・」
「そうね・・、在るわね・・」二人は顔を寄せ合い考えていた。
「報告書にはまじめな男と書かれている。多分農協に上手い事言われて
手を出したんだろうね。其れが今は行き詰って・・」
「そう・・、何とかならないの・・」
「此の侭では先が見えているよ」「お母様、智樹はどうなるの・・」
「其れは本人次第だね。其処ばかりは何とも成らないよ」
「そう・・・」麗子は深く息をした。
「あの子なら大学を諦めるだろうね・・」「ま〜・・、本当に・・」
「そうだろう、里がそんな事に成るとあのこの性格ではそうだよ」
「・・・」又しても麗子が溜息をつく・・。
「お母様、一度伺って下さいよ」「え・・、なんで・・」
「もう〜・・、智樹の一大事ですよ」
「おやま〜・・、お前本気で言っているのか・・。たかが一人の子、
其れも血が繋がって無いんだぞ」「だって・・」
「行って如何する。無理だよ・・」「・・・」
其処まで言われたら麗子は何も言えない、此処の主は未だ母親だ。
「私達には判らない世界、田舎も何もかも知らない・・」
郁美はそう言い残して居間を出る。
智樹は塾に行って居なかった。
 「只今・・」智樹が戻ったのは午後四時過ぎ・・。
「お帰り・・、何・・、其れ・・」「ヘヘッ、アジサイですよ」
「それは見れば判るけど、時期外れよ、ホラッ、もう花も終りでしょうが・・。
其れにそんなに沢山・・どうするの・・」
「良いんです、花屋の端に放り投げられていたんです。可愛そうだから
ただ同然で貰いました」「呆れた子ね・・」麗子は笑いながら言う。
智樹は直に庭の池の周りにアジサイを植え、縁側から見える側に植える。
 「オヤオヤ何をしている・・」
「お母様、時期遅れのアジサイですよ。其れも沢山・・」
「フフッ、気心が知れるね。優しい子だよ、全く・・」
郁美は笑うがせっせと植えている背中を見て体が震える。
(この子を手放すのは嫌だ・・、何とか成らないかね・・)
郁美は咄嗟に心で思っていた。
無論抱かれる事も在るが今は其れとは別に人間性を見てそう思っている。
 夜、食事をして智樹は部屋で勉強を始める。
「お母様、お昼のお話ですけど・・」「アア〜・・、高山か・・」
「そうです、何とか成りませんか・・」
「ならないね、如何にも成らん。たとえ今助けても先で同じ事に成る。
田舎ではそうは上手く行かないよ・・」「だって・・」
「何、お前が何とするのか・・」「出来たらしています」
「そうか・・」「お母様は・・」「考えるまでも無いよ」「手を出さないと・・」
「当たり前だ、家が在る。この家を守るだけで良いんだ・・」
「ま〜・・、お母様らしくないわ」「そうか、何とでも思え・・」
そこで会話が切れる。
 七月十一日曇り。
「ま〜お母様何しているの・・」
「急に業者仲間でプチ旅行と成ったんだ・・、二日くらい出掛けるよ」
「ええ〜・・、何時決まったの・・」「さっき電話が来て・・」
「ま〜・・」麗子はこんな時旅行とは、母を呆れていた。
娘の思いとは別に駐車場からベンツが飛び出る様に発進して消える。
「麗子さん、おばさんお出かけですか・・」「そう、急にね、朝食よ」
麗子は二人切りは初めての事、戸惑いながら朝食を食べていた。
「麗子さん、僕・・感謝しています。必ず立派に成り、恩返しします」
「馬鹿ね、何よ・・。未だ大学にも入れないのよ。其れから聞きます」
そういったが嬉しかった。
この子は何度私を極楽に飛ばして来た、考えると体が疼く・・。
麗子は今夜如何しようかと朝から悩んでいる。
其れは今日は水曜日、あの日だ・・、でも母が居ないから・・。
麗子はドギマギしながら洗い物をした。
智樹は麗子さん一人、如何なるのかと此方も気を揉んでいる。
 「嫌だ〜私・・」何度も同じ言葉を吐いて部屋にじっとして居れない・・。
やがて夜は・・、思うと心臓が破裂しそうだった。
(いい年して馬鹿ね、私・・)苦笑いする。
 夜食事を終え智樹は勉強部屋、麗子は居間でテレビを見て風呂に入り、
早くから寝室に篭る。
其れは怖いものを避ける様に、智樹とまともに会話をせずに逃げ込んだ。
自分の体が一番知っている、今の状態を、だが女だし、母が居ない日、
其れを考えている。
 智樹も沿う、今日はと意気込んで戻っている、其れがおばさんが居ない、
どうなるのかと半分心配と期待で勉強が出来ない。
(もう〜、待てない・・)智樹は勇んで置くの麗子さんの寝室のドアを叩いた。
「駄目、入らないで・・」中から声がする。
智樹は其の声に重みが在り、踏み入る事は出来ないで廊下で居た。
「良い事、一人では駄目、お母様が居ないから・・」「・・・」
「良い子ね。辛抱しなさい・・」そう言われて渋々と部屋に戻る。
 智樹の肉体はそうですかとは行かない。
今まで水曜日は思いっきり二人を抱いている。
其れが体に植え付けられて訳を知らない体は既に催促を始めている。
 夜十時、智樹は机に座りながら堪らず股座を触り自慰を始める。
出さないと収まらない・・、そう思うと既に手が伸びて馬鹿でかい棒を
扱き始めていた。
 中々果てない、「レイコサ〜ン・・」叫んで懸命に棒を扱いていた。
叫ぶ直後・・、「コ−ヒ−よ、入るね・・。ア・アア〜・・」
お盆を抱えたままへたり込むが・・、かろうじてコ−ヒ−を溢さず
抱く様に成っている。
目の前では哀れな姿で智樹が驚愕している。
其の手には股座の棒が握られて聳えていた。
「馬鹿・・、仕舞ってよ・・早く・・」
智樹は慌ててズボンを挙げて、「すみません・・」と言う。
「謝らなくても・・、でも智樹・・」それからの言葉が出ない・・。
 未だ立ち上がれず変な格好の座り方だった。
「コ−ヒ−よ・・」何とか其れは言えた、だが麗子には未だ
棒の残像が残っていた。
「何時もしているの・・」「いえ・・、其れは・・」
「そうね、お母様は気付かれて居るわよ。土曜日か日曜日の此処の屑篭、
テッシュが入っているわね。其れは駄目、隠しなさい、お便所に流して
置きなさいね。男は弱みを相手に見せないのが最高。そう・・武士の様に、
食事が出来なくても高楊枝と言うでしょう。我慢もやせ我慢も時には大切、
智樹は今から男に成りなさい。麗子は心から願っている。
本当よ、だからつまらない男にだけは成らないで・・、母もそうよ・・。
特に麗子はそう願うわ・・」そう言われた。
「頑張ります・・、済みませんでした・・」素直に謝った。
 麗子は部屋を出て寝室に走りこんで泣いた。
何であんな説教じみた事しか言えなかったかと悔やんでいる。
其の侭智樹の股座に伏して・・、思うと悲しく成り、自然と訳の判らない
涙が落ちて来る。
一月半、毎週抱かれて心も体も粉々にされる、愛しい智樹・・、
何度もそう思いながらうつ伏していた・・。
部屋を出て智樹に抱きつけば事は始まる、判っては居るが先程の要らぬ
説教が壁に成り、動けない・・。
悶々として朝を迎える羽目になってしまう・・。
 七月十二日、智樹は朝から塾に出る、今日は模擬試験の日、
今までの成果を見極める為勇んで出た。
送り出す麗子は複雑な気持ち、其れでも気を張り送る・・。
 (そうだ、行こう・・。急いで・・)
何を思ったのか、麗子は急いで支度し出る、其れも一ヶ所よる所が在り、
そこで用を済ますと、真っ赤な愛車のアウディ−を走らせる。
 一宮インタ−に上り、東海北陸道を只管走り、ナビを身ながら進む。
何処に行くのか、目は血走り何時もの麗子の姿では無かった・・。
 午前十一時過ぎ、車は高山に入る、目的は智樹の里、
既に山道に差し掛かっている。
「頑張るからね・・智樹・・」独り言を言いながら車を走らせる。
何とか難儀しながら其の里に入ると其処は盆地で田舎そのもの、
麗子は此処であの智樹の性格が出来たんだと感慨深く思う・・。
 目的の家は直に判る、其れも近くで聞いたからだが・・。
手前の草が生い茂る場所に車を入れて石垣沿いにいえの庭に入る。
「ウ・・、此れ牛ね・・」
独特の匂いがする中、麗子は心を決めて玄関前に立つ・・。
「今日は・・、何方かおいででしょうか・・」麗子が言う。
「は〜ィ・・今・・」二十五歳前後の女性が現れる。
「島田一樹さんのお宅でしょうか・・」「そうですが、何か・・」
「はい、私、名古屋の山根と申します。ご主人にお話が在り来ました・・」
「え・え・山根さん・・、では智樹がお世話に・・まま〜此れは此れは・・、
どうぞ汚いですが・・」
可笑しいほどスム−ス伝わる。
家は高台、見晴らしが良く、前は田んぼで稲が大きくなり風に靡いている。
「良い所ですね、良いわ・・」玲子は始めて田舎の家に上がる。
家は古そうだが威厳が在る日本家屋、其の客間か通されて、
縁側から景色を眺めていた。
「御主人は・・」「はい、今、母と出ておりますがもう直戻ります」
お茶を出されて言われる。
暫く世間話、此処の里の事を聞いていた。
 三十分後、車の音がした。
「アア〜帰りましたわ・・」奥さんが立ち上がり庭に出られる。
「エ・エ・エ・・ギャッ・・・ま〜ァ〜・・」
庭に滑り込んだのは母の車、麗子は腰を抜かさんばかりに驚いて
縁側で立ち竦んでいる。
「え〜お前来ていたのか・・」
「着ていたでは在りませんよ、お母様こそ何で此処に・・」
「用が在るから来ているよ・・」「何用なの・・」
「お前と一緒と思うが・・」「ま〜・・、其れでは・・」
麗子は安心と呆れた顔でペタンと縁側にへたり込む。
「兄の一樹です。智樹が大変お世話に成り、心からお礼申します」
「母です、本当に有り難い・・」
声が詰り先の言葉が出ない様子だった。
 皆が揃い、話が弾む・・。
「お母様抜け駆けですか・・」「お前こそそうだろう・・」
「ま〜・・」麗子は初めて安堵の笑いをする。
智樹の母親は未だ泣いておられる。
麗子は強かな自分の母を恨めしそうに見ている。
 外は蛙の鳴き声が煩く忙しそうに鳴いていた。

                 つづく・・・・。




























































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−12 】

2009/09/24 02:03
 甘酸っぱい香りに包まれて智樹は麗子さんの体にしがみ付いている。
既にもう用を成さない体、伸びて痙攣のみが凄まじい行為を残していた。
「もう充分、麗子、壊れたわね・・、可愛い智樹・・」
首に巻きつけた手を何度も締め、最高だと言われる。
「未だ元気ね、今日は受けられない、危ないの、だから我慢・・、そうだ・・、
いやお母様を襲いなさい」「え・ええ〜・・」
「嫌なの・・、お母様も女よ。年寄りで駄目・・」
「いいえ、そんな事、お風呂で断られました」「ま〜・・、そうなの・・」
麗子は其の時知った。
「お母様は私に気を使いそう言われたのよ。智樹抱きたい・・」
「はい、本当にお世話に成る人ですから・・。今も大好きな麗子さんと・・、
感謝しているんです・・」
「そうか、では襲え、嫌がるかもね・・。でも奪え・・、良いね・・」
いやはやとんでもない親子、智樹はあの落ちた肉、卑猥な体、
どんな味がするのか興味は在る。
孫に当たるほど年が離れているおばさん・・、どんな態度をされるのか・・。
「怒られて追い出されるかも・・」「良いわよ、其れは麗子が保証する・・」
「では良いんですか・・」「良いわよ、充分甘えて違う女を味わいなさい。
後で此処に来て・・」そう言われて裸の智樹の尻をパンと叩かれた。
 家は大きい、部屋は七室在る、無論居間やキッチンは馬鹿でかいし、
客間も二つ、おばさんの寝室は一番奥、離れの様な所だった。
智樹は長い廊下を歩き、遂におばさんが寝ている部屋にと向う。
(休まれているのかな・・)小さな照明器具が灯り、仄かに見える寝姿・・。
智樹は其処に立つ、浴衣ではなくパジャマ、智樹は暫く其の様子を眺める。
そうして静かにベットの中に忍び込んでおばさんの横に寝る。
智樹は直おばさんの胸に顔を埋める、其れは相手が用心する前に
入り込もうとする行動、直に手はパジャマのボタンを外し、
いやパチンと音がする剥がし方、牡丹が飛んだ。
直にズボンに手をかけてずらす、其れは自分でも驚くほど手早い動き、
おばさんは気がつかれて体が一瞬固まる。
 「お前・・、正気か・・馬鹿・・」一喝されるが、智樹は動じない。
パンティーを破り捨てて股に手を滑らせる、おばさんは抵抗されるが
智樹は動きを止めない・・。
拉げた胸から顔をずらせて下腹部を通り越し、逆様になる姿勢で
おばさんの股座に顔を鎮める。
「ばかたれ・・、止めなさい。お前畜生か・・」叫ぶ声が震えている。
クリトリスを吸い上げ舌で転がし、歯で噛む、其れも教えられた技
、智樹は正直に実行している。
「馬鹿馬鹿・・なんで・・お前・・」
緩んだ腿をバタバタと動かして股座の智樹の顔をどかそうと足掻いた。
だが力が在る相手にはそんな抵抗は通じない、既に郁美は反応をしている、
其れは心とは裏腹に体が応じて来たのだ。
四十五過ぎから男を抱いていない体、其れでも先程までは女の液が
充満していた膣、其処に智樹の舌が這い回る。郁美は抵抗しながら
心では受けている。
考えられないが体も心も智樹を迎える、其れが悔しかった。
 枯れた落ち着いた生活に迎えたのは自分だ、
若いライオンを入れた報いが来た・・。
郁美は訳の判らない涙が溢れ、支離滅裂な思いが交差する中、
思いがけずに智樹の股に聳える棒を自分の口に運んでしまう。
真反対の姿勢が其れをさせる、女の悲しい性が動いた。
 其れからは郁美は智樹を怒らず、下半身が痺れる智樹の舌の動きを
味わっている。
(許して・・、郁美も女・・アア・ァ・ァ〜智樹・・)
涙が落ちる中チュバチュバと音を立てて吸い上げる化け物、
其れは郁美に年を忘れさせる行為だった。
「ウ・うギャァ〜忘れていたのに・・ィ〜ばかあ〜ともきの・・ばか〜・・」
腰がドスンドスンと跳ね落ちる。
その度に衝撃が頭に突き刺さる
。こんな思いは十年無い、いや始めてかも・・、育てようとする相手、
其れが今自分の股座に居る。
可愛い子が懸命に愛撫をしてくれているのだ・・。
郁美の心は千路に乱れ、既に受ける体制は出来た。
恐ろしい事だが仕方が無い、女の部分が蘇る今、
既に地獄にと減り込む自分を見ていた。
(入れて〜よ〜う〜・・、でかいのう〜ほしい〜い〜・・)
遂に白旗が揚がる。
智樹の勝利、郁美は無理やり智樹の体を反転させ唇を盗む、
其れも強烈なキスをする。
其の侭智樹の棒は郁美の股座で待つ、其れを郁美自信が手で迎え、
十年振りの男を迎える。
「ウ・ウ・フンギュッ・・、凄い大きい・・嫌だ〜覚えているう〜・・、
そうだ奥まで一気だぞ〜・・」
百戦錬磨の膣、意図も簡単にでかい棒を迎え奥まで到達させる。
麗子とは違う、気絶もしないで入れる、其れは既に大きさを見ているから
体は其れなりに迎えているのだ。
それからが違う、吼え捲り、どんな声かと訝るくらいでかい、もう大変、
動き捲り智樹が体の上から落ちそうに成るくらい下で動かれる。
其れも智樹の動きに奇妙に合わされる、其の都度膣が鳴く、
ブス、ドズ、バコン、ズリッ。
麗子さんと違い常に腰は浮いている、智樹の腰が沈むと其れは落ち、
浮くとまた迎えるように上がる。
智樹は歓喜する、見事なリズムに乗せられて柔らかい膣の中を暴れ回る。
(何時でも良いよ、出すんだ・・、始めてだろ・・、良いよ、おばさん嬉しい・・)
其の言葉が最後、まともな会話は其れから出ない、
出せないほど善がり狂われる。
半端な行為では無い、後ろ、犬、抱え歩く、全ておばさんは泣きじゃくり
ながら受けられ、相当の手応えが在った。
 三十分受けられるがさすが年、此れでは死ぬと叫ばれて、
智樹は正上位乗り、おばさんの合図で最高な所で放出する。
其れも得も言えぬ快感に襲われて智樹は吼えた。
「オバサン・・オ、オ、オバアアアア・・サ・・ア・ン・・・・・・イクイクイクヨ〜
デルデルカラアアアア〜イイイイイクッ・・・ウゲッ・・」
ドクドクと出る感触は例え様が無い程智樹を舞い上がらせる。
其の棒がヒクヒクと動く間も膣は同じ様に動き搾り取る。
見るとおばさんは白目で舌が横に食み出て、極地で悶絶をされていた。
(おばさん・・有難う・・)其の顔にキスをして垂れた胸を撫でている。
痙攣は親子、同じ様に激しく体が動く・・、其れも快感に感じる智樹だった。
智樹は裸で失神されているおばさんを抱きかかえ部屋を出る・・。
「聞こえたわよ、偉いよ智樹・・、ま〜お母様・・」
智樹はダブルベットの上におばさんを降ろし、自分から真ん中に入り
初めての夜の様に三人は並んで横に成る。
「お母様・・、大丈夫・・」「ウ・ウ〜ンなんでお前が居るんだ・・」
「此処は私に部屋よ・・」「ァ・そうか智樹が運んだのか・・」
横の智樹の顔を撫でて言われる。
「凄かった・・、初めて泣き叫んだよ・・。いい歳して・・」
「仕方ないわよ、智樹に抱かれたら・・」そんな会話をしながら女二人は
中の男の体を弄り、顔を摺り寄せている。
「明日香、お出で・・」ベット下で居る猫派飛び乗り智樹の腕に入り込む。
「フ〜・・、凄かった・・冥土の土産が出来たね・・」
「まだまだよ、智樹が離さないわよね〜・・」
「ええ〜僕の師匠ですから簡単には・・」「馬鹿・・、コイツ・・」
笑いながら頭を叩かれる。
「では此の侭寝ようかね・・、明日香も居るし・・」おばさんがそう言われる。
 静かに成る部屋、でも麗子は一度割られた肉体、其の相手が横に居る。
既に愛しい化け物を握り瘤をなぞって溜息をついている・・。
「お前、余程感じたのだね。判るよあの化け物は狂うね・・」
おばさんがそう言われる。
ギュッギュッと絞るように棒を扱かれる、麗子は体を智樹に向けて
智樹の耳を噛んだ。
するとまた棒がムクムクと聳える・・、全くどうしようもない棒だと
持つ本人も呆れるほどだった。
暫くするとまたあの雄叫びが部屋をコダマしだす。
 懲りない面々がまた悲鳴と絶叫を挙げて智樹に蹂躙され続けている。
今度は郁美が餌食にされ、泣き叫んで親子でのた打ち回る・・。
其れが延延と続く中、猫の明日香も其の声に耐えられないのか
何時の間にか部屋を抜け出している。
艶やかな肌と緩やかな肌が交互に味わえ、智樹は最後まで二人を離さなかった。
震える女の体には汗と男の痕が刻まれて行く・・。

