異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・29》

 (((uдu*)ゥンゥン・・、翔太は気が付いた。
既に太陽は真上みたい、幾ら晩秋でも車内が熱く感じたのか目が覚める。
 此処に到着して時計を見ると六時間は寝ている勘定に為る。
「うん・・」寝ボケ眼でドアのガラスに張り紙を見た。
【お疲れの様ですので起こせない、起きられたら宿に来てくださいね、里美】
メモを見た、(うふっ、気を効かせてくれたんだ・・)
外に出て背伸びする、秋晴れの様子、本当に熟睡できたか定かでは無いが、
体は頗る調子は良さそうだった。
 「今日は・・」「は~い」あの心地良い返事が戻る。
「御免なさいね、起こそうかと思ったけど爆睡状態・・」
「あはっ。まさにそうでした、お風呂頂けませんか」「え、どうぞお食事は」
「其の後頂けますか」「お客様ですよね」
「いいえ、一月の居候、其処はお客扱いは無用です」「え、意味が」
「此処に逗留したい、一日二万円で一月分先払いします。しょっちゅう
出かけますが其れも混みでお願いします」「ええ、では滞在を」
「是非そう決めて来ましたし、周りを見てみたいし、先の相談も受ける」
「え、貴方様」「其処はおいおいとお願いできますか」「でも閉めようと」
「其れまででも良いです、食事は普通で同じ食事をお願いできますよね」
「貴方・・」「是非、そう決めて面倒でしょうがお願いします」
「まず、我儘、コ-ヒ-が飲みたいですが、お風呂を先に頂いた後お願い
できますか」「それは、でも」「上がりますね、お風呂は何処」
「露天風呂は其処から出られるけど、大風呂は階段を下ると突き当たりです」
「判りましたでは・・」大風呂を最初にと向かう。
 「上がれたぞ、此れからは成り行きでと・・」
大風呂に貸し切りで入るようなもの、滞在のお客は居ないみたいだし、
此処は今其れ処では無さそうだ。
「く~~良いな本当に湯が良いわ・・」
味わいながら肌を擦り、外の紅葉を満喫、下に流れる川の音が心地良い、
本当に癒される湯、翔太はのんびりと、外の景色を眺め色々な思いを巡らせ、
樟葉の小百合さんは怒られているだろうなと、顔に湯を当てブルブル。
 長湯に為る、翔太には珍しいが、本当に長湯そのものだった。
 持参して来たバックから下着を出し、衣服も替える。
「いい湯ですね」「・・」無言でコ-ヒ-を出される。
「上手いな~」「貴方・・」「はい・・」
「本気で逗留なさいますの」「その積りですが邪魔でしょうか・・」
「邪魔、そうじゃ無いけどいこの状態でお構いが出来かねますけど」
「構いません」「貴方」「じゃこうしませんか、貴方が出掛けられる時は
食事はインスタントにします」「ええ・・」
「それで気楽に、僕もそうします」「でも其れでは・・」
「構わない無理やりお願いしている身、そうしましょう」「・・」
呆れてものが言えない里美。
「え、娘さんは・・」「今落合の家です、連絡しますか」
「其処は良い、アソコには暫く此処に居る事は内緒に・・」
「それは出来ません、アソコに既に相当のご迷惑をおかけしているんです」
「え、じゃ何か変った事」其処から此処と落合関わりをを聞いた。
 「え、じゃじゃ、菜摘さんあんた達と・・」
「そうなの、強引よ、でも泣くほど嬉しい、此処はどうなるか其処だけが心配」
「じゃ此処の事は未だ・・」「菜摘さんが貴方の意向を聞いてからと仰って」
「そうですか、じゃ変化なしですね」「大ありですのよ、もうとんでもない程
大事にして頂いて、娘は泣いて有難いと、無論私もですけど」
「じゃ益々良いじゃないですか」「・・」変な顔をされる。
「食事、簡単なものですけど」「お願いします」相手は厨房に向かわれる。
 揚げ物と焼き魚、卵と色々、本当に簡単なものでは済まされないと思われた
のか、申し訳ないと良い筒美味しく食べる。
「あのう僕少し出掛けて来ますけど、大きな本屋など何処に行けば有りますか」
「本屋ですの、そうね大きいかは知らないけど国道311号線沿いに看板が
見えていたけど有るのかしら・・」「行ってみます」
「え、今から」「ハイ気を使わないで下さいね、此れ渡しておきます」
相手の手に無造作に六十万円が入った封筒を押し付けて、直ぐに宿を出た。
「ふ~何とか入り込めそうだな、ゆっくりと考えるかな・・」
車を走らせながら、衣服も買わないとと思い、本屋に最初に向かう。
 車は国道311号線に出る、其処から落合に向けて走る、
すると本当にでかい看板が見えた、一キロ先と懸れていた。
其の本屋に入り、農業関係の本と、果樹栽培や、薬味、香辛料などの本を数冊
抱えて買い求める。
おまけにノ-ト、ボ‐ルペン、メモ用紙、パソコン用の電池も買う。
外に出ると今度は何と似合わない店にと向かう、スイ-ツを買うと車に乗る。
携帯電話で菜摘に電話すると家に居た、直ぐに呼出し指定の喫茶店にと向かう。
「あんた~来てたんね」「おう、御免呼び出して・・」
そこから今迄の話をお互い言い合う。
「ま~じゃ本丸に入り込んだわけね、流石鬼じゃ」
「あはっ、其処は別だが、なんか考えないとな、それには現場が一番、
でもアソコ辞めるのは本当なのか」「其の気みたいだけど揺れている」
「そうか、菜摘は如何思う」「貴方こそ如何したいのよ」「うん・・」
 そこから漠然とだけど翔太の思いを大事な菜摘に話をする。
「え、ええ~本気なん」「ああ、会社も何とか抜け出せる、其処は既に
決めて来た」「え、なんと・・」
「それでな、アソコ何とか生かせることが出来れば僕は暫く滞在したい」
「あら、内は・・」「時々向かうけど邪魔か」
「馬鹿ね、判っているくせに」「でもアソコではまだ僕はお客部類」
「何とか其処から抜け出せばいいじゃん、時間は有る」
「あはっ、そう言うか」「そうよ、もう決めているくせに」「判る」
「おお分かり、既に冴香はそう言っている、だからあそこの親子は大事に
しているんよ」「有難う、流石菜摘さん」「もう大事にしててよ」
「しているが」「ううん、其処じゃない、此れからの事」
「お願いしますよ」「ええ、もう反対じゃないね」お互い大笑いする。
菜摘に話せば既に冴香にもわかる、あの子は見透かしが凄いからなんでも
翔太が思う事は阿吽の呼吸、だから菜摘にだけ話をしていたのだ。
 夕方、谷に戻る、既に里美も覚悟を決めたのか待っててくれた。
「今ね、冴香さんから電話が来たの」「ほう・・」
「それでね、義母さんから話を聞いて大賛成といんさる」「・・」
「ね~、此処どうなるん、私達はすでに匙投げたのよ」
「みたいだね、でもその匙僕が拾うかも」
「あんた無茶や、此処で何が出来るん、宿、其れも廃れた湯治場よ」
「其処が良い、僕が出る場所が有るんだ」「呆れる」
「出るなら出ても良いけど、僕は残るぞ」「え~何でよ、辞めて下さい」
「止めないよ、会社も身を引くんだ、此処で何かする」
「だから何すんのよ」「湯治場も活用かな、まだ決めてはいないけど、
此れからは参加してくれなくても良いけど、相談は乗って下さいね」
「何を相談なの、何も出来んがね」「其処は良いです、此処の事情などは
聞かないと判らないし、暫く此処に居て僕の相談相手に」
「呆れた、どうしようもない人ね、住んでいる私が逃げ出すくらいよ、
何が此処で出来るんよ、無理は嫌」「ですよね」「あんたね」
もう憤懣遣る方無い顔つきで睨まれる 里美にすればとんでもない事、
此処は良い機会だと逃げる事に娘と話し合って来た。
其れが突然男が来て、そうして落合に連れて行かれ、其処で驚くような女性
を紹介され、又も娘を其処に居らせる事に為ると、もう里美一人で歯何も
出来ない、逃げた後如何するかも決まっていない状態に今度は男が来て
居座られる。
自分たち親子で何とか出て頑張ろうと決めた矢先にこの有様、
どうしても出たい気が先は知る里美と此処で居て何かしたい男との考えの
ギャップは埋まりそうになかった。
夕方食事前、翔太は買い込んだ本を小川のせせらぎが聞こえる場所で本と
睨めっこしていた。
 「お食ですよ」「ハイ、行きます」「・・」
「おう~今日は煮魚と刺身、此れは・・」「岩魚・・」
「ああ、此処で見た魚か・・」
ほかにもいろいろな料理を見て、流石だと感心をさせられる。
「ねね、此れ一緒に食べてくれません、酒かビ‐ルどちらです」
「どちらでも構いませんけど私は遠慮します」
「ね、そう言わず二人きりですから一緒に、話もしましょうよ」
「もう、貴方変・・」「ですけど一緒に・・」「呆れる」
そう言いながらビ‐ルとコップ二つ持って来られた。
「乾杯・・」「・・」
何に乾杯なのと言いたかったが里美は我慢する。
「く~おいしいが、なんと此れが岩魚か」「・・」
「ねね、此れ釣れるの・・」「腕が良ければ釣れるわよ、でも魚も相手
見ているよ」「うへ~じゃ僕は水の下から見られているんだ」
「そうよ、こいつ素人だなと思えば簡単にえさだけ拝借」
「く~溜まらんぞ、そうなるんですか」「貴方、もう飲んでください」
「はいはい・・」呆れ顔で酌される。
「良いな。此処・・」「早く諦めて下さいね、私たちも人生が有るんです」
「・・」「貴方・・」「え、そうですよね」「・・」
話が続かない二人だった。




















