望情小説110弾《獅子身中の獣‹二重人格›・・24》

 本当に世の中色々と驚く事が有った。
小百合さんからの話を聞いて居ると、信じられないが、有るとは言える。
其処には既に先祖から繋がる話を聞かされる。
 「え、では、元は平家ですか・・」「そうみたい、無論壇ノ浦の合戦後、
逃げて来た先が此の八重と聞いている。だからこの中国山地には多くの
平家部落が存在して居た。その中でうちの先祖も平家、宮仕えの人が此処に
根を下ろしたとも聞いて居るし、記録は少しだけど残されているの・・」
そう言われる。
「なんと、聞いてはいたが平家か・・」「八重の奥にもまだ記録が残る場所
が有るわ、其処は機織り一族が開拓した部落、だから其処は服部姓が多く
残っているわ・・」「なんとそうなのか・・」
「でね、貴方の言われる通り従って来たのは考えが有ったの・・」「何・・」
「其処や、如何してもあんたの先が見えんの、未だ小百合が好意迄なのかは
判らないけど、見えそうで見えない・・」「・・」
「それでね、どうにかして確かめたい意欲が有んよね、其処を確かめたいと、
誘いに乗ったけど、最後まで掴めていないんや・・」
「それは平凡な男だからでしょう・・」「そうかな、でも何か有ると睨んで
いるわ、其処が何かが・・」「知って如何するん、しょうもない男や・・」
「・・」そんな会話を済ませると、三十分過ぎ、車に戻り、又走り出す。
 「ね、戻ってもたまに会わへんか・・」「良いですね、僕も興味が有るし
賛成です」「良かった、じゃゆっくりと偵察出来るわ・・」
「ええ~其処か・・」「そうやない気に為る場所は何かが知りたいんや」
「其処は良いけど、なな、僕の里は如何見えて来た・・」
「待って、手握るわよ」「良いよ・・」「・・」「・・」
 「う~ん、なんか暗くなっている・・」「え、何でや何か有るんか・・」
「待って・・、見えないし、未だヨ、あんた気を里に向けて・・」「・・」
「良いわ、ま~そうか、そうだったんだ・・」「何々・・」
「うん、家には誰も居ないわ・・、ま~そうかね、大阪に出て行かれている
やんか、あんたもう直ぐ大阪に来られるよ・・」「え~、小百合さん・・」
「違うの・・」「大当たりじゃが、今直じゃ無いけど今年内はそうしようと」
「そうか、其れで暗いんだ、良かった・・」そう言われて手を離された。
 だけど、その後不思議だと何度も呟かれる。
「僕も不思議ですけえ・・」「ううん、そこじゃないんよ、小百合は人を余り
気にしないで来て居たやないね、でもね今でも信じられないのよ、だって霊視
など出来る訳無いと,何時も気にしてる事が珠に相手にうっすらと見える程度、
其れは想像でだとばかりね思えてた、だから気にする人の先を予想でもして
来たのかと・・、処が、二年前母がお前は神社に痞えていた先祖の気が有る
やもと言われたの、其れで其処が気に為って、一番の親友を考えて見た事が
有るわ、そうしたら、なんとその男性の姿の後ろに一人の女性が見えたの、
うっすらとよ・・」「え、じゃ・・」
「そう、二股よ。だって今も貴方の後ろには明るいけど複数の女性が笑顔で
居た、其処は無視しようと構えていたけどね、今になって、貴女は今後も異性
に囲まれていると思えるわ。だって、気にしている貴方の事は何故かはっきり
と見えたんだ。だから小百合も貴方に興味が募っていた事が理解出来たんだ」
「・・」そこは言葉を返せなかった。
 「他に何か気に為る事無かった・・」話を切り替えるために言った・・。
「待って・・」いきなりまた手を握られた。
 「・・、ま~・・」「何か見えたんですか・・」
「ええ、貴方春過ぎから変わるわ・・」「え、変わるんですか・・」
「ううん、運勢がよ,特に五月半ば過ぎから、急に変わると思える・・」
「急ですか・・」「そうね突然かな、だって降っている雨が貴方の廻りは
太陽が照っているように見えるし、其れでその時期に・・、え、若しかして
此れって・・守護霊かな・・、二人増えているよ・・」「ええ~まじ・・」
「確かじゃ無いけど、相当貴方の今後の人生に影響する人に見えるわ、
だってその人の後ろには薄く影の様に貴方が立っているもん」「ええ・・」
本当に驚かされるが、いい方に向かうと話を聞いて、俄然勇気が出て来た。
「いやだ~、私今まで信じなかったけど、貴方の事が見えるって信じられ
へんわ・・、有るんだこんな事・・」本当に驚いた顔で言われる。
 確かに、相手も少し変わってはいるけど、自分も人に言えない部分が有る
だから道は違えど見え易いのかと思えた。
 戻る道で聞かされた事は亮太にとって良い事ずくめ、相手が話を盛られて
言われたとしても悪くない心地で聞いて居る。
そんな話をしていると、尼崎に到着、小百合さんも荷物が多くて、
マンション前まで車で送り、また会おうと約束して別れた。
 実りある里帰りに為った、直ぐに車を返すために、晴美さんに電話すると、
美沙の部屋で夜合おうと決める。
 その夜は三人で色々な話をした後、又もその部屋で三人が蠢く姿が見れる、
美沙さんの部屋だから大きな声は出されないが、其れが又一段と男冥利に
尽きる喜びを知る。
聞こえるのを警戒されている身だけど、其れが体内で押さえられているし、
嬉々は襲って来る、往く時など呻き声が地鳴りのように聞こえる中、
此れも良いぞと亮太は相手二人の女性が耐えながら昇天される姿は凄い、
痙攣を煩雑に迎え乍ら、口を大開で往く様を声が出せない分亮太に縋り
ついて痙攣される。
そんな事を味わいながら夜中まで迎える二人の女性は既に虫の息・・、
其れを見て、亮太は静かに美沙さんの部屋を出て歩いて自分の部屋に戻る。
 収穫多き里帰りは亮太が又頑張れる気力を貰えた事は確実だった。