つづく・・・・。






















































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−11 】

2009/09/23 02:03
 郁美は未だ妖艶の中で溺れている。
自分が開いてした訳では無いが、既に多くの小水を垂らしている。
この子がこんなに恐ろしい物を持って女が受けると死ぬほど善がる様を
まともに目にして、此れからが末恐ろしいと感じざるを得なかった。
「麗子感想は・・」「もう・・、見ていたでしょう・・。感想など無いわ・・、
在るのは凄いとだけよ、だって声すら出せないのよ、出したいの、
今の凄い場所を教えたいのよ・・。でも叫ぼうとすると既に其処には
次の大波に襲われ・・、其れに対処する覚悟や体・・、とんでもない事に
成ったのよ・・。お母様始めてが此れなの・・、どうなるのよ・・」
「フフッ、まだまだだよ、この子は初めてで何も判らず腰を突き入れるだけ、
其れも豪快だね・・。だが此れからは女の様子を見て調節が必要ね。
相手を極地まで喜ばせる技を付けさせる。其れは誰にも出来ない境地、
其処に到達させる」「怖い・・、此の侭でも充分よ・・」
「いや其れは獣のマグワイだよ、人間は違う、其処を教える」
「そうか・・、智樹が育つんだ・・、怖いね・・」
麗子は本当に此の侭でも大変だと感じている。
 今漸く現実に戻されるがまたあの悪魔の世界に生きたいと既に体は
願っている事に驚いていた。
(嫌だわ・・、私・・、こんなに好き者だったの・・)
苦笑いしながら汗に塗れる体をなぞる。
 「嫌だ・・、もうこんな時間・・」郁美は既に午前七時過ぎを見て驚いた。
「もう嫌だ・・、体が・・」腰砕けで立ち上がれない、衝撃が酷過ぎたのだ。
「麗子朝ごはん頼む・・」「え・え〜・・、私も駄目・・」
「僕が何か作りましょうか・・」「出来るの・・」「何かリクエスト在ります・・」
「へ〜・・、言ったね・・、ではお味噌汁とベ−コンエッグ・・」
「はい畏まりました。お呼びするまで休んでいて下さい・・」
智樹は服を着てキッチンに消える。
 「あの子、逃がさないわよ」「良いわ、私もそう願いたい・・」
「ふふっ、余程善がっていたね」「そう、大変、未だアソコが痺れている」
「そうか、今度は技を追々教えようね、女が楽しめる様にね・・」
「そうね、そうしてよ、此れでは味わうまでに飛び切るのよ・・」
「そうね、判る・・」親子で話をしている。
「お母様、切り替えを出来るの・・」
「しなくては駄目、お前も協力するんだぞ。欲しくても待て、一週間に一度」
「そうか、そうね勉強が・・」「そうだ、一年は其れが主役、お前は脇役だよ」
「判っているわ・・」「如何だ、あの棒・・」
「威力が凄い、大きいのよ、張り裂ける位なの・・、其れに瘤が膣壁を・・
アア〜思うだけで濡れる・・」「へ〜お前がね〜・・」
「だって・・、女よ」「そうだね私も未だ女みたいだ。漏らしちゃった」
二人は笑い転げている。
 「出来ました、どうぞ・・」三人は朝食を食べている。
「店は断れるか・・」「何とか、今でも待つ人が居るみたいです・・」
「そうか、では今日は出て話をしなさい・・」
先程の恐ろしい光景から三人は抜け出して誰が見ても普通の朝食、
恐ろしき住人だった。
 智樹は幸いに店を止める事が出来た。
オ−ナ−が寂しがられるが智樹の将来の為ならと快諾して貰う。
そうして妖しい屋敷の住人として生活を向かえる事に成った。
 六月三日、部屋も模様替えされ、玄関に近い部屋が智樹に宛がわれ、
勉強をする事に成る。
智樹にはもう一つ指折り数える日が重なる、毎週水曜日が待ち遠しい。
やがてくるその日を今日まで待つ、遂に水曜日が来て勉強も一段落して
風呂に入る。
 「良いかね、はいるよ・・」おばさんの声がする。
「体を洗おうね・・」「エ・エ・アッ・・」智樹はおばさんの裸を見る。
無論下腹は垂れている、二段に重なる肉は麗子さんの体とは違う
卑猥さが滲んでいた。
「此処に座りなさい」椅子に座り、おばさんの丁寧な洗い方に酔っている。
「勉強は頑張れ、塾も通いなさい・・」
そんな話をされながら前に向われ股座を丁寧に洗われる。
「ア・ア・アア・・」棒が両手につかまれて扱かれる。
泡が膨れ、棒は確かにおばさんの手の中でムクムクと立ち上がる。
「元気な子・・、今日は女の穴で暴れるんだよ・・」
そう言いながら口を棒に近づけて吸われる。
「おばさん・・、大好きです・・」「嬉しいね・・、お前は私の命だよ」
「おばさん・・」智樹は股座に沈むおばさんの髪を毟り取る様に掴み吼える。
「良い子だ、何事も勉強だよ」「ハ・・イ・・」そんな中で郁美は泣いている。
 こんな喜びが今更訪れるとは思いもしなかった、
あの明日香のおかげだと何度も思いいながら馬鹿でかい棒を
何時までもしゃぶり離さない・・。
「おばさん・・、僕・・僕・・」「なに・・、股座から顔を上げて聞かれる
。「僕・・、おばさんが・・・」「なに・・」「いえ怒られるから・・」
「馬鹿だね、なんだい・・」「僕、頑張るから・・」「其れは当たり前だよ・・」
「だから・・」「なに・・」「欲しい・・」「麗子が待っているよ・・。直だからね・・」
「いや・・、違うんです・・」「なにが・・」「僕はおばさんが・・」
「バカタレ、もう其の先は言うな・・。怒るよ」「ァ・ァ・はい・・」
智樹は其の返事が意外だった。
おばさんは年は取っているが肌は艶やかで裸を見るとムラムラと
欲情する自分が抑え切れなかった。
「いいか、根性を据えて懸かるんだ。今日は女の体を教える、
慈しんで向うんだぞ」「はい・・」そんな会話でも郁美は泣いている。
この子がお世辞でも自分を求めたことが愛しく思える。
女だ、幾つに成ってもそんな対象にされるのは嫌では無い、
むしろ喜んでいる
。だが此処で沿うかと言えば智奇の為には成らない。
何でも在りと思われるのが悔しかった。
此処は踏ん張り智樹の為と心を隠していたのだ。
 そうして風呂から上がると今日は寝室にと連れて行かれる。
「此処なら人が来ても大丈夫だよ、思う存分楽しめるぞ」
おばさんが言われる。
「今日は女の体の事を教える、麗子が土台で覚えろ・・」「はい・・」
智樹は既に硬直している棒を宥めようとするが其れは出来ない。
美しい肉体が裸で横たわり、麗子さんが怪しげな目で智樹を誘われる。
若い智樹にはそれだけで興奮して目眩がしそうだった。
 其れからおばさんの教育が始まる。
其れは麗子も智樹も苦痛そのもの、何度も挑もうと思うがおばさんは
傍で指南される。
顔耳、首、肩腋、横腹、無論膣、クリトリス、尻、足の指、
全て愛撫を教え込まれる。
麗子は既にそれだけで何度も気絶するが智樹は懸命に覚え様と勤め、
既に何度か場所を買えて復習をしている。
「お母様・・、持たないわ・・」
「そうか、では此れからは二人で楽しめ、良いか麗子、形も変えろ、
其れは智樹に教えなさい」「お母様・・」おばさんは部屋を出て行かれる。
残された二人は唖然として見送るだけだった。
「智樹・・」其の言葉が合図、二人は固く抱き合い口を合わせる。
其れは待たされた体にもう一度凄い火を点ける発火だ・・。
智樹は俄然挑む、其れは痛いほど硬直した棒を収めたい欲望がそうさせる。
一週間前とは違う悦びが麗子を襲い、直に雄叫びを挙げ出し、
其れが今日は止まない・・。
智樹は教えられた様に相手に余裕を与える動きが出来、
麗子は懸命にしがみ付いて泣き叫ぶ。
見事な動きを既に相当マス−タ−した智樹を褒めながら・・、
麗子は異常な世界にと自分から飛んで行く。
往く、死ぬ、来た、飛ぶよ・・、あんた・・智樹と煩い、静かに成ると其れは
麗子の失神時間、そんな二人は幾度もお互いを求め、
麗子は生涯の全部を味わうかのように貪る。
強靭な肉体に化け物の棒、麗子は美しい体を惜しげも無く与え善がる。
途方も無い悦びを受けて叫ぶ声も擦れていた。
 一時間の戦いは全て麗子の為に費やされ、麗子は死んだ様に横たわる。
「今は駄目だな・・」智樹は教えられたとおり相手の余韻を味合わせ待つ。
 「ウ・ウ・ウッパハ〜・・」麗子が虚ろな目で蘇る。
「凄い・・、智樹のバックは恐ろしいほど強烈、口から内臓が飛び出すかと、
凄かった・・」「麗子さん・・」
「良い子ね、良いわよ。大好きだから・・」また始まる。
丸でエンドレスの様に終りが見えない挑みが・・。
 麗子は今度は早い、簡単に上り詰めて暫く戻れなかった。
智樹は未だ果てていない、良いと言われていないから・・。
(麗子さん・・、凄い体だ・・大好き・・)心で叫び抱き着いていた。