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・28》

 既に廊下で転ぶ二人、十五分は小百合にとって有り得ない出来事、
愛撫をされる体は制御できない程暴れている。
其れほど歓喜の中で小百合は身悶え狂い、おぞましい雄たけびと泣き叫びが
交差する中、何で何でと吠えマルクだけだった。
漸く抱かれるんだと思った時、わが身が何と相手の手に呼応しだす。
抑えるどころか、今までの小百合じゃない、あの有馬温泉で愛撫された身が
今度は本番、思う相手が廊下で倒され、今も湧き出る悦楽に身が持たない程
驚愕、既に愛撫なのに何度も気絶の繰り返しまた四~まただ~と叫び
報告していた。
 それが口に出せぬその時が来た。
「小百合さん、総て頂くからね・・」その、囁きは有頂天の中での事、
返事はおろか返しなど出来ない、其れほど境地に到達している我が身の喜びは、
何に例えても勝る。
「う・う・うううううう~~~ん」
強烈な物が股座に挿入されると、今度は享楽に浸る愛撫とは違い、
まともに肉体の中で刺激をまき散らされる。
其れほど入れられただけで体は廊下の床からせり上がる、
上に翔太を乗せたまま震える。
既に声など出せない、息さえままならない状態の中で、小百合は腰を上げた
まま宙で翔太を上に乗せ震えるだけ、其れが瞬間か持続化は判らないが、
腰が落ちた瞬間、棒の軋みで肉は驚きそのまま痙攣の世界にと小百合の肉は
邁進していった。
 其れから、気が戻ると上で心配そうな顔をのぞかせる翔太、
その顔を手で引き寄せ強烈なキスを小百合はする。
気絶から戻された後の小百合は豹変、以前から悪くは思えない男、だが、
有るかなと最初は待つ自分が居たが、其れが無い日々を重ねて行くと、
自然と其処は気に為らなかった。
 だが、この男が会社を引くと聞いたら、此れからはこの男と家で住めない
のかと、いの一番感じていた矢先、この有様だ。
何度迎え撃とうと腰を向かわせるが一撃瞬絶、見事に極楽や地獄の喘ぎに
向かわされ、又も気絶、とんでもない棒を威力をまともに受け続ける小百合、
生まれてこの方有り得ない程肉と気を踊らされている。
「あんた、あんた凄いから~」
その先が言えない、その時はもう気が朦朧の最中、前より凄い喜びを知ろう
感じたい、其れが有るから声が続いて出ない、小百合は時間がどれくらい
経過しているのかさえ、判らず、廊下には夥しい小百合から出て来た喜悦の
小水が光廊下を蔓延して行く。
 最高な時は天国も地獄も味わうんだと知る、そんな小百合は何度目かの
アクメの時う、強烈な泣き叫びでおお落ちる~と叫んで痙攣を起こすと、
ドスンバタンと音を醸し出し体が跳ねる。既に其の時は気は失っていた。
二、三分は動かない体、真底やられた様は小百合の生涯の記念か、
未だ余韻が残る我が身を手でなでながら汗と善がり汁が混ざる肌を撫でて
漸く周りを見渡す。
「え、居ないの・・」腰を上げて起きると、既に翔太は其処には居なかった。
「え、あんた~・・」家の廊下をよろけながら歩く、既に気配は無い、
急いでガレ-ジに向おうとするが素っ裸、ガウンを羽織り裸足で飛び出すが、
既に車は其処に無い、慌てて翔太の部屋に向うが、其処にも居なかった。
「何で・・、何でよ~」縁側にへたり込んで呆けた顔を魅せる。
 其の頃は既に翔太は車の中、阪神高速に上がり車は疾走、逃げたのだ。
何もかも惜しいが其処で居座ると身動きできないと思える。
最高な肉体と心根、生涯忘れないだろう相手、其れを求めた後は、
翔太は引き下がるべきと考えていたのだ、大阪で生活した証拠を其れに
託し押したのだ。
 色んな思いの最中車はそんな男を気にもせず走る、中国道に入る頃は
真夜中過ぎ、空いているが全く人生其の物、漆黒の中を突き破り進む車は
翔太のこれから先暗示しているかの様に思えた。
 落合のインタ-を降りるが菜摘の家には車は向かわずに反対の道を下る。
十五分後、あの谷に到着、朝が来る前、もうここは晩秋、
湯煙が昇る様子を見ると、玄関に向かわずに、横の広場の駐車場に車を止め、
椅子を倒して目を瞑る。
流石に小百合さんを精魂込めて抱いた後数時間しか経過していない、
疲れた体を癒そうと温泉に入りたい、いいや此処が気に為っているのだ。
相手は居るのか居ないのか知らないが、とりあえず来た。
朝日が霧に包まれて昇る頃、車内では高鼾、翔太は睡魔に侵されて眠る。

