異淫小説102弾《獣を潜ませ生きる・・終節》

 翔太は有馬温泉で二日滞在する、母屋の婆様は中々の人物、
女将さんから聞きだされたことをよく覚えて居られる。
「そうか、じゃあんた了解済じゃね、でも見事に女将さんを手なずけさったね」
「え、其処反対ですよ」「反対か何で・・」
「いえね、事の始まりから終わりまで女将さんに導かれたんです」
「意味がよう判らんが、話してくれんね」
其処から此処は暇だしと思い婆様と永い間話をする。
「ほほう、じゃ何かあんたは見初められたという事かね」
「其処も如何も少し違うけど似ているかな・・」
「変なお人じゃ、女将さんが時々あんたの事をお話なさるが、誠良い男と
いんさるが、わしが見ても其処は賛成できんがね」
笑いながらにく垂れ口を言われた。
「あのう、後で聞いてみてください、僕の何処が気に入られたのか・・」
「逃すか、本人を見てから疑問じゃて、其処は聞いとくぞ」「はいはい」
母屋の座敷では婆と翔太のやり取りはこんな感じだった。
 「あらら、仲が良い事」「はい、でも体関係は御座いませんよ」
「あら嫌だ、婆や点ごは無しにね」
着替えに戻られて佐和子さんと婆とのやり取りを翔太は楽しんでいた。
 三日目の朝、互いに眠い顔を擦りながら起きる。
「遣れやれ、女将さんのあんたえの理由が漸く判ったがね」「え、本当に」
「あ、もう何度も疑っていた、昨夜の泣きじゃくりで何事かと覗いただがね」
「あらら」「其処で腰抜かしたぞ、あんたどえらい物をぶら下げておるな」
「はい・・」「こいつ、其処かね、でも考えれば女将さん正解かもしれんが」
「何でです・・」「だって、あれじゃ生まれるのか男の子じゃろうがね、
わしも此処で長生きするぞ」「お願いしますよ」
「はいはい、あんたの可愛い子供じゃ、任せ、序にでかい物をぶら下げて
出ると尚可愛いがね」大笑いされた。
そんな話をして、翔太は昼前に其処を出る、婆様は何度も又来てと言われ、
佐和子さんは一度郷に向かいたいと言われるが、暇じゃ無い体、
其処は待って居るとだけ伝えて、翔太は車に乗り込んだ。
 其の脚で大阪に向かい、樟葉で二日のんびりと過ごす、
小百合さんとその夜は抱合う、一月ぶりと駄々をこねられるが、
抱くともう其処は通過、迎える姿は極上、この人はかけがえのない女性の
一人だった。
田舎の沙織さんの娘を住まわせ、あべのの学校に通い、恵には本当に世話に
なって来ている。
何もかもが此処からの出発、其れから落合にと進むが、
この家の主の小百合さんは既に別格扱いに為る。
 「ね、あんた暫くいてよ」「え・・」
「もう、何時も二日くらいじゃないね、今度は一週間離さないからね」
「え、まじか・・」「まじですよ、小百合も考えが有るんよ、協力してね」
「どんな事か知らんがするよ」「約束よ」「でも何かするのか」
「する・・、其処は後でね」「ええ・・」そんな会話を楽しむ。
小百合は今回は必ず翔太の子を孕むんだと決めている。
年だと思いつつ病院で調べて来ているのだった。
 恵から落合と里の事を聞かれるから話す、夕方駆け込んで戻る麗菜、
大阪に出て益々綺麗になっていた。
 麗菜には里の事を話す、恵には今している事を具に話して行く。
「良い、凄いじゃない、会社でも如何かなと案じている、でも話を聞いたら
凄い事、夢が有るし何と言ってもお年寄りに仕事が生まれるんやね麗菜・・」
「はい、感動している、母からも電話が来ているし、一度戻れといんさるが、
今は帰りたくない」そんな事も聞いた。
約束の一週間は缶詰状態、小百合はひと時も離さずに傍に翔太を置いた。
夜はまたまた翔太に抱き付いて善がり涙を流し、舞い上がった。
 漸く翔太の身が解き放たれた、慌てて里にと車で走るが
途中であまりにも変わられた小百合さんの姿を思い出すと笑えた。
其れほど何もかもが上達されているのだ、夜な夜な毎度抱き合うが同じじゃ
