望慕小説105弾《夢中を彷徨う・・23》

 朝早く旅館を出て、目当ての富士巡り、支笏湖方河口湖で遊覧船、
昼食と熟すと、又車で富士を後にし、伊豆スカイラインを走り行く。
強行な走行にも舞ちゃんは元気そのもの、流石に澄人も美佳さんの疲れ気味、
予定の車での宿泊はしようと伊豆半島の高原を走る道に感動しつつ走った。
「あのう・・」「何か・・」「何処で・・、グザイは買っているけど・・」
「そう、何処かキャンプ地を探しましょうか、この道筋に有る筈ですよ」
そんな会話をしつつ、車は既に伊豆半島の中間地にと来ていた。
「休みましょうか・・」「キャンプ地は・・」「其処まで行きますか・・」
頷かれて走る。
 漸く、キャンプ地にと到着、広場はクルマは少なかった。
車から降りて、買い物を出し、道具を始めて取り出す。
傍で舞ちゃんが得Mずらしそうに見ている中で大人二人は奮闘、何とか用意は
出来て、其処から今度は舞が主役、大騒ぎでバ-ベ-キュ-を支度した。
 「良いですね・・」「ま~素敵、舞・・」
「凄い凄い、お母ちゃん初めてよ」本当に喜んでくれた。
日が落ちて来て、用意を整えるとさっそく開始、多少疲れるが楽しい時間、
焼ける肉や貝類、野菜、其れを舞の皿に運ぶ澄人、横で見る美佳は最高に
幸せなひと時に為る。
一時間半余り楽しく食べて騒ぐ、すると早くも舞が眠いと言うから、
車の中を整理して、舞を寝かせる。
「貴方・・、有難う」そう言われる。
二人は後片付けをしながら、テントは張らずに車でと言われ、澄人は従う。
 午後八時過ぎ、空は梅雨前の晴れた天気、山の上だから星が綺麗に瞬く中、
二人は舞を寝かせ横で寝転んで静寂の中、言葉も出せず窓から夜空を見詰る。
「幸せ、もうこんな事無いわね」「作りましょう・・」「え、貴方・・」
「だから、今後は頑張って、行きましょうよ」「貴方・・」
「舞ちゃんの成長を楽しめば良いじゃないですか・・」「・・」
返事はされないが、澄人は芯からそう思えた。
「貴方との約束・・」「え・・」「もう知らない・・」「ああ、裸・・」
「もうデリカシイが無い人」「あはっ、そうですよね、御免」
「何時機会あるの・・」「え・・」「約束よ」「其処は既に過ぎました」
「ええ・・」「あのね、僕は考えたんですよ、行きずりなら其れも有かと
思ったけど、舞ちゃんを見ていると、まだ先が見たいと思うようになってね」
「え、じゃ・・」「はい、其処は見過ごしましょう、今後は約束は出来ない
けど、有れば逃さない・・」「有るの・・」
「如何かな、有れば良いけど無いかも・・」「・・」返事は戻らなかった。
 「此れからは美佳さんは仕事が適えば頑張って舞ちゃんの成長を楽しんで、
出来れば僕も協力したい・・」「貴方・・」
「僕は考えたんですが、美佳さん男に押され気味、自分を大切にして・・、
必ず良い事が来ます、でも嫌なら嫌と表現はした方が良い、男は弱みに付け
込むんです」「え・・」「貴方は、シャイだから嫌と言えず男に押される
タイプと見ています、だから此れからは其処は自分で決めて行動してね」
「・・」「要らん事言いましたが、気にしないで下さいね、僕は今の親子が
大好きですよ」「・・」返事は帰らなくなり出す。其れでも澄人は意の事を
言い続けて行く。
今後の事や、自分を大事にして欲しい事や、此れから何か困った事が有れば
知らせてと、最後はそう伝えた。
 (え・・)知らない間に横に寝ている二人の手が繋がっていた。
力なく握り返される手は暖かく粘っこい汗をにじませて繋がる。
「貴方・・」「何・・」「有難う」「それ何度も聞きましたが・・」
「言いたいの・・」そう言われ手に力がこもり握られる。
「僕も、先は判らないが、親子は大事に見守りますね」
「有り得ないけど、有った、あの時の気持ちが嘘の様に・・」
「此れからですよ・・」そう伝える。
 暫くすると、疲れたのか目を瞑り、会話は途絶えて、
車内は澄人の鼾が聞こえだす。
 朝になると、真っ先に舞が起きて、二人は叩き起こされた。
車は山を下り海が迫る景色を降り降りた場所は河津、熱川を過ぎた場所、
国道を伊豆下田にと向かう。
 途中で朝食を兼ねた食事をする、その間携帯で相手に電話した。
「あらま~、傍に来ているのね」「気がせいて、紹介したいしどうかと」
「良いわ、大歓迎よ、其処河津よね、じゃその道伊豆に向かい来て、途中
で白浜と言う場所が有る、其処に家が在る直行して、美咲を向わせる」
「え、良いですよ、忙しんでしょう」「何よ、あんたが来てくれたんだし、
良いからそうして」住所教えると言われ、慌ててメモを取り、
一時間程度かかると聞いて了解する。
 「連絡付きました、食事の後向かいましょう、僕も家は初めて伺うんです」
「・・」驚かれた顔をされるが、大丈夫と伝え、食後又車は走り出す。
左手は海、既に熱海、熱川を超えているから、もう直ぐ伊豆かと思われた。
「え、ここ等かな」「え・・」「そうなんです、白浜ならここ等だけど」
道に従い走りながら、住所番地は聞いたが、其処が何処かとナビに住所を
打ち込んだ。
「目的地はもう直ぐです、この道を走って下さい」「あはっ、聞こえた」
舞が笑う中、車をユックリ走らせる。
 「間も無く目的地に到着します」「聞こえた舞ちゃん・・」
「うん、もう直ぐだって・・」車はそのまま道を話った。
 「ええ~・・、嘘・・」何と車の前方の道に手を振る女性が見える。
「ああ~。美咲ちゃんだ~~」澄人の声で驚く舞と美佳、道の左側で手を
振る女性の前で車が止まった。
 「来たわね、間に合った、前もって知らせてよね」
「御免なさい、急に真っすぐ此処にと・・」
「あらま~、可愛い女の子、お名前は何かな・・」「舞、お姉ちゃん誰ね」
「美咲お姉ちゃんよ、まお母様・・」外に出た美佳を捕まえて驚く。
「此れは、美佳と申します」「はい、聞いておりますけど、美しいわ、
素敵よ、ねねお兄ちゃん、最高じゃない、一目ぼれよ」「え、じゃ・・」
「ええ、大大合格、ママが見てもそう思うし逃がさないわよ」
大歓迎され、なんと家は直ぐ有った。
 「・・、・・」言葉が出ない程最高な場所,家の庭が海に面して居る
みたい、間を遮るのは真っ白い砂浜、白浜とはよく付けた名だと感激。
屋敷も相当、声が出せない程呆れる、弟から聞いて居たが、
最高な家だとは知らされているが、現実は遥かに想像を超えていたのだ。

               つづく・・・・。