                 つづく・・・・。





異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・26》

 翔太は考える所があり、一度大阪にと戻ろうとする。
此処では既に菜摘さんと光江さんがあの谷の親子の事を考えてくれそうと、
冴香には其処は知られていた。
 十一月に入り、しばらくぶりに会社に顔を出す。常にメ-ルは来ているから
様子は見える。
恵ちゃんに報告を聞く間、会社を立ち上げた仲間が連なり部屋に来る。
それらと色々な話を済ませた後、恵を連れて昼食に外に出た。
「御免な、姿現さずに・・」「ううん、気が付いていたんだ」「え・・」
「だって叔母さまから色々聞いている」「だな」「でも本当に会社開けるん」
「考えている、総て恵ちゃんが居るからそうなろうとしたんだ」
「じゃ其れって恵みが邪魔な訳」「違うよ、真反対、其れでな悩みながら
小百合さんを連れて旅」「旅なの、有馬で逃げられたと聞いているけど」
「其処なんだな、成り行きでそうなっちゃった」
「馬鹿ね、叔母ちゃん怒っている」「判る」「何処が判るのよ、酷過ぎない」
「だな」「もう、知らないからね」「其処を何とかな、恵ちゃん」
「会社如何するの・・」「其処は今夜話そう」「良いけど辞めるのは嫌よ」
「其処もな」なんとか話して会社に戻るが、其処は其処、立ち上げた仲間には
本当の心内だけは話して置こうと決めていた。
 「おいおい、そんな話は聞いていないぞ、無理無理、お前が居ないと成り
立たんが」「内山、其処を頼んでいるが、わしらだけではもう限度だぞ」
「でもよ、業績は上がっているぞ」「其処だよ」「何が其処なんだ何処よ」
「マテ佐藤、俺も色々考えているんだ、先月な、大阪を出る前にある人に
会って居たんだ」「誰・・」「もうまてや、後渡辺は」
「出かけているが直ぐに戻る」
「じゃ、最初会社立ち上げた連中が揃うと僕の考えを話す」
「三時で良いか」そう決まり皆が部屋を出る。
 此処まで来るには色々と考えていた、しかも苦労して立ち上げたゲ-ム会社、
皆が学生時代からの繋がり、其れを今翔太は止めようと腹つもりはしている。
其れを恵が察して昼間話し合う、今度は同じ仲間にも話さないといけなくなる。
 午後三時役員会を開催、翔太が、最初に会社を開けていた事をる詫びる。
続けて話す翔太を皆が驚きの顔で聞き入る。
「おいおい、冗談だろう」真っ先に言うのが渡辺均、続いて立ち上がる男は
清水健一だった。
「待ってくれんか、此れは将来の事を考えての事だ、ゲ-ムも売り上げがでかく
なった、だがこれから先は如何、あれこれ経営の事を考えると先は決して明るく
ないぞ、日々進む進歩は測り知れない事に為りつつある、これほど急に爆発する
とは考えもいない、このままの流れではどこかに飲み込まれて消滅、
そんな事も有り得るぞ,ならいっその事会社を安泰の橋に移動してはどうかと
考えているんだ」「おいおい、身売りかよ」
「其処は少し違う、身売りと似てるが、ビル経営と考えてくれないか,一棟の中
で入り仕事をする具合に考えてくれ、其処は自分たちの領域は確保できるぞ、
つまり大手の傘下の元で会社を伸ばせばいい事、外に関しては心配がなくなる、
大手の看板の元で今まで以上に延ばせるぞ無論メリットもデメリット有る、
其処を一つ一つ考えて乗り越えよう」「聞くが、其処に入ると一番は何や」
「それはその会社独自のコイン券、夥しい程売れている、其れに入られるんだ、
尚も今の会社の株式はそのまま引き継ぐか測りどうかを相談したい」
そんな話から会議は進み始めるが、中には苦労したのにと嘆かれるが、
会議が進むとそんな声も聞かれなくなる。
「では今まで難儀した部分は消えるんだな」
「そうなるし、やがて一年先にはその会社が大幅な増資に出る、その時今我々が
持っている株と同等に増資分の中で配慮される」「嘘、真か」
「そう、契約書には其処も書かれるそうだ」「なんとあらけ無いぞ」
「・・」皆が其処で頷いてくれる。
「聞くがその会議に我々も参加できないか」
「無論役員だし出て貰う、但し僕は出ないぞ」「え、何で」
「既にこれが僕の限界と思えるからは自分たちが行く末に何とかなる程度の
保証と蓄えをして欲しい、ゲ-ムの世界は未だ今からだ、伸びる業種には
間違いないが、其処で参加する人も大幅に増える、設備投資も半端じゃ無い、
今が切り返しどころと睨んでいる」そうも言った。
 二時間半の会議は終わり、皆の目が変化する。
「今夜行くよ」「うん、待って居る」
恵ちゃんにそう伝えて翔太は久し振りの大阪の街に消えた。
 午後十一時過ぎに、樟葉の家にと戻る、一ヶ月余りの帰宅に為る。
「あらら、冷たい男が現れたわね」「小百合さん、其処は謝ります」
本当に謝りたかった、旅に連れて出て最初の有馬で放り出し逃げた翔太、
恨みつらみは有ろうが此処は謝るしかないと決めていた。
 だが意外と相手は御冠じゃ無い、冷ややかだけど笑われていた。
 そのすぐ後に恵ちゃんが来て、其処の話は打ち切り、
会社の今後の話を家でする。
「ま~じゃ、其の大手は十億で買い取る訳」
「それもな株はそのままだぞ、今までの陣容に金を出すんだ」
「ま~じゃみんなも潤うじゃないね」
「正式には言って無いが分けることが出来るぞ」
「あらら、其れじゃ皆反対は無いわ、既に世が世だし仕方ないかと」
「そうか」「でもなんで途中で・・」そこから恵だけには話を始めた。
「ま~じゃ今問題の過疎地、そうか其処で何かしたいんだ・・、
良いわ其れなら賛成よ」すぐさま承諾を得た。
流石恵ちゃんだと、会社は恵ちゃんからこの家の小百合さんを紹介さ
れ出来上がった会社、何もかも承諾を得ないと駄目な相手だった。
「済んだのお話」「ええ、大方ね、翔太さん、会社辞めるって」
「・・、え、今なんて辞めるって何」
「だから引き下がるってこれから遣りたい事を探すって」
「ま~呆れた、会社悪いの」「ううん、順調よ、此れから翔太さんが大物を
釣り上げてその傘下に入れそうなの」
「意味不明よ、はっきりと話を聞かせてくれない、小百合には権利が有るのよ」
「その権利でかく化けるよ」「化けるの」其処から恵が話を始めた。
「く~恐ろしい事、じゃじゃその会社の傘下に、下請け」
「違う、子会社の方が良いのかな其処も少し違うけど」其処からも話。
聞かれる小百合さん、投資金額が大化けしそうと驚かれる。
午前二時に漸く話が終わる、翔太は直ベット別途に倒れ込んだ。
 翌日も会社には顔を出すがすぐに出て行く、何から何まで直ぐにとは
行かないがおおよその身に振り方は出来そうな位置に到着。
身が軽い足取りで枚方の樟葉にと夕方戻る。
 「うん・・、居ないの」夕方だが既に外は暗い、
部屋に上がるが誰も居ない、おかしいと廊下を歩いて居ると水の音がする。
居るんだと安堵する反面、何か胸が騒ぐ、知らずに浴室の方に足が向いた。
其処にはあの小百合さんがと思うと、足を止めるわけには行かない、
憧れて来た日々を思うともう普通の翔太じゃ無かった。

                    つづく・・・・。














異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・27》

自分でも可笑しな姿、其れは今までに無い、何でと思うがそんなこと考える
暇など無かった。
其処にはあの有馬温泉の佐和子さんと電話で話した所為かも知れない。

【あんたね、小百合さんてとんでもない女性よ、あの気高さは鎧なのよ、
私は直ぐに一緒に風呂に入った時感じた。此れじゃ男が狂うわ、此れが事実
だったの、勿論鎧を脱がすには大変だったんだ、でも同じ女性でも抱いて
みたいあめく姿を見たいと思ったの、家族風呂では其処まではできないし、
良い様に誘い自分の家にと移動させたの、其処で一気に寝ている時に
とんでもない時間をかけて何とか同じ舞台にと上がって頂いたんだ、
其れからはもう口に出せないけど、あんた実行するなら覚悟して懸りなさい、
半端じゃ無いからね、でも勇気あるのかな、戦果報告期待しているよ】
そう告げられていたのだ。
 機会を待って居たのかもしれないが、自分だけでは到底こんな無茶な行動
は出来たか自信は無いが、今は無職に向おうとする身、しかも今の会社には
大恩有る女性、だがだがそんな思いも今では搔い潜り、獣の洞穴にと向った。
風呂場には音一つしないが、其処に居られるのは確か、脱衣場で急ぎ衣服を
脱ぐと・・、翔太の異変の姿まま浴室の戸をガラッと開く。
「・・、え・え・え~・・うぎゃ~・・」
一瞬総てが停止、其れから現実に戻された小百合、とんでもない物、
いいや人が浴室に来て立ち竦んでいるのだ。
しかもしかも素っ裸、有り得ない、物を目に飛び込ませてから小百合は湯の中
に居る事も忘れ、ズズリ-ズリと腰を滑らせ頭が半分湯の中に埋没する。
湯を思いっきり飲み込んだと後気が戻り、有ろう事か驚愕して立ち上がった。
其処を見られ、直ぐに相手の男が動くのは見えたが・・、其の後は、
気が付いたら抱き抱えられているのだ。
顔が仰け反り、濡れた長い髪が重いと知る。
だが今は直ぐにそんな思いはかき消され、抱く男があの翔太、しかもそれは
有馬温泉で聞かされている姿そのものだったのだ。

 ≪嫌な男でもあれを経験すると変われるよ、とんでもない代物なんだから、
佐和子は連れの女性とこの家族風呂での出来事を聞かされたのよ、同じ人間、
一度は経験がしたいあんな鳴き声も出してみたいと思うじゃない、こんな仕事
していると色んなお客様が来られる中、とんでもないと思った、そう其処なん
よね、女じゃないなら良いけど、今盛り、そうしてやがて花も窄んで枯れて
行くわ、じゃまた会えるのと自分に問うが、二度と会えない人かもと、其れで
機会を得て口説いた、相手の女性も学生時代の友達よ、一度くらい彼氏を拝借
しても見つかれば謝れば良いと決めると、もう動きが止められなかった。
強引に誘い、本当にこれが自分かと疑う姿に為っていた。でも結果抱かれた、
其れも前代未聞、ハチャメチャ、とんでもない喜悦が湧いて出るの、相手の男
の動きに知らずに迎える体、不思議だった、自分からせがんだ所為かもしれ
ないけど、最高極みの喜びを味わった、時間は後で知るけどその時は滅茶苦茶
になりたいだけ、佐和子は二度とないだろう経験を得た瞬間だったのよ、
其れが何と今度は貴方を連れて来てくれたけど、今は本人じゃない相手方の
女性、あの人がどんな女性を連れて来たのか興味が在ったのよ、だからこんな
状態に為れたと思える。最高よ貴方は女性、しかも鎧の中身は極美、極味、
自信もって待てば良いじゃない、あの人逃がさないと思うけど・・≫