                 つづく・・・・。









































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−10 】

2009/09/22 02:03
 無我夢中でしがみ付いている女体が・・、どんなに素晴らしいものか
悲しいかな智樹には判らない。
形は凄く綺麗だとは思うが、肌や弾力などは比べる術が無い・・。
今まで触っても見てもいないから・・、でも智樹は感動している。
一度だけ見た麗子さんは脳裏に焼付いている、其れも自慰をする度に
お世話に成っていた。
今抱きついている人は紛れも無いその人本人、智樹は既に下半身の棒は
暴発寸前、其処にはおばさんの口が有らん限りに動き捲り、
流石の智樹も半泣きで善がり挙げていた。
「お・お・おばさん・・、もうもう・・・だ〜め〜・・・」
「良いよ、出しなさい・・、相当頑張ったね・・」
「え・え・出すの・・では離して・・下さい・・」
「馬鹿、誰が離すか・・、飲むから出すんだ・・」「え・え〜・・」
其の言葉に驚く・・。
「良いのよ、従いなさい・・。麗子が抱締めているから・・」「麗子さん・・」
智樹は感動して思いっきりしがみ付いた。
「ウ・ウ・ウウ〜デルデルウウ〜オオオ・バ・サ・ン・・・、レイコサン・・・
スゴイイイ・・、ア・ア・アア〜イクイクイクウウ・・・・ゾ・・・ウッ・・」
ドクドクと出る精子、棒がヒクヒクと痙攣する中、郁美は最高な物を口に入れ
全て飲み尽す。
「おばさん・・、くすぐったいよ〜・・出たよ〜・・」
麗子にしがみ付いて全身を震わせ・・、智樹は生まれて始めての
快感を感じて体が反り上がり全てを出していた。
「フ〜・・、凄いね・・、長いし強い事が判った・・。相当だね・・、
鍛えれば武器、其れも破壊力満点・・。智樹良い子だよ・・」
未だヒクヒクしている棒を優しく口で舐めながら郁美は最高な場所で
恍惚していた。
「おばさん・・、麗子さん・・。嬉しいです・・」「そうか、良かったね・・」
足元で郁美が言う。
「可愛いわ、麗子感動よ。ホラッ、汗が滲んでいる・・。最高の証しよ」
「麗子さん・・、僕頑張る・・」「良い子ね、頑張りなさい、大学に入るのよ」
「はい・・、絶対・・」「良いわね、お母様と一緒に見守るからね・・」
「有難う御座います・・」智樹は心からそう思って言った。
 「フ〜・・、満足した・・。大きな獲物を口にして顎が外れそうよ・・」
「お母様、満足・・」「ええ〜・・、最高、死んでも良いわ・・」
「フフッ・・、凄い人ね・・。私には出来ない・・」
「馬鹿か、来て見ろそんな思いは吹っ飛ぶ、それほど偉大な代物だから」
「そう、智樹は凄い男ね・・」「いいやこれから鍛える、もっと凄い男にね・・」
「ま〜・・お母様ったら・・」
片方は未だ智樹の股座から逃げないで話され、もう独りの娘は可愛い
智樹に抱かれながらの会話だった。
「ァ・ァ・ァ・・、おばさん・・駄目・・」急に智樹が吼える。
「ま〜・・、この子凄い・・。麗子見て・・」郁美が驚嘆して叫ぶ。
「嘘〜だ〜・・」麗子は半身起して智樹の下半身を見る。
其処には赤黒く光る棒は既に絶頂に近い聳え方をしている。
先程果てた棒が今は又ギンギンに聳え立つ・・。
呆れて二人の女は顔を見合わせている。
「如何・・、この子、女を味あわそうか・・」「・・・」
麗子は流石に其の言葉に返事は出来ない。
「中途半端では勉強に集中出来ないわ。此処で女の味を味わせるかかね」
大きくなった棒を慈しんで摩り、郁美は言う。
「・・・」麗子の返事は無い・・。
「一度沈めようね、其れから女の体を教える方が良いね・・」郁美はそう言う。
「・・・」麗子は未だ黙っている。
其れは無言の承知、そう解釈して郁美は決断していた。
「智樹、教えるからするか・・」「何でも教えて下さい、何も知らないから・・」
「そうか、従うのだね」「はい・・」
其れで決まり、麗子は体がゾクゾクして来た。
先程までこんな展開は考えてもいない、若しかしてと願望は在ったが、
其れが今自分の体に・・、思うと身が捩れて来る。
既に体の中には妖しい女の性がマグマで湧き出していた。
 三十六年の間、こんな事で此れほど待ちわびる体など麗子は記憶が無い。
あの学生時代の男でもこんなには思わなかった、知らないから・・。
今は母が男を挑発して獲物を娘に与え様としている。
其れは破壊力の凄い棒、見ても呆れるほど見事、麗子は既に其の棒を
脳裏全てに覆われ完全に虜に成っている。
 「智樹、良いね・・」「はい・お願いします」
腰を何度も浮かして歓喜に酔う智樹は既に別の次元で彷徨っている。
「では、麗子良いね・・」「・・・」返事が出来ない境地で麗子はもがいている。
二人は既に獣の世界で態勢は出来ていた。
「智樹起きなさい・・」
言われて智樹は麗子に抱きついていた体を離して立ち上がる。
「え・え・ま〜・・」其の姿に麗子は羨望の眼差しで見る。
「見事だろう、麗子も裸に成るんだ、いや智樹浴衣の帯を解いて脱がせ・・」
「はい・・、麗子さんお願いします・・」麗子は仕方なく仰向けに寝る。
震える手で智樹は帯を外そうとするが中々上手く運べない・・。
だが其れを見て郁美は何も言わなかった。
 漸く帯を解いて裸を見る智樹・・。
「凄い、綺麗・・」現れた肉体は今まで智樹がしがみ付いていたものだが
改めて見下ろす肉体の素晴らしさに智樹は目眩を感じる。
「最初から愛撫は野暮だね、棒を収めるか・・」傍でおばさんが言われる。
「では智樹、お前の最初の女だ、思う存分二十年間の体をぶっつけなさい」
「はい・・」勇む心を行動に変える。
智樹は初めてだが、ビデオや映画、本で多少の知識は在る、
美しい肉体に挑もうと決めた。
「麗子さんお願いします・・」
言い終わると丸でライオンが獲物に飛び掛る様に被さる。
しどろもどろで上から麗子さんに乗り掛かり始める。
体の感触を味わいながら賢明に棒を穴に入れ様と焦る。
直にとは行かない、何度も入り口付近で棒がひん曲がり穴を探す。
其れは見ていると可笑しくなるほどぎこちない。
麗子は入れ易い様に股を開き迎えるが自分で手は添えない
、此処は始めての子、相手に任せていた。
だが心ではこんな大物が入るとどんな感じか期待は大きい、
其れが今か今かと待つ自分に驚いていた。
こんな気持ちが自分にあったのかと呆れるが、女は強かだと心で
苦笑いしていた。
既に男の味は昔味わっている、今日の相手は始めて、其処が違う。
下でもどかしそうに動く子を待っていた。
「ゾリゾリリッ・・ズズズッボッ・・・グリッ」「ウ・ウ・ウウウウウ・・・ゥ・・・、
ギャ〜ア〜ア〜ッ・・」
途轍もない衝撃が麗子を襲う、其れは思っていた事より遥かに凄い衝撃
、麗子はイガリ挙げて足を天に伸ばし振るえ其の侭ゆっくりと足をバタンと
落として自分も落ちた。
智樹は痛いと悲鳴を挙げる。
其の穴は窮屈、相手が既に失神しているとは知らない、
其の時穴が収縮して棒をグイグイと壁の波が襲う。
智樹は歓喜と痛さに体を仰け反らして息が出来なかった。
相手は小刻みに痙攣され、智樹の下で何度も魚の様にピンピンと
跳ねられている。
 智樹は痛さが和らぐと肉の感触が来た。
(なんて気持ちが良いんだ・・。こんなのか・・、初めてだ・・、アア〜
良い良いいいな〜・・、女性はこんなのか・・)
何もかもが始めて味わう智樹、未だ痙攣の最中、智樹は半分しか
入っていない棒を腰でグイッと押して根元まで強引に入れた。
「ウ・ウ・ウゴッウゲ〜・・・・、ソソソンナア〜アリエナイイイ〜ワ〜・・・、
オカアサマ〜・・ひえ〜え〜・・オクオクオクヨオクマデキタノオオウ〜
キタアア〜ノヨ〜〜ウ〜オオオオカアアサマアアア〜・・・」
「智樹構わないぞ突け、突き倒せ・・」
横でへたり込まれているおばさんが激を飛ばされる。
智樹はリズムなど知る筈も無い、強引に腰を突き入れる。
其れは麗子にとって有り得ない、リズムなど糞食らえと言いたいように
動かれ、堪らずしがみ付いて泣き叫ぶ。
其の声たるや獣が悶絶寸前の最後の雄叫びに似て、
壮絶な叫びと泣き声だった。
其れも僅かな時間で・・、郁美は唖然として眺めている。
こんな事が在るのかと・・、今までの経験は何・・、こんな思いや声など
出したことは無い、精々ヒヒ〜と喉が鳴る程度、其れが今娘の断末魔の
悲鳴に恐れ慄いていた。
(この子化け物だわ・・)懸命に動かす腰を眺めて郁美は失禁している。
股座に滴る小水を感じながら壮絶な動きを呆然と眺めているだけだった。
 時折麗子の声がしなくなる、其れは気絶した時、其れでも加減など
知らない智樹は汗を滴らせて腰がズボズリズズンと動く、
麗子は泣きじゃくり静かに成るの繰り返し、其れは拷問以上の攻めだった。
「ウ・ウ・ウゲ・・・ギャッ・・シヌ・・ウ〜ダメ・・・ユロシテエエ〜エ〜・・・・・、
ァ・ァ・アアアア〜ァ〜・・・マタ・・・イイイイイイイイイイイクッツ・・・」
何度目か判らない飛び切り、今度は長い静寂、いや穴が鳴いていた。
 「智樹、止めろ、麗子が死ぬぞ・・」「え・え・・・、はい・・」
智樹は其の言葉に吃驚して動きを止める。
「如何だ、良いだろう・・」
「はい、こんなにとは想像していませんでした。素晴らしいです」
「そうか、今は其れくらいだろうが、責め方を覚えたらこんなものでは無い、
女が泣き狂うわ、今でも麗子は最高に飛んでいる。此れからは女を味わい
遊ばせろ、其れは追々教える」「お願いします・・」
「でもこれ以上に勉強に励め、こんな事ばかりでは無いぞ、
此れは溜まったものを吐き出させる為だぞ・・」「はい・・」
「ではもう一度遊べ・・、麗子は待っている・・」
一度味わうと麗子は今度は自分から腰を持ち上げ、智樹のリズムに
応戦するが何度も飛ばされ遂に一時間の長い戦いに全て負けて
麗子は撃沈した。
何度も凄い最高と善がり、母に聞かれる恥ずかしさが重なり、
今まで行けなかった所で何度も悶絶していた。
 「良いだろう、休め・・」郁美は呆れて言った。
智樹の怖さを知らされたのだ、其れも如何も果てていない、
なんて子だと恐怖を感じている。
 「喉が渇いたろう・・」ビ−ルを智樹は飲んで汗に滲む体で座る。
「男はこんな修羅場を潜り成長するんだ、女はこんな思いをしたくて
彷徨うんだ・・。此れからは心して相手を見て抱くんだ。此れは生きる術、
全て同じだとは思うな・・、穴は凶器にも変身する。殺される元にも成り得る」
「はい、肝に銘じて置きます。教えて下さい・・」
智樹は素直に成れる、おばさんには・・。
 横にはたわわな美しい乳房が波打つ様に揺れている。
麗子は未だ歓喜の波に身を任せて泳いでいた。
最高な喜びを自分の子供の様な年の子に連れられて行かされた。
何度も其の波を受けて未だに現実には戻ってはいなかった・・。

               つづく・・・・。



















































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さんー9 】

2009/09/21 02:07
 午前五時過ぎ、智樹は未だ酒が残る体に異変を感じる。
だが其れは夢かと思いながら頭に寺の大鐘が鳴り響く中で、自分の股座に
何かくすぐったい物が在る様に感じた。
(何だ・・、くすぐったいぞ・・)頭が痛い中智樹は自分の股座に手を伸ばす。
(え・え・えっ・・)最初に仰天したのは自分が丸裸、其れも窮屈な状態を
訝りながら手を股座に這わせる。
(ギャッ・・、お前・・なんで・・)
其処には明日香が智樹の股座に覆い被さっていた。
「馬鹿、くすぐったいぞ・・」そう言いながら自分の胸にまで持ち上げて
怒りもしないで頭を撫でていた。
処が其の智樹の肘が動く度に何かに当たる。
(俺は何処に居るんだ・・ろう・・、アア〜おばさんの所だ・・)
漸く居場所が判るが未だ全部の状態が把握出来ていなかった。
(なにが横に在るんだ・・)明日香を胸に乗せて未だ暗い中横を見る。
(・・・、・・・、う・ううん・・エ・エ・エ〜〜〜ウウウギャッ・・、ヒエ〜・・)
心の中で生涯一番の悲鳴を挙げていた。
何と其処にはおばさんが寝ておられる、其れも浴衣姿で・・、何と・・。
智樹は何でと思うが現実横におばさんが寝ておられるのだ。
其れも浴衣の胸元が乱れ、豊満な胸がたわわに横にずれている。
其れもうすくらい中智樹には鮮明に見える。
初めて身近にみる女性の肉体、母親さえ、もう覚えていない体、
そんな代物が横に在る。
酒で痛い頭が急に変わり、今度はズキンズキンと鼓動する音に成った。
(おばさんも酔い潰れられたんだ・・)智樹はそう解釈して仰向けに成る。
(え・・え・・なんで・・)又しても智樹は仰天の頂上に飛ばされる。
(ウギャ〜〜ア〜〜〜〜)
何と反対側にあの夢に出てくる麗子さんが居られる。
其れもおばさんと同じ様に浴衣姿・・、とんでもない事に成っている。
(待てよ・・、俺裸だぞ・・、え・ええ〜・・・う・う・そだ〜ァ〜・・・・・・・)
童貞の智樹には想像すら出来ない状態、裸でおばさんと麗子さんに
囲まれて寝ていたのだ。
(如何しよう・・、何か在った、覚えていないよ〜、酒で俺間違いでも・・、
困るよ大学に行けなくなる・・。此処を追い出されるぞ〜・・、
なんて事・・俺はしたんだ・・)後悔に襲われ智樹は愕然とする。
(アア〜・・、此処を失うともう駄目だ・・)
明日香を抱いて悲しく成って来た。
すると明日香が顔に近づき、粗目の舌で顔を舐める。
(明日香、御免・・俺大失敗したようだ。此処にも来れないな、許せ・・)
其れでも明日香は頻りに舌で智樹の顔を舐めていた。
だが男智樹は異常な形の寝姿、其れもおばさんと憧れの麗子さんに
囲まれ、恐る恐るおばさんを見る。
(うへ〜・・、乳房が・・)浴衣の襟がひん曲がり開いている。
其処には拉げた胸が横たわり乳首が見える。
初めての女性の胸、智樹は勇気を振り絞り反対の麗子さんを見ようと
顔を向ける。
(ウへ〜・・、微かだが見えるぞ〜・・)
麗子は母と違い浴衣の胸元はきっちりと合わせ、胸は微かに横から
形が見える程度、其れでも智樹にしたら大変な事、
生唾をゴクンと飲み込んで凝視する。
 (ァ・アア〜・・)今度は声を出す。
其れはおばさんの片方の手、麗子さんの片方の手が何と智樹の
股座横で在る。
今気が付いて智樹は動転する。
(まさか、見られたのか・・、嫌だよ〜、嫌われるぞ、バカチンだから・・)
 智樹は先程より一層心が萎える。
(絶対あの話はオジャンだな・・、此れで俺の行く末は決まったな・・、
此処では勉強はさせてもらえない・・。儚い夢か・・)
二人の手に触れない様に体を離す様に動き、其の侭固まった。
 気がついてから彼是二十分だろうか、智樹は体を固めて動けない。
そんな中おばさんが寝返りをうたれて智樹の方に向かれる。
すると何とおばさんの右手が智樹の股座に乗せられる。
ギクッと智樹の体が振動するが相手に悟られない様に必死で止める。
おばさんの手は在ろう事か棒を確りと握られ其れを上下に動かされる。
(うへ〜・・、堪らん・・。如何しよう此の侭寝た振りか・・)
始めて感じる女の手、其れも見事に動き、瞬く間に棒は聳え硬直する。
其れも半端な姿ではない、此れでもかと聳え立つ棒、智樹の気持ちとは
裏腹に棒は随喜の中でおばさんの手で扱かれていた。
智樹は心臓が破裂しそう、其れでも歯を食いしばり耐えている。
だがおばさんの手は亀頭を指で弄られ、棒を根元から上に扱かれると
思わず腰が浮く・・。
智樹は寝ている事に専念しようと勤めるが、其れはおばさんの手技で
何度も声が出そうな状態だった。
「智樹・・、可愛いわね・・。おばさんが全て面倒を見るからね・・。
頑張るんだよ、可愛い智樹・・」聞いた、智樹は驚愕する。
(僕は嫌われてはいない・・、おばさんが今・・、そうか僕は此の侭此処に
居られるかも・・、そうか・そうなんだ・・)
漸く自分が置かれている立場が判る。
(此れはおばさんも承知で・・、俺は裸で・・、そうか・・、安心した・・)
扱かれる心地良さが安心した心に以前より歓喜が倍増して智樹を襲う。
今度は其れに耐える事が大変・・、何しろおばさんの技が凄過ぎる。
智樹は自分でしか棒を扱いていない、今おばさんの手が頻りに棒を責める。
其れは地獄と天国を行き来する様・・、とんでもない心地にさせられている。
一人用の布団、其れは三人には狭過ぎる、既に上布団は横にずれていた。
おばさんは聳える棒に感嘆され何度も凄い子と言われる。
智樹は自分の棒が大きく女性に嫌われると思い続けて来た。
だが今凄いと言われる・・、其れに智樹は喜んでいた。
(この棒はおばさんに嫌われていないぞ・・)
童貞の智樹は未曾有の喜びの中で益々歓喜が増して来た。
 (え・え・えななに・・)
行き成りおばさんが動かれ、其れは智樹の心臓を突き破るほど驚く。
おばさんが智樹の股座に顔を向けられ何と棒を口に咥えられる。
(ううううギャ〜・・・大変・・・)
智樹は腰を固めて起きている事を感じさせない様に懸命に努める・・。
だが其れは地獄、おばさんの柔らかい唇と舌が縦横矛盾に動き、
瞬く間に智樹の昂ぶる心が爆発寸前だった。
おばさんは棒の付け根の玉袋と交互に口に含まれ転がされる。
そのときも棒は手で強烈に扱かれ、智樹は絶頂寸前、限度が在る。
堪らず腰を上に仰け反らして・・、「ウゥ・ウ・ウゲエエエ〜・・、
オ・オ・オバ・・サ・・ン・・・ハジメテダアアア〜ヨ〜・・スゴイ・・」
遂に吼えた。
「え・え・お前起きているのか・・」「だって凄いから・・」
「そうか、では良いんだね。任せるか、おばさんお前を生涯大事にする。
大学も全部面倒を見る。良いね・・」「お・お・ば・さ・ん・・、凄い・・」
智樹は郁美の言葉など聞いていない、聞けないほど興奮していた。
相手が承知と知ると郁美は泣きたいほど嬉しかった。
可愛い智樹が・・、何度も思いながら精魂込めて愛撫を始める。
其れは智樹には未知の世界、其れに連れられて行く・・。
 郁美は相手が承知となると動きは何でも出来る。
智樹の足を広げ肩に乗せアナル責めを開始する。
其れは智樹の予期せぬ場所、強烈に刺激され仰け反り思わず
横の麗子さんに抱き着いた。
其れは思わず起した行動、麗子は先程から全部見ている。
智樹が抱き着くと其れを迎え手を背中に回して受ける。
其れに智樹は驚くが何しろ大好きな人、感激して思わず・・、
「麗子さ〜ん・・、嬉しい・・」と叫ぶ。
其の声が終わらぬ内に智樹の口が塞がれる。
「ウ・ウ・ウップ・・」優しい唇が智樹の唇に合わされる。
其れは天に昇る思い、ぎこちなく応じるが所詮した事が無い・・。
「初めて・・、此れで良い・・」「黙って、任せて・・」
そう言われて今度は智樹の舌を催促され・・、
スルッと麗子は舌を自分の口に入れ愛撫される。
智樹は何度も心で麗子さんと叫んでしがみ付く。
棒はおばさんが責めたくり、智樹は気絶寸前、其れでも麗子さんに
抱きついて息も出来ない喜びに身を焦がしていた。
 智樹は自然に麗子さんの胸を掴んでいる、其れもした事が無いので
時々痛いと麗子さんが小さく叫ぶがそんな事は智樹には聞こえない・・。
ついに麗子は自分で上半身裸に成り、智樹の強引な愛撫に身を晒す。
「僕、初めて・・、何も知らないから・・」
「え・え・なに・・始めて・・嘘でしょう・・」
「本当です、アソコがでかいから嫌がられると・・、其処までは・・」
「ま〜・・、本当なの・・、二十歳よ・・」「そうです遅いでしょう・・」
麗子は呆れるが其れは女冥利に尽きる。
この子が童貞だとは・・、今聞いて感動していた。
「お母様・・」「聞いた、良いね。大事に仕様ね。大学は必ず行かせる
から頑張れ・・、此れはお前には必要だよ。今は此れを感じろ、
そうして勉強は勉強のみだぞ。一週間に一度味わえ、他は全て勉強、
出来るか・・」「はい、必ず・・。お願いします・・」
「良い子だ、麗子良いね・・」「・・・」
「なに、返事が・・」「感動しているの・・、素直で可愛いから・・」
「そうか、良かった・・。お前感じるか・・」
「最高、何もかもが夢見たいです・・。おばさん凄い・・」
「そうか嬉しいね・・。お前の棒は凄い、美味しいよ・・」
そう言われると智樹は俄然頑張る。麗子は智樹を抱締めて涙ぐむ、
こんなことが在るのかと・・。
我武者羅に掴まれ揉まれ胸が痛いが其れは快感に変わっている。
可愛くて仕方が無い智樹を麗子は心を込めて相手していた。
「教えてよ・・」「此れからね・・、長いからね楽しんでよ。迎えるから・・」
「有難う、僕憧れていたんだ・・。麗子さんに・・」
「馬鹿ね、泣かせるな・・、女垂らしね・・」「違うよ、本当だよ・・」
「はいはい、胸を触りなさい、いいよしゃぶりも・・」
「はい・・、嬉しいです・・」
そんな遣り取りを智樹の股座で郁美は聞いて感動した。
(何処にこんな年でうぶで凄い棒を持つ子が居る。其れも童貞、堪らんね)
郁美はそんな思いで此れから幾らでも楽しめると喜んでいる。
五十前の体が燃え出して来た。


