乱生小説104弾《日陰の荒道を歩む・・10》

        ★三月末まで2話続けて投稿します★ 

  前乗りした努、今迄メ-ルで話し合ってきた冴美さんの言いつけ通り、
三か所の大学を受けるために上阪している。
「ね、早く寝たほうが良いけね・・」「寝かせてよ・・」「ええ・・」
「なな、少しだけ興奮させて・・」「馬鹿かね、何ゆうの・・」
「お願い・・」何とホテルで努は義母にそう懇願する。
だが流石に真澄は動かない、大切な試験が明日から始まる、とんでもない
要求に後でねと往なす。
それでも諦め切れないが、此処は大人しくすると早目にベットに入った。
すると案の定冴美さんから心を鎮めて寝なさい、明日は勝負よ、関西で
会えるように頑張ってね・・、そのメ-ルが効いた。
 翌朝起きると親子で朝食、其処からなんと母を連れずに一人で試験会場
に向かう努、後ろ姿を見送る真澄、気が気じゃ無い、落ちるとお母さんに
何言われるか知れなかった、お前らの所為だとは言われんが、心じゃ、
お前らの所為と思われると思えた。
 昼に為り、そうして午後三時過ぎ、ホテルノロビ-で長い時間待って
居る真澄、何度も入り口を見ていた。
 午後四時過ぎ、待ちに待った努の姿を見ると駆け足で飛びついて何も
言えなかった。
其れは本当に気で動いたのだ、埋める努は驚くが、直ぐに嬉しかった。
其の後しつこく聞かれるが其れには答えずに、明日の大学の試験の
おさらいを部屋でする。
 こうして二日間の試験は終えるが、もう一つ特殊な大学の試験が控えて
いたのだ。
其れは私立だが、冴美さんが必ず受けろと煩く言われていた大学、
しかも農業専科じゃないから自信は無いが、受けろと三度もメ-ルが
届いているのだ。
 一月二十四日、漸く試験の為の大阪は終わる、その時冴美さんからの
メ-ルで、努は会いたいと返信するが、合格したらねと往なされた。
 二月十日、最初の大学の発表が有る、家で待機して待つ、
既に速報を知らせるグル-のプに申し込んでいた。
「え、来た~~~、あ・・、あん駄目じゃない・・」
努の携帯を握り真澄は腰砕け、二校目は桜のマ-クがメ-ルで来た、
瞬間、真澄は飛び上がり喜んだ。
もう一つは二日後、其れまでは喜びはお預けと決めている。
 その二日後、速報は何と冴美さんからだった、
「受かったよ~、大阪に来んさい、良かった流石ね、おめでとう」
そのメ-ルが死ぬほど嬉しかった。
「お前、何で受かった、願書出して居ないがね、間違いじゃろう」
「義母さん、出していたんだ」「ええ、お前何時・・」
「うん、締め切りまじかだ、冴美さんから連絡が来た、其れで前に願書
を送り届けていたんだ」「え、じゃ最終日は其れか・・」
「そう、でも自信は無かった、新設のマネジメントに願書が集まるから
良い機会だと言われていたんだ」「何処なんか・・」
「神戸の大学私立だけど名が有るよ」
「如何する農学部もうかっているがね」「其処を親父と相談する」
「阿保か、既に心じゃいきさきはかっ決めておろうがね」
「うひゃ~婆ちゃんご名答じゃが」「阿保垂れが、何じゃ其処は・・」
「うん、冴美さんが、中々入れないけど今年はチャンスだといんさる」
「だから何じゃ専攻は・・」「うん、経営学部」「え、何じゃ其処・・」
「だから経営学部じゃろうが、会社経営や色んな物を作るに必要な知識
だろうがね」「うひゃ~真か、お前大丈夫かね」
「大丈夫じゃ無いが、冴美さんが其れが良いといんさる、何をするにも
其処をクリアせんと成長せんと・・」
「なんと、其処かね流石冴美じゃのう、此処は決まりだな」
「お金は何ぼじゃね」「入学金八十万・・」「ええ、母八十万か・・」
「お前が驚く事は無いがね、わしが出すと決めている」
「お母さん、大金ですよ」「構わん出すがな~可愛い孫よ」
「婆ちゃん・・」「ま~甘えてからに・・」真澄は遣られたと思った。
 親父は大層喜んでくれる、農学部でなくて経営を学ぶところと聞いた
ら驚き喜んでくれる。
こうして進路は決まり、其処からメ-ルは部屋探しと移る、
金額は多くは出せないと冴美さんに告げているし、
五万以下だと頼んでいた。
 三月初旬、努は関西にと向かう、広島まで義母が車で送ってくれる、
そうして新幹線に乗り込むと直ぐに冴美さんにメ-ルと忙しい、
新大阪に到着時間と乗り込んだ号数を伝えた。
 午前十一時前に到着、心配が互いには有る、駅に止まりドアが開くと
互いを見詰める、直ぐに出た努は感極まり迎える冴美に飛びついて、
あ~と喜ぶ、周りを気にしながらも冴美も抱返し互いを見詰め合う。
「来たね・・」「うん、来た・・」
其れだけで充分、駅を出ると腹ごしらえ、何が良いかと聞かれると即座
にハンバ-グと答えるから大笑いされる、「子供だ~」と又笑う。
 それが何と美味しい事か、肉が良いからとてつもなく美味しかった、
食べ終わると聞かれる今から見る部屋の事を聞いた。
「推薦でけんがね、安い部屋は悪いしね」
「当たり前ですよ、でも寝れれば構わない、其処は僕が頑張ればやがて
良い部屋に移り住むことが出来る、最初は程度云々じゃ無いし」
「ま~、凄い」吃驚された。
そんな後でにバスで移動し物件の近くで降りて歩きながら目的を探し、
漸く物件を見つけるが・・、
なんと古い、其れ昭和の時代かと思うほど今とかけ離れたアパ-ト。
「ね、見るの・・」「うん、見たい見れるんか・・」
「連絡しているから空いて居るよ」
そうして長屋風のアパ-トの二階にと向かう。
部屋は突き当りの角部屋、何と後ろは公園で見晴と明るさは最高だ、
内装は目を覆うほど赤茶けて汚い、最初の物件はそうだった。
 「次行こう・・」「え、今度はどんなとこ値段は此処と同じか・・」
「ううん、五万少し超えるけど・・」「じゃ此処は幾ら・・」
「三万五千円・・」「え、じゃ此処で良いがね」「ええ、努・・」
「最初だ、これくらいで出発する」「・・」
「寝れるだけで良いが、少しづつ何か揃えたら良いが」「努・・」
「僕が住むんだ、良いよ此れで、シャワ-も奥のベランダに付けて有る」
「・・」「ね、決めるよ」「君が良いなら良いけど本当に・・」
「うん・・」其れで決まり、契約に駅前の不動産屋に向かう、
契約を済ませ二人は近所を探索、駅まで十分、買い物は核に有るし
食べ物屋も相当ある、此処は尼崎市神田中通りにアパ-トは有る。
 夕方に為る頃、二人は漸く駅に到着、其処は初めて乗る阪神電鉄、
冴美が乗り込むと努も従う。
「何処に行くんホテル・・」「・・」「ねね、お姉ちゃん・・」
「黙って付いてきなさい」「うん・・」
ゴトンゴトゴトとレ-ルの音で揺れる体、何事も初めての経験だった。

            つづく・・・・。



















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