そう耳傍で言われている。
 だが現実ははいそうですかとは言えない立場、抵抗をしようと今決まる、
儚い抵抗でも良い、立場があると自分に言い聞かせている最中、湯の中で二人
は立って抱かれ抱合う姿、のけぞるから胸は無防備、其処に相手の手は小百合
の腰をきつく締めて抱かれた侭、相手いいや翔太の顔が産んの豊満な胸にと唇
を這わせて降りて行く、男の唾液を跡を残し降りた。
「う~、馬鹿~駄目絶対だめ~~」飛び出た叫びは何の役にも立たないけど、
出さずにはおれ無い立場、抵抗は続いて行く、其処も小百合は本気で居た。
だが男は無言、浴室に来てから一度も声を出して居ないのだ。
「ええ~・・」知らずに浴室で立ったまま器用に横の壁にと
小百合の背中に冷たい感触で当たった。
其処から又も異変、今度は何と片足を上げさせられ小百合の右足の膝裏に
器用に翔太の腕が入り込んで壁を支えに固められた。
もう其処から無茶苦茶、いやいやと叫んで体を動かすが範囲が狭い、
とんでもない事に為って行く。
 五分は確かに短いが長く感じる、その間抵抗を続けるが相手にはいくらも
衝撃が伝わらない様子、愛撫が益々増長、小百合を支える左足が震えて止め
られない、恐怖と我が身の重さに耐えかねる脚、しかも今は既に男、
いいや翔太の顔が何と自分の股座付近を彷徨い動き捲る。
 疲れて来た、其れも半端な疲れようじゃない、有り得ないと思込んで来た、
最初の数日は襲われるかもと変な期待は確かにあった、其れも可愛い姪の為
ならと覚悟は出来ていたが、そんな素振りが見えないまま今に来てしまう。
其れが何と会社を引き下がると聞いた最中、この行為が相手にとって最後の
欲望を発揮できるチャンスと思い込まれているのかと、其処までは何とか今
の嫌な姿の中で考えることは出来るが、その気もなんか薄れて来出す。
あの有馬温泉でも三日間は夢の中、相手の佐和子さんの凄さに驚きながら
迷い込んだ妖艶な乱れ姿、其れが自分だから困る。
知らなかったのだ、本当にこれが自分かと何度考えてたろうか、其れが証拠
としてその昼も夜も佐和子さんに抱かれている、泣き叫ぶ喜悦の渦に溺れ行く
我が身、知らない経験も無い、想像を遥かに超えた喜びは信じられなかった。
そんな事が続く三日目、忘れもしない事を佐和子さんから聞かされている。

 ≪良いわ、これならあの男に合う、とんでもない喜びが貰えるよ。女同士
じゃ行きつく先は知れているの、あの人まってれば良いじゃない、無ければ
其れでも良い、人生だからね、却って無いほうが良いかもしれないよ。あの
行為をまともに受けると人間が変っちゃう≫

あの時の言葉を思い出した瞬間、なんと小百合の手の指に力が入る。
意思とは反対、でも確かに指の力が翔太の肩に押さえつけ指が動いたのだ。
其れは翔太にとって最高な喜びと受けた。
そうなるともうこんな行為じゃ申し訳ないと、翔太は足を降ろさせ、
抱きあげると湯船から出た。
そしてなんと浴室から出た瞬間、小百合の体がフワリとユックリ落ちて行く。
固い廊下の上に転がされ、此処が関所か主戦場か、あおむけに寝かされる
見事な小百合の肉体は、湯玉と汗珠が入り混じる中、翔太は最高な愛撫を
しようと決めていた、もう逃げる事は出来ない許されない、お互いが、
其処で漸く本番に向けての作業が済んだと思えた。