                 つづく・・・・。






























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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−8 】

2009/09/21 02:06
 「ふ〜酔ったね・・、そろそろ寝ようか・・、智樹着替えさせないと・・」
郁美は買って来ているパジャマを持って居間に戻る。
「麗子、今日は此処に布団を敷いて寝かそう・・」
「そうね、運ぶには重いわ・・」
郁美は徐に智樹に近づき、怪訝無く、Tシャツを脱がし裸にする。
そうしてジ−パンを脱がして、麗子が敷いた布団に転がした。
「マ〜、凄い肉体・・、男ね・・」「麗子、久し振りだろう・・」
「嫌なお母様・・」
 麗子は眩しそうにはちきれんばかりの肉体に見惚れていた。
「ァ・ああ〜明日香・・」麗子が悲鳴に似た声を出す。
驚いて郁美も明日香を見た。
「なに・・い〜・・、馬鹿な・・」郁美が素っ頓狂な悲鳴を挙げる。
智樹の大の字に成る体の股座に明日香が頻りに両手を翳し・・、
智樹の股座の付け根を丸で土を掘る様に頻りに動かしている。
其れは智樹の大事なアソコだった。
見る間に明日香の手が引っかく先は膨張し、ブリ−フが
張り裂けんばかりに膨れ上がり、其れがなんと智樹の臍まで到達する
勢いで伸びて来た。
「マ〜・・、嘘でしょう・・」
麗子の端正な顔が真っ赤に成りながら目は智樹の股座の変動に
突き刺さっていた。
「この子・・、見事だ事・・、本当に凄い・・、本物かね・・」
郁美はパジャマの上着を着せるのを途中で止め智樹の下半身に擦り寄る。
「お母様・・」「・・・」郁美は麗子の声に返事しない・・。
膨れ上がるブリ−フを捲り・・、中からブルルンと揺れて飛び出す
馬鹿でかい棒に驚愕して慄いていた。
「まさか・・、病気か・・、いや違う鍛えている・・。此れ見なさい瘤が・・、
見事だ事・・、惚れ惚れするね」「お母様、もう良いわよ・・」
麗子がしゃがんで立ち上がれず言う。
「凄い子・・、知らなかった・・。明日香は知っていたのね・・」
「明日香・・、知っていたの・・」返事が帰らぬ相手に二人は言う。
「でも見事、ホラッ、青筋が・・、凄い、赤子の足みたい・・」
郁美は掌でなぞり、大きな棒に酔い痴れる目で見ている。
「お母様、仕舞ってよ・・」
「馬鹿だね、お前見たことが無いだろう、私も初めてだよ・・。
若い頃ホストで遊んだがこんな物は無かった。強いのかね・・
、強いだろうね・・こんなに大きいんだもの・・」
郁美は夢遊病者の様にフラフラと頭を揺らして亀頭を軽く舐めた。
「お母様、止めて・・」「そうだね、おきて驚いて逃げられると拙いね・・」
名残惜しそうにブリ−フを挙げながら二人は無言・・。
 何とかパジャマを着せて二人は椅子に縋りつく様に触り座る。
『フ〜・・』同時に大きく息をした。
「困ったね、この子の持ち物凄過ぎるよ。如何したらいいんかね・・」
「何言っているの、如何もしないわよ・・」
「そうか、勉強がはかどる様に吐き出させた方が良いじゃないか」
「何〜・・、馬鹿な・・何言っているの・・」
「そうだろ悶々としていたら勉強も捗らないぞ」「何、だから何よ・・」
「だから・・、吐き出させる・・」「もう〜・・、お母様狂っている・・」
「そうね、狂うわ・・、私がもう少し若ければなんとも無いが・・、
この年ではこの子が可愛そう・・」
「何考えているの馬鹿みたい・・、可笑しいわよ」
「そうだね・・、あんな物見たら可笑しくなるよ・・」「もう・・止めて・・」
「でも大きいね・・」「・・・」
「此れからが楽しみだね、あんな化け物と同じ屋根の下で過ごすんだよ」
「・・・」麗子は声も返事も出来なかった。
あんな物も初めてだし、こんな親子で見るなど考えられない・・、
何もかもが変、麗子は頭が可笑しくなるほどガンガンと鳴り響いていた。
 やはり家に異変が起きる。
其れは女二人の中に智樹の馬鹿でかい棒が脳裏に焼付いて離れない。
麗子は特別、学生時代朝も夜も抱き付いていたが其れも母に離され、
それ以来三度男と交わるが如何してもあの十九才の時の様に
善がり狂う自分では無かった。
何処か白ける心が如何しても其の世界にとは向わせてくれない・・。
そんな事で既に七年もの間、男に抱かれてはいない、
どうしてもと思う時が在るが、結果が読めて、其の場所には行かない、
行けなかった。
麗子はベットで寝返りをうちながら其ればかりが浮かび寝付かれない
夜に成っている。
 一方母の郁美は化け物を家に入れた事を喜ぶより恐怖に慄いていた。
今更と思われるが何と今、女を感じる・・、在り得ないと何度も打ち消そうと
試みるが、其れは火に油、四十台半ばまでは現役で何人者ホストを抱き、
肉体の喜びを味わおうと齷齪していた頃が思い出され,忘れていた
下半身のうめきが今突然現れて慌てて下半身を弄る。
「嫌だ・・、感じている・・わ・・、何、未だ此処・・生きているわ・・」
五十六歳の体にも未だ燃える油が残っていた。
郁美は手を股座に充て、指を動かせていた。
「ア・アア〜ン・・、バカバカ智樹ノバカアアア〜ァ・アア〜ゥ・ゥ・・」
悶え寝返り何とか沈め様と焦る・・。
だが一度蘇る体には猛烈なマグマに似た力が在る.
郁美は思わず変な声を出して吼える。
 又、娘の麗子も違う思いで自分の豊満な胸を握り潰し、
なんとも遣る瀬無い思いが溢れ出して此処も異常な空気が充満していた.
麗子のダムは満水状態、いや危険水域を越え様としている.
母より若い身、其れも長い間忘れようと決め付けていた事、
其れが他愛無く破れ様としていたのだ・・。
しかし行動は出来ない、思うだけで進めない・・、
そんな根性などは昔から無い・・。
女の見本見たいな大人しい性格、考えるだけでもおぞましいと思う。
麗子の女は其の場所からは逃げられなかった。
 午前一時、郁美は未だ寝付かれず目はギラギラと暗闇で獲物を待つ
様な目で起きていた。
(もう・・、此れから毎日か・・、持たないよ・・)鳴きそうな声で呟く。
(いい年なのに、なんで・・)今までとは違う興奮を鎮めることは出来ない。
郁美は何度も半身起して又バタンと沈み大きな息を吐いては・・、
アア〜と声を出している。
五十六歳、三十六歳の親子は別の部屋で同じ事を頭に浮べ寝ていない。
そんな事とは知らず、智樹は酔い潰れ大きな鼾を掻き、居間で寝ていた。
 郁美は飛び起きて居間に走る様に行く、
其処で堪らずビ−ルを取り出してテ−ブルで飲み出す。
電気を明々と点け、寝ている智樹を眺め頻りにグラスを口に運んでいる。
 「もう〜・・、寝れない・・、私も飲む・・」
麗子が母の足音を聞いてから居間に来た。
「お前もか・・、いやだね女は・・」「・・・」
「此れから如何過ごすんだい・・、遣り切れないよ・・」「・・・」
「こんな事等想像すらしていなかった。でも見たの・・あれを・・。
女だ六十にも成るのに気が変に成るよ」「・・・」
麗子は答えずビ−ルを飲んでいる.
「お前、智樹を抱くか・・」「馬鹿・・、なんでよ・・」
「そうか、嫌か・・。わたしは既に諦めているから抑えられるが・・、
お前は無理だぞ」「考えもしない、しないわ・・」
「そうかな・・、でも智樹のため教える事も良いんだよ・・」
「何、馬鹿な事・・、教える・・」
「そうだ、勉強も良いが、世の中では最後は其処が勝負になる事が多い、
其の為にも教えて負けない力を付けて世の中を渡る。其れは男として
大事な事、人生を棒に振る事は金か女と相場が決まっている。
智樹はどれにも惑わされない強靭な男にしたい・・」「・・・」
麗子は母の言葉などまともに聞かない、聞いたら流される弱さが在る。
「お前、如何にかしてくれないか・・」「嫌、それだけは絶対嫌です」
「そうか・・、では私が口で果たさせるか・・」
「マ〜・・、お母様本気で・・、嫌よ、止めて・・」
「いいえ、そうでもしてあの化け物を仕上げたい、女に惑わせられない
男にしたい・・」「馬鹿みたい、なんでそんな事が良いの、
大きいだけじゃない、痛いわよ」
「其れこそ馬鹿じゃない・・。女のアソコはどんな物も咥える。
家や土地、株券、金、果ては命まで・・」「其れは・・そうだけど・・」
「デモね、考えると可笑しな出会いだよ。猫が引き合わせた子、
見なさい明日香・・、良い顔して寝ているよ。夜まで一緒に居れるんだ、
今日は最高な日と感じているよ」「そうね、其れは判る・・」
麗子もそう思っていた。
 「ア・アッそうだ・・」「何突然大きな声で・・」
「な〜、良い考えが在るよ」「何、変な事でしょう、嫌ですからね・・」
「お前寝難いだろう・・」「・・・」
「其れは男が居るから・・、今まで夏に成ると裸同然で過ごしていただろう」
「其れが何・・」「だから、其れが此処の当たり前の姿だと思わせるのよ」
「ええ〜・・、いや〜だ〜・・何よ馬鹿・・」
「そうだ、そうしよう。智樹の目に焼き付けるんだ」
「駄目、勉強が出来ないわよ」
「其処よ、慣れるなら良い、慣れないなら教える」「え・ええ〜又其の話・・」
「そうよ、男はこんな事で舞い上がるなと怒るのよ」「・・・」
「其処で女の体を見せて免疫を付けさせる」「・・・」
「良い考えだろう、私達も見られると体が綺麗に成れる。其れはエステで
言われている」「嫌です・・、出来ません」
「だったら此処では智樹は住めない・・。私達が落ち着かず狂うよ」「・・・」
「もう好い加減にしてよ。麗華も居るのよ。夏休み戻るわ・・」
「そうか孫が居たな・・、拙いな・・、如何しよう・・」
「もう其処まで考えてくれないの、孫よ、其れも夏には十八よ」
「そうか・・、居たな孫が・・」
郁美は急に計画が窄む、孫を出されると弱い・・。
なんとも変な話を親子でしている。
 其れも結局結論は出ない、郁美は諦められずこの機会を何とか利用し
今一度男の前で女を味わいたいと思っている。
抱かれる事までは些か年で其処までは考えては居ないが、刺激が欲しい、
其れは格好な相手が居る、いや出来た、可愛い獲物が傍で寝ているのだ。
「じゃ・・、今日は芝居しよう。其れは良いだろう・・」「何、芝居って・・」
「私達も飲み過ぎて雑魚寝したと・・」「何、其れ・・」
「だから、一緒に寝るんだ。三人で・・、酔い潰れて・・」「・・・」
「其れなら良いだろう・・。理由が在る」「・・・」
「パジャマは脱げ、浴衣にしよう」「・・・」
「良いから着替えて来い、早く・・」「何でよ・・」
麗子も其れなら良いかと思い、渋々従う振りをして部屋に戻る。
(たまには若い子を弄ぶのも良いか・・)何時しかそんな気持ちで居た。
母の嗾けに惑わされ麗子は思わぬ場所に立っていた。
母の郁美はしめたとほくそえんで着替えして戻る。
 「良いね、入ろうか・・」
郁美は既に左側に滑り込んで明日香を挟んで横に成る。
明日香が起きて怪訝そうな顔をするが、一緒に寝れると思い
顔を近づけて来る。
「早く向こう側に入れ・・」
急かされ麗子も布団に入るが如何せん狭い、半分体が食み出して居る。
「おいで・・」母の手が智樹の体の上から伸びて来る。
「もう・・」小さな声で言いながら其の手を握る。
グイッと引っ張られ必然的に智樹を抱く格好に成る。
「エ・エッ・・,いや・・」
思うが母の手は未だ引っ張り等々智樹を抱く姿にさせられる。
お互いが向かい合い智樹を挟んで抱いている。
 だが恐ろしい事が・・、母の手は既に智樹の股座に侵入しているのだ・・。
そうしてグイグイと腕が動き、麗子は唖然とし、其の動く二の腕を見ている。
「ウ・ウウ〜ン・・」智樹が唸る様に声を出す。
だが母は其れでも腕が動く、今度は何と扱いているのか腕が頻りに引き、
突き動いた。
麗子は恐ろしくなり身を引こうと構えるが・・、其れを母の手は強引に
引っ張り、在ろう事か其の手を智樹の股座に向わせて直に棒を握らせる。
其れも母の手が宛がわれているのに麗子の手も充分棒を握られる凄さ、
麗子は一瞬気が失うほど驚く・・。
其れでも母は麗子の手の上に母の手が乗り動く、
棒はギンギンに聳えて来た。
麗子は汗が滲んで体が震える。
こんなドキドキしたことは今まで無い、強烈な刺激が全身を駆け巡る。
[フ〜・・、今日は此処までよ、麗子楽しむのよ。触ったまま寝ようよ・・」
「・・・」「この子の行く末を見守り育てるわ・・、長い間ね・・。付き合うの、
根性を据えなさい・・」「・・・」
麗子は未だ波打つ棒に馴染めず、手が小刻みに震えていた。
何時の間に明日香が智樹の股座に移動し棒の上に被る様に座っていた。
可笑しな姿の三人と猫一匹が重なり合い居た・・。