ない、ここぞとばかり体に植え付けようと頑張る姿は誰にも引けは取らない、
見事な姿態だった。
 四月十二日、翔太は里にと戻る。
それを聞いた幸子さんと雅美が揃う中、あの落合奥の谷での事を二人は話す。
「ええ、なんと二日目で陥落かね」「そうじゃ、爺さんモウメロメロじゃがね」
「そうか、じゃ良いのか」「出来栄は太鼓判じゃ、早苗さんよう遣りんさる」
雅美もそう言う。
「では、佐々木さんは・・」「それがのう、アソコを見てから顔色が違ったね、
あんたの話は何処でも聞ける、だがしょせん小僧だと高を食って話を聞いて
いたといんさる、処が谷で目にしたものが恐ろしい程の衝撃を受けんさった
みたいで、現場で色んな話をきいとりんさった」
 話は続くが、結果オ-ライだと知らされる。
「では何とか相手は宥めすかしたんか」「それどころかお前が戻ると一度会い
たいと先方から言い出したぞ」「なんと、そうか、でも会う必要が無いが」
「其処を何とか会いんさいや一度で良いじゃないかね」
「叔母さん、会わんと行けんのか・・」「あえば何もかもが上手く運ぶけ~」
「其処はあんたらに任せる、此処は既にあんたらが進んで動いとりんさろうが、
そのままの方がええけ」「お前は如何する」
「僕は今迄通り暢気にする、此処はもう止められん程走っているが、工事も
やがて田植えが数日で終わろうが」「そうじゃ、待ち構えておりんさる」
「みんな所属は決まているんかな・・」
「其処はぬかりないと思う、野田先生が時々きんさって話込まれて居る」
「良いぞ、じゃ益々表には出んぞ、裏で過ごす方が良い」
「戯けじゃが、女かね」「其処も有るが、僕が出ないほうが皆遣り易い、
金は用意出来ているし、聞くと棟上げが数日後と聞くが・・」
「そう、其処よ、明後日の午前十時、お前の元の家の跡で」
「良いぞ、判った」話は何とか其処で終えると、翔太は隠れ家にと向かう。
 「あいつは敵わんな、わしでも如何する事も出来んが、あんたら頼むよ」
「私達でも敵わんがね、あの人自由に動きんさるほうがええと思う」
「雅美もそう感じている、まだ仕事が増えるかもと期待している」
「ええ、何でじゃ」「見て来たがね、岡山の谷、物凄い事に為りそうよ」
沙織は見ていない分、内心其処も気に為っていた。
「そうじゃのう、話は聞いていたがあれほどのでかいおお仕事とは知らん、
驚いたがね」幸子さんも頷かれ言われる。
 隠れ家で一人寝転んで目を瞑る、今迄起きた出来事や、出会いの人々、
二年余りの人生の道すがら、出会いと事の起こりや作る難しさや、
肝心なのは人の思いと知らされる。
此れから如何進むかは既に道は微かにでは有るが見えて来た。
行く末はどうなろうと今は満足、其処には数人の関係が有る女性の姿を
浮かべていた。
 沙織、雅美さん、早苗さん、郁子さんは里での出会いと男女関係が有る。
大阪は小百合さんだけだが、其処は其れで良い、だが肝心なのは岡山の落合、
其処は暫く楽しめそうと一人で苦笑いしてします。
先々はどうなれ、この獣の道を歩くには間違い無いと自分で思って
目を瞑り、やがて沙織が来てくれるだろうと心待ちして昼寝にと向った。

           完話・・・・。
    
            追・・・・、
 本当に長きにわたり、長々と投稿をしてまいりました。
この小説擬きも今回で終わりに為ります、これからも続ける所存ですが、
お正月を挟むので今年は此れで投稿を終えます。
 お暇なら、今迄投稿していた文を、読んで頂くと幸いです。
思えば長き期間《2007秋から2019年の暮れまでの間》
多くの文章を投稿しています。
 これからもしょうもない文ですが、最後までお付き合いを心から願い、
迎える令和二年度が皆様方のご多幸をお祈りし、良い年越しをして下さい。
今年はこれまでといたします。
                           敬具・・・・。