               つづく・・・・。











異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・25》

 冴香と光江さんの電話でのやり取りで冴香の家で落ち合う事に決まる。
「そのほうが良いかも、此処では決断が鈍りそうだしね、お兄ちゃん」
「其れも有り得るね」当事者の気持ちなど確かめずにそう決められそうだった。
「女将さん戸締りしましょうか」「え、ではお宅にですか」
「冴香の家です、気を遣わずに少しここを離れたほうが良いと思えるし」
「・・」返事はされなかったが、そうしたが良そうな姿だった。
「じゃ、早くい戻ろうか」翔太は、この先の事を考えると菜摘が要る家の方が
良いと思えた。
 一時間後、三人は車で谷を出る。
里美は昼過ぎからの事を思い出すが、如何してこうなって行くのか考えた。
総て事件は警察任せだが、生活に関してと行く先は自分たち親子の問題、
此処に住めるならそうしたいが、今じゃそれが我儘にさえ思える。
 車は直ぐに谷の境の峠を越えた、流行く景色は何時でも思い出せる記憶に
刻んで育っている。
これから先は如何なる事は親の里美すら考えつかない、流がそうなのか
はたまた人生の節目なのか、其処はどう考えても我が身の先は娘と生きる
しかないと最近決めている。
そんな気持ちを運ぶ車は遂に峠を越えてしまう。
「あのうおうちはどちらに・・」「落合の手前にあります、遠慮は無いし、
娘さんも其処に来るそうですよ」冴香が後ろの座席で隣の里美にそう言う。
峠を越えてから戻りは早い、なんと二十五分で戻れる距離だった。
「義母ちゃん」「おう、戻りんさったか、光江さんは一時間後だそうだ」
「何で・・」「いろいろ手続きや聞きたい事が残っているそうだ」
「じゃ夕食は」「光江さん達が戻りんさってからと手配は済んでいるがね」
「有難う、さ、上がろう」挨拶を其処で里美と菜摘は交わす。
互いに相手を観察するが思いは別、菜摘と里美は立ち位置がまるで違う。
「・・」「如何しんさった」「大変ご立派な家で、驚いて」
「これは先祖の遺産、山が高値で売れるやら借りてくれるやらですのよ」
「え、じゃ高速道」「そうなの、とんでもない事が三十年前から起きて、
おまけに松江道までも」「なんと・・」
聞いてあきれる里美、これほどの屋敷尚見た事が無いと息を呑んでしまう。
大広間も和風だが、宿とは雲泥の差、何もかもが想像を遥かに超えて居る事に
唖然とする。
 深い秋の夜のとばりは早い、午後七時その暗闇の中車が戻る。
「先輩~」「往々、里美、よう来ちゃんさったな」「お母さん」
「うん、ご苦労さんだったね」親子が並んで頷き合う。
「翔太、あんた疲れんさっつろう」
「おばさん、ご苦労様、まさか警察とは驚きました」
「詳しい事はアソコが一番じゃろうが」「言えますね」
「話は後じゃ、菜摘御腹がのう」「すぐに用意できますよ、ご苦労様です」
「其処はええけ、里美お前たちは風呂が先だぞ、冴香着替え有ろうが」
「はいはい仕切りのお局様」「阿呆・・」そこで皆が笑われる。
一人だけ違う面持ちの男、翔太が其処に居た、
(なんとこの親有で子の娘か、大変だぞ此れは・・)
何が大変なのかは知らないが、驚きの姿は既に冴香も義母の菜摘も感じ取った。
 親子でいやいやながら背中を押されて浴室に向かわれる。
「光江さん」「待ちんさいや、警察での話しだろうが」「其処ですよ」
其処から光江の話が始まる。既に夕食は持ち込まれている、
菜摘も居て四人で話を聞いたり話したりする。
「え~じゃじゃ、お前の里か、なんとそういえばあいつの女の里は田所のマス、
マス何とか」「あ、其処は増渕じゃろう」「お~そうだぞ其処、え翔太お前」
そこから冴香が話を引き継ぐ。
 「なんとま~奇遇じゃがね、お前の里か」「郷でも広いけ~」
「言えるが、でもな其の女性は里に一晩泊り込んだそうじゃが、中身は里は
知らされていなかったそうだ」「そうだろうね、其れで・・」
光江の話は続いて行く。
「え・では持ち逃げした金額,三百二十万円になるん」
「そう聞いた永い間苦労してため込んだ金額じゃ、相手にとって三千三億に
等しいぞ」「言えるわ、金額云々じゃない、其処は汗水垂らしつみ重ねて
来て居られた金よ」「言えるがね、悔しいだろうな」
「男は渡板前だそうだ、前科も二つ、似たような内容だと」
「じゃ渡り歩いて、其処で値踏みかね、酷いね」
「里美も人手が無いし、其れに台所を任せられるからついついそこの方向」
「判るわ」そんな話を聞いた、翔太は益々親子が気に為り出した。
 暫くすると親子が風呂から上がられる。
その姿を座ったまま仰ぎ見る三人、特に翔太は驚愕するほどの妖艶な親子、
浴衣が栄える容姿に光江も菜摘も息を呑みこむ。
「ささ、お腹が空いたろう、腹が減っては戦が出来んぞ、座って食べよう」
此処でも仕切りは光江さんだった。
 喧騒の中、出前を取っている、しかも寿司桶二つ、でかい中に見事な握り
寿司が並んでいる、おまけに刺身、豪華な夕食に親子はたじろいた。
「遠慮は無いぞ、わしも呼ばれるけ~、里美ワインか」「え、先輩」
「構や~せんけ~、此処は良いんだ」ワインを注ぎ流れで娘にも注いだ。
其れを合図の夕食会、光江さんが気を回され親子は何度も頭を下げつつ
食事が進んで行く。
白ワインが美味しいのか、親子の胸周りがほんのりと赤みが懸る、
其れをいい事に光江が益々ワインを薦めだす。
 一時間半後、座は賑やかに為り出す、其処は総て光江さんの動きでそうなる。
冴香も菜摘も其処は承知、波に乗る義理の親子は翔太の為にとその方向に向かう
姿、既に翔太の思いは冴香には手に取る様に読める、だがそんな事とは知らぬ
親子、歓待に何度も頭を下げていた。
 午後九時、漸く夕食は終える。
「ふ~これから飲み会じゃね」「女子会かね、翔太さんが可愛そう」
「良いんだ、翔太は御陰で妖艶な女性軍を盗み見して居るよ、な~翔太」
「はい、思わぬ事で、独りを除いてですがね」
「え、独り、こら~お前は~正直すぎだろうがね、こいつ」
光江さんが大袈裟に怒られて翔太の頭を人叩き、受ける翔太もこれまた大げさに
逃げ回る。
よろつく足取りで追いかける姿に冴香と菜摘がお腹抱えて転げまわり泣き笑い、
其れに少し乗らされる親子も少し笑顔だった。
 だが広い廊下を走り逃げる翔太を追いかけた光江、部屋には戻っては来ない、
其れを見て菜摘が気を利かせる。
「これからの事はじっくり考えてね、私も叔母も相談に乗る」「え・・」
「そうよ、此れは災害、命が残った、此れからの授業料よ、頑張ろう」
「冴香さん」「良いの、此処はそんな家なの」「そんな家ですの」
「ええ、此れでもここ等じゃ有名、破廉恥だけど面倒見が良いと、自分で言う
のが恥ずかしいけど、義母さん良い人よ」「有難うね、いい子ね」
「え、では義理なんですか・・」「年を考えてよ、七つしか違わない」
「あ、そう言えば、なんとそうでしたか」
 今まで何も話さない女性が要る、其れは美樹さん、ここに来て挨拶を
されてから一言も声を聴いていなかった。
其れほどショックが大きいんだと察した。
 その間、光江と翔太は奥の部屋で話をしている。
「お前・・」「うん、何とか考えるね」「どう考えるんだ」
「叔母ちゃんの思いと一緒じゃが」「え、では、こいつ」
「いた、もう何とかしようと考えているんだぞ」
「判った、急ぐな味わえや、あいつらはわしが捕まえておるけ~」
「おばちゃん・・」「ああ~光江と呼んでくれんか」
「光江、そなたにすべて任せるぞ」「畏まりました」
其れで其処での話を終えると居間に戻った。
「先輩、感謝です」「如何した」「相談に乗ると申され親子で感激しています」
「甘いぞ、其れだから騙されるんだ、世の中ただでは何事も無い、良いかね、
世話と背負う責任は同居しているが、只より怖いものは無いと世間では言う、
其れとな男女も同じだ、何事も金で済ませるなら世話はないが、潜ませている
魂胆こそ難儀な代物じゃぞ、良い経験したろうが・・」「・・」
「良いか、此処は光江が責任を持つが他所ではそうは行かんぞ、世間は辛い、
其処を味付けをするのが人間の繋がり、何かする、して貰う、させる、総て
恩義と何かしらの金銭が生まれる、其れだからこそ円滑に世の中が回るんだ、
国でもそうじゃろう税金を集めて総ての人に公平に生活をよくするのが務め、
わしらは既に其れの恩恵を受ける年になりそうだがね、此処で言いたいのは
何事も後ろ裏側が有ると思うんだ、ボランテヤ以外は皆同じと思うんだぞ」
「はい肝に銘じて」「良い子じゃ、流石気に為る後輩じゃね」「先輩」
「任せや、後はおいおいと相談しようかね」「・・」
「何じゃ、不服そうだが、親子で決めた事は最悪そうすればいい、だが未だ
ほかに策があるやもしれんがね」「先輩」
「良いね、此処でじっくりと考える方が何よりも得策じゃ出て行くも良いし、
此処で踏ん張るも良い、他に何か在れば尚良いがね」「・・」
「今回は先走りしんさるなや、娘も良いね」
「はい、叔母様、警察から幾度も考えて、何でこうも親切にして頂くかと」
「其処か、其れは可愛い後輩の為じゃ、この件は金は絡んではいないぞ、
其れになあんたももう少し顔をあげて生きんさいや、済んだことは事故、
そう思うしかあるまい、相手が上手だってことで良いじゃないか、あんたは
悪くないが、何でそうなり得たかは反省じゃぞ、夜の務めは如何だった、
日毎の暮らしでの夫は如何だった、何で逃げたのかとか、色々有ろうが、
だがな、考えるのは少しの間だけだ、其処を抜け出せんなら次の行動は慎み
んさいや、責任は総て相手と自分に有ると思いなさい、此れからはそうなら
ない道を歩もうかね」「おば様」
「良いんだ、可愛いから気に為るしね、おまけに可愛い後輩の娘じゃろうが、
わしがしてやりたくても出来ん事が唯一有るんじゃ、其れは金銭関係、
其処はこの家の主が面倒を見させる」「え、先輩」
「良いから、この家は総てあの男に従う羽目に為って居る、確かは其処だけ」
「・・」怪訝そうな顔つきの親子、家の人を見ると笑われていた。
 「お母さん」「まてや、わしも理解が済んでおらん、先輩には聞いてみたい
部分じゃね」「良いとも、夜なべで聞かそう」「お願いします」