                  つづく・・・・。









































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−7 】

2009/09/20 02:04
 遂に其の土曜日が来た。
麗子はお客の様に畏まり、日頃の動きが出来なかった。
其れを見て母が冷やかし、家は変な空気が充満しながら
何とか麗子も冷静さを装い居た。
「今晩は・・、お邪魔します」「来たか、上がりなさい」
玄関まで母が迎えに出て智樹を連れて居間に来る。
「初めてお目に懸かります。お母さんに大変お世話に成り、
今日もお言葉に甘えて来ました。智樹と申します」
「麗子です・・」「・・・、え・え・ええ〜ァ・ああ〜貴女は・・」
「一度コンビニでお顔は拝見していますね」
「え・ええ〜・・、覚えています。ではお手紙の・・」
「そうなるわね、明日香の手紙は私です」
「・・・、そうでしたか・・。知りませんでした。おばさん酷いですよ」
「何が・・」「だって・・、教えて貰ってないです」
「聞かれないから言わなかったんだ」「そうでしょうが・・」
「嫌か・・」「嫌・・、とんでもない驚いているんです」
「そうか、娘の麗子、早く座りなさい・・。麗子用意手伝って・・」
麗子はそそくさと台所に消える。
 「明日香、お前の主人はあの人か・・。いいな綺麗な人に可愛がられて、
コイツ・・」智樹は感動して明日香を抱締める。
思いがけない人を見て心が激しく波打つ、其れは美しい婦人を見た事と、
あのコンビニで顔を見てから何度も面影を脳裏に引き出し・・、
智樹は股座を弄り擦り叫んで果てている。
その人があのおばさんの娘だと判ると・・、得も言えぬ衝撃が
体を走り回り天に泳ぐ様な心地に陥っていた。
 その後食事は何処を通過しているのかさえわからず見事な料理の
味が感じられない。
何とか食べ、一段落するも心は落ち着かない状態は変わらなかった。
 コ−ヒ−が出されて智樹は俯いて飲んでいた。
「智樹、話が在るが良いか・・」おばさんが言われる。
「何でしょう・・」「智樹は大学を受験しなさい」
「・・・」「此の侭では自信が無いのだろう」
「・・・」「其れは判る、でも大学は一度挑戦を決めたのだ。もう一度挑め」
「でも・・、無理です」「無理・・、何で・・」
「だって此の侭では落ちることは目に見えていますから・・」
「そうか、アルバイトしては無理か・・」
「他の人は知りませんが僕、頭が悪いから無理・・」
「なるほど、挫けているのか、無理も無いわね。では勉強出来る
環境なら自信は在るのか・・」「そんな事・・、無理・・」
「なるほど、其れでも無理か・・」「いいえ、環境は変えられないから無理
「では変わると自信は・・」「其処までは考えた事無いですから・・」
「そうか・・、智樹は意気地なしか・・」「・・・」
「そうか、おばさんが買被りしていたんだな・・、では大学は諦めるか・・。
で・・、何をしたい・・」「其れは・・、未だ判らないのです・・」
「何だ益々下らない男に成り下がるのか・・」「・・・」
「男だろ、あの高校時代の意気込みは無くしたのか・・。
全国大会で優秀賞を貰った智樹は何処に行った・・」
「え・え・なんで其れをご存知ですか・・」「既に調査済み、家の事も全て」
「ええ〜・・、まさか・・」
「何がまさかだ、こんな事知らずに智樹を可愛がっているとでも・・」
「・・・」「智樹は孫の様に思っているんだよ。可愛いから全て知りたい・・。
其れで調べた・・」「ま〜・・、お母様其れは麗子も知りませんわよ」
「いわないから知らないだけ、書類はあるから見たければ後で見なさい」
「・・・」「・・・」智樹も麗子も絶句した。
其処まで調べているとは麗子自身も聞いていなかった、
強かな母の一遍を見て鳥肌が立つ思いだった。
「では調査されたんですか」
「したよ、高校の成績もな、聞くと素晴らしく出来る子と判ったよ。
だから此の侭諦めるのは惜しいと思ってな・・」「・・・」
「如何だ、おばさんに身を任せないか、悪いようにはしない、
今後の智樹の人生の武器になる様に大学に行きなさい。東大が無理なら、
早稲田、慶応でも良いよ。お前の心がけ次第で変わりは無いわ・・」「・・・」
「良いか、半端な気持ちなら止めるんだな、おばさんもそんな子なら
手助けは御免だよ」「・・・」
「ま〜直に返事は良い、でも日は少なくなるばかり、決断は早い方が良い、
おばさんは何時でも智樹の味方だ・・」「・・・」
麗子は黙って聞いていた。
母が其処まで根性を入れての事だと今初めて知る。
 珍しく凛とした響きの母の声を聞いた。
昔学生時代に自分の男に話した時を思い出している。
そのときもこんな話し方で声も同じだった。
それほど今回も母は力を入れていると察し、話に入らずに聞いている。
 「考えさせて下さい、でも何で僕に・・」
「知りたいか・・。おばさんの酔狂、可愛い智樹の行く末を見たいが為、
可笑しいだろうけどこの家には男が居ない、そんな家に智樹が来た、
それだけでおばさんは充分、頑張れば出来るなら遣りなさい。
里の母親も願っている事・・。あんたは其れに答える必要が在るよ」
「・・・」智樹は夢の様な話に未だ乗れて居ない。
「でも生活が・・」「そんな心配は無用、此処で暮らし、生活は保証する。
アパ−トは引き払い此処に来なさい・・」「でも急には解約は・・」
「アハッ、そんな事か、良いよ何とでも成る」「でも・・」
「あそこは私の持ち物、何とでも出来る」
「エ・エエ〜・・、アパ−トがおばさんの物・・」
「そうだよ、だから心配ないよ」「・・・」
智樹は呆然としておばさんを見詰ている。
「良いかね、そんな生活や周りの事など考えずに勉強するんだ。
今は我武者羅に勉強のみだよ」
「・・・」智樹は感動して涙が落ちる。
こんな俺に何でと訝る・・、目の前で力説されると本当にそんな夢に
乗りたいと思い出していた。
「智樹君、お母様の思いを汲んでそうしたら、落ちたら考えれば良いわ」
「何を言う、落ちるなど許さん。受かるんだ。良いね・・」
「はい・・、必ず受かります・ァ・ああ〜・・」
「良いんだよ、其れで決まりだな・・、早速引越しだね」
「え・・、早い・・」「何、思えば直にだよ。良いね」
「はい・・」決まりだ。
余にも智樹の考えには覚束無い早さだが、誘導された結果こうなった。
だが智樹は清々しい心地でおばさんの声を聞いている。
こんな夢みたいな事が自分に降り懸るなど・・、
明日香を見て目配せして感謝していた。
「ではお祝いと今後の智樹の健闘を願って乾杯しようかね・・、
麗子ワイン出して・・」
其れから急ぎ用意されて、智樹は初めてワインを口にし、
甘い舌触りが感じ良く相当飲んでしまった。
 午後十一時、智樹はへべれけに成り、横に成っている。
「お母様飲ませ過ぎよ、可愛そうよ・・」
「良いんだ、これしきでは如何、酒も鍛えないと社会で失敗する」
「ま〜・・、呆れた・・」
「良いんだ、私は此れから智樹の為尽くす、半端では無いからね・・」
「おお〜こわ・・、鬼ね・・」「そう、鬼に成るよ」
笑いながらワインを口に運び言う。
明日香が心配そうに智樹が倒れている傍で尻尾を振りながら居る。
「見てみなさい、明日香の顔・・、こっちを見て睨んでいるよ。
虐めている様に見えたのかね・・」郁美が笑いながら言う。
「そうね、愛しい男だから・・」「そうね私の恋敵だよ」
「ま〜・・、お母様・・」
玲子は其の言葉が冗談とは取れず背筋が引き攣り体が震えた。
同じ女でも玲子と母とでは雲泥の差が在る。
計り知れない力に玲子は怖さを感じていた・・。 

                つづく・・・・。































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−6 】

2009/09/20 02:03
 五月二十三日雨、麗子は憂鬱な顔をし手持ちぶたさで濡れ縁に座ってた。
「最近のお母様どうかしているわ・・」
二日に開けずにあの浪人生の所に足蹴く通っている。
其れも甲斐甲斐しく時にははしゃいで食事まで作り其れを持って通う。
明日香も母が行くまでアパ−トに居座る,何もかも家では狂ってしまう。
「もう・・、知らないからね・・」
自棄気味に叫んでテレビの馬鹿笑いを冷めた目で見ている。
 「只今・・、なんだい其の顔は・・」
「お母様好い加減にしてよね.入り込み過ぎよ・・」
「そうかね・・、可愛いんだから仕方が無いだろう・・」
「そんな他所の子よ、何で・・」
「お前に判らないよ。何時までも母の望みを適えない親不孝な年増にはね」
「何よ、其の言い方・・、嫌味・・」
「本音だよ、其の点あの子は従順で可愛いからね」
「もう・・、明日香までお母様が来るまで居座るなど揃って異常ね・・」
「構わないよ、何とでもいいな・・、ね〜明日香・・」
抱いている明日香に頬掏りして自分の部屋に行く。
「変なお母様・・」コ−ヒ−を無理やり飲み麗子は判らない溜息をついた。
 郁美は行く度に智樹が可愛くなり、今では生活の唯一の楽しみに
変わっている。
其れも変態じみた入れ込み様・・、郁美も夜寝室で含み笑いを
抑え切れない程興奮していた。
何で此処までそんな気分で居られるのか自分でも不思議だった。
家では男の子が欲しくても今まで適わなかった衝動が・・、
重複して現れたと解釈して通う、孫に等しい若者を愛しく感じていたのだ。
智樹の部屋の小さな冷蔵庫には果物や夜食の食事が一杯詰め込まれ、
智樹も其処までは良いと断るが、そんな言葉は聞き入れられない、
其処まで郁美は入り込んでいる。
娘の麗子はそんな姿を心配して何度も諌めるが郁美は聞く耳を
持っていない・・。
麗子は半ば諦めて今ではそんな母親に何も言わなくなる。
 五月後半、梅雨の走り雨が続いていた。
「今日は金曜日だね・・」「そうよ、何・・」
「ウウン,確かめただけ・・」「変なお母様・・」
麗子はそんな母を見て・・、「お母様何か在るの・・」「・・・」
「もう・・、何よ、金曜日が何・・」「良いんだ、聞いただけだよ・・」
「変なの・・」会話は其処で止まる。「私、買い物に行くからね・・」
「何よ、麗子も付き合うわよ。雨よ、食事の具は在るわよ」
「良いよ、独りで行く・・」無理やり麗子の供を断り車で出て行く・・。
 「明日香、あんたも入れ込み過ぎよ・・」
半ば焼餅で言い、明日香の首を掴んで顔に向け怖い顔を見せて言う。
独り娘で母の愛情を独り占めしていた麗子には堪らない気持ちだった。
いい歳をしていても母の愛は独占したい、妹は今は居ない、
今でこそ母の愛を満喫していた自分、其処に若い男が入り込んで
今ではどちらが子供か・・、疑うほど麗子は日々ないがしろにされ続け、
嫉妬さえおぼえている。
三十六歳でも母の愛情は諸に受けたい、二人きりで生活していたから・・。
そんな気持ちで居たのに・・、今は除者同然な扱いだった。
 午後三時、母が戻る。
「ま〜何よ何を買ったの・・」両手一杯の荷物に麗子は驚いて叫ぶ・・。
「買い物よ、見たらあれも此れもよ、大変だった」
麗子の目の前に大きな二つの買い物袋が下ろされ、
母は大きく深呼吸している。
「お前、運んでよ」自分は何も持たずに居間に行く。
「何買ったの・・」「見れば・・」麗子は怪訝そうに大きな荷物の袋を開ける。
「ひえ〜・・、何々・・、此れ男の物・・。ええ〜此れ智樹君に・・」
「そうだよ、女が着れるものでは無いだろう・・」
「いやだ〜、下着、エエ〜パジャマ,髭剃りに、もう・・パンツ・・呆れた」
「良いよ、要るから買ったんだ・・」「だって在るでしょうがあそこには・・」
「在るよ、でも此処には無いから・・」「何・・、今なんて・・」
「此処には無いと言った・・」「・・・」
意味が解釈出来ずに麗子は口をあんぐりと開いて母を見る。
 「麗子、話が在るんだ・・」行き成りそう言い、前に座る郁美・・。
「何・・」「良いか、母の我侭聞いてくれる」
「だから何よ・・」「智樹、大学に行かせたい・・」
「ええ〜・・、それが何でお母様が言われるの・・、智樹君次第でしょう」
「そう、だから聞いているの・・」「判らないわ、其れが何で麗子が聞くの・・」
「其処よ、今度智樹を口説こうと思っているから・・」「口説く・・、何を・・」
「其処だよ・・」「じれったいわね。何が言いたいのよ・・」
「ウン・・、言い難いんだ・・」「言えば、智樹君の事でしょう」
「そう、そうよ。其れなの、今度、智樹に話して大学受験を本格的にさせる」
「其れは良い事だけど、其れと家が何の関係が在るの・・」
「アルバイトを止めさせる」「ええ〜・・止めさせる」
「そうよ、勉強が出来ない環境だから・・」
「何で食べるのよ、無理よ。勝手にそうは行かないわよ・・」
「其処だよ、此処に住み込みさせるんだ」
「ギャ〜・・、何々なんでよ・・。止めてよ・・。酔狂が過ぎる・・」
「そうかも、でも決めた。此処は女二人、用心も悪い、書生さんで迎える。
腕も立つし心強いし、勉強させて絶対大学に合格させる・・」
「・・・」麗子は母の顔を見てそれ以上は言えなかった。
それほど真剣な顔つきに押されていた。
「良いだろう、部屋は余っているし,心強いよ・・」「・・・」
「決めたからね・・」「・・・」
麗子は強引な話に唖然として言葉も無い、異常な考えに付いて行けない。
「決めたからね・・、良いね・・」「・・・」
返答も何も駄目と言っても決行する腹積りだと判っている。
母の性格はもう止まらないと感じた。
「先方は他所の子よ,親御さんも在るからね.勝手には出来ない・・」
「其れは重々判っている。其れも考えているんだ。良いだろう・・」
「私は関知しませんからね。勝手にどうぞ・・」
最後は麗子が投槍に言葉を投げる。
「そうか、では勝手にするよ」其れで会話は途切れる。
「明日、此処に招待するからね」「ええ〜・・、呆れた・・」
麗子はまた驚き母を見るが母の顔は変わらず真剣そのものだった。
思い込んだら突き進む母とは承知、其れも孫のような年の智樹を抱え
大学受験をさせると・・、驚くより酷いと思うほど母の暴走にあきれ返る。
だが麗子も心から反対派していない、気になるのは在る。
一度だけだが見ている。
其れを母が最近足蹴く部屋に通い心が通じたのだろう、其れは其れで
生活も変わるが麗子も半ば此の先がどうなるのかは興味は在った。
でも母の様に其処までは考えていないし出来ない。
家に入れて面倒を見る、母の意気込みはひしひしと感じるが、
今まで男の子を家に入れた事も無い麗子に・・、此れからの生活が
如何変わるのかさえ判らないし知らない世界だった。
(本気なの・・、呆れた母・・)
再度そう思い麗子は深いソファ−に落ちて大きく溜息を付いていた。
「明日香、お前が仕込んだのか・・」横の猫に言う。
明日香は知らん顔で手で自分の顔を掻いていた。

                 つづく・・・・。

























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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−5 】

2009/09/19 02:28
 五月十五日朝、智樹は仕事に疲れた体を何とか持ち堪え
アパ−トの前まで辿り着いた。
「おは・・よ・・、うん・・居ないのか、明日香・・」
晴れた朝には何時も部屋に入る所で待つ猫の明日香が今日は居ない。
「珍しいな・・、また旅行か・・、良いな・・」
独り言を言いながら智樹は部屋に入る。
部屋は散らかり足の踏み場も覚束無いほど荒れている。
「もう〜起きてからだ・・」
流石にコタツは先日片付けているが部屋の掃除は其の侭だった。
「ああ〜、疲れた・・」窓を開けて万年床に落ちる様に倒れて寝込む・・。
何時もの事だが朝日が照付ける中で寝ていた。
 昼前、遅蒔きながら明日香が来て、何時も通りに智樹の寝床に入り、
腕の中に体を埋め、「ニャ〜ア〜ン」と一鳴きし頭を智樹の腕に乗せている。
「おう〜・・、遅いぞ・・ヌニャムニャ・・」寝ぼけ眼で明日香を見て直に目を瞑る。
 だが其処に独りの人間が来ていた事には智樹は知らない・・。
明日香を連れて現れているのは麗子の母親郁美だった。
(フフッ・・、男の子ね・・。豪快に散らしているわね・・)
笑いながら郁美は智樹の寝顔を暫く覗いていた。
(可愛い子・・、良いわね・・)首を竦めてほくそえむ・・。
足音を忍ばせて散らかる物を拾い集め、大きな埃等を拾い歩き,
そうしてうず高く詰まれた汚れ物を一抱えして入って来た窓から消えた・・。
そんな事とは知らず、智樹は明日香を抱いて爆睡している。
 「ま〜・・、何其れ・・汚れ物なの・・」「そう・・、酷いね男の子は・・」
両手で胸一杯の洗濯物を抱えて苦笑いして洗濯場に行く。
「お母様・・、あの子知っているの・・」
「馬鹿だね、知るはずが無い、寝ているんだもの・・」「じゃ〜、黙って・・」
「そうだよ、起きていたら断られるよ・・」「呆れた・・」
麗子は母の大胆な行動に驚いている。
到底自分では出来ない動きだと半分恨めしく思っていた。
「何してんだい、手伝いなさい・・、下着も在るし、大変だよ・・」「もう〜・・」
大きな風呂場の脱衣場には冬物や春物が混ざり、其の中に下着も在る。
「ま〜・・、男の子・・」
麗子は久し振りの男の物を珍しそうに一々前に翳して呆れていた。
「ホラッ・・,麗子、ブリ−フが何かで固まっているよ・・」
母が麗子の顔の前に突き出して言う。
「何・・、固まっているわね・・」渡されたブリ−フを掴んで麗子は言う。
「フフッ、其れは精子だよ・・」「ギャ〜・・・、汚い・・」
咄嗟に前に放り投げて麗子は立ち竦む。
「馬鹿だね・・、二十歳だぞ、健康な証拠だよ。何が汚いだ・・、
お前の口でアソコをしゃぶっていただろうが・・」
「ま〜お母様・・、酷い事・・。其れとは別よ、其れに忘れたわ・・」
「そうかね・・、女は何時までも覚えている筈だが・・」
「知らない・・、もう・・、早く洗濯してよ・・」
「ハイハイ、セ−タ−はクリ−ニングが良いね、持っていくから洗濯頼むよ」
母の郁美は四枚のセ−タ−を抱えて出て行く・・。
「お母さん大胆ね・・」独り言を言いながら麗子は洗濯をしていた。
 漸く洗濯も一段落した頃明日香が戻って来た。
「お前の彼氏、未だ寝ているのか・・」母の郁美が聞いている。
「何時まで寝ているのかしら・・」
「午後三時頃までかね・・、起きる前洗濯は乾くか・・」
「脱水乾燥しているからもう乾いているわ・・」
「そうかね、では持って行くか・・」「大丈夫・・」
「大丈夫さ、可愛い子に会えるしね・・」「もう〜お母様・・」
呆れて見送る麗子は明日香を抱いて何か変な気持ちだった。
 アパ−トでは智樹が二度寝を仕様と寝返りを打つと何か部屋の様子が変、
驚いて半身起して部屋を眺めていた。
「可笑しいぞ・・、綺麗に成っている・・」
弁当の箱、飲み物のペットボトル,丸めていた紙、埃等が見えない・・。
「何でだ・・」二度寝仕様としていたが目が覚め、狐に化かされた様に
部屋中をキョロキョロしていた。
「起きたのか・・」突然部屋の掃き出しの窓から声がした。
「え・え・ええ〜・・」寝ぼけ眼で答える。
「そうか、丁度良かった・・。昼前来たんだが、あんたは寝ていて
起すのも可愛そうだから明日香を置いて・・、序に洗濯をして来たんだ・・」
「げ〜え〜、では貴女が来られて、いや明日香と、では飼い主の方ですか」
「そうね私一人では無いが、家の猫には間違いが無いよ。
何時も可愛がってくれて有難うね・・」
「いえ・・其れは・・、そうでしたか明日香の・・、始めまして・・、
ああ〜何時も朝来られるおばさん・・だ・・」「そうだよ、判るかね・・」
「はい、朝方・・、目立ちますから・・」「嬉しいね覚えてくれたんか・・」
「はい・・」「上がっても良いか・・」
「ァ・ああ〜どうぞ、汚いですけど、いや掃除して頂いて・・、其れに洗濯・・、
ギャッ・・、下着・・」「遅いよ、既に洗濯済んでいるからね・・」
「・・・」智樹は言葉が出ない・・、恥ずかしい下着まで・・。
何度も頭を下げて声が出なかった。
「ふ〜・・、一度綺麗にしようかね・・」「いえ、僕がします・・」
「良いんだ、暇でね・・、婆さんは手持ちぶたさだから・・」
「良いですよ其れは・・」そんな会話をしていた。
「何時仕事に出るの・・」「十時前です・・」
「何時休みかね・・」「土曜と日曜はアルバイトが来ますから・・」
「あんたもアルバイトだろ・・」
「そうか、そうですね、土日はサラリ−マンが来るんです、
家計を助ける為と言われて・・」「そうか、何処も大変だね・・」
「見たいです・・」「勉強は・・」
「え・え・・・」「していないのかね、来年受けるんだろう・・」
「考えているんです・・。もう止めようかと・・」
「そうか・・、でも人生は一度だけだよ・・」
「そうですね、だから悩んでいるんです・・」
「そうか・・、悩め、思いっきり悩め・・、寝てな・・」「え・え・寝て・・」
「そうだ寝て悩め、そうすると悩めないぞ・・」「・・・、もう〜おばさん・・」
智樹は変な言い回しに笑う。
「お茶は有るのか・・」「ペットボトルのお茶なら半分残っていますが・・」
「そうか、お土産が有るよ、食べようか・・」
旅行で買った饅頭を包装紙から出して智樹の前に出す。
「でも洗濯を済みません・・」「良いんだ、黙ってした事を謝るよ・・」
「其れは・・」「明日香がそうしろと目で命令をしたのでな・・」
「ええ〜・・、明日香がですか・・」「畜生だよ、するもんか・・」
「もう〜おばさんは・・」智樹は饅頭を口に入れ其の侭仰け反り笑ってしまう。
暫く和やかな中で笑い、話智樹は久し振りに心が解れる。
 「では帰るよ、勉強も考えなさいよ、田舎でお母さんが楽しみにして
おられるからね・・」え・え・ええ・・それは・・」
手を振られて部屋の窓から戻られる。
智樹は暫く唖然として消えた方向をボンヤリと眺めていた。
「変な人・・、でも何か惹かれるおばさん・・だ」
智樹は部屋に座って先程まで笑っていた自分を思い出していた。
 「如何・・、起きていたの・・」
「起したようだね、でも可愛い子、純朴で素直だよ」
「ま〜・・、一度で判るもんですか・・」
「明日香が証明するよ、なつくのは相手に何かが有るからだよ。
猫は家に寄り付くが人には中々寄り付かないよ。其れが良い証拠だよ」
「へ〜・・、お母様大変な気に入りようね・・」
「そうだよ、初めて話をして気に入った・・」
「そう・・、明日香とお母様が相手に懐くか・・、相当な子ね・・」
「そうだね、魅力在るね。何か野に咲くコスモスかね・・」
「何よ、コスモスは秋よ・・変ね・・」
「其れくらい頼りないが咲いているのをいち早く見れる花・・。
風に揺られ折れる様な弱さだね・・」
「ま〜・・、そんな例え様が在るの・・」麗子は母が可笑しかった。
 今まで多くの人を相手したつわものの母が、あんな子に気を入れるとは
麗子には理解できなかった。
強かで自分の思う通りの人生を歩んでいる母に、
こんな話が聞けるとは思わなかった。
だがそれだけ母も年を取り、人懐かしいのだろうとそのときはそう解釈して
共に笑って過ごした。
処が其の思いは間違いだと気付かされる事が起き様としている。
麗子には其処までは考える所か有り得ないと思う事、
其れが現実に起き様と動き出していた。


