異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・52》

 叔母に後を託して翔太は旅姿、「お前・・」
「あ、本が来たら皆に渡してくれんさいや」「お前何処に行く」
「ああ、この事業の視察と今後の協力を出来たら頼みたい場所が有る」
「え、日本か・・」「うん、長野県と群馬県、其処に行く」
「え、お前大層な事じゃがね」「まだ先が見えんから見て来たい」
「・・」翔太の行動的な姿に見惚れる。
 昼前、車で里を出る、(く~そうか其処が有ったな、市場調査もしないと
いけんが、忙しいぞ・・)
 大朝から高速道に乗り、中国道に入り途中の落合に降りる。
急いで落合の家に駆け込んだ。
驚く相手に直ぐに話を始めてしまう。
 「ええ~あんた、真か、それ出来るんかね」
「ああ、設備さえ整えば後は簡単、菌床ブロックも出来るし、其処は高校の
先生が遣らせてくれといんさる、後は横穴掘りじゃが」
「ええ~あんた凄いがね、じゃ里も何とか出来るね」
「冴香、いいや菜摘さんあんた達に会えんかったら今は無いが、
あのままゲ-ム会社で居たがね」
「そうだけど、そのままがええんか今が良いのか、私らは今がええけど」
「僕もじゃ・・」コ-ヒ-を飲みながら一応の話は終えると、
其処から此処の動きを二人から聞いていた。
 その夜は其処で泊り、光江さんも来て話を聞かれる、其の後は何時も通り、
気が高ぶる翔太相手は大変、今じゃ冴香はお腹を注意するから無茶は出来ない、
其処であの上田さん親子が呼ばれる。
とんでもない家の中、のたうち善がり暴れられる親子、見事な受け身の姿に
流石に冴香は呆れる。
そんな事はお構いなし、此れからの歩きのスピ-ドを此処で得て進もうと思う
から翔太の挑み方は惨い、二度目の体を預ける親子は凄まじい攻撃を親子で
受け止めてくれていた。
 漸く、家の中が静かに為る頃は既に午前二時過ぎ、冴香の隣で翔太は高鼾、
其れを横たえ見る冴香は既に菩薩のような顔、義理の母親の菜摘も感動。
 昼前に起きると、翔太は帰りに寄ると告げるともう家には居ない、
呆れるほどの早足、送る上田親子と菜摘、冴香がお腹を擦り手を振った。
 夕方、何とか本当に久し振りの大阪の樟葉に到着、知らせていないから、
迎えた小百合は腰を抜かすほど驚き喜んでしまう。
「ま~おいででしたか・・」「お~何と見違えるが綺麗になりんさったな」
「嫌ですよ」其処に翔太の里の沙織さんが居られる。
娘の大阪行きに同行されている。
「聞きたいが今如何なん・・」「え、明日には電話しようと恵さんが」
「え、じゃ何とかなりそうなんか・・」
「ええ、あべのに有る学校に入れそうなの」
「おう~良いぞ其れは良かったが・・」
「あんた急ぎか、なんか落着かない姿やん」「判るか、今は大変なんじゃ」
「え、何か有ったん・・」「大ありでな、今行く途中」
「行く何処に・・」「待って、喉が・・」
急いで沙織がビ-ルを持ってくる。
「く~うめ~」「あんた、何かを聞かせてよう」
「マテ、途中で恵に電話している、すぐ戻るそうじゃが小百合さん済まん、
お腹が空いている」「じゃお寿司かね」「良いね、此処の双葉寿司最高」
「はいはい」以前とは立場が違う二人、小百合は既に翔太を受け入れて
しまっている身、其処は恵みも承知の関係、今回の落合の仕事も一口
乗っているのだ。
 一時間後恵が戻ると居間では翔太の話が始まった。
「え~お兄ちゃん、其れって凄いじゃないね、そうかお年寄りの動く場所ね、
良いじゃない力仕事では無いし、其れ良いかも」
「だろう、だがな、思いついたが中身がさっぱり、其れでな里から出たんは、
其れを遣られている会社や組合が長野県と群馬県に有るんだ、其処を視察
しようと出て来たんだ」「そうね、其れは良い考え、先方には連絡したん」
「ううん、まだだ、でもしようとは思う」「それが先じゃないの」
「そうかな・・」「ええ~お兄ちゃん」