                    つづく・・・・。




















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・24》

翔太と冴香は谷の唯一の宿に向かう。
「今日は・・」翔太が玄関口で声を出す。
暫くすると女性が現れる。
「あのう・・」「宿を求められてこられましたか・・」「はい」
「あいにく今日は休業にしているんです、本当に御免なさい」
「いえ、宿泊ではないです、落合の光江さんから聞いてきました」
「落合・・、え・ああ~先輩」「先輩ですか」
「はい、バレ-の大先輩ですが、じゃ何かで来られましたの」
「そうなりますが」「失礼をしました、では上がって下さいね」
なんとか其処までは行けた。
ロビ-と言っても広くはないが、湯治客用は良いかもと思える雰囲気がある。
女性は奥に行かれる中、「お兄ちゃん」「うん、何とか会えたな」
「・・」二人は縁側から見える景色に絆されていた。
「休みですから、何もなくて、コ-ヒ-を今出しますからね」
「お構いなく、座って頂けませんか」
翔太が言うが、女性は一人なのか奥に向かわれた。
「お兄ちゃん、焦らないで」「判ってる」遣取りの後コ-ヒ-が運ばれる。
頂きますと二人はコ-ヒ-を飲む。
「あのう何か御話でも」「はい、勝手に押しかけてきました」「それで」
なんかやつれた顔つきだけど素は綺麗な顔立ちと思える。
「実は光江さんから昨日話を聞いて、横にいる女性は光江さんの姪なんです」
「そうでしたか、光江さんは学校の先輩です、卒業されてからもちょくちょく
指導を受けて居ました」「そうですかお年が離れているし如何かなと」
「七つ下ですの」そう言われる。
「話は単刀直入にしませんか」「はい、何でしょう」
「実はこの宿についてですが、此れから如何なさいますか、誠にぶしつけで
申し訳ないが、気に為って来ているんです」
「それは有難うございます、中身は先輩からですの」「はい」
「じゃ、隠す必要は無いようね、もう疲れました、その一言が総てですの」
「・、そうですか」「あのう、冴香と申します、宿は継続されるんですよね」
「・・」「其処を最初にお聞きしたいんだけど」
「・・、其処はどうなるか今は確かな事は言えないの」
「では続けるか辞めるかですよね」「どちらかに為りそうですけど」「
そうですか・・」そこまで冴香が話を進める。
コ-ヒ-を持って縁側の椅子に腰を下ろす翔太、、ロ-ビ-では冴香とこの宿
の主が何か話を続けている中、翔太は縁側から眺められる景色に魅入る。
 暫くすると冴香が翔太を呼ぶ。
「何・・」「あのね、娘さん、今警察だって」「うん」
「其処で何か動きが有ったと」「何・・」
「それが如何も相手の里」「倉敷だろう」「それが生まれは違うのよ」
「何処・・」島根県だって」「え、隣だな、でそこの何処」「邑南町」
「・・、何邑南町、其処の何処」「其処までは知らないけど、女将さん」
「田所だそうよ」「た、田所って其処の何処」
「ま~それ以上は未だ聞いていない、其処に立寄ったと聞いたと知らせが」
そう言われる。
翔太が驚くのは仕方がない、日本広いと言えどまさかまさか、翔太の里近くで
生まれた相手だと耳にする。
「実は僕も邑南生まれなんです、高校までは其処に、田所とは車でニ十分程度
離れているけど、里の叔母がその地域から来ています」「ま~そうですの」
里美は驚きの顔をする。
「其処は娘が戻り詳しく聞きましょう」そう言われる。
暫く心を絆されるようにと翔太だけが縁側から庭に出て少し下がった場所に
流れる川を眺めている。(そうか、俺の里から来たんだ)
持ち逃げした相手の女性の事を聞かされると、翔太は遣る瀬無い気持ちが湧く。
暫くすると冴香の声で部屋に戻る。
 「色々話して頂いた」「うん」「それね、もう娘さんと此処を出ようと」
「決められていたんだ」「そうみたい」会話の中相手の女将は俯かれている。
「良い里だけど、人が住んでいない分、自然に戻る速さが違いますね」
「そうなんです、此処は五年前から娘と二人きり、色々有った里でも今は
この様ですのよ」「でも此処で踏ん張れたじゃないですか」
その言葉は虚しく翔太に戻る、其れほどやつれた顔が中身を証明する。
「中身を聞いても良いですか」「・・」「貴方は娘さんと同意見でしょうか」
「意見」「はい出る事についてです」「其処は、娘と話すと仕方ないかなと」
「そうなりますよね、ご自身は本音は如何です」
「其処を聞かれても所詮流れは」「変わりませんか」小さく頷かれる。
「大変ぶしつけですが、大事な事です、、貯え総て持ち逃げされたんですよね」
「・・、其処は少し違いますけど、預金と現金はそうなりますけど、多少の
定期預金は残っています」「そうですか、じゃ生活は少しは出来るんですよね」
「知れているからでも生活はそうなります」聞いて翔太は正直な人と認めた。
「娘さんお帰りは何時頃に為ります」「夕方までにはと思いますけど」
「待たせて頂いて良いですか」「如何して其処まで」
「光江さんに頼まれているし、僕自身気に為るんです」「他人でしょう」
「そうなりますけど、本当なんです」「冴香もそうよ」
そう聞いた相手の顔が曇り、今でも泣きそうな顔をされる。
しべりたくない部分を掘り下げ過ぎたと今後悔をする。
「御免なさいね、本当にずけずけと聞いて」「・・」
「僕は聞いた以上貴方たちの行く末を来る前以上に気に為ってきました」
「でも其処は他人ですし、私たち親子は自分に降りかかった事は何とか」
「ですよね、この先は娘さんを待ってていいですよね」「・・」
返事は無いが小さく頷かれる。
「冴香、光江さんに連絡しんさい、気に為られているぞ」
「そうね、電話する」今度は冴香が庭に出て電話をした。
 暫くすると、冴香が顔を青ざめ飛び込んで来る。
「お・お兄ちゃん大変」「なんだ如何した」
「叔母ちゃんが警察に駆け込んでいる」「ええ~何で、あこの件でか」
「そう、叔母ちゃん先走りしんさるから」「で、先は早く・・」
「うん、向こうで娘さんと会えたと」「ええ~真か」
光江さんの行動も翔太が及びつかない程先を飛ばれていると感心する。
「それでね、此れから如何したら良いかと」「え、何で」
「だって、此処にていくと、其れともお前たちが戻るかと」「意味が」
「其処よ、このまま親子じゃ決断がと」
「・・、成程な其れもそうだ、良いぞこっちは戻れるし待てるが」
「聞いてみるね」また庭に出た。
「あのう、先輩が警察にですか」
「そうみたい、向こうで娘さんと会われているそうですよ」
そう聞いたら里美は床に顔を叩きつけるように落とし泣き叫ぶ、
此れこそ心の慟哭、背中を撫でながら翔太はなすすべはなかった。

                 つづく・・・・。





















異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・23》

 紅葉には少し早いかなと思いつつ冴香と車で向かう。
「お兄ちゃん、冴香ねこの件良いかもと思うんよ」「・・」
「だって何をするか知らないけど最近のお兄ちゃん何か悩んでいるみたいだ」
「それでね、何かするにしても舞台が必要じゃない、其処が何とか適う場所
なら良いと思えるけどね」「冴香、お前はどう考えている」
「私か、お兄ちゃん次第かな・・」「俺・・」
「だって冴香一人じゃ何もでけん、お兄ちゃんの後ろから眺める方が大好き」
「でね、あそこ調べたら昔は平家の落ち武者、と言っても侍達じゃないって」
「本当か」「そうみたいよ」「なんとそうか」
返事は其れだけ、だが色々思いを巡らせるが果たしてあそこで宿が持続できる
のかと少し不安、同じ事を引延ばせるなら翔太は気が乗ってこないと思えた。
じゃ何をあそこでするのかと自問自答、だが答えは現れていない、其れほど
暗中模索、知らない土地にと車だけは国道133号線を南下して行く。
無論冴香は翔太が何をするか決めていない事は見える、だが話を聞いてから
何か其処で生まれるかもと其処だけは期待を膨らませて助手席で座っていた。
「あそこの道右よ」冴香が言うままその道にとハンドルを切る。
「へ~三級国道だけど舗装は良いわ、この川が旭川の支流の一つよ」「ほう」
「それがあの谷から流れ出ている」「・・」
翔太は思いがけない景色に驚いた。
 「おう~始まっているぞ紅葉が・・」「ま~綺麗、なんて綺麗なん」
「これは空気じゃ小川向こうを見ろ、山上に沿い色変わりが違うがここ等じゃ
山桜も綺麗だろう」「そう言えば向かう先は平家の落人、どんな人が先祖か
わかる分期待しよう」「だな、正しくそうだなこの道が案内してくれるんだ」
二人の立つ位置は違えども思う先は同じだと、無論男と女思いは違う筈だが、
冴香は翔太と同じ空気が据える事に喜んでいた。
「おほう峠が見えたぞ」曲がりくねる山間の道、目の先には登り坂が迫る。
道を隠す様に紅葉が始まった木々の下でエンジン音だけが異様に響いて来た。
「ああ・・、峠、どれくらいあるんか」車が行き交わない車道の坂道を登る。
暫く暫上ると、「ああ~何となんと見ろ・・」
峠の頂上に車が出ると一瞬で景色が広がった。
「ま~う・つ・く・し・い・わ」驚嘆が冴香から出る。
「本当だ、峠の上から眼下が・・」
車を車除けの膨らんだ場所に止めると二人は車外に出て唖然。
山並みも眼下の小川も正面の山からは小さな滝が紅葉の葉から見え隠れする。
朝早くでも無いが、谷は霧に包まれて見えない。
絶景は紅葉だけで無い、辺りの山が色々な顔色を楽しませてくれるする様な
気がする場所、本当に翔太の田舎とは大違いと見た。
「行くぞ」「うん」車に乗込んでこれからは下り坂、冴香は車を撫でる様に
木の葉がひしめく道を目が知らずに追って行く。
 車が里に到着、だがあの峠から見下ろした光景は・・、
人が住んでいた様子は垣間見れるが住む場所としては余りにも無残、
田畑は辛うじて形だけは残す跡形だが、手が加えられていない事は明確、
其れほど谷そものの息使いは既に自然に戻ろうと動く谷に見える。
「冴香・・」返事はしないが何を聞こうとするのかは見える。
「此れが跡形ね」そう間をおいて返事する。
古びた立て看板が道横に立っていた。
矢印の方角を目を凝らすと霧の合間に建物が浮かんだ。
「あそこね」「・・」「おい、周りが見たいいわ、行こう」
車を降りずにその宿らしき建物を通り越して進んだ。
「成程ね、建物は古いわ、中は如何なのかね」「・・」
「でも確かに湯治には最高な場所よね」「うん、あ何か先に・・」
「ま~小川に見てみて何有れ」「え、何処」「車止めて」
冴香が出て見付けた物を指さす。
翔太も外に出て並び見る。
「ああ~わ・さ・び・だぞ」「・・」「これは自然かな」
「水が綺麗な証拠、冷たいのかな」「そうみたいだ、成程光江さんが
言わしたイワナ居そうだね」
其処から車を置いて二人は野生の草が道を覆い隠すところを歩いて行く。
「アソコ・・」「湯源かな」湯煙が立っている足は其処に向かう。
「古いよ、でも湯気が凄い、熱いのかしら」
言葉が終わらぬうちに翔太が指を入れた。
「く~五十度以上だぞ」「・・」驚きの声に冴香は絶句。
「なんと湯は有ったね」「うん・・」またも谷尾邦人足は向いた。
「あ、家の跡、石垣が、アソコにも向こうにも見える」
今は存在しないが、以前はこの石垣に囲まれて有ったのか証拠にその石が
覆う中には寒椿や桜の木だろうか紅葉の葉を靡かせていた。
「お兄ちゃん」「周りを探索だぞ」「はい」二人はまたも歩いて行く。
「え、何か匂うよ」「・・、あ山椒、後ろの山裾を見ろ」
「何あの木」「それは柚子の大木、此処は色んな物が残骸、人が住んでいた
証を残しているんだね」感慨無量、二人はまるで宝物を探す様に見て歩き,
感嘆や落胆等をしながら谷奥にまで来る。
「ふ~広いな、此れが平家の落ち部落か」後ろを振り返り翔太は呟いた。
 「うん、此処は平坦だぞ」谷奥に立つ場所が異様にただっ広い。
「何か家が在ったんじゃない」「そうか、例えば庄屋か」
「でも其れと思しきものが有った場所よ、谷が少し見下ろせるじゃない」
冴香はそう言い切る。
 其処に二人は腰かけて暫く周りを見渡す。
「此れが為れの里ね」「うん、どれ位住まれていたんだろう」「・・」
「でもなんか息がし易いね」「そう、霧が喉を潤して居るみたい」
「湯に硫黄の匂いが少なかった」「そう、これが自然に戻るなんて悔しいね、
未だ人を和ませる素材が沢山有るし」「だな」そう合槌を打ちながら頷く。
 「さてと向かう先に行こうか」「うん」二人は戻る道を変えて車にと進む。