             つづく・・・・。







































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−4 】

2009/09/18 02:03
              ≪猫の明日香の飼い主・・≫
 山根麗子・・、三十六歳。代々の大地主の家に生まれ、
何不自由無く育ち美麗な女性・・。
母は五十七歳健在で親子で暮らしている。
麗子は一度若くして子供を宿すが、其れが主人とは行かなかった。
男は遊び人で母の眼鏡に適わず、一度母に会わしたが其れっきり
会おうとしない、子供は産んだが男は案の定母が金を出して男を遠ざける。
男は其の金を受け取り今は何処に居るのかさえ判らない・・。
そんな麗子には妹が二人、それらは其れなりの家庭を持ち、一人は東京、
下の妹は名古屋の東区に住んでいる。
昔からの女系家族で近所では有名な家族だった。
 麗子の娘は十七歳で名古屋で名門の女学校の寄宿舎に入っている。
従って家は母と二人住まい、其処に猫の明日香が居る。
最近明日香の行動に母と二人でドキドキしながら日々を送る。
其れも現在の流れに遅れる手紙の遣り取り・・、一喜一憂して退屈な生活に
一種の清涼剤として楽しんでいた。
電話やメ−ルの時代に風流な手紙交換,其れも猫に運ばせる事が
麗子には堪らなく快感で、長い間忘れていたときめきを味わっていた。
 時は遡り、四月末、明日香が出て行く先が判る、
其れも首に手紙をぶら下げて戻り、麗子は驚いた。
「ま〜明日香・・」
其の手紙を読んで明日香が外に出ている事が判明する。
相手は字が幼く若い子とは判ったが何処に住んでいるのかさえ判らない。
 其れから手紙の遣り取りを暫く続け相手の様子が少しおぼろげに判ると、
俄然麗子は其の中に嵌り込んで行く。
男は大学受験を二度も失敗している浪人、其れも驚く事に麗子の家の
持ちアパ−トの住人と知る。
家は近所で三軒のマンションを持ち、アパ−トも二軒所有している。
後は三ヶ所の駐車場を持つが管理等は皆今は大手の賃貸仲介の
業者に委ねている。
「ま〜家のアパ−トだわ・・」
唖然として其の知らない相手の住まいは偶然にも自分の家の持ち物。
直様契約書を取り出して相手がどんな人か見る。
其処には岐阜県高山の生まれ、母親が保証人として名前が書かれている。
年は今年で二十歳、麗子は暫く契約書から目が離れない・・。
「どんな子かしら・・、アルバイトをしていると手紙には書いて在るけど・・」
明日香が持ち帰る手紙を心待ちしている自分が可笑しかった。
「フフッ・・、いい年して・・私馬鹿ね・・どうかしているわ・・」
独り言を言いながら其れでも明日香の帰りを待つ自分が変だと苦笑いする。
 「どうだい最近は手紙の返事が無いね・・」
「忙しいんでしょう、旅行のお土産取りに来るかしら・・」
「来ないよ、来たら其れだけの男の子だよ。見たいね、どんな子か・・」
「そうね、コンビニに勤めているから見られるわね」
「そうか、ではお客で・・」「お母様・・」
「良いじゃないか、どんな子か見るだけでも・・」「モウ・・」
「フフッ、麗子も気に成るんだろう・・」
「だって明日香の行く先よ、当たり前よ。でも其れだけですからね」
「其れこそ当たり前。お前年増だ、其処まで思っていなし相手も思わない」
「そうだけど、明日香を可愛がってくれているし・・」
「ではお前、コンビニに行け・・,そうして確かめて来なさい・・」
「そうね、行ってみる。お母様何か欲しいもの在る・・」「ケ−キでも・・」
「判った・・、行くね・・」そうして五月八日に麗子はコンビニに行ったのだ。
 「お母様意外よ・・」「如何だった・・」
「涼しい顔付きで背が高い・・、そうね韓流の俳優誰だっけ・・、似ているの」
「ま〜そうか・・。では私も拝顔仕様かね・・」「お母様・・」
「良いじゃないか、見るだけだよ・・」
こうして親子は智樹を見てしまう。
 「中々の子だね・・」「お母様もそう思う・・」
「思うとも、性格は・・」「其処までは知らないし見ただけでは判らないわ」
「そうだね・・、でも男前だね・・」「・・・」
麗子は返事も忘れて智樹の面影を脳裏に浮かべていた。
 思えば男にはトラウマが残り,等々三十の半ばまで来てしまう。
無論学生時代に付き合った男の事は忘れては居ない、娘の実の父親だ。
でも其れからは異性には恵まれず、何度も相手を変えて付き合うが
如何しても踏み切れない・・。
そうしている内に三十六歳にまで成っている。
「もう少し私が若ければ・・、でも男はコリゴリね・・」
独り言を言いながら明日香を抱いて頬摺りしていた。
親戚が何度も見合いの相手を薦めるが其れにも気乗りがせずに・・、
相手はこの家の財産、其れに麗子は美しい女性、誰も不服など無い相手、
だが肝心の麗子にはそんな気が無い・・。
母も今では諦めて孫の麗華に期待していた。
そんな家庭に降って沸いた今回の明日香の手柄、母は心持明るくなる
麗子を見てこの子も不憫だなと今更ながら感じていた。
「如何だ、相手に直接会うか・・」「ま〜・・、なんて事・・駄目よ・・」
「会う理由が出来ているんだよ、お土産も明日香の礼も・・」
「馬鹿ね・・、浪人生よ」「だからなんだい・・、良い子かもしれないよ・・」
「良い子なら何よ・・」
「お前、勘違いするな、あの子がどんな子か、何処の大学を落ちたんだ・・、
普通の大学か・・」「違う、日本で最高の大学よ」
「へ〜・・、目指す程勉強が出来るんだね・・」「そうみたいだけど・・」
「では来年も・・」「知らない・・、アルバイトをしていたら無理よ・・」
「そうだね・・」親子で他人の子供の行く末を話していた。
「男の子か、興味は在るね、家は代々女ばかり、男の子はどんなだろうね」
母はそんな言葉を残して部屋を出て行く・・。
残った麗子は広い庭の春の花を診て呆然としている。
傍らで明日香が怪訝そうな顔で麗子を見上げていた。
 母、郁美は自分の部屋で考え事をしている。
無論此の侭では家の先行きを心配するが其れも麗華の婿次第、
でも婿が来る事も保証は無い,相手が独り息子なら出て行くかも・・、
そんな心配も最近は多くなり、気が休まらない・・。
 「どうなる事かね・・」
最後は溜息と其の言葉で終わる、エンドレスの我が家の問題だった。
郁美は朝見た子が気に成る。
如何見ても良い子、会話は挨拶程度だが、済んだ声に癒されてコンビニを
出た事を思い出している。
「あの子・・、どんな子かね・・」
母の郁美は今差し迫って考える事等無い身,他人の若者を考える程
余裕がある生活、其れも伸びきったゴム紐の様に味気無い生活に
現れた少年、明日香が取り持った間柄・・。
何もかもが運命の様な気がして成らなかった。
「一度話がしたいね・・、何とか成らないもんかね・・」
次第に其の方向に気が進んで郁美は考えていた。
「娘には任せて置けないね・・、此処は年寄りが按配が良いわ・・」
独りで勝手に解釈して頷いていた。
 郁美は今でこそ六十近くの年だが、若い頃名古屋では名が知れていた。
遊びも半端では無い、ホスト通いも相当重ねている.
其れも売れっ子ホストなどは全部食べている豪傑、呆れるほど遊んでいる。
夫は早く病で失い、其の反動が遊びに出て、相当浮名を流していたのだ。
既に今は五十七歳、そんな面影は微かに残るが年には勝てない・・。
だが身体つきは頗る良い状態、金をつぎ込んでいる。
今は男など目もくれずに体の持続に日々ついやし、エステ通いが
楽しみな毎日だった。
 一方、娘の麗子は母とは性格が違う、父親譲りと思われる。
美貌も最近では使われず勿体無いと思うほど外に出ない、
無論遊びもしない・・。
こんな性格が違う親子も珍しいと思うほど真反対だった。
 「ふ〜・・、麗華はどうしているんかな・・」
娘の麗華を思い優しい陽が射す縁側で明日香と座っていた。

              つづく・・・・。











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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−3 】

2009/09/17 01:47
 智樹は相変わらずな生活を余儀なくさせられている。
其れも自分の不甲斐ない性格でも在るが、
塾に通う姿は最近では見掛けられない。
既に心の向学心の矢は折れているようにも見える。
二年頑張って勉強するが其れも敢無く試験に落ちて、今は心が真っ白、
いや灰色に曇っていた。
相変わらずコンビニのアルバイトだけ続けているが、
其れも如何しようかと悩んでいる。
就職に心が傾いてはいるが、決断出来ない男だった。
優柔不断な性格が嫌に成る程出ている,しょうがないと自棄に成りそうな今
唯一癒されるのは猫の明日香、今も横で目を瞑り寄り添い寝ている。
「お前だけだな、俺の傍を離れない奴、こんな俺が良いのか・・」
返事が戻らない相手にそう話しかけていた。
「お前は良いな・・、大きな家で飼われてよ〜、俺は此れから如何しようか
と悩んでいるんだぞ・・」智樹は明日香の喉を撫でながら呟いている。
「もう帰れゃ・・、雨が振りそうだぞ・・」そう言って明日香を抱いて外に出る。
「ホラッ、振ってきたぞ・・」猫の明日香は其れでも窓際から離れ様としない。
「如何した、戻らないのか・・」
明日香は直に智樹の足元にもぐれ付き帰ろうとしない・・。
「駄目、雨が落ちるぞ、俺は寝るからな・・」
そう言い無理やり外に出して窓を閉める。
そうして季節外れのコタツの布団に入り込んで横に成った。
何時しか悶々としながらも眠りについて猫の事等忘れ、
外は明るいのに何時もの様に眠って行く・・。
 五月に入ると雨が多い、連休も今年は雨に祟られている、
にも拘らず行楽地や海外の情報がテレビに映る。
「良いな、俺はこの様だ・・」やっかみ半分で画面を恨めしそうに眺めている。
「え・・、そうだ明日香・・、最近見えないな・・」
今朝も待ってくれるとは思わない、雨がシトシトと振り,
明日香が嫌いな雨だから諦めていたが、そう言えば昨日と其の前は雨は
朝降っていなかったが明日香の訪問は無い・・。
(嫌われたかな・・、無理やり外に出したから・・)
智樹は何もすることが無い体を持余して明日香の事を思っていた。
(畜生だから仕方が無いか、俺が飼っている訳でも無いし、ま〜良いか・・)
半分自棄に成りながら寝転んだ。
 五月七日、晴れ。
智樹は何時もの様に朝七時半に部屋に戻ろうと歩いていた。
アパ−ト前で懐かしい泣き声を聞く。
「往々〜明日香・・、寂しかったぞ、何で来なかったんだ・・」
抱き上げて頬擦りをして部屋に入る。
「オヤッ、手紙か・・」首輪に例のポシェットが括り付けてある。
 『十日振りのお手紙ですね。家族で旅行していたものですから、明日香も
連れて・・、でも明日香は旅でも浮かれないのですよ・・。何時も窓の外を
眺めているんですのよ。帰りますと朝まで寝ずに窓の前で座り、
夜が明けるのを待っていましたの、私が寝ているのを起して外に出せと
頻りにせがみ、仕方なく外に出そうとしましたの、手紙は急いで書いたので
汚い字に成りましたが、貴方にもお土産が在りますのよ、良ければ寄って
下さらないかしら・・。明日香がご迷惑かけているお詫びも在りますし・・。
是非寄って下さいね・・』
 智樹は手紙を読んで明日香を抱いて寂しかったぞと叫んでいた。
嫌われたのでは無いと判ると無性に可愛く思いきつく抱く・・。
「そうか、旅行していたんだ・・、何処に行ったんだ・・」
相変わらず返事が戻らない相手に話しかけていた。
手紙にはお土産があると書いてあるが、其れは智樹は忘れる
、いや取りに行くほどでもないと・・、顔も知らない明日香の飼い主、
場所こそ近くだが行けない・・。
其れも人見知りが激しい智樹には到底出来ることでは無かった。
将来の為、其の欠点を補う為コンビニにアルバイトをして接客を少しでも
しようとしている身、おいそれと来ましたとは言えないのだ・・。
 其の日は昼近くまで明日香を相手に遊んでいる。
智樹が寝付くと明日香は何時もの通り部屋を出て自分の家にと消えて行く。
 五月八日夜十時半,コンビニで智樹はカウンタ−の中で働いていた。
「え・・嘘・・」
何気なく入り口を呆然として眺めていた智樹の目に飛び込んだ
物体に驚いている。
何時もはそんな気はしないが、この時間に来られるお客では無い事が
一番感じて・・、其れに智樹を固まらせる程美しい婦人、
二年勤めているがこんな心臓が暴れる程の女性は見ていないし・・、
またこんな時間は一番暇、夜中はケバケバした化粧の女性や得体の
知れない若者ばかり、コンビニは時間によりお客の質が変わる。
そんな中、有り得ない美しい婦人がコンビニに来られて智樹は
唖然としていたのだ。
無論相手は智樹など目もくれずに、ケ−キと雑誌を二冊買われ・・、
美しい指で財布からお札を出され支払いをされる。
「ァ・ァ・有難う御座います・・」
智樹の言葉にニッコリされ、婦人は出て行かれた。
(初めて見る人だな・・、それにしても美しく品が有るな・・、幾つだろう・・)
誰も居なくなった店内を見て大きく溜息をつく・・。
 だが朝方また驚く、今度は年配の女性が店に来られる。
其れも朝六時前、六十前後の婦人はパンと牛乳を買い求め
カウンタ−に来られる。
「あんた学生さんなの・・」「いいえ、浪人中ですから学生とは・・」
「そう・・、頑張りなさいよ・・」
其れだけの会話だったが、智樹は其の夫人の後姿を見えなくなるまで追う。
こんな時間には珍しい人、朝方は見掛けた人が多いがあんな婦人は
見た事が無い、昨日の夜、今朝方の夫人・・、智樹は変わった人に
怪訝そうに立ち竦んでいる。
「へ〜・・、珍しいわ・・」
交代の用意をしながら何時までも夕べの美しい婦人を思い浮かべていた。
 部屋に戻ると明日香はアパ−ト前で待ってくれている。
「明日香・・、お早う・・」何時もとは違う気持ちで抱いて部屋に入る。
「お前、今日は珍しいお客が来たんだぞ、俺が勤めて始めて見たぞ。
近くの人かな・・、初めてだから違うかな・・」
返事が戻らない相手に何時までも其の事を詳しく話している。
「俺は初めてドギマギしたぞ,俺のおふくろとは大違い、
朝のおばさんの気品、夕べの夫人の美しさ明日香に見せたかったわ・・、
な〜明日香・・お前はしらんだろう」
抱き上げて部屋を歩く、其れに喜んでいるのか、明日香は一声鳴いて
例の足をダランとした姿で身を任せていた。
 外は久し振りに皐月晴れ、其の太陽が上がる頃
智樹は明日香を抱いて目を瞑っていた。