「あのな、待ち構えられてても困る、其れで先に向かい、近所から話を聞いた
後でと考えていたんだが、拙いか」「何で聞くん・・」
「地元で如何思われているのか、其処で働く人は如何なのか、しかもその品物
が捌けているのか、働く人の給金は如何なのか・・」
「向かう先の会社でも聞けるやんか・・」
「其処は会社側の思いだけだ、僕が知りたいのは本音で如何思われ、どれだけ
の人が関り働かれているかが知りたいんだ」「なんと、じゃ其処」
「ああ、事業はソコソコで良い、でも働く人の本音を聞きたい」
「ま、あんた・・」「小百合さん如何思いんさる」
「ええ、素敵よ、其処が肝心じゃね、あんたがしたい事は総て其処よね」
「有難う」「なあんだ、抱かれたらそうなるん」「おいおい、恵」
「良いわ、私は未だですよ」すねる姿に小百合と翔太は笑うが、
其処に居る沙織は笑えなかった。
「え、玲奈ちゃんは何処・・」「気に為るんね」
「おいおい、おらんのか」「もうすぐ戻る、二日前から大阪探索」
「た、探索・・」「田舎から出たから後れを取らない様にとね」
「一人でか危ないぞ」「ええ、お兄ちゃん」
「当たり前だろうが、恵」
「はいはい、其処はぬかりありまへん、加藤さんが案内役」
「え、加藤、じゃ陽菜ちゃんか」
「そう、年も近いし、デザイン関係には興味ある子だし」
「そうか、会社ではデザイン担当じゃが」「だから・・」
「え、じゃデザインって衣服じゃ無いんか」「、其れを考えさせるため」
「意味が判らん」「其処なのよ、玲奈ちゃん会社に連れて行った」
「うん、其れで・・」「感動されて、衣服よりこっちとが良いとデザイン
でもこっちで学びたいと・・」「おいおい、良いのか其れ」
「良いわ、あべのはPC技術専門学校」
「ええ~何とお前そう進めたんじゃないだろうな」
「無い無い、其処は何度も聞いたし、高校で多少PC弄っていると聞いた」
「なんとそうか、お母さん如何・・」
「え、私かね、其処は聞くと将来はそのほうが良いと思える、浮き沈みが
激しい世界より、ジックリ研究を重ねて、いろんな分野で其処は伸ばせる
と聞いた」「それはそうだけど・・」
「貴方、其処は小百合も立ち合い話し合った、心配ないわ、玲奈ちゃん、
考えが確りしているし大丈夫」「そうか、其れなら良いが玲奈・・」
「もうすぐ戻るよ」翔太は其処は気が付かなかった、
てっきりデザインは衣服関係だと思っていたのだ。
 話をしている間に、其の娘が戻り、翔太を見つけて抱き付いて有難うと
言ってくれる。
「聞いたが、良いのか其れで・・」
「はい、絶対良い、勉強する恵姉ちゃんが居りんさるから家でも出来る、
最高、わくわくしているんよ」「そうかじゃ何も言わんな」
「うん、最高翔太さん素敵」「はいはい・・」「え~・・」
身を透かされたまま、呆れ顔、其れを皆が見て大笑いする。
 寿司が来て、其処でも大賑わいだった。
「あのう、沙織さん、お願いが有るんだけど」「何でしょう」
「此れから旅に同行してくれませんか・・」「え、同行ですの・・」
「はい、自分一人では何とも行かない事が有る、ビデオ撮影と録音を頼みたい」
「え・・」「あ~そうか、なんとお兄ちゃん其れが肝心じゃね、
戻り説明するにもそれが有ると良いがね」「だろう、お願いできます」
「え、其処は・・」「あのね、何よ勿体ぶってから、私ら親子はお兄ちゃんに
逆らえないし、そんな気持ち更々無いけ~ね、一つ返事で受けてよ」
「お前・・」「何よ、子供じゃあるまいし、男と旅が心配なんか」
「阿呆、何いんさる、従うにも間が要るのよ、既に何事にも従う気が有る、
今度は里の事じゃろうが断る事もせん、お前な・・」
「良いわ、了解、お兄ちゃん聞いたでしょう、母を宜しくこき使って下さい」
「おう、こき使うぞ」「貴方・・」
母が恨めしそうな姿にまたも皆が大笑いする。
(上手い事嵌めたね、お兄ちゃん・・)恵が首を窄めて翔太を見る。

          つづく・・・・。