            つづく・・・・。










異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・22》

 秋も深く成って来た、翔太は未だ落合に滞在する。
昨日有馬の佐和子さんから電話が来て、
小百合さんは三日間逗留され昨日帰られたと知らせがある。
聞くと中々面白い話になり、長電話を終えると菜摘に報告、笑われる中、
本当に佐和子さんは凄い女性だと感心する。
 翔太が逃げて来た朝、直ぐに小百合さんを母屋に場所を移し逗留を指せたと、
其処からが耳御疑う話の中身、翔太が携帯から出る佐和子さんの声を聴きながら
身震いをするほどの中身だった。
その晩から女性二人は酒を酌み交わし世間話から進み、話は卑猥な方面と佐和子が誘う。
 時間が経った後、小百合は何と佐和子のベットの中、其処でも露わな裸姿、
総て知らぬ間にそうなっていると知らされる。
お互い同じ年代、しかも相手は強かな佐和子、気品ある小百合と手適う相手では無い。
夜中にはとうとう小百合の悩ましい叫びが聞こえだしたと聞く。
 その翌日も、昼間に佐和子が母屋に戻ると、部屋で寝ている小百合を抱いて愛撫三昧、
其れが三日間続いたと聞いたら、翔太は返事すら忘れていた。
其れを菜摘が聞いて、翔太に話すから、事実と認めるしかない、
直接聞いた話と同じなのだ。
(そうか、小百合さんがな・・))感慨ふかげな思いで聞いた話をもとに想像をすると、
横にいた菜摘が直ぐさま倒され餌食、ま本当にどうしようもない二人、
別の部屋で聞いている冴香は苦笑いする。
ふかげ 夕方、今度は冴香の叔母が家に来た。
翔太を見つけると手を叩いて喜ばれる。
「ま~、呼ぼうかと考えていたんだがね」「え、何か・・」
「うふっ、叔母ちゃん抱かれに・・」「お前な、そうじゃ無い、其れも有りか・・」
二人で大笑いする中、翔太だけは笑えなかった。
「菜摘、聞いてくれんか・・」そこから光江さんの話が始まる。
横でで聞かされる翔太も、話の中身に引き込まれ、気が付けば聞く側の三人の頭が
テ‐ブルの上に有った。
「ま~じゃ二年前結婚されたばかりじゃないね」
「そうさ、でも相手が逃げた、しかも有りがね全部じゃぞ」「で・・」
「無論警察には駆け込んだそうだ」話はあの温泉街から離れた場所に古くから湯治場
として有る宿があるそうだ。
話はその宿の事、板場で迎えた男の腕を見込んでその宿の女将が娘を相手にさせ婿に
迎えたのだ。
二年間は何事も無い様子、其れが夏場から時々倉敷に出ていると言われる。
婿は其処に来る前に同棲をしていた女性が倉敷に居ると後で知った。
知る時は既に遅い、倉敷の女性と姿をくらませていた後、警察でそう聞かされる。
「で、今は・・」「其処じゃ、最近は湯治客など少ない、設備も悪いし今更改造
もな無理じゃろう、預金も何もかも持ち逃げだそうじゃ」「あらら・・」
「それでな、わしの二級下だったから、昨日話を聞いて向かったがね」
「うん、其れで・・」「泣いてな、もうどうしようもないと・・」
「そうだろうね、可愛そうに・・」菜摘が聞く相手をする。
「ねね、叔母ちゃん、その娘さん・・」「往々、良い所に気が付いたな・・」
「え、じゃ其れ」「それもだがのう、話を聞くともう其処を出るといんさるんじゃ、
アソコは川傍の温泉街とかけ離れているしな、既に峠を越えたあそこには親戚が
三軒あったが、今じゃ誰も居りんさらん」「ま~じゃ・・」
「そうなんだ、美里もまだ五十手前じゃろう、神戸にでも親子で出ようかと話を
しているそうじゃ」「じゃ、其処如何なるん・・」
「やがてはその谷は自然の雑木林に戻るな」「・・」
「え、光江さん、其処温泉出るの・・」「無論出るさ、元を質せばあそこから
お湯が出てから、この温泉街は出来たんだ」「そう、でその温泉はそのままか・・」
「そうなるじゃろうがね、誰も山奥の谷なんぞ行くかね」「・・」
「勿体ないわね」「そうだろうが、アソコじゃもう無理じゃろう。この先の温泉街
が繁盛しているしな、湯治客相手だけでは既に先が見えるがね」そう言われる。
「・・」翔太は話を聞きながら気は既に其処には無い、
いち早く其れを知る冴香、他は翔太の気など知る由もなかった。
 だがそこから今度は冴香が叔母を相手に話を聞き出す。
「叔母ちゃん、何時出んさるといんさるん」
「すぐじゃないな、警察の事も在ろうし、予約を受けているお客の事も、
直ぐには動けんぞ」「じゃ大体幾らくらいなん被害」
「知れておろうな、大金じゃ無いぞ、暮らしぶりやお客の出入りが少ないと皆が
いんさるが」「そう」「お前聞いてどうづるん、あそこはだめじゃぞ貸すな」
「それはしないけど、そう」冴香は其処で言葉を飲み込んでしまう。
「私,貸そうか・・」「阿保抜かすな、抵当もろくなもんじゃ無いし、
無理、貸すなよ」そう言い切られる。
永い間翔太から声が出ていない、ビ‐ルを何時の間にか皆が飲んでいた。
「色々有るよね、世の中」ポツリと翔太は声を出す。
「翔太さん、あんたなら良いかも」「え・・」
「だっていい女だぞ、母親も娘も・・」「・・」
「もう叔母ちゃん、其処は危険区域」「あはっ、そうか」冴香の声に大笑いされた。
「其処のが谷は私小学生の時一度遠足で行った)「そうか、峠超えてかね」
「うん、凄く大変なところよね、でも横の小川の水綺麗だった」
「そう、上流は岩魚が)居るぞ未だ」「本当に・・」そんな話も聞いて翔太は目を瞑る。
「お兄ちゃん、なんか浮かんで来たん」其処は未だだが冴香は何考えていた」
「判っているくせに」そんなやり取りを菜摘と光江は意味不明。
「そう言えば冴香と同い年くらいじゃ娘」「でも知らん、私は倉敷の学校」
「そうだったな、あの子高校出てから大阪のホテルに勤めていたと聞くが」
「それで戻って・・」「そうなるな、でもあの子何処でも潰しが利きそうじゃ」
そうも言われた。
 世の中じゃこんな話は履いて捨てるほどあろうなと翔太は思えた。
しかしあの温泉がそのままになると聞いたら惜しい気もするが、
いかんせん場所が、其処で思いは行き止まりに為る。
 「ねね、お兄ちゃん、明日其処の峠にドライブしようか・・」「えっ」
「行こう行こうよ」「良いけど・・」「ま~あんた達、私は・・」
「後で、偵察するのは冴香の務めでしょうがね」「え、まさかお前」
「未だ其処までは如何かなお兄ちゃん次第、いいや閃かないと無理かな」
「お前、呆れた」「義母さん、どうせ後で乗る羽目に為るよ」「乗りません」
「そう、じゃ翔太さん、此処には当分寄らなくなるけど良いの」
「お前、脅さないでおくれ、其れは嫌や」「でしょう」
親子でそんな話をする中、光江は翔太を見詰めていた。
 「あんた、行きんさい見て置いて良いかも、後は駄目なら知らん顔、
何とかなるなら光江が橋渡しするけ~」「光江さん・・」
「あんたのためだ、この家じゃあんたが大切じゃろうがね、な~菜摘」
「・・」「だいぶん奥か・・」「車じゃ三十分、あの温泉街からはニ十分かな」
そう言われる。
何か閃いた訳じゃ無いが気に為る話を耳にする、
翔太はその晩一人で悶々として寝付かれずに居る。