つづく・・・・。
































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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−2 】

2009/09/16 02:02
 四月七日午前七時過ぎ、少々春には寒い朝だった。
智樹は薄着で肩を窄めて部屋に走り込む、「お〜さむっ・・」
身震いしながら未だ片付けていないコタツに潜り込む。
「ニイイ・・ヤアアオウ〜・・」窓を爪で掻きながら鳴く猫・・。
「往々〜お前か・・、待てよ・・」
窓を開けると足を拭くまで入らない賢い猫、
其れを褒めながら智樹は猫を抱いて脚を拭いていた。
「え・・何・・」
猫の首輪に可愛い小さなポシェットがぶら下がっている。
「へ〜・・、お前の飼い主、粋だな・・、待てよ、中に・・」
智樹は三日前手紙を首輪に括り付けている、
其の返事かと一瞬喜んで其の小さなポシェットの中を見た。
「在る、在るぞ・・」取り出して手紙を読んでいた。
 『驚きました、其れにご迷惑ではないでしょうか。最近朝の七時に成ると
ソワソワして窓を爪で掻きながら変な声で鳴くんですよ。
庭に出て用をするのかと始めは思っていましたの・・、
でも外に出ると暫く消えてお昼前に戻りますの・・。そうでしたか・・、
其方にお邪魔していたんですね、済みません・・。
お邪魔ならもう外には出さないで置こうと、でも手紙では癒されていると・・、
其れなら此の侭外に・・、でも遠くなんでしょうか・・、
相手が判らず申し訳無いわ。嫌なら遠慮なく言って下さい、お願いします。
猫の名前は明日香と申します、シャム猫で四歳,女の子ですのよ・・。
 追・・、フフッ、今時には珍しい手紙ですね、メ−ルの時代に・・。』
智樹は読み終えて溜息をつく・・。
「文面では女性だな・・、其れに若くは無い・・、丁寧な文、
そうか明日香か・・、良い名だな・・、女の子か・・、お前・・、いや明日香」
「ニヤ〜ン・・」「フフッ、色気が在るぞ其の声・・」
そう言って抱いて部屋を歩く。
明日香は足と手をダランとして為すがままにされる。
暫く遊んで何時も通りに寝転び明日香も智樹の腕の中で横に成っていた。
 四月九日朝、何時も通りの時間で戻ると明日香が早くも待ち構えている。
「お早う・・、今日は何時も通りの時間だぞ」
話しかけ足を拭いて一緒に部屋に入る。
「おや又ぶら下げてきたのか・・」
首輪に例のポシェットが括り付けられている。
智樹は中の手紙を読む。
 『ご返事が無いのですね、場所だけでも教えて下さらない、お願いします』
短い手紙、智樹は直に返事を認める。
 『済みません、返事を書かなくて・・、僕は清水二丁目の二階建ての
アパ−トの住人です。明日香に会えて最近は楽しい日々を満喫させて
貰っているんです、今後も此の侭会いたいと願っています』
其の日も明日香と遊んで寝る。
 四月十日、又しても明日香がポシェットを下げて来る。
 『何か面倒でしょうか、手紙の中身が半分位しか判りませんのよ・・。
清水二丁目も広いですよね、明日香の家は清水二丁目二十五番地、
其方は何番地でしょうか・・』
智樹は苦笑いして返事を書く。
 『全く、文が下手で済みません。こんな事だから大学受験も失敗なんです。
此処は清水二丁目三十七番地。二十五番地なら背中合わせの場所に成り、
丁度斜め横後ろでしょうか。ではあの大きな家の方ですか・・。
僕が通る道に在るんですが・・』
 四月十一日、明日香が又ポシェットをぶら下げて来る。
 『お近くね、フフッ、お部屋は如何ですか、使い勝手宜しいの・・。
貴方が言われている家が明日香の家みたいですね。大きいだけで古いの、
戦争で焼け残った屋敷、今では手に余るのよ。
手紙で大学受験と書いて在りますけど・・、お若いのね・・、驚いた』
智樹は返事を書く。
 『やはりそうでしたか、ここらでは一番大きな家ですから・・。
庭も大きいのが見えますね。明日香は其処で飛び回り遊んでいるんですか。
僕のアパ−トは壁が薄く、隣の様子が判るんです、其の分此方も先方に
判るんですが・・。贅沢は言えません・・、浪人の身ですから・・』
そう返事を書いた。
 四月十二日雨、明日香は来ていなかった、少し寂しい気がする。
 四月十三日朝、何時もより大きな甘声で鳴いて智樹を待っている明日香。
「おうおう〜、昨日は雨で来られなかったな・・、寂しかったぞ」
抱き上げて頬擦りして言う。
又ポシェットが付いている.
「お前、郵便配達だな・・」笑いながら智樹は叫んだ。
 『昨日の雨で明日香は機嫌が悪い,傍にも寄せ付けないのよ。
相当貴方にゾッコンみたい・・.惚れられたわね。
処で浪人生活は仕送りなの・・、ぶしつけで済みません・・、
気に成るもんですから・・』
 『いいえ、働いています。里が苦しいから仕送りなど言えないです・・。
でも二年落ちて気が滅入り、そんな時明日香に出会い癒されているんです。
今年は如何しようかと悩んでいるところ、此の侭ではまた・・。
そんな気持ちで居ます』そう書いて明日香の首にポシェットを括る。
 四月十四日、明日香の郵便屋が来る。
 『そうなの・・、でも朝、明日香が行く所を見ると朝帰りのお仕事なの・・、
警備員かな・・、違う・・』
 『警備員ではなくてコンビニです。夜十時から朝の七時まで・・、
でも其れで生活が大助かり、何せ食事の心配が無いですから・・。
残り弁当やパン等を持ち帰り食べられ、僕には本当に有り難い職場です』
 四月十五日、手紙を読む。
 『近くに在るコンビニなの・・,でもそれでは勉強が大変でしょうが・・。
生活も必要だけど一番は大学に受かる事ではないの、此の侭で大丈夫』
 『僕には生活も重要です。大学は頭が悪いから無理かも・・、
身の程知らずで最高学府を狙っているんですから・・。
其れも諦めようかと思案している所です・・』
智樹はそう書いて溜息をつく・・。
(俺の気持ちを逆撫でされた。この苦しい生活と身の上を・・、
あんたは良いわ、大きな家でのんびりと生活しているから・・。
俺は此れからもこんな生活が続く、住む世界が違うわ・・)
無性に腹ただしく成り、明日香を睨む。
明日香はそんな雰囲気を感じたのか直に庭に出て姿を消す。
智樹は大きな息をして寝転び天井を見詰ている。
(本当に此れから如何しよう・・。一度高山に戻るか・・)
先が見えない今、智樹の始めての難しい壁に突き当たり、
身動きを如何したら良いのかさえ判断出来ない状態だった。
外は何時の間にか雲が出て、遠くで雷が鳴り出して雨の知らせをしていた。


                   つづく・・・・。


















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奇愛小説二十九弾【 猫の特定郵便屋さん−初回 】

2009/09/14 01:30
「ああ〜又か・・、困った・・」手に電報を握り締め嘆く男・・。
島田智樹二十歳、電報は大学試験の結果を知らせる物・・。
二度目の不合格を知らされて気落ちしていた。
田舎の岐阜の高山を出て、名古屋の北区清水町のアパ−ト、
一階の部屋でへたり込んでいる。
このアパ−トは住んで一年、田舎で浪人をしていたが、
些か其処では住めない、同級生が居るし、家の家族にも気を使う。
其れで名古屋に出て塾に通いながらアルバイトをして生活をしている。
頭は良いが如何せ、田舎での話し、最高の大学に挑戦をするが
二度目の不合格を受け、流石に智樹も気が萎えていた。
「やはり駄目か・・、私立でも受けるか・・、其れも嫌だな・・」悩んでいる。
此処に来て二度目、もう年も二十歳を迎え、浪人生活に浸り汚れている。
「ああ〜・・、何でだ、此れほど勉強したのに・・」
コンビニのアルバイトと勉強に明け暮れ、既に心身供に限界を超え、
智樹はもう大学を諦めようとまで考えている。
「働くか・・、でも碌な仕事には在り付けないぞ・・」
優柔不断な心が彷徨わせる。
 平成十六年早春、悩める若者が此処に居た。
里は農業と酪農を兼業する、其処には四歳上の兄が家を引き継ぎ
頑張っている。
父親は早くから居ない、母が二人の男の子を育て、今は兄が嫁を貰い、
三人で住んでいる。
岐阜県高山市、町中では無い,山奥の部落に生まれている。
無論私学の大学では金が無い、其れも在るが、田舎では期待されて
出ている身、おいそれと受験を諦めるとは言えない環境だった。
「少し考えよう・・、未だ結論は出せないな・・」
意気消沈の身を六畳の部屋で倒れ込んで生気の無い顔で居る。
 「ニャ〜オウ〜・・」「え・・、何だ、猫か・・」
アパ−トはプレハブ使用の簡単な建物、其処に建蔽率で出来た
空き地が少々残っている。
一階だから智樹の部屋の所にも空き地が在り、其処に一坪半位の地に
前者が作られたのか、畑兼花壇が在った。
興味が無いので其の地を触ってはいないが花は夏も秋にも咲いている。
何の花か知らないが強に雑草の中で花開き、人知れず頑張り生きていた。
 其処に猫が来ている。
昼間は余そんなところには目が行かない、アルバイトを終え、
疲れた体を横にして只寝るだけ、食事もコンビニの廃棄する弁当を持ち帰り
食べている。
だから空き地などこうして見るのも久し振りの事、其処に猫が居たのだ。
「お前、何猫・・、変な色だな・・」
智樹は猫の種類など知らない、茶色で少々胴長、其れでも目は青色か、
光っている。
「お前何時も来ているのか・・、野良猫か・・」
猫は怪訝そうな顔で畑から智樹を眺めている。
「おや・・、可愛い首輪・・。野良猫では無さそうだな・・」
返事が戻る相手では無いが、智樹は独り言の様に喋っていた。
猫は蹲り、暫くして立ち上がり後ろ足で土を掻いて立ち上がる。
「なんだ〜用足しに来ているのか・・、酷い奴・・」
苦笑いして智樹は猫に言った。
猫は其れから姿を消す、暫く智樹は呆然として座っている。
端が見れば気力の無い病もちの様に見えるだろう。
だが智樹は体格はがっしりとした体、其れは高校時代培った剣道のお陰、
文武両方で賑やかな高校生活をして来た。
全国大会、国体の常連で剣道三段の腕前、其れを買われてコンビニの
深夜勤務に成って、可笑しな紙がコンビニに張り出されている。
 [今居る店員は凄腕の者、強盗に告ぐ、其れでも行動を起すなら
覚悟してしなさい。無論怪我は保障出来ない]
真夜中に訪れるお客が笑う程滑稽な紙がデカデカと張り出されていた.
其れゆえかこのコンビニには強盗に襲われた事が無かった。
智樹は午後十時から翌朝の七時迄勤務している。
無論一時間の休憩は在るが・・、結構仕事は苦痛では無かった。
 そんな生活も考える時が来たと感じて、智樹は虚ろな目で未だ小さな
庭を眺めて、いや目を遣っているだけの姿で動かない、動けなかった。
「ふ〜・・、如何しようか・・、これから・・」
一つ欠点は優柔不断さ、其れは小さい時から在る。
女性に対してもそう、其れで何時も真剣には成れず、
恋人と名が付く相手も居ない。
顔は今流行の醤油顔、イケメンに入る部類と思われる.
だが今だ童貞、物は中学時代から扱いている。
相当な物に仕上がり、高校生時代では剣道部の仲間からデカチン、
化け物と其れがバカデカと仇名され,女子が笑う程だ。
智樹は其れがトラウマでも在り,女性とそんな関係には自分から
避けていると言った方が良い・・。
そんな島田智樹だった。
 四月初旬、漸く春が来て、智樹は未だ進む道を定めてはいない、
塾も足が重く、最近は行っていなかった。
「ニャ〜ア〜ン・・」
「オイオイ、又来ているのか・・。お前便所は此処か・・、酷いぞ・・」
小さな畑に猫が居る。
其れも先月見た猫、智樹は眠い目を擦りながら春の陽が射す
庭に向って座る。
「それにしても何時も来ているのか・・。お前は何処の猫だ・・」
返事が無い相手に喋っている。
「おいで・・」手招きすると猫は畑から出て、智樹の前に来た。
「素直な猫だ。お前俺が怖くないのか・・」猫は智樹の前で佇んでいる。
「来るか・・、待て脚が汚い・・」智樹はチッシュで猫の脚を拭き、抱いた。
「重いな・・、相当良いご飯食べているな・・」
初めて猫を抱いて、智樹は少し感動する。
犬派で猫派では無いがこの猫、何処と無く親しみが沸く、
可笑しな猫だった。
「お前近くか・・」猫は変な人と言わんばかりに智樹を見詰る。
智樹は其の猫の頭を撫でながら話をしている。
可笑しな事だが、智樹は話を続けて何度も頭を撫でていた。
 暫くすると智樹は横に成り、居眠りをする、アルバイトから戻って
寝ていないから直に寝た。
猫も其の智樹の腕に包まれて瞳を閉じ、智樹と同じ様に寝て行く・・。
其処に春の日差しが降り注ぎ、和やかな姿に写っていた。
 其れから奇妙な関係が続き、晴れた日だけだが、猫は日参する。
そうして、智樹が寝ると傍で一時添い寝して、何時の間にか姿を消し
居なくなり、そんな関係が続いていた。
 五月初旬、猫が窓をカリカリと爪で音を立て催促する。
「往々〜、来ていたのか・・。シャワ〜していたから・・、済まん・・」
六畳の部屋と三畳の台所、其れにトイレと浴槽の無いシャワ−ル−ムの
アパ−ト,今では窓際にタオルが置いて在る。
それは猫の脚を拭く為、智樹も今では友達、顔を見せないと寂しい位に
成っていた。
「今日はお前にご褒美、ジャコだぞ・・.食べるか・・」
袋から一握りのジャコを取り出し其の手から粗目の舌で猫は食べている。
「お前、可愛いな・・、なんて種類の猫だ・・」
聞いても返事が無い事は判っているが喋る。
手を嘗め尽くし、猫は智樹の掌を何度も粗目の舌でなぞってくれる。
「快感・・、良いね、お前の舌は・・」
智樹は快感で何時までも舐めさせている。
「そうだ、飼い主に・・」
智樹はメモ帳を取り出して一枚破り、何かを書いている。
「よし、此れで良いぞ。お前の首輪に結んで置くからな、飼い主に見せろ」
そう言いながら首輪にメモを結んだ。
 内容は、[飼い主様へ。何時もこの猫に癒されています。
名前は何でしょうか、教えて下さい。其れと今日ジャコを食べさせましたが
大丈夫でしょうか・・]こう書いて結ぶ。
「フフッ、お前怒られるかもな・・、外に出して貰えなくなると俺が寂しいぞ、
飼い主によく頼んで置くんだぞ・・」
智樹はそう猫に言っていた。

                         つづく・・・・。






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小説投稿再開致します!!。上山惣一

2009/09/14 01:29
 一ヶ月半のお休みを頂いて夏休みを満喫させて貰いました。

中に如何した・・、投稿は終りですかとメ−ルが届く有り難さ、嬉しいです。
以前みたいに毎日とは投稿出来ませんが、
なるべく続ける努力をしてまいります。

此れからもお暇が在れば検索をして下さい。
今回は少し短い小説ですが、有触れた中での生活で起こる事を題材に
致しております。
 
 如何か此れまでと同じ愛顧を願い、
投稿を始めますので宜しくお願いいたします。

               上山惣一・・・・記
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痛快時代(市井)≪ 闇を弄ぶ奴−終節 ≫