 大学二年生に為れた亮太は相変わらず金策に駆け回る、会社では色々な
問題が有るが、其れは皆で手分けして何とか解決、
日々サイトに入会者が増える会員の数字に歓喜したり、しょげたりと会社で
仕事できる八人は一喜一憂、ユ―ザ―からの問い合わせも増えて来ているし、
碧さんが主にそれらの勧誘を受け持ってくれていた。
 そんな日々の中、あの晴美さんから電話が来て会いたいと言われる、
其れが夜じゃ無くて今だと、声が裏返ったような声だった。
 急いで、大学の傍の喫茶店に亮太が駆け込んだ。
店の中に待たれている姿を見て行くと、なんとご婦人連れ、慌ててその方に
挨拶をして席に着いた。
「母ですの・・」「此れは、前田亮太ともします、お嬢様にはお世話に
為りっぱなしで・・」「聞いて居るわ、でも今日お会いしたいのは私なの」
「え・・」「あのね、あんたが言ったから、父が嫌がるから無理矢理検査に
母が同行したのよ」「え、ではあの件で・・」
「そう言われたから、でも漸く病院に、結果で驚かされました本当だった、
其れで母が挨拶にと・・」「そうですか、僕は聞いただけですから何とも、
でも病気が判れば治療が出来ますね‣・」
「それがね、相当進んでいるんだって家に戻ればアの父よ・・、我儘だから
無理矢理入院させたの・・」そう晴美さんから聞かされた。
「其れでね、車に有った沢山のお土産も感動して・・、お礼が遅れて申訳
ありません・・」そう言われた。
土産でも里から米や玉ねぎジャガイモ、荷物には為ったけど喜ばれて安堵。
「では、お父様は・・」「え、此れから治療です、でも直ぐに根を上げて
戻るやも、其れなら病気が治らずとも貴方ご自身の所為ですからねと・・、
釘刺してやりましたわ・・」
そこで漸く笑顔が見れる見ると真、品がある顔と仕草だった。
 これからも宜しくと言われ、反対に此方が言う事ですと返して店を出た。
外で胸を撫で下ろして、深呼吸・・。
(そうなんだ、矢張あの小百合さんはただ物じゃないわ・・)
と再確認させられた。

               つづく・・・・。