              つづく・・・・。











異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・21》

女将から電話があると、翔太は何と部屋から出て行った。
しかもフロントを素通りするが受け付けの女性は笑いながら見送られた。
 「く~凄いが佐代子さん、後は任せるね」独り言を言いながら車は
有馬温泉から出て行く。
 二時間半経過すると、車はあの落合の家に到着、早朝だが、勝手知る家、
翔太は裏口から家の中、最初に冴香ちゃんの部屋を覗くと・・。
「うふっ、足音聞こえたがね」「なあんだ、驚かそうと・・」
「御免、判るけど待ち遠しいでしょう」「・・」
挨拶は其れだけ、別途に飛び込んで冴香に抱かれる。其処からは言わずと知れた挨拶、
抱きながら考えるが、其処も見透かされた。
「そうなんだ、じゃ有馬からね」「え・・」「うふっ、今思っている事良いと思うけど」
「どれ・・」「なあに未だ有るん、見えたんは翔太さんのお仕事」
「えっ、じゃじゃ如何思う」「其処は判らんけど、思う様に動いたらいいじゃん」
「じゃ良いのか」「先は見えんが、でも公開するようなら動けば・・」
「く~流石じゃね、何でも見えるな・・」「では・・」「考えたくてな旅」
「嘘つき、おば様の事先に延ばしたん」「驚くな・・」「それが良いかも、今はね」「何で・・」
とんでもない二人、先読みじゃないが、心中が見える二人、体を許し合う二人、
特殊な盗撮力を持つ冴香、体を抱いた後翔太も多少は見えて来ている、
其れだからいち早くここに来ていたのだ。
「もう~ダメ~・・」「ええ、良いと心じゃ見えているけどね」「馬鹿ね、じゃ進めて・・」
「あいよ」其処からとんでもない悲鳴染みた冴香の喜悦の雄叫びが始まる。
其れを耳にした菜摘が飛び起きて娘の部屋に駆け込む・・。
「うひゃ~あんた」「おう~、後から行こうと・・、良いよ御出で・・」
そこで菜摘も参加、此処では何でもありの翔太、其れだからこそこの家が大事、
しかも此処じゃ殿様扱いをしてくれる。
 一時間半、惨たらしい攻めを受け続ける義理の親子、ベットのシ-ツは濡れたくり、
荒い息使いの二人を重ねて充分堪能する翔太。
若さの冴香、老練な菜摘、二人揃わないと燃えないのか、翔太の挑む姿は真獣そのものだった。
 「ふ~最高じゃ、此れだから此処は離されん、この先も宜しくね」
「・・、馬鹿ね、抱かれる姿で判るでしょう」「二人は最高です」
翔太は余韻が残る二人の体を撫でながら、至福の疲れを感じながら、
何度も何度も汗まみれの二つを愛しむ。
 昼まで、其処で翔太一人が寝てしまう。
 「ね、なんかあったん」「義母ちゃん、翔太さん悩んで居るみたい」
「なんでなんで、ねね、一大事じゃ無いの、何でよ」目の色変える菜摘、義娘に詰め寄る。
 其処から話を聞くと、「ええ~じゃ今の会社如何すんのよ」
「譲りたいのじゃないのかな、だって、お母さん連れて有馬温泉に来ていたみたい」
「・・、うひゃ~、ええじゃじゃ佐和子の所ね」「そうじゃ無いの・・」
「え、じゃ大阪の奥さんは・・」「置いて来たみたい」「嘘や~」
驚く菜摘、一瞬顔が青ざめる。
「義母ちゃん、如何したん」「おまえみえるだろうがね、あの人・・」
「良いじゃないの此処とは別じゃ無いの・・」
「阿呆、其処は期にはしておらんが、此れからの事を思った」
其処から二人は暫く会話が無い、しかも菜摘はしきりに冴香の顔色を窺っている。
「何よ、睨まないで」「な、此れから如何なるん」
「そこは未だ見えてはいないし読めない、でも後ろが暗かったから辞めたいと思って
居るみたいよ」「じゃ会長辞めるの」「其処は如何かな、逃がさないと思われるが、
別に何か考えが有るみたい」「何何よ、ねね・・」「もう見えないし判らない」
そんな会話をしていた。
 昼過ぎ漸く翔太が起きた。無論食事は出来ているし、親子を前に座らせて一人で食べる。
「うん、なんかおかしいぞ」「・・」「おいおい、何か有るな・・」
「それはこっちのセリフよ、会社如何すんのよ」「え、あはっ、此処じゃ隠せないね」
「当たり前でしょうが、心配だし」「そうか、じゃ話す事も要らないな助かる」
「えっ・・」「あのね、此処じゃ見透かされるから決断をしてから来たんだ」
「ま~あんた・・」母の菜摘が相手しているが横で冴香が笑う。
「未だ、決断は鈍りそうだから大阪から出て来たんだ」「・・」
「それで、もうご存知だから言うけど、大阪の下宿先の奥さんと有馬・・」「・・」
「おいおい、其処は突っ込みを入れんかい」
「入れられない、で何で奥さん同行、抱いたん」「あ、そこは無い」
「今は無いだけでしょう」「当たり」「何時抱くの・・」「未だ判らん、無いかも」
「嘘つきね、其処は違うよ、ね~冴香、既に抱いたかも・・」
「おいおい、其処は未だだぞ」「聞いた」「あんた・・」
其れから色々な話をさせられるが、殆ど義母の菜摘相手だった。
これからの事をしつこく聞かれるが返答のしようが無い、
翔太は未だ何をしたいのか見えていない。呆れる菜摘、
でも相談はしてと最後は其れで終わる。

                つづく・・・・。












異淫小説102弾≪獣を潜ませ生きる・・20≫

 翔太は酒をしこたま飲んでいる、そうするとなんとあの先読みが見事に鮮明に為り出した。落合の冴香ちゃんの御陰で相手の胸の内を少し垣間見れるところまで来ていたが、今は如何、酒で相手を読みやすいのかは判らないが、見えている。(なんと、女将さんはそう思っているんだ、じゃ小百合さんは・・、ああ~拙いぞ、僕を嫌悪されている、え・・、待てよ前に男がははん、付き合っている相手かな・・)

そんな瞑想をしている中、電話で女将が仲居さんを呼んでテ‐ブルの上を片付けられている。

その間も強かに翔太は相手の胸の内を探る。佐代子さんのは確かによく見える、(えじゃ・・、そうか身を交えた人のは鮮明に見えるんだ・・)その証拠に小百合さんのは微かに見えるだけ、しかもはっきりと見えないから集中力が要る。そんな中部屋が片付けられ、女将がウインクされた。「あ、小百合さん、奥の部屋で寝て・・」「のけ者にするん」「そうじゃない、ねどこはそこだし」「後で行く」そう言われる。

「じゃ飲物・・」「もう部屋には良いが、飲むなら女将さんと小百合さんが家族風呂使えばいいじゃん」「ああ~有ったね、そうだ、ねね二人でお風呂行こう」「ええ、露天風呂なの・・」「貸し切り、専用よ」「ま~有りますの」「使おうよ、アソコならもう誰も使う時間じゃ無いし、貸し切り」「翔太さん・・」「行けば良いじゃない、良い体を見られるし」「もうスケベ~」だが、断らずに女将に連れられて、小百合はよろけながら廊下に出て行く。

 (そうか、此処じゃ余計な事しないほうが良いかな、佐代子さんに任そう、そうして後は・・)一人で部屋に転がり、天井を見ながらたまに目を瞑る。今の翔太には仕事の事等眼中になかった、有るのは誘って来ているあの小百合さんの事だけ、だが今までとは違い成り行きじゃとても実行不可能と思えた。其れほど今までの相手とは色が違い過ぎる相手、だからこそ何とかと思い込んでしまったのかもしれないが、先の事を考えると避けては通れない大事な関所と思えた。

だけど相手を見ようとすると、其処には翔太が入り込む余地は有りそうもない、しかも嫌悪されている状態ではとても無理と思える。

部屋に電話が来た。「あ、佐代子さん・・」そこから小さな声で話される中、翔太はお願いと一言告げる。

電話が終わると急に心臓が暴れ出す、其れほど大事な電話だった。