2009/08/15 01:40
 可愛い娘が兆次の膝で居眠りをしている。
兆次は其の子を寝かし、自分も横に成り、腕枕で添い寝する格好で居た。
ドブ酒が利いてほろ酔いで何時しか兆次も目を瞑り、
可愛いマコちゃんと向かい合わせで寝ている。
「ほんに親子みたいだぎや、長い間そんな姿させて貰えなかったから・・」
其の二人の姿を婆様が見て言われる。
「そうだぎゃ・・、ほんにのう・・」爺様も相槌をうたれて眺めて居られる。
冬の夕暮れは早い、外は暗くなって来た。
「只今、お母さん御免ね・・。マコは・・」「シ〜ッ,見ろ,満足げな顔を・・」
「アラッ、誰ね・・添い寝しているのは・・」「お客だがね・・」
「珍しいわね、誰・・」「知らないよ・・」「ええ〜、何でよ。知らない・・の・・」
家に入って来た女はマコちゃんのお母さんのようだ。
兆次は土間の方向は暗くて見えないが、母親だとは会話で判る。
其の女が上がり、囲炉裏傍に来た・・。
「ウ・・ウウン・・、ア・ア・アアア〜・・あんた・・は・・」
女はへたり込んで驚愕の眼差しで兆次を見ている。
腰が抜ける様な姿、変な座り方だった。
兆次は其の女の驚き様に慌てて身を半身上げるが、兆次に見覚えが無い、
若しかして夜這いの相手・・、其れは無い、こんな所でした覚えも無いし、
相手に顔を見られる事は注意している。
「あんた、何で此処に・・、たわけ〜探していたがよ・・。もう〜酷い・・」
余の大きな声にマコちゃんも起きて来た.
「母ちゃん・・、如何したがや・・、何で怒ってるん・・」
「ア・アア〜マコ・・、御免・・。怒っていない、驚いているがや・・。
あんた有難うね、死ぬほど感謝しているのよ・・」「何・・、何方ですか・・」
「ま〜・・、覚えていないとは言わせないわよ・・」
其の言葉に家の人は固まる。
「覚えが無いですが・・」「たわけよ・・、銀玉四個、其れに二両二分・・。
忘れる筈が無い,有難い人だがや・・」「ァ・アア〜あの時の・・ひ・・と・・」
「そうよ、判った・・」「いえ、余にも姿が違うので・・、ほんとうにですか・・」
「もう、疑い深いわね。でも良かった会えて・・、本当に・・、
神様に毎日お願いしていたがや・・」「春・・、ではあの時の人か・・」
「そうよ・・、お母さん、この人のお陰で・・」
それからの言葉が出なくて、泣きじゃくられる。
其れを見て娘が傍に寄り心配そうに居る。
「そうか・・、あの人か・・」爺様が言われる。
「ああ〜・・、そうだ小間物売りの人と聞いていたがや、ではその人が・・、
偶然でも有難いわね」姉様が言われる。
 兆次は変わり果てた姿であの時の女とは思えなかったのだ・・。
綺麗に着こなされた着物姿、顔も薄い化粧が栄え、
見違えるのも仕方が無い変わり様だった。
「有難うね・・、夫も安心して冥土に行った・・。本当に感謝している」
もう一度そう言われる。
「でも其の姿は・・、見間違えますよ・・」「駄目・・」
「いいえ、綺麗です・・」兆次は本当にそう思っていた。
あの時は髪も顔も手入れされず、百姓女其のもの・・、今は小柄な体に
着物姿顔は綺麗な顔・・。
何処を見てもあの時の女とは思えなかったのだ・・。
「主人は何時亡くなられた・・。家は閉まっているが・・」
「見た・・、そうよ、あの家は労咳で汚されている・・。
娘も当時既に此処に預けていたがよ・・」
「そうでしたか・・、ではマコちゃんは娘さん・・」「そう・・」
漸く家の人も事情が飲み込め、直に飯だと騒がしくなる。
 それから春と言う女性が今までの経緯を話してくれた。
「夫が亡くなり途方にくれていたんだがや、お金はあんたに貰っているから
暫くは大丈夫だけど、此れからの暮らしが・・。そんな時一人の美しい人が
家に来られたんだがゃ。その人が働くなら働口が在るが如何かと言われ、
てっきり廓かと覚悟した。その人に仕事の事を聞いて腰を抜かしたがや。
とんでもない所、あの小牧の速見屋敷、行きたいがそんな所に働ける
身やしつけ等備えておらん・・、丁重に断ったんだ。でもあの美しい女性が、
心配要らぬ、奥様は事情をご存知だと言われ、またまた驚いたんだがや。
二度来られて今度は着物一式持参され、化粧や髪も結って貰った。
着物も三種類、帯や足袋、草履、全て・・、涙が出た・・。
其れで通う事に成ったんだ・・。朝出て其の日は泊まり、あくる夕方戻る。
下働きをさせて頂いている・・」
 今度は兆次が驚愕した。
事も在ろうかあの小牧の家に働きに・・、聞くと如何も霞の様だった。
(小牧の奥様・・、粋なはからいを為さる・・)兆次は心では感謝していた。
「そうか・・、良かったな・・」
「でも何で速見家に行けたか判らないの・・。でも有難かった、皆親切だし
、色々教えて貰える、百姓が忙しい時は休ませて頂けると・・」
「そうか・・、良かったな・・」兆次は変わった女を眩しそうに見ていた.
(女は変わる・・、あの女が此れか・・)
美しく可愛い女、其れがあのあばら家の奥さんだった。
 「さ〜、男の正体が判ったがや、娘の命の恩人だ、ありがたやのう・・」
爺様が手を合わせて言われる。
マコちゃんは兆次が悪い人では無いと判ると依然より酷く傍に居て、
手を握って離さない・・。
兆次は苦笑いしてマコちゃんの相手をしていた。
 粗末な夕食も、皆は和やかに食べ、賑やか、其れもこの家では
初めてだと爺様と婆様が喜ばれる。
そうしてマコちゃんが兆次の膝で居眠りを始め、其処で今夜は仏間で
寝る事になる。
納屋の二階は拙いと思われたのか、マコちゃんを挟んで春さんも寝られる。
マコちゃんは兆次に縋りつき、小さな紅葉みたいな手を兆次の胸に這わせ、
抱きついて寝ている。
「ま〜・・、この子・・」春さんが呆れて苦笑いされる。
「珠に来て下さる・・。マコの為に・・,いや私の為・・」
「そうだな・・、可愛い子が出来たみたいだから・・、来ようかな・・」
「嬉しい・・、お願い・・」小さなか細い声で春は言った。
「神様に感謝しなくては・・、こんな日が来るなんて・・、信じられない・・」
そう言われる。
兆次は其れには返事出来なかった。
自分がどれほど悪い男か・・、其れに比べ此処は真っ当な人生を送る人達、
余にも違い過ぎる環境だった。
 兆次は可愛い手を感じて目を瞑る。
(こんな生活が・・)
初めて味わう癒された一時、噛締めながらマコちゃんを抱締める。
 だがこの子が将来兆次の人生で大きな役目をするとは今は知らない。
其れは此処に居る全ての家族も知らないし判らなかった。
兆次自信もそんなことは想像すらしていない、
確かにこのマコちゃんが兆次の十三年後に欠かせない女性に成っている。
其れは天のみ知る事だった。
兆次は暗い中で大きく息を吸い、何故か幸せな心地で居た・・。


                        おわり・・・・。


























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痛快時代(市井)≪ 闇を弄ぶ奴−拾六 ≫

2009/08/15 01:39
 春、三月半ば、兆次は相変わらず、小さな荷車を曳き、小間物を売り歩く。
今回の天狗党騒動も前島様の大手柄で終り、
益々前島様は名を挙げられている。
そしてあの山崎屋の後妻と胡蝶、中村の廓を仕切る事に為ったと最近聞く、
兆次はあの時以来、顔を見せていなかった。
其処は全て貴子様以下、舞殿、妙殿、清殿が表で動かれ、
何もかもが思う様に進んでいた。
(さすがだな・・、やはり凄い人だ・・)
話を芳から聞いて感心するばかり・・、兆次の出番はもう無かった・・。
 「ああ〜・・、良い天気だ・・」
兆次はあの去年暮の冬訪れた村、大口村に入り込んでいる。
「如何しているんかな・・、夫は・・」心配で一番にあの家に行きたかった。
 「エ・エ・・・、ア・アアア・・」
家は傾き、雨戸が閉まり、戸口も確りと板が張られ住んでいる様子は無い。
「如何したんだ・・、夫が亡くなったんだろうか・・」
兆次は唖然として其のあばら家の前で佇んでいる。
庭には草が新芽を覗かせ,侘しさが込上げて来た。
「そうか、居ないのか・・」
諦めて兆次は商いの為木曾川の堤防に上り、次の村にと向って行く・・。
「ふ〜気持ちが良い・・、爽快・・、少し休むか・・」
川からの風に打たれながら兆次は煙管を取り出して煙草を吸う・・。
長閑で、川には雪解け水が満々と流れ、堤防には早くもつくしんぼうが
顔を出している。
「春が来るんだ・・」兆次は最近は大人しい生活をさせられている。
夜中徘徊は余していない、いや殆どあの事件依頼、出ていなかった。
其の分、月に三度、芳が来てくれる・・。それには満足と有難さが在るが、
どうもあの豆を盗む快感には変え難い・・。
そんな思いで寝転んで流れる雲を見ている。
 「ウウ・・ヒヤ〜・・ア〜・・」嬌声が聞こえた。
「何・・、何だ・・」
堤防の斜面で寝転んでいた兆次の上の方から子供の嬌声が聞こえ、
兆次は寝た体を起こし、堤防の上の方を見ると急に子供が滑り降り,
兆次に向って来ていた。
「ウ・ウ・ウワ〜ア〜・・・」
諸に其の子を抱留める格好で兆次も其の子を抱いたまま下に滑り落ち、
三間位滑って止まる。
「大丈夫か・・、怪我無いか・・」女の子を抱いて聞く。
「もう〜、お兄ちゃん邪魔するだぎゃ、いかんがや・・」「ええ〜、邪魔・・」
「そうだぎゃ、マコは滑っていたんよ、途中で留める・・。ほうでしょう・・」
「成る程、では上から滑って・・、そうか・・、では邪魔をした訳だ・・」
可愛い四歳から五歳位の女の子、其れが又酷い、顔は汚れ、
手足は勿論、泥に塗れている。
「フフッ,でも気持ちがどえりゃ〜良かったがや・・、お兄ちゃんに
ぶっかってち〜とえかった・・」「そうか・・、名前は・・」
「マコよ・・、五歳に為るぎゃ・・」「へ〜・・、そうか・・」
「お兄ちゃんかおじさんどっちだぎゃ・・」「お兄ちゃんにして・・」
「良いよ、そうしたげる・・」横に座り人懐っこい姿で兆次は可愛いと思う。
「そうだ、待って・・」兆次は堤防の上の荷車から紙袋を取り出して戻る。
「ホラッ、口を開けて・・」「何・・」
女の子は口を開いて放り込まれた甘さに顔が緩む・・。
「飴か・・、初めてだ・・。塊は舐めた事がにゃ〜もん・・.有難う・・」
女の子は残りの紙袋を確りと握り、可愛い汚れた顔が満面笑顔に変わる。
一時の安らぎを兆次はこの子で受けていた。
可愛い脚には破れかけの藁草履、其れもこの子の動きではそう日にちは
持たないだろう、活発な子に見える。
「家は何処・・」「近くだよ・・」そう答える。
 「マコ〜・・、何処ね・・。あの子には困ったもんだぎゃ・・、疲れる・・」
「叔母ちゃん・・、此処よ〜・・」「ま〜、マコ・・」堤防を滑る様に降りられる。
「済みません・・。迷惑かけませんだぎゃ・・」「いいえ、可愛いから話を・・」
「ソウヨ、ホラッ飴・・、甘いよ・・」「ま〜・・、済みません・・」
「良いんです、商売で子供に配る物ですから・・」
「商売・・、ああ〜堤防の荷車・・」「そうです・・」
「ほうかね・・、マコ良かったね・・」「ウン・・」
「お茶でもどうかね・・。それくらいは在る・・」
そう言われて娘が手を引いて堤防の反対側の部落にと向う。
 六軒くらいが固まり立っている.立派とは言えないが、あの労咳の夫が
居た家よりかは増しな方に見えた。
「どうぞ・・、爺様お客様だぎゃ・・」「お〜、珍しいがや・・、婆さんお茶だ・・」
暗い板間に囲炉裏が在り、其れを囲んで老人二人が居られた。
「ジイジ、バアバ口開いて・・」其処に女の子が飴を老人の口に放り込む。
「ま〜何・・、飴だぎゃ・・、甘いのう・・」バアバが喜ばれる。
「お兄ちゃんに貰ったんだ・・」「そうか、礼を言ったか・・」
「ウン・・、沢山言ったがよ・・」笑いながら爺様の膝に女の子は座る。
 「商売は何・・」爺様が聞かれ、話しが始まる。
「そうか、女御には嬉しい事、だが此処では誰も買わん・・、買えんがや・・」
最後はそう吐き捨てる様に言われる。
「・・・」兆次は何も返事が出来ない・・。
「あの子も不憫な子、こうして母親が居ない昼間・・。甘えたいだろうに・・」
婆様がお茶を入れながら言われる。
兆次は聞きたい気も在ったが其処は我慢していた。
「そうだ・・、マコちゃん、下駄在るかい・・」
「ウン、この間大勢の人が着てくれた時新しいのを買って貰ったのだぎゃ」
「何処・・」「納屋の二階に在る」「見せてくれる・・」「良いよ、待っててね・・」
女の子は小走りで母屋を出る。
「ホラッ、此れだがや・・」
「そうか、よし、お兄ちゃんが新しい綺麗な花緒を付けて上げようね・・」
兆次は荷車から柳行李を降ろし、中から華やかな鼻緒を取り出して
下駄に付ける
。「ま〜綺麗・・、お花が在るがや・・」「そうか気に入ってくれる・・」
「ウン、大好きよ」女の子は横で珍しそうに鼻緒を付ける兆次を見ていた。
「まま〜、綺麗だ事、幾らかね・・」バアバが聞かれる。
「良いんです、マコちゃんに遊んでくれたご褒美です」
「良いのかい・・,すまんがや・・」そう言いながらバアバも横に座られる。
「婆様には櫛を・・、爺様には何も無いですが、今度来た時は煙管と
入れ物を持って来ます・・」
「そんな事しないでも・・、何時でも歓迎するよ。マコが喜ぶからな・・」
そう言われる。
「あんた忙しいのか・・」「余、此処では商いが出来そうに無いですから・・」
「そうか、お礼にドブでものまんかがや・・」「良いですね・・」
「婆さん、鮎の干物を囲炉裏にな・・」「はいはい、相手が出来て良いね」
そう言われてくらい台所の土間に行かれる。
「へ〜・・、今度は兄さんの膝か・・、ジイジにはこんのか・・」
「何時も座っているだぎゃ・・」そう娘が言うと爺様は笑われている。
鮎の干物が美味しく、ドブが進んで行く二人だった.
兆次は家族が無い、こんな所で歓待されると心が和み、何時の間にか
爺様と話が弾んでいた。
「オヤオヤ,相当居心地が良いんだな・・、遊び疲れて寝ているよ・・」
兆次の膝の上でマコちゃんは居眠りを仕出す。
「こんな顔見た事が無いがや・・、余程兄さんの膝が馴染むのかね・・」
婆様が言われる。
 「アラッ,始まったのね」「おう〜、今日は一人では無いから昼間から・・」
「呆れたお父さん・・」其処に堤防で出会った女の人が家に戻られる。
「如何だった・・」「名主様が快諾されたがや・・、アソコは取り壊す事で・・、
後は此方の思う様にしても良いと・・」
「そうか・・、難儀だが此の侭では如何・・」爺様はそう言われて顔が曇る。
「奥様にも贈り物が・・」兆次は柳行李から襟布と帯を出す。
「要らん、金が無いから・・」「いいえ、贈り物ですから・・」
「商売物だろがや・・、駄目・・」
「良いんですよ、そう高い品物では無いですし・・、どうぞ・・」
兆次に言われて其の二つを受け取り眺めている
。「わしにも櫛をもろうたがや・・」「そう・・、悪いわね・・」
そう言いながら何時までも品物を眺めておられた
。「おまはん、これからだと夜中に為る、良ければ泊まらんか・・。
俺の相手をして貰いたいが・・」「其れは・・」
「良いわよ、あんたさえ良ければ・・」「ご主人は・・」
「ああ〜ろくでなしの婿か・・、あいつは大工仕事で浪速に出ていがや、
稼ぎもろくに入れず、博打を覚えてしょうがない奴だ・・。今度は尾張で
大きな廓町が出来ると聞いて、戻ってくるが其れも直に中村に行く・・。
家の事情も考えない奴だぎゃ・・」吐き捨てる様に言われた。
 こうして娘と出合った家で兆次は酒を飲んでいた・・。

                 つづく・・・・。







































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